JP3804293B2 - 微小構造体の製造方法および製造装置 - Google Patents

微小構造体の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層造形方法によって微小ギアや微細光学部品、あるいはこれらを成形する金型等の微小構造体を製造する微小構造体の製造方法および製造装置に関し、特に、歩留りが高く、積層方向の高解像度化が可能な微小構造体の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層造形方法は、コンピュータで設計された複雑な形状の3次元物体を短納期で造形する方法として近年急速に普及している。積層造形方法により造形された3次元物体は、種々の装置の部品のモデル(プロトタイプ)として、部品の動作や形状の良否を調べるために利用される。この方法が適用される部品のサイズは、数cm以上の比較的大きな部品が多かったが、近年、精密に加工して形成される微小部品、例えば微小ギアや微細光学部品にもこの方法を適用したいというニーズがある。このようなニーズに対応する従来の微小構造体の製造方法としては、例えば、特開平8−127073号公報に示されているものがある。
【0003】
図13(a) 〜(d) は、その製造方法を示す。この製造方法は、同図(a) に示すように、基材170に感光性樹脂膜171を形成し、同図(b) に示すように、所望のパターンに露光して露光部171aを形成する工程と、同図(c) に示すように、樹脂膜171の混合を防止し、下層への露光を妨げる中間膜172を形成する工程を繰り返し、同図(d) に示すように、樹脂膜171と中間膜172からなる多層構造物を形成した後、樹脂の現像液に浸漬して同図(b) ,(c) に示す露光部171aを選択除去して同図(d) に示すように、立体形状の微小構造体を得る方法である。この製造方法を用いれば、樹脂膜171と中間膜172はスピンコート法等が適用できるため、積層方向の解像度をμmオーダーにできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の微小構造体の製造方法によれば、各感光性樹脂膜171,171間に露光工程で下層への露光を防ぐための中間膜172が必要であるので、1層当たりの解像度に中間膜172の膜厚誤差が含まれ、積層方向の解像度が悪くなるという問題がある。一方、中間膜172なしに露光強度を制御して高解像度を得ることは難し。
【0005】
そこで、このような問題の解決を図った微小構造体の製造方法を本出願人が提案している(特願平9−114071号)。この製造方法は、基板上にスパッタリング法等によって薄膜を一様に形成し、その薄膜をフォトリソグラフィ法等によってエッチングして基板上に所定の2次元パターンを有する複数の薄膜を形成し、ステージおよび複数の薄膜の接合面にアルゴンの高速原子ビーム(FAB:Fast Atom Bombardment )を45度の方向から照射して接合面を清浄化し、複数の薄膜を基板上から剥離し、FABが照射されたステージ上にFABが照射された複数の薄膜を積層して接合させて微小構造体を形成するものである。
【0006】
図14は、特願平9−114071号に示された製造方法の問題点を示す。同図に示すように、スパッタリング法等によって形成された薄膜12aの表面にはグレイン(結晶粒)に対応する微細な凸凹があるが、薄膜12aへのFAB5の照射方向を45度に固定すると、FAB5が照射されるFAB照射領域120と、FAB5が照射されないFAB未照射領域121が生じる。FAB未照射領域121には酸化膜、不純物等が残留する。このように、接合面を完全に清浄化できないと、実効的な接合面積が減るため、接合強度が低下し、薄膜の転写不良が生じて歩留りが低下するという問題がある。
【0007】
従って、本発明の目的は、歩留りが高く、積層方向の高解像度化が可能な微小構造体の製造方法および製造装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、複数の薄膜をステージ上に積層して接合することにより微小構造体を製造する微小構造体の製造方法において、基板上に前記微小構造体の断面形状に対応した断面パターンを有する前記複数の薄膜を一括して形成する第1の行程と、前記ステージおよび前記複数の薄膜の接合面に、複数の方向から粒子ビームを照射して該接合面を清浄化する第2の行程と前記ステージおよび前記薄膜を圧接して接合する第3の行程と、前記ステージおよび前記薄膜を離間して前記ステージに前記薄膜を転写する第4の行程とを含み、前記第2の行程、前記第3の行程および前記第4の行程を繰り返すことを特徴とする微小構造体の製造方法を提供する。
