JP3803946B2 - 真空成形法 - Google Patents
真空成形法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3803946B2 JP3803946B2 JP35001597A JP35001597A JP3803946B2 JP 3803946 B2 JP3803946 B2 JP 3803946B2 JP 35001597 A JP35001597 A JP 35001597A JP 35001597 A JP35001597 A JP 35001597A JP 3803946 B2 JP3803946 B2 JP 3803946B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- undercut
- molded product
- vacuum forming
- pressurized air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアンダーカットのある成形品に有効な真空成形法に関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱,軟化したシート材を真空で型面に吸い付けて転写する真空成形は、例えば図5のような工程を経て造られてきた。
まず、表皮ロール81から合成樹脂シート材82を引き出し、これをヒータ83により加熱,軟化させる(図5のイ)。次いで、加熱軟化シート材82を成形型9上へ導き(図5のロ)、型面形状に付形させる。型面9aには多数の透孔91が形成されており、真空吸引により、型9とシート材82a間の空気を透孔91から吸引して型形状をシート材82aに転写させて成形品82bを造っていく(図5のハ)。その後、脱型し(図5の二)、トリミング工程を経て製品にするのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、成形品の形状によっては、図6のようにアンダーカットuのあるものが存在し、脱型が困難な状況にあった。型開時に、成形品82bが型9のアンダーカット部92にひっかかってしまい、製品に折れ傷や破れが発生した。そして、巻き込むアンダーカット量が大きくなればなるほど、破れ等の不良が増えていた。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するもので、アンダーカットのある成形品の脱型を容易にし破れ等の不良をなくする真空成形法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の本発明の要旨は、型面に多数の透孔を形成すると共にアンダーカット部領域の透孔の吸引経路を他の主経路とは別系統にした真空成形型を使用して、加熱,軟化させたシート材を成形型上にセット後、前記透孔を用いた真空成形によりシート材を型面形状に成形し、次いで、別系統とした前記アンダーカット部の吸引経路のみへ加圧エアを送り込んで成形品のアンダーカットを外し、しかる後、全域の透孔へ加圧エアを送って脱型を行うことを特徴とする真空成形法にある。
【0006】
アンダーカット部領域の透孔の吸引経路を囲って他の主経路とは別系統にして、真空成形後、該吸引経路のみへ加圧エアを送り込んで成形品のアンダーカットを外すと、このアンダーカット部分がフリーになり、その動きに自由度が生まれる。その結果、脱型過程で、アンダーカット部から成形品を楽に取り外すことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る真空成形法の実施形態について詳述する。図1〜図4は本発明の真空成形法の一形態で、図1は成形型上へ導いたシート材を型面形状に成形させた縦断面図、図2は図1の成形後、アンダーカット部の経路に加圧エアを送ってアンダーカット部分を型面から離れた状態にした縦断面図、図3は図2の後、全域の透孔へ加圧エアを送って脱型した縦断面図である。
【0008】
真空成形に用いる成形法には、雌型を使うストレート成形と、雄型を使うドレープ成形があるが、ここではドレープ成形を採用している。本発明の真空成形法に先立ち、先ず、これに使用する真空成形型K(以下、単に「成形型」という。)について説明する。
成形型Kたる雄型1の型面1aには多数透孔11が形成されている。該透孔11を使って、成形型K上に導かれたシート材4Bと型面1a間の空気61を真空吸引して該シート材4Bを型面1aへ密着成形できるようにしている。さらに、アンダーカット部領域の透孔11bの吸引経路R2 については配管P2 で囲い、他の主経路R1 と分離した別系統を形成している。型内13は配管P2 で囲まれた空間S2 がその他の空間S1 から別個独立した格好になっている。主配管P1 はメインブロー用で前記配管P2 と共にタイマー付き電磁弁2に接続し、該電磁弁2から配管3が延び、配管3は切替バルブ(図示せず)を介して真空装置と加圧エア7発生装置に切替接続される構成である。
【0009】
本発明の真空成形法は、上記成形型Kを用いて、まず、雄型1の型面1a上に加熱,軟化させた合成樹脂製シート材4Bを配する。シート材4Bは、塩化ビニル樹脂シートや発泡塩化ビニル樹脂等をラミネートしたものが使われる。
