JPH10197860A - 反射型カラー液晶表示装置 - Google Patents

反射型カラー液晶表示装置

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JPH10197860A
JPH10197860A JP9000366A JP36697A JPH10197860A JP H10197860 A JPH10197860 A JP H10197860A JP 9000366 A JP9000366 A JP 9000366A JP 36697 A JP36697 A JP 36697A JP H10197860 A JPH10197860 A JP H10197860A
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liquid crystal
color filter
color
display device
crystal display
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JP9000366A
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English (en)
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Osamu Ito
理 伊東
Shinichi Komura
真一 小村
Yoshikuni Nagashima
吉邦 長島
Hiroki Nakashin
博樹 中新
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カラーバランスの優れた高輝度反射型カラー液
晶表示装置の提供。 【解決手段】一対の電極を備えた2枚の基板で挟持され
ている液晶層、該液晶層を画像情報に基づき駆動して光
を変調する電界印加手段と、偏光板および位相板を備え
たものにおいて、上側基板1は液晶層7に近接する面上
にセグメント電極2が配置され、下側基板10は液晶層
に近接する面上に液晶層側よりコモン電極9、カラーフ
ィルタ4、反射板8の順で積層配置され、前記カラーフ
ィルタはブラックマトリクスを具備せず、前記セグメン
ト電極2とコモン電極9はストライプ状で互いに直交す
るよう配置されており、セグメント電極とコモン電極の
交差部を開口部とし、該開口部を被覆する前記カラーフ
ィルタの被覆率が40〜80%であることを特徴とする
反射型カラー液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型カラー液晶表
示装置、特に、カラーフィルタと反射板を液晶セル内に
内蔵した色バランスの良好な反射型カラー液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の反射型カラー液晶表示装置にはカ
ラーフィルタを用いずに複屈折干渉色で色を表示するも
のがあるが、表示色数を増大するためにはカラーフィル
タを用いた方が格段に有利である。一方、カラーフィル
タを用いた反射型カラー液晶表示装置では視差が生じる
と反射率と彩度が著しく低下する。
【0003】視差は反射板とカラーフィルタが離れて設
けられていることに起因し、これを解消するには、反射
型カラー液晶表示装置においてはカラーフィルタと反射
板を液晶セル内に内蔵した構造が必須である。
【0004】透過型カラー液晶表示装置で用いられてい
るカラーフィルタは色純度が高く、最小透過率を与える
波長での透過率は5%以下である。電圧制御が可能(単
純マトリクスの場合にはセクメント電極とコモン電極の
交差部)で、かつ、ブラックマトリクス等で遮蔽されて
いない部分を開口部とすると、開口部全体がカラーフィ
ルタにより覆われている。
【0005】これに対し、反射型カラー液晶表示装置は
周囲の外光を利用するため、カラーフィルタには高透過
率であることが要求される。透過型カラー液晶表示装置
のカラーフィルタを用いたのでは、表示が認識できない
ほど輝度が低下する。
【0006】特開平1−244425号公報では、開口
