JP3808226B2 - 電子部品実装用フィルムキャリアテープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はソルダーレジストを塗布した電子部品実装用フィルムキャリアテープ(TAB(Tape Automated Bonding)テープ)に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年ノートパソコンなどの電子機器がますます小型化、軽量化している。また、半導体ICの配線もさらに微細化している。
このような電子機器の小型化、高密度化に伴い電子部品の実装材料としてTABテープが使用されている。このTABテープは次のようにして製造されている。例えば、接着剤層を貼着したポリイミドフィルムなどのベースフィルムテープに、フイルムテープ送り用のスプロケットホール、デバイス(半導体IC等の素子)配設用のデバイスホール等の開口部を穿孔した後、銅箔を貼着する。この銅箔表面にフォトレジストを塗布して、このフォトレジストの形成しようとする配線パターン以外の部分を露光して露光されたフォトレジストを除去する。次いで、ベースフィルムテープが穿孔されて銅箔の裏面が露出している部分に保護用樹脂を塗布した後、フォトレジストが除去された部分の銅箔をエッチングにより除去し、さらにフォトレジストを除去することにより配線パターンが形成される。こうして配線パターンが形成されたTABテープには、インナーリードやハンダボール用端子、アウターリードなどの接続部分を除いて回路の表面保護層となるソルダーレジストを塗布する。このようにしてソルダーレジストを塗布した後、ソルダーレジストに覆われていない配線パターン部分(接続部分)にスズメッキ層等を形成する。
【0003】
このようなTABテープは、種々の態様で使用されているが、こうしたTABテープの使用形態の一つとして、デバイスをインナーリードを介してボンディングした後、TABテープを折り曲げて使用することがある。例えば、液晶素子を駆動するためのTABテープは、アウターリードの一方の端部(例えば出力信号用アウターリード)が液晶基板の周辺部に形成された電極に対向させ異方性導電フィルムを介して接続され、このTABテープは、2度折り曲げられて他方のアウターリード端部(入力信号用アウターリード)は、液晶基板の裏面に回り込んで外部基板(プリント配線基板)端子とハンダ付けまたは異方性導電フィルムにより接続されている。
【0004】
このように折り曲げて使用されるTABテープには、折り曲げられる部分のベースフィルムテープに予め屈曲用スリットが形成されている。この屈曲用スリットにも当然このスリットを差し渡すように配線パターンが形成されている。この屈曲用スリット部分は、絶縁フィルム側に保護用樹脂層(スリット用裏面保護樹脂層)が形成されてはいるもののベースフィルムテープが切り欠かれていることから、この部分の配線パターンの強度が最も低くなる。また、この屈曲用スリット部分では、スクリーン印刷等によってソルダーレジストを塗布する場合にピンホールが生じやすいという問題がある。以上の問題を回避するために、ソルダーレジスト層を厚く形成する必要がある。
【0005】
しかし、ソルダーレジスト層を厚く形成すると、アウターリードの周辺部分におけるソルダーレジスト層厚さも厚くなり、リードと外部基板との接合時に、加熱ツール等の接合用ツールが厚いソルダーレジスト層により阻害され、接続不良が多発していた。
【0006】
【発明の目的】
本発明の目的は、ソルダーレジスト層厚みによって接合用加熱ツールが阻害されることによるリード部の接合不良の発生が少なく、しかもソルダーレジスト層による配線パターン保護に欠陥が生じにくいTABテープを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、絶縁フィルムの少なくとも一方の表面に配線パターンが形成されていると共に、該配線パターンの接続部分を除く配線パターン形成部分を含む絶縁フィルム上にソルダーレジスト層が塗設された電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいて、
該接続部分近傍に1乃至複数の該ソルダーレジスト層の厚み調整用スリットを形成し、該厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層の層厚が、スクリーン印刷台上に該厚み調整用スリットに対応する凸状突起部分を設けてソルダーレジスト樹脂を塗布することにより、調整されて形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層の層厚が、上記厚み調整用スリット部分以外の部分のソルダーレジスト層層厚よりも薄く形成されていることを特徴とする。
