JP3663940B2 - 微小構造体の製造装置、および微小構造体の製造方法 - Google Patents

微小構造体の製造装置、および微小構造体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3663940B2
JP3663940B2 JP27084798A JP27084798A JP3663940B2 JP 3663940 B2 JP3663940 B2 JP 3663940B2 JP 27084798 A JP27084798 A JP 27084798A JP 27084798 A JP27084798 A JP 27084798A JP 3663940 B2 JP3663940 B2 JP 3663940B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microstructure
thin films
stage
substrate
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27084798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000096263A (ja
Inventor
高幸 山田
睦也 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP27084798A priority Critical patent/JP3663940B2/ja
Publication of JP2000096263A publication Critical patent/JP2000096263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3663940B2 publication Critical patent/JP3663940B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層造形方法によって微小ギアや微細光学部品、あるいはこれらを成形する金型等の微小構造体の製造装置および微小構造体の製造方法に関し、特に、積層方向の解像度を減少させることなく、積層時間の短縮化を図った微小構造体の製造装置および微小構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
積層造形方法は、コンピュータで設計された複雑な形状の3次元物体を短納期で造形する方法として近年急速に普及している。積層造形方法により造形された3次元物体は、種々の装置の部品のモデル(プロトタイプ)として、部品の動作や形状の良否を調べるために利用される。この方法が適用される部品のサイズは、数cm以上の比較的大きな部品が多かったが、近年、精密に加工して形成される微小部品、例えば微小ギアや微細光学部品にもこの方法を適用したいというニーズがある。このようなニーズに対応する従来の微小構造体の製造方法としては、例えば、特開平8−127073号公報に示されているものがある。
【0003】
図7(a) 〜(d) は、その製造方法を示す。この製造方法は、同図(a) に示すように、基材170に感光性樹脂膜171を形成し、同図(b) に示すように、所望のパターンに露光して露光部171aを形成する工程と、同図(c) に示すように、樹脂膜171の混合を防止し、下層への露光を妨げる例えばAlの中間膜172を形成する工程を繰り返し、同図(d) に示すように、樹脂膜171と中間膜172からなる多層構造物を形成した後、樹脂の現像液に浸漬して同図(b) ,(c) に示す露光部171aを選択除去して同図(d) に示すように、立体形状の微小構造体を得る方法である。この製造方法を用いれば、樹脂膜171と中間膜172はスピンコート法等が適用できるため、積層方向の解像度をμmオーダーにできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の微小構造体の製造方法によると、感光性樹脂膜171の膜厚を薄くすることにより、積層方向の解像度は向上するが、微小構造体の形状によらず同一の膜厚の樹脂膜171を用いていたため、積層数が多くなって積層時間が長くなるという問題がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、積層方向の解像度を減少させることなく、積層時間の短縮化を図った微小構造体の製造装置および微小構造体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、複数の薄膜を積層して微小構造体を製造する微小構造体の製造装置において、前記複数の薄膜の積層工程が行われる真空槽と、前記真空槽内に配置され、前記微小構造体の形状に応じて膜厚の異なる前記複数の薄膜を形成した基板を載置する基板ホルダと、前記真空槽内で前記基板ホルダに対向して配置され、前記複数の薄膜を積層して形成される前記微小構造体を支持する対向ステージと、前記基板ホルダと前記対向ステージとを相対的に移動させる移動手段と、積層する前記薄膜と前記対向ステージとが対向する位置で前記複数の基板から前記複数の薄膜を順次剥離し、この剥離した前記複数の薄膜を前記微小構造体の形状に応じた順序で前記ステージ上に順次積層し接合させて前記微小構造体を形成するように前記移動手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする微小構造体の製造装置を提供する。上記構成によれば、移動手段が、制御手段の制御の下に、基板ホルダと対向ステージとを相対的に移動させることにより、微小構造体の製造工程の自動化が可能になる。
