JP3806865B2 - トナー定着用部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の薄厚フッ素樹脂チューブを表面層に、より低硬度シリコーンゴムを下層に有してなるトナー定着用のローラ又はベルトに関する。例えばカラー複写機の加熱定着部材に使用することで、シリコーンオイルの削減を図りつつ、より光沢のある柔らかい画質でもって安定した複写が可能になる。
【0002】
【従来の技術】
加熱源を内蔵した芯ロールを基体とし、これにシリコーンゴム弾性層、フッ素樹脂表面層を順次積層してつくられたフッ素樹脂弾性ローラが、例えば、カラー複写機の加熱定着部材の一つとして使用されることは知られている。
又、この加熱定着に際して、複写紙上のトナー画像を圧して発色させる直前に、該ローラの表面にシリコーンオイルが、連続塗布されることも知られ、実用もされている。これは加熱定着後の複写紙と該ローラとの離型を確実に行う為であるが、より迅速に確実に定着させることにもよる。
より迅速、確実に定着を行う為には、トナー画像をより強い線圧で圧する必要があるが、その為には、より硬質の該ローラを使って、より強い線圧で圧しつつ高速回転をする必要がある。しかしこのような状況になると、ますます該オイルの使用が必要になる。本来該オイルを使用することは、トナー画像の発色性(画質)とか、定着性(強固に定着)とか、装置の複雑化等により好ましいものではない。該オイルの使用を削減しより迅速に複写することが課題となるが、現状では両方を満足させる技術はない。現在の傾向としては、迅速性よりも、該オイルは可能な限り使わずに、より優れた発色(色は硬いよりも、柔らかい感じの色彩)をもって、確実に定着できることも求められるようになってきている。
【0003】
ところで、前記フッ素樹脂を表面層とする弾性ローラにおいて、該表面層の形成手段には、フッ素樹脂エマルジョンを直接塗布して形成する直接法もあれば、予め成形して得たフッ素樹脂チューブを嵌着して形成する間接法もある。該間接法は、形成自体が容易で、高い厚み精度をもって所望する層厚が自由に得られ、取り扱いも容易等の点で有利である。
【0004】
前記間接法は、基本的には、フッ素樹脂を薄厚のチューブ状に連続押出成形して、これを一旦ローラに巻き取り、そしてこの巻き取られたチューブを所定サイズ(幅)にカットして、前記シリコーンゴム弾性層に嵌着するものである。
ここで、フッ素樹脂は、本来接着性が悪いので、その使用形態(チューブ状、か、ウェッブフィルム)がどうであろうと、被着体との組み合わせで使用する場合は、一般に接着性改善の為に別途表面前処理が施される。
この表面前処理は、一般に知られている手段の中で適宜選ばれるが、その方法としては、大きくは化学薬品によるケミカルエッチングと呼ばれている化学的方法と、電気的方法とがある。
本発明はチューブを対象とし、これの内表面を連続的に前処理することを主眼とすることから、該化学的方法が有効である。
【0005】
前記チューブは、薄厚の為にウェッブフィルムに取り扱えることで、該チューブ成形から前記内面前処理に至るまで連続化が容易になる。その連続化となると、該チューブは、必然的に押しつぶされて、フラットの状態で、多くの単ローラとニッピングローラを介して誘導搬送され、最後にローラに巻かれて引き取られる工程が採られることになる。
しかしながら、このような製造工程が採られる限り、一般には、最終的に得られるチューブにはどうしても折り目がつき避けられないのが実状である。特にこの折り目は、一般に前記化学的内面前処理法と組み合わせる場合に、より強く発現する傾向にある。
【0006】
前記折り目のあるチューブよりも、折り目のないチューブの方が好ましいことは勿論のことではあるが、前記一連の工程を採る限り、(その程度の差はあるにしても)その折り目の付くのは避けられず、現状ではそのまま使用されてきている。
この折り目のあるチューブが、現状で許容され使用されているのは、トナー定着が、一般に硬い硬度のシリコーンゴム弾性層をもってなるフッ素樹脂ローラによって高速で行われる為である。つまり加熱定着を強い線圧で圧して行うからである。強い線圧で押すことで、折り目による画像カスレとか、筋模様のような画像不良はあまり顕在化しないからである。このような強い線圧での加熱定着は、紙離れがより悪くなり、より一層シリコーンオイルが使用されるという悪循環にもなる。
尚、前記の連続的成形と内面処理により連続製造されるチューブにできる折り目深さは、一般的に3〜10μm程度とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
