JP3622111B2 - 消泡剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエーテル系の消泡剤に関する。さらに詳しくは発泡性水溶液を取り扱う諸工業、例えば紙パルプの製造工業やその抄紙工程、建築材料製造工業やその抄造工程、染料工業および染色工業、発酵工業、合成樹脂製造工業、合成ゴム製造工業、インキ、塗料工業および繊維加工工業などの各工程、またそれらの排水処理工程で発生する気泡に対する優れた消泡性、特に添加直後の破泡性に優れる新規な消泡剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこれらの工業用としては、水分散性が良好で最終製品にオイルスポット、ピンホールやはじき、油浮き等の弊害がなく、またスカムや沈殿物の発生が殆ど見られないポリエーテル系の消泡剤が好んで用いられている。例えばステアリルアルコール、ジプロピレングリコール、グリセリンおよびソルビタンなどの1価〜多価のアルコールにアルキレンオキシドを付加したもの(特公昭45−30189号、特公昭49−38923号、特開昭54−133484号、および特公昭61−7847号公報など)や、アルキルフェノールにアルキレンオキシドを付加したもの(特公昭47−32511号公報)またはこれらの末端水酸基をエステル化したもの(特開昭52−97385号公報、特開昭56−48210号各公報等)などが知られている。
【0003】
前述の如くポリエーテル系消泡剤の優れた特性、および消泡持続性のため用途は多岐にわたっているが、高級アルコールの乳化物であるエマルション系消泡剤を用いた場合に比べて、発泡系へ添加した直後の消泡性(破泡即効性、以下、ノックダウン性と呼ぶ)が劣るという問題があった。この点の改良のためポリエーテル系消泡剤に長鎖脂肪酸のアルカリ土類金属塩などの有機固形物を加え(特開平10−323505など)たり、高級脂肪酸(特開平9−308804など)または脂肪酸アンモニウム塩(特開平9−117608など)、オレイン酸の金属塩(特開平2001−129307など)を添加して改良を図った例はあるが、いずれの場合も十分な目的を果たしていない。また紙パルプの製造工業やその抄紙工程でポリエーテル系消泡剤が使用された場合、従来からエマルション系消泡剤に比べて耐水性が低下すること、また建築材料製造工業やその抄造工程ではボードが高含水率となるため、乾燥工程でのエネルギー消費量が増大することが問題視されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようにポリエーテル系消泡剤はエマルション系消泡剤に比べてノックダウン性、耐水性において劣るという欠点があった。よって本発明の目的はポリエーテル系本来の特性である優れた消泡持続性を維持し、かつ優れたノックダウン性を備え、また耐水性を改善した消泡剤組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果本発明に到達した。すなわち本発明は平均炭素数15以上の飽和アルキル基を有する一級モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの化合物[A]と、
炭素数6〜14の分岐アルキル基を有する脂肪族モノカルボン酸のナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属塩[B]と、
炭素数8〜15の分岐アルキル基を有する一級モノアルコールまたは炭素数8〜15の直鎖アルキル基を有する二級モノアルコールと、炭素数2〜3のアルキレンオキシドとの化合物[C]とからなり、
ブチルジグリコール25質量%水溶液法での曇点が35〜55℃である消泡剤組成物、である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において[A]を成す平均炭素数15以上の飽和アルキル基を有する一級モノアルコールとは、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、イソエイコシルアルコール等あるいはこれらの混合により得られるアルコールが挙げられる。これらのうち好ましいのは平均炭素数が17以上の直鎖のアルキル基を有するモノアルコールである。アルコールの炭素数が平均15未満の場合は消泡性が不十分となる。
【0007】
本発明において[A]の製造に用いる炭素数2〜4のアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)、1,2−ブチレンオキシド(以下、BOと略記)等が挙げられる。アルコールに対する付加モル数は、EOが2〜5好ましくは3〜4、POが10〜20好ましくは12〜18、BOが0〜3好ましくは0〜2である。BOが増加すると耐水性は改善されるが、3モルを超えると消泡性が低下する。アルキレンオキシドの付加重合の順序は特に限定されず、その重合形式もブロック、ランダム何れでもよい。
【0008】
本発明において[B]の炭素数6〜14の分岐アルキル基を有する脂肪族モノカルボン酸とは例えばイソブチル酢酸、2−エチルヘキシル酸、2−エチル−5メチルヘキサン酸、またはイソデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、2−ブチルオクタノール、2−ヘキシルオクタノールなどの合成アルコールの酸化で得られる合成脂肪酸等である。これらのうち好ましいのは炭素数8〜13の分岐アルキル基を有するカルボン酸であり、特に好ましいのは2−エチルヘキシル酸である。また、これらのナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属塩とは、例えば2−エチルヘキシル酸ナトリウムであり、これらは単独で、または混合物として用いることが出来る。これらのうち好ましいのはカリウム塩およびマグネシウム塩である。リチウム、バリウムなどの金属を用いると消泡剤組成物が常温で固化または白濁したり、沈殿を生じて不均一となることがあり、充分なノックダウン性が得られない。
【0009】
本発明において[C]の炭素数8〜15の分岐アルキル基を有する一級モノアルコールまたは炭素数8〜15の直鎖アルキル基を有する二級モノアルコールとは、いわゆるY字型構造を持つアルコールのことで、平均炭素数8〜15の分岐のアルキル基と1個の一級水酸基を持つアルコールおよび平均炭素数8〜15の直鎖のアルキル基を持ち、かつ1個の二級水酸基を持つアルコールおよびこれらの混合物のことである。主にオキソ法、チーグラー法などによる合成アルコールで、2−エチルヘキシルアルコール、イソデシルアルコール、イソトリデシルルアルコール、2−ブチルオクタノール、2−ヘキシルオクタノールまたはおよびこれらの混合物等、およびノルマルパラフィン酸化法による炭素数12〜14の直鎖のアルキル基を持つソフタノール[株式会社日本触媒製]等が挙げられる。水酸基はできるだけアルキル基の中央部にあることが好ましい。炭素数の平均値が8未満または15を越えると、ノックダウン性、耐水性を改善する効果が低い。
【0010】
本発明において[C]、[D]の製造に用いる炭素数2〜3のアルキレンオキシドとしては、EO、POが挙げられる。[C]のアルコール、[D]の活性水素化合物に対する付加モル数は、2〜7好ましくは3〜6、このうちEOは0〜5、好ましくは1〜3である。アルキレンオキシドの付加モル数が2〜7モルの範囲を超えると耐水性を改善する効果が低い。アルキレンオキシドの付加重合の順序は特に限定されず、その重合形式もブロック、ランダム何れでもよい。
【0011】
本発明において表面張力とは、ジュヌーイ型表面張力計で測定する表面張力のことである。本発明の[C]、[D]の表面張力は、25℃、0.1質量%水溶液での測定で40mN/m以下、好ましくは38mN/m以下の値であることが必要である。40mN/m以上の場合は耐水性を改善する事ができない。
【0012】
本消泡剤組成物は、[A]にカリウムやマグネシウムなどの水酸化物またはアルコラートなどを加えた後に該カルボン酸を加えて[A]中で金属塩[B]を生成させても、または[B]を[A]に直接加えて作成してもよい。また水酸化カリウムなどを触媒として[A]を重合した場合は、そのままカルボン酸を加えて本消泡剤組成物を作成することもできる。
【0013】
本発明において[A]/[B]/[C]/[D]は質量比で99.5〜65.0/0.5〜5.0/0〜15.0/0〜15.0、好ましくは、99.0〜77.0/1.0〜3.0/0〜10.0/0〜10.0である。[B]、[C]、[D]ともこの範囲以上に多く配合することは消泡持続性に悪影響を与え、また[B]がこの範囲以下ではノックダウン性を改善する事ができない。
【0014】
本発明の消泡剤組成物は、水を1〜20%(質量%、以下同じ)加えて濃度を99〜80%に希釈した水溶液の状態としてもよい。水で希釈する場合は通常、常温または50℃以下にて[A]、[B]の混合物に水を加えて十分攪拌し、次いで必要により[C]、[D]を加えるが、配合の順序は特に上記には限定されない。水を6%程度以上加えると引火点の測定が不可能となり、消防法上の危険物に非該当となるので貯蔵保管上の簡便性が得られる。また消泡性に関しても、水を1〜20%加えるとノックダウン性の改善が見られることがある。水を20%を超えて加えると粘度の上昇が顕著となり、取り扱い性に劣る。例えば水を10%加えた場合は200mPa・s/20℃であるが、30%加えた場合は同温度でペースト状となる。75%以上加えた場合は静置すると沈降分離を生ずる。消泡性に関しては、水を20%を超えて加えた場合には持続性が低下する。
【0015】
本発明において曇点とは非イオン系界面活性剤の親水性の尺度となるもので、曇点の高い化合物ほど親水性が大きいことを表わしている。本発明での測定法はISO1065−1975(E)、「エチレンオキシド系非イオン界面活性剤−曇り点測定法」の中の「測定法B」に準じた。すなわち、まず25質量%のブチルジグリコール(ブタノール/EO2モル付加物)水溶液に、試料を10質量%濃度になるように溶解する。次いでこの試料溶液約5ccを試験管に採り、試験管中に温度計を入れて攪拌しながら徐々に加熱するとついには試料溶液が白濁する。試料溶液が透明から完全に白濁する温度を読みとり、これを曇点とする。本発明の組成物の曇点は35〜55℃、好ましくは40〜50℃である。曇点が55℃を越えても、また35℃を下廻っても親水性/疎水性のバランスが崩れて十分なノックダウン性、消泡持続性が得られない。
【0016】
