JP2003077819A - マスク、マスクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

マスク、マスクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JP2003077819A
JP2003077819A JP2001269269A JP2001269269A JP2003077819A JP 2003077819 A JP2003077819 A JP 2003077819A JP 2001269269 A JP2001269269 A JP 2001269269A JP 2001269269 A JP2001269269 A JP 2001269269A JP 2003077819 A JP2003077819 A JP 2003077819A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
electron beam
thin film
holes
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001269269A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Yoshizawa
正樹 吉澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001269269A priority Critical patent/JP2003077819A/ja
Publication of JP2003077819A publication Critical patent/JP2003077819A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高アスペクト比の孔を形成せずに、微細パター
ンを転写できる電子ビームリソグラフィ用のマスク、マ
スクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法
を提供する。 【解決手段】薄膜1に所定のマスクパターンで孔2が形
成されたマスクを介して、露光面に電子線EBを照射
し、露光面にマスクパターンを転写する露光方法であっ
て、電子線EBを孔と平行とならないように照射する露
光方法と、それに用いるマスクであって、孔2が薄膜1
に斜め、あるいは垂直に形成されたマスクおよびその製
造方法と、そのようなマスクを用いる電子ビームリソグ
ラフィ工程を含む半導体装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームリソグ
ラフィに用いられるマスク、電子ビームを用いる露光方
法および電子ビームリソグラフィプロセスを含む半導体
装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの微細化に伴い、電子線転写型リ
ソグラフィ(EPL;electron beamprojection lithog
raphy)の実用化が期待されている。実用化が進められ
ているEPLとしては、IBMとニコンが共同開発して
いるPREVAIL(projection exposure with varia
ble axis immersion lenses)(H. C. Pfeiffer他 Jour
nal of Vacuum Science and Technology B17 p.2840 (1
999))が挙げられる。また、リープル、東京精密および
ソニーが共同開発しているLEEPL(lowenergy elec
tron-beam proximity projection lithography)(T. Ut
sumi, Journal of Vacuum Science and Technology B17
p.2897 (1999))が挙げられる。
【0003】提案されているEPL用マスクには、薄膜
(メンブレン)の一部に孔が設けられたステンシルマス
クと、メンブレン上の一部に電子線遮断膜である重金属
層が形成されたメンブレンマスクがある。ステンシルマ
スクの場合、孔部分を電子ビームが透過する。メンブレ
ンマスクの場合、重金属層で電子ビームが散乱し、重金
属層以外の部分を電子ビームが透過する。ステンシルマ
スクまたはメンブレンマスクを電子ビームが透過して、
ウェハ上のレジストにマスクパターンが転写される。
【0004】PREVAILは通常、4倍の縮小投影系
であり、100keV程度の電子ビームが用いられる。
このような高加速電子ビームが用いられることから、P
REVAILにはステンシルマスクとメンブレンマスク
のいずれも利用できる。一方、LEEPLは等倍投影系
であり、例えば2keVの電子ビームが用いられる。こ
のような低加速電子ビームはメンブレンマスクを透過し
ないため、LEEPLにはステンシルマスクが用いられ
る。LEEPL用マスクとして、500nm厚のシリコ
ン製またはダイアモンド製のステンシルマスクが提案さ
れている。
【0005】図10は、LEEPLに用いられる従来の
ステンシルマスクの断面図である。図10に示すよう
に、ステンシルマスク41は支持枠(フレーム)42に
囲まれた所定の大きさのメンブレン43を有する。フレ
ーム42は、例えばシリコンウェハにメンブレン43の
パターンでエッチングを行うことにより形成される。
【0006】メンブレン43にはマスクパターンに対応
する孔44が形成されている。メンブレン43に孔44
を形成することにより、メンブレン43の機械的強度は
著しく低下する。ステンシルマスク41の機械的強度を
補強し、ステンシルマスク41の使用時および製造時に
おけるメンブレン43の破損を防止する目的でフレーム
42が設けられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】LEEPLにより例え
ば線幅50nmのレジストパターンを形成する場合、L
EEPLには等倍マスクが用いられることから、線幅5
0nmのマスクパターン(図10の孔44)を形成する
必要がある。例えば、厚さ500nmのメンブレンに線
幅50nmの孔を形成する場合、アスペクト比は10と
なる。このような高アスペクト比の孔を、従来の汎用さ
れているエッチング技術あるいはエッチング装置で高精
度に形成することは難しい。一方、メンブレンを薄くす
ると、メンブレンの機械的強度が不足するため、メンブ
レンを薄くしてアスペクト比を低くすることはできな
い。
【0008】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、高アスペクト比の孔を
形成せずに、微細パターンを転写できる電子ビームリソ
グラフィ用のマスクおよびその製造方法を提供すること
を目的とする。また、本発明は、ステンシルマスクに形
成された孔の径よりも微細な線幅でパターンを転写でき
る露光方法を提供することを目的とする。さらに、本発
明は、微細パターンを高精度に形成できる半導体装置の
製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のマスクは、薄膜と、前記薄膜の一部に形成
された、電子線が透過する孔と、前記孔と平行でない電
子線を遮断するのに十分な厚さで、前記薄膜の両面に形
成された電子線遮断膜とを有することを特徴とする。
【0010】好適には、前記孔は、前記薄膜の表面に対
して垂直とならないように一定の角度を設けて形成され
ている。あるいは、前記孔は、前記薄膜の表面に対して
垂直に形成されている。好適には、前記電子線遮断膜は
導電性を有する。さらに好適には、前記電子線遮断膜は
金属層を含む。本発明のマスクは、好適には、前記孔以
外の部分に、電子線を遮断しないように形成された薄膜
支持部をさらに有する。好適には、前記薄膜支持部は前
記孔およびその近傍の前記薄膜を囲むように、枠状に形
成されている。
【0011】これにより、マスクに形成される孔の実際
の径よりも細い線幅で、パターンを転写することが可能
となる。したがって、マスクに極めて高アスペクト比の
孔を形成する必要がなく、孔を形成するためのエッチン
グが容易となる。また、マスクの両面に電子線遮断膜を
形成することにより、孔近傍の薄膜を電子線が透過し
て、転写されるパターンが崩れるのを防止できる。
【0012】上記の目的を達成するため、本発明のマス
クの製造方法は、薄膜上に所定のパターンでエッチング
マスク層を形成する工程と、前記薄膜の表面にエッチン
グガスを斜めに入射させてドライエッチングを行い、前
記薄膜に、前記薄膜の表面に対して垂直でない孔を形成
する工程と、前記エッチングマスク層を除去する工程
と、前記薄膜の両面に、前記孔と平行でない電子線を遮
断するのに十分な厚さで電子線遮断膜を形成する工程と
を有することを特徴とする。
【0013】これにより、薄膜を斜めに貫通するような
孔を形成できる。本発明のマスクの製造方法によれば、
微細パターンを転写するための孔を、比較的広い径で形
成できるため、特に高精度のエッチング装置等を用いな
くても、マスクに孔を高精度に形成することが可能であ
る。
【0014】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明の露光方法は、薄膜に所定のマスクパターンで孔が形
成されたマスクを介して、露光面に電子線を照射し、前
記露光面に前記マスクパターンを転写する露光方法であ
って、電子線を前記孔と平行とならないように照射する
ことを特徴とする。
【0015】好適には、前記孔が前記薄膜の表面に対し
て垂直に形成されていないマスクを用いる。好適には、
電子線を前記薄膜の表面に対して斜めあるいは垂直に照
射する。あるいは、好適には、前記孔が前記薄膜の表面
に対して垂直に形成されたマスクを用い、電子線を前記
薄膜の表面に対して斜めに照射する。
【0016】これにより、マスクに形成される孔の実際
の径よりも細い線幅で、パターンを転写することが可能
となる。また、マスクに極めて高アスペクト比の孔を形
成する必要がないことから、孔を形成するためのエッチ
ングが高精度で行われる。したがって、マスクのパター
ン欠陥も低減される。
【0017】上記の目的を達成するため、本発明の半導
体装置の製造方法は、薄膜に所定のマスクパターンで孔
が形成されたマスクを介して、感光面に電子線を照射
し、前記感光面に前記マスクパターンを転写する工程を
有する半導体装置の製造方法であって、電子線を前記孔
と平行とならないように照射することを特徴とする。こ
れにより、電子線リソグラフィ工程において、微細パタ
ーンを高精度に転写でき、半導体装置の微細化が可能と
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のマスク、マスク
の製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法の実
施の形態について、図面を参照して説明する。 (実施形態1)図1は本実施形態のステンシルマスクの
メンブレン部分を拡大した断面図である。本実施形態の
ステンシルマスクは、LEEPLのように低加速電子ビ
ームを用いる電子ビームリソグラフィに好適に用いられ
る。
【0019】図1に示すように、例えばシリコン製また
はダイアモンド製のメンブレン1には、マスクパターン
に対応する孔2が形成されている。本実施形態のステン
シルマスクによれば、孔2はメンブレン1の表面に対し
て垂直に形成されず、一定の角度だけ傾斜するように形
成される。以下、図1に示すように、孔2がメンブレン
1の表面に対して垂直に形成されていないステンシルマ
スクを、必要に応じて斜坑マスクと表現する。
【0020】図1の斜坑マスクにおいて、メンブレン1
の厚さは例えば500nmである。メンブレン1の両面
には、電子ビームが透過しない所定の厚さを有する電子
線遮断膜3a、3bが形成されている。電子線遮断膜3
a、3bの材料は特に限定されないが、電子線遮断膜3
a、3bは薄く形成することが望ましく、電子ビームが
透過しにくい金属材料が特に好適である。
【0021】電子線遮断膜3a、3bの材料として、金
属等の導電性材料を用いることにより、電子ビームリソ
グラフィを行う際のチャージアップを防止することも可
能である。電子線遮断膜3a、3bとして例えばPt層
またはPd層を形成する場合、電子線遮断膜3a、3b
の厚さはそれぞれ20nm程度とする。
【0022】図2(a)および(b)は本実施形態の斜
坑マスクを用いた露光方法を示す概略図である。斜坑マ
スクを用いて露光を行う場合には、孔2の壁面と電子ビ
ームEBが平行とならないようにする。これにより、斜
坑マスクの孔2の径よりも狭い線幅で、レジストにパタ
ーンを転写することが可能となる。
【0023】図2(a)は、メンブレン1の表面に対し
て電子ビームが垂直に入射しない場合を示す。図2
(b)は、メンブレン1の表面に対して電子ビームが垂
直に入射する場合を示す。図2(a)および(b)にお
いて、メンブレン1の表面に対する垂線と孔2の壁面と
のなす角をθ1 とする。また、メンブレン1の表面に対
する電子ビームの入射角をθ2 とする。
【0024】図2(a)に示すように、斜坑マスクに線
幅W1 で孔2を形成し、メンブレン1の表面に対して斜
めに電子ビームEBを入射させた場合、孔2を透過する
電子ビームの幅(ビームサイズ)W2 は、次式(1)で
表される。ここで、tはメンブレン1の厚さを示す。 W2 =W1 −t(tanθ1 +tanθ2 ) ・・・(1)
【0025】また、図2(b)に示すように、メンブレ
ン1の表面に対して電子ビームEBを垂直に入射させる
場合は、上記の式(1)でθ2 =0の場合に相当する。
したがって、この場合に孔2を透過する電子ビームの幅
(ビームサイズ)W3 は、次式(2)で表される。 W3 =W1 −t×tanθ1 ・・・(2)
【0026】例えば、メンブレン1の厚さtが500n
m、孔2の径W1 が100nmの場合に、孔2の傾きθ
1 を3°、電子ビームの入射角θ2 を3°とすると、図
2(a)に示すビームサイズW2 は47.6nmとな
る。従来のステンシルマスクを用いる場合、ビームサイ
ズを50nm程度とするには、径が50nmでアスペク
ト比が10である孔を形成する必要がある。
【0027】それに対し、本実施形態の斜坑マスクによ
れば、径がほぼ100nmでアスペクト比がほぼ5であ
る孔2を形成して、線幅50nm程度のレジストパター
ンを形成することが可能である。すなわち、微細パター
ンを形成するための孔2のアスペクト比を低くできる。
したがって、孔2の形成が比較的容易となり、孔2を高
精度に形成できる。
【0028】また、メンブレン1の厚さtが500n
m、孔2の径W1 が100nm、孔2の傾きθ1 が3°
である斜坑マスクに、図2(b)に示すように、メンブ
レン1の表面に対して垂直に電子ビームを入射させる
と、ビームサイズW3 は73.8nmとなる。孔2の傾
きθ1 は、孔2の所望の断面形状が得られる範囲で変更
可能であり、θ1 を大きくすることにより、ビームサイ
ズW3 をさらに小さくすることもできる。
【0029】本実施形態の斜坑マスクによれば、メンブ
レン1の両面に電子線遮断膜3a、3bが形成される。
図2(a)および(b)に示すように、孔2と電子ビー
ムEBとが平行でない場合、孔2のエッジ近傍(孔2の
周囲であって、メンブレン1の表面または裏面に近い部
分)で、電子ビームEBの進行方向におけるメンブレン
1の厚さは実質的に薄くなる。
【0030】したがって、電子線遮断膜3a、3bを設
けなかったり、電子線遮断膜3a、3bが薄かったりす
ると、電子ビームEBが孔2のエッジ部分を突き抜け、
パターンを正確に転写することができない。これを避け
るため、メンブレン1の両面に電子ビームを遮るのに十
分な厚さの電子線遮断膜3a、3bが設けられる。電子
線遮断膜3a、3bの材料としては、上記のPt、Pd
以外にAu、Al、Ti、Mo、Cr、Ir、W等の金
属材料を用いることもできる。
【0031】また、例えばダイアモンド等の非金属材料
を電子線遮断膜3a、3bの材料として用いることも可
能であるが、この場合、電子ビームを遮るのに十分な厚
さで電子線遮断膜3a、3bを形成すると、Pt、Pd
等の金属材料を用いる場合に比較して、電子線遮断膜3
a、3bが厚くなる。
【0032】上記の式(1)および(2)では電子線遮
断膜3a、3bの厚さを無視しているが、電子線遮断膜
3a、3bが厚くなると、電子線遮断膜3a、3bの厚
さがビームサイズW2 、W3 に与える影響を無視できな
くなる。したがって、本実施形態の斜坑マスクにおいて
は、電子線遮断膜3a、3bの材料として金属材料が好
適に用いられる。
【0033】本実施形態の斜坑マスクは、例えばLEE
PL等の低加速電子ビームを用いるリソグラフィに好適
である。例えばPREVAILのような高加速電子ビー
ムを用いるリソグラフィに、本実施形態の斜坑マスクを
適用すると、電子線遮断膜3a、3bを形成した場合に
も電子ビームが孔2のエッジ近傍を突き抜ける。したが
って、マスクパターンをレジスト等に正確に転写するこ
とができない。
【0034】なお、メンブレン1の表面に対して斜めに
電子ビームを入射させる場合、図2(a)に示すよう
に、メンブレン1とウェハ(不図示)を水平に固定し、
電子ビームEBを鉛直方向から傾けて照射する配置とし
ても、あるいは、図3に示すように、メンブレン1とウ
ェハ(不図示)を傾斜させて互いに平行に固定し、電子
ビームを鉛直方向に照射する配置としても、いずれでも
よい。
【0035】しかしながら、通常、メンブレンやウェハ
を傾斜させる角度を制御するよりも、電子ビームの方向
を制御するほうが容易であり、高精度である。したがっ
て、特に、図2(a)に示すように、電子ビームを鉛直
方向から傾けて照射することが望ましい。
【0036】次に、上記のようなメンブレン部分を含む
本実施形態の斜坑マスクおよびその製造方法の一例につ
いて説明する。図4(a)は本実施形態の斜坑マスクの
断面図である。本実施形態の斜坑マスク11はLEEP
Lに好適に用いられる。図4(a)に示すように、斜坑
マスク11は支持枠(フレーム)12に囲まれた所定の
大きさのメンブレン1を有する。フレーム12は、例え
ばシリコンウェハにメンブレン1のパターンでエッチン
グを行うことにより形成される。
【0037】メンブレン1にはマスクパターンに対応す
る孔2が形成されている。メンブレン1に孔2を形成す
ることにより、メンブレン1の機械的強度は著しく低下
する。斜坑マスク11の機械的強度を補強し、斜坑マス
ク11の使用時および製造時におけるメンブレン1の破
損を防止する目的でフレーム12が設けられる。
【0038】上記の本実施形態の斜坑マスク11を製造
するには、まず、図4(b)に示すように、SOI基板
13の両面に熱酸化により酸化シリコン層14a、14
bを形成する。SOI基板13としては、例えば厚さ7
25μmのシリコンウェハ15上に、厚さ100nmの
酸化シリコン層16を介して、厚さ500nmのシリコ
ン層17が形成されたものを用いる。
【0039】次に、図5(c)に示すように、SOI基
板13の裏面(シリコンウェハ15側)にポジ型レジス
トを塗布し、露光および現像を行って、フレーム12
(図4(a)参照)部分にレジスト18を形成する。
【0040】続いて、図5(d)に示すように、レジス
ト18をマスクとして酸化シリコン層14bにエッチン
グを行い、メンブレン1(図4(a)参照)部分の酸化
シリコン層14bを除去する。このエッチングは、例え
ばフッ酸とフッ化アンモニウムを含む緩衝液(BHF溶
液)を用いたウェットエッチングとする。このとき、酸
化シリコン層14aがエッチングされるのを防止するた
め、酸化シリコン層14a上には保護層19として例え
ばレジストを塗布するか、シリコン層を形成する。酸化
シリコン層14bのエッチング後、レジスト18を除去
する。
【0041】さらに、酸化シリコン層14bをマスクと
してシリコンウェハ15にエッチングを行い、酸化シリ
コン層16を露出させる。これにより、フレーム12が
形成される。このエッチングは、例えば水酸化カリウム
(KOH)を用いたウェットエッチングとする。
【0042】次に、図6(e)に示すように、保護層1
9を除去してから、酸化シリコン層14a上にポジ型レ
ジストを塗布し、露光および現像を行う。これにより、
孔2(図4(a)参照)のパターンでレジスト20が形
成される。続いて、図6(f)に示すように、レジスト
20をマスクとして酸化シリコン層14aにエッチング
を行い、孔2部分の酸化シリコン層14aを除去する。
このエッチングは、例えばC26 を用いたドライエッ
チングとする。その後、レジスト20を除去する。
【0043】次に、図7(g)に示すように、酸化シリ
コン層14aをマスクとしてシリコン層17にエッチン
グを行い、孔2を形成する。このとき、シリコン層17
を含む基板を所定の角度で傾斜させてドライエッチング
を行うか、あるいは、基板面に対して垂直とならない電
場を印加してドライエッチングを行う。これにより、シ
リコン層17に傾斜した孔2が形成される。このエッチ
ングは、例えばCl2とO2 の混合ガスや、SF6 等を
用いたドライエッチングとする。
【0044】次に、図7(h)に示すように、フレーム
12をマスクとして酸化シリコン層16にエッチングを
行い、メンブレン1部分の酸化シリコン層16を除去す
る。このエッチングは、例えばCF4 とH2 の混合ガス
を用いたドライエッチングとする。このとき、酸化シリ
コン層14bも除去される。同様に、例えばCF4 とH
2 の混合ガスを用いてドライエッチングを行い、図7
(i)に示すように、酸化シリコン層14aを除去す
る。
【0045】続いて、メンブレン1の表面に例えばスパ
ッタ法や蒸着法等により金属材料を堆積させ、電子線遮
断膜3aを形成する。電子線遮断膜3aの材料として
は、例えばPt、Pd、Au、Al、Ti、Mo、C
r、Ir、W等を用いる。電子線遮断膜3aの厚さは例
えば5〜100nm程度とし、露光に用いる電子ビーム
のエネルギーや、電子線遮断膜3aの材料に応じて適宜
設定する。例えば2keVの電子ビームを用いるLEE
PLの場合であって、上記のような金属材料からなる電
子線遮断膜3aを形成する場合には、電子線遮断膜3a
の厚さを20〜30nm程度とする。
【0046】その後、図4(a)に示すように、メンブ
レン1の裏面にも金属材料を堆積させ、電子線遮断膜3
aと同様に電子線遮断膜3bを形成する。電子線遮断膜
3bの材料および厚さ等は、電子線遮断膜3aと同様と
してよい。上記の本実施形態のマスクの製造方法によれ
ば、アスペクト比が比較的低い孔2を形成するため、孔
2を高精度に形成できる。上記の本実施形態のマスクの
製造方法により得られる斜坑マスクを用い、電子ビーム
リソグラフィを行った場合、孔2の径よりも微細な線幅
でマスクパターンを転写できる。
【0047】(実施形態2)図8は本実施形態の露光方
法を示す概略図であり、本実施形態のステンシルマスク
のメンブレン部分を拡大した断面図を含む。本実施形態
の露光方法によれば、メンブレン21の表面に対して孔
22が垂直に形成されたステンシルマスクを用いる。実
施形態1と同様に、例えばシリコン製またはダイアモン
ド製のメンブレン21が用いられる。メンブレン21の
厚さtは例えば500nmである。
【0048】メンブレン21の両面には、電子ビームが
透過しない所定の厚さを有する電子線遮断膜3a、3b
が形成されている。電子線遮断膜3a、3bの材料は特
に限定されないが、電子線遮断膜3a、3bは薄く形成
することが望ましく、電子ビームが透過しにくい金属材
料が特に好適である。電子線遮断膜3a、3bとして例
えばPt層またはPd層を形成する場合、電子線遮断膜
3a、3bの厚さはそれぞれ20nm程度とする。
【0049】本実施形態の露光方法は、実施形態1と同
様に、LEEPLのような低加速電子ビームリソグラフ
ィに適用される。図8に示すように、メンブレン21の
表面に対して垂直とならないように、電子ビームEBを
照射する。これにより、孔22の壁面と電子ビームEB
が平行とならず、マスクの孔22の径よりも狭い線幅
で、レジストにパターンを転写することが可能となる。
【0050】図8において、メンブレン21の表面に対
する電子ビームの入射角をθ2 とする。マスクに線幅W
1 で孔22を形成し、メンブレン21の表面に対して斜
めに電子ビームを入射させた場合、孔22を透過する電
子ビームの幅(ビームサイズ)W4 は、次式(3)で表
される。 W4 =W1 −t×tanθ2 ・・・(3)
【0051】メンブレン21の厚さtが500nm、孔
22の径W1 が100nmであるステンシルマスクに、
入射角θ2 を3°として電子ビームEBを入射させる
と、ビームサイズW4 は73.8nmとなる。電子ビー
ムの入射角θ2 は、電子ビームが孔22のエッジ近傍を
透過しない範囲で変更可能であり、θ2 を大きくするこ
とにより、ビームサイズW4 をさらに小さくすることも
できる。
【0052】本実施形態の露光方法においても、実施形
態1と同様に、孔22と電子ビームとが平行とならない
ため、孔22のエッジ近傍(孔22の周囲であって、メ
ンブレン21の表面または裏面に近い部分)で、電子ビ
ームの進行方向におけるメンブレン21の厚さは実質的
に薄くなる。
【0053】したがって、電子線遮断膜3a、3bを設
けなかったり、電子線遮断膜3a、3bが薄かったりす
ると、電子ビームが孔22のエッジ部分を突き抜け、パ
ターンを正確に転写することができない。これを避ける
ため、メンブレン21の両面に電子ビームを遮るのに十
分な厚さの電子線遮断膜3a、3bが設けられる。
【0054】電子線遮断膜3a、3bの材料としては、
上記のPt、Pd以外にAu、Al、Ti、Mo、C
r、Ir、W等の金属材料を用いることもできる。電子
線遮断膜3a、3bの材料として、金属等の導電性材料
を用いることにより、電子ビームリソグラフィを行う際
のチャージアップを防止することも可能である。
【0055】また、図示しないが、電子ビームに対する
メンブレン21の配置については、実施形態1と同様
に、メンブレン21と露光対象であるウェハを水平に固
定し、電子ビームを鉛直方向から傾けても、あるいは、
メンブレン21とウェハを傾斜させて互いに平行に固定
し、電子ビームを鉛直方向に照射しても、いずれでもよ
い。
【0056】図9は本実施形態のステンシルマスクの断
面図である。図9に示すように、ステンシルマスク31
はフレーム12に囲まれた所定の大きさのメンブレン2
1を有する。ステンシルマスク31は、孔22の形成工
程を除き、実施形態1の斜坑マスク11の製造方法と同
様の方法で製造することができる。
【0057】斜坑マスク11に孔2を形成する場合は、
図7(g)に示すように、例えばシリコン層17を含む
基板を所定の角度で傾斜させてドライエッチングを行
う。それに対し、ステンシルマスク31に孔22を形成
する場合には、シリコン層17を含む基板を傾斜させず
にドライエッチングを行えばよい。
【0058】半導体装置の製造工程で行われる電子ビー
ムリソグラフィ工程で、上記の実施形態1または2に示
す方法で露光を行うことにより、高解像度の露光機を用
いなくても、レジストに微細なパターンを転写すること
が可能となる。したがって、半導体装置の微細化が可能
となる。
【0059】また、実施形態1で用いられる斜坑マスク
や、実施形態2で用いられるステンシルマスクには、実
際のパターンの線幅よりも広い径で孔2、22を形成す
ればよく、孔2、22のアスペクト比を比較的低くする
ことができる。したがって、より高アスペクト比の孔を
形成する場合のように、特に精度の高いエッチング装置
を用いたり、エッチング条件を厳密に検討したりしなく
ても、パターン欠陥は起こりにくい。
【0060】なお、上記の実施形態1の斜坑マスクや、
実施形態2のステンシルマスクをイオンビームリソグラ
フィ等の他のリソグラフィに適用した場合、電子ビーム
よりもエネルギーが高いことにより、孔近傍でビームが
透過しやすい。したがって、本発明のマスクおよび露光
方法は、特に低加速電子ビームリソグラフィに好適であ
る。
【0061】上記の本発明の実施形態のマスク、マスク
の製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法によ
れば、マスクに形成される孔の実際の径よりも細い線幅
で、パターンを転写することが可能となる。したがっ
て、マスクに極めて高アスペクト比の孔を形成する必要
がなく、マスクの孔が高精度に形成される。また、マス
クの両面の電子線遮断膜により、孔近傍で電子ビームが
メンブレンを透過して、転写されるパターンが崩れるの
を防止できる。
【0062】本発明のマスク、マスクの製造方法、露光
方法および半導体装置の製造方法の実施形態は、上記の
説明に限定されない。上記の露光方法によれば、マスク
パターンのうち、特定の方向の線幅が縮小されるが、例
えば、この方向と直交する方向において線幅を縮小する
には、異なるマスクを作製し、多重露光を行えばよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更
が可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明のマスクによれば、高アスペクト
比の孔を形成せずに、電子ビームリソグラフィにおいて
微細パターンを転写できる。本発明のマスクの製造方法
によれば、微細パターンを転写できるマスクを、高アス
ペクト比の孔を形成せずに製造できる。
【0064】本発明の露光方法によれば、ステンシルマ
スクに形成された孔の径よりも微細な線幅でマスクパタ
ーンを転写できる。本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、微細パターンを高精度に形成し、半導体装置を微
細化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態1に係るマスクのメン
ブレン部分を拡大した断面図である。
【図2】図2(a)および(b)は本発明の実施形態1
に係る露光方法を示す概略図である。
【図3】図3は本発明の実施形態1に係る露光方法を示
す概略図である。
【図4】図4(a)は本発明の実施形態1に係るマスク
の断面図であり、図4(b)は本発明の実施形態1に係
るマスクの製造方法の製造工程を示す断面図である。
【図5】図5(c)および(d)は本発明の実施形態1
に係るマスクの製造方法の製造工程を示す断面図であ
り、図4(b)に続く工程を示す。
【図6】図6(e)および(f)は本発明の実施形態1
に係るマスクの製造方法の製造工程を示す断面図であ
り、図5(d)に続く工程を示す。
【図7】図7(g)〜(i)は本発明の実施形態1に係
るマスクの製造方法の製造工程を示す断面図であり、図
6(f)に続く工程を示す。
【図8】図8は本発明の実施形態2に係る露光方法を示
す概略図である。
【図9】図9は本発明の実施形態2に係るマスクの断面
図である。
【図10】図10は従来のマスクの断面図である。
【符号の説明】
1、21、43…メンブレン、2、22、44…孔、3
a、3b…電子線遮断膜、11…斜坑マスク、12、4
2…フレーム、13…SOI基板、14a、14b、1
6、45…酸化シリコン層、15…シリコンウェハ、1
7…シリコン層、18、20…レジスト、19…保護
層、31、41…ステンシルマスク。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄膜と、 前記薄膜の一部に形成された、電子線が透過する孔と、 前記孔と平行でない電子線を遮断するのに十分な厚さ
    で、前記薄膜の両面に形成された電子線遮断膜とを有す
    るマスク。
  2. 【請求項2】前記孔は、前記薄膜の表面に対して垂直と
    ならないように、一定の角度を設けて形成されている請
    求項1記載のマスク。
  3. 【請求項3】前記孔は、前記薄膜の表面に対して垂直に
    形成されている請求項1記載のマスク。
  4. 【請求項4】前記電子線遮断膜は導電性を有する請求項
    1記載のマスク。
  5. 【請求項5】前記電子線遮断膜は金属層を含む請求項4
    記載のマスク。
  6. 【請求項6】前記孔以外の部分に、電子線を遮断しない
    ように形成された薄膜支持部をさらに有する請求項1記
    載のマスク。
  7. 【請求項7】前記薄膜支持部は前記孔およびその近傍の
    前記薄膜を囲むように、枠状に形成されている請求項6
    記載のマスク。
  8. 【請求項8】薄膜上に所定のパターンでエッチングマス
    ク層を形成する工程と、 前記薄膜の表面にエッチングガスを斜めに入射させてド
    ライエッチングを行い、前記薄膜に、前記薄膜の表面に
    対して垂直でない孔を形成する工程と、 前記エッチングマスク層を除去する工程と、 前記薄膜の両面に、前記孔と平行でない電子線を遮断す
    るのに十分な厚さで電子線遮断膜を形成する工程とを有
    するマスクの製造方法。
  9. 【請求項9】薄膜に所定のマスクパターンで孔が形成さ
    れたマスクを介して、露光面に電子線を照射し、前記露
    光面に前記マスクパターンを転写する露光方法であっ
    て、 電子線を前記孔と平行とならないように照射する露光方
    法。
  10. 【請求項10】前記孔が前記薄膜の表面に対して垂直に
    形成されていないマスクを用いる請求項9記載の露光方
    法。
  11. 【請求項11】電子線を前記薄膜の表面に対して斜めに
    照射する請求項10記載の露光方法。
  12. 【請求項12】電子線を前記薄膜の表面に対して垂直に
    照射する請求項10記載の露光方法。
  13. 【請求項13】前記孔が前記薄膜の表面に対して垂直に
    形成されたマスクを用い、電子線を前記薄膜の表面に対
    して斜めに照射する請求項9記載の露光方法。
  14. 【請求項14】薄膜に所定のマスクパターンで孔が形成
    されたマスクを介して、感光面に電子線を照射し、前記
    感光面に前記マスクパターンを転写する工程を有する半
    導体装置の製造方法であって、 電子線を前記孔と平行とならないように照射する半導体
    装置の製造方法。
JP2001269269A 2001-09-05 2001-09-05 マスク、マスクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法 Pending JP2003077819A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269269A JP2003077819A (ja) 2001-09-05 2001-09-05 マスク、マスクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269269A JP2003077819A (ja) 2001-09-05 2001-09-05 マスク、マスクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003077819A true JP2003077819A (ja) 2003-03-14

Family

ID=19095120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001269269A Pending JP2003077819A (ja) 2001-09-05 2001-09-05 マスク、マスクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003077819A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6897157B2 (en) Method of repairing an opaque defect on a mask with electron beam-induced chemical etching
JP2001308002A (ja) フォトマスクを用いたパターン作製方法、及びパターン作製装置
KR100590575B1 (ko) 새로운 물질을 이용한 전자빔 리소그래피 방법
TW479267B (en) Exposure mask, exposure mask manufacturing method, and semiconductor device manufacturing method using exposure mask
JP4655411B2 (ja) マスクおよびその製造方法と半導体装置の製造方法
TW591343B (en) Mask and its manufacturing method, manufacturing method of semiconductor device
JP5343378B2 (ja) ステンシルマスクおよびその製造方法
JP5011774B2 (ja) 転写マスクブランク及び転写マスク並びにパターン露光方法
JPH0466345B2 (ja)
JP2003077819A (ja) マスク、マスクの製造方法、露光方法および半導体装置の製造方法
JP4066636B2 (ja) 露光マスク、その製造方法、露光装置および露光方法
JP2874683B2 (ja) 電子ビ−ム装置用マスク及びその製造方法
JP4346063B2 (ja) 転写マスクブランク、転写マスク並びにその転写マスクを用いた転写方法
JP3110955B2 (ja) 荷電粒子線露光用マスク製造方法
JP2899542B2 (ja) 転写マスクの製造方法
JP2002270496A (ja) マスクおよびその製造方法と半導体装置の製造方法
JP2004146721A (ja) ステンシルマスク及びその作製方法
JP2002231599A (ja) マスク原盤、マスク、マスクの製造方法および半導体装置の製造方法
JPS5934632A (ja) X線マスクの製造方法
JP2008244323A (ja) ステンシルマスク
JPH1010706A (ja) 電子線描画用ステンシルマスク
JPH11168049A (ja) ステンシルマスクの製造方法
JPH02252229A (ja) X線露光用マスクの製造方法
JP2001068404A (ja) 電子線転写マスク用保護部材及び電子線投影露光装置
JP2004273689A (ja) 露光マスク及びその製造方法、並びに半導体装置の製造方法