現在の傾向としては、複写迅速性よりも寧ろシリコーンオイルの抑制と、より優れた発色性(色は硬いよりも、柔らかい感じの色彩で)をもって、高画質で複写印刷できることにある。
ところが、このような要求に対して、これまで使用されてきた前記フッ素樹脂チューブでは、十分な解決が図れず、前記折り目の問題もより大きく顕在化されるようになってきた。
本発明は、かかる課題に対して鋭意検討した結果、新たに見出されたもので、それは、特定のフッ素樹脂チューブを特定のローラ又はベルトと組み合わせることで解決することができたのである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
即ち本発明は、請求項1、2に記載するもので、それはE硬度15〜65度のシリコーンゴム弾性層が、連続成形後、アルカリ金属溶液にて内表面をケミカルエッチング処理して得られた薄厚フッ素樹脂チューブの有する凹状折り目の深さ又は凸状折り目の高さが2μm以下に規制された薄厚フッ素樹脂チューブでもって表面被着されてなることを特徴とするトナー定着用の回転ローラ、回転ベルトである。
【0009】
そして、請求項1、2のそれぞれの従属発明として、請求項3、4も提供される。以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、薄厚チューブの成形原料であるフッ素樹脂から説明する。
これは、一般に知られているフッ素系樹脂の中で、該チューブへの成形性と耐熱性(例えば約170℃以上に加熱しても一切の変化のない)に優れる熱可塑性樹脂である。この両特性に好ましく対応するものは、融点約200〜310℃の範囲にあるものである。
具体的には、例えば塩化三フッ化エチレン、四フッ化エチレンと六フッ化プロピレンとの二元コポリマ(FEP)、エチレンと四フッ化エチレンとの二元コポリマ、塩化三フッ化エチレンとエチレンとの二元コポリマ、四フッ化エチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの二元コポリマ(PFA)、四フッ化エチレンと六フッ化プロピレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元コポリマ等が挙げられる。この中でもより好ましいものは、請求項3、4でも提供するように、二元コポリマである。
尚、このフッ素樹脂は、基本的にはこれ単独で使用されるが、加熱定着性により有効に作用するものであればそれの添加を避けるものではない。例えば若干の電気抵抗制御の為に導電性カーボンブラック、熱伝導性付与の為に(一般的な)熱伝導性材が考えられる。勿論これら添加剤の使用に際しては、成形性等、前記課題解決に支障のある条件下であってはならない。
【0011】
そして、前記フッ素樹脂は、薄厚のチューブ状で連続成形され、その後アルカリ金属溶液にて内表面がケミカルエッチングされて新たなチューブへと変えられる。しかし、この新たなチューブには、この2つの成形工程と内面処理工程から必然的に賦形される折り目に基づく少なくとも(両端)2本の連続した凹状又は凸状のスジがついている。これが、本発明が問題とするものであるが、このスジの賦形は、該チューブが、単ローラとニッピングローラによる作用ローラ(チューブのガイド、搬送、巻き取り)を介して、フラット状のチューブで搬送され、最後にローラに巻き取られるからである。
【0012】
参考までに前記凹状折り目又は凸状折り目を図解すると、図1又は図2に例示するものである。
図1は凹状折り目の例で、まず前記全工程を経てローラに巻き取られたフラット状チューブ1を横断面で示したものが(1A)で、そしてこれを芯円状に開口した断面が(1B)で示されている。ここで1aは、凹状折り目の部分でS、Saの深さを持っている。該チューブでの深さSが芯円状に開口すると、その深さはSaで示す如く若干浅くなる。
一方、図2は凸状折り目の例で、フラット状チューブ2の横断面を(2A)で、これを芯円状に開口した場合の断面を(2B)で示している。ここで2aは、凸状折り目の部分で、M、Maの高さを持っている。該チューブでの高さMが、芯円状に開口すると、Maで示す如く若干低くなる。
【0013】
一般にプラスチックチューブがフラット状に押しつぶされた場合の折り目は、図2のような凸状折り目になる。しかしながら、前記二つの工程を得て得られる薄厚フッ素樹脂チューブは、図1で例示するような、凹状折り目部分の形状が鋸歯状で賦形されている場合もある。特にこの鋸歯状折り目で現れるのは、該チューブ自身の成形工程よりも、アルカリ金属溶液による内表面のケミカルエッチング工程で賦形される場合が多い。
尚、本発明は、この凹状又は凸状の折り目を規制するものであるが、これにスポット的な凹みとか、突起が併存する場合もこの規制は必要である。
【0014】
