JP3805966B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置の表示方式は、以下の2種類に大別される。
1つは、従来より用いられている方式であって、ツイステッドネマチック表示方式(以下、TN型とする)に代表されるように、互いに異なる基板上にそれぞれ形成された一対の透明電極を対向して配置し、両電極間に電圧を印加することにより、両者の間に充填された液晶を動作させる方式である。
【0003】
近年、これに代える方式として、液晶の周囲に形成する電界の方向を基板表面にほぼ平行にする方式(In−Plane Switching 以下、IPS型とする)が、例えば特公昭63−21907号公報、W091/10936号号公報及び特開平6−160878号公報に提案されている。
IPS型の画素の一例を、図20(a)に示す。
アレイ基板1aは、その上面に画素電極4および共通電極3を備える。TFTからなる半導体スイッチ素子7は走査信号線6からの信号により、映像信号線5と画素電極4の接続をオン−オフ制御する。ゲート絶縁膜11は、共通電極3および映像信号線5とのショートを防ぐ。保護絶縁膜12は、TFTからなる半導体スイッチ素子7を保護する。アレイ基板1aおよび対向基板1bの間の空間部には液晶層2が形成されている。半導体スイッチ素子7がオンになると、画素電極4と共通電極3の間に電圧が印加される。これにより互いに隣接する画素電極4と共通電極3の間に電界が発生して、液晶層2の液晶が動作する。
【0004】
この方式によると、TN型と比べて極めて広い視野角を確保することができる。
しかしながら、IPS型は、以下のような問題点を有する。
IPS型では、広い視野角が実現できるものの、一方で視角方向によって色調が変化するという問題、すなわち液晶分子の長軸方向の角度から見た場合は青く見え、短軸方向から見ると赤く見えるという色付きの問題がある。これは、液晶の屈折率異方性に起因したもので、特に明状態表示時(ノーマリーブラックモードでは電圧印加時)に問題になることが多い。
【0005】
IPS型には、残像がおこりやすいといった他の問題点もある。これは、画素電極と共通電極の間に形成される電界の分布が非対称であるために、液晶相においてイオン分極が発生するためと考えられる。
また、IPS型では、表示装置の透過率―電圧曲線(以下、T−V曲線とする)が従来のTN型のそれに比べて急峻であり、階調を制御するのが困難である。
【0006】
さらにカラー液晶表示装置においては、光の利用効率が低いといった問題点もある。一般に画素ごとに赤、緑または青のカラーフィルタを用いることでカラー表示が可能になる。図19に示すように、各色毎でカラーフィルタの透過率が異なる。また、光源の波長分布が均一でないため、この状態で各画素に同一電圧を印加して表示すると各色の輝度がバラバラになり無彩色が表示できない。そのため、従来、各色毎に印加する電圧を補正するか、印加電圧を同一のままにしてフィルタの各色での透過率を一致するようにフィルタを設計していた。電圧補正によると、光の強度を最も暗い色にあわせる必要がある。一方、フィルタの透過率の設計によると、いずれかのフィルタの透過率を下げる必要がある。とりわけ、反射型液晶表示装置の場合、光が2度カラーフィルタを通過することから、フィルタの色純度および透過率の設定は非常に難しいものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の問題点を解決し、光利用率が高く、残像が少なく、視野角が広く、高速応答の液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、共通電極、画素電極および半導体スイッチ素子が配された画素の複数と、走査信号線と、画素電極に信号を出力する映像信号線とが表面に配されたアレイ基板と、アレイ基板と対向して配された対向基板と、アレイ基板と対向基板との間に挟持された液晶層と、を具備し、一組の共通電極と画素電極とで構成される電極対の少なくとも一つまたは電極の少なくとも一つは、それぞれ他の電極対または電極とは形状が異なる。
【0009】
本発明では、共通電極と画素電極が同一基板上に整列して交互に配されたIPS型の液晶表示装置において、他の電極対と形状が異なる電極対または他の電極と形状が異なる電極を併用する。
本発明は、同一画素中に互いに形状が異なる電極または電極対が併在する場合と、電極または電極対の構成が互いに異なる画素が併在する場合の双方を含む。
【0010】
本発明における電極の形状は、電極の幅および厚さを含む。たとえば幅または厚さが共通電極のそれとは異なる画素電極を用いる。また、幅または厚さが他の共通電極と異なる共通電極を用いる場合や、幅または厚さが他の画素電極と異なる画素電極を用いる場合も含む。
本発明における電極対の形状は、電極対を構成する両電極間の間隙を含む。
同一画素内に幅や厚さが互いに異なる共通電極および画素電極を組み合わせて用いると、両電極間に両電極の中心線を軸にして対称な電界分布を形成することができ、残像の発生を抑制することが可能になる。
【0011】
同一画素内に電極対の形状が他の電極対と異なる部位を局所的に設けると、互いに形状が異なる複数の電界分布が形成される。したがって、画素中には液晶分子のダイレクタが互いに異なる複数の領域が形成される。これらの領域間で互いの色付きが相殺されることから、表示装置の視野角を広くすることができる。特に、縦方向の成分を主体とする電界を形成する電極対を配することが、より効果的である。効果的に縦方向の電界を形成するには、電極の幅または共通電極と画素電極との間隙を、アレイ基板と対向基板との間隙と等しいか小さくすることが好ましい。また、対向基板上に他の電極を設けることも有用である。好ましくはこの新たに設けられた電極の電位を共通電極の電位と等しくする。
【0012】
電極間隙が異なる電極対の併在は、さらに高速応答性も向上させる。これは、間隙が広い電極対に対応する液晶分子は、より速く応答する間隙が狭い電極対に対応する液晶分子に追従することによる。また、残像が発生するのを抑制することも可能になる。たとえば、周囲にある配線の電位の影響を受けやすい部位には、より幅の広い電極を配することで両電極間に形成される電界分布の形状を対称に近づける。
【0013】
互いに電極の形状または電極対の形状に違いがある画素を用いる手法としては、表示色ごとに独自の電極構成を有する画素を用いることが有用である。電極対に生じる電界分布の形状は、電極対の形状に依存する。したがって、電極対の形状が変化すると液晶層の波長分散特性も変化する。そこで、液晶層を透過する光がピークを示す波長を、RGB各色のカラーフィルタがピーク透過率を示す波長に近づけるように、電極間隙、電極幅、電極厚等、電極対の形状をそれぞれ設定する。これにより、高光利用効率および高輝度が得られる。各色の画素に独自の電極構成をもたせることで、表示色ごとにそれぞれ適した画素を得ることができることから、従来自由度が低かったフィルタの色純度および透過率の設定が容易になる。なお、画素内に他とは異なる形状の電極または電極対が併在すると、画素のT−V特性に階調性を付与することもできる。T−V特性を滑らかにすることで、階調性の高い表示が可能になる。
【0014】
本発明によると、光源の波長分布や、カラーフィルタの透過率の波長依存性を考慮に入れて液晶層の分光透過特性を制御することができるため、より色調の優れた画素を得ることができる。
図22に示すように、共通電極3および画素電極4に、屈曲した電極(以下、屈曲型電極とする)を用いる場合には、図中θで示す屈曲角が互いに異なる電極を組み合わせて用いる。この屈曲型電極は、互いに結合された一対の直線電極部を有する。したがって、図中領域Aと領域Bとでは形状の異なる電界分布が形成されることから、両領域間で色付きが相殺される。
【0015】
本発明のように電極対を構成する両極間で屈曲角が異なると、同じ領域内の各部位においても形成される電界分布の形状は互いに異なるため、色付きの抑制により効果的である。なお、開口率の低下を防ぐため、すなわちブラックマトリクスで遮光される部分の面積を小さくするため、例えば映像信号線に近接した場所には、屈曲角が他の電極のそれより小さい電極を用いることが好ましい。より好ましくは屈曲角の差は10度以内とする。
【0016】
共通電極および画素電極にいずれも屈曲型電極を用いる場合には、赤色表示用の画素に含まれる電極の屈曲角は、他色表示用の画素に含まれる電極の屈曲角よりも大きくすることが好ましい。
本発明は、いわゆる透過型の液晶表示装置に限定されず、外部からの入射光を反射するための反射部を備えたいわゆる反射型の液晶表示装置にも用いることができる。
【0017】
本発明によると、色付きの相殺、高開口化、高速応答化など、それぞれの目的に応じて、形状(すなわち電極間隙、電極幅および電極厚)が他と異なる一部の電極または電極対を組み合わせて、電極対に所望の電界分布を形成する。なお、画素の構成、電極材料、プロセス条件等により、画素電極と共通電極の最低幅、加工精度が異なることから、これらを考慮に入れた電極構成の検討が求められる。たとえば、色付きの相殺には、電極の屈曲角の設定を優先させる。高開口化のためには、電極を製造するプロセスで最も細線化できる電極幅を設定することが優先され、ついで電極間隙をより大きくするように設定すればよい。また、高速応答化のためには、製造プロセスで最も厚膜化できる電極厚の設定が優先され、電極間隙は狭くなるよう設定すればよい。ただし、本発明によれば、従来と比べて設計の自由度を大幅に高くすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
【0019】
《実施例1》
本実施例の液晶表示装置の要部を図1の(a)および(b)に示す。
同装置の作製手順と動作について述べる。
まず、透明基板1上にアルミニウム等の導電材からなる膜を形成し、さらに得られた膜をパターニングして走査信号線6を形成する。次いで、その上に絶縁膜(図示せず)を形成する。さらにa−Si等からなる半導体スイッチ素子7と、映像信号線5とを形成して、アレイ基板1aが得られる。映像信号線5は、走査信号線6と同様にアルミニウム等の導電材からなる膜をパターニングして形成する。
