JP3803372B2 - 1,4−ブタンジオールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、1,4−ブタンジオールの製造方法に関する。
PCT特許(WO)92/20667号は、4−ヒドロキシブチルアルデヒド/2−ヒドロキシテトラヒドロフラン混合物の製造方法に関し、該方法においては差し当たり第一工程で2,5−ジヒドロフランを反応媒体に均一に溶解したロジウム−またはルテニウム−ホスフィン錯体の存在において2,5−ジヒドロフランを2,3−ジヒドロフランに異性化し、引き続き反応混合物から蒸留する。それから、2,3−ジヒドロフランを酸触媒を用い水と、4−ヒドロキシブタノールおよび2−ヒドロキシテトラヒドロフランからなる混合物に反応させ、こうして得られた混合物を水素化により1,4−ブタンジオールに変換する。従って、2,3−ジヒドロフランから出発して1,4−ブタンジオール到達するためには、2工程が必要である。
米国特許(US−A)4859801号には、2,3−ジヒドロフランを水の存在において8〜14のpH値でアルデヒドおよび水素と、水素化触媒を用いて1,4−ブタンジオールと2−アルキル−1,4−ブタンジオールからなる混合物に反応させる。その際、1,4−ブタンジオールの収率が記載されている。反応に使用される2,3−ジヒドロフランを直接水素化する限り、これから主生成物としてテトラヒドロフランが生じる。1,4−ブタンジオールは少量しか生成しない。
ヨーロッパ特許(EP−A)340970号は、予め別個に製造された4−ヒドロキシブチルアルデヒド/2−ヒドロキシテトラヒドロフランの混合物を、塩基性媒体中でアルデヒドの存在において2−アルキル−1,4−ブタンジオールに水素化する方法に関し、その際この混合物の一部が1,4−ブタンジオールに水素化される。
従って、本発明の課題は、1,4−ブタンジオールを一工程で良好な収率および選択率で得ることの可能な、2,3−ジヒドロフランから出発して1,4−ブタンジオールを製造する方法を見出すことであった。
それに応じて、2,3−ジヒドロフランを一工程で、水および水素の存在において20〜300℃の温度および1〜300barの圧力で、中性または酸性環境中で水素化触媒を用いて変換することを特徴とする1,4−ブタンジオールの製造方法が見出された。
それで、本発明による方法は、2反応工程、a)2,3−ジヒドロフランと水との、式(1)による4−ヒドロキシブチルアルデヒドおよびその異性体2−ヒドロキシテトラヒドロフランからなる混合物への反応
Figure 0003803372
およびb)式(1)により得られた4−ヒドロキシブチルアルデヒドおよび2−ヒドロキシテトラヒドロフランからなる混合物−両化合物は互いに等重量である−の式(2)による1,4−ブタンジオールへの接触的水素化
Figure 0003803372
が唯一つの工程で惹起される。
本発明による方法を実施する場合、2,3−ジヒドロフランと水とは、一般に2,3−ジヒドロフラン/水のモル比1:1〜1:100、とくに1:1〜1:50、殊に好ましくは1:1〜1:10、および水素および水素化触媒の存在において、一般に1〜300bar,とくに5〜250bar、殊に一般に15〜200barの圧力および20〜300℃、とくに40〜230℃、殊に好ましくは80〜200℃の温度で1,4−ブタンジオールに反応させる。
本発明による反応は、中性または酸性環境中、つまり酸性または中性のpH範囲内にある水相のpH値、とくに2〜7.5の範囲、殊に4〜7.2およびことに好ましくは6〜7の範囲内のpH値で実施される。水に不溶の不均一系触媒を使用する場合には、中性または酸性環境中での作業は、使用される触媒が塩基性に作用せず、とくに反応の経過に所望方向、即ち主として1,4−ブタンジオールの生成する方向に影響を及ぼすルイス酸中心またはブレンステッド酸中心を有することを意味する。
