JP3808278B2 - 画像読取装置および複写機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像読取装置および画像読取装置を搭載した複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】
高画質化の要求に伴い、デジタル複写機等においては高画素密度化の傾向にある。また、コピースピードも年々高速化されてきている。イメージスキャナにおいても、高画素密度化、読み取りスピードの高速化が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画素密度が高くなるほど、また、読み取りスピードが速くなるほど、画像を読み取るCCDなどの光電変換素子や、その後段で光電変換素子が出力する画像信号に各種信号処理を施す信号処理回路を駆動するときのクロック周波数は高くなってくるが、それに伴い電磁波の不要輻射が多くなるという不具合がある。
【0004】
この発明の目的は、画像読取装置および画像読取装置を搭載した複写機において、電磁波の不要輻射を低減することができるようにすることである。
【0005】
この発明の別の目的は、読取画像にスジを生じることがないようにすることである。
【0006】
この発明の別の目的は、電磁波の不要輻射を招く画像信号の電界強度のピークができるだけ落とせて、なおかつ読取画像のスジ画像の発生を防ぐことができるようにすることである。
【0007】
この発明の別の目的は、周波数拡散器の周波数拡散率決定までの時間を埋めることができるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、原稿を露光走査する走査光学系と、この露光走査による前記原稿の反射光を受光して前記原稿の画像信号を取得する光電変換素子と、前記画像信号に対して各種信号処理を施す信号処理回路と、発振器と、この発振器の出力から前記光電変換素子および前記信号処理回路の動作のタイミングをとるタイミング信号を生成するタイミング生成回路と、前記発振器の出力を周波数拡散する周波数拡散器と、前記周波数拡散の周波数拡散率を切り替える拡散率切替回路とを備えている画像読取装置である。
【0009】
したがって、タイミング信号を生成するための発振器の出力を周波数拡散することにより、特定の周波数で発生するクロックパルスに起因する出力が周囲の周波数帯域に拡散されてピーク部分の強度が低減し、電磁波の不要輻射を抑制することができる。
【0011】
したがって、周波数拡散により画像信号に信号レベルの周期的な高低差が生じても、この高低差の周期性を周波数拡散率の切り替えにより崩すことが可能となるので、読取画像にスジを生じることがない。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置において、前記拡散率切替回路を制御して前記画像信号の読取動作のタイミングをとるタイミング信号と独立のランダムなタイミングで前記切り替えを行う切替制御手段を備えている。
【0013】
したがって、周波数拡散により画像信号に信号レベルの周期的な高低差が生じても、この高低差の周期性を画像信号の読取動作のタイミング信号と独立のランダムなタイミングで周波数拡散率を切り替えることにより崩すことが可能となるので、読取画像にスジを生じることがない。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像読取装置において、前記信号処理回路は、前記タイミング生成回路から前記タイミング信号を受けて動作し前記画像信号をA/D変換するA/D変換回路を含んでいて、前記A/D変換回路に入力する前記タイミング信号の位相を制御する位相制御回路を備えている。
【0015】
したがって、A/D変換回路に入力するタイミング信号の位相を制御することで、画像信号の周期的な信号レベル変動が発生しない適当なA/D変換回路の入力クロックタイミングをセレクトすることができるので、読取画像に現れるスジを消すことができる。
【0017】
したがって、最初はできるだけ周波数拡散率の高いところで設定し、A/D変換回路のタイミング信号の位相を制御して信号レベル変動のないタイミングを探索し、これで適正なタイミングが得られない場合には、周波数拡散率をやや下げてから、A/D変換回路のタイミング信号の位相を制御して適正なタイミングを探していくような処理が可能となるので、電磁波の不要輻射を招く画像信号の電界強度のピークができるだけ落とせて、なおかつ読取画像のスジ画像の発生を防ぐことができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像読取装置において、前記拡散率切替回路を複数備えていて、前記拡散率切替回路は、前記複数の拡散率切替回路の出力のうちのひとつを選択的に出力させることで前記切り替えを行う。
【0019】