そして、押え蓋5等で軟化シート材4Bの周囲42を押えて把持しシールする。その後、電磁弁2を全開し、真空装置を作動させて型内空間S1,S2を減圧する。シート材4Bと型面1a間の空気61は透孔11a,11bを通って型内13に入り、型内13の空気62と共にこれらの空気6を配管3を経由して真空装置の方へ吸引排出していく。多数の透孔11から真空吸引して型面形状を細かい部分までしっかりとシート材4Bに転写して、シート材4Bの形状出しが行われる。シート材4Bは真空吸引に伴い、型面1aに密着し所定形状に付形される(図1)。
このようにして、シート材4Bから所定の立体形状に成形された成形品4Aは、その後、冷却を経て脱型される。
【0010】
成形品4Aの脱型は、まず前記真空装置を止め、電磁弁2を遮断する。押え蓋5を取り除き、また切替バルブを真空装置から加圧エア発生装置へ切替える。
斯る操作を終えた後、電磁弁2を作動させて吸引経路R2 だけを配管3と導通させる。この吸引経路R2 と配管3の導通によってアンダーカット部12への吸引経路R2 の切替操作が完了し、吸引経路R2 内に加圧エア7が送り込まれる。図2の白抜き矢印のごとく、加圧エア7は、配管3から電磁弁2,配管P2 を流れ、透孔11bを通り抜ける。そして、加圧エア7がアンダーカット部12の型面1aに密着していた成形品4Aのアンダーカット41を剥していく。
【0011】
ここで、アンダーカット部12の透孔11bへ加圧エア7を供給するにあたっては、別途、図4のようにバキューム専用配管P3 を設け、主空間S1 を減圧吸引してアンダー部から離れた場所で成形品4Aの型面1aへの密着維持を図りながら行うのがより好ましい。アンダーカット41を剥した加圧エア7(白抜き矢印)が近くの透孔11aを通って主空間S1 内に逃げ込むのを防止するためである。尚、バキューム専用配管P3 を設けた場合は、該配管P3 を真空装置に直結して真空吸引専用配管とし、本実施形態の配管3については加圧エア発生装置のみに接続し,加圧エア専用とすることが可能である。勿論、このとき切替バルブはなくなる。
【0012】
次いで、タイマーを働かせ、主配管P1 内にも加圧エア7を送り込む(図3)。タイマーは配管P2 へ加圧エアを一定時間供給した後、両配管P1,P2へ加圧エアを供給するように設定している。その結果、全域の透孔11a,11bへ加圧エア7が送り込まれ、成形品全体が型面1aから離れ、浮き上がる。成形品アンダーカット41に関しては、既にアンダーカット部12の型面1aから遊離しており、その動きに自由度をもっている。成形品全体が型面1aから浮き上がる過程で、アンダーカット部分41は弾性変形しながらアンダーカット部12を乗り越え、按配よく脱型されていく。
脱型された成形品4Aは、その後、トリミング工程を経て所望の製品(自動車のインストルメントパネル等の表皮)に仕上がる。
【0013】
ところで、脱型を円滑に進行させるべく、アンダーカット部12を囲う吸引経路R2 の外側に一周り大きな吸引経路を形成し、二段階ブロー仕様にするとより好適になる。一段目にアンダーカット41の大きな部分を加圧エア7で集中的にブロー,脱型を行い、その後、二段目でアンダーカット全体をブローしてアンダーカット領域を浮かせるのである。アンダーカット41を型面1aから確実に浮かして、成形品全体を脱型することになる。成形品形状によっては、吸引経路を囲む領域を仕切板,パイプ等で区別したり、また、加圧エア7の吹き込みタイミングを変化させたりしてもよい。
【0014】
このように構成した真空成形法は、成形型Kのアンダーカット部12を他と分離して別系統にしているので、この領域のみ加圧エア7を吹き込んで、真空成形で型面1aに密着していた成形品4Aのアンダーカット部分を効率良く剥すことができる。従って、その後の操作で成形品全体に加圧エア7を送り込んで脱型するにあたって、成形品4Aに傷や破れ等を起こさずして成形品4Aを型面1aから容易に外すことができる。アンダーカット41が前もってアンダーカット部12から離れているために、アンダーカット41が変形の自由度をもち、自ら弾性変形しながらアンダーカット部12を上手に乗り越えていく。
かくして、真空成形品4Aの不良数の低減、さらに破れ等が発生することによる後工程での不具合が解消される。そして、不良に伴なう生産ラインのストップ等がなくなるので、品質安定に加え、生産性向上も図ることができる。また、成形品4Aの無理抜き等を行わないため、成形型自身の破損も減ることになる。
【0015】
尚、本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。成形型K,型面1a,アンダーカット部12,成形品4A,シート材4B等の形状,材質,大きさ等については用途にあわせて適宜選択できる。成形品のアンダーカットは複数箇所にあってもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明の真空成形法は、アンダーカットのある成形品を傷つけたり破ったりせずに効率良く簡単に脱型できるので、製品の品質安定,歩留り向上等に優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空成形法の一形態で、成形型上へ導いたシート材を型面形状に成形させた縦断面図である。
【図2】図1の成形後、アンダーカット部の経路に加圧エアを送ってアンダーカット部分を型面から離れた状態にした縦断面図である。
【図3】図2の後、全域の透孔へ加圧エアを送って脱型した縦断面図である。
【図4】図2に対応する別形態図である。
