JP3807551B2 - タバコの低滞留時間再乾燥方法及び装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明はストリップタバコ(葉脈切除タバコ)の処理に関し、特にタバコ処理工場におけるストリップタバコの迅速乾燥、冷却及び再整による処理に関する。
【0002】
【背景技術】
タバコ葉素材の再乾燥は通例、タバコ素材特にバーリータバコ(オハイオ、ケンタッキー両州特産の薄葉タバコ)の処理において、紙巻きタバコに使用する前で且つ重いさや材を施した後に行われている。タバコ葉素材の再乾燥においては、タバコの水分含有量の制御が、それ以後の処理に必要なタバコ葉素材の固有な水分含有量の厳しい要求に基づく追求目標である。乾燥を含むタバコ素材の処理は、処理コストを低く抑えると共に、製造工場で処理に必要なスペースを最小とするために高速で行われるのが好ましく、またタバコ葉素材の処理の各工程では、タバコが一定の水分含有量に保たれる必要がある。さらに、タバコ素材を乾燥する際の時間、温度及び湿度が、処理後のタバコの化学組成及び風味に影響を及ぼす。乾燥前、ストリップタバコは通例ほぼ30%の水分含有量を有している。乾燥後、水分含有量は5%程度に低くなり、タバコは非常に脆くなって、その後の処理中にタバコ葉が破損を生じやすくなる。タバコ葉の破損は、乾燥後のタバコ葉の水分含有量がほぼ5%のとき特に顕著である。また、タバコ葉の化学的組成及び本質的な風味が最適となるためには、乾燥後の水分含有量が約5%の理想含有量に厳密に制御されねばならない。タバコ葉のかかる破損あるいは劣化は、再整工程でタバコ葉素材に水分を付加することによって軽減される。タバコ葉の再湿もしくは再整は、タバコ葉素材の水分含有量をほぼ15%に高め、タバコ葉がそれ以上劣化せずにさらに処理可能になると共に、タバコ葉素材がその後の処理に最適な水分含有量を保つようにしている。再整工程は通例、回転シリンダ内でタバコを転がしながら、水、蒸気あるいはそれら両方を用いてなされる。しかしこの再整工程は、タバコ製品にさらに損傷をもたらすことが多い。このように、タバコ素材を乾燥、冷却及び再整するための方法及び装置は非常に重要である。
通例、ストリップタバコの乾燥はエプロン乾燥器を用いて行われている。エプロン乾燥器では、タバコが上に載せられた搬送手段の下方から空気が吹き付けられ、乾燥空気はタバコ製品の上方から排気される。 Franklinらに発行された米国特許第3,224,452号は、3つのゾーンを用いたエプロン乾燥器を教示しており、少なくとも2つのゾーンに圧力検知手段を設けることによって、各ゾーンの圧力を均等化することを意図している。圧力は各ゾーン内でブラストゲートを用いて均等化されるが、この設計は高速の処理装置を提供するのには非効率であることが明らかとなっている。さらに前記米国特許の装置は、各ゾーン内で等しい圧力を保証するため、ゾーン間での圧力の漏れを防ぐことを教示している。処理条件を変化させたり、迅速な再乾燥及び再整を行うための方法または装置を生み出すことは試みられていない。あるいは、一部の乾燥器は乾燥ゾーンを有しており、乾燥ゾーンの上方からタバコ素材及び搬送装置を通って吹き付けられ、乾燥器の底から排気される。一般に拡散板が搬送手段内に設けられ、上昇気流のゾーン内でエプロンコンベヤを横切る空気流を均一化している。この種の乾燥器は本来的に高い水分変動を有しており、そのためかかる乾燥器で処理されたタバコは風味及び品質の変動を蒙りやすい。
さらに、タバコの乾燥及び再整の行われる速度が、処理したタバコの総コスト及び化学的組成に直接影響を及ぼす。紙巻きタバコの製造プロセスで用いる前のタバコの乾燥、冷却及び再整は、通例20から40分の範囲で行われる。タバコ素材の調整に必要な時間は長い。乾燥工程において、タバコはジグザグ状の空気流路にタバコを通すか、空気流を介してタバコを転がすか、あるいは空気ジェット流上にタバコを通すことによって処理されるからである。ジグザグ状の空気流路にタバコを通す方法は、衛生上の問題、詰まりの問題、及びその他の空気流路の問題を生じ、これらの問題を頻繁に解決しなければならない。空気ジェット流上にタバコを通す方法も、タバコ床の乾燥に大きな変動を生じる。このような乾燥の不一致は、製造ラインに沿って移動するにつれ、タバコの一部の部分は適切は温度に保持される一方、他の部分は保持されないという処理上の問題を引き起こす。さらに、タバコの化学的組成は、タバコが異なる水分含有量に乾燥されると異なってくる。すなわち、タバコ素材を適切且つ均一に乾燥するためには、多大の時間を要する。
タバコの再整に関連して、さらに別の問題も存在する。タバコに付与される水分が特定の地点においてだけ施されると、タバコ床の一部の領域が他の領域より高い水分含有量を有することになり、タバコの特性を変化させる。そのためタバコの乾燥及び再整は、2つの異なるサンプルに大きな差異を生じることなく、しかも処理時間を最小に保ちつつ行うことが必要である。
特に、タバコ素材の乾燥は、タバコにおけるピラジンの発生に直接影響を及ぼす。乾燥プロセスを乾燥速度及び温度について変化させれば、タバコ中のピラジンのレベルに影響を及ぼし、風味及び香気など処理後のタバコ素材の実質的な性状に影響を与える。従って、乾燥プロセスの変化がタバコの組成を変化させてはならない。タバコの組成は、ピラジン及びその他の構成要素に関与しているからである。
【0003】
【発明の要旨】
本発明は、処理中におけるタバコの劣化を最小としつつ、低滞留時間でストリップタバコ素材を再乾燥、冷却及び再整する方法を提供する。本発明は、処理されるタバコ素材床の全体にわたって乾燥及び湿化を均一に分布させると共に、タバコの乾燥、冷却及び再整を完了させるのに限られた短い時間を要するだけである。さらに本発明は、短時間に且つ極めてわずかなフロアスペースで処理される大量のタバコを迅速に乾燥し再整する一方、タバコの取り扱い損傷も最小に保持する手段を提供する。
本発明の方法は、流動床技術を利用した低滞留時間乾燥からなるものであり、非常に短い処理時間でよく、合計の滞留時間が従来の再乾燥技術で必要だった乾燥時間の約10%である。タバコ素材を再乾燥するために、タバコ床がベルトコンベヤ上に形成される。タバコ床は5つの乾燥ゾーンを通過し、各ゾーンはタバコの上方から圧力プレナムを介して吹き付けられる加熱空気を用いてタバコを乾燥する。各乾燥ゾーンにおいては、加熱空気がタバコの上面に向かって差し向けられると共に、タバコの小片が乾燥器を介して循環するのを防いでいる。次いでタバコは冷却器に搬送され、そこで周囲空気がタバコ素材に対して下方に差し向けられることで、加熱されたタバコが冷却される。タバコ素材はその後再整器に搬送され、そこで適切な水分含有量となるようにタバコは再び湿らされる。
本発明の方法はより詳しくは、ストリップタバコを積送器からベルトコンベヤ上に所定の床厚さで送り込むことを含む。タバコは乾燥器を通過し、そこで加熱空気が200゜F(93.3℃)から280゜F(137.8℃)の間の温度でタバコに吹き付けられる。タバコは約5%の水分含有量に乾燥される。次いでタバコは、周囲空気を用い約80゜F(26.67℃)に冷却される。その後タバコは、登り傾斜に沿った振動搬送を利用し、蒸気トンネルに通されて再整される。蒸気トンネル(再整器)の出口において、タバコは、紙巻きタバコの充填作業に用いるのに必要な水分含有量である約15%の水分含有量を呈する。タバコが処理プロセス内に存在する総時間は、わずか約2分である。
結局のところ本発明は、加熱空気を用い複数の流動床乾燥器内でタバコを乾燥すること;周囲空気を用い流動床冷却器内で前記タバコを冷却すること;及び蒸気トンネル内で前記タバコを再整し、前記タバコの水分含有量を高めることを含む。
【0004】
【好ましい実施例の詳細な説明】