部を全て覆い、非開口部は覆わないように分布するカラ
ーフィルタを用いている。しかし、この場合には開口部
の輝度が非開口部に比べて著しく低下するためコントラ
ストが低下する。
【0007】また、一画素毎に開口部を覆い、非開口部
は覆わないように分布するカラーフィルタを用いてい
る。しかし、この場合には解像度が低下する。
【0008】特開平5−27229号公報、特開平5−
66399号公報では、カラーフィルタに含む色素の量
を少なくして、透過率の最小値をほぼ50%としてい
る。その結果、色純度は低いものの高輝度の表示を実現
している。
【0009】以下、透過型カラー液晶表示装置のカラー
フィルタに対して、色素の量を低減して高透過率とした
カラーフィルタを淡色カラーフィルタと呼ぶことにす
る。
【0010】この淡色カラーフィルタを反射型カラー液
晶表示装置に適用することが考えられる。カラーフィル
タの幅は透過型のそれと同様に、開口部全体を覆い、カ
ラーフィルタの透過率を上げることにより輝度を増大す
る。しかしこの場合、以下に説明する様にカラーバラン
スの低下が生じて、白表示が緑色に着色し、マゼンダ、
紫などの表示ができにくゝなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ここでは開口部の輝度
と色相に着目する。淡色カラーフィルタの場合、開口部
は全てカラーフィルタで覆われていることは既述した。
【0012】図11〜13はそれぞれ赤、緑、青の表示
色に対応するカラーフィルタの透過スペクトルであり、
破線は透過型カラー液晶表示装置のカラーフィルタ、実
線は上記淡色カラーフィルタである。横軸の波長は人間
が知覚しうる可視波長領域(約400nm〜700n
m)である。
【0013】また、透過スペクトルの形状を記述するた
め、ピーク半値幅を導入する。図14にその定義を示す
が、ピーク半値幅は最小値を差し引いた透過スペクトル
の半値幅を云う。
【0014】色素の量を少なくすると、透過スペクトル
の最低透過率が増大する。緑と青のカラーフィルタで
は、これと共にピーク半値幅も増大する。緑のカラーフ
ィルタではピークが可視波長領域のほぼ中央(550n
m)にあるため、ピーク半値幅は短波長側と長波長側で
ほぼ対称に増大する。従って、緑の淡色カラーフィルタ
の主波長は透過型カラー液晶表示装置のカラーフィルタ
とほぼ等しい。
【0015】これに対して、青のカラーフィルタの透過
率のピークは可視波長領域の短波長端にあるため、ピー
ク半値幅は長波長側にのみ増大する。その結果、主波長
は長波長側にシフトする。
【0016】図8は透過型カラー液晶表示装置のカラー
フィルタ(破線)と淡色カラーフィルタ(実線)の表色
範囲である。赤、緑、青に対応するカラーフィルタの色
度をそれぞれR、G、Bで示すと、透過型カラー液晶表
示装置のカラーフィルタの色度はC光源を中心とした正
三角形を成し、カラーバランスがとれている。淡色化す
ると色純度の低下により三角形が小さくなるが、それと
同時に青の主波長のシフトにより三角形の形が歪んで二
等辺三角形になる。
【0017】図9に示すように、C光源は破線で示す三
角形のRとBを結ぶ線の近傍に位置し、表色範囲は緑
(G)側に片寄る。その結果、白表示が緑に着色し(図
9中のW)、緑の補色である紫とマゼンダは表色範囲か
ら外れて表示できなくなる。
【0018】以上の様に、従来の技術ではカラーフィル
タの特性と構造が最適化されておらず、輝度とカラーバ
ランスが両立された反射型カラー液晶表示装置は得られ
なかった。
【0019】即ち、反射型カラー液晶表示装置のカラー
フィルタは、透過スペクトルとその構成が課題となる。
【0020】本発明の目的は、上記課題を解決し、輝度
とカラーバランスが両立した反射型カラー液晶表示装置
を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の要旨は次のとおりである。
【0022】一対の電極を備えた2枚の基板で挟持され
ている液晶層、該液晶層を画像情報に基づき駆動して光
を変調する電界印加手段と、偏光板および位相板を備え