そして、前記工程を経て巻き取られた、薄厚フッ素樹脂チューブ(以下T・Fチューブと呼ぶ。)の有する凹状又は凸状の折り目の有する深さ又は高さは、2μm以下、好ましくは1.5μm以下、更には1.0μm以下に規制しなけねばならない。つまり、この条件を満たす該T・Fチューブしか前記課題は解決されない。
ここで、該深さ又は高さの意味は、T・Fチューブを芯円状に開口した場合に測定されるものであり、図1、2で示すとSa又はMaである。従って、仮にフラット状での深さ又は高さ(該図ではS又はM)が2μmを越えていても、芯円状で測定して2μmになれば、それは本発明の範囲である。
尚、該深さ又は高さは、0μmが理想ではあるが、本発明にいうT・Fチューブが、前記特定の2つの連続工程によって製造されるものを対象とする限り、0μmの該チューブは不可能に近い。少なくても0.3μm程度の深さ又は高さの凹状又は凸状の折り目は残っている。
【0015】
つまり、本発明は、前記凹状又は凸状の折り目深さ又は高さが、0μmでなくても2μm以下のT・Fチューブであれば、前記課題が解決されるというものであるが、しかしながら決してこれ単独で達成されるものではない。後述する、特定範囲のE硬度でもってなる低硬度シリコーンゴム弾性層との組合せによって初めて、2μm迄の折り目を吸収し、前記課題を解決してくれるというものである。従って、仮にこの弾性層が非弾性層であれば勿論の事、この特定範囲を外れる該弾性層との組み合わせであれば、該2μm以下のフッ素樹脂チューブでも、本課題の解決は図れない。
【0016】
前記シリコーンゴム弾性層のE硬度は、具体的には最大で65度、好ましくは55度迄に抑え、できる限り低硬度層とする。ここで上限を65度とするのは、これを越えると前記の吸収作用も悪くなり、そのことが定着ムラ(スジ、ピンホール等)の発生とか、シリコーンオイル抑制効果も小さくなり、ソフト感をもった画質でもっての安定印刷の持続も困難になることによる。
一方、下限硬度は15度、好ましくは20度迄とするのが良い。これは、より低硬度が良いとはいっても、余りにも低硬度であると全体としての回復弾性が低下し、その結果表面に微妙な変形が生じ、定着ムラ(特に濃淡)等の発生原因に繋がり良くないからである。
尚、ここでいうE硬度は、基本的にはJIS K 6253(1997)にて記載されるタイプEのデュロメータにて測定されたものである。しかしながら、仮にこのE硬度での測定ができ難いとか、精度的に良くない場合には、同JISに記載されるタイプDデュロメータ又はゴム業界等で従来から使用されてきているアスカーCS型デュロメータとか、アスカーC型デュロメータにて測定した硬度に変えても良い。
【0017】
尚、前記シリコーンゴム弾性層を形成するシリコーンゴムは、一般に知られている加熱加硫硬化型(パーオキサイド等での加硫、又は白金触媒による加硫)か、又は室温硬化型(ポリアルコキシシランに代表される多官能シラン化合物の水との反応による常温架橋)のゴム性シリコーンのいずれかにより製造される。この中でも、本発明にとって有効(耐熱性、加工性等)なものとなると、白金触媒により加熱加硫しゴムに変える液状シリコーンである。
【0018】
そして、前記問題になる凹状又は凸状の折り目の出き易さは、T・Fチューブの厚さにも関係し、厚い方よりも薄い方が出き易い。本発明が、特に該チューブを薄厚と形容しているのはそのためである。この薄い方の厚さは、例えばフッ素樹脂二元コポリマによる該チューブの場合では、20〜110μm(請求項3、4)、より薄く90μm以下である。つまり、本発明のT・Fチューブは、(この出き易い)薄い方の厚さのものが対象であり、それの有する凹状又は凸状折り目の深さ又は高さが2μm以下のものになる。
尚、該チューブの厚さ、内径、幅の選択は、ローラ定着か、ベルト定着か更には使用機種等により適宜選択される。
【0019】
T・Fチューブの有する凹状又は凸状の折り目深さ又は高さは、2μm以下であるが、前記2つの工程を経て得られる該チューブは、(前記するように)一般には2μmを越えるものが多い。従って、該チューブの製造に際しては2μm以下、可能な限り小さいものが得られるように、何らかの対策が求められる。
【0020】
本発明では、次に例示するような製造手段を採ることで、2μm以下のT・Fチューブが安定して得られるようにしている。
つまり、まず所定のフッ素樹脂を単軸押出機に供給して溶融しつつ環状ダイスを経由して、チューブ状に押し出し室温冷却しながらフラット状で巻き取りローラに巻き取る。このローラに巻き取る迄の工程は、40〜60℃程度に温度調整された環状マンドレルを該ダイスに近接し、インナーサイジングしなから引き取る。この時に引き取りをより容易に誘導する為に、キャタピラーとか、狭幅のニッピングローラの介在は折り目抑制のために有効である。延伸は行う場合もあれば、行わない場合もある。前記するように、この成形工程では、折り目はできるにしても前記問題になるような凹状又は凸状の折り目はつきにくい。
