JP2003113597A - 消泡剤組成物 - Google Patents

消泡剤組成物

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JP2003113597A JP2001308618A JP2001308618A JP2003113597A JP 2003113597 A JP2003113597 A JP 2003113597A JP 2001308618 A JP2001308618 A JP 2001308618A JP 2001308618 A JP2001308618 A JP 2001308618A JP 2003113597 A JP2003113597 A JP 2003113597A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の発泡性水溶液を扱う工業、例えば紙パ
ルプ製造工業やその抄紙工程、建築工業やその抄造工
程、染料工業および染色工業、発酵工業、合成樹脂製造
工業、合成ゴム製造工業、インキ、塗料工業および繊維
加工工業などの各種工程で発生する気泡に対し優れた消
泡性、特に添加直後の破泡性に優れる新規な消泡剤組成
物を提供すること。 【解決手段】 平均炭素数15以上の飽和アルキル基を
有する一級モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレン
オキシドとの化合物[A]と、炭素数6〜14の分岐ア
ルキル基を有する脂肪族モノカルボン酸のナトリウム、
カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウム
の群から選ばれる金属塩[B]からなり、ブチルジグリ
コール25質量%水溶液法での曇点が35〜55℃であ
る消泡剤組成物、による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエーテル系の消
泡剤に関する。さらに詳しくは発泡性水溶液を取り扱う
諸工業、例えば紙パルプの製造工業やその抄紙工程、建
築材料製造工業やその抄造工程、染料工業および染色工
業、発酵工業、合成樹脂製造工業、合成ゴム製造工業、
インキ、塗料工業および繊維加工工業などの各工程、ま
たそれらの排水処理工程で発生する気泡に対する優れた
消泡性、特に添加直後の破泡性に優れる新規な消泡剤組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からこれらの工業用としては、水分
散性が良好で最終製品にオイルスポット、ピンホールや
はじき、油浮き等の弊害がなく、またスカムや沈殿物の
発生が殆ど見られないポリエーテル系の消泡剤が好んで
用いられている。例えばステアリルアルコール、ジプロ
ピレングリコール、グリセリンおよびソルビタンなどの
1価〜多価のアルコールにアルキレンオキシドを付加し
たもの(特公昭45−30189号、特公昭49−38
923号、特開昭54−133484号、および特公昭
61−7847号公報など)や、アルキルフェノールに
アルキレンオキシドを付加したもの(特公昭47−32
511号公報)またはこれらの末端水酸基をエステル化
したもの(特開昭52−97385号公報、特開昭56
−48210号各公報等)などが知られている。
【0003】前述の如くポリエーテル系消泡剤の優れた
特性、および消泡持続性のため用途は多岐にわたってい
るが、高級アルコールの乳化物であるエマルション系消
泡剤を用いた場合に比べて、発泡系へ添加した直後の消
泡性(破泡即効性、以下、ノックダウン性と呼ぶ)が劣
るという問題があった。この点の改良のためポリエーテ
ル系消泡剤に長鎖脂肪酸のアルカリ土類金属塩などの有
機固形物を加え(特開平10−323505など)た
り、高級脂肪酸(特開平9−308804など)または
脂肪酸アンモニウム塩(特開平9−117608な
ど)、オレイン酸の金属塩(特開平2001−1293
07など)を添加して改良を図った例はあるが、いずれ
の場合も十分な目的を果たしていない。また紙パルプの
製造工業やその抄紙工程でポリエーテル系消泡剤が使用
された場合、従来からエマルション系消泡剤に比べて耐
水性が低下すること、また建築材料製造工業やその抄造
工程ではボードが高含水率となるため、乾燥工程でのエ
ネルギー消費量が増大することが問題視されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにポリエーテ
ル系消泡剤はエマルション系消泡剤に比べてノックダウ
ン性、耐水性において劣るという欠点があった。よって
本発明の目的はポリエーテル系本来の特性である優れた
消泡持続性を維持し、かつ優れたノックダウン性を備
え、また耐水性を改善した消泡剤組成物を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討を重
ねた結果本発明に達した。すなわち本発明は、平均炭素
数15以上の飽和アルキル基を有する一級モノアルコー
ルと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの化合物
[A]と、炭素数6〜14の分岐アルキル基を有する脂
肪族モノカルボン酸のナトリウム、カリウム、セシウ
ム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる
金属塩[B]からなり、ブチルジグリコール25質量%
水溶液法での曇点が35〜55℃である消泡剤組成物、
である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において[A]を成す平均
炭素数15以上の飽和アルキル基を有する一級モノアル
コールとは、ペンタデシルアルコール、セチルアルコー
ル、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、
イソステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エ
イコシルアルコール、イソエイコシルアルコール等ある
いはこれらの混合により得られるアルコールが挙げられ
る。これらのうち好ましいのは平均炭素数が17以上の
直鎖のアルキル基を有するモノアルコールである。アル
コールの炭素数が平均15未満の場合は消泡性が不十分
となる。
【0007】本発明において[A]の製造に用いる炭素
数2〜4のアルキレンオキシドとしては、エチレンオキ
シド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以
下、POと略記)、1,2−ブチレンオキシド(以下、
BOと略記)等が挙げられる。アルコールに対する付加
モル数は、EOが2〜5好ましくは3〜4、POが10
〜20好ましくは12〜18、BOが0〜3好ましくは
0〜2である。BOが増加すると耐水性は改善される
が、3モルを超えると消泡性が低下する。アルキレンオ
キシドの付加重合の順序は特に限定されず、その重合形
式もブロック、ランダム何れでもよい。
【0008】本発明において[B]の炭素数6〜14の
分岐アルキル基を有する脂肪族モノカルボン酸とは例え
ばイソブチル酢酸、2−エチルヘキシル酸、2−エチル
−5メチルヘキサン酸、またはイソデシルアルコール、
イソトリデシルアルコール、2−ブチルオクタノール、
2−ヘキシルオクタノールなどの合成アルコールの酸化
で得られる合成脂肪酸等である。これらのうち好ましい
のは炭素数8〜13の分岐アルキル基を有するカルボン
酸であり、特に好ましいのは2−エチルヘキシル酸であ
る。また、これらのナトリウム、カリウム、セシウム、
マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属
塩とは、例えば2−エチルヘキシル酸ナトリウムであ
り、これらは単独で、または混合物として用いることが
出来る。これらのうち好ましいのはカリウム塩およびマ
グネシウム塩である。リチウム、バリウムなどの金属を
用いると消泡剤組成物が常温で固化または白濁したり、
沈殿を生じて不均一となることがあり、充分なノックダ
ウン性が得られない。
【0009】本発明において[C]の炭素数8〜15の
分岐アルキル基を有する一級モノアルコールまたは炭素
数8〜15の直鎖アルキル基を有する二級モノアルコー
ルとは、いわゆるY字型構造を持つアルコールのこと
で、平均炭素数8〜15の分岐のアルキル基と1個の一
級水酸基を持つアルコールおよび平均炭素数8〜15の
直鎖のアルキル基を持ち、かつ1個の二級水酸基を持つ
アルコールおよびこれらの混合物のことである。主にオ
キソ法、チーグラー法などによる合成アルコールで、2
−エチルヘキシルアルコール、イソデシルアルコール、
イソトリデシルルアルコール、2−ブチルオクタノー
ル、2−ヘキシルオクタノールまたはおよびこれらの混
合物等、およびノルマルパラフィン酸化法による炭素数
12〜14の直鎖のアルキル基を持つソフタノール[株
式会社日本触媒製]等が挙げられる。水酸基はできるだ
けアルキル基の中央部にあることが好ましい。炭素数の
平均値が8未満または15を越えると、ノックダウン
性、耐水性を改善する効果が低い。
【0010】本発明において[C]、[D]の製造に用
いる炭素数2〜3のアルキレンオキシドとしては、E
O、POが挙げられる。[C]のアルコール、[D]の
活性水素化合物に対する付加モル数は、2〜7好ましく
は3〜6、このうちEOは0〜5、好ましくは1〜3で
ある。アルキレンオキシドの付加モル数が2〜7モルの
範囲を超えると耐水性を改善する効果が低い。アルキレ
ンオキシドの付加重合の順序は特に限定されず、その重
合形式もブロック、ランダム何れでもよい。
【0011】本発明において表面張力とは、ジュヌーイ
型表面張力計で測定する表面張力のことである。本発明
の[C]、[D]の表面張力は、25℃、0.1質量%
水溶液での測定で40mN/m以下、好ましくは38m
N/m以下の値であることが必要である。40mN/m
以上の場合は耐水性を改善する事ができない。
【0012】本消泡剤組成物は、[A]にカリウムやマ
グネシウムなどの水酸化物またはアルコラートなどを加
えた後に該カルボン酸を加えて[A]中で金属塩[B]
を生成させても、または[B]を[A]に直接加えて作
成してもよい。また水酸化カリウムなどを触媒として
[A]を重合した場合は、そのままカルボン酸を加えて
本消泡剤組成物を作成することもできる。
【0013】本発明において[A]/[B]/[C]/
[D]は質量比で99.5〜65.0/0.5〜5.0
/0〜15.0/0〜15.0、好ましくは、99.0
〜77.0/1.0〜3.0/0〜10.0/0〜1
0.0である。[B]、[C]、[D]ともこの範囲以
上に多く配合することは消泡持続性に悪影響を与え、ま
た[B]がこの範囲以下ではノックダウン性を改善する
事ができない。
【0014】本発明の消泡剤組成物は、水を1〜20%
(質量%、以下同じ)加えて濃度を99〜80%に希釈
した水溶液の状態としてもよい。水で希釈する場合は通
常、常温または50℃以下にて[A]、[B]の混合物
に水を加えて十分攪拌し、次いで必要により[C]、
[D]を加えるが、配合の順序は特に上記には限定され
ない。水を6%程度以上加えると引火点の測定が不可能
となり、消防法上の危険物に非該当となるので貯蔵保管
上の簡便性が得られる。また消泡性に関しても、水を1
〜20%加えるとノックダウン性の改善が見られること
がある。水を20%を超えて加えると粘度の上昇が顕著
となり、取り扱い性に劣る。例えば水を10%加えた場
合は200mPa・s/20℃であるが、30%加えた
場合は同温度でペースト状となる。75%以上加えた場
合は静置すると沈降分離を生ずる。消泡性に関しては、
水を20%を超えて加えた場合には持続性が低下する。
【0015】本発明において曇点とは非イオン系界面活
性剤の親水性の尺度となるもので、曇点の高い化合物ほ
ど親水性が大きいことを表わしている。本発明での測定
法はISO1065−1975(E)、「エチレンオキ
シド系非イオン界面活性剤−曇り点測定法」の中の「測
定法B」に準じた。すなわち、まず25質量%のブチル
ジグリコール(ブタノール/EO2モル付加物)水溶液
に、試料を10質量%濃度になるように溶解する。次い
でこの試料溶液約5ccを試験管に採り、試験管中に温
度計を入れて攪拌しながら徐々に加熱するとついには試
料溶液が白濁する。試料溶液が透明から完全に白濁する
温度を読みとり、これを曇点とする。本発明の組成物の
曇点は35〜55℃、好ましくは40〜50℃である。
曇点が55℃を越えても、また35℃を下廻っても親水
性/疎水性のバランスが崩れて十分なノックダウン性、
消泡持続性が得られない。
【0016】本発明において、アルキレンオキシドの反
応に用いられる重合形式としてはアニオン重合、カチオ
ン重合あるいは配位アニオン重合等が挙げられる。これ
らの重合形式は単独で用いられても、併用して用いられ
ても構わない。また触媒としては、アルカリあるいはア
ルカリ土類金属の水酸化物、アルコラートまたは炭酸塩
およびトリアルキルアミン等、塩化第二錫、トリフッ化
ホウ素等のルイス酸系触媒や鉱酸等、特開昭63−27
7236号公報に見られる複合金属シアノ錯体あるいは
特公平5−14734号公報に見られる有機アルミニゥ
ムポルフィリン錯体等が用いられる。これらのうち好ま
しくは、水酸化カリウム、水酸化セシウムである。触媒
の使用量は重合終了時の該化合物の質量に対して0.0
5〜3.0質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜
2.0質量%である。
【0017】本発明において、アルキレンオキシドの反
応は通常の条件下で実施されてよく、例えば温度は70
〜150℃、好ましくは80〜140℃である。また、
重合中の最高圧力(ゲージ圧)は0.8MPa以下、好
ましくは0.6MPa以下である。
【0018】本発明において、該活性水素化合物と該ア
ルキレンオキシドとの反応により得られる[A]、
[C]、[D]の触媒は除去しても、また除去せずにそ
のまま用いてもよい。触媒の除去方法としては、酸性成
分によりアルカリ性触媒を中和し、生じた塩を濾過除去
する方法、アルカリ吸着剤または酸吸着剤を用いる方
法、溶媒に溶かして水洗除去する方法、イオン交換樹脂
を用いる方法、アルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して、
生じた炭酸塩を濾過する方法および各種有機酸、無機酸
またはアルカリ成分により中和する方法等があるが、そ
のいずれを用いても差し支えない。
【0019】本発明の消泡剤組成物は、水にて希釈した
分散液の状態としても、また未希釈のままで発泡系に添
加しても良い。また本発明の消泡剤組成物の発泡性水溶
液に対する添加量は通常、0.1〜200ppmであ
り、好ましくは1〜100ppmである。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。消
泡性および耐水性の試験結果は表1、2に記載した。
尚、試験法、実施例、比較例における部は質量部を意味
する。また特に記載のない限り、用いた原料はすべて試
薬特級品を用いた。
【0021】[消泡性試験方法1]ガラス製シリンダー
(以下、発泡管と称す)に発泡性試験水(新聞用紙抄紙
白水、以下白水と称するる)750mlを入れ、40℃
に温調する。このときの液面を基準として泡高さを測定
する。次いでポンプを用いて発泡管の底部から白水を
3,000ml/分で循環しながら、発泡管上部より1
50mm下の試験液水面に落下させる。次第に泡立って
くるが、泡高さが100mmに達した時点でマイクロピ
ペットにて消泡剤5.0ppm(対白水)を添加する。
白水の循環を持続し、変化する泡高さを5分間追跡す
る。試験開始5秒後のデータがノックダウン性を、2
分、5分後のデータが消泡持続性を示している。試験結
果は表1に記載した。
【0022】[耐水性試験方法1]下記の試験紙作成条
件により得た試験紙を用いての吸水性試験にて評価。試
験紙に4マイクロリットルの水を垂らし、この水が試験
紙に完全に吸い込まれ、光を反射しなくなるまでの時間
(min、値が大きいほど耐水性が良いことを表す)を
吸水時間とする。全試験値数n個を2分し、小さいほう
を切り捨てる。次いで残った2/n個をさらに2分し、
その大きいほう半分を切り捨てる。残った4/n個の平
均値をもって耐水性を評価した。試験結果は表1に記載
した。
【0023】[試験紙作成方法]水道水にAL−120
[荒川化学工業(株)製のサイズ剤]を0.15g/
L、エキバン[硫酸アルミニウムのアルミニウム含有率
8%水溶液]を0.5g/L添加してpH:4.5のモ
デル白水を作成する。次いでペーパークロマトグラフ用
紙[アドバンテック(株)製、以下、ろ紙と呼称]を丸
く切り抜く(1.70g/枚)。次いでモデル白水17
0mLをビーカーに採り、これに白水に対して5.0p
pmとなるように消泡剤を添加し、室温にて15分間攪
拌の後、45℃の水浴に浸けてさらに15分間攪拌す
る。吸引瓶にセットしたヌッチェに湿らせたろ紙を載せ
密着させ、次いで上記にて温調したモデル白水170m
Lをろ紙上に注ぎ、吸引瓶内をアスピレーターにて減圧
としてモデル白水をろ紙越しにろ過させる。次いでろ紙
を取りはずしドラムドライヤーにて115℃、2分間乾
燥させる。
【0024】[消泡性試験方法2]下記組成のスラリー
を作成し、濾過機にて1平方センチ当たり固形分1.0
gのスレート板を抄造した。濾過工程は、減圧下(40
cmHg)スラリー温度25℃にて実施し、濾過の終点
はスレート板表面に水分が無くなる時点とした。この濾
過終点までの所要時間(濾過時間)と抄造スレート板の
含水率を測定し、消泡性を評価比較した。含水率(%)
は(水分重量/固形分重量)×100にて算出した。濾
過時間、含水率の小さいほど消泡性が良好であることを
示している。評価結果は表2に記載した。 [スラリー組成] 固 形 分:ポルトランドセメント[100部] N−UKPパルプ [6部] ロックウール繊維 [3部] 水 :固形分濃度が7質量%となる量を加える。ただしスラリー作成/ 濾過を8回繰り返した後の水を使用する。 消 泡 剤:消泡性試験直前に対固形分100ppm量を添加、20秒間ミキ サーにて攪拌する。
【0025】[耐水性試験方法2]上記消泡性試験終了
後、乾燥、焼成したスレート板表面に水を1滴たらし、
完全に浸み込むまでの時間を測定し耐水性を評価比較し
た。値の大きいほど耐水性が良好であることを示してい
る。評価結果は表2に記載した。
【0026】製造例1 250℃までの加熱、冷却および攪拌の可能な耐圧反応
容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カ
リウム2.5部を加え、130℃にて30分間減圧下脱
水の後、POの16モル928部を100〜120℃に
て約9時間で、次いでEOの3モル132部を130℃
にて約3時間で反応させた。次いで90℃にてイオン交
換水30部を加えて30分間攪拌後、アルカリ吸着剤で
あるキョーワード600[協和化学(株)製]50部を
加え、同温度にて1時間攪拌した。次いで同温度にてN
o.2濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過して触媒
を吸着除去しさらに減圧下120℃にて2時間脱水処理
して、ステアリルアルコール/PO16モル/EO3モ
ル付加物の[A−1]を得た。
【0027】製造例2 製造例1と同様な反応容器にセチルアルコール1モル2
42部に水酸化カリウム3.0部を加え、130℃にて
30分間減圧下脱水の後、BOの2モル144部を次い
でPOの13モル754部を100〜120℃にて合計
約9時間にて、次いでEOの3モル132部を130℃
にて約3時間で反応させた。次いで製造例1と同様にし
て触媒を吸着除去、脱水処理して、セチルアルコール/
BO2モル/PO13モル/EO3モル付加物の[A−
2]を得た。
【0028】製造例3 製造例1と同様な反応容器にエイコシルアルコール1モ
ル298部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃
にて30分間減圧下脱水の後、POの14モル812部
を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの3.
5モル154部を130℃にて約3時間で付加重合させ
た。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水
処理して、エイコシルアルコール/PO14モル/EO
3.5モル付加物の[A−3]を得た。
【0029】製造例4 製造例1と同様な反応容器にイソアイコシルアルコール
[エクソン化学(株)製、EXXAL20]1モル29
8部に水酸化カリウム2.5部を加え、100℃にて3
0分間減圧下脱気の後、POの18モル1044部を1
00〜120℃にて約9時間で、次いでEOの3.0モ
ル132部を130℃にて約2時間で付加重合させた。
次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理
して、イソアイコシルアルコール/PO18モル/EO
3モル付加物の[A−4]を得た。
【0030】製造例5 製造例1と同様な反応容器にラウリルアルコール1モル
186部に水酸化カリウム2.5部を加え、100℃に
て30分間減圧下脱水の後、POの14.5モル841
部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの
2.5モル110部を130℃にて約3時間で付加重合
させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、
脱水処理して、ラウリルアルコール/PO14.5モル
/EO2.5モル付加物の[A−5]を得た。
【0031】製造例6 製造例1と同様な反応容器にステアリルアルコール1モ
ル270部に水酸化カリウム3.0部を加え、130℃
にて30分間減圧下脱水の後、EOの7モル308部を
110℃にて約5時間で、次いでPOの23モル133
4部を100〜120℃にて約10時間で反応させた。
次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理
して、ステアリルアルコール/EO7モル/PO23モ
ル付加物の[A−6]を得た。
【0032】製造例7 製造例1と同様な反応容器にイソデシルアルコール[エ
クソン化学(株)製、EXXAL10]1モル153部
に水酸化カリウム0.3部を加え、常温にて5分間減圧
下脱気の後、EOの3モル132部を120〜130℃
にて約4時間で、次いでPOの2モル116部を110
℃にて約2時間で反応させた。次いで製造例1と同様に
して触媒を吸着除去、脱水処理して、イソデシルアルコ
ール/EO3モル/PO2モル付加物の[C−1]を得
た。表面張力は34mN/mであった。
【0033】製造例8 製造例1と同様な反応容器にソフタノール30[(株)
日本触媒製、ソフタノール/EO3モル品]1モル33
5部に水酸化カリウム0.2部を加え、80℃にて30
分間減圧下脱気の後、EOの1モル44部とPOの1モ
ル58部を混合して120〜130℃にて約3時間で反
応させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除
去、脱水処理して、ソフタノール/EO4モル・PO1
モル付加物の[C−2]を得た。表面張力は31mN/
mであった。
【0034】製造例9 製造例1と同様な反応容器に2−ヘキシルデカノール
[新日本理化(株)製、エヌジェコール160BR]1
モル246部に水酸化カリウム0.5部を加え、常温に
て5分間減圧下脱気の後、EOの4モル176部を12
0〜130℃にて約4時間で反応させた。次いで製造例
1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、2−ヘ
キシルデカノール/EO4モル付加物の[C−3]を得
た。表面張力は37mN/mであった。
【0035】製造例10 製造例1と同様な反応容器にn−ドデカノール1モル1
86部に水酸化カリウム0.4部を加え、100℃にて
30分間減圧下脱水の後、EOの3.5モル154部を
130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで製造例
1と同様にして触媒を吸着除去、脱水処理して、n−ド
デカノール/EO3.5モル付加物の[C−4]を得
た。表面張力は47mN/mであった。
【0036】製造例11 製造例1と同様な反応容器に2−ブチルオクタノール1
モル186部に水酸化カリウム1.0部を加え、常温に
て5分間減圧下脱気の後、POの4モル232部を10
0〜110℃にて約4時間で反応させた。次いでEOの
5モル220部を120〜130℃にて約4時間で反応
させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、
脱水処理して、2−ブチルオクタノール/PO4モル/
EO5モル付加物の[C−5]を得た。表面張力は43
mN/mであった。
【0037】製造例12 製造例1と同様な反応容器に2−エチルヘキシル酸1モ
ル144部に水酸化カリウム1.0部を加え、常温にて
5分間減圧下脱気の後、POの1モル58部を100〜
110℃にて約4時間で反応させた。次いでEOの2モ
ル88部を120〜130℃にて約4時間で反応させ
た。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水
処理して、2−エチルヘキシル酸/PO1モル/EO2
モル付加物の[D−1]を得た。表面張力は37mN/
mであった。
【0038】製造例13 製造例1と同様な反応容器に2−エチルヘキシルアミン
1モル129部を室温にて5分間減圧下脱気の後、PO
の4モル232部を140〜150℃にて約2時間で反
応させた。次いで水酸化カリウム0.8部を加え、EO
の2モル88部を120〜130℃にて約1時間で反応
させた。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、
脱水処理して、2−エチルヘキシルアミン/PO4モル
/EO2モル付加物の[D−2]を得た。表面張力は3
0mN/mであった。
【0039】実施例1 [A−1]/2−エチルヘキシル酸カリウム=97.0
/3.0の配合物に水を加え、水分7.5%に調整し、
均一透明で曇点43.5℃の組成物を得て消泡性試験等
に供した。
【0040】実施例2 [A−2]/2−エチルヘキシル酸マグネシウム/[C
−1]=84.0/40/12.0の配合物に水を加
え、水分12.5%に調整し、均一透明で曇点48.0
℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0041】実施例3 [A−3]/2−エチル−5メチルヘキサン酸カリウム
/[D−1]=92.0/3.0/5.0の配合物に水
を加え、水分15.0%に調整し、均一透明で曇点4
5.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0042】実施例4 [A−1]/2−エチルヘキシル酸マグネシウム/[D
−2]=90.0/2.0/8.0の配合物に水を加
え、水分5.0%に調整し、均一透明で曇点48.5℃
の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0043】実施例5 [A−1]/2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−
2]=90.0/2.5/7.5の配合物に水を加え、
水分10.0%に調整し、均一透明で曇点50.0℃の
組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0044】実施例6 [A−2]/2−エチルヘキシル酸カリウム/ソフタノ
ール30[(株)日本触媒製、ソフタノール/EO3モ
ル品]=87.0/5.0/8.0の配合物に水を加
え、水分5.0%に調整し、均一透明で曇点52.0℃
の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0045】実施例7 [A−3]/2−エチルヘキシル酸アルミニウム/[D
−1]=92.5/2.5/5.0にて配合し、均一透
明で曇点38.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供し
た。
【0046】実施例8 [A−4]/2−エチルヘキシル酸ナトリウム/[C−
2]/[D−1]=75.0/5.0/12.5/7.
5の配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一
透明で曇点42.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供
した。
【0047】比較例1 消泡剤無添加で消泡性試験等を実施した。
【0048】比較例2 [A−1]に水を加え、水分2.5%に調整し、均一透
明で曇点42.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供し
た。
【0049】比較例3 [A−5]/2−エチルヘキシル酸バリウム/[C−
3]=90.0/2.0/8.0の配合物に水を加え、
水分10.0%に調整し、均一透明で曇点56.0℃の
組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0050】比較例4 [A−5]/2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−
4]=90.0/2.5/7.5の配合物に水を加え、
水分10.0%に調整し、均一透明で曇点52.0℃の
組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0051】比較例5 [A−6]/2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−
5]=80.0/10.0/10.0の配合物に水を加
え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点58.0
℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0052】比較例6 [A−1]/オレイン酸カリウム=97.0/3.0の
配合物に水を加え、水分10.0%に調整し、均一透明
で曇点44.0℃の組成物を得て消泡性試験等に供し
た。
【0053】比較例7 2−エチルヘキシル酸カリウム/[C−1]/[D−
2]=5.0/80.0/15.0の配合物に水を加
え、水分10.0%に調整し、均一透明で曇点65.0
℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明による消泡剤は各種の発泡性水溶
液を扱う産業例えば紙パルプ製造工業やその抄紙工程、
建築工業やその抄造工程、染料工業および染色工業、発
酵工業、合成樹脂製造工業、合成ゴム製造工業、イン
キ、塗料工業および繊維加工工業など、また各種工業の
排水処理工程で発生する気泡に対し優れた消泡性、特に
優れたノックダウン性を示すので、消泡剤を連続して投
入する方式においてはその添加量の大幅な低減が可能と
なる。また最終製品に耐水性が要求される分野に本発明
による消泡剤を用いた場合、得られた最終製品に優れた
耐水性を付与させることが出来るので有用である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均炭素数15以上の飽和アルキル基を
    有する一級モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレン
    オキシドとの化合物[A]と、炭素数6〜14の分岐ア
    ルキル基を有する脂肪族モノカルボン酸のナトリウム、
    カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウム
    の群から選ばれる金属塩[B]からなり、ブチルジグリ
    コール25質量%水溶液法での曇点が35〜55℃であ
    る消泡剤組成物。
  2. 【請求項2】 [A]、[B]と炭素数8〜15の分岐
    アルキル基を有する一級モノアルコールまたは炭素数8
    〜15の直鎖アルキル基を有する二級モノアルコール
    と、炭素数2〜3のアルキレンオキシドとの化合物
    [C]からなり、ブチルジグリコール25質量%水溶液
    法での曇点が35〜55℃である消泡剤組成物。
  3. 【請求項3】 [A]、[B]と2−エチルヘキシル
    酸、2−エチルヘキシルアミンおよび2−エチルヘキシ
    ルアミドから選ばれる活性水素化合物と炭素数2〜3の
    アルキレンオキシドとの化合物[D]からなり、ブチル
    ジグリコール25質量%水溶液法での曇点が35〜55
    ℃である消泡剤組成物。
  4. 【請求項4】 [A]、[B]、[C]と[D]からな
    り、ブチルジグリコール25質量%水溶液法での曇点が
    35〜55℃である消泡剤組成物。
  5. 【請求項5】 [A]が、平均炭素数15以上の飽和ア
    ルキル基を有する一級モノアルコールにエチレンオキシ
    ド2〜5モル、プロピレンオキシド10〜20モル、ブ
    チレンオキシド0〜3モル重合させた化合物である請求
    項1〜4のいずれか記載の消泡剤組成物。
  6. 【請求項6】 [A]が平均炭素数17以上の直鎖飽和
    アルキル基を有する一級モノアルコールからなる化合物
    である請求項1〜5のいずれか記載の消泡剤組成物。
  7. 【請求項7】 [B]が2−エチルヘキシル酸カリウム
    または2−エチルヘキシル酸マグネシウムである請求項
    1〜6のいずれか記載の消泡剤組成物。
  8. 【請求項8】 [C]が炭素数8〜15の分岐アルキル
    基を有する一級モノアルコールまたは炭素数8〜15の
    直鎖アルキル基を有する二級モノアルコールに、炭素数
    2〜3のアルキレンオキシド2〜7モルを重合させた化
    合物で、0.1質量%水溶液、25℃での表面張力が4
    0mN/m以下である請求項の2〜7のいずれか記載の
    消泡剤組成物。
  9. 【請求項9】 [D]が2−エチルヘキシル酸、2−エ
    チルヘキシルアミンおよび2−エチルヘキシルアミドか
    ら選ばれる活性水素化合物に炭素数2〜3のアルキレン
    オキシド2〜7モルを重合させた化合物で、0.1質量
    %水溶液、25℃での表面張力が40mN/m以下であ
    る請求項3〜8のいずれか記載の消泡剤組成物。
  10. 【請求項10】 [A]/[B]/[C]/[D]が質
    量比で、99.5〜65.0/0.5〜5.0/0〜1
    5.0/0〜15.0である請求項1〜9のいずれか記
    載の消泡剤組成物。
  11. 【請求項11】 水を1〜20質量%含有する請求項1
    〜10のいずれか記載の消泡剤組成物。
  12. 【請求項12】 紙パルプ製造工業の抄紙工程用消泡剤
    である請求項1〜11のいずれか記載の消泡剤組成物。
  13. 【請求項13】建築材料製造工業の水硬性無機質板抄造
    工程用消泡剤である請求項1〜11のいずれか記載の消
    泡剤組成物。
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