さらに、上記厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層の層厚が、5μm以上80μm以下であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープについて詳細に説明する。なお、以下に示す図面において共通の部材には共通の付番を付してある。
図1は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの例を示す正面図であり、図2は図1におけるA−A’断面図、図3は図1におけるB−B’断面図である。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープ1には、絶縁フィルム10と、この表面に、例えば接着剤層12が貼着された電解銅箔からなる配線パターン30がこの順序で積層されている。そして、この配線パターン30の上には、その表面を保護するようにソルダーレジスト層20が形成されている。
【0010】
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープを構成する絶縁フィルム10は、可撓性樹脂フィルムからなる。また、この絶縁フィルム10は、エッチングする際に酸などと接触することからこうした薬品に侵されない耐薬品性、および、ボンディングする際の加熱によっても変質しないような耐熱性を有している。このような可撓性樹脂フィルムを形成する樹脂の例としては、ガラスエポキシ、BTレジン、ポリエステル、ポリアミドおよびポリイミドなどを挙げることができる。特に本発明ではポリイミドからなるフィルムを用いることが好ましい。
【0011】
このような絶縁フィルム10には、デバイスホール41、スプロケットホール42、及び屈曲部に対応する位置に屈曲用スリット45、さらにアウターリードホール(図不示)などの開口部がパンチングにより形成されている。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいては、電子部品や外部基板との端子接続に使われるインナーリードやアウターリード等の接続部分近傍に1乃至複数の厚み調整用スリット46を形成する。
例えば図1において、2ヵ所の入力信号用アウターリード52aに差し渡して1片の異方性導電フィルムを配置し、これを1個の加熱ツールで一括加熱して2ヵ所の入力信号用アウターリードを外部基板等と接続する場合は、2ヵ所の入力信号用アウターリード52aに挟まれた配線部分にソルダーレジストが厚く塗布されていると、異方性導電フィルムと入力信号用アウターリードの接合が阻害される。従って、入力信号用アウターリード52aに挟まれた配線部分に厚み調整用スリット46を形成し、加熱ツールによる異方性導電フィルムとフィルムキャリアテープの入力用アウターリードとの接触が阻害されないようにする。
【0012】
該スリットは上記パンチング工程で他の開口と同時に行うことにより工程の負担増を防止できる。また、絶縁フィルムを開口する、パンチングの他の方法としては、絶縁フィルムを化学的にエッチング液で溶解することにより開口することも可能である。あるいは、絶縁フィルムを炭酸ガスレーザ等のレーザによって開口することもできる。これらの手段を用いた場合も、該スリットを他の開口部と同時に穿孔することが可能である。
【0013】
配線パターン30は、上記のような所定の穴41、42、45、46 …が形成された絶縁フィルム10の少なくとも一方の面に、絶縁性の接着剤を塗布して接着剤層12を形成し、この接着剤層12により銅箔を接着し、この銅箔をエッチングすることにより形成される。ここで銅箔としては、電解銅箔及び圧延銅箔のいずれをも使用することができるが、本発明では、昨今のファインピッチ化に対応可能な電解銅箔を使用することが好ましい。
【0014】
ここで使用される接着剤には、耐熱性、耐薬品性、接着力、可撓性等の特性が必要になる。このような特性を有する接着剤の例としては、エポキシ系接着剤およびフェノール系接着剤を挙げることができる。このような接着剤は、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などで変性されていてもよく、またエポキシ樹脂自体がゴム変性されていてもよい。このような接着剤は通常は加熱硬化性である。このような接着剤層の厚さは、通常は8〜23μm、好ましくは10〜21μmの範囲にある。なお、上記のような絶縁フィルム10上に銅箔を積層する方法としては、接着剤を用いることなく積層することもできる。
【0015】
このような接着剤からなる接着剤層12は、絶縁フィルム10の表面に塗布して設けても良いし、また予め厚みを調整し、半硬化状態にしたシート状接着剤を絶縁フィルム10の表面に貼着しても良い。通常は絶縁フィルムと接着剤を積層した後に上記のパンチング等の穿孔を行う。
【0016】
ここで使用される電解銅箔としてはTABテープの製造に通常使用されている厚さの銅箔を使用することができるが、ファインピッチのTABテープを製造するためには、銅箔として通常は6〜75μmの範囲内、好ましくは8〜50μm、さらに好ましくは8〜35μmの範囲内にある銅箔を使用する。このような薄い電解銅箔を使用することにより、狭ピッチ幅のインナーリードを精度良く形成することが可能になる。
【0017】
このように絶縁フィルムの表面に銅箔を貼着した後、本発明においては、前記厚み調整用スリットの裏面側の、絶縁フィルム開口によって露出した銅部分を屈曲用スリットと同様、スリット用裏面保護樹脂を塗布し加熱硬化させる。スリット用裏面保護樹脂としては、耐熱性、耐薬品性が高く、柔軟性に富んだもの、例えばポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。また、スリット用裏面保護樹脂層の形成方法は、スクリーン印刷、タンポ印刷、ロールコータ、ディスペンザーもしくは刷毛塗り等の任意の方法が採用される。このようにして得られたスリット用裏面保護樹脂層は絶縁フィルムよりも薄く、その厚さは5〜95μm、好ましくは20〜40μmである。
【0018】
次に銅箔の表面にフォトレジストを塗布し、このフォトレジストに所望の配線パターンを露光し、フォトレジストの露光された部分を溶解除去する。
こうしてフォトレジストによって所望の配線パターンが形成された後、定法に従い銅箔をエッチングしてフォトレジストの存在しない部分の銅箔を溶解除去して銅箔からなる配線パターン30を形成する。この後、フォトレジストを例えばアルカリ溶液などで除去する。
【0019】
このように所望の配線パターンを形成した後、次の工程でメッキするインナーリード51及びアウターリード52(入力信号用アウターリード52a、出力信号用アウターリード52b)等の接続部分を除いてソルダーレジストを塗布する。ソルダーレジストの塗布厚みは当該配線パターン全体を保護するために充分な厚みを確保する必要がある。
【0020】
しかし、ソルダーレジスト層の厚み調整用スリット部分は銅箔裏面側にはスリット用裏面保護樹脂層13が形成されてはいるもののベースフィルムが切り欠かれていることから、ソルダーレジスト樹脂を塗布する際にスリット部分の配線層が撓み、その結果スリット部分以外のソルダーレジスト層の層厚に比べ厚くなる傾向がある。そのため、ソルダーレジスト層の厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層層厚を所望の厚みに調整するために、支持台上にソルダーレジスト層の厚み調整用スリットに対応する凸状突起部分を設けて上記の撓みを防止し、ソルダーレジスト樹脂を塗布する。ソルダーレジスト層の厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層層厚は、5μm以上80μm以下、好ましくは10μm〜35μmとする。ソルダーレジスト層の厚み調整用スリット内はベースフィルムが切り欠かれているため、スリット用裏面保護樹脂層の厚みとの差の分総厚が薄くなっている。
【0021】
屈曲用スリットが存在する場合は、当該スリット部分も銅箔裏面側にはスリット用裏面保護樹脂層が形成されてはいるもののベースフィルムが切り欠かれていることから、この部分の配線パターンの強度が最も低くなる。しかも、屈曲部分の配線パターンは電子部品よりの信号を伝達する部分であり、特に高い信頼性が要求される。また、この屈曲部分でも、スクリーン印刷等によってソルダーレジストを塗布する場合に配線層が撓んでピンホールが生じやすいという問題があるため、ソルダーレジスト層厚みは前記厚み調整用スリットよりも厚く、15μm以上80μm以下、好ましくは15〜70μmの範囲にする。このようにスリット部分を含む配線パターンの必要部分に、各部分によって必要なソルダーレジスト層厚みを確保することにより、続くメッキ工程において、配線パターンのマスキング剤として機能する。また、電子部品としての信頼性を確保できる。
【0022】
ソルダーレジストは配線パターンのうち、接続部分等のソルダーレジスト不要部分をマスキングしたスクリーンを用いて所望の厚みに塗布する。ソルダーレジストを塗布するための他の方法としては、紫外線感光性のソルダーレジストを用いて、必要部分以外のソルダーレジストを露光して例えばアルカリ溶液などで溶解除去する。あるいは逆に必要部分のソルダーレジストを露光硬化させ、不要部分のソルダーレジストを溶剤で除去する等の方法でもよい。あるいは予め不要部分を開口したシート状に形成し、半硬化させた樹脂フィルムを貼着してもよい。
【0023】
本発明で使用するソルダーレジストとしては、例えば、エポキシ系ソルダーレジスト、ウレタン系ソルダーレジスト、ポリイミド系ソルダーレジストなどの、従来から利用されていたソルダーレジストを挙げることができる。またアクリル系ソルダーレジストなどの紫外線感光性ソルダーレジストも使用することができる。
ソルダーレジスト層20を上記の方法で形成した後、通常はこのソルダーレジスト中に含有される溶媒を除去しソルダーレジストの硬化反応を進行させるために加熱する。
【0024】
次に、この配線パターン及びソルダーレジスト層の形成された絶縁フィルムをメッキ槽に移行させ、配線パターンの表面にスズメッキ層を形成する。本発明においてこのメッキ層は金、ハンダその他の種々の金属や合金により形成することができるが、通常はこのメッキ層はスズメッキ層である。スズメッキ層の厚さは、0.3μm以上0.8μm以下の範囲にあることが好ましい。このような厚さでスズメッキ層を形成することにより、インナーリードとデバイスのバンプをボンディングする際、バンプを形成する金等の金属とスズとが適量の共晶を形成するので、インナーリードとバンプとを良好に接合することができる。
【0025】
このスズメッキ層は、ソルダーレジスト層20が形成されている部分から露出している配線パターン全面を覆うように形成される。こうしてスズメッキ層を形成した後、加熱することにより、リードを形成する銅の一部がスズメッキ層に拡散し、リード部からのスズウィスカーの生成を抑制することができる。また、上記のようにしてスズメッキ層を形成した後、形成されたスズメッキ層の表面に薄いスズメッキ層が形成されるようにスズメッキ(フラッシュメッキ)することによっても、スズウィスカーの生成を制御することができる。
【0026】
入力信号用アウターリード52aは、外部基板(プリント配線基板)の端子と異方性導電フィルムによって接続される。異方性導電フィルム接合は、2ヵ所の入力信号用アウターリードに1片の異方性導電フィルムを差し渡して一括加熱して行われるが、本発明では、入力信号用アウターリードの近傍の加熱ツールが接触する部分に厚み調整用スリットが形成されており、厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層層厚が他の部分よりも薄く形成されているため、ソルダーレジスト層厚みによって異方性導電フィルム接合が妨害されることはない。従って、加熱面積及び圧力を充分に確保することが可能で、リードと外部基板端子の接続を確実に行うことができる。
【0027】
以上は、屈曲用スリットが存在する場合の本発明について説明したが、屈曲用スリットのない電子部品実装用フィルムキャリアテープについても、必要な場合は有効に機能する。
【0028】
【実施例】
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0029】
【実施例1】
厚さ75μmのポリイミドフィルム(商品名:ユーピレックス)にシート状のエポキシ系接着剤を熱圧着した積層体をベースフィルムテープとして用い、パンチングにより、デバイスホール、スプロケットホール、屈曲用スリット、厚み調整用スリットを形成した。厚み調整用スリットは図1に示すように2ヵ所の入力用アウターリード52aに連続した1片の異方性導電フィルムを配設して1個の加熱ツールで一括加熱できることを目的として、2ヵ所の入力用アウターリードに挟まれた部分の、配線パターンを保護するソルダーレジスト部分に設けた。
【0030】
次いでこのベースフィルムテープに厚さ15μmの電解銅箔(商品名:VLP、三井金属鉱業(株)製)を貼着した。その後屈曲用スリット、厚み調整用スリットのベースフィルム側に、連続した一体の樹脂皮膜(スリット用裏面保護樹脂)としてポリイミド樹脂(商品名:FS−100、宇部興産(株)製)を用い、乾燥厚さ40μmとなるようにスクリーン印刷法により形成し、160℃で1時間加熱して溶剤を除去し、樹脂を加熱硬化させた。
【0031】
さらに銅箔側に感光性のフォトレジストを塗布し、定法に従って露光、現像、エッチング等を行って銅の配線パターンを形成した。次いでインナーリード、入力信号用及び出力信号用アウターリード等の接続部分を残して、配線パターンの上からポリイミド系ソルダーレジスト(商品名:FS−510T、宇部興産(株)製)を乾燥厚さ30μmとなるようにスクリーン印刷した。スクリーン印刷台にはソルダーレジスト層の厚み調整用スリットに対応して凸状の突起を設け、スクリーン印刷時にスクリーンが撓んで当該ソルダーレジスト層の厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層層厚が厚くなることを防止した。この結果、ソルダーレジスト層の厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層厚みは30μm、屈曲用スリット部分の厚みは60μmとなった。その結果、フィルムキャリアテープの総厚は表1に示すように、ソルダーレジスト層の厚み調整用スリット部分で85μmとなりアウターリード部分の総厚102μmと比較して薄くなった。
【0032】
【表1】
【0033】
こうしてソルダーレジスト層を形成した後、このフィルムキャリアテープを無電解スズメッキ槽に移行させ定法に従い、ソルダーレジストが塗工されていない配線パターン表面に厚さ0.5μmのスズメッキ層を形成した。
【0034】
得られたフィルムキャリアテープから100個のサンプルを切り出し、それらの入力信号用アウターリードのうち2ヵ所を同時に、1個の加熱ツールを使用して1片の異方性導電ゴムをプリント配線基板の端子部分に接続した後、電気特性試験機によって接続部分の電気特性を評価した。その結果フィルムキャリアテープのアウターリードとプリント配線基板の導通不良は0.0%であった。
【0035】
【比較例1】
実施例1と同様のベースフィルムテープを用い、パンチング工程でデバイスホール、スプロケットホール、屈曲用スリットを開口し、厚み調整用スリットは開口しなかった。その後は実施例1と同様にしてフィルムキャリアテープを製造した。得られたフィルムキャリアテープから100個のサンプルを切り出し、実施例1と同様に電気特性試験を実施した。その結果、フィルムキャリアテープのアウターリードとプリント配線基板の導通不良は90%であった。
【0036】
【発明の効果】
本発明においては、フィルムキャリアテープのアウターリード等の接続部分近傍に厚み調整用スリットを設け、この部分のソルダーレジスト層厚みを他の部分よりも薄く形成することにより、フィルムキャリアテープを外部基板等と接続する場合にその接続がフィルムキャリアテープのソルダーレジスト層厚みによって妨害されることがなく、確実な接続が可能である。そのため、接合ツール(加熱ツール)の選択に幅ができる。またソルダーレジスト等の保護用樹脂層の厚み設計も目的に応じて選択できる幅が広くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープ(TABテープ)を模式的に示した正面図である。
【図2】図2は、図1におけるA−A’断面図である。
【図3】図3は、図1におけるB−B’断面図である。
【符号の説明】
10:絶縁フィルム、12:接着剤層、13:スリット用裏面保護樹脂、20:ソルダーレジスト、30:配線パターン(銅箔)、41:デバイスホール、42:スプロケットホール、45:屈曲用スリット、46:厚み調整用スリット、51:インナーリード、52a:入力信号用アウターリード、52b:出力信号用アウターリード
Claims (4)
- 絶縁フィルムの少なくとも一方の表面に配線パターンが形成されていると共に、該配線パターンの接続部分を除く配線パターン形成部分を含む絶縁フィルム上にソルダーレジスト層が塗設された電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいて、
該接続部分近傍に1乃至複数の該ソルダーレジスト層の厚み調整用スリットを形成し、該厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層の層厚が、スクリーン印刷台上に該厚み調整用スリットに対応する凸状突起部分を設けてソルダーレジスト樹脂を塗布することにより、調整されて形成されていることを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープ。 - 上記厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層の層厚が、上記厚み調整用スリット部分以外の部分のソルダーレジスト層層厚よりも薄く形成されていることを特徴とする請求項項第1項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
- 上記厚み調整用スリット部分のソルダーレジスト層の層厚が、5μm以上80μm以下であることを特徴とする請求項第1項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
- 少なくともソルダーレジスト層に覆われていない配線パターンがメッキ処理されていることを特徴とする請求項第1項〜第3項のいずれかに記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
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