た反射型カラー液晶表示装置において、 〔1〕 上側基板は液晶層に近接する面上にセグメント
電極が配置され、下側基板は液晶層に近接する面上に液
晶層側よりコモン電極、カラーフィルタ、反射板の順で
積層配置され、前記カラーフィルタはブラックマトリク
スを具備せず、前記セグメント電極とコモン電極はスト
ライプ状で互いに直交するよう配置されており、セグメ
ント電極とコモン電極の交差部を開口部とし、該開口部
を被覆する前記カラーフィルタの被覆率が40〜80%
である液晶表示装置にある。
【0023】〔2〕 上側基板は液晶層と近接する面上
に液晶層側よりコモン電極、カラーフィルタの順で積層
配置され、下側基板は液晶層と近接する面上に液晶層側
よりセグメント電極、絶縁層、反射板の順で積層配置さ
れ、前記カラーフィルタはブラックマトリクスを具備せ
ず、前記セグメント電極とコモン電極はストライプ状で
互いに直交するよう配置されており、セグメント電極と
コモン電極の交差部を開口部とし、該開口部を被覆する
前記カラーフィルタの被覆率が40〜80%である反射
型カラー液晶表示装置にある。
【0024】〔3〕 前記反射板がマトリクス状に分布
する複数の反射板からなり、個々の反射板はアクティブ
素子と接続されて1画素を構成し、前記カラーフィルタ
は個々の反射板に対する被覆率が40〜80%である反
射型カラー液晶表示装置にある。
【0025】即ち、1画素を構成する前記カラーフィル
タはブラックマトリクスを具備せずその反射板に対する
被覆率が40〜80%とすることで、高輝度でカラーバ
ランスの優れた反射型カラー液晶表示装置を提供できる
のである。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に本発明の反射型カラー液晶
表示装置の液晶セルの構成の一例を模式斜視図で示す。
【0027】上側基板1は液晶層7側の面上にセグメン
ト電極2を備えている。下側基板10は液晶層7側の面
上にコモン電極9,カラーフィルタ4および反射板8を
備えている。
【0028】カラーフィルタ4はストライプ状で、スト
ライプの方向はセグメント電極2と平行でその幅はセグ
メント電極2よりも狭い。また、カラーフィルタ4は淡
色化されておらず、従来の透過型カラー液晶表示装置の
カラーフィルタと同様、透過率が最小となる波長におけ
る透過率はほぼ0%である。
【0029】図2は上記の反射型カラー液晶表示装置の
1画素の構成を拡大した模式平面図である。図2に示す
ようにカラーフィルタ4は開口部(セグメント電極2と
コモン電極9との交差部分)全体をカバーしていない。
【0030】次に、本発明の構成に基づく作用,効果に
ついて説明する。前記と同様に、開口部の輝度と色相に
着目する。
【0031】図15〜17の実線は、それぞれ赤
(R)、緑(G)、青(B)の表示色に対応する開口部
の透過スペクトルである。開口部の透過スペクトルは、
カラーフィルタで覆われた部分と覆われてない部分の透
過スペクトルの重ね合わせになる。即ち、図15〜17
中の矢印a、bはその重ね合わせの比率を表し、矢印
a、bの長さの比はカラーフィルタに覆われた部分と覆
われてない部分の面積比に対応する。
【0032】カラーフィルタに覆われない部分の透過率
は、全可視波長域で100%となるため、開口部の透過
スペクトルはカラーフィルタに覆われた部分の透過スペ
クトルに定数(矢印bの長さ)を足した形になる。当然
ながら、カラーフィルタに覆われない部分の面積比が増
大するに伴ないその輝度は増大する。
【0033】即ち、従来の淡色カラーフィルタでは、透
過スペクトルの形状は各色素を構成する吸収種の含有量
と吸光係数で決定されるのに対し(ランベルトの法
則)、本発明では、カラーフィルタに覆われた部分と覆
われない部分の面積比で決定される。
【0034】本発明においては、カラーフィルタの色素
量は透過型カラー液晶表示装置に使用のものと変えてい
ないため、カラーフィルタに覆われた部分の透過スペク
トルは透過型に使用のカラーフィルタのそれと常に等し
く、振幅(矢印aの長さ)だけが面積比に応じて変化す
る。従って、ピーク半値幅はカラーフィルタに覆われた