したがって、周波数拡散器がPLL(Phase Locked Loop)回路による帰還制御によって周波数拡散率を決定している場合であっても、周波数拡散率の切り替えの際に使用する周波数拡散器も切り替えることで、PLL回路の応答時間によって生じる周波数拡散率決定までの時間を埋めることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの一に記載の画像読取装置と、この画像読取装置で読み取った画像信号に基づいた画像の形成を用紙上に行う画像形成装置と、を備えている複写機である。
【0021】
したがって、請求項1〜4のいずれかの一に記載の発明と同様の作用、効果を奏する。
【0022】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]
この発明の一実施の形態を発明の実施の形態1として説明する。
【0023】
図1は、発明の実施の形態1であるフラットベット型のイメージスキャナ1の縦断断面図である。イメージスキャナ1は、この発明の画像読取装置を適用したものである。
【0024】
図1に示すように、イメージスキャナ1は、原稿2を載置するコンタクトガラス3と、原稿2の露光用のハロゲンランプ4および第1反射ミラー5とからなる第1キャリッジ6と、第2反射ミラー7および第3反射ミラー8からなる第2キャリッジ9と、光電変換素子であるCCDリニアイメージセンサ10(以下では、単にCCD10という)と、CCD10に結像するためのレンズユニット11と、シェーディング補正用の白基準板12とを備えている。CCD10はセンサボード基板13上に設けられ、このセンサボード基板13は、CCD10が出力する画像信号に対して各種の信号処理を施す信号処理回路が形成された信号処理基板14と接続ケーブル15で接続されている。ハロゲンランプ4、第1、第2、第3反射ミラー5,7,8およびレンズユニット11は走査光学系を構成する。
【0025】
ハロゲンランプ4は、白基準板12やコンタクトガラス3の読取面に対してある角度で光を照射し、白基準板12または原稿2で反射した光は、第1、第2、第3反射ミラー5,7,8およびレンズユニット11を経由してCCD10に入射する。CCD10は入射光量に対応した電圧をアナログ画像信号として出力する。第1、第2キャリッジ6,9は、図示しないステッピングモータの駆動により、原稿2の読取面とCCD10との間の距離を一定に保ちながら副走査方向(矢印A方向)に移動し、原稿2を露光走査する。
【0026】
図2に、信号処理基板14に形成された前記の信号処理回路のブロック図を示す。図2に示すように、CCD10から奇数および偶数画素のアナログ画像信号Ve,Voが出力され、アナログ信号処理回路30に出力される。アナログ信号処理回路30は、サンプルホールド回路22、黒レベル補正回路23、増幅回路24、マルチプレクス回路25および増幅回路26からなる。アナログ画像信号Ve,Voは、それぞれサンプルホールド回路22でサンプルパルスによりサンプリングされて保持されることで連続的なアナログ画像信号にされて後、黒レベル補正回路23においてCCD10の暗出力のレベルのバラツキを補正され、増幅回路24において各色信号の奇数、偶数画素の出力を一定レベルに合わせた後、マルチプレクス回路25において奇数、偶数画素の出力をマルチプレクスされて画像信号Vとなる。画像信号Vは増幅回路26で所定程度に増幅され、A/D変換回路27によって8ビットのデジタル画像信号に変換される。こうして得られたデジタル画像信号は、シェーディング補正回路28において、ハロゲンランプ4で照射された白基準板12の反射光をCCD10で読み取ることにより所定の濃度のレベルを得て、CCD10の感度バラツキや照射系の配光ムラが補正されて、所定のインターフェイス29に出力される。CCD10やその他の回路の駆動に必要なタイミング信号はタイミング発生回路21で生成され、各回路に出力される。イメージスキャナ1の各部を集中的に制御するマイコン35は、タイミング発生回路21、アナログ信号処理回路30、A/D変換回路27、シェーディング補正回路28などの動作を制御する。
【0027】
図3に、タイミング発生回路21のブロック図を示す。図3に示すように、発振器31で生成するシステムクロックパルスは、周波数拡散器32において低周波で変調されて周波数拡散がなされ、タイミング生成回路33において分周等がなされて、CCD10、アナログ信号処理回路30、A/D変換回路27に必要なタイミングクロックパルスにされる。周波数拡散器32において低周波で変調されることによって、特定の周波数で発生するクロックパルスに起因する出力(図4参照)が周囲に拡散(スペクトラム拡散)されて、ピーク部分の強度が低減される(図5参照)。これにより、電磁波の不要輻射を抑制することができる。
【0028】
また、周波数拡散率は拡散率切替回路34において決定される。すなわち、拡散率切替回路34から周波数拡散器32には2つの信号Q1,Q2が出力される。この各信号Q1,Q2の入力(1)、未入力(0)の組み合わせによって、図6に例示するように、周波数拡散率を様々に決定することができる。拡散率切替回路34は、例えば、図7に示すフリップフロップ36〜39およびOR回路40で構成される回路により、信号Q1,Q2を出力すれば、ランダムに周波数拡散率を切り替えることが可能になる。図8は周波数拡散率切り替えのタイミングチャート例である。図8においては、原稿2の画像を読み取る際の主走査方向の同期をとる主走査同期信号と、画素クロック信号と、信号Q1,Q2とのタイミングの例が示されている。
【0029】
もし、このような周波数拡散率の切り替えを行わず、一定の拡散率で周波数拡散を行うと、CCD10の出力とサンプルパルスのタイミングずれや、A/D変換回路27のクロックパルスとアナログ画像信号とのサンプリングポイントのズレなどが原因で、得られるデジタル画像信号のレベルが1ラインのうちに周期的に変動し信号レベルの高低が発生する。これを何ラインも繰り返していると、結果として信号レベルの高低がスジとして読取画像に細かく表れ、人間の目にはモアレ状になって見えてくる(図9参照)。
【0030】
これに対し、このイメージスキャナ1では、マイコン35の制御により拡散率切替回路34を制御して、主走査同期信号(図8参照)などのイメージスキャナ1による画像信号の読取動作のタイミングをとるタイミング信号とは独立のランダムなタイミングで周波数拡散率を切り替えることにより、切替制御手段を実現している。これによって、画像信号の信号レベル変動の周期および信号レベル差が適度に切り替わり、レベルの高低が副走査方向に規則的に表れないので、読取画像に規則的な間隔のスジが表れなくなる(図10参照)。
【0031】
より具体的に説明すると、拡散率切替回路34により周波数拡散率が±2.4%であると、図11に示すように、A/D変換回路27のクロックパルスのサンプリングタイミングの変動によって大きな画像信号に信号レベル差が発生してしまう。そして、得られるデジタル画像信号の信号レベルが1ラインのうちに周期的に変動して信号レベルの高低が発生する。これを何ラインも繰り返していると結果としてレベルの高低がスジとして読取画像に細かく表れ、人間の目にはモアレ状になって見えてくる(図12参照)。しかし、周波数拡散率を±1.2%にすることによって、サンプリングタイミングの信号レベル変動を少なくすることが可能となる(図13参照)。
【0032】
なお、周波数拡散率は一定で、ランダムなタイミングで周波数拡散器32によって周波数拡散を解除(周波数拡散率を0%)することによっても、原稿2の読取画像のスジ成分を消すことが可能となる(図14参照)。
【0033】
[発明の実施の形態2]
別の発明の実施の形態を発明の実施の形態2として説明する。
【0034】
なお、以下の説明で発明の実施の形態1と共通の部材、回路要素などについては、発明の実施の形態1と共通の符号を用い、詳細な説明を省略する。図15は、CCD10が出力する画像信号に対して各種の信号処理を施す信号処理基板14に形成された信号処理回路の回路構成を示すブロック図である。この発明の実施の形態2が発明の実施の形態1と相違するのは、図15に示すように、位相制御回路43を設けている点にある。この位相制御回路43は、タイミング発生回路21からA/D変換回路27に入力されるクロックパルスの位相を、マイコン35により制御するものである。これにより、周波数拡散器32の周波数拡散率が一定であったとしても、画像信号の周期的な信号レベル変動が発生しない適当なA/D変換回路27の入力クロックタイミングをセレクトすることができるので、画像信号の大きな信号レベル差が発生しないタイミングがあれば読取画像に現れるスジを消すことができる(図16参照)。
【0035】
また、EMI等の対策としては、周波数拡散率の高い方が画像信号の電界強度(図4の縦軸)のピーク値を下げることができるので、最初はできるだけ周波数拡散率の高いところで設定し、A/D変換回路27の位相を制御して、画像信号のレベル変動のないタイミングを探索する。これで適正なタイミングが得られない場合には、周波数拡散率をやや下げてから、A/D変換回路27の位相を制御して適正なタイミングを探していく。このような処理を続けていくことによって、できるだけ画像信号の電界強度のピークを落とせて、なおかつ、スジ画像の発生を防ぐことが可能となる。
【0036】
[発明の実施の形態3]
別の発明の実施の形態を発明の実施の形態3として説明する。
【0037】
なお、以下の説明で発明の実施の形態1と共通の部材、回路要素などについては、発明の実施の形態1と共通の符号を用い、詳細な説明を省略する。図17は、タイミング発生回路21の回路構成を示すブロック図である。この発明の実施の形態3が発明の実施の形態1と相違するのは、図3に示すタイミング発生回路21に代えて図17に示すタイミング発生回路21を用いている点である。
【0038】
すなわち、図17に示すように、このタイミング発生回路21は、周波数拡散器32が単一ではなく、複数、この例では周波数拡散器32a,32bの2つを備えていて、この周波数拡散器32a,32bは何れもPLL回路による帰還制御によって周波数拡散率を決定する周知の構成のものであり、また、この複数の周波数拡散器32a,32bが出力する何れかのクロック信号を選択的にタイミング生成回路33に出力するスイッチ51を備えており、拡散率切替回路34は、周波数拡散器32a,32bの周波数拡散率を決定するのみならず、スイッチ51の切替も行う。これにより、発振器31より発生するクロック信号を周波数拡散器32a,32bにおいて低周波で変調し、タイミング発生回路21において分周等を行って、CCDリニアイメージセンサ10、A/D変換回路27、シェーディング補正回路28に必要なクロック信号を生成している。
【0039】
周波数拡散率は拡散率切替回路34において決定される。例えば、いま周波数拡散器32a,32bについて、図18に示すように、信号Qa,Qbの値(図18に示すQであり、一方が0なら他方は1の値をとる。なお、図18中で、SSG−aとあるのは周波数拡散器32aであり、SSG−bとあるのは周波数拡散器32bである。)によって拡散率を決定する場合、拡散率切替回路34を、図19に示すような、図7に記載の回路の出力側に、Tフリップフロップ52,53、および、インバータ59を接続した回路構成にして、入力信号Qa,Qbの信号と、スイッチ51の切替信号SWを出力するようにすれば、ランダムに周波数拡散率を切り替えることが可能になり、また、タイミング発生回路21に入力されるクロック信号が選択される。
【0040】
ところで、周波数拡散器32a,32bのような周波数拡散器は、一般的にPLL回路による帰還制御によって周波数(拡散率)を決定しているために、拡散率を切り替えて次の拡散率が決定するまでに多少の時間(数百μs程度)を要するが、これでは画像の読取線速の速い装置(CCDリニアイメージセンサ10の蓄積時間の短い装置)では所望の切り替えタイミングに応答しきれない。
【0041】
そこで、この発明の実施の形態3では、複数の周波数拡散器32a,32bを用い、周波数拡散率を切り替える際には、拡散率切替回路34により使用する周波数拡散器ごと切り替えるので(周波数拡散器32aまたは32bを選択する)、スイッチ51の動作によって有効となる周波数拡散器32a,32bは必ず一つ前の状態(入力信号Qa,Qbによって決定される拡散率)を維持し、PLL回路の応答時間によって生じる周波数拡散率決定までの時間(拡散率が不明な期間)を埋めることができる。図20は、このような周波数拡散率切り替えのタイミングチャート例である(なお、図20中で、SSG−aとあるのは周波数拡散器32aであり、SSG−bとあるのは周波数拡散器32bである)。
【0042】
[発明の実施の形態4]
別の発明の実施の形態を発明の実施の形態4として説明する。
【0043】
図21は、この発明の実施の形態4である複写機41の概略構成を示すブロック図である。この複写機41は、発明の実施の形態1〜3の何れかの一に記載のイメージスキャナ1と、このイメージスキャナ1で読み取った画像信号に基づいて用紙上に画像の形成を行う画像形成装置であるプリンタ42とを備えている。プリンタ42は、電子写真方式のほか、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、銀塩写真方式、直接感熱記録方式、溶融型熱転写方式など、種々の印刷方式を適用することができる。その具体的な構成については周知であるため、詳細な説明は省略する。
【0044】
この複写機41によれば、発明の実施の形態1〜3の何れかの一に記載のイメージスキャナ1と同様の作用、効果を奏することができる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、タイミング信号を生成するための発振器の出力を周波数拡散することにより、特定の周波数で発生するクロックパルスに起因する出力が周囲の周波数帯域に拡散されてピーク部分の強度が低減し、電磁波の不要輻射を抑制することができる。
【0046】
また、請求項1に記載の発明は、周波数拡散により画像信号に信号レベルの周期的な高低差が生じても、この高低差の周期性を周波数拡散率の切り替えにより崩すことが可能となるので、読取画像にスジを生じることがない。
【0047】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置において、周波数拡散により画像信号に信号レベルの周期的な高低差が生じても、この高低差の周期性を画像信号の読取動作のタイミング信号と独立のランダムなタイミングで周波数拡散率を切り替えることにより崩すことが可能となるので、読取画像にスジを生じることがない。
【0048】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像読取装置において、A/D変換回路に入力するタイミング信号の位相を制御することで、画像信号の周期的な信号レベル変動が発生しない適当なA/D変換回路の入力クロックタイミングをセレクトすることができるので、読取画像に現れるスジを消すことができる。
【0049】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像読取装置において、最初はできるだけ周波数拡散率の高いところで設定し、A/D変換回路のタイミング信号の位相を制御して信号レベル変動のないタイミングを探索し、これで適正なタイミングが得られない場合には、周波数拡散率をやや下げてから、A/D変換回路のタイミング信号の位相を制御して適正なタイミングを探していくような処理が可能となるので、電磁波の不要輻射を招く画像信号の電界強度のピークができるだけ落とせて、なおかつ読取画像のスジ画像の発生を防ぐことができる。
【0050】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像読取装置において、周波数拡散器がPLL回路による帰還制御によって周波数拡散率を決定している場合であっても、周波数拡散率の切り替えの際に使用する周波数拡散器も切り替えることで、PLL回路の応答時間によって生じる周波数拡散率決定までの時間を埋めることができる。
【0051】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの一に記載の発明と同様の作用、効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1であるイメージスキャナの縦断断面図である。
【図2】前記イメージスキャナの信号処理基板に形成された信号処理回路のブロック図である。
【図3】前記信号処理回路を構成するタイミング発生回路のブロック図である。
【図4】画像信号の周波数と電界強度との関係を示すグラフである。
【図5】前記タイミング発生回路を構成する周波数拡散器により前記画像信号を周波数拡散したときの周波数と電界強度との関係を示すグラフである。
【図6】前記タイミング発生回路を構成する拡散率切替回路による前記画像信号の周波数拡散率の切替を説明する説明図である。
【図7】前記拡散率切替回路の回路構成例を示すブロック図である。
【図8】前記周波数拡散率の切替を説明するタイミングチャートである。
【図9】各ラインの画像信号の信号レベルを示すグラフである。
【図10】各ラインの画像信号の信号レベルを示すグラフである。
【図11】前記信号処理回路を構成するA/D変換回路のクロックパルスと画像信号とのタイミングチャートである。
【図12】画像に生じるモアレの平面図である。
【図13】前記信号処理回路を構成するA/D変換回路のクロックパルスと画像信号とのタイミングチャートである。
【図14】各ラインの画像信号の信号レベルを示すグラフである。
【図15】発明の実施の形態2であるイメージスキャナの信号処理基板に形成された信号処理回路のブロック図である。
【図16】前記信号処理回路を構成するA/D変換回路のクロックパルスと画像信号とのタイミングチャートである。
【図17】この発明の実施の形態3であるイメージスキャナのタイミング発生回路の回路構成を示すブロック図である。
【図18】前記タイミング発生回路を構成する拡散率切替回路による前記画像信号の周波数拡散率の切替を説明する説明図である。
【図19】前記タイミング発生回路を構成する拡散率切替回路の回路構成例を示すブロック図である。
【図20】前記拡散率切替回路による周波数拡散率切り替えのタイミングチャートである。
【図21】発明の実施の形態4である複写機の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置
2 原稿
4 走査光学系
5 走査光学系
7 走査光学系
8 走査光学系
10 光電変換素子
27 A/D変換回路
31 発振器
32 周波数拡散器
32a 周波数拡散器
32b 周波数拡散器
33 タイミング生成回路
34 拡散率切替回路
41 複写機
42 画像形成装置
43 位相制御回路
Claims (5)
- 原稿を露光走査する走査光学系と、
この露光走査による前記原稿の反射光を受光して前記原稿の画像信号を取得する光電変換素子と、
前記画像信号に対して各種信号処理を施す信号処理回路と、
発振器と、
この発振器の出力から前記光電変換素子および前記信号処理回路の動作のタイミングをとるタイミング信号を生成するタイミング生成回路と、
前記発振器の出力を周波数拡散する周波数拡散器と、
前記周波数拡散の周波数拡散率を切り替える拡散率切替回路と
を備えている画像読取装置。 - 前記拡散率切替回路を制御して前記画像信号の読取動作のタイミングをとるタイミング信号と独立のランダムなタイミングで前記切り替えを行う切替制御手段を備えている請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記信号処理回路は、前記タイミング生成回路から前記タイミング信号を受けて動作し前記画像信号をA/D変換するA/D変換回路を含んでいて、
前記A/D変換回路に入力する前記タイミング信号の位相を制御する位相制御回路を備えている請求項2に記載の画像読取装置。 - 前記周波数拡散器を複数備えていて、この各周波数拡散器はPLL回路による帰還制御によって周波数拡散率を決定するものであり、
前記拡散率切替回路は、前記複数の拡散率切替回路の出力のうちのひとつを選択的に出力させることで前記切り替えを行う請求項3に記載の画像読取装置。 - 請求項1〜4のいずれかの一に記載の画像読取装置と、
この画像読取装置で読み取った画像信号に基づいた画像の形成を用紙上に行う画像形成装置と、を備えている複写機。
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