本発明において、アルキレンオキシドの反応に用いられる重合形式としてはアニオン重合、カチオン重合あるいは配位アニオン重合等が挙げられる。これらの重合形式は単独で用いられても、併用して用いられても構わない。また触媒としては、アルカリあるいはアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラートまたは炭酸塩およびトリアルキルアミン等、塩化第二錫、トリフッ化ホウ素等のルイス酸系触媒や鉱酸等、特開昭63−277236号公報に見られる複合金属シアノ錯体あるいは特公平5−14734号公報に見られる有機アルミニゥムポルフィリン錯体等が用いられる。これらのうち好ましくは、水酸化カリウム、水酸化セシウムである。触媒の使用量は重合終了時の該化合物の質量に対して0.05〜3.0質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜2.0質量%である。
【0017】
本発明において、アルキレンオキシドの反応は通常の条件下で実施されてよく、例えば温度は70〜150℃、好ましくは80〜140℃である。また、重合中の最高圧力(ゲージ圧)は0.8MPa以下、好ましくは0.6MPa以下である。
【0018】
本発明において、該活性水素化合物と該アルキレンオキシドとの反応により得られる[A]、[C]、[D]の触媒は除去しても、また除去せずにそのまま用いてもよい。触媒の除去方法としては、酸性成分によりアルカリ性触媒を中和し、生じた塩を濾過除去する方法、アルカリ吸着剤または酸吸着剤を用いる方法、溶媒に溶かして水洗除去する方法、イオン交換樹脂を用いる方法、アルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して、生じた炭酸塩を濾過する方法および各種有機酸、無機酸またはアルカリ成分により中和する方法等があるが、そのいずれを用いても差し支えない。
【0019】
本発明の消泡剤組成物は、水にて希釈した分散液の状態としても、また未希釈のままで発泡系に添加しても良い。また本発明の消泡剤組成物の発泡性水溶液に対する添加量は通常、0.1〜200ppmであり、好ましくは1〜100ppmである。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。消泡性および耐水性の試験結果は表1、2に記載した。尚、試験法、実施例、比較例における部は質量部を意味する。また特に記載のない限り、用いた原料はすべて試薬特級品を用いた。
【0021】
[消泡性試験方法1]
ガラス製シリンダー(以下、発泡管と称す)に発泡性試験水(新聞用紙抄紙白水、以下白水と称するる)750mlを入れ、40℃に温調する。このときの液面を基準として泡高さを測定する。次いでポンプを用いて発泡管の底部から白水を3,000ml/分で循環しながら、発泡管上部より150mm下の試験液水面に落下させる。次第に泡立ってくるが、泡高さが100mmに達した時点でマイクロピペットにて消泡剤5.0ppm(対白水)を添加する。白水の循環を持続し、変化する泡高さを5分間追跡する。試験開始5秒後のデータがノックダウン性を、2分、5分後のデータが消泡持続性を示している。試験結果は表1に記載した。
【0022】
[耐水性試験方法1]
下記の試験紙作成条件により得た試験紙を用いての吸水性試験にて評価。試験紙に4マイクロリットルの水を垂らし、この水が試験紙に完全に吸い込まれ、光を反射しなくなるまでの時間(min、値が大きいほど耐水性が良いことを表す)を吸水時間とする。全試験値数n個を2分し、小さいほうを切り捨てる。次いで残った2/n個をさらに2分し、その大きいほう半分を切り捨てる。残った4/n個の平均値をもって耐水性を評価した。試験結果は表1に記載した。
【0023】
[試験紙作成方法]
水道水にAL−120[荒川化学工業(株)製のサイズ剤]を0.15g/L、エキバン[硫酸アルミニウムのアルミニウム含有率8%水溶液]を0.5g/L添加してpH:4.5のモデル白水を作成する。次いでペーパークロマトグラフ用紙[アドバンテック(株)製、以下、ろ紙と呼称]を丸く切り抜く(1.70g/枚)。次いでモデル白水170mLをビーカーに採り、これに白水に対して5.0ppmとなるように消泡剤を添加し、室温にて15分間攪拌の後、45℃の水浴に浸けてさらに15分間攪拌する。吸引瓶にセットしたヌッチェに湿らせたろ紙を載せ密着させ、次いで上記にて温調したモデル白水170mLをろ紙上に注ぎ、吸引瓶内をアスピレーターにて減圧としてモデル白水をろ紙越しにろ過させる。次いでろ紙を取りはずしドラムドライヤーにて115℃、2分間乾燥させる。
【0024】
[消泡性試験方法2]
下記組成のスラリーを作成し、濾過機にて1平方センチ当たり固形分1.0gのスレート板を抄造した。濾過工程は、減圧下(40cmHg)スラリー温度25℃にて実施し、濾過の終点はスレート板表面に水分が無くなる時点とした。この濾過終点までの所要時間(濾過時間)と抄造スレート板の含水率を測定し、消泡性を評価比較した。含水率(%)は(水分重量/固形分重量)×100にて算出した。濾過時間、含水率の小さいほど消泡性が良好であることを示している。評価結果は表2に記載した。
Figure 0003622111
【0025】
[耐水性試験方法2]
上記消泡性試験終了後、乾燥、焼成したスレート板表面に水を1滴たらし、完全に浸み込むまでの時間を測定し耐水性を評価比較した。値の大きいほど耐水性が良好であることを示している。評価結果は表2に記載した。