上記構成によれば、ステージおよび複数の薄膜の接合面に複数の方向から粒子ビームを照射することにより、接合面が清浄化され、実効的な接合面積が増え、所定の接合強度が得られる。
【0009】
本発明は、上記目的を達成するため、複数の薄膜を積層して接合することにより微小構造体を製造する微小構造体の製造装置において、前記複数の薄膜の積層工程が行われる真空槽と、前記真空槽内に配置され、前記複数の薄膜を一括して形成した基板を載置する基板ホルダと、前記真空槽内で前記基板ホルダに対向して配置され、前記複数の薄膜を積層し接合させて形成される前記微小構造体を支持する対向ステージと、前記基板ホルダと前記対向ステージとを相対的に移動させる移動手段と、前記対向ステージの接合面、前記基板ホルダ上の前記複数の薄膜の接合面、および前記対向ステージ上に支持された前記複数の薄膜の接合面に、複数の方向から粒子ビームを照射して該接合面を清浄化する照射手段と、積層する前記薄膜と前記対向ステージとが対向する位置で前記基板から前記複数の薄膜を順次転写し、この転写した前記複数の薄膜を前記ステージ上に順次積層し接合させることで複数層の前記薄膜からなる前記微小構造体を形成するように前記移動手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする微小構造体の製造装置を提供する。
上記構成によれば、対向ステージおよび複数の薄膜の接合面に複数の方向から粒子ビームを照射することにより、接合面が清浄化され、実効的な接合面積が増え、所定の接合強度が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る接合装置を示す。この接合装置1は、後述する積層接合工程が行われる真空チャンバー2を有し、この真空チャンバー2の内部に、基板が載置される下部ステージ3と、下部ステージ3の対向する位置に配置された上部ステージ4と、下部ステージ3側にアルゴンの高速原子ビーム(FAB:Fast Atom Bombardment )5を照射して表面を清浄化する第1のFAB出射端6Aと、上部ステージ4側にFAB5を照射して表面を清浄化する第2のFAB出射端6Bとを設けている。
【0011】
下部ステージ3は、基板が載置される基板ホルダ30と、基板ホルダ30をx軸方向、y軸方向、およびz軸回りのθ方向にそれぞれ移動させるx軸モータ、y軸モータおよびθモータと、x軸方向、y軸方向およびθ方向の位置を検出するレーザー干渉計やガラススケール等の位置測定器と備えたx−y−θステージ31とを有している。
【0012】
上部ステージ4は、薄膜が転写される転写台40と、転写台40をz軸方向およびz軸回りのθ方向にそれぞれ移動させるz軸モータおよびθモータと、z軸方向およびθ方向の位置を検出するレーザー干渉計やガラススケール等の位置測定器と備えたz−θステージ41とを有する。
【0013】
図2(a) 〜(c) 、図3(a) ,(b) 、図4(a) ,(b) 、および図5は、第1の実施の形態に係る接合装置1による微小構造体の製造工程を示す。
【0014】
まず、図2(a) に示すように、Siウェハからなる基板10を準備し、基板10上にポリイミド(例えば、日立化成製ポリイミドPIX3400)をスピンコート法により塗布し、最高温度350℃でベークし、離型層11を形成する。
【0015】
次に、図2(b) に示すように、離型層11の上にスパッタリング法によりAl薄膜12を0. 5μm着膜する。なお、ターゲットには高純度Alを使用し、スパッタ圧力0. 5Pa、基板10の温度は室温とした。Al薄膜12の着膜中は水晶振動子式膜厚計で常時膜厚をモニターし、膜厚が0. 5μmに達したところで着膜を終了した。基板10内の膜厚分布は、0. 5±0. 02μm以下が得られた。
【0016】
次に、図2(c) に示すように、基板10表面にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、通常のフォトリソグラフィー法によりAl薄膜12をエッチングし、所望の微小構造体の断面形状にパターニングして複数の薄膜12aを位置検出用のアライメントマーク(図示せず)とともに一括して形成する。フォトレジストにはポジ型を用い、フォトマスク(図示せず)を用いてレジストを露光する。Al薄膜12をエッチングした後、フォトレジストを剥離液にて除去する。
【0017】
次に、図3(a) に示すように、複数の薄膜12aが形成された基板10を真空槽2内の基板ホルダ30上に固定し、真空槽2内にある上部ステージ4と対向させ、真空槽2内を真空に排気する。本実施の形態では、10-6Pa台まで排気した。そして上部ステージ4の転写台40の表面および薄膜12aの表面にFAB5を照射する。このとき、基板ホルダ30および転写台40をそれぞれx−y−θステージ31およびz−θステージ41によって10rpmで自転させながらFAB出射端6A,6BからFAB5を照射する。FAB処理条件は、FAB電圧1. 5kV、FAB電流15mA、処理時間10minである。
【0018】
次に、図3(b) に示すように、z−θステージ41によって転写台40と基板10を接近させ、清浄な転写台40表面と清浄な1層目の薄膜12a表面を接触させ、更に荷重として50kgf/cm2 を懸け5分間押し付けて、転写台40と1層目の薄膜12aを強固に接合する。接合強度を引っ張り試験により評価したところ、50〜100MPaであった。なお、基板ホルダ30および転写台40を回転せずにFAB5を照射する方法では、薄膜同士の接合強度は10MPa程度であった。
【0019】
次に、図4(a) に示すように、z−θステージ41によって転写台40と基板10を元の位置に引き離すと、薄膜12aと転写台40の接合力の方が薄膜12aと基板10の密着力よりも大きいため、薄膜12aは基板10側から転写台40側に転写される。
【0020】
次に、図4(b) に示すように、上部ステージ4の下に2層目の薄膜12aが位置するようにx−y−θステージ31によって基板ホルダ30を移動した後、基板ホルダ30および転写台40をそれぞれx−y−θステージ31およびz−θステージ41によって10rpmで自転させながら再びFAB出射端6A,6BからFAB5を照射する。最初のFAB5照射との違いは転写台40表面にFAB5を照射するのではなく、1層目の薄膜12aの裏面(それまで基板10側に接触していた面)に照射し、そこを清浄化することである。なお、上部ステージ4と基板10の位置決めは、アライメントマークを顕微鏡で観察し、x−y−θステージ31およびz−θステージ41を用いて行う。
【0021】
次に、図5に示すように、2層目の薄膜12aを接合・転写し、同様に、3層目〜100層目の薄膜12aを転写台40上に接合・剥離・転写することを繰り返し、100層の薄膜12aからなる微小構造体を製造する。
【0022】
上述した第1の実施の形態によれば、パターニングされた複数の薄膜12aへ複数の方向からFAB5を照射しているので、FAB未照射領域121を低減でき、実効的な接合面積が増え、転写台40と薄膜12a間、および薄膜12a間で所定の接合強度が得られる。この結果、接合不良が減り、歩留り向上を図ることができる。
【0023】
図6(a) ,(b) は、本発明の第2の実施の形態に係る接合装置を示す。この接合装置1は、第1の実施の形態において真空チャンバー2内にシャッター機構7を付加したものであり、他は第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0024】
シャッター機構7は、第1のヒンジ70Aによって連結された第1および第2の軸71,72と、第2の軸72に第2のヒンジ70Bによって連結され、FAB5の照射領域を制限する開口部73aを備えたシャッター部73とを有する。
【0025】
図7は、シャッター部73の詳細を示す。シャッター部73は、FAB出射端6A,6Bと基板10の間に配置すればよく、所望の薄膜12a以外の薄膜12aへのFAB5の照射を防ぐことができればよい。ただし、Ar原子ビームはある広がりを持って進むので、基板10に接近させてシャッター部73を配置するのが好ましい。シャッター部73の材質としては、エッチングされ難い炭素鋼、ステンレス鋼(SUS)等が好ましく、これらを用いると耐久性が高くなる。シャッター部73の外形および開口部73aの大きさは、基板10上の薄膜12aの間隔、FAB出射端と基板10の距離等に応じて適宜選択される。本実施の形態では、図11に示したようにシャッター機構7が無い場合、基板10上に照射されるFAB照射領域120は約35mm×30mmとなるため、シャッター部73の大きさを外形40mm×40mm、開口部73aの大きさを10mm×10mmとした。
【0026】
図8(a) ,(b) 、図9(a) ,(b) 、図10は、第2の実施の形態に係る接合装置1による微小構造体の製造工程を示す。
【0027】
まず、図2(a) 〜(c) で説明したのと同様に、複数の薄膜12aを有する基板10を作製する。
【0028】
次に、図8(a) に示すように、この基板10を真空槽2内の基板ホルダ30上に固定し、真空槽2内にある上部ステージ4と対向させ、真空槽2内を真空に排気する。本実施の形態では10-6Pa台まで排気した。そして上部ステージ4の転写台40の表面および薄膜12aの表面にFAB5を照射する。このとき、基板ホルダ30および転写台40をそれぞれx−y−θステージ31およびz−θステージ41によって10rpmで自転させ、かつ、シャッター部73を基板10から5mm離れた位置に設置して、FAB出射端6A,6BからFAB5を照射した。FAB処理条件は、FAB電圧1. 5kV、FAB電流15mA、処理時間10minとした。
【0029】
次に、図8(b) に示すように、シャッター機構7の第2の軸72を起こし、第2のヒンジ70Bを折り曲げた後、転写台40と基板10を接近させ、清浄な転写台40表面と清浄な1層目の薄膜12a表面を接触させ、更に荷重として50kgf/cm2 を懸け5分間押し付けて、転写台40と1層目の薄膜12aを強固に接合した。接合強度を引っ張り試験により評価したところ、第1の実施の形態と同様に50〜100MPaであった。なお、強い接合強度を得るために、薄膜12aと転写台40の表面粗さを10nm以下とした。
【0030】
次に、図9(a) に示すように、転写台40と基板10を元の位置に引き離すと、薄膜12aと転写台40の接合力の方が薄膜12aと基板10の密着力よりも大きいため、薄膜12aは基板10側から転写台40側に転写される。
【0031】
次に、図9(b) に示すように、上部ステージ4の下に2層目の薄膜12aが位置するようにx−y−θステージ31によって基板ホルダ30を移動した後、基板ホルダ30および転写台40をそれぞれx−y−θステージ31およびz−θステージ41によって10rpmで自転させ、かつ、シャッター7を基板10から5mm離れた位置に設置して、再びFAB出射端6A,6BからFAB5を照射する。最初のFAB5照射との違いは転写台40表面にFAB5を照射するのではなく、1層目の薄膜12aの裏面(それまで基板10側に接触していた面)に照射し、そこを清浄化することである。
【0032】
次に、図10に示すように、2層目の薄膜12aを接合・転写し、同様に、3層目〜100層目の薄膜12aを転写台40上に接合・剥離・転写することを繰り返し、100層の薄膜12aからなる微小構造体を製造する。
【0033】
図11は、第2の実施の形態の効果を示す。パターニングによって複数の薄膜12aが形成された基板10上にFAB5が照射されるFAB照射領域120は、1つの薄膜12aが形成される領域(10mm角程度)より数10mm角と大きい。従って、基板10上のある薄膜12a1 を上部ステージ4側へ転写するためにFAB5を照射すると、所望の薄膜12a1 以外の薄膜12a2 ,12a3 にもFAB5が照射され、数nmエッチングされることになる。また、FAB5は原子ビームであるため、イオンビームや電子ビームと違って、電界印加等により偏向できないので、FAB照射領域120を狭めることが難しく、所望の薄膜12a以外の薄膜12aがFAB5の照射を受けて数nmエッチングされる。このため、100層積層して微小構造体を製造する場合は、所望の微小構造体の高さよりも数100nm低くなり、形状精度が低下する。
【0034】
従って、上述した第2の実施の形態によれば、基板10にFAB5を照射する場合、所望の薄膜12a以外の薄膜12aへのFAB5の照射を防ぐためのシャッター機構7を設けて、薄膜12aの厚さの減少を防いだので、微小構造体の高さは数100nm低くなることなく、所望通りの高さが得られ、シャッター機構7を設けていない場合よりも形状精度の向上が図れる。
【0035】
図12は、シャッター部73の他の例を示す。シャッター部73は、同図に示すように、x軸方向に移動する一対のレバー730x,730xと、y軸方向に移動する一対のレバー730y,730yとを設け、x軸方向の一対のレバー730x,730xとy軸方向の一対のレバー730y,730yの位置を調整することにより、開口部73aの大きさL1 ,L2 を可変にしてもよい。これにより、基板10上に大きさの異なる薄膜12aが存在しても、その薄膜12aの大きさに応じて開口部73aの大きさを変えることにより、その都度、FAB照射領域120を制御できる。
【0036】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々に変形実施が可能である。例えば、FAB照射対象の薄膜(薄膜積層体)は固定し、FAB出射端をx,y,z軸方向に移動させてもよく、FAB出射端をFAB照射対象の薄膜(薄膜積層体)を中心に回転(公転) させてもよく、FAB出射端の仰角を変えてもよい。 逆に、FAB出射端は固定し、基板ホルダ、転写台側をx,y,z軸方向に移動させてもよく、基板ホルダ、転写台側を回転(自転)させてもよい。
また、複数のFAB出射端を設置し、同一箇所に複数の方向からFABを照射してもよく、上記の構成を適宜組み合わせてもよい。
これらの中で、薄膜表面に対して全ての方向からFABが照射されるよう、複数の薄膜を保持する基板ホルダ、薄膜積層体を保持する転写台、FAB源をz軸の回りに回転させるのが好ましい。これにより、薄膜の表面が均一に清浄化される。更に好ましくは、複数の薄膜を保持する基板ホルダ、薄膜積層体を保持する転写台をz軸の回りに自転させるのが良い。これにより、FAB出射端を回転させるよりも、装置が簡単となる。複数のFAB出射端を設置することは、回転機構がなくなるため、装置が更に簡単となる。
また、上記実施の形態では、基板上への薄膜の着膜方法として、スパッタリング法について説明したが、電子ビーム加熱蒸着法,抵抗加熱蒸着法,化学蒸着法等の他の真空蒸着法やスピンコート法を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、薄膜の材料としてAlを用いた場合について説明したが、銅,インジウム等の他の金属を用いてもよく、アルミナ,炭化珪素等の絶縁体を用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、ステージおよび複数の薄膜の接合面に複数の方向から粒子ビームを照射することにより、接合面が清浄化され、所定の接合強度が得られるので、接合不良が減り、歩留りの向上が図れる。また、所望の薄膜のみに粒子ビームを照射することにより、薄膜の厚さの減少を防ぐことができるので、積層方向の高解像度化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る接合装置の概略構成図である
【図2】 (a) 〜(c) は、第1の実施の形態に係る接合装置による微小構造体の製造工程図である。
【図3】 (a) ,(b) は、第1の実施の形態に係る接合装置による微小構造体の製造工程図である。
【図4】 (a) ,(b) は、第1の実施の形態に係る接合装置による微小構造体の製造工程図である。
【図5】第1の実施の形態に係る接合装置による微小構造体の製造工程図である。
【図6】 (a) は、本発明の第2の実施の形態に係る接合装置の概略構成図、(b) は、シャッター部の要部斜視図である。
【図7】第2の実施の形態に係るシャッター部の詳細斜視図である。
【図8】 (a) ,(b) は、第2の実施の形態に係る接合装置による微小構造体の製造工程図である。
【図9】 (a) ,(b) は、第2の実施の形態に係る接合装置による微小構造体の製造工程図である。
【図10】第2の実施の形態に係る接合装置による微小構造体の製造工程図である。
【図11】第2の実施の形態の効果を説明するための図である。
【図12】第2の実施の形態に係るシャッター部の他の例を示す図である。
【図13】 (a) 〜(d) は、従来の微小構造体の製造方法を示す工程図である。
【図14】従来の微小構造体の製造方法の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1 接合装置
2 真空チャンバー
3 下部ステージ
4 上部ステージ
5 FAB
6A 第1のFAB出射端
6B 第2のFAB出射端
7 シャッター機構
10 基板
11 離型層
12 Al薄膜
12a,12a1 ,12a2 ,12a3 薄膜
30 基板ホルダ
31 x−y−θステージ
40 転写台
41 z−θステージ
70A 第1のヒンジ
70B 第2のヒンジ
71 第1の軸
72 第2の軸
73 シャッター部
73a 開口部
120 FAB照射領域
121 FAB未照射領域
730x,730y レバー
1 ,L2 開口部の大きさ

Claims (18)

  1. 複数の薄膜をステージ上に積層して接合することにより微小構造体を製造する微小構造体の製造方法において、
    基板上に前記微小構造体の断面形状に対応した断面パターンを有する前記複数の薄膜を一括して形成する第1の行程と
    前記ステージおよび前記複数の薄膜の接合面に、複数の方向から粒子ビームを照射して該接合面を清浄化する第2の行程と
    前記ステージおよび前記薄膜を圧接して接合する第3の行程と、
    前記ステージおよび前記薄膜を離間して前記ステージに前記薄膜を転写する第4の行程とを含み、
    前記第2の行程、前記第3の行程および前記第4の行程を繰り返すことを特徴とする微小構造体の製造方法。
  2. 前記粒子ビームの照射は、前記粒子ビームの照射方向の前記接合面とのなす角度を変更して行う構成の請求項1記載の微小構造体の製造方法。
  3. 前記粒子ビームの照射は、前記粒子ビームの照射方向の前記接合面に直交する軸の回りの角度を変更して行う構成の請求項1記載の微小構造体の製造方法。