水素化触媒として、本発明による方法においては一般にカルボニル基の水素化に適当なすべての触媒を使用することができる。たとえばHouben−Weyl、Methoden der Organischen Chemie、IV/1c巻、45〜67ページ(Thieme出版、Stuttgart 1980)に記載されているような反応媒体に均一に溶解する水素化触媒またはHouben−Weyl、Methoden der OrganischenChemie、IV/1c巻、16〜26ページに記載されているような不均一系水素化触媒を使用することもできる。好ましい均一系触媒は、殊にホスフィン−またはホスファイト配位子を有するロジウム、ルテニウムおよびコバルトの錯体であり、その製造はたとえばカナダ国特許(CA−A)727641号、H.Brunner in Hartley:The chemistry of the metal−carbon bond;5巻、110〜124ページ(JoおよびJohn Wiley&Sons、New York 1989年)ならびにToth等、Inorg.Chim.Acta 42、153(1980)およびそこに引用された文献に記載されている。
しかし本発明による方法においてはとくに、不均一系水素化触媒、つまり反応媒体に大体において不溶であるかかる水素化触媒を用いて作業する。これらの水素化触媒のうち、元素の周期系の第Ib、VIIbおよびVIIIb族の1つまたは幾つかの元素、殊に銅、レニウムまたはルテニウムまたはこれら元素の混合物を含有するものが好ましい。
さらに、好ましい触媒は、元素の周期系の第Ib、VIIbまたはVIIIb族の少なくとも1つの元素およびなお、第Ib、VIIbまたはVIIIb族の1つまたは幾つかの元素と混合物または合金を形成する元素の周期系の第Ib、Vb、VIb、VIIb、VIIIb、IIIaまたはIVa族からの少なくとも1つの他の元素を含有するようなものである。これには、上記の元素銅、レニウムおよびルテニウムの他に、たとえば元素クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、鉄および/または白金が挙げられる。
本発明による方法においては、活性化された、大きい表面を有する微細な形の金属からなる不均一系水素化触媒、たとえばラネー銅またはレニウムスポンジを使用することもできる。
さらに、本発明による方法においては、たとえば沈殿触媒を使用することができる。かかる触媒は、その触媒活性成分をその塩溶液、殊にその硝酸塩および/または酢酸塩の溶液から、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物溶液および/または−炭酸塩溶液の添加により、たとえば難溶性の水酸化物、酸化物水和物、塩基性塩または炭酸塩として沈殿させ、得られた沈殿物を引き続き乾燥し、次いでこれを一般に300〜700℃、殊に400〜600℃で当該酸化物、混合酸化物および/または混合原子価酸化物に変換し、これを水素または水素含有ガスで、通例100〜700℃、殊に150〜400℃で処理することにより当該金属および/または低酸化度の酸化物形化合物に還元し、本来の触媒活性形に変える。その際通例、水がもはや生成しなくなるまで還元する。担体物質を含有する沈殿触媒の製造においては、触媒活性成分の沈殿は、当該担体物質の存在で行うこともできる。触媒活性成分は、有利には担体物質と同時に当該塩溶液から沈殿させることもできる。
好ましくは、本発明による方法においては、水素化を接触する金属または金属化合物を担体物質上に析離されて含有する水素化触媒が使用される。触媒活性成分の他になお付加的に担体物質を含有する上記の沈殿触媒以外に、本発明による方法には一般に、接触的水素化作用成分をたとえば含浸により担体物質上に設けられているかかる担体付き触媒が適当である。
担体上に触媒活性金属を設ける形式は、通例臨界的でなく、種々の態様で達成することができる。触媒活性金属はこれらの担体物質上に、たとえば当該元素の塩または酸化物の溶液または懸濁液で含浸し、乾燥し、引き続き金属化合物を還元剤、とくに水素または錯水素化物を用いて、当該金属または低酸化度の化合物に還元することにより設けることができる。これら担体上に触媒活性金属を設ける他の手段は、担体を熱により容易に分解しうる塩、たとえば触媒活性金属の硝酸塩または熱により容易に分解しうる錯化合物、たとえば触媒活性金属のカルボニル−またはヒドリド錯体で含浸し、こうして含浸した担体を、吸着した金属化合物の熱分解の目的で300〜600℃の温度に加熱することである。この熱分解は、とくに保護ガス雰囲気下に行われる。適当な保護ガスは、たとえば窒素、二酸化炭素、水素または希ガスである。さらに、触媒活性金属は触媒担体上に蒸着によるかまたは火炎溶射により析離することができる。
これらの担体付き触媒の触媒活性金属含量は、原則的に本発明による方法の成功に対し臨界的ではない。これら担体付き触媒の高い触媒活性金属含量が、低い含量よりも高い空時収量を生じることは、当業者に自明であることは明らかである。一般に、その触媒活性金属含量が、全触媒に対して、0.1〜80重量%、とくに0.5〜30重量%である担体付き触媒が使用される。これら含量の記載は担体物質を含め全触媒に関するが、異なる担体物質は非常に異なる比重および比表面積を有するので、これらの記載は下回るかまたは上回ることができ、これが本発明による方法の結果に不利な作用をすることもない。もちろん、幾つかの触媒活性金属がそれぞれの担体物質上に設けられていてもよい。さらに、触媒活性金属はたとえばドイツ国特許(DE−A)2519817号、ヨーロッパ特許(EP−A)1477219号およびヨーロッパ特許(EP−A)285420号の方法により担体上に設けることができる。上記明細書による触媒中には、触媒活性金属は合金として存在し、これらはたとえば含浸により担体上に析離した先に記載した金属の塩または錯体の熱処理および/または還元によって形成される。
沈殿触媒ならびに担体付き触媒の活性化は、その場で反応混合物中にそこに存在する水素により行うこともできるが、好ましくはこれらの触媒はその使用前に別個に活性化される。
担体物質としては、一般にアルミニウムおよびチタンの酸化物、二酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、ケイソウ土、シリカゲル、アルミナ、たとえばモンモリロナイト、ケイ酸マグネシウムまたは−アルミニウムのようなケイ酸塩、ZSM−5またはZSM−10ゼオライトのようなゼオライトならびに活性炭を使用することができる。好ましい担体物質は、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ジルコニウムおよび活性炭である。もちろん、本発明による方法において使用できる触媒の担体として種々の担体物質の混合物も使用できる。
本発明による方法において使用可能な不均一系触媒として、次の触媒が例示的に挙げられる:
活性炭上マンガン、活性炭上レニウム、二酸化ケイ素上レニウム、活性炭上レニウム/スズ、活性炭上レニウム/銅、活性炭上レニウム/ニッケル、活性炭上銅、二酸化ケイ素上銅、酸化アルミニウム上銅、亜クロム酸銅ならびに亜クロム酸銅バリウム。
触媒に、ルイス酸成分またはブレンステッド酸成分、たとえばゼオライト、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素、リン酸または硫酸を添加することができる。これらは、一般に使用される触媒の重量に対して、0.01〜5重量%、とくに0.05〜0.5重量%、殊に好ましくは0.1〜0.4重量%の量で添加される。
本発明による方法は殊に好ましくは、ブレンステッド酸中心および/またはルイス酸中心を含有する水素化触媒を使用するように実施される。このような触媒を使用する場合には、一般に反応混合物に対するブレンステッド酸またはルイス酸の付加的添加は必要でない。
ブレンステッド酸中心含有均一系触媒としては、たとえばVIIIb族の金属の遷移金属錯体、殊に置換基としてカルボキシル基、スルホン酸基および/またはホスホン酸基のようなブレンステッド酸官能基を有するホスフィン−またはホスファイト配位子を有するロジウム、ルテニウムおよびコバルト錯体、たとえばトリフェニル−ホスフィン−p−スルホン酸配位子を有する上記遷移金属の錯体を使用することができる。かかる配位子は、たとえばAngew.Chem.105、1097(1993)の方法により製造することができる。
殊に有利な結果は、本発明による方法においてブレンステッド酸またはルイス酸中心を有する不均一系触媒を用いて得ることができる。ブレンステッド酸中心またはルイス酸中心としては、たとえば触媒活性金属自体が、これら金属が水素または水素含有ガスで触媒を活性化する際完全に当該金属に還元されない場合に作用しうる。これは、たとえばレニウム含有および亜クロム酸塩含有触媒、たとえばレニウム黒および亜クロム酸銅についても言える。レニウム黒中に、レニウムはレニウム金属と高い酸化度のレニウム化合物との混合物として存在し、その際該レニウム化合物はルイス酸またはブレンステッド酸のような作用を発揮することができる。さらに、かかるルイス酸中心またはブレンステッド酸中心は使用される担体物質を介して触媒中に導入することができる。ルイス酸中心またはブレンステッド酸中心を含有する担体物質としては、たとえば酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、ケイ酸塩、アルミナ、ゼオライトおよび活性炭が挙げられる。そのため、本発明による方法においては水素化触媒としてとくに好ましくは、元素の周期系の第Ib、VIIbまたはVIIIb族からの少なくとも1つの元素、殊に銅、レニウムおよび/またはルテニウム、または第Ib、VIIbまたはVIIIb族からの少なくとも1つの元素、およびなお第Ib、VIIbまたはVIIIb族の1つまたは幾つかの元素と混合物または合金を形成する、元素の周期系の第Ib、Vb、VIb、VIIb、VIIIb、IIIaまたはIVa族からの少なくとも1つの他の元素を含有し、ブレンステッド酸またはルイス酸の作用をする担体物質上に析離されて含有する担体付き触媒が使用される。殊に有利な触媒は、たとえば活性炭上レニウム、二酸化ジルコニウム上レニウム、二酸化チタン上レニウム、二酸化ケイ素上レニウム、活性炭上銅、二酸化ケイ素上銅および活性炭上ルテニウムである。
本発明による方法は、連続的ならびに不連続的に実施することができる。連続的作業法のためには、たとえば管形反応器を使用することができ、該反応器中に触媒は有利に固定層の形に配置されていて、この層を介して反応混合物を底部送入または潅注形式(Sumpf−oder Rieselfahrweise)で導入することができる。不連続的作業法においては、簡単な管形反応器または有利にはループ形反応器を使用することができる。ループ形反応器を使用する場合には、触媒は有利には固定層の形に配置される。出発物質の反応が不完全の場合には、これは有利に有価生成物から蒸留による分離後または他の反応生成物と一緒に分流として反応に戻すことができる。これは、殊に連続的作業法において有利であると証明することができる。一般に、連続的に反応を実施する場合、同じ触媒を用い不連続的に反応を実施する場合よりも高い1,4−ブタンジオールの収率が得られる。
本発明による方法は、有利に反応条件下で不活性の溶剤の存在で、たとえば水溶性エーテル、たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジメトキシメタンを用いて実施することができる。有利には、アルコール、殊に方法の生成物1,4−ブタンジオールを溶剤として使用することができる。
反応排出物として一般に、主として過剰の水および1,4−ブタンジオールから構成されている混合物が得られる。副生成物として、たとえばγ−ブチロラクトン、テトラヒドロフランおよびn−ブタノールが少量排出物中に含まれていてもよい。反応排出物は、自体慣用の方法により、たとえば蒸留により1,4−ブタンジオールおよび所望の場合には反応排出物中に含有されている副生成物γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフランおよびn−ブタノールを単離するために後処理することができる。その際、場合により未反応の2,3−ジヒドロフランならびに場合により使用された溶剤を回収することができる。2,3−ジヒドロフランの変換が不完全な場合には、反応排出物をその後処理前に、後反応器中で完全に変換するまで後処理することもできる。
出発物質として必要な2,3−ジヒドロフランは、たとえば米国特許(US−A)3828077号の方法によりフランの部分的水素化によって得られる。
1,4−ブタンジオールは、世界的に大規模に製造され、就中ポリエステル、ポリウレタンおよびエポキシ樹脂を製造するためのジオール成分として使用される。
実施例
次の例の収率はモル%で記載されており、ガスクロマトグラフィーにより確かめられた。
例1
撹拌機を有する50mlの金属製オートクレーブ中に、300℃で水素気流中で活性化した、6重量%のレニウム含量(Reとしてかつ触媒の重量に対して)を有する活性炭上のレニウム触媒2g、2,3−ジヒドロフラン5および水15gを充填した。水素50barを圧入し、次いで170℃に加熱した。1時間後に冷却し、放圧した。反応排出物は次の組成を有していた:1,4−ブタンジオール77モル%、γ−ブチロラクトン20モル%、テトラヒドロフラン1.3モル%、n−ブタノール1.3モル%およびn−プロパノール0.3モル%。
例2
例1と類似に、2,3−ジヒドロフラン5gおよび水5gを、活性炭上銅触媒(銅含量:10重量%、Cuとして計算かつ触媒の全重量に対して;活性炭を相当量の銅アンモニア溶液で含浸、引き続き120℃で乾燥および水素気流中300℃で2時間の活性化により製造)2gを用いて2時間反応させた。反応排出物は次の組成を有していた:1,4−ブタンジオール95モル%、γ−ブチロラクトン4モル%およびテトラヒドロフラン0.8モル%。残分は、主として2−ヒドロキシテトラヒドロフランおよび1,4−ブタンジオールからのアセタールからなっていた。
例3
内容25mlの管形反応器中に、例1による触媒25mlを取り付けた。引き続き、2,3−ジヒドロフラン10g/hおよび水5g/hを2つの分離された供給口により反応器の頂部に導入した。反応器中の水素圧は120barであり、温度は166℃であった。反応器排ガスは50l/hであった。反応排出物中には、変換率97%で、1,4−ブタンジオール80モル%、テトラ1.6モル%、ヒドロフラン1.6モル%、γ−ブチロラクトン8.3モル%、n−ブタノール1.3モル%が見出された。残分は2−ヒドロキシテトラヒドロフランおよび1,4−ブタンジオールからのアセタールからなっていた。
8時間にわたって集めた反応排出物は、実験経過終了後に同じ反応条件下に新たに同じ触媒に通した(供給、20g/h)。2,3−ジヒドロフランの完全な変換において次の収率が生じた:1,4−ブタンジオール92モル%、テトラヒドロフラン1.9モル%、γ−ブチロラクトン4.1モル%およびn−ブタノール2モル%。

Claims (11)

  1. 2,3−ジヒドロフランを一工程で、水および水素の存在において20〜300℃の温度および1〜300barの圧力で、pH値2〜7.5の範囲で水素化触媒を用いて反応させることを特徴とする1,4−ブタンジオールの製造方法。
  2. 不均一系触媒を使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 元素の周期系の第IbまたはVIIbまたはVIIIb族からの少なくとも1つの元素またはこれら元素の混合物を含有する水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 触媒活性成分が担体上に設けられている水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 1つまたは幾つかのブレンステッド酸−またはルイス酸作用成分を含有する水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. レニウムを含有する水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 銅を含有する水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  8. ルテニウムを含有する水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  9. 触媒が元素の周期系の第Ib、VIIbまたはVIIIb族の少なくとも1つの元素およびなお、第IbまたはVIIbまたはVIIIb族の1つまたは幾つかの元素と混合物または合金を形成する元素の周期系第Ib、Vb、VIb、VIIb、VIIIb、IIIaおよびIVa族の少なくとも1つの他の元素を含有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  10. 触媒活性成分が、酸化アルミニウム、アルミナ、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン、ゼオライトおよび/または活性炭からなる担体物質上に設けられている水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  11. 元素の周期系の第VIIIb族の元素を含有する均一系水素化触媒を使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
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