JP3806741B2 - 消泡剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、消泡剤に関する。さらに詳しくは紙パルプ工業、建築工業、染色工業、合成樹脂製造工業、インキ工業などを含む塗料工業および塗装工業の各種工程で発生する気泡に対し優れた消泡性を発揮し、かつ耐水性の低下が小さい新規な消泡剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこれらの工業用としては、最終製品にオイルスポット、ピンホールやはじき、油浮き等の弊害がなく、またスカムや沈殿物の発生が殆ど見られないポリエーテル系の消泡剤が好んで用いられている。
【0003】
従来、ポリエーテル系消泡剤としては、1価のアルコールまたは2〜8価の多価アルコール例えばステアリルアルコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビタンおよび蔗糖などにアルキレンオキシドを付加したものや、その末端を脂肪酸でエステル化したもの(特公昭45−30189号、特公昭47−40394号、特公昭49−38923号、特開昭50−22788号、特開昭54−133484号、特開昭54−135298号、特公昭61−7847号、特開平2−21905号および特開平2−21907号各公報)、ジヘキシルフェノールにアルキレンオキシドを付加したもの(特開昭55−92110号公報)、アルキルフェノールにアルキレンオキシドを付加したもの(特公昭47−32511号公報)、またプロピレングリコール脂肪酸モノエステル(特開昭52−97385号公報)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般にポリエーテル系消泡剤は消泡性と、製造工程において消泡剤を使用した最終製品の耐水性とが両立しないという欠点があった。1〜8価のアルコールにアルキレンオキシドを付加したものや、前述のジヘキシルフェノールやアルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物は耐水性が十分でなく、またプロピレングリコール脂肪酸モノエステルは耐水性の低下は比較的小さい反面、消泡性が劣るという欠点があった。よって本発明の目的は消泡性に優れかつ耐水性を向上させた消泡剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有する化合物が消泡性と耐水性を同時に満足させることを見いだし、本発明に至った。すなわち本発明は、下記一般式(I)
【化2】
[式中、R1は 炭素数1〜18のアルキル基を示し、分子内で異なったものの組み合わせでもよい。pは1〜4であり、分子内で異なった数の組み合わせでもよい。また(R1)pを構成する炭素数の合計は8〜45である。R2は炭素数1〜2のアルキレン基を示し、分子内で異なったものの組み合わせでもよい。AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示し、分子内で異なったものの組み合わせでもよい。またnは平均繰り返し数を示し、0≦n≦3である。aは0または正数であり、分子内で異なった数の組み合わせでもよい。またaの合計は、n+2以上でありかつ4×(n+2)以下である。]で表される化合物からなる消泡剤組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において一般式(I)の構造を持つ化合物はフェノール類とアルデヒド類の縮合物にアルキレンオキシドを付加重合させて得ることも、またはフェノール類にアルキレンオキシドを付加重合させた後アルデヒド類にて縮合させて得ることも可能であり、そのいずれかに限定されるものではない。
【0007】
本発明においてフェノール類とは、 炭素数1〜18のアルキル基を持つモノアルキルフェノール、ジアルキルフェノールおよびトリアルキルフェノール等が挙げられる。これらのうち好ましいものはブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、ジブチルフェノール等である。フェノール類としてこれらは単独でまたは2品以上の混合物で用いられる。また、本発明の化合物、一般式(I)のR1であるアルキル基の炭素数の合計は8〜45、好ましくは10〜43である。8未満の場合、耐水性および消泡性が十分でなく、また45を越える場合は十分な消泡性が得られない。
【0008】
本発明においてアルデヒド類は、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メチラールおよびトリオキサン等が挙げられる。これらのうち好ましいものはホルマリン、パラホルムアルデヒドである。
【0009】
本発明においてフェノール類またはフェノール類とアルキレンオキシドの付加重合物とアルデヒド類の縮合反応は酸またはアルカリの触媒存在下で行われる。酸性触媒としては塩酸、硝酸、硫酸、過塩素酸およびリン酸等の鉱酸、シュウ酸、蟻酸、酢酸およびパラトルエンスルホン酸等の有機酸およびこれらの金属塩等が知られている。またアルカリ性触媒としては水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アンモニア、ジメチルアミンおよびヘキサメチレンテトラミン等のアミン類が知られている。これらのうち好ましくは酸性触媒であり、特に好ましくは塩酸、シュウ酸および酢酸亜鉛等である。