部分と覆われない部分の面積比に関係なく一定に保たれ
る。
【0035】開口部の主波長も、カラーフィルタに覆わ
れた部分と覆われない部分の面積比に関係無くほぼ一定
であり、輝度を増大してもほとんど変化しない。
【0036】従って、各色の主波長の変化が小さいため
に、輝度を増大しても表色範囲はC光源を中心とした三
角形となり、カラーバランスは低下しない。
【0037】このようにして、本発明の課題である輝度
の増大に伴うカラーバランスの低下を解決することがで
きる。
【0038】次に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。
【0039】
【実施例】
〔実施例 1〕図1は本発明の反射型カラー液晶表示装
置の液晶セルの模式斜視図であり、上側基板1は液晶層
7側の面上にセグメント電極2を備えている。下側基板
10は液晶層7側の面上にコモン電極2,カラーフィル
タ4および反射板8を備えている。
【0040】上下の基板は、厚さ0.7mmのソーダガ
ラス基板で、液晶層7と接する側にSiNx層を形成さ
れている。
【0041】反射板8はAl製で層厚2000Åであ
る。カラーフィルタ上の平坦化層3はエポキシ樹脂膜で
層厚は2μmである。
【0042】下側基板10上のカラーフィルタ4は染色
法で形成した。カラーフィルタ4の透過スペクトルを図
15,16,17に破線で示す。透過率の最小値はR、
G、Bいずれのカラーフィルタも5%以下である。カラ
ーフィルタ4はストライプ状で、ストライプの方向はセ
グメント電極2に平行でストライプの幅は70μmであ
る。
【0043】セグメント電極2とコモン電極9はいずれ
も膜厚は2000ÅのITO(Indim Tin Oxide)膜
からなり、低温スパッタ法により形成した。なお、セグ
メント電極2は本数が320×3本であり、電極幅12
0μm、電極間隙10μmである。また、コモン電極9
は本数が240本であり、電極幅380μm、電極間隙
10μmである。
【0044】この時の画素は、図2に示す様にカラーフ
ィルタ4は開口部の被覆率は約58%である。
【0045】輝度を向上するためカラーフィルタ4はブ
ラックマトリクスは形成されておらず、反射板8とコモ
ン電極9との間に設けたことにより、反射板8とカラー
フィルタ4との間の距離が最小になり、視差を完全に解
消することができる。また、カラーフィルタ4は反射板
8とコモン電極との絶縁層としても機能する。
【0046】カラーフィルタ4の製法には染色法、顔料
分散法などがあるが、いずれの場合も酸またはアルカリ
を用いたプロセスで形成される。
【0047】反射板8はAl、Agなどの高反射率の金
属膜からなるが、反射板8の上に直接カラーフィルタ4
を形成すると、反射板8の表面が酸またはアルカリで侵
され反射率が低下する。反射板8の上に形成した絶縁層
5は、カラーフィルタ8の形成プロセスから反射板表面
を保護し、反射率の低下を防ぐことができる。
【0048】カラーフィルタ4のストライプは凹凸を形
成する。従って、カラーフィルタ4を形成する下側基板
10側にはコモン電極9を形成するのが好ましい。これ
は、コモン電極9はその線幅がセグメント電極2の約3
倍あり、凹凸等の影響が受けにくいので断線しにくいと
云う理由からである。
【0049】配向膜6は、日産化学製のRN422を用
い、層厚は1000Åに形成した。
【0050】上側基板1と下側基板10の配向膜をラビ
ング処理し、ラビング方向を制御して液晶層7のツイス
ト角を240°、プレチルト角を4°とした。上記両基
板間に直径4.5μmのポリマービーズを1cm2当り2
00個の割合で分散して、液晶層の厚さの分布を4.6
±0.1μmの範囲内に調節し、液晶セル内の液晶層7
のリタデーションを603±13nmとした。
【0051】上記液晶セルの上側基板1の外側に、上か
ら順に偏光板と二枚の位相板を積層した。位相板にはリ
タデーションが170nmのポリカーボネート位相板、
偏光板には日東電工製G1225DUAG20を用い
た。なお、方位角は図3に示しす様に定義した。図3は
液晶表示装置を基板平面法線方向から見た図であり、上