【0020】
共通電極3及び画素電極4は、インジウム錫酸化物(以下、ITOとする)からなる透明導電膜またはアルミニウム等の導電材からなる膜を櫛形にパターニングすることによって形成する。
他方の透明基板1の表面には、赤色カラーフィルタ8r、緑色カラーフィルタ8g、青色カラーフィルタ8bおよびブラックマトリックス10が所定のパターンに形成され、対向基板1bが得られる。
【0021】
アレイ基板1aおよび対向基板1bには、両基板間に挟持する液晶層2の液晶分子の配列を整列させるためのポリイミド等からなる配向膜9aおよび9bがそれぞれ形成される。配向膜9aおよび9bは、液晶層2内の液晶の初期配向方位を所定の方向に決めるための処理がなされる。
このように加工されたアレイ基板1aおよび対向基板1bは、所定の間隙を挟んで、それぞれ配向膜9aおよび9bが形成された面を互いに対向するように配される。
【0022】
一対の基板1aおよび1bの周辺部は、両基板間に形成される空間部に液晶を注入するための開口部を除いてシールされる。この開口部より基板1aおよび1bの間に液晶を注入して液晶層2を形成した後、この開口部を封止する。液晶には、正の誘電率異方性を有するポジ型液晶が用いられる。
半導体スイッチ素子7は、走査信号線6からの信号によってオン−オフ制御される。半導体スイッチ素子7がオンになると、画素電極4と映像信号線6が電気的に接続され、互いに隣接し電極対を形成する画素電極4と共通電極3との間に電圧が印加される。これにより両電極間に形成された電界によって、液晶層2の液晶分子の配向が変化し、各画素の輝度が制御され、画像が表示される。
【0023】
本実施例では、図1中、共通電極3aと画素電極4aとで構成される電極対(以下、電極対Aとする)、および共通電極3bまたは3cと画素電極4bとで構成される電極対(以下、電極対Bとする)を以下の表1に示すように設定した。すなわち、共通電極3aと画素電極4aの幅(w1)を、共通電極3bおよび3cと画素電極4bの幅(w2)よりも大きくし、さらに共通電極3aと画素電極4aとの間隙(l1)を、共通電極3bまたは3cと画素電極4bとの間隙(l2)よりも大きくした。
【0024】
【表1】
【0025】
電極対AおよびBには、互いに形状が異なる電界分布が形成される。無論、共通電極3bと画素電極4bからなる電極対にも、電極対AおよびBとは異なる電界分布が形成されることになる。
すなわち、電極対Aのように電極間隙および電極幅が図中dで示すセルギャップよりも大きいと、両電極間には主としてベクトルが基板1aおよび1bの表面に平行な横電界が形成される。しかし、セルギャップに対して電極間隙および電極幅を小さくするにつれ、基板面に垂直な縦方向成分が相対的に大きくなる。特に、電極対Bのように電極間隙および電極幅がともにセルギャップよりも小さいと、縦方向の成分が大きな比率を占めることになる。
【0026】
電界中の液晶分子は、その軸が電界のベクトルに沿った方向になるよう配向する。液晶層2の電極対Bに対応した領域では、液晶分子の多くは、他の領域の場合とは異なってその軸が基板面から傾斜した方向に配向する。そのため、電極対Bの領域において液晶は他の領域の場合とは異なるダイレクタを示す。したがって、電極対Bの領域は、電極対Aの領域のそれとは異なる波長分散特性(すなわち、異なる色付きの特性)を示すことになる。
【0027】
図2に、正面から観察した場合の、電極対A及び電極対Bの波長分散特性をそれぞれ示す。なお、これらは、電極対Aの領域において550nm程度の波長でピーク透過率が得られるように位相差Δn・d(Δnは液晶の屈折率差、dはセルギャップ)を調整した場合の例である。この条件下では、電極対Bの領域では480nm程度の波長でピーク透過率を示す。このように電極幅と電極間隙のいずれもが互いに異なる電極対Aの領域と電極対Bの領域とでは、駆動電圧、セルギャップ、液晶材料等の条件が全く同じであっても液晶は互いに異なるダイレクタを示し、各々の領域は特有な色変化特性を示す。
【0028】
以上のように、構成の異なる電極対を組み合わせて用いることにより、互いの領域で発生する色付きを相殺することができる。したがって、視角方向の変化による色付きの少ない、画質の優れた液晶表示装置を得ることが可能となる。
なお、電極対にITO等の透明導電体を使えば、電極の占める領域も表示領域になるので、色付きの相殺により効果的である。
【0029】
電極間隙を狭めた場合には、両極間に形成される電界の強度が大きくなることから、立ち上り特性が急峻になる。電極対Bにより動作する液晶分子の応答速度は、従来の構成である電極対Aに対応した液晶分子のそれと比べて速い。電極対AおよびBが併在した画素では、電極対Aにより動作する液晶分子は、高速応答する電極対Bの液晶分子に追従するような挙動をとる。したがって、電極対AおよびBが併在する画素は、電極対Aと電極対Bとの中間的な構成(例えば、電極間隙が7μm、電極幅が5μm)の電極対のみを含む画素に比べて高速応答が可能となる。