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、複数の薄膜を積層して微小構造体を製造する微小構造体の製造方法において、基板上に前記微小構造体の形状に応じて膜厚の異なる前記複数の薄膜を形成し、前記基板から前記複数の薄膜を剥離し、この剥離した前記複数の薄膜を前記微小構造体の形状に応じた順序で積層して接合するステップを含み、前記複数の薄膜の形成は、前記微小構造体の断面形状が同一の部分については、所定の膜厚の前記複数の薄膜を形成し、前記微小構造体の断面形状が変化する部分については、前記所定の膜厚より薄い膜厚の前記複数の薄膜を形成することを特徴とする微小構造体の製造方法を提供する。上記構成によれば、例えば、微小構造体の断面形状が変化する部分に膜厚の薄い薄膜を用いることにより、積層方向の必要な解像度が確保され、微小構造体の断面形状が同一の部分に膜厚の厚い薄膜を用いることにより、膜厚の薄い薄膜のみで積層する場合よりも積層数が少なくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る接合装置を示す。この接合装置1は、後述する積層接合工程が行われる真空チャンバー2を有し、この真空チャンバー2の内部に、基板が載置される下部ステージ3と、下部ステージ3の対向する位置に配置された上部ステージ4と、下部ステージ3側にアルゴンの高速原子ビーム(FAB:Fast Atom Beam)5を照射して表面を清浄化する第1のFAB照射装置6Aと、上部ステージ4側にFAB5を照射して表面を清浄化する第2のFAB照射装置6Bとを設けている。
【0010】
下部ステージ3は、第1および第2の基板10A,10Bをx軸方向、y軸方向、z軸回りのθ方向にそれぞれ移動させるxステージ30、yステージ31、第1および第2のθステージ(基板ホルダ)32A,32Bを有する。xステージ30は、基板10A,10Bの一辺の長さの概略2倍のストロークを有し、基板10A,10Bをx軸方向に移動させるx軸モータを備え、yステージ31は、基板10A,10Bの一辺の長さと概略同等のストロークを有し、基板10A,10Bをy軸方向に移動させるy軸モータを備え、第1および第2のθステージ32A,32Bは、第1および第2の基板10A,10Bをそれぞれz軸回りの方向θに回転させるθモータを有する。
【0011】
上部ステージ4は、薄膜が転写される対向ステージとしての転写台40と、転写台40をz軸方向へ移動させるz軸モータを備えたzステージ41とを有する。なお、必要に応じて転写台40上に、薄膜が転写される基板を装着してもよい。
【0012】
上部ステージ3および上部ステージ4は、図示しない制御手段により任意に移動可能である。通常はステージ駆動用のドライバー回路を経て、パーソナルコンピュータにより制御される。
【0013】
図2は、本実施の形態の製造対象の微小構造体の一例を示す。この微小構造体7は、第1のシャフト部7aを膜厚t1 (2μm)の薄膜12a1 ,12a2 から構成し、第1のシャフト部7aより小径の第2のシャフト部7bを膜厚t1 (2μm)の薄膜12a3 ,12a4 から構成し、第1のシャフト部7aと第2のシャフト部7bとの間のテーパー部7cを膜厚t1 より薄い膜厚t2 (0.5μm)の薄膜12b1 〜12b4 から構成した高さ10μmの径違いシャフトである。
【0014】
次に、第1の実施の形態に係る接合装置1を用いて図2に示す微小構造体7の径違いシャフトを製造する場合について説明する。
【0015】
図3(a) 〜(c) 、図4(a) 〜(c) は、第1の実施の形態に係る微小構造体の製造工程を示す。まず、図3(a) に示すように、Siウェハからなる基板(第1の基板)10Aを準備し、この第1の基板10A上にポリイミドをスピンコーティング法により5μm塗布し、これを硬化させ、表面にフッ化処理を施して離型層11を形成する。更に離型層11上にスパッタリング法によりアルミニウム(Al)からなる薄膜(Al薄膜)12Aを所定の膜厚t1 (2μm)で着膜する。Al薄膜の膜厚は着膜中に水晶振動子でモニターすることにより正確に設定できる。
【0016】
次に、図3(b) に示すように、通常のフォトリソグラフィーを用いてAl薄膜12Aをパターニングして径違いシャフトのシャフト部7a,7bを構成する各層の薄膜12a1 〜12a4 を位置検出用のアライメントマーク(図示せず)とともに一括して形成する。
【0017】
図3(c) は、そのパターニングされた薄膜12a1 〜12a4 を示す。Al薄膜12Aのエッチングは、湿式エッチングよりもドライエッチング、望ましくは反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)の方が、薄膜12aの角が丸まらず,基板10Aの表面に対して端面が垂直となるので好ましい。
【0018】
次に、図3(a) ,(b) で説明したのと同様に、図4(a) に示すように、別の基板(第2の基板)10B上に離型層11を形成し、離型層11上に図3(a) に示すAl薄膜12Aより薄い膜厚t2 (0.5μm)のAl薄膜12Bを着膜し、図4(b) に示すように、Al薄膜12Bをパターニングして径違いシャフトのテーパー部7cを構成する各層の薄膜12b1 〜12b4 を位置検出用のアライメントマーク(図示せず)とともに一括して形成する。
【0019】
図4(c) は、そのパターニングされた薄膜12b1 〜12b4 を示す。
【0020】
次に、図1に示すように、複数の薄膜12a1 〜12a4 が形成された第1の基板10Aと、複数の薄膜12b1 〜12b4 が形成された第2の基板10Bとを接合装置1の真空チャンバー2に導入する。複数の薄膜12a1 〜12a4 が形成された第1の基板10Aは、下部ステージ3の第1のθステージ32A上に載置し、複数の薄膜12b1 〜12b4 が形成された第2の基板10Bは、下部ステージ3の第2のθステージ32B上に載置する。次に、図示しない顕微鏡を用いてアライメントマークを観察し、xステージ30、yステージ31のストロークの向きと薄膜12b1 〜12b4 ,12b1 〜12b4 のパターンの配列の向きが一致するように、各θステージ32A,32Bを調整する。なお、パターン観察手段により観察するのは積層する薄膜12b1 〜12b4 ,12b1 〜12b4 のパターンでもよい。
【0021】
次に、真空チャンバー2内を図示しない真空ポンプにより高真空、望ましくは超高真空に排気する。そして基板10A,10B上の薄膜12a,12bを微小構造体7の形状に応じた順序で順次上部ステージ4の転写台40上に接合転写する。まず、下部ステージ3のxステージ30のx軸モータ、yステージ31のy軸モータ、およびθステージ32A,32Bのθ軸モータを駆動し、上部ステージ4の直下に第1の基板10Aの薄膜12a1 (図3(c) 参照)が位置するようにし、薄膜12a1 および上部ステージ4の転写台40の両方の面に第1および第2のFAB照射装置6A,6Bを用いてFAB5を照射し、表面を清浄化する。FAB5はアルゴンガスを源とし、加速電圧1.5kV、15mAの電流値で5分間照射する。引き続き、上部ステージ4のzステージ41のz軸モータを駆動し、第1の基板10Aを上部ステージ4の転写台40に圧接させる。薄膜12a1 と転写台40の表面とが常温接合により強固に接合される。続いて、zステージ41のz軸モータを駆動し、第1の基板10Aから転写台40を引き離す。第1の基板10A上の薄膜12a1 が転写台40側に転写される。これはAl薄膜12Aと離型層11との密着力がAl薄膜12Aと転写台40との接合力よりも小さいためである。
【0022】
そして上記各工程を後7回繰り返すことにより、8層の薄膜12a1 〜12a4 ,12b1 〜12b4 を積層した図2に示す径違いシャフトが製造される。なお、2層目以降の接合に際しては、既に転写台40上に転写されている1層目の薄膜12a1 と、基板10A上の2層目以降の薄膜12a2 ,12a3 ,12a4 との位置決めを行う必要があるが、前述したように顕微鏡と下部ステージ3を用いて行う。また、径違いシャフトのテーパー部7cの積層にあたっては、下部ステージ3を大きく移動させて上部ステージ4の直下に第2の基板10Bの薄膜12b1 が来るようにする。第2の基板10Bにもアライメントマークを形成しているので、位置決めは容易にできる。
【0023】
上述した第1の実施の形態によれば、スパッタリング法を用いて基板10A,10B上にAl薄膜12A,12Bを形成しているので、膜厚制御性および膜厚均一性に優れた複数の薄膜12a,12bの形成が可能になり、積層方向の高解像度化が図れる。また、テーパー部7cは断面形状が積層方向に対して徐々に細くなっているため、積層する薄膜の膜厚は薄くして数多く積み重ねているので、必要なテーパー部7cの積層方向の解像度が確保される。
また、シャフト部7a,7bは、積層方向に対し断面形状は一定であるため、薄い薄膜を多数積層することは必ずしも必要ではなく、膜厚の厚い薄膜を少数回積層しても精度には支障が無い。従って、このような積層構成とすることにより、8層の薄膜を積層するだけで高さ10μmの径違いシャフトを製造でき、0.5μmの薄膜を20層積層する場合に比べ積層数は半分以下になり、また、従来例で説明したような中間膜が不要となるので、積層数が少なくなり、積層時間の短縮化が図れる。
【0024】
図5(a) ,(b) は、本発明の第2の実施の形態に係る接合装置を示す。この接合装置1は、第1の実施の形態とは、下部ステージ3と上部ステージ4が異なり、他は第1の実施の形態と同様に構成されている。この第2の実施の形態の下部ステージ3は、公転モータによって軸35の回りを回転する円盤状の公転ステージ33と、公転ステージ33上に同心円上に設けられ、4つの第1,第2,第3および第4の基板10A,10B,10C,10Dを載置し、自転モータによって回転する4つの自転ステージ(基板ホルダ)34A,34B,34C,34Dとを有する。また、上部ステージ4は、薄膜が転写される転写台40と、転写台40をz軸方向に移動させるz軸モータを備えたzステージ41と、転写台40をx軸方向に移動させるx軸モータを備えたxステージ42と、転写台40をy軸方向に移動させるy軸モータを備えたyステージ43とを有する。
【0025】
次に、第2の実施の形態に係る接合装置1を用いて微小構造体を製造する場合について説明する。まず、4つの第1乃至第4の基板10A,10B,10C,10D上に離型層11を形成し、各基板10A,10B,10C,10D上の離型層11の上にそれぞれ膜厚0.2μm、0.5μm、1.0μm、2.0μmの4つのAl薄膜を着膜し、4つのAl薄膜をパターニングして微小構造体を構成する各層の薄膜を位置検出用のアライメントマーク(図示せず)とともに一括して形成する。
【0026】
パターニングされた膜厚0.2μm、0.5μm、1.0μm、2.0μmの複数の薄膜が形成された4つ基板10A,10B,10C,10Dを接合装置1の真空チャンバー2に導入する。4つの基板10A〜10Dをそれぞれ自転ステージ34A,34B,34C,34D上に載置する。次に、図示しない顕微鏡を用いてアライメントマークを観察し、xステージ42およびyステージ43のストロークの向きとパターンの配列の向きが一致するように、公転ステージ33および各自転ステージ34A,34B,34C,34Dを調整する。
【0027】
次に、真空チャンバー2内を図示しない真空ポンプにより高真空、望ましくは超高真空に排気する。そして基板10A〜10D上の薄膜を順次上部ステージ4上に接合転写する。まず、公転ステージ33の公転モータを駆動し、上部ステージ4の直下に第1の基板10Aが位置するようにし、さらに上部ステージ4のxステージ42のx軸モータおよびyステージ43のy軸モータを駆動し、第1の基板10A中の1層目の薄膜を位置決めし、1層目の薄膜および上部ステージ4の転写台40の両方の面にFAB照射装置6Aおよび6Bを用いてFAB5を照射し、表面を清浄化する。引き続き、上部ステージ4のzステージ41のz軸モータを駆動し、第1の基板10Aと転写台40とを圧接する。1層目の薄膜と転写台40の表面が常温接合により強固に接合される。次に、zステージ41のz軸モータを駆動し、第1の基板10Aと転写台40を引き離す。基板10A上の1層目の薄膜は転写台40側に転写される。
【0028】
そして上記各工程を微小構造体の断面形状に応じ所定の回数繰り返すことにより微小構造体が製造される。2層目以降の接合に際しては、所望の膜厚を有する複数の薄膜が形成された基板10B,10C,10Dが上部ステージ4の直下に来るよう公転ステージ33を回転させ、さらに上部ステージ4のxステージ42のx軸モータおよびyステージ43のy軸モータを駆動して基板10B,10C,10D内の所望の薄膜を位置決めすればよい。位置決めは、顕微鏡と上部ステージ4を用いることにより容易に実現可能である。
【0029】
上述した第2の実施の形態によれば、4種類の膜厚を有する薄膜を用いているので、微小構造体の断面形状の変化の大小に応じた膜厚の選定が可能になる。
【0030】
図6(a) 〜(d) は、本発明の第3の実施の形態に係る微小構造体の製造工程を示す。この実施の形態は、同一基板上に膜厚の異なる複数の領域を有するAl薄膜を形成し、Al薄膜のそれぞれの領域に所望の膜厚を有する断面パターンを形成したものである。
【0031】
まず、図6(a) に示すように、基板10上に離型層11を形成し、離型層11上にスパッタリング法によりAl薄膜120Aを0.5μm着膜する。次に、図6(b) に示すように、基板10上のAl薄膜120Aの一部をメタルマスク13で覆い、メタルマスク13で覆われていないAl薄膜120Aの上にAl薄膜120Bをさらに1.5μm着膜する。これにより、基板10上に、膜厚が0.5μmの領域と膜厚が2.0μmの領域とからなるAl薄膜120が形成できる。
【0032】
次に、図6(c) に示すように、通常のフォトリソグラフィー法によりAl薄膜120上にレジストパターン14を形成する。引き続き、図6(d) に示すように、ドライエッチング法によりAl薄膜120をエッチングする。基板10上に微小構造体の各断面パターンを有する複数の薄膜120aが形成される。基板10上には膜厚が異なる領域があるため、最も膜厚の厚い領域にエッチング時間を合わせると膜厚の薄い領域はかなり大きなオーバーエッチングになってしまうため、エッチング方法はRIE法のような異方性の強い方法が望ましい。このRIE法によりパターニング工程をAl薄膜120の膜厚が異なる領域に対して同時に行うことができる。最後にレジスト14を剥離すると、膜厚の異なる複数の薄膜120aが形成された基板10が完成する。
【0033】
次に、この基板10を第1の実施の形態と同様に接合装置1に導入する。基板10の表面と上部ステージ4の表面にFAB5を照射し、1層目の薄膜120aを上部ステージ4の転写台40に接合転写し、引き続き2層目以降の薄膜120aを位置決め後、接合転写することにより微小構造体が完成する。
【0034】
上述した第3の実施の形態によれば、薄膜の位置決めの際、パターニングされた複数の膜厚を有する薄膜は同一基板上に配置されているため、基板を載置する基板ホルダは小型のものでよいことから、装置全体が小型になり、また基板のアライメントは一度で済むため、工程が簡略化される。
【0035】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々に変形実施が可能である。例えば、薄膜は、銅,インジウム等の金属を用いてもよく、アルミナ,炭化珪素等の絶縁体を用いてもよい。
また、Al薄膜の膜厚は、上記実施の形態では、最小0.2μm、最大2.0μmの場合について説明したが、最小0.1μm、最大100μmが可能である。Al薄膜の膜厚が厚いと、着膜工程で膜のそりや剥がれが起こり易くなり、エッチング工程で端面の垂直度が悪くなるため、最大100μmが限界となる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、微小構造体の断面形状が変化する部分に膜厚の薄い薄膜を用いることにより、必要な積層方向の解像度が確保され、微小構造体の断面形状が同一の部分に膜厚の厚い薄膜を用いることにより、膜厚の薄い薄膜のみで積層する場合よりも積層数が少なくなるので、積層方向の解像度を減少させることなく、積層時間の短縮化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る接合装置の概略構成図である。
【図2】第1の実施の形態の製造対象の微小構造体の一例を示す側面図である。
【図3】 (a) 〜(c) は、第1の実施の形態に係る微小構造体の製造工程を示す図である。
【図4】 (a) 〜(c) は、第1の実施の形態に係る微小構造体の製造工程を示す図である。
【図5】 (a) は、本発明の第2の実施の形態に係る接合装置の概略構成図、(b) は、公転ステージと自転ステージの平面図である。
【図6】 (a) 〜(d) は、本発明の第3の実施の形態に係る微小構造体の製造工程を示す図である。
【図7】 (a) 〜(d) は、従来の微小構造体の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1 接合装置
2 真空チャンバー
3 下部ステージ
4 上部ステージ
5 FAB
6A 第1のFAB照射装置
6B 第2のFAB照射装置
7 微小構造体
7a 第1のシャフト部
7b 第2のシャフト部
7c テーパー部
10 基板
10A 第1の基板
10B 第2の基板
10C 第3の基板
10D 第4の基板
11 離型層
12,12A,12B Al薄膜
12a1 〜12a4 ,12b1 〜12b4 薄膜
13 メタルマスク
14 レジスト
30 xステージ
31 yステージ
32A 第1のθステージ
32B 第2のθステージ
33 公転ステージ
34A,34B,34C,34D 自転ステージ
35 軸
40 転写台
41 zステージ
42 xステージ
43 yステージ
120,120A,120B Al薄膜
120a 薄膜
1 ,t2 膜厚