【0021】
次に、巻き取られた前記成形チューブは、アルカリ金属溶液による内表面のケミカルエッチング工程に送られる。前記するように、問題になるいずれかの折り目は、前記成形工程よりも、この工程で賦形される確率が高い。これの根本的原因は、内表面層が化学的に変化し、且つ種々ガイドローラとニッピングローラとによって誘導され引き取られることにあるものと考えられる。従って、本工程での折り目抑制の為の格別の配慮が求められる。
【0022】
前記ケミカルエッチング工程で問題になる折り目(2μm以下)抑制の為の格別の配慮としては、種々考えられるが、本発明では次のような手段が好ましく提供できるので、それを図3(概略側面図)を参照しながら説明する。
尚、ケミカルエッチングを行うアルカリ金属溶液は、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属を液体アンモニアと反応して得たアルカリ金属アミドを含有するナトリウム金属液体アンモニア溶液とか、該アルカリ金属をナフタレンと反応して得たナフタレンアルカリ金属のテトラヒドロフラン溶液が挙げられ、このアルカリ金属イオンがフッ素樹脂のフッ素と反応(ケミカルエッチング)するものである。該アルカリ金属溶液のいずれかが選ばれるが、ここでは該液体アンモニア溶液の方が、前記問題の折り目の発生はし易いが、ケミカルエッチングの作用面からはより有効であるので、ここでは該液体アンモニア溶液による工程について説明する。
【0023】
まず、事前準備として次の操作が行われる。
前記成形工程を経て巻き取られた成形チューブ3は、ガイドローラR1から張架単ローラR2→同ローラR3と順次通される。この通す作業に際しては、事前に成形チューブ3自身は−50℃前後に冷却されている。これは該液体アンモニア溶液自身の液化温度が−40℃以下であるためである。そしてローラR3を通って出た時点で、成形チューブ3の一端開口部から所定量の該液体アンモニア溶液が注入される。注入された状態が5で示されている。
該注入が終わったら引き続き引き出してニッピングローラR4(狭幅のローラを対峙して成形チューブ3の中央部分をニッピングするローラ構成)を介して張架単ローラR5→同ローラR6へと続く。そしてローラR6を通って出た時点で、今度は所定量の洗浄液(該液体アンモニア溶液の洗浄液で、水の場合もあれば、有機溶剤の場合もある)が注入される。この状態は6で示す。洗浄液6の注入が終わったらガイドローラR7を通して巻き取りローラ4で巻き取られる状態にしておく。ここで該液体アンモニア溶液5と洗浄液6の注入量は、少なくとも巻き取られた成形チューブ3の一バッチ分に相当する量である。
【0024】
前記事前準備が終了したら、成形チューブ3は所定速度で連続供給され、張架単ローラR2と同ローラR3間で、まずケミカルエッチングされ、次に張架単ローラR5と同ローラR6間で内面洗浄が行われて巻き上げローラ4にて巻き取られ終了する。ここで該速度は基本的には、該エッチングにより所望するレベル(接着性付与)になるのに必要最小限(必要以上は問題の凹状又は凸状の折り目が逆に出き易くもなる)の速度ということであるが、これは一般に15m/分以下が目安である。
尚、該ローラR2とローラR3間に存在する該液体アンモニア溶液5は、この連続処理中、外部から約−50℃〜−60℃に冷却され続けられる。
【0025】
本工程で特に重要なことは、まず該液体アンモニア溶液によるケミカルエッチングが、張架単ローラR2と同ローラR3のローラ配置で判るように、成形チューブ3が水平状態になるようにして処理されることである。そして該ローラR2とローラR3間の成形チューブ3は、両サイドのガイドローラR1とニッピングローラR4とによって垂直的に吊り下げられる状態になることである。これらの条件が設けられることで、成形チューブ3と該液体アンモニア溶液5との内面接触ムラがより少なくなり、常に内面均一に接触を続けることができること、そして該液体アンモニア溶液5が次の洗浄工程に持ち込まれなくなり、洗浄効率が持続する効果がある。
このことは、例えば図4に例示するようなローラ構成を採る装置、つまり該液体アンモニア溶液5による処理ゾーン(広幅のニッピングローラR9と同R10間)が傾斜して次の洗浄工程(張架単ローラR11と同R12間)に搬送されるような装置での処理では、前記図3による装置による処理とは逆の状況が生まれる。つまり該液体アンモニア溶液5とに接触ムラが出易くなり、そして該液体アンモニア溶液5が次の洗浄工程に持ち込まれ易くなり、エッチングに均一性を欠くことになる。このケミカルエッチングの不均一性と広幅のニッピングローラR9と同R10とで両サイドを挟持していることが、より一層前記問題となる折り目の発生を助長する結果にもなっていると考えられる。
尚、広幅のニッピングローラR9と同R10とが必要であるのは、内面処理ゾーン内で該液体アンモニア溶液5をしっかりと保持するためである。しかし、どうしても次工程への若干の持ち込みは避けられない状況にある。
【0026】
そして、前記の如く規制されたT・Fチューブはトナー定着用の回転ローラ(R)又は回転ベルト(B)に加工されるが、その手段には特に制限はない。例えば次のような方法で加工される。
【0027】
まず、トナー定着用回転ローラ(R)から説明する。
加熱源内設のアルミニウム製芯ロール7の外側に、(所望する厚さのシリコーンゴム弾性層8を周設する為に)その層厚を得るに相当する隙間をもって管状金属製金型を該ロールに(同芯円で)被せる。この際に該ロール表面は、接着性向上の為に洗浄、マット化するとか、(シリコーン系)プライマーを塗布しておくと良い。次にこの隙間に加熱加硫タイプで、適正なE硬度の得られる液状シリコーン(A液とB液との混合液に白金系触媒添加)を注入する。そして、全体を例えば150℃前後で1分前後加熱することで所望する硬度のゴムに変わり、(耐熱、高強度の)シリコーンゴム弾性層8が密着形成される。
次に該弾性層面又はロール用T・Fチューブ10の内面に接着層9としての(シリコーン系)プライマーを塗布する。硬化しない間に該チューブを被せて固着して終了する。
尚、以上の構成を図解し、それを図5(断面図)で示しておく。10aは深さ2μm以下に規制されている凹状折り目部分を示す。
【0028】
又、前記の2工程に変えて、1工程で行ってしまうこともできる。つまり、前記管状金属金型の内面に、(予め内面に該プライマーの塗布された)該チューブを装着(真空吸引等による)しておき、これを該芯ロールに対して、一定の隙間をもって(同芯円で)被せる。そしてこの隙間に該液状シリコーンを注入して、同様に加熱加硫する。最後に前記管状金属金型のみを脱着するといった方法である。
尚、例えば該芯ロール7とシリコーン弾性層8との間に更に他の層が介在してもよい。
【0029】
一方、回転ベルト(B)については、次の通りである。
基本的には前記回転ローラ(R)の場合と同じような要領で行われる。
つまり、まずベルト用T・Fチューブ13の内面に、接着層12としての(シリコーン系)プライマーを塗布し、これを管状金型(外管)の内面に装着(真空吸引等による)しておく。そして該金型の中央に、該金型の内径よりも小さい外径の管状金型(内管)を配置する。ここで該金型の表面には、予め離型のためフッ素樹脂コーティングを施しておく。そして両金型の隙間に、前記液状シリコーンを注入し加熱硬化してゴム弾性層11を密着固定する。最後に両金型を脱着し終了する。
以上の構成を断面図で示したものが図6である。13aは高さ2μm以下に規制されている凸状折り目部分を示す。14、14aは該ベルトを回転駆動する駆動ロールで、加熱源は駆動ロール14の方に内設されている。
尚、この回転ベルト(B)に関しては、これを回転駆動させる少なくとも2個の駆動ロールを必要とするが、この駆動ロール自身(胴仕立て)は特定されるものはない。つまり該ロールの表面が金属層でも、プラスチック層でも、硬質又は軟質ゴム層でも、そしてこれらからなる多層でも良い。但し、少なくとも該ロールの1個には、前記回転ローラ(R)と同じように、加熱源が内設される必要がある。
【0030】
尚、前記ベルト(B)は、(そのままではなくて)シリコーンゴム弾性層11の下層として、更に支持的作用をする層を積層して3層ベルトとして使用するのが一般的である。これは弾性層11を補強してより耐久性を付与するためである。この支持層としては、例えばチューブ状の柔軟な金属層とか、チューブ状のポリイミド層である。この3層の場合も、前記と同じ要領で管状金型を使って、接着層を介して製造される。
【0031】
前記ローラ(R)、ベルト(B)におけるシリコーンゴム弾性層8、11の層厚は、種々の要因を考慮して決められるが、多くの場合約1〜5mmの範囲内である。
尚、該要因の一つとして、該弾性層の有する見掛けE硬度(実際に該ロール(R)又はベルト(B)上で測定される硬度)なるものもある。これは、シリコーンゴム自身の有するE硬度が、下層硬度に影響されて変わるためであり、特に薄い層厚サイドで変わる。本発明の基本はシリコーンゴム自身のE硬度を変えることにあるが、この見掛けE硬度を変える(つまりこの層厚を変える)ことでも、前記課題の解決に有効に作用するのであれば、それも二次的E硬度として合わせ考慮する。
又、該シリコーンゴム自身のE硬度を変える手段には、例えば原料の種類(構造、分子量)を変えるとか、硬化密度をコントロールするとか、シリカ等の添加剤を添加するとか、気泡化する等の方法がある(これらいずれかの方法でコントロールされた原料製品も上市されている)。適宜駆使され、最適なシリコーンゴム弾性層が形成されることになる。
【0032】
前記得られたロール(R)又はベルト(B)は、カラー複写機等トナーを使う電子写真複写装置の定着デバイスとして有効に使用されるが、その使用形態で特に配慮するものはなく、該装置にそのまま組み込めばよい。従って、その組み込み構造については割愛する。
【0033】
【実施例】
以下に比較例と共に実施例によって更に詳述する。
【0034】
(実施例1) トナー定着用回転ローラ(R)での例
まず、次の条件でフッ素樹脂チューブを連続押出成形して、フラット状でロールに巻き取った。
●原料・・・PFA粉体(融点約305℃、三井デュポン株式会社製)、
●成形装置・・・ダイス径80mm、リップ幅1.5mmの環状ダイスを有するスクリュー押出機(一軸)、
●成形温度・・・環状ダイス400℃、バレル温度270〜380℃、
●サイジング・・・40℃に温調したクーリングマンドレルによるインナーサイジング、
●引取速度・・・2500mm/分。
尚、クーリングマンドレルを通過後、ロールに巻き取る間にはチューブの中央部分のみを押して引き取り誘導する狭幅のニッピングゴムロールを設けた。
以上により50m巻きのロール2本を取得したところで終了した。得られた各ロールのチューブの厚さは50.0μm、内径は49.3mmであった。
【0035】
次に、まず前記チューブを巻き取ったロールの1本を使って、前記図3で示す内面処理装置に連動できるように配置した。ここで張架単ローラR2と同R3との間隔は250mmとし、ニッピングローラR4は、幅50mmの狭幅ローラを対峙して、該チューブの中央部分をニッピングしながら、次の洗浄工程に送り出すようにし、そして、該ローラR2と同R3間の全体は外部冷却手段によって約−50℃に冷却されているようにした。
【0036】
そして、前記ロールに巻き取られたチューブ3を手動で引き出しつつ、順次ローラR1→R2→R3に架けながらそこで一旦停止し、該チューブの先端を開口して約−50℃のナトリウム金属液体アンモニア溶液(固形分濃度1.0重量%)を注入した。
そして引き続き引き出して順次ニッピングローラ4→ローラR5→ローラR6に架けながらそこで一旦停止し、今度は該チューブの先端から洗浄水を注入し、ローラR7を通して最後の巻き上げローラ4に巻きつけ、連続供給できる前準備を終了した。
尚、ここで注入したナトリウム金属液体アンモニア溶液と洗浄水の注入量は、水平配置の該ローラR2とR3間、該ローラR5とローラR6間に架かる該チューブの有する容積にほぼ匹敵する量とした。
【0037】
前記準備が終了したら、直ちに7m/分の速度で前記巻き取りチューブ(フラット状)の自動供給を開始した。内面処理と水洗浄とが順調に行われ、30m供給した時点で停止した。
そして、巻き上げられたT・Fチューブの中央部分から幅500mmを切り出して、これを芯円状に拡口し、両サイド折り目部分の断面を拡大顕微鏡で観察したところ、図2で示すような凸状の微細膨らみ(高さ)をもっていた。そして、この膨らみを粗さ測定器(株式会社東京精密製のHANDY SURF E−30A)にて測定したところ、0.2〜0.6μm(幅500mm間)であった。
【0038】
次に、前記T・Fチューブを使って、次の通りトナー定着用回転ローラを製造した。
まず該チューブを幅300mmにカットし、その内面に(接着層としての)シリコーン系プライマーを塗布した。
一方幅300mm、外径46.3mmの加熱源内設のアルミニウム製芯ロール(表面アルマイト処理)と幅300mm、内径50.0mmの円筒状ステンレス金型とを準備した。
そして該ステンレス金型の内面に該チューブを装着(真空吸引装着)し、これを該芯ロールに(同芯円状で)外嵌、配置した。次に、ここで形成された隙間(約3.7mm)に、液状シリコーン(信越化学工業株式会社、製品“KE2000−20(A・B)”)を注入し、150℃で30分間熱風により加熱加硫した。最後に該ステンレス金型を脱着して相当するローラを得た。
【0039】
前記得られた回転ローラ(R)に形成されたシリコーンゴム弾性層の厚さは、3.5mmで、そして前記液状シリコーンのみを同様条件で加熱加硫して成形したシート自身の硬度Eを測定すると50度であった。
【0040】
(実施例2) トナー定着用回転ベルト(B)での例
まず、次の条件でフッ素樹脂チューブを連続押出成形してフラット状でロールに巻き取った。
●原料・・・FEP粉体(融点約270℃、三井デュポン株式会社製)、
●成形装置・・・ダイス径80mm、リップ幅1.5mmの環状ダイスを有するスクリュー押出機(一軸)、
●成形温度・・・環状ダイス375℃、バレル温度240〜370℃、
●サイジング・・・40℃に温調したクーリングマンドレルによるインナーサイジング、
●引取速度・・・3500mm/分。
以上により50m巻き取ったところで終了した。得られチューブの厚さは50.0μm、内径は67.5mmであった。
【0041】
次に、前記チューブの巻き取られたチューブ3を実施例1と同じナトリウム金属液体アンモニア溶液による内面処理装置を使用し、同じ手順で該チューブを引き出し各ローラに通しながら、途中で同様にナトリウム金属液体アンモニア溶液と洗浄水を注入して、最後に巻き上げるローラ4に止めて連続供給できる状態にした。
そして、今度は供給速度6m/分で連続供給しながらケミカルエッチングと洗浄を行い、30m供給した時点で停止した。
この巻き上げられたT・Fチューブの中央部分から幅500mmを切り出して、これを芯円状に拡口し、両サイド折り目部分の断面を拡大顕微鏡で観察したところ、図2で示すような凸状の微細膨らみ(高さ)をもっていた。この膨らみを前記粗さ測定器にて同様に測定したところ、0.7〜1.0μm(幅500mm間)であった。
【0042】
次に、前記得られたT・Fチューブを使って、次の方法でトナー定着用回転ベルトを製造した。
まず該チューブを幅300mmにカットし、その内面に(接着層としての)シリコーン系プライマーを塗布した。
一方、幅300mmに対して、内径68.2mmと外径65.7mmの2個の円筒状ステンレス金型(外径65.7mmの該金型は外面にフッ素樹脂コーティング済み)を準備した。ここで、内径68.2mmの該金型は外管、外径65.7mmのそれは内管と呼ぶことにする。
次に該チューブは外管の内面に真空吸引で装着し、そして該内管は該外管の中央に同芯円状に位置して配置した。
【0043】
次に、前記配置により形成された約2.5mmの隙間に液状シリコーン(信越化学工業株式会社、製品“KE1950−10(A・B)”)を注入し、150℃で30分間加熱し加硫した。冷却して外管と内管とを脱着した。
ここで積層されたシリコーンゴム弾性層の厚さは2.4mm、そして前記液状シリコーンのみを同様条件で加熱加硫して成形したシート自身の硬度Eを測定すると28度であった。
【0044】
尚、前記得た回転ベルト(B)は、実用に際しては、この弾性層の裏面に、更に例えばチューブ状のポリイミドを積層して補強して使用する。その積層法は、シリコーンプライマー等による接着層を介して、前記管状金型を使用して行うのと同じ要領で行なうことができる。
【0045】
(比較例1)
実施例1で成形して得た残る1本のロール巻きを使って、次の方法でナトリウム金属液体アンモニア溶液(実施例1と同じ)による内面処理と水洗浄とを行った。
まず、ここで使用した内面処理装置は概略図4に例示するもので、ナトリウム金属液体アンモニア溶液による内面処理が、右肩上がりの傾斜状態に配置されている張架単ローラR9と広幅ニッピングローラ10との間で行うようにして、この内面処理後の水洗浄工程は実施例1と同じとした。
尚、該ローラR9と該ローラ10間の外部冷却手段は、実施例1と同じ条件で行うようにした。
【0046】
まず、連続供給できるように前準備を行った。これは実施例1と同じ要領で前記巻かれたチューブを手動で引き出し各ローラに順次架けながら、途中でナトリウム金属液体アンモニア溶液と洗浄水の注入を行い、T・Fチューブを巻き上げローラ4に止めておくことで終了した。
【0047】
そして、前記成形チューブは7m/分の速度で連続供給しつつ、内面ケミカルエッチングと水洗とを行って、30m供給した時点で停止した。
【0048】
そして、巻き上げられたT・Fチューブの中央部分から幅500mmを切り出して、これを芯円状に拡口し両サイド折り目部分の断面を拡大顕微鏡で観察したところ、図1で示すような鋸歯状の微細凹みをもっていた。この凹みを前記粗さ測定器にて測定したところ、深さ3〜6μm(幅500mmの間)であった。
【0049】
次に、前記得られたチューブを使って、実施例1で製造したのと同一条件で比較用のトナー定着用回転ローラを製造した。
【0050】
(比較例2)(E硬度65度を越えるシリコーンゴム弾性層との組み合わせ)
実施例1で得たT・Fチューブを使って、次の条件で比較用のトナー定着用回転ローラを製造した。
つまり実施例1において、液状シリコーンとして信越化学工業株式会社、製品“KE2000−40(A・B)”を使用し、加熱硬化を140℃/45分で行う以外は同一条件で製造した。
尚、該液状シリコーンのみを同様条件で加熱加硫して成形したシート自身のE硬度を測定すると69度であった。
【0051】
(参考例1)(効果の確認)
一般に使用されているカラー複写機をテスト用に改造した複写機を用いて、実施例1及び比較例1、2で得られた各定着用ローラを装着し、次の条件でコピーを行い画像品質をチエックした。
●トナー(市販)色・・・・黒、
●原稿・・・・・・・・・・A4コート紙にA5サイズの黒ベタ画像、
●コピー用紙・・・・・・・A4中性紙、
●該用紙に対する定着圧力・該ローラのニップ幅を4mmに調整、
●定着温度・・・・・・・・該ローラの表面温度を155℃に調整、
●コピー速度・・・・・・・25枚/分。
尚、シリコーンオイルの供給は一切行わなかった。
【0052】
前記条件により得られた結果は次の通りであった。
まず実施例1によるローラでは、終始定着ムラ等の画質に影響するような不良は一切見られず、原稿とほぼ同一濃度で黒ベタが再現され、5000枚コピーを行いストップした。
尚、ここでの複写された黒色は、比較例1、2に比較して全体に柔らかい感じの色でもあった(画像表面が平滑的に見られる)。
一方、比較例1によるローラでは、終始スジ状の定着ムラが見られ、そのムラも濃淡があり、一定でない状態で現れた。5000枚コピーを行いストップした。
他方比較例2によるローラでは、比較例1よりも極めて微細で薄いがスジ状で定着ムラが見られた。そして、コピー枚数が多くなるに伴ってそのスジムラは、より薄くなる傾向が見られた。これは、より硬い弾性層を介してチューブ層で押され続けられる事で、凸状線が徐々に平面的になって行く結果ではないかとも考えられる。
但し、定着後の紙離れが実施例1、比較例1に比べてあまり良くなかった。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、前記の通り構成されているので、次のような効果を奏する。
【0054】
一般に有効な手段として製造(連続チューブ成形とアルカリ金属溶液による内面処理)されているT・Fチューブが、トナー定着用ローラ又は同ベルトとして使用されるのに際して、最近より一層問題視されるようになってきたスジ状の印刷ムラとか、シリコーンオイル抑制とか、柔らかい色での複写とかが、前記の通りT・Fチューブを特定化し、これを特定化されたシリコーンゴム弾性層と組み合わせることでも解決できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】凹状折り目を有する薄厚フッ素樹脂チューブ(断面図)。
【図2】凸状折り目を有する薄厚フッ素樹脂チューブ(断面図)。
【図3】アルカリ金属溶液による連続内面処理と洗浄の為の装置例(側面図)。
【図4】比較の為のアルカリ金属溶液による連続内面処理と洗浄の為の装置例(側面図)。
【図5】トナー定着用回転ローラ(R)(断面図)。
【図6】トナー定着用回転ベルト(B)(断面図)。
【符号の説明】
1、2 フラット状チューブ(T・Fチューブ)
1a 凹状折り目
2a 凸状折り目
3 成形チューブ
5 アルカリ金属溶液(ナトリウム金属液体アンモニア溶液)
6 洗浄水
7、14 加熱源内設芯ロール
8、11 シリコーンゴム弾性層
9.12 接着層
10、13 T・Fチューブ(層)
10a 凹状折り目部分
13a 凸状折り目部分

Claims (4)

  1. E硬度15〜65度のシリコーンゴム弾性層が、連続成形後、アルカリ金属溶液にて内表面をケミカルエッチング処理して得られた薄厚フッ素樹脂チューブであって、該チューブが、フラット状に押しつぶされた場合に生じる折り目を有し、芯円状に開口して粗さ測定器で測定したその凹状折り目の深さ又は凸状折り目の高さが2μm以下に規制された薄厚フッ素樹脂チューブでもって表面被着されてなることを特徴とするトナー定着用の回転ローラ。
  2. E硬度15〜65度のシリコーンゴム弾性層が、連続成形後、アルカリ金属溶液にて内表面をケミカルエッチング処理して得られた薄厚フッ素樹脂チューブであって、該チューブが、フラット状に押しつぶされた場合に生じる折り目を有し、芯円状に開口して粗さ測定器で測定したその凹状折り目の深さ又は凸状折り目の高さが2μm以下に規制された薄厚フッ素樹脂チューブでもって表面被着されてなることを特徴とするトナー定着用の回転ベルト。
  3. 前記薄厚フッ素樹脂チューブが、フッ素樹脂二元コポリマによる厚さ20〜110μmである請求項1に記載のトナー定着用の回転ローラ。
  4. 前記薄厚フッ素樹脂チューブが、フッ素樹脂二元コポリマによる厚さ20〜110μmである請求項2に記載のトナー定着用の回転ベルト。
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