なお、画素のサイズに応じて電極対Aと電極対Bの数の割合を最適化することにより、従来構成に比べて開口率を大きく設計することが可能になる。
【0030】
《実施例2》
本実施例の液晶表示装置の要部を図3(a)に示す。アレイ基板1aは、実施例1のそれと同様である。一方、対向基板1bのアレイ基板1aに対向する側の面には対向電極14が設けられている。対向電極14の電位は、共通電極3の電位と等しい。対向電極14は、映像信号線5および共通電極3にそれぞれ対向する位置に配されている。
【0031】
本装置では、一対の電極対すなわち共通電極3a、3bまたは3cと画素電極4aまたは4bとの間に電界が形成されるとともに、対向電極14と画素電極4aまたは4bとの間にも電界が形成される。図3bおよび図3cに示すように、共通電極3a、3bまたは3cと画素電極4aまたは4bの間に形成される電界のベクトルがほぼ横方向に向くのに対して、対向電極14と画素電極4aまたは4bの間に形成される電界のベクトルは、液晶層2を横断する方向すなわち縦方向に向く。
【0032】
したがって、電極対A(共通電極3aと画素電極4a)に対応した領域と、電極対B(共通電極3bと画素電極4a)に対応した領域とでは、それに形成される電界の分布が明らかに異なる。したがって、電極対AおよびBにそれぞれ対応した領域では、液晶層2中の液晶は互いに異なるダイレクタを示す。したがって、この両領域に生じた色付きは互いに相殺される。
【0033】
《実施例3》
本実施例では、実施例1と同様の手法を用いて、カラー表示により適した電極対の改良について説明する。
図1と同様の構成の画素において、表2に示すように電極3および4の幅および電極間隙が互いに異なる電極対C、DおよびEをそれぞれ用いて画素を作製し、そのT−V特性を調べた。
【0034】
【表2】
【0035】
その結果を図4に示す。図より明らかなように、電極幅または電極間隙が変化すると、T−V特性が大きく変化する。これは、電極幅または電極間隙の変更により、電極間に形成される電界の分布が変化することによる。
【0036】
図5に示すように、電極間隙が狭い電極対Fと電極間隙が広い電極対Gが同一画素内に併在すると、画素単位では、Hで示すように滑らかで階調性のあるT−V特性を示す。すなわち、同一画素内に電極間隙が互いに異なる複数の電極対を併在させることで、画素のT−V特性を制御することができる。これにより、各色の画素毎に所望のT−V特性を持たせることが可能になり、各色の画素毎にγ補正した画素を構成することが可能になる。
したがって、形状の異なる複数の電極対が併在する画素構成によって、各色毎の光強度およびγ特性を補正でき、明るく、色再現性が高い液晶表示装置が実現できる。
【0037】
例えば、図6に示すように、表示色ごとに電極の構成が異なる画素を用いる。図中左側の赤表示用の画素では、他色のそれよりも電極間隙が広く電極幅が細い。図中中央の緑表示用の画素では、同一画素内に互いに電極間隙や電極幅が異なる複数種の電極対が配されている。なお、図中、共通電極3および走査信号線6は、同時に形成されたものである。
【0038】
なお、上記の電極3および4に、いわゆる屈曲型電極を用いることで、視野角による色付きを低減することができる。
また、上記のような画素は、いわゆる反射型液晶表示装置に用いると、より効果的である。一般に反射型液晶表示装置の場合、光が2度カラーフィルタを通過することから、カラーフィルタの色純度や透過率の設定が難しい。本発明のように、同一画素内に電極間隙や電極幅が他と異なる部位を併在させると、各色毎でT−V特性を設計できる。したがって、本発明によるとフィルタの色純度および透過率を設定するための自由度は大きくなる。
【0039】
本発明を反射型液晶表示装置に応用した一例を図7の(a)および(b)に示す。この液晶表示装置では、アレイ基板1aの液晶層2に対向する側の表面に反射部15が形成されている。反射部15は、半球状の凸部15aと反射膜15bにより構成される。凸部15aは、反射する光を散乱させるものであって、たとえば透明樹脂からなる膜を形成した後、得られた膜の上面をフォトリソグラフィにより加工して形成する。凸部15aを形成した後、アルミニウム、銀等の高反射率金属からなる膜を所定の形状に形成し、反射膜15bを得る。この反射部15により、指向性のない、視野角が広い反射型液晶表示装置を得ることができる。
なお、画素電極4および共通電極3は光を反射する機能を有する電極であってもよい。
反射部の形態および設置場所は特に限定されるものではなく、公知の技術を応用することができる。
【0040】
《実施例4》
本実施例では、互いに形状が異なる共通電極と画素電極からなる電極対を用いる方法の一例について説明する。この方法は、特に残像発生の抑制に有用である。
本実施例では、共通電極と画素電極で電極幅を変えることで、両電極間に形成される電気力線の対称性を改善する。
【0041】
本実施例の液晶表示装置の画素を図8の(a)および(b)に示す。
本装置では、共通電極3と画素電極4が異なる層から形成されているため、共通電極3から液晶層2までの距離は画素電極4から液晶層2までの距離と異なる。したがって、画素電極4と共通電極3の間に形成される電界は、周囲の構成、たとえばゲート絶縁膜11の厚さ、膜質、誘電率、膜構成の差等の影響を受ける。したがって、図20(a)に示す従来の液晶表示装置(これを比較例1とする)のように、画素電極4の幅が共通電極3のそれと同じであれば、図20(b)に示すように画素電極4と共通電極3の間に形成される電界の分布は、図中一点鎖線で示す両電極の中心線を軸にして非対称になる。これは絶縁膜11および12による電気力線の屈折と電圧損失による。共通電極3近傍と画素電極4近傍の絶縁層/液晶界面では、形成される電界の分布が非対称で電気力線密度(すなわち電界の大きさ)が異なる。したがって、画素電極4と共通電極3の間は、直流電圧がかかったような状態になり、液晶層2内でイオン分極が起こって、残像が発生する。
【0042】
そこで、本実施例では、共通電極3から液晶層2までの距離(絶縁層の厚さ)が画素電極4から液晶層2までの距離よりも大きいので、共通電極3を画素電極4よりも太くすることで、この電界の分布(すなわち電気力線の形状)をより対称に近づける。
すなわち、図8(a)に示すような電極配置をとれば、共通電極3の近傍と画素電極4の近傍の絶縁層/液晶界面では電気力線の形状が対称になる。また、共通電極3の近傍と画素電極4の近傍の絶縁層/液晶界面での電気力線密度(電界の強さ)もほぼ等しくなり、液晶層2においてイオン分極がおこりにくくなる。したがって、互いの幅が等しい電極対を用いた場合と比較して残像を抑制することが可能になる。
無論、絶縁膜の構成、画素内の電極構成等により最適の電極幅は異なるので、どちらを太くするかは限定されない。
【0043】
《実施例5》
本実施例では、実施例4と同様に残像発生の抑制を目的とし、同一画素内に互いに幅の異なる共通電極を設けることにより、電極対に形成される電界の対称性を改善する例について説明する。
電極対に形成される電界の分布の非対称性は、実施例4で示した以外の要因に起因しても発生する。
【0044】
画素周縁部の液晶は、近傍に映像信号線5が配されているため、映像信号線5の電位の影響をうけやすい。この影響は画素電極4への入力信号の電位が中間調の時が最も影響が大きい。
さらに、画素電極4と共通電極3のペア数が多くなると、画素中央部の電極間には画素周辺部(映像信号線5近傍)の電極間に比較して効果的に電界が形成されるため、画素中央部の電極間の電界が強くなる。
【0045】
すなわち、絶縁層を有さない画素においても、図21(a)に示すように、同じ幅の電極で構成された比較例2では、図21(b)に示すように、電極間に非対称な電界分布が形成される。
本実施例の液晶表示装置の画素を図9の(a)および(b)に示す。本液晶表示装置では、映像信号線5に近い電極を太くすることで映像信号線5が液晶層2に及ぼす影響を抑制する。また、相対的に電極間の電界強度が強くなる画素中央部の電極を細くすることにより、電極対間での電界強度のばらつきを是正する。
なお、配置、材料、電位等によって電極の最適幅は異なる。したがって、これらは特に限定されない。
【0046】
本実施例のように、同一画素内において他の電極と幅の異なる電極を用いる手法は、実施例4で記述したような共通電極の幅を画素電極のそれと異ならせる手法と組み合わせるとより効果的である。
【0047】
《実施例6》
本実施例では、実施例5と同様の、画素電極と共通電極のペア数の多さに起因した電界の非対称性の改善に関する他の例について説明する。
本実施例の液晶表示装置の画素を図10の(a)および(b)に示す。
本実施例では、同一画素内に電極間隙が他の電極対とは異なる電極対を配する。すなわち、画素中央部の電極対の電極間隙を画素周辺部(ソース配線近傍)の電極対の電極間隙より広くすることで各電極対に形成される電界の分布をより均一に近づける。
【0048】
《実施例7》
本実施例では、上記の実施例4〜6の手法を組み合わせた液晶表示装置の一例について説明する。
本実施例の液晶表示装置の画素を図11に示す。本液晶表示装置では、幅が異なる複数の共通電極3を用いかつ中央部の電極間隙が端部の電極間隙よりも小さい。このように、実施例4〜6の手法を互いに組み合わせることにより、より効果的に残像の発生を抑制することができる。
【0049】
《実施例8》
本実施例では、実施例4〜6の手法に加え、さらにいわゆる屈曲型電極を用いた液晶表示装置について説明する。上記いずれの実施例においても、共通電極3および画素電極4に直線状の電極を用いている。
本実施例の液晶表示装置の画素を図12に示す。この液晶表示装置では、ともに屈曲部を有する共通電極3および画素電極4を用いている。このように屈曲型電極と組み合わせることによって、より視野角による色づきを低減した、残像が少ない液晶表示装置を実現することができる。
【0050】
《実施例9》
本実施例では、共通電極の厚さおよび画素電極の厚さが互いに異なる電極対を用いた一例について説明する。
本実施例の液晶表示装置の要部を図13の(a)および(b)に示す。
本実施例では、共通電極3aまたは3bと画素電極4aまたは4bとで構成される電極対(以下、電極対Fとする)および共通電極3cまたは3dと画素電極4dとで構成される電極対(以下、電極対Gとする)を以下の表3に示すように設定した。
【0051】
【表3】
【0052】
このように、電極の幅や間隙が異なる場合と同様に、電極の厚さが異なることによっても、電極間に形成される電界の分布の形状は異なる。したがって、その領域の液晶分子の示すダイレクタも電極の厚さによって異なる。このように同一画素中に互いに厚さが異なる電極対が併存することによって、各領域において互いに異なる波長分散特性(すなわち、色付きの特性を意味する)を示す。したがって、各々の領域で互いの色付きを相殺する構成とすることができ、視角方向の変化による色付きの少ない、画質の優れた液晶表示装置を得ることが可能となる。
【0053】
さらに、一般的な厚さが2000Å程度の電極対Fを用いる場合と比べて、電極対Gのように厚さが8000Åと厚い電極対を用いる方が、応答速度がより速くなる。
電極対Fの液晶分子は、高速応答する電極対Gの液晶分子に追従するような挙動をとるため、電極対FおよびGが併在する画素は、例えば電極対FおよびGの中間的な構成、例えば全ての電極が5000Åの電極対のみから構成される画素に比べて高速応答が可能となる。
したがって、動画表示しても高品質を維持できる高速応答の液晶表示装置を得ることができる。
【0054】
《実施例10》
本実施例では、いわゆる屈曲形の電極を用いた例について説明する。
本実施例の液晶表示装置の画素を図14の(a)および(b)に示す。
共通電極3および画素電極4はともに、一部が折れ曲がった構造を有するいわゆる屈曲型電極である。共通電極3の屈曲角θ1は、画素電極4の屈曲角θ2と異なる。例えば、共通電極3の屈曲角θ1を15°とし、画素電極4の屈曲角θ2を20°とする。両電極間で屈曲角が異なると、電極間隙は場所ごとに異なる。したがって、図中Aで示すサブ領域に形成される電界の形状は、サブ領域Bに形成されるそれとは異なる。同様に、サブ領域A、B、CおよびDにおける電界分布特性は互いに異なる。したがって、各サブ領域の液晶分子は、互いに異なるダイレクタを示し、各サブ領域は互いに異なる波長分散特性(すなわち、色付きの特性を意味する)を示す。
【0055】
本実施例によると、4つのサブ領域に分割されるので、結果として実施例7と比べてもより効果的に色度変化を低減することが可能になる。
ただし、屈曲角の差Δθ(=θ1−θ2)を大きくし過ぎると、電極間隙が極端に大きい箇所と極端に小さい箇所が発生してしまう。電極間隙の極端な差は、光学応答特性に大きな差をまねき、フリッカー発生の原因となる可能性がある。したがって、屈曲角差Δθは±10°以下にするのが望ましい。
また、映像信号線5に近い電極(本実施例では共通電極3)の屈曲角が大きいほど、液晶分子が変調しない領域の面積が増加し、実質開口率が低下してしまう。したがって、映像信号線5に近い電極の屈曲角をできるだけ小さくし、もう一方の電極の屈曲角を大きくする構成がより望ましい。
【0056】
《実施例11》
本実施例では、波長分散特性を制御することでRGB各色を調整する方法の例について説明する。
本実施例の液晶表示装置の要部を図15の(a)および(b)に示す。
上記実施例で説明したように、電極間隙、電極幅または電極厚が異なると、電極対に形成される電界分布は異なり、その結果として波長分散特性は異なる。
RGB各色のカラーフィルタは、図19に示すように、それぞれ波長特性を有し、一般的にRが700nm近傍に、Gが550nm近傍に、Bが440nm近傍にそれぞれピーク透過率が得られるようになっている。
【0057】
先に図2に示したように、電極間隙を10μmとし、電極幅を6μmとした電極対Aでは550nm程度の波長でピーク透過率が得られ、電極間隙を4μmとし、電極幅を4μmとした電極対Bでは480nm程度の波長でピーク透過率が得られる。
したがって、緑色カラーフィルタ8gの画素には、電極対Aと同じような構成の電極対を用い、青色カラーフィルタ8bの画素には、電極対Bと同じような構成の電極対を用いれば、光利用効率を最高にすることができる。同様に、赤色カラーフィルタ8rの画素にも、同一条件下でピーク透過率が700nmになるような構成の電極対を用いればよい。
【0058】
このように各色に応じて電極幅または電極間隙が異なる電極対を用いることにより、高光利用効率および高輝度が得られる。また、画素間で液晶分子のダイレクタが異なるので、互いの色付きを相殺することができ、視角方向の変化による色付きの少ない、画質の優れた液晶表示装置を得ることが可能となる。
本実施例に屈曲形電極を用いれば、色付きの問題に対して、より効果的である。
【0059】
《実施例12》
本実施例では、屈曲型電極を用い、RGBの各画素ごとにその屈曲角θが異なる電極対を用いることにより、RGB各色を調整する方法の例について説明する。
本実施例の液晶表示装置の要部を図16の(a)および(b)に示す。
本実施例のような電極構成においては、視野角による色度変化量は赤色(R)が最も大きい。屈曲角θが大きいほど、液晶分子が変調しない画素部の面積が増加し、実質開口率が低下してしまう。したがって、赤色画素における電極3r0および4r0の屈曲角θrは、緑における電極3g0および4g0の屈曲角θgおよび青におけるにおける電極3b0および4b0の屈曲角θbよりも大きくする。
【0060】
《実施例13》
本実施例では、RGBの各画素毎に電極の厚さを変えることにより、RGB各色を調整する方法の例について説明する。
本実施例の液晶表示装置の要部を図17に示す。この画素の画素電極は、線状の透明絶縁層とその上面および側面を被覆した透明導電層からなる。青画素の画素電極4b0は、透明導電層16bおよび透明絶縁層17bからなる。緑画素の画素電極4g0は、透明導電層16gおよび透明絶縁層17gからなる。赤画素の画素電極4r0は、透明導電層16rおよび透明絶縁層17rからなる。画素電極4b0、4g0および4r0の厚さは、それぞれ透明絶縁層17b、17gおよび17rの厚さにより制御される。
【0061】
このように表示色ごとに異なる厚さの電極を用いることで、表示色ごとに電極幅及び電極間隙が異なる電極対を用いた実施例11と同様の効果が得られる。したがって、光利用効率が高く高輝度で、さらに、各画素で液晶分子のダイレクタが異なるので、互いの色付きを相殺する構成とすることができ、視角方向の変化による色付きを低減することができる。
さらに本実施例では、液晶セルギャップdを一定に保つために、従来のスペーサに代えて、アレイ基板1a表面に設けられた厚み制御部材13を用いている。この厚み制御部材13は、例えば透明絶縁層17b、17gおよび17rと同じ材料からなり、透明絶縁層b、17gおよび17rを形成するプロセスにおいて、同時にアレイ基板1a側に形成される。
【0062】
この厚み制御部材13により、スペーサを使用せずにセルギャップdを制御することができるので、スペーサの光漏れによるコントラストの低下や、スペーサの移動によるキズ等の発生がなくなり、高コントラストでかつ信頼性の高い液晶表示装置を得ることが可能となる。
上記のような厚み制御部材は、図18に示すように、対向基板1bに形成してもよい。その場合、例えば、ブラックマトリクス10と同じ材料からなり、ブラックマトリクス10と一体に形成する。
【0063】
【発明の効果】
本発明は、光利用率が高く、残像が少なく、視野角が広く、高速応答の液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図であり、(b)は同装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図2】電極対の形状と画素の波長分散特性の関係を示す特性図である。
【図3】(a)は、本発明の他の実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図であり、(b)および(c)は、ともに同装置において電極間に形成される電界分布を示す模式図である。
【図4】互いに形状が異なる電極を用いた画素の透過率―電圧曲線を示す特性図である。
【図5】互いに形状が異なる電極を用いた画素の透過率―電圧曲線と、それらを合成した透過率―電圧曲線とを示す特性図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図7】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図であり、(b)は同装置の要部示す縦断面図である。
【図8】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図であり、(b)は同装置の要部を示す縦断面図である。
【図9】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図であり、(b)は同装置の要部を示す縦断面図である。
【図10】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図であり、(b)は同装置の要部を示す縦断面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図13】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図であり、(b)は同装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図14】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図であり、(b)は同装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図15】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図であり、(b)は同装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図16】(a)は本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図であり、(b)は同装置のアレイ基板の要部を示す平面図である。
【図17】本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図である。
【図18】本発明のさらに他の実施例の液晶表示装置の要部を示す縦断面図である。
【図19】カラーフィルタの透過率およびバックライトの波長分布を示す特性図である。
【図20】(a)は従来の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図であり、(b)は同装置の要部の縦断面図である。
【図21】(a)は、比較例の液晶表示装置のアレイ基板の要部を示す平面図であり、(b)は同装置の要部の縦断面図である。
【図22】液晶表示装置に用いられる屈曲型電極の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 透明基板
1a アレイ基板
1b 対向基板
2 液晶層
3、3a、3b、3c、3d、3r0、3g0、3b0 共通電極
4、4a、4b、4c、4r0、4g0、4b0 画素電極
5 映像信号線
6 走査信号線
7 半導体スイッチ素子
8 カラーフィルタ
8r 赤色カラーフィルタ
8g 緑色カラーフィルタ
8b 青色カラーフィルタ
9、9a、9b 配向膜
10 ブラックマトリクス
11 ゲート絶縁膜
12 保護絶縁膜
13 厚み制御部材
14 対向電極
15 反射部
15a 凸部
15b 反射膜
16b、16g、16r 透明導電層
17b、17g、17r 透明絶縁層
Claims (9)
- 共通電極、画素電極および半導体スイッチ素子が配された画素の複数と、走査信号線と、前記画素電極に信号を出力する映像信号線とが表面に配されたアレイ基板と、
前記アレイ基板と対向して配された対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持された液晶層と、を具備し、
一組の前記共通電極と画素電極とで構成される電極対の少なくとも一つは、前記共通電極または前記画素電極の厚さが、他の電極対を構成する前記共通電極または前記画素電極の厚さとは異なる液晶表示装置。 - 前記共通電極の厚さが前記画素電極の厚さとは異なる請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記共通電極または前記画素電極が、透明絶縁体からなる層および前記層の上面及び側面を被覆する透明導電体からなる膜を具備する請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記対向基板には赤、緑及び青色のカラーフィルタが設けられ、前記各色毎に前記電極対の厚さが異なる請求項1記載の液晶表示装置。
- 共通電極、画素電極および半導体スイッチ素子が配された画素の複数と、走査信号線と、前記画素電極に信号を出力する映像信号線とが表面に配されたアレイ基板と、
前記アレイ基板と対向して配された対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持された液晶層と、を具備し、
前記共通電極は直線状に形成され、かつ、
同一画素内において、前記映像信号線に隣接する2本の共通電極の電極幅がともに、前記同一画素の中央部に設けられた前記共通電極の電極幅より太い液晶表示装置。 - 一組の前記共通電極と画素電極とで構成される電極対の少なくとも一つは、前記共通電極と画素電極との間隔が、同一画素内における他の前記電極対の間隔と異なる請求項5記載の液晶表示装置。
- 前記画素の中央部の前記電極対の電極間隙が、前記画素の周辺部の前記電極対の電極間隙より広い請求項6記載の液晶表示装置。
- 共通電極、画素電極および半導体スイッチ素子が配された画素の複数と、走査信号線と、前記画素電極に信号を出力する映像信号線とが表面に配されたアレイ基板と、
前記アレイ基板と対向して配された対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持された液晶層と、を具備し、
一組の前記共通電極と画素電極とで構成される電極対の少なくとも一つは、共通電極と画素電極との間隙が、他の電極対の共通電極と画素電極との間隙より小さく、
かつ前記共通電極と前記画素電極のそれぞれの電極幅が、前記他の電極対の共通電極と画素電極のそれよりも小さい、液晶表示装置。 - 外部からの入射光を反射するための反射部を備えた請求項1〜8のいずれかに記載の液晶表示装置。
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