JP3806276B2 - クラスタ型真空処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の処理室に基板を次々に搬送して処理するクラスタ型真空処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラズマCVD、スパッタリング、ドライエッチング等の処理を基板に施すための真空処理システムとして、複数の処理室を直列に並べたインライン型が用いられているが、インライン型システムでは複数の膜を積層する場合に処理完了までに時間がかかる製膜等の真空処理室により全体のタクトタイムが左右され、スループットの向上が望めない。そこで、スループットの向上を図るために、搬送台車を備えた共通の搬送室を中央に置き、その周囲に複数の処理室を配置したクラスタ型真空処理システムが種々提案されている。
【0003】
図12に従来のクラスタ型真空処理システムの概要を示す。クラスタ型真空処理システム100の中央には共通搬送室130が設けられ、その周囲に複数の真空処理室170A,170B,170D,170E,170Fおよび台車待機室170C、ロード室110、アンロード室120が配置されている。共通搬送室130と、その周囲の真空処理室170A,170B,170D,170E,170F、台車待機室170C,ロード室110、アンロード室120との間にはゲート弁14がそれぞれ設けられ、ゲート弁14を開閉して基板Gが各室に出し入れされるようになっている。共通搬送室(台車回転室)130は専用の搬送台車106を備えており、レール付きターンテーブルにより搬送台車106の向きを360°どの方位にも変えることができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のクラスタ型真空処理システム100においては、専用の搬送台車106がある1つの真空処理室170Aへ基板Gを搬入して戻ってくるまで、または専用の搬送台車106がある1つの真空処理室170Aから処理済みの基板Gを搬出してくるまでの間は、中央の共通搬送室130が専用の搬送台車106に占有されているので、他の真空処理室170B,170D,170E,170Fに対しては基板Gを出し入れすることができず、これが待機状態となってタクトタイムが長引いてしまう。
【0005】
また、台車待機室170Cに搬送台車106を待機させておく場合は、ゲート弁14を開閉して台車106を通過させる構造であるため、待機状態から使用状態に台車106を移行させるのに時間が掛かるという問題点がある。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、各真空処理室に基板を迅速に搬送することができ、搬送台車を円滑かつ迅速に待機状態から使用状態に移行させることができる高スループットのクラスタ型真空処理システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、製膜等の真空処理におけるスループットの向上を図るために、トレイレス斜め搬送台車方式を活用したクラスタ型真空処理システムとして先に特願平10−360495号および特願平11−259034号をそれぞれ提案している。これらは基板を高スループットで処理することができるシステムであるが、本発明者らは搬送台車による基板搬送のタクトタイムの短縮化を図り、更にスループットの向上を目指して下記のクラスタ型真空処理システムを提案する。
【0008】
本発明に係るクラスタ型真空処理システムは、複数の処理室に基板を次々に搬送して処理するクラスタ型真空処理システムであって、中央に位置する共通搬送室と、この共通搬送室の周囲に配置され、共通搬送室に対してゲート弁を介してそれぞれ連通可能に設けられ、基板を真空雰囲気下でそれぞれ処理する複数の真空処理室と、前記共通搬送室に対してゲート弁を介して連通可能に設けられ、基板が搬入されるロード室と、前記共通搬送室に対してゲート弁を介して連通可能に設けられ、基板が搬出されるアンロード室と、前記真空処理室、前記共通搬送室、前記ロード室、前記アンロード室の相互間で基板を搬送するための少なくとも3つの搬送台車と、を具備することを特徴とする。