下配向膜のラビング方向を2等分する方向を方位角0°
とし、方位角は反時計回りに増大するものとした。二枚
の位相板の遅相軸の方位角は、155°と95°に配置
し、偏光板の吸収軸の方位角は10°となるよう配置し
た。
【0052】図4に、上記液晶表示装置のR,G,Bの
各開口部の平均色度を示す。R,G,Bの色度座標はそ
れぞれ(0.257、0.488),(0.187、0.5
00),(0.177、0.425)であった。各開口部
の平均色度は、C光源を中心とした正三角形状に分布し
ており、表色範囲のシフトは生じなかった。また、R,
G,Bの足し合わせ白表示とすると、その色度座標
(W)もC光源にほぼ一致した。
【0053】開口部と非開口部を平均して測定した白表
示、黒表示の輝度の比をコントラスト比と定義すると、
コントラスト比は3.0:1であった。
【0054】以上の様に、透過率の最低値が5%以下で
ある高色純度のカラーフィルタを用い、開口部の約58
%を覆うことによって、高輝度で、かつ、カラーバラン
スに優れた反射型カラー液晶表示装置が得られた。
【0055】〔実施例 2〕図5は、本実施例の反射型
カラー液晶表示装置の液晶セルの模式斜視図である。
【0056】図1に示す実施例1の液晶セルとの違い
は、図1の構成を上下で逆にしたもので、下側基板10
側にセグメント電極を、そして、上側基板1側にコモン
電極9とカラーフィルタ4を設けた点にある。
【0057】その結果、図4に示した実施例1と同様、
R,G,B各開口部に平均色度はC光源を中心とした三
角形状に分布し、表色範囲のシフトは生じなかった。コ
ントラスト比も実施例1と同様に3.0:1であった。
また、白表示の色度座標(W)もC光源にほぼ一致し
た。
【0058】以上の様に、透過率の最低値が5%である
高色純度のカラーフィルタを用い、開口部の約58%を
覆うことで、実施例1と同様に高輝度で、かつ、カラー
バランスに優れた反射型カラー液晶表示装置が得られ
た。
【0059】〔実施例 3〕図6は、本実施例の反射型
カラー液晶表示装置の液晶セルの模式断面図である。
【0060】図6の特徴は、下側基板10と反射板8と
の間にアクティブ素子20を設けた点にある。アクティ
ブ素子20は逆スタガ型の薄膜トランジスタ(TFT:
TinFilm Transistor)である。
【0061】なお、絶縁層5はSiNxで厚さ1000
Å、反射板8はAlからなり、厚さ2000Åである。
平坦化層3は層厚2μmのエポキシ樹脂膜である。上記
絶縁層5はAl反射板から液晶層7へのAlイオンの析
出を防ぐ。
【0062】また、反射板8はスルーホール21でアク
ティブ素子の一端に接続されており、絶縁層5は反射板
8とアクティブ素子を絶縁して容量カップリングを低減
すると共に、アクティブ素子20に基づく凹凸を平坦化
する。
【0063】上側基板1にはコモン電極9,平坦化層
3,染色法により形成したカラーフィルタ4が積層され
ている。コモン電極9は厚さ2000ÅのITO膜から
なり、表示領領域全体を覆うように形成されている。平
坦化層3は層厚2μmのエポキシ樹脂からなる。
【0064】R、G、Bのカラーフィルタの透過率の最
小値は、図15〜17の破線で示した様に、R、G、B
いずれカラーフィルタも5%以下である。
【0065】反射板8は380μm×120μmで、各
反射板の間隙は10μmである。カラーフィルタ4はス
トライプ状で、その幅は75μmであり、ストライプの
方向は反射板の長辺方向である。図7は反射板8とカラ
ーフィルタ4の位置関係を示す平面図であり、各反射板
一つで1画素を形成し、カラーフィルタ4が各反射板8
の約63%を覆っている。
【0066】配向膜6は膜厚1000Åのポリイミド系
高分子からなりラビング処理することで、上側基板1の
配向膜のプレチルト角は約10°、下側基板10の配向
膜のプレチルト角は約90°である。直径4.5μmの
ポリマービーズを1cm2当り200個の割合で分散し
て、液晶層7の厚さの分布を4.6±0.1μmの範囲内
に調節し、液晶層7のリタデーションを約300nmと
した液晶セルを得た。