【図5】従来技術の説明図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 雄型(成形型)
1a 型面
11,11a,11b 透孔
12 アンダーカット部
4A 成形品
4B シート材
41 アンダーカット
7 加圧エア
R2 吸引経路
K 成形型(真空成形型)
【発明の属する技術分野】
本発明はアンダーカットのある成形品に有効な真空成形法に関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱,軟化したシート材を真空で型面に吸い付けて転写する真空成形は、例えば図5のような工程を経て造られてきた。
まず、表皮ロール81から合成樹脂シート材82を引き出し、これをヒータ83により加熱,軟化させる(図5のイ)。次いで、加熱軟化シート材82を成形型9上へ導き(図5のロ)、型面形状に付形させる。型面9aには多数の透孔91が形成されており、真空吸引により、型9とシート材82a間の空気を透孔91から吸引して型形状をシート材82aに転写させて成形品82bを造っていく(図5のハ)。その後、脱型し(図5の二)、トリミング工程を経て製品にするのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、成形品の形状によっては、図6のようにアンダーカットuのあるものが存在し、脱型が困難な状況にあった。型開時に、成形品82bが型9のアンダーカット部92にひっかかってしまい、製品に折れ傷や破れが発生した。そして、巻き込むアンダーカット量が大きくなればなるほど、破れ等の不良が増えていた。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するもので、アンダーカットのある成形品の脱型を容易にし破れ等の不良をなくする真空成形法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の本発明の要旨は、型面に多数の透孔を形成すると共にアンダーカット部領域の透孔の吸引経路を他の主経路とは別系統にした真空成形型を使用して、加熱,軟化させたシート材を成形型上にセット後、前記透孔を用いた真空成形によりシート材を型面形状に成形し、次いで、別系統とした前記アンダーカット部の吸引経路のみへ加圧エアを送り込んで成形品のアンダーカットを外し、しかる後、全域の透孔へ加圧エアを送って脱型を行うことを特徴とする真空成形法にある。
【0006】
アンダーカット部領域の透孔の吸引経路を囲って他の主経路とは別系統にして、真空成形後、該吸引経路のみへ加圧エアを送り込んで成形品のアンダーカットを外すと、このアンダーカット部分がフリーになり、その動きに自由度が生まれる。その結果、脱型過程で、アンダーカット部から成形品を楽に取り外すことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る真空成形法の実施形態について詳述する。図1〜図4は本発明の真空成形法の一形態で、図1は成形型上へ導いたシート材を型面形状に成形させた縦断面図、図2は図1の成形後、アンダーカット部の経路に加圧エアを送ってアンダーカット部分を型面から離れた状態にした縦断面図、図3は図2の後、全域の透孔へ加圧エアを送って脱型した縦断面図である。
【0008】
真空成形に用いる成形法には、雌型を使うストレート成形と、雄型を使うドレープ成形があるが、ここではドレープ成形を採用している。本発明の真空成形法に先立ち、先ず、これに使用する真空成形型K(以下、単に「成形型」という。)について説明する。
成形型Kたる雄型1の型面1aには多数透孔11が形成されている。該透孔11を使って、成形型K上に導かれたシート材4Bと型面1a間の空気61を真空吸引して該シート材4Bを型面1aへ密着成形できるようにしている。さらに、アンダーカット部領域の透孔11bの吸引経路R2 については配管P2 で囲い、他の主経路R1 と分離した別系統を形成している。型内13は配管P2 で囲まれた空間S2 がその他の空間S1 から別個独立した格好になっている。主配管P1 はメインブロー用で前記配管P2 と共にタイマー付き電磁弁2に接続し、該電磁弁2から配管3が延び、配管3は切替バルブ(図示せず)を介して真空装置と加圧エア7発生装置に切替接続される構成である。
【0009】
本発明の真空成形法は、上記成形型Kを用いて、まず、雄型1の型面1a上に加熱,軟化させた合成樹脂製シート材4Bを配する。シート材4Bは、塩化ビニル樹脂シートや発泡塩化ビニル樹脂等をラミネートしたものが使われる。
そして、押え蓋5等で軟化シート材4Bの周囲42を押えて把持しシールする。その後、電磁弁2を全開し、真空装置を作動させて型内空間S1,S2を減圧する。シート材4Bと型面1a間の空気61は透孔11a,11bを通って型内13に入り、型内13の空気62と共にこれらの空気6を配管3を経由して真空装置の方へ吸引排出していく。多数の透孔11から真空吸引して型面形状を細かい部分までしっかりとシート材4Bに転写して、シート材4Bの形状出しが行われる。シート材4Bは真空吸引に伴い、型面1aに密着し所定形状に付形される(図1)。
このようにして、シート材4Bから所定の立体形状に成形された成形品4Aは、その後、冷却を経て脱型される。
【0010】
成形品4Aの脱型は、まず前記真空装置を止め、電磁弁2を遮断する。押え蓋5を取り除き、また切替バルブを真空装置から加圧エア発生装置へ切替える。
斯る操作を終えた後、電磁弁2を作動させて吸引経路R2 だけを配管3と導通させる。この吸引経路R2 と配管3の導通によってアンダーカット部12への吸引経路R2 の切替操作が完了し、吸引経路R2 内に加圧エア7が送り込まれる。図2の白抜き矢印のごとく、加圧エア7は、配管3から電磁弁2,配管P2 を流れ、透孔11bを通り抜ける。そして、加圧エア7がアンダーカット部12の型面1aに密着していた成形品4Aのアンダーカット41を剥していく。
【0011】
ここで、アンダーカット部12の透孔11bへ加圧エア7を供給するにあたっては、別途、図4のようにバキューム専用配管P3 を設け、主空間S1 を減圧吸引してアンダー部から離れた場所で成形品4Aの型面1aへの密着維持を図りながら行うのがより好ましい。アンダーカット41を剥した加圧エア7(白抜き矢印)が近くの透孔11aを通って主空間S1 内に逃げ込むのを防止するためである。尚、バキューム専用配管P3 を設けた場合は、該配管P3 を真空装置に直結して真空吸引専用配管とし、本実施形態の配管3については加圧エア発生装置のみに接続し,加圧エア専用とすることが可能である。勿論、このとき切替バルブはなくなる。
【0012】
次いで、タイマーを働かせ、主配管P1 内にも加圧エア7を送り込む(図3)。タイマーは配管P2 へ加圧エアを一定時間供給した後、両配管P1,P2へ加圧エアを供給するように設定している。その結果、全域の透孔11a,11bへ加圧エア7が送り込まれ、成形品全体が型面1aから離れ、浮き上がる。成形品アンダーカット41に関しては、既にアンダーカット部12の型面1aから遊離しており、その動きに自由度をもっている。成形品全体が型面1aから浮き上がる過程で、アンダーカット部分41は弾性変形しながらアンダーカット部12を乗り越え、按配よく脱型されていく。
脱型された成形品4Aは、その後、トリミング工程を経て所望の製品(自動車のインストルメントパネル等の表皮)に仕上がる。
【0013】
ところで、脱型を円滑に進行させるべく、アンダーカット部12を囲う吸引経路R2 の外側に一周り大きな吸引経路を形成し、二段階ブロー仕様にするとより好適になる。一段目にアンダーカット41の大きな部分を加圧エア7で集中的にブロー,脱型を行い、その後、二段目でアンダーカット全体をブローしてアンダーカット領域を浮かせるのである。アンダーカット41を型面1aから確実に浮かして、成形品全体を脱型することになる。成形品形状によっては、吸引経路を囲む領域を仕切板,パイプ等で区別したり、また、加圧エア7の吹き込みタイミングを変化させたりしてもよい。
【0014】
このように構成した真空成形法は、成形型Kのアンダーカット部12を他と分離して別系統にしているので、この領域のみ加圧エア7を吹き込んで、真空成形で型面1aに密着していた成形品4Aのアンダーカット部分を効率良く剥すことができる。従って、その後の操作で成形品全体に加圧エア7を送り込んで脱型するにあたって、成形品4Aに傷や破れ等を起こさずして成形品4Aを型面1aから容易に外すことができる。アンダーカット41が前もってアンダーカット部12から離れているために、アンダーカット41が変形の自由度をもち、自ら弾性変形しながらアンダーカット部12を上手に乗り越えていく。
かくして、真空成形品4Aの不良数の低減、さらに破れ等が発生することによる後工程での不具合が解消される。そして、不良に伴なう生産ラインのストップ等がなくなるので、品質安定に加え、生産性向上も図ることができる。また、成形品4Aの無理抜き等を行わないため、成形型自身の破損も減ることになる。
【0015】
尚、本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。成形型K,型面1a,アンダーカット部12,成形品4A,シート材4B等の形状,材質,大きさ等については用途にあわせて適宜選択できる。成形品のアンダーカットは複数箇所にあってもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明の真空成形法は、アンダーカットのある成形品を傷つけたり破ったりせずに効率良く簡単に脱型できるので、製品の品質安定,歩留り向上等に優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空成形法の一形態で、成形型上へ導いたシート材を型面形状に成形させた縦断面図である。
【図2】図1の成形後、アンダーカット部の経路に加圧エアを送ってアンダーカット部分を型面から離れた状態にした縦断面図である。
【図3】図2の後、全域の透孔へ加圧エアを送って脱型した縦断面図である。
【図4】図2に対応する別形態図である。
【図5】従来技術の説明図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 雄型(成形型)
1a 型面
11,11a,11b 透孔
12 アンダーカット部
4A 成形品
4B シート材
41 アンダーカット
7 加圧エア
R2 吸引経路
K 成形型(真空成形型)
Claims (1)
- 型面に多数の透孔を形成すると共にアンダーカット部領域の透孔の吸引経路を他の主経路とは別系統にした真空成形型を使用して、
加熱,軟化させたシート材を成形型上にセット後、前記透孔を用いた真空成形によりシート材を型面形状に成形し、次いで、別系統とした前記アンダーカット部の吸引経路のみへ加圧エアを送り込んで成形品のアンダーカットを外し、しかる後、全域の透孔へ加圧エアを送って脱型を行うことを特徴とする真空成形法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35001597A JP3803946B2 (ja) | 1997-12-03 | 1997-12-03 | 真空成形法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35001597A JP3803946B2 (ja) | 1997-12-03 | 1997-12-03 | 真空成形法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11165349A JPH11165349A (ja) | 1999-06-22 |
JP3803946B2 true JP3803946B2 (ja) | 2006-08-02 |
Family
ID=18407667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35001597A Expired - Fee Related JP3803946B2 (ja) | 1997-12-03 | 1997-12-03 | 真空成形法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3803946B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3681150B2 (ja) * | 1999-02-12 | 2005-08-10 | タクミ・エー・エル株式会社 | アンダーカット形状を有する熱成形品の製造方法および熱成形用雌型 |
JP7440063B2 (ja) * | 2020-03-06 | 2024-02-28 | 株式会社丸三金属 | 成形型及びカバー部材の製造方法 |
-
1997
- 1997-12-03 JP JP35001597A patent/JP3803946B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11165349A (ja) | 1999-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6089304B2 (ja) | 加飾成形方法と加飾成形装置 | |
JP3803946B2 (ja) | 真空成形法 | |
US20080284053A1 (en) | Process and mold for creating a skin supplied with at least one item | |
JP2961353B2 (ja) | 接触加熱成形方法 | |
JP4566709B2 (ja) | シート成形体の製造方法およびインサート成形体の製造方法 | |
JPH08216162A (ja) | 中空ゴム成形品の離型装置 | |
JP3025424B2 (ja) | 二重壁を有する成形体の製造方法 | |
JP3833454B2 (ja) | 容器成形装置 | |
JP4578959B2 (ja) | 多層成形体の製造装置および製造方法 | |
JP6223806B2 (ja) | 成形品の製造方法 | |
JPS62257826A (ja) | 表皮成形法 | |
JP3010250B2 (ja) | 熱可塑性樹脂シートの成形方法 | |
JPH06254954A (ja) | ブロー成形機 | |
JPS5934491B2 (ja) | 合成樹脂グロ−ブの製法 | |
JP2741395B2 (ja) | 予成形品の真空成形方法及び装置 | |
JP2009172770A (ja) | 金型装置及び樹脂成形品の成形方法 | |
JP2007160827A (ja) | シボ模様付きプラスチック成形体の製造方法 | |
JPH05212781A (ja) | 真空圧可変式吸引成形方法及び該方法に使用する吸引成形装置 | |
JP2964049B2 (ja) | 樹脂成形品のブロー成形方法および装置 | |
JPH0363497B2 (ja) | ||
JP3169268B2 (ja) | スラッシュ成形品の製造方法および装置 | |
JPH0363115A (ja) | インモールド加飾成形装置 | |
JPS60115427A (ja) | 雌型真空成形装置および方法 | |
JP2001334555A (ja) | 貼合わせ成形用金型装置および貼合わせ成形方法 | |
JPS6235833A (ja) | 表皮材付発泡成形品の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041108 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060411 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060425 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060426 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |