JP4066636B2 - 露光マスク、その製造方法、露光装置および露光方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷電粒子線を露光光として用いたリソグラフィ用の露光マスク、その製造方法、露光装置および露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ICやLSI等の半導体装置製造工程の一つに、半導体基板上に微細な回路パターンを形成するリソグラフィ工程がある。半導体装置の性能はその装置の中にどれだけ多くの回路を設けたかでほぼ決まり、それは基板上に形成する回路パターンサイズに大きく左右される。近年の半導体集積回路製造技術の発展には目覚しいものがあり、半導体装置の微細化、高集積化の傾向も著しい。
【0003】
半導体基板上に集積回路パターンを形成する方法としては、これまで紫外光を用いたフォトリソグラフィ法が一般的であった。しかし、回路パターンのより一層の微細化が進むにつれて光の解像限界が懸念され始め、電子線やイオンビームなどの荷電ビームやX線を用いたより高解像なリソグラフィ技術が検討されている。例えば荷電粒子ビームを用いた露光技術は、ビーム径をnmオーダーにまで絞ることができるため、100nm以下の微細パターンを容易に形成できる点に大きな特徴があり、なかでも電子線描画技術は古くから実用化されている。
【0004】
ところが、このような極めて細く絞った電子線を走査しながら描画する、いわゆる直接描画法では、大面積あるいは大きなパターンを形成するには膨大な時間を必要とすること、即ちスループット(単位時間当たりの処理量)が低いことが問題であった。そのため、半導体集積回路製造におけるリソグラフィ方法としては依然として紫外光を光源としたフォトリソグラフィ法が用いられ、電子線直接描画法はフォトリソグラフィ用レチクル(マスク)の製造やフォトリソグラフィではデザインルールの厳しい次世代の試験的なデバイス試作など、限定された分野でのみ使用されているにすぎなかった。
【0005】
このような問題を解決するために、従来の様にガウシアンの形状をした電子ビーム粒子で直接描画するのではなく、可変成形した電子ビームを用いて所定のパターンを電子光学系を介して直接描画する方法が1980年代に出現し、いわゆるブロック露光やセルプロジェクション方式と呼ばれる方法による部分一括パターンを縮小してウェーハ基板上に描画するリソグラフィ技術が1990年代に出現した(サイエンスフォーラムより1994年11月刊の「ULSIリソグラフィ技術の革新」P177、及び、図5等参照)。これらの技術進歩により、電子線直接描画のスループットは飛躍的に向上している。
【0006】
さらには、ルーセント・テクノロジー等が開発しているSCALPEL(www.lucent.co.jp/press/99_2_5.html参照)や、IBMがNikonと共同で開発しているPREVAIL(”Projection Exposure with Variable Axis Immersion Lenses:A High−Throughbut Electron Beam Approach to“Suboptical”Lithography””Hans C PFEIFEER;JJAP Vo1.34(1995)pp.6658−6662参照)等の電子線縮小描画(電子線リソグラフィ)であれば、さらにスループットも早くできると考えられる。
【0007】
しかし、これらの電子線縮小描画のためには電子ビームがよく収束しシャープな像を作り出す様、電子ビームのエネルギーを高くする必要がある。そのため、上記部分ブロック露光やセルプロジェクション方式での電子線のエネルギーは50keVが一般的であったのが、電子線縮小描画では電子ビームのエネルギーは100keVとなる。この様な高エネルギーでは電子線光学系を制御するためのしくみも大掛かりになり、装置のコストが非常に大きなものとなってしまう。しかも、高エネルギー電子ビームでは、電子がレジスト内でエネルギーをほとんど放出しないままレジストを通過してしまうので電子数当たりのレジスト感度が小さくなる。このため、電子ビームのエネルギーが高いほど、同じ感度のレジストを用いる場合に必要な電子ビーム電流量は大きくなり、ビーム内の電子密度はより高くなる。ビーム内の電子密度がより高くなると、ビームの焦点がぼけ、パターン解像度の劣化が引き起こるというジレンマが生じる。また電子ビーム電流量が大きくなるほど近接効果(下側の基板からレジストヘの後方散乱の結果、形成されるパターンに歪みをもたらす)の影響も大きくなる。さらに、電子ビーム電流が高くなるほど、マスク、レジスト層、さらには基板も加熱され、形成パターンの歪みはより大きいものになる。従って、必要な精度を維持するために、電子ビーム電流を限定する必要がありスループットに影響を及ぼす。
【0008】
これらの影響を回避するため、低エネルギーの電子ビームによるパターンを形成する露光方法が開発された。低エネルギーの電子ビームでは近接効果が実質的に減少することが”Low voltage alternative forelectron beam lithography”(J Vac.Sci TechB 10(6),11月/12月 3094−3098)にて報告されている。
【0009】