【0009】
この場合に、さらに、上記真空処理室、上記ロード室、上記アンロード室の各々と上記共通搬送室との間にそれぞれ設けられた台車移動接続室を有することが好ましい。このような台車移動接続室を介して真空処理室、ロード室、アンロード室の各々を共通搬送室にそれぞれ接続すると、共通搬送室の容積が小さくなり、真空排気ポンプの負担を軽減することができる。
【0010】
上記共通搬送室は、ターンテーブルと、このターンテーブル上に設けられて上記搬送台車が走行する可動レールと、この可動レールを前記ターンテーブルに対して可変に支持する弾性支持機構と、を有することが好ましい。このようにすると、搬送台車が共通搬送室と真空処理室との間を移動する際に、弾性支持機構により支持された可動レールが変位し、真空処理室側の固定レールとの間に生じる回転ずれθおよび位置ずれδが共に解消されるので、搬送台車は大きな振動を生じることなく可動レールと固定レールとの間を円滑に移動することができる。
【0011】
さらに、上記真空処理室は保守点検用の扉を有することが好ましい。このような扉の開閉は手動であっても電動であってもいずれでもよい。
【0012】
さらに、上記共通搬送室にゲート弁を介することなく直接連通し、上記搬送台車が待機しておく台車待機室を有することが好ましい。このような台車待機室を設けることにより、搬送台車は共通搬送室から台車待機室へ迅速に移動することができ、共通搬送室内で複数の搬送台車が相互に干渉することが有効に回避されるようになる。
【0013】
なお、搬送台車は、垂直軸に対して7°〜12°傾けて基板を支持することが好ましく、基板を約10°傾けて支持することが最も好ましい。基板の傾斜角θ1が7°を下回ると、搬送中に台車上で基板が不安定になり反対側へ倒れるおそれがあるので、傾斜角θ1の下限値は7°とする。一方、基板の傾斜角θ1が12°を上回ると、搬送スペースや製膜ユニット内デッドスペースが大きくなり処理室内のデッドスペースが増加して真空ポンプに過大な負荷がかかるようになるので、傾斜角θ1の上限値は12°とする。しかし、デッドスペースの増大や真空ポンプの過負荷が大きな問題とならない場合は、傾斜角θ1を12°以上に、例えば20°〜30°とすることも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら本発明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
【0015】
図1及び図2に示すように、クラスタ型真空処理システム1は中央に台車回転室としての共通搬送室30を備え、その周囲を取り囲むようにロード室10、アンロード室20、5つの製膜室(真空処理室)70A〜70E、予備室80が配置されている。これら各室10,20,70A〜70E,80はゲート弁14を介して台車移動接続室40A〜40Hにそれぞれ連通し、さらに各台車移動接続室40A〜40Hは共通搬送室30にそれぞれ連通している。
【0016】
ロード室10には2台の搬送台車6A,6Bが、アンロード室20にも2台の搬送台車6C,6Dが、共通搬送室30には2台の搬送台車6E,6Fがそれぞれ設けられ、システム全体では合計少なくとも6台の搬送台車6A〜6Fが各所に配置されている。
【0017】
台車移動接続室40A〜40Hは、ロード室10、アンロード室20、製膜室70A〜70E、予備室80より狭くなっている。すなわち、台車移動接続室40A〜40Hの内部通路は搬送台車6A〜6Fが基板Gを保持した状態で通過できるぎりぎりの広さに形成されている。これらの台車移動接続室40A〜40Hを製膜室70A〜70E、予備室80、ロード室10、アンロード室20の各々と共通搬送室30との間に設けることにより、共通搬送室30の容積を限界近くまで小さくすることができるので、真空排気装置(図示せず)の負担が大幅に軽減されるようになる。
【0018】
なお、各製膜室70A〜70E(予備室80)の横断面積に対する各台車移動接続室40A〜40Hの横断面積の比率は1:0.5〜0.8の範囲とすることが好ましく、ロード室10(アンロード室20)の横断面積に対する各台車移動接続室40A〜40Hの横断面積の比率は1:0.7〜0.9の範囲とすることが好ましい。また、中央の共通搬送室30は、隣り合うゲート弁14の相互干渉を生じない範囲で、かつ、搬送台車6E,6Fが回転できる最小のスペースとすることが望ましい。
【0019】
製膜室70A〜70Eおよび予備室80の最外部には扉77がそれぞれ取り付けられ、扉77を開けて各室の内部をメンテナンスできるようになっている。扉77は手動または電動で開閉できるように各室70A〜70E,80に取り付けられ、各室を構成するフレーム壁と扉77との間にシール部材が介装されている。
【0020】
次に、図3を参照しながらロード室10およびローラ式ローダ5Aについて説明する。なお、アンロード室20はロード室10と実質的に同じであり、ローラ式アンローダ5Bはローラ式ローダ5Aと実質的に同じであるので、両者についての説明は省略する。
【0021】
ローラ式ローダ5Aはロード10の前方側に設けられている。このローラ式ローダ5Aは、2台の搬送台車6A,6Bが走行するためのレール8A,8Bを有する搬送部4を中央に備え、この搬送部4の両側に1対のローラテーブル2A,2Bを備えている。各搬送台車6A,6Bは、それぞれ独立に基板Gを1枚ずつ保持し搬送するようになっている。各レール8A,8Bの延長線上にロード室10内の各レール18A,18Bがそれぞれ設けられ、各搬送台車6A,6Bはレール8A,8Bからレール18A,18Bに乗り移れるようになっている。
【0022】
左右一対のローラテーブル2A,2Bは搬送部4を間に挟むように設けられている。各ローラテーブル2上には複数の送りローラ3がそれぞれ並べられ、この上に水平に載置されたガラス基板Gがレール8A,8Bと平行に送られるようになっている。
【0023】
ロード室10の前面には左右一対の搬入出口12A,12Bが形成され、右方の搬入出口12Aはシリンダ14Aを備えたゲート弁機構により開閉され、左方の搬入出口12Bはシリンダ14Bを備えたゲート弁機構により開閉されるようになっている。同様に、ロード室10の後面にも左右一対の搬入出口(図示せず)が形成され、シリンダ14を備えたゲート弁機構によりそれぞれ開閉されるようになっている。
【0024】
次に、図4及び図5を参照しながら共通搬送室30について説明する。
【0025】
共通搬送室30の床部はターンテーブル31で構成されており、ターンテーブル31によりレール38上の搬送台車6E,6Fが水平面内で回転され、搬送台車6E,6Fの向きが360°どの方位にも変えられるようになっている。可動レール38は所定間隔ごとに並ぶ複数のボルト32によりターンテーブル31に締結されている。なお、図4にはレール38を1本のみ示しているが、実際には2本の可動レール38がターンテーブル31の上に並んでいる。
【0026】
ところで、搬送台車6A〜6Fが台車移動接続室40A〜40Hから共通搬送室30に出入りするときは、ターンテーブル31を回転させて可動レール38を固定レール18A,18Bの延長線上に揃え、搬送台車6A〜6Fを固定レール18A,18Bから可動レール38へ、又は可動レール38から固定レール18A,18Bへ乗り移させる必要があるが、両レール38,18A,18Bは完全に延長線上に揃わず、回転ずれ角θおよび位置ずれ角δを生じるので、搬送台車6A〜6Fが両レール38,18A,18B間で円滑に乗り移ることが困難になるとともに、搬送台車上の基板Gに大きな振動が伝わるようになり確実な搬送ができないおそれを生じる。
【0027】
そこで、図5に示すように、レール38とボルト32との間にスプリング33を介装し、ターンテーブル31に対してレール38が横方向に±1〜3mm程度動けるように弾性的に支持し、回転ずれ角θおよび位置ずれ角δを解消するようにしている。各スプリング33はレール38内の横孔内に挿入され、一端側はボルト32に取り付けられ、他端側はストッパ34に取り付けられている。
【0028】
図6に示すように、ローラ式ローダ5Aの各レール8A,8Bおよびローラ式アンローダ5Bの各レール8C,8Dはレール回動機構9により長手軸まわりに回動自在に支持されている。レール回動機構の回転軸9aは、一端が各レール8A,8B,8C,8Dの端部にそれぞれ連結固定され、他端が軸受9aにより支持されている。回転軸9aの適所に回り止め付きの固定リング9cが取り付けられている。固定リング9cの外周にはレバー9dが連結されており、レバー9dを回すと、これに伴い固定リング9c及び回転軸9aと共にレール8A,8B,8C,8Dが回動するようになっている。
【0029】
レバー9dは図示しない油圧駆動装置により駆動される揺動機構(図示せず)に連結され、そのストローク角はおよそ80°である。レバー9dが定位置にあるときは、図3に示す搬送台車6Bのように台車上の基板Gはほぼ直立する。このとき基板Gは垂直軸に対して7°〜12°傾斜した状態で搬送台車6Bにそれぞれ保持され、搬送可能な状態となる。一方、レバー9dが定位置から約80°回された位置にあるときは、図3に示す搬送台車6Aのように台車上の基板Gはほぼ水平になる。このとき基板Gはローラテーブル2から搬送台車6A上に積み込み可能な状態となる。なお、ガラス基板Gの大きさは例えば1m角である。1m角サイズのガラス基板Gは、重量が10kgfを上回り、かなりな重量物となる。従って本ローラ式ローダによって簡便に基板搬送台車に基板をセット/アンセットすることが可能になる。
【0030】
次に、図7及び図8を参照しながら搬送台車の基板保持機構について説明する。なお、各搬送台車6A〜6Fの構成は実質的に同じであるので、これらを代表して第1の搬送台車6Aについて述べる。
【0031】
搬送台車6Aは、台車本体61と、2本のアーム62と、一対の支持カム63と、間欠回転駆動機構65と、一対の保持部材66と、一対のストッパ68とを備えている。台車本体61は図示しない進退駆動機構によりレール8Aに噛み込み連結されており、保持した基板Gが水平姿勢となる約80°回動した場合であっても台車本体61はレール8Aから外れないようになっている。
【0032】
2本のアーム62は台車本体61の長手直交軸に対して約10°傾斜するように台車本体61の上に直立して設けられている。アーム62の相互間隔は基板Gの長辺より少し大きく、これら2本のアーム62の間に基板Gがもたせ掛けられるようになっている。アーム62は基板Gの重量に耐えられるように台車本体61に強固に締結されている。アーム62と台車本体61は例えばステンレス鋼のような高強度で強靭な金属材料でつくられている。
【0033】
各アーム62の上部には保持部材66および揺動軸67が取り付けられ、各アーム62の下部には支持カム63および間欠回転駆動機構65が取り付けられている。上部保持部材66は揺動軸67まわりに揺動可能に支持され、基板G支持カム63は基板Gの下部を支持し、回転軸64により間欠回転駆動機構65に連結されている。支持カム63は上面に凹所63aを有する厚みのある板カムである。
【0034】
間欠回転駆動機構65は、例えばゼネバストップのような機構からなり、支持カム63を軸64まわりに所望角度だけ間欠的に回転させうるようになっている。支持カム63は、基板Gを保持搬送するときは図8の(a)に示すように凹所63aで基板Gの下端に接触しているが、基板Gを真空処理室内のヒータカバー73に受け渡すときは図8の(b)に示すように凹所63aから基板Gの下端が外れるように軸64まわりに回転される。基板Gは受け渡し前後で落差hを生じるので、ヒータカバー73は支持突起73aが基板Gの下端より少し下方に位置するように台車6Aに接近するようになっている。
【0035】
なお、ストッパ68は基板Gの側端部に当接するようにアーム62の適所に取り付けられ、これにより搬送中の基板Gが進行方向(Y軸方向)に位置ずれするのを防止するようになっている。
【0036】
予備室80は、製膜室として使用されるのは勿論のことであるが、搬送台車6A〜6Fを一時待機(退避)させておく待機室として用いてもよいし、製膜処理前の基板Gを予備的に加熱する予備加熱室または冷却する冷却室として用いてもよい。
【0037】
次に、図9及び図10を参照しながら製膜室について説明する。なお、各製膜室70A〜70Eの構成は実質的に同じであるので、これらを代表して第1の製膜室70Aについて述べる。
【0038】
図9に示すように、真空処理室としての製膜室70Aの中央には製膜ユニット71が設置されている。製膜ユニット71はプラズマCVD製膜に必要な機器要素71a〜71dを2組ずつ備えるものであり、このユニット71の両面にカバー73を介してヒータユニット72が対面配置されている。各ヒータユニット72は図示しない製膜室開閉扉上にそれぞれ搭載される。ヒータカバー73はX軸方向に延び出すレールに沿って製膜ユニット71に向けて搬送され、押し付けられるようになっている。
【0039】
ヒータユニット72は片面発熱型の面状ヒータエレメントを備え、図示しない上部または背面支持機構により吊り下げられている。ヒータカバー73はヒータエレメントの発熱面を保護するためのものであり、例えば4つのボールスクリュウ機構によりヒータユニット72に対して可動に支持されている。ボールスクリュウ機構は、ナット74、ステッピングモータ75、スクリュウ76を具備し、ヒータ72(固定)から製膜ユニット71(固定)までの間でヒータカバー73を移動させるための機構である。ナット74はヒータカバー73の四隅近傍にそれぞれ取り付けられ、モータ75で回転駆動されるスクリュウ76に螺合されている。本実施形態ではボールスクリュウ機構によるヒータカバー73の移動量は最大70mmである。このような可動ヒータカバー73と製膜ユニット71との間に基板Gが搬送台車6A〜6Fによって搬入されるようになっている。
【0040】
製膜ユニット71は、図10に示すように、ポジショナー71aと、ガス供給機能付きラダー電極71bと、製膜ユニットカバー71cと、製膜ユニット温度制御ヒータ71dと、排気通路71eとを備えている。電極71bには図示しない高周波電源およびガス供給源がそれぞれ接続されている。高周波電源は所定周波数の高周波を電極71bに印可し、電極71aと基板Gとの間にプラズマを生じさせるようになっている。ガス供給源(図示せず)には反応性ガスとして例えばシランを主成分とするプロセスガスが収容されている。製膜ユニットカバー71cは電極71bの背後を覆うように配置されている。
【0041】
製膜ユニット温度制御ヒータ71bは製膜ユニット71の中央に設けられている。ヒータ71dの電源は図示しないコントローラに接続され、製膜ユニット71をCVD製膜に適した温度にするように制御される。排気通路71eは製膜ユニット71の中央上部に連通し、製膜ユニット71の内部を排気するようになっている。
【0042】
次に、上記実施形態のクラスタ型真空処理システム1を用いて基板Gを搬送し、処理する場合について概要を説明する。
【0043】
製膜予定面を上向きにしてガラス基板Gがローダ部としてのローラテーブル2上を搬送されてくると、図示しないセンサが基板Gを検知し、この検知信号に基づき送りローラ3が停止され、基板Gが所定の受け渡し位置で停止する。この受け渡し位置には、シリンダ14Aが駆動してゲート16Aを移動させて搬入出口12Aを開けた状態で、搬送台車6Aが待機しており、基板Gは2本のアーム61の真上に位置することになる。
【0044】
次いで、支持カム63および保持部材66により基板Gをアーム61に保持する。基板Gの保持動作が完了すると、レール回動機構9により搬送台車6Aとともに基板Gを直立させる。そして、ロード室10に向けて搬送台車6Aを走行させる。搬送台車6Aが接近したことをセンサ(図示せず)で検知すると、搬送台車6Aはレール8Aからレール18Aの上に乗り移り、この台車の乗り移りが完了したことをセンサ(図示せず)で検知すると、シリンダ14Aが駆動してゲート16Aを移動させ、搬入出口12Aを閉じる。
【0045】
ロード室10の後面側のゲート弁を開け、さらに搬送台車6Aを台車移動接続室40Fに移動させる。ターンテーブル31を所望角度だけ回転させ、可動レール38を固定レール18Aの延長線上にほぼ揃えたところで、搬送台車6Aを前進させて可動レール38の上に乗り移させる。さらに、ターンテーブル31を所望角度だけ回転させ、可動レール38を台車移動接続室40Aの固定レール18Aの延長線上に揃える。
【0046】
搬送台車6Aを前進させて固定レール18Aの上に乗り移させ、台車移動接続室40Aのなかを更に前進させる。ゲート弁14を開け、搬送台車6Aを第1の製膜室70A内に進入させ、台車6Aを所定位置に停止させ、ゲート弁14を閉じる。
【0047】
次いで、ボールスクリュウ機構によりヒータカバー73を台車6A上の基板Gに前進近接させるとともに、支持カム63および保持部材66のそれぞれを揺動回転させ、台車のアーム61から基板Gを解放し、ヒータカバー73の支持突起73aの上に基板Gを移載する。
【0048】
基板Gの受け渡し動作が完了すると、搬送台車6Aを真空処理室より外の台車移動接続室40Aへ搬出し、ヒータカバー73を製膜ユニット71に向けて前進させ、基板Gの周縁部を全周にわたりポジショナー71aに押し付ける。
【0049】
製膜ユニット71の内部を排気しながらプロセスガスを供給するとともに、電極71bに高周波を印可して電極71bと基板Gとの間に高周波プラズマを生成する。これにより基板Gの表面に所望の膜が製膜される。
【0050】
製膜処理が完了すると、シリンダ14Cによりゲート16Cを移動させ搬入出口12Cを開け、搬送台車6Cを真空処理室内に搬入し、上記と逆の動作をすることにより基板Gをヒータカバー73から搬送台車6Cに受け渡す。搬送台車6Cはアンロード室20を退出し、上記と逆の動作をすることによって基板Gをローラテーブル22に移載する。そして、基板Gはアンローダ部としてのローラテーブル22により次工程へ搬出される。
【0051】
上記実施形態によれば、台車移動接続室を設けることにより共通搬送室の容積が小さくなるので、共通搬送室内の真空排気時間が短縮される。
【0052】
次に、図11を参照しながら本発明の他の実施形態について説明する。なお、本実施形態が上記実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
【0053】
本実施形態のクラスタ型真空処理システムは、多角形状の共通搬送室130を中央に備え、この共通搬送室130を取り囲むようにして多角形の各辺にロード室110、5つの製膜室170A,170B,170D,170E,170F、アンロード室120および台車待機室190が設けられている。このうち台車待機室190はゲート弁14を介することなく共通搬送室130に直接連通している。各搬送台車6E,6Fは、他の搬送台車6A,6B,6C,6Dが共通搬送室130に入っているときは台車待機室190にて待機するようになっている。
【0054】
このようにゲート弁を持たない台車待機室190を用いることにより搬送台車を共通搬送室130から素早く退避させることができるので、基板Gの搬送時間が短縮化され、スループットが向上する。
【0055】
なお、上記実施形態では1m角サイズの基板を支持し搬送する場合について説明したが、本発明はこれのみに限られることなく更に大型の基板、例えば1.2m角〜1.5m角サイズの大型基板を保持し搬送することも可能である。
【0056】
また、上記実施形態では製膜予定面を上向きにして基板をローダ/アンローダ部に搬入搬出する場合について説明したが、本発明はこれのみに限られることなく、製膜ユニット71とヒータカバー73との傾斜方向を垂直軸に対して逆に約10°傾斜させることで、製膜予定面を下向きにして基板をローダ/アンローダ部に搬入搬出することも可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、台車移動接続室を設けることにより共通搬送室の容積が小さくなるので、共通搬送室内の真空排気時間が大幅に短縮される。
【0058】
また、ゲート弁を持たない台車待機室を設けているので、搬送台車を共通搬送室から台車待機室に素早く退避させることができ、基板の搬送時間が短縮化され、スループットが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るクラスタ型真空処理システムを示す全体斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係るクラスタ型真空処理システムを示す平面図。
【図3】搬送台車、ローダ部およびロード室を示す斜視図。
【図4】共通搬送室内のレールと搬送路のレールとの整合を説明するための平面模式図。
【図5】共通搬送室内のレールを示す部分拡大断面図。
【図6】搬送台車用レールの回動機構を示す斜視図。
【図7】基板を保持した搬送台車を示す斜視図。
【図8】(a)は搬送時の基板の支持状態を説明するために搬送台車の一部を拡大して示す部分拡大図、(b)は移載時の基板の支持状態を説明するために搬送台車およびヒータカバーの一部を拡大して示す部分拡大図。
【図9】製膜室の内部を透視して示す分解斜視図。
【図10】製膜室内の製膜ユニットおよびヒータユニットの一部を切り欠いて内部を示す分解斜視図。
【図11】本発明の他の実施形態に係るクラスタ型真空処理システムを示す平面図。
【図12】従来の装置を示す平面図。
【符号の説明】
6A〜6F…搬送台車、
8A〜8D,18A,18B,38…レール、
9…レール回動機構、
10…ロード室、
20…アンロード室、
30…共通搬送室(台車回転室)、
70A〜70E…製膜室(真空処理室)、
71…製膜ユニット、
71a…ポジショナー(周囲外枠)、71b…ガス供給機能付ラダー電極、
71c…製膜ユニットカバー、71d…製膜ユニット温度制御ヒータ、
71e…排気通路、
72…ヒータユニット、73…ヒータカバー、
80…予備室、
G…基板。

Claims (3)

  1. 単一のターンテーブルを有する単一の共通搬送室と、
    前記共通搬送室に対して放射状に、且つ、隣り合う二つのなす角が直角より小さくなるように配置された複数の室と、
    前記共通搬送室と前記複数の室の各々とをつなぐ複数の台車移動接続室と、
    前記複数の室の各々と前記台車移動接続室のうちの対応するものの間に設けられたゲート弁とを具備し、
    前記複数の室の1つはロード室であり、前記複数の室の1つはアンロード室であり、前記複数の室の残りは基板を真空雰囲気下で処理する真空処理室であり、
    前記台車移動接続室の横断面積は、前記各真空処理室の横断面積よりも小さく、
    前記複数の台車移動接続室のうちの少なくとも1つは、搬送台車が基板を保持して待機できるだけのスペースを有し、
    基板を保持した搬送台車を、前記ロード室から前記台車移動接続室に移動させ、前記ターンテーブルを所望角度だけ回転させたところで前記ターンテーブルに乗り移させ、更に前記ターンテーブルを所望角度だけ回転させたところで別の前記台車移動接続室に乗り移させて前記台車移動接続室のなかを更に前進させ、前記ゲート弁を開けて前記真空処理室中に進入させる
    クラスタ型真空処理システム。
  2. 請求項1に記載されたクラスタ型真空処理システムであって、
    前記各台車移動接続室は、前記共通搬送室と、前記ロード室、前記アンロード室、及び前記各真空処理室との間を、基板が線形に移動可能に接続する
    クラスタ型真空処理システム。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載されたクラスタ型真空処理システムであって、
    前記共通搬送室は、
    ターンテーブルと、
    前記ターンテーブル上に設けられて搬送台車が走行する可動レールと、
    前記可動レール全体を、前記ターンテーブルに対して弾性的に可変となるように支持する弾性支持機構と、
    を有し、
    前記弾性支持機構は、前記可動レールの横方向に可変となるように、前記可動レールを支持する
    クラスタ型真空処理システム。
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