  4. 前記粒子ビームの照射は、前記ステージおよび前記複数の薄膜を形成した前記基板を前記軸の回りに回転させながら行う構成の請求項記載の微小構造体の製造方法。
  5. 前記粒子ビームの照射は、前記接合面に直交する方向から行う構成の請求項1記載の微小構造体の製造方法。
  6. 前記複数の薄膜の剥離、前記粒子ビームの照射、および前記複数の薄膜の接合は、1つの前記薄膜毎に行う構成の請求項1記載の微小構造体の製造方法。
  7. 複数の薄膜を積層して接合することにより微小構造体を製造する微小構造体の製造装置において、
    前記複数の薄膜の積層工程が行われる真空槽と、
    前記真空槽内に配置され、前記複数の薄膜を一括して形成した基板を載置する基板ホルダと、
    前記真空槽内で前記基板ホルダに対向して配置され、前記複数の薄膜を積層し接合させて形成される前記微小構造体を支持する対向ステージと、
    前記基板ホルダと前記対向ステージとを相対的に移動させる移動手段と、
    前記対向ステージの接合面、前記基板ホルダ上の前記複数の薄膜の接合面、および前記対向ステージ上に支持された前記複数の薄膜の接合面に、複数の方向から粒子ビームを照射して該接合面を清浄化する照射手段と、
    積層する前記薄膜と前記対向ステージとが対向する位置で前記基板から前記複数の薄膜を順次転写し、この転写した前記複数の薄膜を前記ステージ上に順次積層し接合させることで複数層の前記薄膜からなる前記微小構造体を形成するように前記移動手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする微小構造体の製造装置。
  8. 前記照射手段は、前記粒子ビームを出射する出射端と、前記出射端の向きを前記基板ホルダおよび前記対向ステージに対して相対的に変更する変更手段とを備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  9. 前記照射手段は、前記粒子ビームを出射する出射端と、前記出射端の向きの前記接合面とのなす角度を相対的に変更する変更手段とを備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  10. 前記照射手段は、前記粒子ビームを出射する出射端と、前記出射端の向きを前記接合面に直交する軸の回りに相対的に回転させる変更手段とを備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  11. 前記基板ホルダおよび前記対向ステージは、回転機構を備え、前記変更手段は、前記回転機構によって前記基板ホルダおよび前記対向ステージを前記軸の回りに回転させる構成の請求項10記載の微小構造体の製造装置。
  12. 前記照射手段は、前記基板ホルダに向けて前記粒子ビームを出射する基板ホルダ側出射端と、前記対向ステージに向けて前記粒子ビームを出射する対向ステージ側出射端と、前記基板ホルダ側出射端および前記対向ステージ側出射端の向きを前記基板ホルダおよび前記対向ステージに対して相対的に変更する変更手段とを備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  13. 前記変更手段は、前記基板ホルダ側出射端および前記対向ステージ側出射端を前記薄膜と前記対向ステージとが対向する方向の軸の回りに相対的に回転させる回転手段を備えた構成の請求項12記載の微小構造体の製造装置。
  14. 前記照射手段は、前記接合面に複数の方向から前記粒子ビームを出射する複数の出射端を備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  15. 前記照射手段は、前記接合面に直交する方向から前記粒子ビームを照射する構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  16. 前記照射手段は、前記粒子ビームを出射する出射端と、前記出射端から出射された前記粒子ビームを1つの前記薄膜に照射されるように制限する開口を有するシャッターとを備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  17. 前記シャッターは、前記開口の大きさを可変可能な構成の請求項16記載の微小構造体の製造装置。
  18. 前記シャッターは、炭素鋼、あるいはステンレス鋼からなる構成の請求項16記載の微小構造体の製造装置。
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