【0026】
製造例1
250℃までの加熱、冷却および攪拌の可能な耐圧反応容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて30分間減圧下脱水の後、POの16モル928部を100〜120℃にて約9時間で、次いでEOの3モル132部を130℃にて約3時間で反応させた。次いで90℃にてイオン交換水30部を加えて30分間攪拌後、アルカリ吸着剤であるキョーワード600[協和化学(株)製]50部を加え、同温度にて1時間攪拌した。次いで同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過して触媒を吸着除去しさらに減圧下120℃にて2時間脱水処理して、ステアリルアルコール/PO16モル/EO3モル付加物の[A−1]を得た。
【0027】
製造例2
製造例1と同様な反応容器にセチルアルコール1モル242部に水酸化カリウム3.0部を加え、130℃にて30分間減圧下脱水の後、BOの2モル144部を次いでPOの13モル754部を100〜120℃にて合計約9時間にて、次いでEOの3モル132部を130℃にて約3時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、セチルアルコール/BO2モル/PO13モル/EO3モル付加物の[A−2]を得た。
【0028】
製造例3
製造例1と同様な反応容器にエイコシルアルコール1モル298部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて30分間減圧下脱水の後、POの14モル812部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの3.5モル154部を130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、エイコシルアルコール/PO14モル/EO3.5モル付加物の[A−3]を得た。
【0029】
製造例4
製造例1と同様な反応容器にイソアイコシルアルコール[エクソン化学(株)製、EXXAL20]1モル298部に水酸化カリウム2.5部を加え、100℃にて30分間減圧下脱気の後、POの18モル1044部を100〜120℃にて約9時間で、次いでEOの3.0モル132部を130℃にて約2時間で付加重合させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、イソアイコシルアルコール/PO18モル/EO3モル付加物の[A−4]を得た。
【0030】
製造例5
製造例1と同様な反応容器にラウリルアルコール1モル186部に水酸化カリウム2.5部を加え、100℃にて30分間減圧下脱水の後、POの14.5モル841部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの2.5モル110部を130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、ラウリルアルコール/PO14.5モル/EO2.5モル付加物の[A−5]を得た。
【0031】
製造例6
製造例1と同様な反応容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カリウム3.0部を加え、130℃にて30分間減圧下脱水の後、EOの7モル308部を110℃にて約5時間で、次いでPOの23モル1334部を100〜120℃にて約10時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、ステアリルアルコール/EO7モル/PO23モル付加物の[A−6]を得た。
【0032】
製造例7
製造例1と同様な反応容器にイソデシルアルコール[エクソン化学(株)製、EXXAL10]1モル153部に水酸化カリウム0.3部を加え、常温にて5分間減圧下脱気の後、EOの3モル132部を120〜130℃にて約4時間で、次いでPOの2モル116部を110℃にて約2時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、イソデシルアルコール/EO3モル/PO2モル付加物の[C−1]を得た。表面張力は34mN/mであった。
【0033】
製造例8
製造例1と同様な反応容器にソフタノール30[(株)日本触媒製、ソフタノール/EO3モル品]1モル335部に水酸化カリウム0.2部を加え、80℃にて30分間減圧下脱気の後、EOの1モル44部とPOの1モル58部を混合して120〜130℃にて約3時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、ソフタノール/EO4モル・PO1モル付加物の[C−2]を得た。表面張力は31mN/mであった。
【0034】
製造例9
製造例1と同様な反応容器に2−ヘキシルデカノール[新日本理化(株)製、エヌジェコール160BR]1モル246部に水酸化カリウム0.5部を加え、常温にて5分間減圧下脱気の後、EOの4モル176部を120〜130℃にて約4時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、2−ヘキシルデカノール/EO4モル付加物の[C−3]を得た。表面張力は37mN/mであった。
【0035】
製造例10
製造例1と同様な反応容器にn−ドデカノール1モル186部に水酸化カリウム0.4部を加え、100℃にて30分間減圧下脱水の後、EOの3.5モル154部を130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、n−ドデカノール/EO3.5モル付加物の[C−4]を得た。表面張力は47mN/mであった。
【0036】
製造例11
製造例1と同様な反応容器に2−ブチルオクタノール1モル186部に水酸化カリウム1.0部を加え、常温にて5分間減圧下脱気の後、POの4モル232部を100〜110℃にて約4時間で反応させた。次いでEOの5モル220部を120〜130℃にて約4時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、2−ブチルオクタノール/PO4モル/EO5モル付加物の[C−5]を得た。表面張力は43mN/mであった。
【0037】
製造例12
製造例1と同様な反応容器に2−エチルヘキシル酸1モル144部に水酸化カリウム1.0部を加え、常温にて5分間減圧下脱気の後、POの1モル58部を100〜110℃にて約4時間で反応させた。次いでEOの2モル88部を120〜130℃にて約4時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、2−エチルヘキシル酸/PO1モル/EO2モル付加物の[D−1]を得た。表面張力は37mN/mであった。
【0038】
製造例13
製造例1と同様な反応容器に2−エチルヘキシルアミン1モル129部を室温にて5分間減圧下脱気の後、POの4モル232部を140〜150℃にて約2時間で反応させた。次いで水酸化カリウム0.8部を加え、EOの2モル88部を120〜130℃にて約1時間で反応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、2−エチルヘキシルアミン/PO4モル/EO2モル付加物の[D−2]を得た。表面張力は30mN/mであった。
【0039】
実施例1
[A−1]/2−エチルヘキシル酸カリウム=97.0/3.0の配合物に水を加え、水分7.5%に調整し、均一透明で曇点43.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0040】
実施例2
[A−2]/2−エチルヘキシル酸マグネシウム/[C−1]=84.0/40/12.0の配合物に水を加え、水分12.5%に調整し、均一透明で曇点48.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0041】
実施例3
[A−3]/2−エチル−5メチルヘキサン酸カリウム/[D−1]=92.0/3.0/5.0の配合物に水を加え、水分15.0%に調整し、均一透明で曇点45.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0042】
実施例4
[A−1]/2−エチルヘキシル酸マグネシウム/[D−2]=90.0/2.0/8.0の配合物に水を加え、水分5.0%に調整し、均一透明で曇点48.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0043】
実施例5
[A−1]/2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−2]=90.0/2.5/7.5の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点50.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0044】
実施例6
[A−2]/2−エチルヘキシル酸カリウム/ソフタノール30[(株)日本触媒製、ソフタノール/EO3モル品]=87.0/5.0/8.0の配合物に水を加え、水分5.0%に調整し、均一透明で曇点52.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0045】
実施例7
[A−3]/2−エチルヘキシル酸アルミニウム/[D−1]=92.5/2.5/5.0にて配合し、均一透明で曇点38.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0046】
実施例8
[A−4]/2−エチルヘキシル酸ナトリウム/[C−2]/[D−1]=75.0/5.0/12.5/7.5の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点42.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0047】
比較例1
消泡剤無添加で消泡性試験等を実施した。
【0048】
比較例2
[A−1]に水を加え、水分2.5%に調整し、均一透明で曇点42.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0049】
比較例3
[A−5]/2−エチルヘキシル酸バリウム/[C−3]=90.0/2.0/8.0の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点56.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0050】
比較例4
[A−5]/2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−4]=90.0/2.5/7.5の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点52.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0051】
比較例5
[A−6]/2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−5]=80.0/10.0/10.0の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点58.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0052】
比較例6
[A−1]/オレイン酸カリウム=97.0/3.0の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点44.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0053】
比較例7
2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−1]/[D−2]=5.0/80.0/15.0の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点65.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0054】
【表1】
Figure 0003622111
【0055】
【表2】
Figure 0003622111
【0056】
【発明の効果】
本発明による消泡剤は各種の発泡性水溶液を扱う産業例えば紙パルプ製造工業やその抄紙工程、建築工業やその抄造工程、染料工業および染色工業、発酵工業、合成樹脂製造工業、合成ゴム製造工業、インキ、塗料工業および繊維加工工業など、また各種工業の排水処理工程で発生する気泡に対し優れた消泡性、特に優れたノックダウン性を示すので、消泡剤を連続して投入する方式においてはその添加量の大幅な低減が可能となる。また最終製品に耐水性が要求される分野に本発明による消泡剤を用いた場合、得られた最終製品に優れた耐水性を付与させることが出来るので有用である。

Claims (10)

  1. 平均炭素数15以上の飽和アルキル基を有する一級モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの化合物[A]
    炭素数6〜14の分岐アルキル基を有する脂肪族モノカルボン酸のナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属塩[B]と、
    炭素数8〜15の分岐アルキル基を有する一級モノアルコールまたは炭素数8〜15の直鎖アルキル基を有する二級モノアルコールと、炭素数2〜3のアルキレンオキシドとの化合物[C]からなり、
    ブチルジグリコール25質量%水溶液法での曇点が35〜55℃である消泡剤組成物。
  2. さらに2−エチルヘキシル酸、2−エチルヘキシルアミンおよび2−エチルヘキシルアミドから選ばれる活性水素化合物と炭素数2〜3のアルキレンオキシドとの化合物[D]を含有してなる請求項1に記載の消泡剤組成物。
  3. [A]が、平均炭素数15以上の飽和アルキル基を有する一級モノアルコールにエチレンオキシド2〜5モル、プロピレンオキシド10〜20モル、ブチレンオキシド0〜3モル重合させた化合物である請求項1又は2に記載の消泡剤組成物。
  4. [A]が平均炭素数17以上の直鎖飽和アルキル基を有する一級モノアルコールからなる化合物である請求項1〜のいずれか記載の消泡剤組成物。
  5. [B]が2−エチルヘキシル酸カリウムまたは2−エチルヘキシル酸マグネシウムである請求項1〜のいずれか記載の消泡剤組成物。
  6. [C]が炭素数8〜15の分岐アルキル基を有する一級モノアルコールまたは炭素数8〜15の直鎖アルキル基を有する二級モノアルコールに、炭素数2〜3のアルキレンオキシド2〜7モルを重合させた化合物で、0.1質量%水溶液、25℃での表面張力が40mN/m以下である請求項の1〜5のいずれか記載の消泡剤組成物。
  7. [D]が2−エチルヘキシル酸、2−エチルヘキシルアミンおよび2−エチルヘキシルアミドから選ばれる活性水素化合物に炭素数2〜3のアルキレンオキシド2〜7モルを重合させた化合物で、0.1質量%水溶液、25℃での表面張力が40mN/m以下である請求項2に記載の消泡剤組成物。
  8. 水を1〜20質量%含有する請求項1〜のいずれか記載の消泡剤組成物。
  9. 紙パルプ製造工業の抄紙工程用消泡剤である請求項1〜のいずれか記載の消泡剤組成物。
  10. 建築材料製造工業の水硬性無機質板抄造工程用消泡剤である請求項1〜のいずれか記載の消泡剤組成物。
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