このような低エネルギーの電子ビームを用いたリソグラフィ技術の一つとして、特許 第2951947に示された技術を利用して開発が進められているLEEPL(Low Energy E−beam Proximity Projection Lithography:www.leepl.com、および日刊工業新聞/2000年12月4日の発表資料等参照)においては、電子ビームのエネルギーは約1〜4keV、特徴的には約2keVである。
【0010】
ところで、上述した露光方法のうち、電子線縮小描画やLEEPLにおいては、予め露光パターンが形成された露光マスクを用いて露光が行われるが、通常、荷電粒子線を露光光に用いる場合の露光マスクには、貫通孔状の開口パターンを露光パターンとして設ける必要がある。図9には、このような露光マスクの一例を示す。この図に示す露光マスク100は、マスク支持枠101で支持された薄膜(いわゆるメンブレン)103に、露光パターンとなる開口パターン105を設けてなる。この開口パターン105は、メンブレン103の両面においてほぼ同一形状を保っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した構成の露光マスクにおいて、開口パターンの形状を精度良く形成するためには、開口パターンのアスペクト比をより低く抑える必要がある。このため、開口パターンの微細化にともない、露光マスク(メンブレン部分)の薄膜化が加速されることになる。
【0012】
例えば、上記構成の露光マスクが用いられるLEEPLにおいては、露光マスクはレジストで被覆された基板との間に約50μmの間隔を設けて配置され、露光マスク上の開口パターンはウェーハ上のパターンと等倍のいわゆる等倍近接露光が行われる。このため、LEEPLによって、例えば100nm以下の極微細なパターンを基板上に形成するためには、露光マスク上にも同じく100nm以下の極微細な開口パターンを形成する必要があり、この場合、露光マスクの厚み(メンブレン部分の厚み)には、500nm程度の薄膜化が要求される。これは、例えばセルプロジェクション方式で電子線のエネルギーが50keVである日立製電子線描画装置HL900Dで使用されるマスクの厚みが10μmであるのに対し、1/10以下の厚みになる。
【0013】
しかし、メンブレンの薄膜化によって、微細化された開口パターンの寸法精度の確保は可能になるものの、開口パターンを設けたことによる応力の変化に対してメンブレンが変形し易くなる。このため、この変形によってウェーハ上に形成されるパターンの変形や位置ずれが生じることになる。
【0014】
特に、露光マスク中の開ロパターンのコーナーが角を持つと角に応力が集中するので開ロパターンが変形し易い。このため、ウェーハ上に形成する半導体装置の回路パターンも本来所望のパターンから変形し、最終的に作られた半導体装置の性能や信頼性を悪化させる要因になる。また、開口パターンの角に応力が集中することによって、開ロパターンの角部分から亀裂が生じ、該マスクが使用不可能となる場合もある。
【0015】
そこで本発明は、微細な開口パターンを備えながらも、開ロパターンの形状を維持することが可能な露光マスクと、その製造方法、さらにはこの露光マスクを用いた露光装置および露光方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明の露光マスクは、それぞれ開口パターンが設けられた複数の層部分を、当該各開口パターンを部分的に交差させた状態で積層してなる基板を備えており、各開口パターンの交差部分に基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンが設けられていることを特徴としている。
【0017】
このような構成の露光マスクでは、積層させた開口パターンの交差部分を露光パターンとしているため、開口パターンの平面的な内壁部分のみで露光パターンが構成される。このため、投影形状が矩形のような角部を有する露光パターンであっても、その内壁に応力が集中し易い角部が設けられることはない。
【0018】
そして、このような構成の露光マスクを製造方法するための本発明は、基板の一主面側に第1の溝パターンを形成する工程と、基板の他主面側に第1の溝パターンと部分的に交差する状態で当該第1の溝パターンに達する第2の溝パターンを形成する工程とを行い、これにより、第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンを設けることを特徴としている。
【0019】
このような製造方法では、基板の一主面側に形成された第1の溝パターンに対してこれと交差するように、基板の他主面側に第2の溝パターンを形成するようにしたことから、これらの交差部分に、第1の溝パターンの内壁における平面部分と第2の溝パターンの内壁における平面部分とによって、投影形状が規制される開口形状の露光パターンが形成される。
【0020】
また本発明は、このような構成の露光マスクを備えた露光装置、および露光方法でもあり、荷電粒子線を露光光としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、各図を用いて詳細に説明する。尚、ここでは、第1実施形態〜第3実施形態において、露光マスクとその製造方法の実施の形態を説明し、第4実施形態において露光装置とこれを用いた露光方法の実施の形態を説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1(1)および図1(2)は、本発明の第1実施形態の露光マスクを示す断面図である。また、図2は、図1の露光マスクの要部斜視図であり、1つの露光パターン部分の斜視図である。尚、図1(1)は、図2のA−A’方向の断面図であり、図1(2)は、図2のB−B’方向の断面図となっている。
【0023】
これらの図に示す露光マスク10は、荷電粒子線を露光光としたパターン露光、例えば従来の技術で説明したLEEPLのような電子線を露光光としたパターン露光に用いられる露光マスクである。この露光マスク10は、支持枠11によってメンブレン(薄膜)状の基板12を支持してなる。
【0024】
基板12は、複数の層部分を積層してなり、例えばここでは一主面側(支持枠11側)の第1層部分13と、他主面側の第2層部分14とで構成されていることとする。これらの第1層部分13および第2層部分14は、後に説明する露光マスクの製造を考慮した場合、それぞれ異なる材質で構成することが好ましく、例えばシリコンと酸化シリコンで構成されていることとする。また、基板12は、同一材料で構成されていても良く、またSi単結晶や、ガラス基板、あるいはダイヤモンドからなる一枚構成(一体物)であっても良い。
【0025】
このような第1層部分13および第2層部分14には、それぞれ開口パターン13a,14aが複数設けられている。各開口パターン13a,14aは、それぞれが例えば矩形の開口形状を有していることとする。
【0026】
そして、第1層部分13に設けられた開口パターン13aと、第2層部分14に設けられた開口パターン14aとが、部分的に交差した状態で配置されており、各交差部分に基板12の一主面側と他主面側とを連通する各露光パターン15が設けられている。つまり、この露光マスク10は、第1層部分13に設けられた開口パターン13aが、基板12の一主面側に溝パターンとして設けられている一方、第2層部分14に設けられた開口パターン14aが、基板12の他主面側に溝パターンとして設けられており、これらの溝パターンの交差部分が露光パターン15となっているのである。
【0027】
また、開口パターン13aと開口パターン14aとは完全に交差した状態で配置され、これにより露光パターン15の投影形状が、開口パターン13aの平面的な内壁部分と開口パターン14aの平面的な内壁部分とで構成される。
【0028】
尚、図面においては、1つの開口パターン13aに対して1つの開口パターン14aを交差させた構成を示したが、1つの開口パターン13aに対して複数の開口パターン14aを交差させても良く、この逆であっても良い。
【0029】
ここで、第1層部分13および第2層部分14のそれぞれは、開口パターン13a,14aを精度良好に形成可能な膜厚を有していることとし、例えば100nm以下の線幅の露光パターン15を設ける場合には、第1層部分13の膜厚t1および第2層部分14の膜厚t2はそれぞれ約500nm程度であることとする。尚、これに対して、支持枠11の厚みは、基板12の膜厚よりも厚く、例えばマスクの元となるウェーハ厚程度で良い。
【0030】
さらに、露光マスク10は、1回目の露光の際に露光光(電子線のような荷電粒子線)が照射される領域、2回目の露光の際に露光光が照射される領域…、の複数の領域が設けられ、これらの領域に形成された開口パターン13aを組み合わせて一つのパターン(例えば半導体装置の回路パターン)となるように構成されていても良い。
【0031】
また、この露光マスク10は、電子ビームなどの荷電粒子線を露光光としたパターン露光に用いられるため、荷電粒子線によるチャージアップを防ぐためタングステン・モリブデン・イリジウムなどの金属、あるいは、これらの金属を含む合金等の金属材料からなる導電層を、荷電粒子線の照射面(ここでは、第1層部分13)上に形成しておくことが好ましい。
【0032】
このように構成された露光マスク10において、露光パターン15の投影形状は、開口パターン13aと開口パターン14aとが重ね合わされた部分となる。図3は、この露光マスク10に電子線Eを照射した場合の投影形状を説明する図であり、基板12を第1層部分13と第2層部分14とに分離した図である。この図に示すように、露光マスク10に照射された電子線Eは、開口パターン13aによって成形され、次いで開口パターン14aによって成形され、開口パターン13a,14aの両方を通過した電子線Eのみが、矩形の投影形状eで露光面(例えばウェーハW表面)に照射されることになる。
【0033】
以上のように、矩形の投影形状を有する露光パターン15は、積層させた開口パターン13a,14aの交差部分で構成されており、開口パターン13a,14aの平面的な内壁部分のみで構成されている。このため、露光パターン15は、その投影形状が角部を有する形状であったとしても、その内壁に応力が集中し易い角部が設けられることはない。したがって、この露光パターン15が設けられた基板12を例えば露光パターン15の微細化のために薄膜化した場合であっても、上記角部への応力集中による基板の歪みを防止することが可能になる。この結果、この露光マスク10を用いた露光においては、微細な露光パターン15を、形状精度良好に投影することが可能になる。
【0034】
また、LEEPLに代表されるような低加速の電子ビームを用いるリソグラフィ技術においては、厚みの薄い露光マスク(メンブレン状の基板12)を用いることが必要となると考えられる。このため、上述したように薄膜化が可能である本露光マスク10は、低加速の電子ビームを用いる露光用として特に適したものとなる。したがって、この露光マスク10により、例えば100nmルール以降の半導体回路形成の量産化を実現できる。
【0035】
さらに、ダイヤモンド薄膜のような強度があるが材料及び加工コストのかかる材料を用いることなく、基板12を薄膜化できるため、半導体装置製造プロセスでよく用いられているシリコン単結晶などの強度はそれほどではない材料を用い、また加工コストを抑えることができる。また、加工も容易なので短納期で、このような露光マスク10を作成することができる。そのため、マスク専門メーカーだけでなく、半導体メーカーも自前で、しかも短期間で該マスクを作成することが可能で、ニーズに応じた多品種の半導体装置をタイミング良く市場に提供することが可能となる。
【0036】
次に、このような構成の露光マスク10の製造方法を、図4の断面工程図を用いて説明する。
【0037】
先ず、図4(1)に示すように、単結晶シリコンからなるシリコン基板41上に、絶縁膜として形成した酸化シリコン膜42を介してシリコン薄膜43を形成してなるSOI基板(ウェーハ)44を用意する。そして、例えばLP−CVD法によって、膜厚400nmの窒化シリコン(Si3N4)膜45を成膜し、このウェーハ44の周囲を窒化シリコン膜45で覆う。
【0038】
次に、図4(2)に示すように、シリコン基板41側の窒化シリコン膜45をパターニングし、シリコン基板41の周縁部から側壁、さらにはシリコン薄膜43側を覆う状態で窒化シリコン膜45を残し、シリコン基板41の中央部分を露出させる状態で窒化シリコン膜を除去する。この際、シリコン基板41の周縁側の窒化シリコン膜45上にレジストパターン(図示省略)を形成し、これをマスクに用いてシリコン基板41側の窒化シリコン膜45を、フロロカーボン系ガスなどを用いてドライエッチングする。
【0039】
その後、図4(3)に示すように、シリコン基板41上の周縁部に残した窒化シリコン膜45をマスクとして、水酸化カリウム水溶液をエッチング溶液に用いてシリコン基板41をウエットエッチングし、酸化シリコン膜42を露出させる。これにより、シリコン基板41からなる支持枠11を形成する。また、この支持枠11に支持された状態の酸化シリコン膜42とシリコン薄膜43とからなる基板12を形成する。この基板12においては、酸化シリコン膜42が第1層部分13となり、シリコン薄膜43が第2層部分14となる。
【0040】
次に、図4(4)に示すように、酸化シリコン膜42(第1層部分13)上に、レジストパターン46を形成し、このレジストパターン46をマスクにして酸化シリコン膜42(第1層部分13)をエッチングする。この際、フロロカーボン系ガスなどを用いたドライエッチングによって、シリコン薄膜43(第2層部分14)をエッチングストッパにして酸化シリコン膜42を選択的にエッチング除去する。これにより、酸化シリコン膜42からなる第1層部分13に開口パターン13aを形成する。この開口パターン13aは、基板12の一主面側に第1の溝パターン42aとして形成されることになる。
【0041】
次いで、レジストパターン46を除去した後、図4(5)に示すように、シリコン薄膜43(第2層部分14)側の窒化シリコン膜45上に、レジストパターン47を形成する。そして、このレジストパターン47をマスクにして窒化シリコン膜45をエッチング除去する。
【0042】
そして、図4(6)に示すように、窒化シリコン膜45をマスクにして、さらにシリコン薄膜43(第2層部分14)をエッチングする。この際、塩素系ガスなどを用いたドライエッチングによって、酸化シリコン膜42(第1層部分13)をエッチングストッパにしてシリコン薄膜43(第2層部分14)を選択的にエッチング除去する。これにより、シリコン薄膜43からなる第2層部分14に開口パターン14aを形成する。この開口パターン14aは、基板12の一主面側に第2の溝パターン43aとして形成されることになる。
【0043】
以上の工程の後、シリコン薄膜43(第2層部分14)側の窒化シリコン膜45を除去する。これによって図1および図2を用いて説明した露光マスク10を形成することができる。
【0044】
尚、この製造方法においては、基板12を、その一主面側と他主面側との両側からパターンエッチングするため、露光パターン15を精度良好に形成するための膜厚が、第1層部分13と第2層部分14とに分散されることになる。つまり、露光パターン15の径に対する基板12の膜厚のアスペクトを、基板12の一方側からのみパターンエッチングする場合の倍以上にできる。
【0045】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態の露光マスクを示す断面図である。この図に示す露光マスク10’と、図1および図2を用いて説明した第1実施形態の露光マスクとの異なるところは、基板12’構成にある。
【0046】
すなわち、基板12’は、第1層部分13と第2層部分14との間に、これらの層部分とは異なる材質で構成された中間層部分17を挟持してなる。ここで、第1層部分13と第2層部分14とは、同質材料からなることが好ましい。また、中間層部分17は、第1層部分13と第2層部分14とに対するエッチングストッパとなる材料で構成されることとする。
【0047】
この中間層部分17には、例えば第2層部分14に形成された開口パター14aと連続する形状の開口パターン17aが設けられている。つまり、この開口パターン17aは、開口パターン14aと同一形状を有して完全に重ね合わされた状態で配置されている。尚、開口パターン17aは、第1層部分13に形成された開口パターン13aと連続するように配置されていても良い。
【0048】
そして、開口パターン13aと、開口パターン14aおよび開口パターン17aとの交差部分を、基板12’の一主面側と他主面側とを連通する露光パターン15’としている。
【0049】
このような構成の露光マスク10’では、露光パターン15’が、開口パターン13aと、開口パターン14aおよび開口パターン17aとの交差部分で構成されており、開口パターン14aと開口パターン17aとが連続している。このため、第1実施形態の露光マスクと同様に、露光パターン15’は、その投影形状が角部を有する形状であったとしても、その内壁に応力が集中し易い角部が設けられることはなく、第1実施形態の露光マスクと同様の効果を得ることができる。
【0050】
しかも、材質の異なる中間層部分17を挟持する第1層部分13と第2層部分14とが同質材料で構成されていることから、基板12’の両面に掛かる応力を均等にすることが可能であり、基板12’部分の応力による変形を抑える効果が高い。したがって、中間層部分17をエッチングストッパとすることで、精度の良好な加工によって露光マスク10’を作製すようにした場合であっても、作製された露光マスク10’の応力による変形を抑えることが可能になる。
【0051】
次に、このような構成の露光マスク10’の製造方法を、図6の断面工程図を用いて説明する。
【0052】
先ず、上述した第1実施形態において図4(1)および図4(2)を用いて説明した工程を行った後、図6(1)に示すように、シリコン基板41上の周縁部に残した窒化シリコン膜45をマスクとして、水酸化カリウム水溶液をエッチング溶液に用いてシリコン基板41をウエットエッチングする。この際、酸化シリコン膜42上に、所定膜厚のシリコン基板41を残すようにエッチング時間を制御しつつ、当該シリコン基板41のエッチングを行う。
【0053】
これにより、シリコン基板41からなる支持枠11を形成する。そして、この支持枠11に支持された状態の、シリコン基板41部分、酸化シリコン膜42およびシリコン薄膜43とからなる基板12’を形成する。この基板12’においては、酸化シリコン膜42上に残したシリコン基板41部分が第1層部分13となり、酸化シリコン膜42が中間層部分17、シリコン薄膜43が第2層部分14となる。
【0054】
以上の後、図6(2)に示すように、酸化シリコン膜42上に、レジストパターン61を形成し、このレジストパターン61をマスクにしてシリコン基板41(第1層部分13)をエッチングする。この際、塩素系ガスなどを用いたドライエッチングによって、酸化シリコン膜42(中間層部分17)をエッチングストッパにしてシリコン基板41(第1層部分13)を選択的にエッチング除去する。これにより、シリコン基板41からなる第1層部分13に開口パターン13aを形成する。この開口パターン13aは、基板12’の一主面側に第1の溝パターン41aとして形成されることになる。
【0055】
次に、レジストパターン61を除去した後、図6(3)に示すように、シリコン薄膜43側の窒化シリコン膜45上に、レジストパターン62を形成する。そして、このレジストパターン62をマスクにして窒化シリコン膜45をエッチング除去する。
【0056】
そして、図6(4)に示すように、窒化シリコン膜45をマスクにして、さらにシリコン薄膜43(第2層部分14)をエッチングする。この際、塩素系ガスなどを用いたドライエッチングによって、酸化シリコン膜42(中間層部分17)をエッチングストッパにしてシリコン薄膜43(第2層部分14)を選択的にエッチング除去して開口パターン14aを形成する。これに引き続き、エッチングストッパに用いた酸化シリコン膜42(中間層部分17)をエッチングして、開口パターン14aに連続する開口パターン17aを形成する。この開口パターン14a,17aは、基板12’の他主面側に第2の溝パターン42a’として形成されることになる。
【0057】
以上の工程の後、シリコン薄膜43(第2層部分14)側の窒化シリコン膜45を除去し、これにより図5を用いて説明した露光マスク10’を形成することができる。
【0058】
(第3実施形態)
図7(1),(2)は、本発明の露光マスクの第3実施形態を示す断面図である。この図に示す露光マスク10”と、図1および図2を用いて説明した第1実施形態の露光マスクとの異なるところは、基板12”が3層構造となっている点にある。
【0059】
すなわち、基板12”は、第1層部分13および第2層部分14、さらには第3層部分31との3層部分で構成されている。第1層部分13および第2層部分14は、第1実施形態の露光マスクで説明したと同様であることとし、この第2層部分14に第3層部分31を貼り合わせた状態で、基板12”が構成されている。尚、図7(2)においては説明のため、第3層部分31のみを分離した状態を図示した。
【0060】
この第3層部分31には、開口パターン31aが複数設けられており(図面状においては1つのみを示す)、各開口パターン31a、それぞれが例えば矩形の開口形状を有していることとする。そして、各開口パターン31aは、第1層部分13に設けられた開口パターン13a、および第2層部分14に設けられた開口パターン14aとに対して、部分的に交差した状態で配置されており、各交差部分に基板12の一主面側と他主面側とを連通する各露光パターン15”が設けられている。これらの開口パターン13a、開口パターン14aおよび開口パターン31aは完全に交差した状態で配置されることとし、露光パターン15”の投影形状が、開口パターン13aの平面的な内壁部分、開口パターン14aの平面的な側壁部分、および開口パターン31aの平面的な内壁部分とで構成されることが好ましい。
【0061】
ここで、第3層部分31は、第1層部分13および第2層部分14と同様に、開口パターン21aを精度良好に形成可能な膜厚を有していることとする。
【0062】
このように構成された露光マスク10”は、各層部分に形成された開口パターン13a,14a,31aの平面的な内壁部分のみで露光パターン10”を形成している。このため、第1実施形態と同様に、露光パターン15”は、その投影形状が角部を有する形状であったとしても、その内壁に応力が集中し易い角部が設けられることはなく、第1実施形態の露光マスクと同様の効果を得ることができる。
【0063】
しかも、基板12”を3層構造とし、それぞれに形成された開口パターン13a,14a,31aを部分的に交差させて露光パターン15”としているため、露光パターン15”は、投影形状が矩形であるものに限定されることなく、図7に示すような6角形の投影形状や、5角形の投影形状を有するものとすることができる。
【0064】
このような構成の露光マスク10”を製造する場合には、例えば第1実施形態において図4(6)を用いて説明した工程を終了した後、第3層部分31を構成する膜(第3層膜)を第2層部分14上に貼り合わせ、この第3層膜31をパターンエッチングすることで開口パターン31aを形成する。
【0065】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態として、上述した露光マスクを用いた露光装置の構成およびこの露光装置による露光方法を、図8を用いて説明する。ここでは、LEEPLに用いる露光装置を例にとる。
【0066】
この図に示す露光装置は、露光光として電子ビームE(荷電粒子線)を生み出す電子銃81(照射部)を備えており、この電子銃81から放出された電子ビームEの経路上に、電子ビームEの経路を法線とする状態で、上述した構成の露光マスク10(または露光マスク10 ' ,10 " )が配置され、この露光マスク10(10’,10”)との間に間隔を保ってxy移動可能なステージ82が配置されていることとする。露光マスク10(10’,10”)とステージ82との間隔は、ステージ82上に露光対象となるウェーハWを載置した場合に、ウェーハW表面と露光マスク10(10’,10”)と間に約50μmの間隔dが設けられる程度に設定されている。
【0067】
そして、電子銃81と露光マスク10(10’,10”)との間には、電子ビームEの経路を囲む状態で、電子銃81側から順に、進行方向を平行にするためのコンデンサレンズ83、電子ビームEを制限するアパーチャー84、電子ビームが平行なままでラスターまたはベクトル走査モードの何れかで且つ露光マスク10(10’,10”)に垂直に入射するように偏向させる目的を持つ対となるメインデフレクターのセット85,86があり、さらには電子ビームEの照射位置の微調整を行うための微調整用デフレクター87,88が配置されている。
【0068】
以上のような構成の露光装置を用いて露光を行う場合には、先ず、ステージ82上に、表面にレジストを塗布してなるウェーハWを載置する。次いで、電子銃81から放出させた電子ビームEを、コンデンサレンズ83、アパーチャー84で成形しつつ、上述したデフレクター85〜88で電子ビームEの照射位置を調整しつつ走査させながら露光マスク10(10’,10”)に照射する。そして、この露光マスク10(10’,10”)の露光パターン15を通過することで成型された電子ビームE’を、ウェーハW表面のレジスト(図示省略)に照射し、このレジストに対してパターン露光を行う。
【0069】
このような露光装置および露光装置を用いた露光方法によれば、上述した露光マスクを用いているため、露光マスクに形成された微細な露光パターンに対して歪みのない投影形状でパターン露光を行うことが可能になる。したがって、精度良好に、微細なレジストパターンを形成することが可能になる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の露光マスクによれば、積層させた開口パターンの交差部分を露光パターンとすることで、投影形状が矩形のような角部を有する露光パターンを、その内壁に応力が集中し易い角部を設けることなく構成することが可能になる。したがって、この露光パターンが設けられた基板を薄膜化した場合であっても、上記角部への応力集中による基板の歪みを防止することが可能になり、微細な露光パターンを形状精度良好に投影させることが可能になる。
【0071】
また、本発明の露光マスクの製造方法によれば、基板の一主面側に第1の溝パターンを形成し、これと交差するように基板の他主面側に第2の溝パターンを形成するようにしたことから、上述した本発明の構成の露光マスクを形成することができる。
【0072】
さらに、本発明の露光装置によれば、上述した本発明の露光マスクを備えた構成とすることで、微細な露光パターンを歪みなく投影するパターン露光を行うことが可能になる。
【0073】
そして、この露光装置を用いた露光方法によれば、微細な露光パターンを歪みなく投影したパターン露光を行うことが可能であるため、例えば半導体装置の回路パターンも本来所望のパターンから変形させる事無く形成することが可能であり、最終的に作られた半導体装置の性能や信頼性の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の露光マスクの構成を示す断面図である。
【図2】第1実施形態の露光マスクの構成を示す要部斜視図である。
【図3】第1実施形態の露光マスクの投影形状を説明する図である。
【図4】第1実施形態の露光マスクの製造工程を示す断面図である。
【図5】第2実施形態の露光マスクの構成を示す断面面である。
【図6】第2実施形態の露光マスクの製造工程を示す断面図である。
【図7】第3実施形態の露光マスクの構成を示す図である。
【図8】本発明の第4実施形態で示す露光装置の構成図である。
【図9】従来の露光マスクの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10,10’,10”…露光マスク、12,12’,12”…基板、13…第1層部分、13a,14a,17a,31a…開口パターン、14…第2層部分、17…中間層部分、31…第3層部分、15,15’,15”…露光パターン、41a,42a…第1の溝パターン、42a’43a…第2の溝パターン、81…電子銃(照射部)、E…電子線(荷電粒子線)
Claims (10)
- メンブレン状の基板に開口パターンからなる露光パターンを設けてなる露光マスクであって、
シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板において当該シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板をエッチング除去することにより形成された当該シリコン基板からなる支持枠と、
前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板とを備え、
前記酸化シリコン膜に第1の溝パターンが形成され、
前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で当該第1の溝パターンに達する第2の溝パターンが形成され、
前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンが設けられている
ことを特徴とする露光マスク。 - シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板を用意し、前記シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板をエッチング除去することにより、当該シリコン基板からなる支持枠を形成すると共に、前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板を形成する工程と、
前記酸化シリコン膜に第1の溝パターンを形成する工程と、
前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で当該第1の溝パターンに達する第2の溝パターンを形成する工程とを行い、
前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンを設ける
ことを特徴とする露光マスクの製造方法。 - 荷電粒子線の照射部と、当該照射部から発生させた荷電粒子線の経路に設けられた露光マスクとを備えた露光装置において、
前記露光マスクは、シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板を用いて構成されたものであって、
前記シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板をエッチング除去することにより形成された当該シリコン基板からなる支持枠と、
前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板とを備え、
前記酸化シリコン膜に第1の溝パターンが形成され、
前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で当該第1の溝パターンに達する第2の溝パターンが形成され、
前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンが設けられている
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項3記載の露光装置において、
露光対象となるウェーハを載置するステージを備え、当該ステージ上に前記露光マスクが近接して配置されることにより、等倍近接露光が行われる
ことを特徴とする露光装置。 - 荷電粒子線を露光光として用いる露光方法であって、
シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板における前記シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板をエッチング除去することにより形成された当該シリコン基板からなる支持枠と、前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板とを備え、前記酸化シリコン膜に第1の溝パターンが形成され、前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で当該第1の溝パターンに達する第2の溝パターンが形成され、前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンが設けられている露光マスクに対し、露光光となる荷電粒子線を照射することで当該荷電粒子線を前記露光パターンの形状に成形する
ことを特徴とする露光方法。 - メンブレン状の基板に開口パターンからなる露光パターンを設けてなる露光マスクであって、
シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板において当該シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板を所定膜厚にまでエッチング除去することにより形成された当該シリコン基板からなる支持枠と、
前記所定膜厚のシリコン基板部分と前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板とを備え、
前記シリコン基板部分に第1の溝パターンが形成され、
前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で第2の溝パターンが形成され、
前記酸化シリコン膜に前記第1の溝パターンまたは第2の溝パターンと連続する溝パターンが形成され、
前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンが設けられている
ことを特徴とする露光マスク。 - シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板を用意し、前記シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板を所定膜厚にまでエッチング除去することにより、当該シリコン基板からなる支持枠を形成すると共に、当該所定膜厚のシリコン基板部分と前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板を形成する工程と、
前記シリコン基板部分に第1の溝パターンを形成する工程と、
前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で第2の溝パターンを形成する工程と、
前記酸化シリコン膜に前記第1の溝パターンまたは第2の溝パターンと連続する溝パターンを形成する工程とを行い、
前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンを設ける
ことを特徴とする露光マスクの製造方法。 - 荷電粒子線の照射部と、当該照射部から発生させた荷電粒子線の経路に設けられた露光マスクとを備えた露光装置において、
前記露光マスクは、シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板を用いて構成されたものであって、
前記シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板を所定膜厚にまでエッチング除去することにより形成された当該シリコン基板からなる支持枠と、
前記所定膜厚のシリコン基板部分と前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板とを備え、
前記シリコン基板部分に第1の溝パターンが形成され、
前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で第2の溝パターンが形成され、
前記酸化シリコン膜に前記第1の溝パターンまたは第2の溝パターンと連続する溝パターンが形成され、
前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンが設けられている
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項8記載の露光装置において、
露光対象となるウェーハを載置するステージを備え、当該ステージ上に前記露光マスクが近接して配置されることにより、等倍近接露光が行われる
ことを特徴とする露光装置。 - 荷電粒子線を露光光として用いる露光方法であって、
シリコン基板上に酸化シリコン膜を介してシリコン薄膜を形成してなるSOI基板におおて前記シリコン基板の周縁部を残して当該シリコン基板を所定膜厚にまでエッチング除去することにより形成された当該シリコン基板からなる支持枠と、前記所定膜厚のシリコン基板部分と前記酸化シリコン膜と前記シリコン薄膜とからなるメンブレン状の基板とを備え、前記シリコン基板部分に第1の溝パターンが形成され、前記シリコン薄膜に前記第1の溝パターンと部分的に交差する状態で第2の溝パターンが形成され、前記酸化シリコン膜に前記第1の溝パターンまたは第2の溝パターンと連続する溝パターンが形成され、前記第1の溝パターンと前記第2の溝パターンとの交差部分に前記基板の一主面側と他主面側とを連通する露光パターンが設けられている露光マスクに対し、露光光となる荷電粒子線を照射することで当該荷電粒子線を前記露光パターンの形状に成形する
ことを特徴とする露光方法。
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