【0010】
本発明において縮合反応は、上記触媒を用いて水および/または有機溶媒の存在下、40〜100℃にて30分〜5時間程度反応させることで得られる。得られた化合物の分子量(Mn−GPC)はGPC法(数平均分子量、分子量標準物質:ポリスチレン)によって求めた。また、酸価(または水酸基価)を測定し1水酸基当たりの数平均分子量(Mn−OH、この値は56100を酸価で除して求められる)を求た。平均重合度(n+2、ベンゼン環の平均含有量)は(Mn−GPC)/(Mn−OH)から求めた。本発明における化合物の平均重合度は2〜5であり、好ましくは2.5〜4.5である。2未満の場合は満足できる消泡性が得られない。また5を越えると最終化合物が高粘性となるためとり扱いにくくなる。
【0011】
本発明において炭素数2〜4のオキシアルキレン基を付与する化合物とは、例えばエチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)、イソブチレンオキシド、1,2−ブチレンオキシドおよびテトラヒドロフラン等が挙げられる。これらのうち好ましくはEOおよびPOである。
【0012】
本発明においてアルキレンオキシドの付加重合反応は、耐圧、温度調節、撹拌可能な容器にて、重合終了時の該化合物の重量に対して0.05〜2.0重量%の水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物を触媒として通常の条件下で実施される。例えば温度は70〜150℃、好ましくは90〜130℃、反応中の最高圧力(ゲージ圧)は8kg/cm2、好ましくは6kg/cm2、反応に要する時間は4〜12時間程度である。
【0013】
本発明においてアルキレンオキシドの平均付加モル数は、1水酸基当たり1〜4であり、好ましくは1.5〜3.5である。1未満では水に対する分散性が得られず、また4を越えると耐水性が低下する。また水酸基に付加した全アルキレンオキシド中のEOの割合は、モル比で35%以下、好ましくは30%以下である。35%を越えると耐水性が低下する。なお、水酸基への付加重合の順序は特に限定されず、また付加形式もブロック、ランダムのいずれを採用してもよい。
【0014】
本発明において、アルキレンオキシド付加重合反応後の触媒除去の方法としては、例えば酸性成分によりアルカリ性触媒を中和し、生じた塩を濾過除去する方法(特公昭47−3745号公報)、アルカリ吸着剤を用いる方法(特開昭53−123499号公報)、溶媒に溶かして水洗する方法(特公昭49−14359号公報)、イオン交換樹脂を用いる方法(特開昭51−23211号公報)、アルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して、生じた炭酸塩を濾過する方法(特公昭52−33000号公報)および各種有機酸、無機酸により中和する方法などがあるが、そのいずれを用いてもまた併用しても差し支えない。
【0015】
本発明の消泡剤組成物は水および/または有機溶媒で予め適当な濃度に希釈した溶液の状態で添加しても、またそのままで添加してもよい。その添加量は通常、発泡性水溶液に対し0.1〜5,000ppmであり、好ましくは1〜1,000ppmである。
【0016】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。消泡性試験および耐水性試験の結果は表1〜5に記載する。尚、実施例や試験方法などにおける部は重量部を意味する。
【0017】
[消泡性試験方法1]
ガラス製発泡管に発泡性試験水(新聞用紙抄紙白水)500mlを入れ、35℃に温調する。次いでポンプを用いて発泡管の底部から試験水を3000ml/分で循環しながら、発泡管上部(高さは一定に設定)より約20cm下の試験液水面に落下させることにより試験水を発泡させる。泡高さが100mmに達したとき消泡剤2PPM(対試験水)を添加し、最も泡面が低下するのに要した時間(秒、小さいほど分散性が良いことを表す)その泡高さ(mm、小さいほど初期破泡性が良いことを表す)および循環を持続して5分間後の泡高さ(mm、小さいほど抑泡持続性が良いことを表す)をもって消泡性を評価比較した。評価結果は表1に記載。
【0018】
[耐水性試験方法1]
下記の試験紙作成条件により得た紙を用いてのステキヒトサイズ度試験(JIS P8122)にて平均値(秒単位、値が大きいほど耐水性が良いことを表す)をもって耐水性を評価比較した。評価結果は表1に記載。
【0019】
[消泡性試験方法2]
下記組成の試験液(染液)を作成し、消泡性試験方法1と同様にして消泡性を評価比較した。但し消泡剤の添加量は5PPM、温調は40℃とした。評価結果は表2に記載。
【0020】
[耐水性試験方法2]
下記の条件にてポリエステル布を染色した後、還元洗浄を行う。次いで乾燥後湿式摩擦堅牢度試験(JIS L0849−1971に準拠)を実施し耐水性を評価比較した。(評価は5段階とし、5が最良)評価結果は表2に記載。
[染色条件]
染 料:ダイアニックスレッドG−SE(4%o.w.f.)
消 泡 剤:[0.2部](対染浴1000部)
P H:酢酸(80%品)にて5に調整
温度、時間:130℃×45分間
【0021】
[消泡性試験方法3]
下記組成のスラリーを作成し、濾過機にて1平方センチ当たり固形分1.0gのスレート板を抄造した。濾過工程は、減圧下(40cmHg)スラリー温度25℃にて実施し、濾過の終点はスレート板表面に水分が無くなる時点とした。この濾過終点までの所要時間(濾過時間)と抄造スレート板の含水率を測定し、消泡性を評価比較した。含水率(%)は(水分重量/固形分重量)×100にて算出した。濾過時間、含水率の小さいほど消泡性が良好であることを示している。評価結果は表3に記載。
【0022】
[耐水性試験方法3]
上記消泡性試験終了後、乾燥、焼成したスレート板表面に水を1滴たらし、完全に浸み込むまでの時間を測定し耐水性を評価比較した。値の大きいほど耐水性が良好であることを示している。評価結果は表3に記載。
【0023】
[消泡性試験方法4]
懸濁重合法により得た塩化ビニルスラリー(固型分濃度28.5%)の200ccを1000mlのメスシリンダーに採り、消泡剤100ppm(対固型分)を加えた後、60℃に温調した湯浴に浸漬した。1000mlメスシリンダー底部よりガラスボールフィルターG−4にて窒素を1000cc/minにて通気し一定時間毎に泡の体積を測定した。また、通気停止後、含泡レジンの体積(浮上したレジン)を測定した。いずれの数値も小さいほど消泡性の良好であることを示す。評価結果は表4に記載。
【0024】
[耐水性試験方法4]
下記比率により樹脂を配合し、150℃、5分間ロール練りを実施する。次いで180℃にてプレス成型した後、ISK5400に準拠して沸騰水中10時間浸漬での重量変化率を測定した。値が小さいほど耐水性の良好であることを示す。評価結果は表4に記載。
[樹脂組成]
塩化ビニル(PVC):100部
可塑剤(フタル酸系):50部
熱安定剤(錫系) :5部
消泡剤(対PVC) :100ppm
【0025】
[消泡性試験方法5]
特開昭60−158259号公報に記載されている方法に準拠して、下記組成の水性塗料(ディスパーミルにて均一となす)を作成し、塗料/水=4/1(重量比)の希釈塗料をディスパーミルにて強制的に気泡を混入(4000rpm×3min)させた後、密度測定により消泡性を比較評価した。脱泡処理を施したサンプルにより得た密度を基準値1.00とし、試験サンプルの密度を相対比較値で表示した。1.00に近いほど消泡性良好であること意味する。また、ガラス板上に厚さ約2mmの塗膜を作成し、乾燥後の塗膜表面を肉眼にて評価した。評価は◎(塗膜表面に泡、クレーターが殆ど無く、ツヤがある)から×(塗膜表面に泡、クレーターが多く、ツヤが無い)の四段階(◎、○、△、×)評価とした。評価結果は表5に記載。
【0026】
[試験水性塗料組成]
アクリルポリマー分散液(50重量%水) 524部
プロピレングリコール 74部
ポリアクリル酸ソーダ 2部
二酸化チタン 250部
カーボンブラック 12部
ポリアクリル酸アンモニウム水溶液(98重量%) 81部
防腐剤 8部
2,2,4−トリメチルペンタン−1,2−ジオール
−ジイソブチレート 17部
水 30部
消泡剤 2部
【0027】
[耐水性試験方法5]
上記試験で得た塗膜表面に内径1.5cm、高さ約5cmのガラス管を立て、水漏れのないようにシールした後、ガラス管上部より3ccのイオン交換水を投入、室温にて24時間放置した。次いでガラス管を取り除き塗膜表面の水を軽く拭き取った後、1時間後に試験塗膜面の色具合を消泡剤無添加の系と比較し評価した。殆ど変色していない場合を◎、白っぽく変色している場合を×とする、◎、○、△、×の四段階評価とした。評価結果は表5に記載。
【0028】
合成例1
還流冷却器、温度計、撹拌装置をつけた300mlの3つ口フラスコに、ブチルフェノール(以下、C4−Phと略記)0.40モル(60.0g)水とイソプロパノールの同容量の混合溶媒(以下溶媒と略記)50ml、37%ホルマリン水溶液(以下、F−37と略記)0.31モル(26.1g)およびシュウ酸(二水和物、以下同じ)0.3gを仕込み、湯浴上で2時間撹拌しながら加熱還流させた。さらにシュウ酸0.3gを加え1時間撹拌しながら加熱還流したのち、水80mlを加えて反応系を冷却した。静置により樹脂相を沈殿させ、水相を除いた。次いで減圧下120℃にて乾燥させた。得られた縮合物をベースAと呼ぶ。ベースAのGPC分析による分子量は660、酸価は334、平均重合度は3.9であった。
【0029】
合成例2
合成例1と同じ300mlの3つ口フラスコに、C4−Ph0.2モル(30.0g)オクチルフェノール(以下、C8−Phと略記)0.1モル(20.6g)、溶媒50ml、F−37を0.21モル(17.8g)およびシュウ酸0.2gを仕込み、湯浴上で2時間撹拌しながら加熱還流させた。さらにシュウ酸0.2gを加え1時間撹拌しながら加熱還流したのち、水80mlを加えて反応系を冷却した後合成例1と同様に処理した。得られた縮合物をベースBと呼ぶ。ベースBのGPC分析による分子量は515、酸価は312、平均重合度は2.9であった。
【0030】
合成例3
合成例1と同じ300mlの3つ口フラスコに、ドデシルフェノール(以下、C12−Phと略記)0.25モル(65.5g)、溶媒50ml、F−37を0.15モル(12.6g)およびシュウ酸0.15gを仕込み、湯浴上で2時間撹拌しながら加熱還流させた。さらにシュウ酸0.15gを加え1時間撹拌しながら加熱還流したのち、水80mlを加えて反応系を冷却した後合成例1と同様に処理した。得られた縮合物をベースCと呼ぶ。ベースCのGPC分析による分子量は660、酸価は210、平均重合度は2.5であった。
【0031】
比較合成例1
合成例1と同じ300mlの3つ口フラスコに、C4−Ph0.6モル(90.0g)溶媒70ml、F−37を0.55モル(46.2g)およびシュウ酸0.4gを仕込み、湯浴上で2時間撹拌しながら加熱還流させた。さらにシュウ酸0.4gを加え1時間撹拌しながら加熱還流したのち、水100mlを加えて反応系を冷却したのち合成例1と同様に処理した。得られた縮合物をベースDと呼ぶ。ベースDのGPC分析による分子量は953、酸価は342、平均重合度は5.8であった。
【0032】
実施例1
温度調節器、圧力計、撹拌装置付きの200ml耐圧反応装置にベースAを0.1モル(66.0g)水酸化カリウム(試薬特級、以下同じ)0.2gを仕込み、130℃にて減圧下1時間撹拌して脱水した。次いで100℃にてPO1.0モル(58.0g)を徐々に反応系に導入しながら約5時間撹拌を続けた。反応系の圧力(ゲージ圧)が0kg/cm2以下になったら130℃に昇温し、EOの0.2モル(8.8g)を徐々に反応系に導入しながら約2時間撹拌を続けた。反応系の圧力が平衡に達したのち80℃まで冷却した。次いで温度調節器、撹拌装置付きの300mlガラスビーカーに重合反応物をとる。80℃にて水を4.0g(重合反応物に対して約3.0%、以下同じ)を加え約30分間撹拌した。次いでキョーワード600(協和化学(株)品)8.2g(重合反応物に対して約6.0%、以下同じ)を加え90℃にて1時間撹拌した。次いで2号濾紙(東洋濾紙(株)製)を用いて減圧下濾過、脱水し無色〜淡黄色の透明液状物を得た。得られた化合物を便宜上(ベースA/P10/E2)と表記する。粘度は25℃にて1,240mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0033】
実施例2
実施例1と同様にして(ベースA/P6/E1.5)を得た。粘度は25℃にて1,470mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0034】
実施例3
実施例1と同様にして(ベースA/P15)を得た。粘度は25℃にて1,080mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0035】
実施例4
実施例1と同様にしてベースBにまずEOを1モル、次いでPOを9モル付加させ、(ベースB/E1/P9)を得た。粘度は25℃にて1,120mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0036】
実施例5
実施例1と同様にしてベースCに、EO2モルとPO7モルの混合アルキレンオキシドを100℃にて付加させ、(ベースC/E2,P7)を得た。粘度は25℃にて1,050mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0037】
比較例1
消泡剤無添加にて消泡性試験および耐水性試験を実施した。
【0038】
比較例2
実施例1と同様にしてC12−PhにまずPO8モル次いでEO2モルを付加させ、(C12−Ph/P8/E2)を得た。粘度は25℃にて740mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0039】
比較例3
実施例1と同様にしてベースAにまずPO4モル次いでEO4モルを付加させ、(ベースA/P4/E4)を得た。粘度は25℃にて1,320mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0040】
比較例4
実施例1と同様にしてベースCにPO15モルを付加させ、(ベースC/P15)を得た。粘度は25℃にて920mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0041】
比較例5
実施例1と同様にしてベースDにまずPO15モル次いでEO6モルを付加させ、(ベースD/P15/E6)を得た。粘度は25℃にて3,920mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0042】
比較例6
実施例1と同様にしてステアリルアルコールにまずPO10モル次いでEO8モルを付加させた。次いでオレイン酸にてエステル化を実施しエステル化率95%の(ステアリルアルコール/P10/E8/オレイン酸)を得た。粘度は25℃にて1,220mPa・sであった。これを消泡性試験および耐水性試験に供した。
【0043】
【化1】
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【発明の効果】
本発明による消泡剤組成物は各種の発泡性水溶液を扱う工業、例えば紙パルプ工業、建築工業、染色工業、合成樹脂製造工業、インキ工業などを含む塗料工業および塗装工業等において、従来のポリエーテル系消泡剤に比べて消泡性が大きくアップしているため、少量の添加で操業安定性等が向上できる。また最終製品の耐水性の低下が抑制できるので品質の向上にも有用である。
Claims (9)
- 下記一般式(I)
- 一般式(I)のR1が炭素数3〜12のアルキル基である請求項1記載の消泡剤組成物。
- 一般式(I)のAO中に占めるオキシエチレン基のモル比が、35%以下である請求項1または2記載の消泡剤組成物。
- 紙パルプ製造工程用消泡剤である請求項1〜3のいずれか記載の消泡剤組成物。
- 水硬性無機質板製造工程用消泡剤である請求項1〜3のいずれか記載の消泡剤組成物。
- 染色工程用消泡剤である請求項1〜3のいずれか記載の消泡剤組成物。
- 合成樹脂製造工程用消泡剤である請求項1〜3のいずれか記載の消泡剤組成物。
- 塗料製造工程用消泡剤である請求項1〜3のいずれか記載の消泡剤組成物。
- 塗装工程用消泡剤である請求項1〜3のいずれか記載の消泡剤組成物。
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