【0067】上記液晶セルの上側基板1の上に、上から
順に偏光板22と二枚の位相板23,24を積層した。
偏光板22には日東電工製G1225DUAG20を、
位相板23にはリタデーションが320nmのポリスル
ホン位相板、位相板24にはリタデーションが420n
mのポリビニルアルコール位相板を用いた。
【0068】二枚の位相板は、その遅相軸が上側基板1
側の配向膜の配向方向に対し位相板23は直交、位相板
24が平行となる様に配置した。偏光板22はその吸収
軸が上側基板1の配向膜の配向方向と45°をなす様に
配置した。
【0069】図8に上記の液晶表示装置のR,G,Bの
各開口部の平均色度を示す。R,G,Bの色度座標はそ
れぞれ(0.261、0.483),(0.188、0.5
04),(0.176、0.419)であった。表色範囲
はC光源を中心とした三角形状に分布しており、表色範
囲のシフトは生じなかった。また、白表示の色度座標
(W)もC光源にほぼ一致した。また、コントラスト比
は4.3:1であった。
【0070】以上の様に、透過率の最低値が5%以下で
ある高色純度のカラーフィルタを用い、開口部の約63
%を覆うことにより、高輝度で、かつ、カラーバランス
に優れた反射型カラー液晶表示装置が得られた。
【0071】〔実施例 4〕実施例1の反射型カラー液
晶表示装置において、カラーフィルタ4が開口部を覆う
割合(被覆率)を変えた液晶セルを作製し、表示特性を
評価した。
【0072】表示特性のうちコントラスト比は使用者の
実感と測定値が比較的よく一致するが、色合いは一致し
にくいため人の感応視検により評価した。該感応視検
は、液晶セルの画面上に赤、青、緑、シアン、イエロ
ー、マゼンタの各色を同一形状の長方形で表示し、10
人の被視検者に個別に観察してもらい、色の認識程度を
次の7段階に分け平均点で評価した。
【0073】7点:非常に認識し易い 6点:認識し易い 5点:やゝ認識し易い 4点:普通に認識できる(カラーディスプレイとして問
題なく使用可) 3点:やゝ認識しにくい(カラーディスプレイとして普
通に使える限界) 2点:認識しにくい(カラーディスプレイとして使えな
い) 1点:非常に認識しにくい(色が全く見えない)。
【0074】MgOからなる標準拡散板の輝度が1,0
00cd/m2と700cd/m2について、それぞれの
条件下で評価を行い、10人の被視検者の平均点を表1
に示す。
【0075】
【表1】
【0076】カラーディスプレイとして普通に使用でき
る限界とした平均3点以上の評価は、被覆率40%以上
である。一方、コントラスト比は、被覆率の増大に伴な
い減少し、白黒表示のディスプレイとして使用できる限
界値2.5では、被覆率80%であった。
【0077】これにより、本発明の反射型カラー液晶表
示装置のカラーフィルタの開口部に対する被覆率は40
〜80%が望ましいことが分かる。
【0078】本願における前記実施例においては、カラ
ーフィルタ8はストライプ状のものを用いたが、カラー
フィルタが開口部全体を覆わないとする本発明の構成を
とるかぎり、上記ストライプ状以外のものでもよい。
【0079】〔比較例 1〕実施例1の反射型カラー液
晶表示装置において、カラーフィルタ4を淡色カラーフ
ィルタに変えた。即ち、カラーフィルタのストライプの
幅をセグメント電極の幅よりも広く、開口部全体をカラ
ーフィルタで覆われる様にした。そして、カラーフィル
タ4の色素量を減らして、透過スペクトルの最小値が約
50%になる様にした。
【0080】図9に上記液晶表示装置のR,G,Bの各
開口部の平均色度を示す。R,G,Bの分布は二等辺三
角形に歪み、れぞれの色度座標は(0.258、0.48
8),(0.188、0.498),(0.173、0.4
38)であった。表色範囲がシフトして、白表示が緑色
を帯びた。
【0081】以上の様に、淡色カラーフィルタを用いる
と、高輝度にはなるものゝカラーバランスが低下する。
【0082】〔比較例 2〕実施例2の反射型カラー液
晶表示装置において、カラーフィルタ4を淡色カラーフ
ィルタに変えたところ、比較例1と同様にカラーバラン
スが低下した。
【0083】〔比較例 3〕実施例3の反射型カラー液
晶表示装置において、カラーフィルタを淡色カラーフィ
ルタに変えた。この時のR,G,Bの各開口部の平均色
度を図10に示す。やはり比較例1、2と同様、表色範
囲のシフトが生じ、白表示が緑色を帯びた。
【0084】〔比較例 4〕実施例1の液晶表示装置に
おいて、カラーフィルタの分布を変えた。特開平1−2
44425号公報と同様に開口部を全て覆い、非開口部
は覆わないようにした。コントラスト比を測定したとこ
ろ、1.9:1であった。
【0085】開口部と非開口部から構成される液晶表示
装置のコントラスト比CRは、式〔1〕で表わされる。
【0086】
【数1】
【0087】ここでAPは開口部の面積比、BOは非開口
部の輝度、BWは白表示時の開口部の輝度、BBは黒表示
時の開口部の輝度である。
【0088】カラーフィルタは光を吸収するため、カラ
ーフィルタが分布する部分の輝度は低くなる。本比較例
のように開口部だけにカラーフィルタが分布し、かつ、
開口部を100%覆う場合、開口部の輝度は非開口部よ
りも著しく低下する。式〔1〕中ではBO≫BW≫BB
なり、コントラスト比は低下する。
【0089】以上のように、開口部を全て覆い、非開口
部を覆わないように分布するカラーフィルタを用いてい
るため、コントラスト比が1.9:1にまで低下した。
【0090】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、開口
部の透過率が増大し、かつ、赤と青の主波長が一定に保
たれ、良好なカラーバランスと高輝度が両立された、高
品位な表示の反射型カラー液晶表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の反射型カラー液晶表示装置の液晶セ
ルの構成を示す模式斜視図である。
【図2】実施例1の液晶セルの電極とカラーフィルタの
配置を示す模式平面図である。
【図3】方位角の定義を示す図である。
【図4】実施例1の液晶表示装置のR,G,Bの各開口
部の平均色度を示す図である。
【図5】実施例2の反射型カラー液晶表示装置の液晶セ
ルの構成を示す模式斜視図である。
【図6】実施例3の反射型カラー液晶表示装置の液晶セ
ルの構成を示す模式斜視図である。
【図7】実施例3の液晶表示装置の電極とカラーフィル
タの配置を示す模式平面図である。
【図8】実施例3の液晶表示装置のR,G,Bの各開口
部の平均色度を示す図である。
【図9】比較例1の液晶表示装置のR,G,Bの各開口
部の平均色度を示す図である。
【図10】比較例3の液晶表示装置のR,G,Bの各開
口部の平均色度を示す図である。
【図11】透過型カラー液晶表示装置用の高色純度のカ
ラーフィルタと、淡色カラーフィルタの透過スペクトル
を示す図である。
【図12】透過型カラー液晶表示装置用の高色純度のカ
ラーフィルタと、淡色カラーフィルタの透過スペクトル
を示す図である。
【図13】透過型カラー液晶表示装置用の高色純度のカ
ラーフィルタと、淡色カラーフィルタの透過スペクトル
を示す図である。
【図14】ピーク半値幅の定義を示す図である。
【図15】本発明の液晶表示装置の開口部と、透過型カ
ラー液晶表示装置用の高色純度のカラーフィルタの透過
スペクトルを示す図である。
【図16】本発明の液晶表示装置の開口部と、透過型カ
ラー液晶表示装置用の高色純度のカラーフィルタの透過
スペクトルを示す図である。
【図17】本発明の液晶表示装置の開口部と、透過型カ
ラー液晶表示装置用の高色純度のカラーフィルタの透過
スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1…上側基板、2…セグメント電極、3…平坦化層、4
…カラーフィルタ、5…絶縁層、6…配向膜、7…液晶
層、8…反射板、9…コモン電極、10…下側基板、2
0…薄膜トランジスタ、21…スルーホール、22…偏
光板、23…位相板、24…位相板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長島 吉邦 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 中新 博樹 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極を備えた2枚の基板で挟持さ
    れている液晶層、該液晶層を画像情報に基づき駆動して
    光を変調する電界印加手段と、偏光板および位相板を備
    えた反射型カラー液晶表示装置において、 上側基板は液晶層に近接する面上にセグメント電極が配
    置され、下側基板は液晶層に近接する面上に液晶層側よ
    りコモン電極、カラーフィルタ、反射板の順で積層配置
    され、前記カラーフィルタはブラックマトリクスを具備
    せず、前記セグメント電極とコモン電極はストライプ状
    で互いに直交するよう配置されており、セグメント電極
    とコモン電極の交差部を開口部とし、該開口部を被覆す
    る前記カラーフィルタの被覆率が40〜80%であるこ
    とを特徴とする反射型カラー液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 一対の電極を備えた2枚の基板で挟持さ
    れている液晶層、該液晶層を画像情報に基づき駆動して
    光を変調する電界印加手段と、偏光板および位相板を備
    えた反射型カラー液晶表示装置において、 上側基板は液晶層と近接する面上に液晶層側よりコモン
    電極、カラーフィルタの順で積層配置され、下側基板は
    液晶層と近接する面上に液晶層側よりセグメント電極、
    絶縁層、反射板の順で積層配置され、前記カラーフィル
    タはブラックマトリクスを具備せず、前記セグメント電
    極とコモン電極はストライプ状で互いに直交するよう配
    置されており、セグメント電極とコモン電極の交差部を
    開口部とし、該開口部を被覆する前記カラーフィルタの
    被覆率が40〜80%であることを特徴とする反射型カ
    ラー液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記反射板がマトリクス状に分布する複
    数の反射板からなり、個々の反射板はアクティブ素子と
    接続されて1画素を構成し、前記カラーフィルタは個々
    の反射板に対する被覆率が40〜80%である請求項1
    または2に記載の反射型カラー液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記ストライプ状カラーフィルタのスト
    ライプの方向が、セグメント電極に平行で、かつ、カラ
    ーフィルタのストライプの幅がセグメント電極の幅より
    も狭く構成されている請求項1または2に記載の反射型
    カラー液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記ストライプ状カラーフィルタのスト
    ライプの方向は反射板が形成するマトリクス状のストラ
    イプの配列に平行で、かつ、カラーフィルタの幅は個々
    の反射板の幅よりも狭く構成されている請求項3に記載
    の反射型カラー液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記反射板とカラーフィルタとの間にS
    iNxまたはSiO2の透明層を有する請求項1に記載の
    反射型カラー液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記カラーフィルタの最小透過率を与え
    る波長での透過率が5%以下である請求項1〜6のいず
    れかに記載の反射型カラー液晶表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002148613A (ja) * 2000-08-31 2002-05-22 Dainippon Printing Co Ltd 反射型液晶表示装置およびそれに用いられる反射板の製造方法
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