ストリップタバコを低滞留時間で乾燥、冷却及び再整する本発明の処理装置10の好ましい実施例が、図1に概略的に示してある。ストリップタバコ12は、図示してない積送器(バルカー)から、連続式のコンベヤベルト14上に給送される。タバコ12は、ベルト14の断面方向全体に沿って、約3インチの一定の深さでベルト14上に置かれる。ベルト14が乾燥器38の複数の乾燥/加熱ゾーンの各々を介してタバコを通過させ、これらの乾燥/加熱ゾーンはそれぞれ22、24、26、28及び30の参照番号を付したゾーン1、ゾーン2、ゾーン3、ゾーン4及びゾーン5として示してある。乾燥器38は、タバコを適確に処理可能であると共に、乾燥を細かく制御可能であるように、独立に制御される別個の加熱ゾーンで構成されている。各ゾーンは独立に制御でき、この制御は温度、プレナム圧、及び排気空気流量の各因子を含む。乾燥プロセスの各ゾーンは、既知の流動床技術を用いてタバコ12を乾燥するものであり、そのような乾燥器の一例は Wolverine社製の「ジェットゾーン流動床」である。各ゾーン22、24、26、28及び30は独立に制御され、図1に示すように独立の加熱空気導入口及び排気口を有している。乾燥後タバコ12は、同じく流動床技術を用いた、加熱空気を導入しない点を除き前述の「ジェットゾーン流動床」ユニットと同様な冷却器32内に通される。タバコ12は周囲の空気を用いて冷却され、再整に適切なタバコ12の温度に低下される。冷却器32を出たタバコ12は、連続式のコンベヤベルト14から蒸気/水床36へと移り、蒸気/水床36は均一に分布され乾燥及び冷却がなされたタバコ12を最小の取り扱い損傷で受け取る。蒸気/水床36はそれによって形成された緩衝落下領域を提供し、タバコ12は再整器34を介した処理が始まる前にその緩衝落下領域へ落下する。再整器34内では、乾燥されたタバコ12の床が蒸気にさらされ、タバコ12の水分含有量を水分約15%の適切なレベルに高める。わずかに上向きの傾斜角で振動搬送を行うことで、タバコ12は再整器34の蒸気トンネル40を通過する。これにより、乾燥且つ再湿されたタバコ12は、それに損傷を与えるような機械的な取り扱いを全く含まずに、再整器34を通過できる。
乾燥器38は前述したように、5つの独立の乾燥ゾーン22、24、26、28及び30で構成され、連続式のベルトコンベヤ14がこれらのゾーンを通って通過する。ベルトコンベヤ14はタバコ12を、約3インチ(7.62cm)の深さ及び7フィート(213.3cm)の幅で搬送する。コンベヤ14は取り扱い損傷を最小とするために、乾燥ゾーン及び冷却ゾーンの各々を通過する単一のコンベヤからなる。
タバコ12は図2に示すように、ほぼ30%の水分含有量で積送器から乾燥器38へと入る。加熱空気50が図3に示すように、各乾燥ゾーンの圧力プレナム52内へ、以下に示す各圧力及び温度で強制的に送り込まれる:
次いで加熱空気50は、複数のジェット管54を通過せしめられ、毎分1000から3000フィート(3.4mから914.4m)の間の速度でタバコ12に衝突する。前記圧力プレナム52と流体連通したジェット管54は中空状で、約12インチ(30.48cm)の長さである。ゾーン1の乾燥域22の圧力プレナム52内における加熱空気50の温度は、約200゜F(93.3℃)から280゜F(137.8℃)、好ましくは約220゜F(104.4℃)である。前述したごとく乾燥器38の各ゾーンは独立に制御され、図1に示すようにそれぞれ固有の加熱空気の導入口と排気口を有している。
連続式のコンベヤベルト14は、タバコ製品12を乾燥器38全体を介して、約1.3フィート/秒(39.62cm/秒)の速度で搬送する。参照番号24、26、28及び30で表した乾燥ゾーン2、3、4及び5は、約200゜F(93.3℃)から280゜F(137.8℃)、好ましくは約240゜F(115.56℃)の空気温度を用い、加熱空気50を前記した規定の各圧力で、圧力プレナム52を介して送り込む。各乾燥ゾーンに与えられる温度を異ならせてあるのは、タバコ葉の乾燥を高温で行った場合に生じるさや材の硬化及び葉材の巻きを最小にするためである。タバコ12の乾燥器38内における合計滞留時間は、わずか約60秒である。乾燥器38は長さが約80フィート(24.38m)で、幅は前述したように7フィート(2.13m)である。タバコ12は乾燥器38の入口で、約30%の水分含有量である。乾燥器38をでるとき、タバコ12は均一に約5%の水分含有量に乾燥されており、それに要する時間は同じタバコを市販の標準型エプロン乾燥器で乾燥した場合のほぼ10%である。
図3に示したように、乾燥ゾーン22、24、26、28及び30は、圧力プレナム52と流体連通した複数のジェット管54を有している。ジェット管54は、タバコ12に加わる外乱を最小としながらタバコ床12へ向けて加熱空気を下方に流入せしめ、タバコ床の全体にわたってタバコを一様に乾燥させると共に、床深さの全体にわたって水分含有量に偏差が生じるのを防いでいる。ピラジンの発生、あらい蒸発物の除去、及びタバコ葉の加工性改善の観点から、タバコ素材は適確に乾燥する必要がある。乾燥が不適確だとさや材を硬化させまた葉材の巻きを引き起こすため、タバコ素材の乾燥は、本プロセスの前に施される重いさや材の乾燥に基づき厳密にモニターされねばならない。
図3に示すように、ジェット管54に通される加熱空気50は、戻しチャンネル58と59を経由し、各乾燥ゾーン22、24、26、28及び30並びに冷却ゾーン32で循環される。乾燥されたタバコ素材12が各乾燥域の排気戻しチャンネル58と59へ入り込まないように、各ゾーン毎に導入及び排気両ファンのバランスを取っておく必要がある。加熱空気50は圧力プレナム52内に与えられ、複数のジェット管54から空気の強制送り込みがなされる。そして加熱空気50は、高速で移動するタバコ12の移動床に対して向かわされる。次いで、加熱空気50は図3に示した側方の両排気チャンネル58と59を上昇して戻り、それぞれ独立の乾燥ゾーン内で循環される。空気は乾燥または冷却ゾーン内で循環され、閉じた系を形成しているため、導入及び排気両ファンを調整することで容易にバランスを取ることができる。タバコ素材を必要なレベルへ適切に乾燥させるのに、タバコ床12は乾燥器38内に非常に短い時間滞留すればよく、通例ほぼ60秒である。
乾燥プロセスの結果として、ピラジンがタバコ内に発生する。発生するピラジンの量は、タバコが乾燥される温度と合計の乾燥時間に直接関連している。タバコ内におけるピラジンの形成は、喫煙素材の風味及び実質的な嗜好度に影響を及ぼす。そのため、タバコ内でのピラジンの化学的組成がプロセスを経ても一定に保たれるように、タバコの乾燥は厳密に分析されねばならない。図5は、異なる乾燥温度を用いた場合におけるピラジンの形成を示すグラフである。タバコ12を乾燥器38によってほぼ248゜F(120℃)の空気温度で乾燥させると、ピラジンの総含有量にほとんどもしくは全く差異は生じない。ピラジンの形成は合計の乾燥時間を変えても影響を受けるので、合計の乾燥時間もさらに制御しなければならない。本発明の方法によれば、約248゜F(120℃)で乾燥させることによって、乾燥時間が数分以上から90秒に減少する一方、ピラジンの形成はほぼ一定のままである。すなわち、ここに記述したような方法及び装置を用いることで、合計乾燥時間の短縮が達成されると同時に、タバコを一様に約5%の水分含有量にする再乾燥が達成される。
乾燥器38を通過した後、タバコは約5%の水分含有量を有している。このように低い水分含有量であるため、タバコは損傷及び破損を受けやすく、従ってその取り扱いは最小限に抑えなければならない。また、最終的な巻きタバコ製品におけるタバコの必要な水分含有量は約15%なので、タバコ12は巻きタバコの生産に用いる前に再び湿らせなければならない。この作業を行うために、タバコ12は、図3に示したのと同じジェット管54を用いた冷却器32に通される。しかし、冷却器32で用いられる空気52は周囲温度、つまり75゜F(23.8℃)であり、タバコ床12内のタバコをほぼ80゜F(26.6℃)に冷却する。タバコ12の冷却器12内における合計滞留時間は約15秒で、タバコを適切な温度へ低下させるのにわずか約20フィート(6.1m)の処理長さがあればよい。
その後タバコは、タバコの水分含有量を適切なレベルに上昇させるために、つまり5%の水分含有量からほぼ15%の水分含有量にするために再整段へと進む。タバコがコンベヤ14から再整器34の蒸気トンネル40内へと移れるように、過渡的な蒸気床36が設けられている。この移送ステーション36は蒸気/水床からなり、タバコをコンベヤ14から蒸気トンネル40内に受け取る。コンベヤ14と移送ステーション36との間の高さの差は、約42インチ(106.7cm)である。再整器34の入口部には、独立の圧力源によって蒸気または水のブランケットが設けられており、タバコ素材12の落下を緩衝すると共に、製品の劣化を最小に保ちつつ、高密度の初期湿化ゾーンを提供している。この落下ゾーン/蒸気ブランケットの領域34は、蒸気トンネル40の導入部に位置している。蒸気または水の供給源は、前述したように独立のヘッダーの下にあり、蒸気トンネル40とは独立に制御可能である。またその地点では、再整器34の振動搬送系が作用し、タバコ素材12を蒸気トンネル40を通じわずかな登り勾配に沿って前進させる。図4に示した蒸気トンネル40は、床60、側壁64と66、及びこれら床60と側壁64、66に形成され、蒸気源と直接連通した複数の噴霧器62から構成されている。蒸気トンネルは、COMAS 製の蒸気トンネル調整ユニットなどが使える。再整器34は約2.5゜の上向き角度に保持され、タバコ床を前記と同じく約3インチ(7.62cm)の深さで、振動搬送を利用し床60に沿って移動せしめる。蒸気トンネル40で使われる複数の噴霧器62は水分の微細な霧を与え、どのサンプル領域でも大きな偏差を生じることなく、タバコ床の水分レベルを均一に上昇させる。蒸気トンネル40は長さ約20フィートで、幅は乾燥器38及び冷却器32の幅と一致した7フィートである。タバコ12の再整器34内における合計の滞留時間は、わずか約15秒である。再整器34を出る時点でのタバコの水分含有量は、全体にわたって一様に15%である。本発明の好ましい実施例の装置10、つまり乾燥器、冷却器及び再整器は、約120フィート(36.6m)の全長と、7フィート(2.13m)の幅を有する。本発明の方法及び装置の取り扱い容量は、再整器の出口においておよそ14,000ポンド(6350.4kg)/時間である。乾燥器、冷却器及び再整器におけるタバコの合計滞留時間は、約90秒である。この点は、約20分の合計滞留時間を必要とし、200フィート(60.96m)以上の長さにわたって延び、再整器の出口で約10,000ポンド(4356kg)/時間を有する従来の乾燥器及び再整器と比べて顕著な改良である。
上記の詳細な説明は発明の理解を明瞭にする事を主な目的として記されたものであり、各種の変更が本開示を読むことによって当業者には自明であると共に、発明の精神もしくは添付の請求の範囲に記載の範囲を逸脱することなく可能であるため、本開示から不必要な制限が解されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
添付の図面を参照した以下の説明によって、本発明のより明解な理解が得られるであろう。尚図面中、同じ番号は同じ部分を示している
【図1】タバコを乾燥、冷却及び再整する処理装置の一例図。
【図2】低滞留時間でタバコを乾燥、冷却及び再整するのに必要な処理を示すブロック図。
【図3】流動床の正面図で、処理されるタバコへ向かう空気を示す。
【図4】再整器の斜視図。
【図5】乾燥中におけるタバコ内でのピラジンの生成を表す図である。
Claims (15)
- タバコを迅速に乾燥、冷却及び再整する方法において、前記タバコを連続状のコンベヤベルト上に所定の床厚で積載する工程、前記コンベヤベルト上の前記タバコを加熱空気を用いた流動床の乾燥器を通して搬送する工程、前記コンベヤベルト上の前記タバコを周囲空気を用いた流動床の冷却器を通して搬送する工程、前記タバコを振動コンベヤを有する蒸気トンネルに転送する工程、及び前記タバコを前記蒸気トンネル内で再整する工程を有し、前記タバコを前記乾燥器を介して搬送する工程がさらに、第1の所定温度に加熱された空気を第1の加熱ゾーン内に差し向ける工程、前記空気を前記第1の加熱ゾーン内で循環させる工程、第2の所定温度に加熱された空気を、前記第1の加熱ゾーンから複数の下流加熱ゾーン内に差し向ける工程、前記空気を前記複数の下流加熱ゾーン内で循環させる工程、前記タバコの水分含有量を約5%に減少する工程、及び前記タバコの温度を約200°F(約93.3℃)から約280°F(約137.8℃)の範囲、ただし約240°F(約116℃)を除く、に上昇させる工程を有する方法。
- 前記タバコの前記所定の床深さは約3インチ(7.6cm)である請求項1の方法。
- 前記タバコは約1.3フィート(39.6cm)/秒の速度で前記乾燥器及び前記冷却器を通して搬送される請求項1の方法。
- 前記第1の所定温度は約220゜F(104.4℃)である請求項1の方法。
- 前記第1の加熱ゾーン及び前記複数の加熱ゾーン内の前記空気が閉じた系内に含まれている請求項1の方法。
- 前記タバコの前記冷却はさらに、周囲空気を前記タバコに差し向けること、前記空気を前記冷却器内で循環させること、及び前記タバコの温度を約80゜F(26.6℃)に低下させることを含む請求項1の方法。
- 前記タバコの前記再整はさらに、振動式コンベヤを用い、前記タバコを前記蒸気トンネルを通して搬送すること、蒸気を複数の供給源から前記蒸気トンネル内に注入すること、及び前記タバコの水分含有量を約15%に上昇させることを含む請求項1の方法。
- ストリップタバコを迅速に乾燥、冷却及び再整する装置において、複数の個々に制御される加熱ゾーンを有するタバコ乾燥器、冷却ゾーンを有するタバコ冷却器、前記タバコ乾燥器及び前記タバコ冷却器通って延びた連続式のコンベヤベルト、前記連続式コンベヤの端部に位置した蒸気床移送領域、蒸気トンネルが貫いて形成された再整器、及び前記蒸気床移送領域に隣接し、前記再整器を通って延びた振動式コンベヤを備え、前記タバコ乾燥器がさらに、前記タバコを約200゜Fないし約280゜F(約93.3℃ないし約137.8℃)、ただし約220°F(約104℃)を除く、に加熱された高圧空気にさらす第1の加熱ゾーン、前記タバコを約200゜Fないし約280゜F(約93.3℃ないし約137.8℃)、ただし約240°F(約116℃)を除く、に加熱された高圧空気にさらす第2の加熱ゾーン、前記タバコを約200゜Fないし約280゜F(約93.3℃ないし約137.8℃)、ただし約240°F(約116℃)を除く、に加熱された高圧空気にさらす第3の加熱ゾーン、前記タバコを約200゜Fないし約280゜F(約93.3℃ないし約137.8℃)、ただし約240°F(約116℃)を除く、に加熱された高圧空気にさらす第4の加熱ゾーン、前記タバコを約200゜Fないし約280゜F(約93.3℃ないし約137.8℃)、ただし約240°F(約116℃)を除く、に加熱された高圧空気にさらす第5の加熱ゾーンを備えている装置。
- 前記振動式コンベヤ(60)は2.5゜の上向き傾斜面を形成している請求項8の装置。
- 前記乾燥器(38)はさらにタバコ素材の流動床を生成している請求項8の装置。
- 前記加熱ゾーンの各々は前記加熱空気を循環させる手段(58、59)を含む請求項8の装置。
- 前記冷却器(32)はさらに、前記タバコ(12)を上方からの高圧周囲空気にさらす手段を含む冷却ゾーンを備えている請求項8の装置。
- 前記連続式コンベヤ(14)は約1.5フィート(39.6cm)/秒の速度で作動する請求項8の装置。
- 前記再整器(34)はさらに、底部搬送面(60)、第1及び第2の側壁(64,66)、及び蒸気源と流体連通した複数の噴霧器(62)で、前記底部搬送面と前記第1及び第2の側壁に形成された複数の噴霧器を備えている請求項8の装置。
- 前記振動式コンベヤは約1.5フィート(39.6cm)/秒の速度で前記タバコを移動する請求項8の装置。
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