Claims (6)

  1. 複数の薄膜を積層して微小構造体を製造する微小構造体の製造装置において、
    前記複数の薄膜の積層工程が行われる真空槽と、
    前記真空槽内に配置され、前記微小構造体の形状に応じて膜厚の異なる前記複数の薄膜を形成した基板を載置する基板ホルダと、
    前記真空槽内で前記基板ホルダに対向して配置され、前記複数の薄膜を積層して形成される前記微小構造体を支持する対向ステージと、
    前記基板ホルダと前記対向ステージとを相対的に移動させる移動手段と、
    積層する前記薄膜と前記対向ステージとが対向する位置で前記複数の基板から前記複数の薄膜を順次剥離し、この剥離した前記複数の薄膜を前記微小構造体の形状に応じた順序で前記ステージ上に順次積層し接合させて前記微小構造体を形成するように前記移動手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする微小構造体の製造装置。
  2. 前記移動手段は、前記対向ステージを前記基板ホルダに対し相対的に前記薄膜と前記対向ステージとが対向する方向z、および前記対向する方向zに直交する方向x,yに移動させるx−y−zステージと、前記基板ホルダを前記対向する方向zの軸回りの方向θに回転させるθステージとを備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  3. 前記基板ホルダは、複数の前記基板ホルダを備え、前記θステージは、前記対向する方向zの軸回りに回転する公転ステージと、前記公転ステージ上に設けられ、前記複数の基板ホルダを前記対応する方向zの軸回りに回転させる複数の自転ステージとを備えた構成の請求項記載の微小構造体の製造装置。
  4. 複数の薄膜を積層して微小構造体を製造する微小構造体の製造方法において、
    基板上に前記微小構造体の形状に応じて膜厚の異なる前記複数の薄膜を形成し、
    前記基板から前記複数の薄膜を剥離し、
    この剥離した前記複数の薄膜を前記微小構造体の形状に応じた順序で積層して接合するステップを含み、
    前記複数の薄膜の形成は、前記微小構造体の断面形状が同一の部分については、所定の膜厚の前記複数の薄膜を形成し、前記微小構造体の断面形状が変化する部分については、前記所定の膜厚より薄い膜厚の前記複数の薄膜を形成することを特徴とする微小構造体の製造方法。
  5. 前記複数の薄膜の形成は、複数の前記基板を準備し、前記複数の基板上に膜厚の異なる薄膜をそれぞれ形成し、前記複数の基板上の前記薄膜を所定の断面パターンにパターニングして行う構成の請求項記載の微小構造体の製造方法。
  6. 前記複数の薄膜の形成は、1つの前記基板上に膜厚の異なる複数の領域からなる1つの薄膜を形成し、前記1つの基板上の前記1つの薄膜を所定の断面パターンにパターニングして行う構成の請求項記載の微小構造体の製造方法。
JP27084798A 1998-09-25 1998-09-25 微小構造体の製造装置、および微小構造体の製造方法 Expired - Fee Related JP3663940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27084798A JP3663940B2 (ja) 1998-09-25 1998-09-25 微小構造体の製造装置、および微小構造体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27084798A JP3663940B2 (ja) 1998-09-25 1998-09-25 微小構造体の製造装置、および微小構造体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000096263A JP2000096263A (ja) 2000-04-04
JP3663940B2 true JP3663940B2 (ja) 2005-06-22

Family

ID=17491829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27084798A Expired - Fee Related JP3663940B2 (ja) 1998-09-25 1998-09-25 微小構造体の製造装置、および微小構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3663940B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5168871B2 (ja) * 2006-10-03 2013-03-27 富士ゼロックス株式会社 薄膜担持体基板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000096263A (ja) 2000-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI282118B (en) Dividing method of semiconductor wafer
US6245249B1 (en) Micro-structure and manufacturing method and apparatus
US20020093119A1 (en) Silicon micro-mold and method for fabrication
JP3663940B2 (ja) 微小構造体の製造装置、および微小構造体の製造方法
JP4575651B2 (ja) 積層構造体の製造方法および積層構造体
JP3941348B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JP3804293B2 (ja) 微小構造体の製造方法および製造装置
JP2000238000A (ja) 微小構造体の製造方法および装置
WO2004053967A1 (ja) 半導体装置、配線基板の形成方法及び基板処理装置
JP3864612B2 (ja) 微小構造体の製造方法および装置
JP3800273B2 (ja) 微小構造体の製造方法および製造装置
JPH0458167B2 (ja)
JP3627482B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JP3785845B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JP4608890B2 (ja) 微小構造体の製造方法および装置
JP3612945B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JP3627486B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JPH11221829A (ja) 薄膜形成用基板及び微小構造体の製造方法
JP3882423B2 (ja) 微小構造体の製造方法
Jolic et al. Fabrication of three-dimensional inductor coil using excimer laser micromachining
JP3627496B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JP4427989B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JP3821200B2 (ja) 微小構造体の製造方法および装置
JP3509487B2 (ja) 微小構造体の製造方法
JP4318416B2 (ja) 微小構造体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050321

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080408

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090408

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100408

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110408

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120408

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130408

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees