JP3802468B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スロットマシンには、変動表示手段として例えば複数の図柄が付されたリールが3個備えられるとともに、各リールの変動表示を停止するための操作を行うストップボタンが3個備えられている。そして、スロットマシンにおいては、変動表示手段を用い、変動表示手段の各リールを回転させて変動表示(可変表示)を行わせた後に変動表示を停止させて停止表示を行わせることで可変表示ゲーム(以下、ゲーム)を行うようになっている。遊技者は、ゲームにおいて、リールが変動表示中に任意の時期でストップボタンを操作してゲームの結果を導出できるようになっている。そして、ゲームの終了時に各リールに停止表示された図柄が予め定められた入賞を成立させる組み合わせ態様を形成した場合には、所定数の遊技媒体(メダル)が付与されるようになっている。また、入賞のうち特別入賞(ビックボーナス(BB)入賞、レギュラーボーナス(RB)入賞)が成立した場合には、所定数の遊技媒体の付与の他に、所定の遊技価値としてボーナスゲームが発生するようになっている。
【0003】
近年、変動表示手段としてのリール以外に、液晶表示装置やドットLED表示装置等の演出表示手段を備えたスロットマシンが考えられている。
上記演出表示手段は、例えば、スロットマシンの非稼働状態の時に呼び込み表示を行ったり、複数のリールの停止表示により特別入賞が成立した場合に装飾表示を行ったりしている。
また、最近では、特別入賞(BB入賞、RB入賞)が内部的に当選した場合(未だ成立していない状態)に、演出表示手段に特定の情報を表示することで遊技者に特別入賞が当選していることを報知するものも考えられている。また、ゲームの開始時に所定の小役入賞が内部当選した場合に、当該ゲームが終了する前に所定の小役入賞が当選したことを演出表示手段の表示により報知するものも考えられている。この小役入賞の報知に関しては、特別入賞が当選した場合にも所定の確率で所定の小役入賞の報知と同様の表示を行う場合があり、該小役入賞の報知が行われた際にゲームの結果で当該小役入賞が成立しなかった場合には、特別入賞が当選していることを間接的に報知するような機能を備える場合もある。
【0004】
さらに、特別入賞が当選した場合に、演出表示手段により報知する際の報知の仕方を遊技者が選択可能なベット数により、変更するスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−170253号公報(第8−9頁 図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スロットマシンにおいては、ベット数の選択、ゲームの開始操作、リールの停止操作、など遊技者による一定の技術介入可能な要素が魅力の一つであり、遊技者は自分の好みのベット数やリールの停止操作態様を選択してゲームを行うことができるようになっている。
しかしながら、従来のスロットマシンにおいては、遊技者の停止操作態様に応じて演出表示手段の表示内容等の遊技内容が変化するようにはならず、どのような停止操作態様を行っても表示内容は固定的なものとなり、興趣を向上させるには不十分であった。
特許文献1に記載されたスロットマシンは、ベット数により特別入賞の当選の報知内容に違いを設ける際に報知の表示内容を変更しているが、遊技者による技術介入可能な要素の中でも最も遊技者が興味を示す可能性が高い停止操作態様に応じて演出表示手段の表示内容を変えることはできなかった。
【0007】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、遊技者が実行した過去のゲームにおける停止操作態様の経緯に応じて、演出態様を変化させることが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
本発明は、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示手段と、該複数の変動表示手段毎に変動表示の停止操作が可能な複数の停止操作手段と、該複数の変動表示手段の変動表示を伴うゲーム毎に入賞を抽選する抽選手段と、該抽選手段の抽選結果が所定の入賞に当選した場合に、該停止操作手段の停止操作に基づき該所定の入賞に対応する図柄が停止するように前記変動表示手段の停止制御を行う停止制御手段と、を備え、該複数の変動表示手段が停止した際に、有効ライン上に入賞に対応する図柄組み合わせ態様が停止した場合に入賞が成立して所定の遊技価値を付与するスロットマシンにおいて、
前記複数の停止操作手段の停止操作に係わる態様を監視する停止操作態様監視手段を備え、
前記停止操作態様監視手段による過去のゲームの監視結果に基づき演出表示の制御を行うようにしたことを特徴としている。
【0009】
ここで、変動表示手段は、例えば、周囲に複数種類の図柄が表記されて回転開始及び回転停止が可能で、表示窓を介して複数種類の図柄のうちの一部を表示する円筒状のリールが挙げられる。なお、このようなリールからなる変動表示手段は、スロットマシンに複数(例えば、3つ)備えられ、回転したリールは、リールストップボタン等の停止操作手段により、個々に独立して停止させることが可能となっている。なお、変動表示手段は、上述のようなリールに限られるものではなく、例えば液晶表示装置やブラウン管式の表示装置等からなり、この表示内容を変化させることで変動表示を行うものであっても良い。また、液晶やブラウン管を用いた表示装置については、必ずしも、複数の変動表示手段に対応して複数の表示装置を有する必要はなく、例えば、変動表示手段の画面を複数の領域にわけ、各領域毎に変動する表示が可能で、かつ、変動した表示を停止できるようになっていれば、表示装置の画面の各領域を変動表示手段と見なし、一つの表示装置に複数の変動表示手段が含まれているものとしても良い。
【0010】
また、「入賞」は、例えば、ボーナス入賞(特別入賞)、小役入賞、再ゲーム入賞(リプレイ入賞)等、複数種類に設定されている。また、ボーナス入賞には、ビッグボーナス(BB)入賞、レギュラーボーナス(RB)入賞が含まれる。
なお、BB入賞の成立に基づき発生するBBは、遊技者に相対的に大きい遊技価値を与える遊技(例えばRBに相当)を所定回数を上限に行える一連のゲームのことであり、RB入賞の成立に基づき発生するRBは、遊技者に相対的に小さい遊技価値を与える遊技(例えばジャックゲームに相当)を所定回数を上限に行える一連のゲームのことである。
【0011】
また、「停止操作に係わる態様」とは、遊技者の停止のさせ方であり、例えば、有効ライン上に特定の図柄が停止するタイミングで停止操作手段を操作するものであったり、複数並んだリールを停止させる際のリールの停止操作順序であったりするものである。例えば、有効ライン上に特定の小役入賞が成立する図柄が停止するように停止操作したり、BB入賞やRB入賞が成立する図柄が停止するように停止操作したり、逆に特定の図柄を狙わずに適当に停止操作したりすることが、停止操作の個々の態様となる。また、リールが左、中、右の順で並んでいる場合に、左、中、右の順でリール停止したり、逆に右、中、左の順でリールを停止したり、左、右、中の順で両端のリールを停止してから、中央のリールを停止したりすることがそれぞれ停止操作に係わる態様となる。
【0012】
本発明によれば、複数の停止操作手段の停止操作に係わる態様を監視する停止操作態様監視手段を備え、前記停止操作態様監視手段による過去(以前)のゲームの監視結果に基づき演出表示の制御を行うようにしたので、遊技者が実行した過去のゲームにおける停止操作態様の経緯に応じて、演出表示の有無、演出表示の実行時期、演出表示内容、等が変化し演出態様を多彩にすることができる。これらの演出態様を遊技者が好む停止操作態様に対応した遊技者所望なものに設定すれば各遊技者がより楽しめるような遊技内容にすることができる。
【0013】
すなわち、同じスロットマシンでも、上述の停止操作に係わる態様を替えれば、異なる演出表示態様となり、停止操作のさせ方が異なる遊技者にそれぞれ対応した演出表示態様を行うことができるとともに、一人の遊技者が停止操作のさせ方を替えることで、異なる演出表示態様を見ることが可能となる。従って、各遊技者や遊技者の各状況等に対応して、演出表示を行うことができる。例えば、停止操作のさせ方により、演出表示の出現頻度を高めたり、低めたりすることが可能となっていれば、演出表示の出現頻度を高めて演出表示を楽しむようにしたり、演出表示の出現頻度を低くして、ゲームに集中したりすることができる。
【0014】
そして、本発明は、
前記抽選手段の抽選結果により特別遊技価値の付与に対応した特別入賞が当選した場合に、該特別入賞が当選していることを当該特別入賞が成立する前に事前に報知する特別入賞事前報知手段を備えることを特徴としている。
【0015】
従って、本発明によれば、前記抽選手段の抽選結果により特別遊技価値の付与に対応した特別入賞が当選した場合に、該特別入賞が当選していることを当該特別入賞が成立する前に事前に報知する特別入賞事前報知手段を備えるので、遊技者の停止操作態様に応じて事前報知態様を変化させることができ、特別入賞に対する期待感を効率よく高めることができる。
【0016】
なお、
前記停止操作態様監視手段は、所定期間内における前記複数の停止操作手段による特別入賞に対応する図柄を狙った停止操作回数を監視する特別入賞狙い停止操作監視手段を含み、
前記特別入賞事前報知手段は、前記特別入賞狙い停止操作監視手段の監視結果に基づき、前記事前報知を行うか否かを決定する。
【0017】
ここで、「所定期間」とは、例えば、所定回数のゲームが実行される期間である。なお、所定期間は、例えば、予め決められた時間であっても良いし、所定の入賞の当選(あるいは成立)から次ぎの当該入賞の当選(成立)までの期間であっても良いし、その他の期間であっても良いが、遊技者の停止操作の態様を判断する上では、所定回数のゲームが実行される期間が好ましい。
ここで、「狙った停止操作」とは、有効ライン上に特別入賞図柄等の特定の図柄が停止するように狙って停止操作を行うことであり、所定の回転速度で回転するリール状の図柄のうちの狙った図柄がちょうど有効ライン上に止まるように狙って停止操作を行うことである。この際に、スロットマシンにおいては、停止制御を行っており、有効ライン上に止めて良い図柄と、止めてはいけない図柄と、有効ライン上に止め易いように制御される図柄とがあるとともに、各図柄が有効ラインに止めてよい図柄か否か等は、入賞の当選、非当選と、各変動表示手段の停止順と、前に停止させられた図柄の状況等から変更される。
従って、特定の図柄が有効ライン上に停止するように狙って停止操作を行っても、その図柄が有効ライン上に止められないように停止制御されているものなら、うまく狙って停止操作が行えても、図柄が有効ラインを超えてから停止するように停止制御(蹴飛ばし停止制御)が行われる。
【0018】
一方、有効ライン上に止め易いように制御される図柄においては、有効ライン上に特定の図柄を停止させようと狙って停止操作を行ったが、狙いが外れて少し早いタイミングで停止操作を行ってしまった場合には、例えば、特定の図柄より一コマもしくは数コマ手前の図柄が有効ライン上に停止することになるが、停止制御により、特定の図柄が有効ライン上に引き込まれるように特定の図柄が有効ラインに達したところで変動表示が停止するように停止制御(引込停止制御)が行われる。
【0019】
なお、引込停止制御は、例えば、有効ライン上に停止しやすいように制御される図柄から手前の所定のコマ数の範囲内(例えば、4コマ)の図柄が有効ライン上に停止するタイミングで停止操作が行われた場合に、有効ライン上で停止するはずだった図柄に代えて、特定の図柄が有効ライン上に止まるように、停止のタイミングを遅らせて変動表示を停止させる。
【0020】
従って、有効ライン上に実際に停止する図柄と、有効ライン上に停止するように狙われた図柄とは、必ずしも一致しない場合があり、本発明においては、有効ライン上に停止するように狙われた図柄を監視するようになっている。また、有効ライン上に特定の図柄が停止するように狙う場合に、予め、上述の引込停止制御を見込んで狙う可能性がある。すなわち、特定の図柄がちょうど有効ラインで停止するタイミングで停止操作しなくとも、引込停止制御が働いていれば、それより早いタイミングで停止操作しても、特定の図柄を有効ライン上に止めることができるので、引込停止制御を考慮して、特定の図柄を有効ライン上に停止させるタイミングより早いタイミングで停止操作されても特定の図柄を狙ったものと判断しても良い。
【0021】
また、特別入賞狙い停止操作監視手段が、特別入賞に対応する図柄を狙った停止操作回数を監視する際に、例えば、特別入賞に対応する図柄を狙った停止操作の回数(狙い回数)をカウントすることになるが、この場合の狙い回数をカウントする際の条件(カウントの仕方)としては、例として以下のような条件が挙げられる。
・1ゲームで全ての変動表示手段(例えば、リール)について、所定の図柄(例えば、特別入賞に対応する所定の図柄)が有効ライン上に停止するように狙った場合(狙って停止操作した場合)に、1カウント(狙い回数のカウント値を1増加)する。
・1ゲームで一部(例えば、2個など)の変動表示手段に対して、所定の図柄が有効ライン上に停止するように狙った場合に、1カウントする。
・一つの変動表示手段について、所定の図柄を狙った場合に1カウントする。従って、例えば、三つの変動表示手段に対してそれぞれ所定の図柄を狙った場合には3カウントされる。
・テンパイ(後述)形態が形成された際に未だ停止していない最後の変動表示手段に対して所定の図柄を狙った場合に1カウントする。
【0022】
このように、前記停止操作態様監視手段は、所定期間内における前記複数の停止操作手段による特別入賞に対応する図柄を狙った停止操作回数を監視する特別入賞狙い停止操作監視手段を含み、前記特別入賞事前報知手段は、前記特別入賞狙い停止操作監視手段の監視結果に基づき、前記事前報知を行うか否かを決定するので、遊技者の好みの停止操作に応じた事前報知の制御が行える。即ち、特別入賞に対応する図柄を狙う回数が多い遊技者に対しては、事前報知を行ってもあまり意味がないばかりか、突然特別入賞が成立した際の意外性を得ることができなくなってしまう。このような問題点を防止できる。一方、特別入賞に対応する図柄を狙う回数が少ない(或いは全く行わない)遊技者に対しては、事前報知を行うことで特別入賞の当選に気付くのが遅れたり、気付かずに遊技を終了してしまったりすることを防止できる。
【0025】
さらに、本発明は、
前記停止操作態様監視手段は、前記複数の停止操作手段の停止操作が前記特別入賞に対応する図柄からその手前の所定コマ数範囲内で行われたことを特別入賞狙い停止操作として、所定期間内における該特別入賞狙い停止操作回数を監視する特別入賞狙い停止操作監視手段を含み、
前記特別入賞事前報知手段は、前記特別入賞狙い停止操作回数が所定数に満たなかった場合には、前記事前報知を前記停止操作手段の停止操作後に行う一方、所定数以上であった場合には、該事前報知を該停止操作手段の停止操作前に行うようにしたことを特徴としている。
【0026】
ここで、「停止操作手段の停止操作後」とは、より詳しくは、例えば、全ての変動表示手段に対する停止操作手段の停止操作後であってその停止操作で特別入賞が成立しなかった場合である。
また、「停止操作手段の停止操作前」とは、より詳しくは、ゲームのスタート操作が行われてから停止操作が行われる直前までのことであり、この場合の停止操作は、最初に停止される変動表示手段に対する最初の停止操作でも良く、最後に停止される変動表示手段に対する最後の停止操作でも良く、最初と最後の間の停止操作でも良い。
【0027】
従って、本発明によれば、前記停止操作態様監視手段は、所定期間内における前記特別入賞狙い停止操作回数を監視する特別入賞狙い停止操作監視手段を含み、前記特別入賞事前報知手段は、前記特別入賞狙い停止操作回数が所定数に満たなかった場合には、前記事前報知を前記停止操作手段の停止操作後に行う一方、所定数以上であった場合には、該事前報知を該停止操作手段の停止操作前に行うようにした。特別入賞狙い停止操作回数が多い場合、事前報知を停止操作後(ゲームの終了後)に行っても狙い操作によりゲーム終了時には既に特別入賞が成立しているため、あまり意味がなくなってしまう。このような問題点を解決できる。一方、特別入賞狙い停止操作回数が少ない(全くない)場合、事前報知を停止操作後に行うことにより特別入賞の当選に対する期待感を長く引き延ばすことができる。例えば、特別入賞の当選が決まり、特別入賞の当選に対応する停止制御が行われることで、通常時は停止しない図柄(いわゆるリーチ目)が停止する可能性があり、変動表示ゲーム中に特別入賞の当選に対する期待が生じる場合がある。その際に、先に当選の事前報知が行われてしまえば、そこで当選を知ってしまい、リーチ目に対する興趣が低下してしまうが、変動表示を全部停止させてから事前報知があれば、変動表示が停止するまでの間に期待感が高まったところで、当選を知ることになり、期待感を高めて引き延ばすことができる。
【0028】
また、本発明は、
前記特別入賞事前報知手段は、乱数の抽出結果に基づき、前記停止操作手段の停止操作前の事前報知を第1の確率で行う一方、該停止操作手段の停止操作後の事前報知を該第1の確率よりも高い第2の確率で行うようにしたことを特徴としている。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の第1例について説明する。
本実施の形態は、本発明に係るスロットマシンの適例としてのパチスロ遊技機について説明を行うものである。
【0044】
図1のスロットマシンとしてのパチスロ遊技機100は、前面が開放した箱形の機枠(図示略)の内部に各種の機器が設けられるとともに、この機枠の前面に、前扉2が、片開き形式に開閉可能に設けられることで概略構成されている。
【0045】
前扉2の前面の上部中央には、後方を透視可能な(例えば透明の)図柄表示窓5が形成され、この図柄表示窓5の奥には、それぞれ独立に回転可能な複数(例えば、3つ)のリール、即ち、第1リール20a(左リール)、第2リール20b(中リール)、および、第3リール20c(右リール)が配されている。
これらリール20a〜20cは、例えば各々略円筒状をなし、各々の周囲には、例えば、図3に示すように、複数種類の図柄が一定間隔に配置されることで構成された図柄列(例えば、図柄番号1番から21番までの都合21コマ分の図柄の配列)が表記されている。なお、図3には、各リール20a〜20cに表記された図柄列を平面的に展開した状態を示す。
そして、各リール20a〜20cは、各々の図柄列中の図柄のうち、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が図柄表示窓5を介して視認可能となるように配置されていて、図柄の変動表示を行う変動表示部20を構成している。なお、第1リール20aとこれを回転させる第1リールモータ611(図2)とが第1変動表示手段となり、第2リール20bとこれを回転させる第2リールモータ612(図2)とが第2変動表示手段となり、第3リール20cとこれを回転させる第3リールモータ613(図2)とが第3変動表示手段となる。すなわち、変動表示部20には、複数の変動表示手段として、第1〜第3までの三つの変動表示手段がある。
【0046】
また、図柄の種類は、例えば、図3に示すように、「7(白抜き)」(例えば、第1リール20aの図柄番号21番等)、「7(塗りつぶし)」(例えば、第1リール20aの図柄番号7番等)、「メインキャラクタ」(例えば、第1リール20aの図柄番号8番等)、「王冠」(例えば、第1リール20aの図柄番号20番等)、「スイカ」(例えば、第1リール20aの図柄番号16番等)、「リプレイ(再ゲーム)」(例えば、第1リール20aの図柄番号19番等)及び「チェリー」(例えば、第1リール20aの図柄番号18番等)の都合7種類となっている。
なお、このうち、「7(塗りつぶし)」、「7(白抜き)」、「メインキャラクタ」を総称してボーナス図柄ともいい、これが後述する有効ライン上に、三つならんだ場合にBB入賞が成立する。また、この例においては、有効ライン上に左から順に、「7(塗りつぶし)」、「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」が並んだ場合と、「7(白抜き)」、「7(白抜き)」、「メインキャラクタ」が並んだ場合とが、RBの入賞となる。
【0047】
また、パチスロ遊技機100は、上述のように、各リール20a〜20cを回転駆動させるリール用モータ611〜613を備えている。
各モータ611〜613は、それぞれステッピングモータ等から構成され、各々、後述する遊技制御装置50の制御下で作動し、対応するリール20a〜20cをそれぞれ独立に、軸周りに回転駆動ならびに回転停止させることが可能となっている。
そして、各モータ611〜613が、対応するリール20a〜20cを各々独立に回転駆動させることで、複数種類の図柄を図柄表示窓5奥にて、例えば上から下へと循環するよう高速で移動させる(図柄を変動表示させる)ようになっている。
さらに、変動表示の開始後、(後述するリールストップボタン14a、14b、14cの停止操作に基づき)各モータ611〜613によりリール20a〜20cの全てを停止させることで、上下に3列、横に3列で、都合9つの図柄を変動表示部20にて停止状態で表示する停止表示を行うようになっている。
【0048】
ここで、変動表示部20には、複数の有効化可能ラインが設定されている。
即ち、例えば、変動表示部20における各リール20a〜20c中段の図柄を横切る有効化可能ライン(中段横ライン)、変動表示部20における各リール20a〜20c上段の図柄を横切る有効化可能ライン(上段横ライン)、変動表示部20における各リール20a〜20c下段の図柄を横切る有効化可能ライン(下段横ライン)、変動表示部20において第1リール20a下段−第2リール20b中段−第3リール20c上段にかけて各リールを斜めに横切る有効化可能ライン(右上がりの斜めライン)、及び、変動表示部20において第1リール20a上段−第2リール20b中段−第3リール20c下段にかけて各リールを斜めに横切る有効化可能ライン(右下がりの斜めライン)の都合5つの有効化可能ラインが設定されている。
なお、後述するように、ベット数に応じて所定数の有効化可能ラインが有効化されて各々有効ラインとなるようになっているが、この有効ライン上に、複数種類設定された入賞のうち何れかに対応する図柄組合せ態様で図柄が停止表示することにより入賞結果態様が成立し、各入賞結果態様に対応した所定数の賞メダル(遊技価値)の払い出し等を行うようになっている。
このように、有効化可能ラインは、ゲームが行われていない場合には有効となっていないが、ゲームが行われた場合に入賞を成立させるために有効化することが可能なラインである。
【0049】
また、第1リール20a、第2リール20b、および、第3リール20cの中(裏面側)には、リール裏面ランプ665が設けられており、図柄表示窓5全体を各リール20a〜20cの裏面側から照らしたり、各リール20a〜20c毎に照らしたり(三つのリールのうちの一つもしくは複数のリールを背面から照らす)、有効ライン毎に照らしたり(5つの有効ラインのうちの一本、もしくは複数本の有効ラインを照らす)、図柄表示窓5内で各リールの各図柄が停止される9つの領域毎に照らしたり(9つの領域のうちの一つもしくは複数を照らす)するものである。すなわち、リールの裏面には、各図柄が停止される9つの領域毎に点滅自在にリール裏面ランプ665が配置されている。なお、9つの領域毎に例えば、色の異なるランプを複数ずつリール裏面ランプ665として配置し、各色のランプ毎に点灯及び消灯を独立して行えるようになっていても良い。
【0050】
さらに、前扉2前面において、図柄表示窓5の下方片側には、1ゲームを開始するスタート操作を行うためのスタートレバー13が設けられている。
さらに、前扉2前面において、図柄表示窓5の下方には、第1リール20a、第2リール20b、および、第3リール20cとそれぞれ1対1で対応付けられ、対応するリール20a〜20cの回転をそれぞれ停止させて図柄を停止表示させるためのストップボタン、即ち、第1リールストップボタン14a、第2リールストップボタン14b、および、第3リールストップボタン14cが設けられている。
なお、これらリールストップボタン14a〜14cは、例えば、色付きの半透明の樹脂などから構成されている。そして、これらリールストップボタン14a〜14cの奥には、該リールストップボタン14a〜14cの操作により各リール20a〜20cを停止可能な状態であることを、点灯により報知するためのストップボタンランプ140(図2)がそれぞれ設けられている。
【0051】
また、図柄表示窓5の上に設けられた液晶表示装置4は、その表示状態の変化により抽選結果に関連する演出表示(後述)および判定ゲーム(後述)に関する表示を行うものであり、演出表示手段となるものである。
ベットライン表示部31は、その奥に配されたランプを有し、これらランプの点灯状態によりメダルのベット数を表示するとともに、ベット数に対応する有効ラインを指示するものである。GAME OVERランプ部33は、ビッグボーナスが終了したことをその奥に配されたランプ(遊技状態表示部650(図2)の一部)の点灯によって報知するものである。WAITランプ部34の奥にはランプ(遊技状態表示部650(図2)の一部)が配されており、このランプが、スタートレバー13が操作されてから全てのリール20a〜20cが回転開始し、リールストップボタン14a、14b、14cによる停止操作が可能となるまでの期間に点灯することで、該期間中であることを報知するようになっている。REPLAYランプ部35は、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立して次回遊技がリプレイになったことをその奥に配されたランプ(遊技状態表示部650(図2)の一部)の点灯によって報知するものである。INSERT MEDALSランプ部36は、遊技が行われておらず、しかもベット或いはクレジットとしてメダルを受け容れ可能な状態のときに、その奥に配されたランプ(遊技状態表示部650(図2)の一部)が点滅を繰り返すことで、メダルの投入を促すためのものである。
【0052】
また、メダル投入口6は、メダルを投入してベットする(賭けを行う)ためのものである。クレジット数表示部7は、その奥に配された、例えば、7セグメントのLEDからなるクレジット数表示器を有し、クレジット数表示器の点灯状態により、メダルのクレジット数を表示するものである。払出数表示部8は、その奥に配された、例えば、7セグメントのLEDからなる払出数表示器を有し、払出数表示器の点灯状態により、メダルの払い出し数を表示するものである。遊技進行表示部11は、その奥に配された、例えば、7セグメントのLEDからなる遊技進行表示器を有し、遊技進行表示器の点灯状態によりボーナスゲームの進行に関する表示を行う。
【0053】
さらに、前扉2の前面には、クレジットされたメダルのうち限度数(例えば、3枚)のメダルのベット(賭け)を一度の操作で行うためのマックスベットボタン9、クレジットされたメダルを、操作を一度行う毎に1枚ずつベットするための1ベットボタン10、メダルのクレジット状態/非クレジット状態を選択するためのクレジット選択ボタン12、前扉2を開くための鍵が差し込まれる鍵穴15、装飾のために点灯或いは点滅する装飾表示部661、662、663、前扉2の下部領域を構成する飾り板部16等が設けられ、さらに、前扉2の前面の最下部には灰皿17及びメダルを貯留するための受皿18が配設されている。
また、装飾表示の一部として、表示装置4の向かって左側には、WINランプ800が設けられている。WINランプ800は、特別入賞が当選して成立した際に点灯するとともに、当選した特別入賞が未だ成立していない状態で、特別入賞の当選を遊技者に報知するために点灯する場合がある。
【0054】
さらに、パチスロ遊技機100は、その機枠の内部に、図2に示すように、スピーカ等の音出力部60と、入賞結果態様の成立に基づきメダルを払い出すメダル払出部80(例えばホッパー)を備えている。
【0055】
加えて、パチスロ遊技機100は、図2に示すように、遊技を統括的に制御する遊技制御装置(メイン制御装置)50と、この遊技制御装置50の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行う演出制御装置(サブ制御装置)700と、を備えて、制御系を構成している。また、この制御系の構成要素も、それぞれ機枠の内部に配されている。
【0056】
このうち、遊技制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read only memory)52、RAM(Random Access memory)53、I/F(Interface)54、乱数発生回路55等を備えて構成されている。
【0057】
このうちCPU51は、制御部、演算部を備え、遊技制御装置50の演算処理装置として後述するような各種演算制御を行う。
【0058】
ROM52には、各種処理を実行するための制御プログラムや制御データが書き込まれている他、内部抽選用の判定値などが書き込まれている。
また、ROM52には、各ゲームにおいて、上述の停止制御を行う際に、各入賞に当選した場合の各入賞に対応する停止テーブルと外れに対応する停止テーブルを記憶している。
【0059】
RAM53は、乱数発生回路55で生成される内部抽選用の乱数の記憶領域、各種データ(例えば、メダルのクレジット数のデータ、メダルのベット数のデータ、各種入賞フラグ(後述)の状態のデータ、および、入賞結果態様が成立した入賞に基づく払い出しに係るデータ、後述する遊技者の停止操作態様のデータなど)を一時的に記憶する記憶領域、ならびに、CPU51の作業領域を備えている。
なお、遊技者の停止操作態様のデータとしては、例えば、停止操作した際の有効ライン上のリール20a〜20cの図柄のデータや、停止操作したリール20a〜20cの順番や、停止操作の回数や、所定の停止操作を行った回数などのカウント値となるデータや、過去のゲームにおいて所定の停止操作を所定の頻度で行ったか否かを示すフラグのデータなどである。
【0060】
I/F54は、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、投入メダル検出センサ6a、スタートレバースイッチ13a、第1リール停止スイッチ14d、第2リール停止スイッチ14e、第3リール停止スイッチ14f、第1リール位置検出センサ601、第2リール位置検出センサ602、第3リール位置検出センサ603、1ベットスイッチ10a、マックスベットスイッチ9a、クレジット選択スイッチ12a、払い出しメダル検出センサ640、確率設定装置630、リセットスイッチ15a、前扉開放スイッチ670から出力される各種の信号をCPU51に対して出力している。
【0061】
ここで、投入メダル検出センサ6aは、メダル投入口6より投入されるメダル数を検出するためのセンサである。スタートレバースイッチ13aは、スタートレバー13が操作されたことを検出するためのスイッチである。第1リール停止スイッチ14dは第1リールストップボタン14aが操作されたことを、第2リール停止スイッチ14eは第2リールストップボタン14bが操作されたことを、第3リール停止スイッチ14fは第3リールストップボタン14cが操作されたことを、それぞれ検出するためのスイッチである。これらリールストップボタン14a〜14cと、リール停止スイッチ14d〜14fとが各リール20a〜20cに対応する停止操作手段となる。
第1リール位置検出センサ601は第1リール20aの回転位相を、第2リール位置検出センサ602は第2リール20bの回転位相を、第3リール位置検出センサ603は第3リール20cの回転位相を、それぞれ検出するためのセンサである。
【0062】
1ベットスイッチ10aは1ベットボタンが操作されたことを、マックスベットスイッチ9aはマックスベットボタン9が操作されたことを、それぞれ検出するためのスイッチである。クレジット選択スイッチ12aは、クレジット選択ボタン12が操作されたことを検出するためのスイッチである。払い出しメダル検出センサ640は、メダル払出部80により受皿18に払い出されるメダル数を検出するためのセンサである。
【0063】
確率設定装置630は、操作に基づき、当該パチスロ遊技機100における各ゲーム毎の入賞確率を複数段階(例えば6段階)の何れかに設定するための装置である。リセットスイッチ15aは、鍵穴15に差し込まれた鍵が前扉2を開放する時とは逆回り(左回り)に回動されたことを検出し、この検出に基づきパチスロ遊技機100をリセットするためのスイッチである。なお、リセットスイッチ15aが検出信号を遊技制御装置50に出力することに基づき、例えば、当該パチスロ遊技機100のエラー状態が解除される。また、前面枠開放スイッチ670は、前扉2の開放状態を検出するためのスイッチである。
【0064】
また、I/F54は、CPU51から入力される制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、演出制御装置700、遊技進行表示部11、ベットライン表示部31、クレジット数表示部7、払出数表示部8、遊技状態表示部650、メダル払出部80、第1リール用モータ611、第2リール用モータ612、第3リール用モータ613、外部信号出力部620、および、ストップボタンランプ140などに出力している。
なお、外部信号出力部620は、遊技制御装置50からパチスロ遊技機100の外部に対し出力される外部信号を中継するものである。
【0065】
乱数発生回路55は、所定サイクル時間毎に、乱数を更新(例えば+1)し、遊技制御装置50は、スタートレバー13aの検出タイミングで、その時点の乱数をサンプリングする回路を有している。
【0066】
そして、遊技制御装置50は、CPU51の処理に基づき、当該遊技制御装置50に設けられた乱数発生回路55により発生(生成)されて、サンプリング回路によりサンプリングされた乱数を内部抽選用の乱数として用いて内部抽選を行う(入賞に当選か否かを抽選する抽選手段としての機能を有する)。なお、上記乱数発生回路55の代わりに、CPU51自体が、内部抽選用の乱数を生成する処理を行うようにしても良い。
【0067】
また、遊技制御装置50は、各入賞の当選、当選しない場合(外れの場合)のリール20a〜20cの停止制御を、各入賞の当選や外れに対応した停止テーブルに従って停止制御を行う。
【0068】
なお、停止制御とは、遊技制御装置50による第1〜第3リール用モータ611〜613の制御により、図柄表示窓5内に停止表示される各リール20a〜20cの図柄を決めるものである。上述の停止制御においては、例えば、各入賞が当選した状態で、入賞が成立しやすくするための制御として後述の引込停止制御があり、遊技制御装置50は引込停止制御手段として機能する。
また、停止制御においては、入賞の成立していないときに、入賞が成立となる停止図柄となるの防止するように、入賞が成立する停止図柄が有効ラインに停止するタイミングで停止操作が行われた場合に、遊技制御装置50はリールを停止させるタイミングを遅らせて入賞が成立する停止図柄が有効ラインんを通り過ぎるようにする停止制御、いわゆる蹴飛ばし停止制御を行うようになっている。
【0069】
また、第1〜第3リール用モータ611〜613をステッピングモータとした場合に、ステッピングモータに出力される制御信号(ドライバからのパルス状の駆動信号)のパルス数により、各リール20a〜20cの位相を決めることができるとともに、第1〜第3リール位置検出センサ601〜603により、各リール20a〜20cの位相を検出することができ、これらから各リール20a〜20cの位相に基づいて停止図柄を制御することができる。
【0070】
また、停止制御においては、第1〜第3リールストップボタン14a〜14cの停止操作により各リール停止スイッチ14d〜14fが作動し、第1〜第3リール停止スイッチ14d〜14fからの出力信号が遊技制御装置50に入力された際に、遊技制御装置50は、第1〜第3リール位置検出センサから出力される各リール20a〜20cの位相を検出し、有効ライン上に停止する予定の図柄を判定する。なお、上述の引込停止制御や蹴飛ばし停止制御は、第1〜第3リール位置検出センサからの信号に基づいて、有効ライン上に停止する予定の図柄よりも先の図柄を有効ライン上に停止させるように回転を延ばす(回転停止を遅らせる)制御を行うものである。
【0071】
そして、遊技制御装置50は、リールストップボタンの停止操作のタイミングから遊技者が特定の図柄を有効ライン上に停止させるように狙っているか否かを判定し、狙っていると判定した場合にこれをカウントするようになっている。すなわち、遊技制御装置50は、複数の停止操作手段の停止操作に係わる態様の監視として、遊技者による停止操作が特定のタイミングで行われているか否かを監視する停止操作態様監視手段の機能を有し、停止操作態様監視手段の機能には、遊技者が特別入賞に対応する図柄を狙った停止操作回数を監視する特別入賞狙い停止操作監視手段としての機能や、遊技者が小役入賞に対応する図柄を狙った停止操作回数を監視する小役入賞狙い停止操作監視手段としての機能や、遊技者が各リール20a〜20cをどの順序で停止操作したかを監視する停止操作順序監視手段としての機能を有していても良い。
なお、引込停止制御を考慮して、ボーナス図柄の4コマ手前の範囲内でリールストップボタンの停止操作が行われた場合には、ボーナス図柄を狙った停止操作が行われたと判定する。
【0072】
そして、遊技制御装置50は、三つのリール20a〜20cにおいて、上述のような判定方法により、ボーナス図柄を狙ったと判定された場合には、RAM53に設定されたカウンタのカウント値を一つ増加させる処理を行う。
また、遊技制御装置50は、特別入賞に対応する図柄(ボーナス図柄)を狙った場合だけではなく、小役入賞に対応する図柄を狙った場合にも、上述の特別入賞のボーナス図柄に代えて小役入賞の図柄について、上述の場合と同様の判定を行うことで、遊技者が小役入賞に対応する図柄を狙ったと判定することができる。
【0073】
遊技者が狙う小役入賞としては、例えば、取りこぼしの発生する小役入賞となる。取りこぼしの発生しない小役入賞は、その図柄がリール20a〜20c上に多く存在するとともに、ほぼ均等に近い状態で分散して配置され、各図柄間の間隔(コマ数)が狭くされており、基本的に引込停止制御により、遊技者が小役入賞の図柄が有効ライン上に停止するように狙わなくても、小役入賞の図柄が有効ライン上に停止するようになっている(リール20a〜20cの停止順等により停止しない場合もあり得る)。従って、引込停止制御まで含めて小役入賞に対応する図柄を狙ったか否かを判定した場合に、遊技者が狙っていなくとも、狙ったと判定されてしまい、引込停止制御を考慮した判定ができないとともに、遊技者にとっては、狙っても無意味である。
【0074】
従って、遊技者が狙う小役入賞は、その図柄がリール20a〜20c上に偏在するか、存在する数が少なくされており、引込停止制御が行われても、停止操作のタイミングが合わなければ、有効ライン上に小役入賞の図柄を停止できないようになっている。従って、取りこぼしがある小役入賞を成立させるためには、対応する図柄を遊技者が狙って停止操作を行う必要がある。なお、特別入賞のボーナス図柄も数が少なく、取りこぼしの可能性が高い図柄となっている。
なお、この例において、取りこぼしがない小役入賞は、例えば、「王冠」(例えば、第1リール20aの20、17、14、11、6、3コマ目)である。なお、「リプレイ」(例えば、第1リール20aの19、15、12、9、4、2コマ目)も取りこぼしがない入賞である。
一方、遊技者が狙う取りこぼしのある小役入賞は、例えば、「チェリー」(例えば、第1リール20aの18、10コマ目)と「スイカ」(例えば、第1リール20aの16、13、1コマ目)である。なお、「チェリー」を除く図柄は、有効ライン上に三つの図柄が揃うことで入賞が成立し、「チェリー」は、第1リール20aにおいて、図柄表示窓5を介して「チェリー」が表示されれば、入賞が成立するものとなっている。なお、小役入賞においては、特別入賞とは異なり、該当ゲームで取りこぼした場合、当該小役入賞の当選は無効となる(次ゲームに持ち越さない)。
【0075】
さらに、停止操作態様監視手段としての遊技制御装置50は、三つのリール20a〜20cを遊技者が停止する順番を監視して記憶するものとしても良い。すなわち、遊技制御装置50は、各ゲームにおいて、三つのリール停止スイッチ14d〜14fからの信号の入力順をRAM53に記憶させるものとしても良い。
【0076】
また、演出制御装置700は、CPU(Central Processing Unit)701、ROM(Read only memory)702、RAM(Random Access memory)703等を備えて構成され、遊技制御装置50の制御下で或いは独自の制御により、表示装置4に画像信号を出力している。従って、演出制御装置700と表示装置4とが演出表示手段として機能する。
【0077】
また、演出制御装置700は、遊技制御装置50の制御下で或いは独自の制御により音出力部60に音信号を出力している。
【0078】
また、演出制御装置700は、遊技制御装置50の制御下で或いは独自の制御により枠装飾装置660(装飾表示部661〜663)に、枠装飾装置660に備えられたランプやLEDのON、OFFを行うための制御信号を出力している。
また、演出制御装置700は、遊技制御装置50の制御下で或いは独自の制御によりリール裏面ランプ665の各ランプのON、OFFを行うための制御信号を出力している。
【0079】
演出制御装置700は、後述するようなBB入賞や小役入賞の当選に伴う画像表示を表示装置4で行うグラフィック機能を有しており、図示しないVDC(Video Digital Controller)等のビデオ信号を出力するための回路を備えている。また、演出制御装置700は、音信号を出力するためのサウンド機能を有しており、図示しない音を出力するための回路を備えている。
【0080】
そして、ROM702には、表示装置4で画像表示を行うための各種の画像データや文字を表示するためのフォントデータ等が記憶されている。また、ROM702には、効果音、音楽、音声等の音データが記憶されている。
そして、このような演出制御装置700においては、表示装置4と、枠装飾装置660の各ランプ、LED等と、リール裏面ランプ665等を用いて各種演出表示を行うようになっている。また、演出制御装置70は、表示だけではなく、音出力部60を用いて効果音や音楽や音声等により演出を行う。
【0081】
また、表示装置4用のROM703に記憶された画像データには、特別入賞(BB入賞、RB入賞)の当選を報知する画像データが含まれている。報知用の画像データとしては、例えば、ボーナス確定やWINといった文字表示用のデータや、ボーナス図柄の画像表示用のデータ等が含まれる。
ROM703に記憶された画像データには、小役入賞の当選を報知する画像データが含まれていても良く、小役入賞を報知する画像データとしては、小役入賞の図柄と同じ形状が含まれる画像データや、小役入賞の図柄で主に用いられる色が含まれる画像データなどである。
【0082】
そして、上述のような報知用の画像データを表示装置4に表示させることにより、演出制御装置700は、特別入賞の当選を、特別入賞が成立する前に事前に報知できるようになっている。また、演出制御装置700は、小役入賞の当選を、小役入賞が成立する前に事前に報知できるようになっていても良い。
以上のことから演出制御装置700と表示装置4とは、演出表示手段として機能するとともに、特別入賞の当選を報知する特別入賞事前報知手段として機能するものである。
また、演出制御装置700と表示装置4とは、演出表示手段として機能するとともに、小役入賞の当選を報知する小役入賞事前報知手段として機能しても良い。
【0083】
なお、特別入賞や小役入賞の報知には、表示装置4を用いるものだけではなく、例えば、WINランプ800の点灯、点滅や、リール裏面ランプ665の点灯、点滅や、音出力部60から出力される効果音等の音などを含むものとしても良い。
【0084】
パチスロ遊技機100は、以上のように構成されていて、遊技制御装置50等の制御系により、以下に説明する遊技制御を行うようになっている。
まず、遊技制御装置(メイン制御装置)50における一回のゲームのメインフローを図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、電源投入時に、初期化処理が行われる(ステップS1)。初期化処理においては、例えば、RAM53の各記憶領域の初期化が行われる。例えば、RAM53において、小役入賞フラグの記憶領域において小役入賞フラグを初期化したり、メダルのベット数の記憶領域においてベット数のデータを初期化したり、入賞等の各種の抽選に用いるために抽出された乱数の記憶領域において乱数のデータを初期化したりする。
【0085】
なお、RAM53の各領域の初期化は、基本的にROM52に記憶されているデフォルトのデータへの更新もしくは消去によって行われる。
なお、初期化処理は、電源投入時のみに行われ、各ゲーム終了後(ステップS8の排出処理後)には、ステップS2のベット処理から開始される。そして、各ゲーム終了後もしくはゲーム開始時にも、RAM53のデータの更新が行われるが、RAM53においては、ゲーム毎に更新される記憶領域と、特定の条件が成立した場合に更新される記憶領域があり、例えば、特別入賞のフラグ等はゲーム毎に更新されることはなく、特別入賞の成立により更新される。
【0086】
初期化処理の次ぎに、以下のようなベット処理が行われる(ステップS2)。ベット処理においては、先ず、クレジット選択ボタン12により「非クレジット状態」を選択している場合にメダル投入口6よりメダルを投入すると、この投入されたメダルを投入メダル検出センサ6aが検出して該検出信号を遊技制御装置50に入力する。
すると、遊技制御装置50は、この検出信号に基づいて、メダルのベット数の記憶を加算するとともに、そのベット数をベットライン表示部31に表示する。
ただし、ベット数には、所定の上限値(例えば、3枚)が設定されているため、上限値を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルについてはベット数に加算せずに受皿18へと返却するようになっている。
【0087】
他方、クレジット選択ボタン12(クレジット選択スイッチ12a)により「クレジット状態」を選択している場合にメダル投入口6よりメダルを投入すると、このメダルを投入メダル検出センサ6aが検出して該検出信号を遊技制御装置50に入力する。
この場合も同様に、遊技制御装置50は、メダルの検出信号に基づいてメダルのベット数の記憶を加算するとともに、そのベット数をベットライン表示部31に表示する。
さらに、ベット数の上限値(3枚)を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルについてはベット数に加算せずに、メダルのクレジット数の記憶を1ずつ加算するとともに、その加算結果をクレジット数としてクレジット数表示部7に表示する。
ただし、クレジット数には、所定の上限値(例えば、50枚)が設定されており、上限値を超えるメダルを投入した場合には、超えた分のメダルをクレジット数に加算せずに受皿18へと返却するようになっている。
さらに、メダルのクレジットがある状態で、1ベットボタン10又はマックスベットボタン9を操作すると、操作に応じた数のメダルをベットするとともに、クレジット数の記憶をベット数分減算するようになっている。
【0088】
なお、「非クレジット状態」のときに入賞に基づきメダルを払い出す場合には、メダルの全数を受皿18へと払い出すようになっている一方で、「クレジット状態」のときに入賞に基づきメダルを払い出す場合には、クレジット数が所定の上限値(例えば、50枚)に達するまではメダルを受皿18へは払い出さずにクレジット数に加算し、該上限値を超えた分のメダルはクレジット数に加算せずに受皿18に払い出すようになっている。
【0089】
また、メダルのベット数(賭け数)に応じて複数の有効化可能ラインのうち有効化されて有効ラインとなる数が変化するようになっている。
即ち、例えば、ベット数が1の場合には、1つの有効化可能ライン(例えば、中段横ライン)だけを有効化し、ベット数が2の場合には、3つの有効化可能ライン(例えば、上、中、下段の横ライン)を有効化し、ベット数が3の場合には、全ての有効化可能ラインを有効化するように設定されている。
そして、ベット数に応じて有効化した有効化可能ライン、すなわち有効ライン上で入賞に対応する所定の入賞結果態様が形成された場合のみ入賞が成立し、メダルの払い出しを行う。逆に、この有効ライン以外のラインで入賞結果態様が形成されても入賞は成立しないので、入賞に対応したメダルの払い出しは行わない。
【0090】
また、ベット処理中にベット数が0から1以上となった段階で、スタートレバー13の操作を検知して遊技制御装置50に操作信号を出力するスタートレバースイッチ13aが有効となる。また、前回の遊技でリプレイ入賞の入賞結果態様(リプレイ入賞結果態様)が成立している場合には、前回ゲームのベット数が自動的(コインの投入等の操作なし)に設定された後にスタートレバースイッチ13aが有効となる。
また、ベット処理中にベット数が0から1以上となった場合に、図8に示す遊技制御装置(メイン制御装置)50から演出制御装置(サブ制御装置)700にベットコマンド(図8のコマンドの一覧表に示す)が出力され、演出制御装置700にベットが行われたことが通知される。また、ベットコマンド(丸1)の出力は、図9に示され、かつ、遊技制御装置(メイン制御装置)50から演出制御装置(サブ制御装置)700に出力されるコマンドのタイミングチャートに示すように、1枚目のメダルの投入による投入メダル検出センサ6aからの出力信号(メダル投入を示す)、1ベットボタン10の操作による1ベットスイッチ10aからの出力信号、マックスベットボタン9の操作によるマックスベットスイッチ9aからの出力信号のいずれかが入力した段階で出力される(タイミングチャートでは、投入メダル検出センサ6aからの出力信号が入力された例を示しており、例えば、3ベットならば3回ベットコマンドが出力される。)。
遊技者は、メダル投入口6よりメダルを投入することによりベットを行った状態で、或いは、マックスベットボタン9又は1ベットボタン10の操作によりベットを行った状態で、或いは、前回の遊技でリプレイ入賞結果態様が成立している場合にはベットを行わずに、スタートレバー13を操作する。
【0091】
この際にスタートレバースイッチ13aが有効となっていれば、スタートレバー13の操作をスタートレバースイッチ13aが検出し、この検出信号が遊技制御装置50のCPU51に入力され、遊技制御装置50において、入賞抽選処理が行われる(ステップS3)。なお、スタートレバースイッチ13aが操作された時点でベット数が確定する。
そして、図5のフローチャートに示されるように、入賞抽選処理においては、スタートレバー13の操作によりスタートレバースイッチ13aから検出信号が出力されるまで、入賞抽選処理を待機する状態となっており(ステップS31)、スタートレバースイッチ13aから検出信号が入力した場合に入賞抽選処理が開始する。
【0092】
そして、スタートレバースイッチ13aからの検出信号は、遊技制御装置50に設けられた図示しない乱数のサンプリング回路にも入力され、サンプリング回路は、この入力信号(検出信号)のタイミングで乱数発生回路55から内部抽選用の乱数を抽出し、該抽出した乱数をCPU51に送信する。CPU51は、入力された乱数をRAM53の入賞抽選用の乱数の記憶領域に記憶する(ステップS32)。
次ぎに、スタート操作が行われたことを通知するスタート操作コマンド(図8)が遊技制御装置50から演出制御装置700に出力される(ステップS33)。すなわち、図9に示すように、スタートレバースイッチ13aからの出力信号(スタート操作を示す)が遊技制御装置50に入力された後にすぐにスタート操作コマンド(丸2)が出力される。
【0093】
次ぎに、上述のように抽出されRAM53に記憶された乱数と、ROM52に記憶された入賞判定テーブルの判定値とを比較する(ステップS34)。
なお、入賞判定テーブルは、ベット数及び遊技状態毎に異なるテーブルが用いられるようになっている。すなわち、遊技状態が通常ゲーム(通常遊技状態)中(BB、RB以外)の入賞判定テーブルとしては、例えば、最小ベット数から最大ベット数まで、例えば、1〜3まで3種類が予めROM52に記憶されている。また、BB中も、BB中のRBを除いて、入賞判定テーブルとしては、例えば、最小ベット数から最大ベット数まで、例えば、1〜3まで3種類が予めROM52に記憶されている。また、RB(BB中のRBも含む)中は、例えば、ベット数が1だけとされるので、入賞判定テーブルは一種類とされる。また、遊技状態によっては、発生する入賞の種類が異なるものがある。
【0094】
また、通常ゲーム中において、通常時よりも小役入賞の当選確率を高くした小役入賞高確率状態がある場合には、小役入賞高確率状態用の入賞判定テーブルが、ベット数に応じてROM52に複数記憶されている。なお、小役入賞高確率状態は、例えば、通常ゲーム中において、小役入賞が当選しているにも係わらず、小役入賞が成立しないことが多い場合(小役入賞の取りこぼしが多い場合)に、小役入賞の成立の割合をなるべく一定とするために、小役入賞の当選の確率を上げた状態である。なお、小役入賞高確率状態となり、小役入賞の成立が多くなった場合には、再び、通常時の小役入賞の当選確率(小役低確率状態)に戻るようになっている。
【0095】
そして、各入賞判定テーブルには、各入賞毎に所定の確率で入賞が成立するように、発生する可能性のある乱数の種類数に対して各入賞毎に1種類以上の判定値が決められている。なお、パチスロ遊技機100には、確率設定装置630があり、通常ゲーム中の所定の入賞(例えば、特別入賞等)の確率を段階的に変更できるようになっており、上述のベット数に基づく複数の入賞判定テーブルの組が、さらに、変更可能な確率の段階毎に複数組ROM52に記憶されている。
【0096】
そして、CPU51において、上述の乱数と入賞判定テーブルの判定値が比較され、抽出されてRAM53に記憶された乱数と、入賞判定テーブルのいずれかの入賞に対応する判定値が一致した場合には、一致した判定値に対応する入賞が当選となる。一方、いずれの入賞の判定値とも抽出された乱数と一致しなかった場合には、外れとなる。
そして、上述のような乱数と判定値との比較に基づき入賞の当選が有るか否かが判定される(ステップS35)。
そして、入賞の当選がある場合に、CPU51は、RAM53の各入賞に対応するフラグの記憶領域のうちの当選した入賞に対応する記憶領域に当選した入賞のフラグをセットする(ステップS36)。例えば、通常のゲームにおいては、小役入賞、ビッグボーナス入賞、レギュラーボーナス入賞、リプレイ入賞の何れかに当選か否かを上述のように抽選し、この抽選結果が当選であることを条件に該当選した入賞に対応する入賞フラグ(例えば、小役入賞フラグ、ビッグボーナス入賞フラグ、レギュラーボーナス入賞フラグ、リプレイ入賞フラグの何れかを発生させ(成立させ)、該入賞フラグが成立したことを示すデータを、RAM53に一時的に記憶する。以上のように、遊技制御装置50は、抽選手段として機能する。
一方、外れの場合には、フラグのセットは行われない。
【0097】
次いで、図8に示すように、入賞の当選の有無と、入賞が当選した場合の入賞の種類とを通知する入賞当選コマンド(丸3)が遊技制御装置50から演出制御装置700に送信される(ステップS37)。
なお、この例においては、入賞当選コマンドは、図9に示すようにスタート操作後、リール20a〜20cが回転開始する前に、上述の入賞抽選処理が終了するようになっており、リール20a〜20cが回転開始する前に、入賞当選コマンドが出力される。
【0098】
なお、乱数を抽出するタイミングは、スタートレバー13の操作時(スタート操作時)であっても良いし、或いは、変動表示の開始時であっても良いし、変動表示の実行に関連したその他のタイミングであっても良い。つまり、遊技者によるスタート操作に関連して乱数を抽出するのであれば良いので、入賞当選コマンドを出力させるタイミングは、上述のものに限られるものではない。
【0099】
上述のように入賞が当選した場合に、該当する入賞のフラグをセットし、入賞当選コマンドを演出制御装置700に出力して、入賞抽選処理は、最初の待機状態に戻る。
【0100】
また、CPU51は、図4に示すように、変動開始処理(ステップS4)として、スタートレバースイッチ13aによる検出信号の入力に基づき、第1〜第3リール用モータ611〜613に対して各リール20a〜20cの回転開始を指示する制御信号を送る(各リール20a〜20cを回転開始させる制御を行う)。これにより、図柄の変動表示を行う状態となる。また、図9に示すように、各リール20a〜20cを回転開始させた際に、遊技制御装置50から演出制御装置700に、図8に示す変動表示の開始を通知する変動開始コマンド(丸4)が出力される。
【0101】
このように図柄の変動表示を開始した後、各リールストップボタン14a〜14cの操作による各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となると、CPU51は各ストップボタンランプ140に点灯を指示する制御信号を送る(各ストップボタンランプ140を点灯させる処理を行う)。この処理によりストップボタンランプ140を点灯させることで、各リールストップボタン14a〜14cの操作により各リール20a〜20cを停止可能な状態となったことを報知する。
また、各リール20a〜20cの停止操作が可能な状態となった際に、遊技制御装置50において、変動停止処理(ステップS5)が開始される。変動停止処理においては、図6のフローチャートに示すように、リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号の入力を待機する状態となる。
そして、各リール20a〜20cの停止操作が可能となった状態で、各リールストップボタン14a〜14cを個別に順次操作すると、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号がそれぞれCPU51に入力される。
【0102】
CPU51は、上述の操作信号を検出を待機した状態(ステップS51)で、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号を検出する度に以下の処理を行う。
まず、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号が入力されたタイミングで有効ライン上にある図柄を監視する停止操作対応監視処理が行われる(ステップS52)。ここでは、リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号が入力した際に、各リール位置検出センサ601〜602の出力データから有効ライン上に位置する図柄を判定する。そして、有効ライン上にあると判定された図柄が、引込停止制御を考慮して、ボーナス図柄からその4コマ手前までの範囲の図柄か否かを判定し、ボーナス図柄もしくはボーナス図柄から4コマまでの図柄ならば、遊技者がボーナス図柄を狙ったと判定する。なお、ボーナス図柄に代えて小役入賞に対応する図柄を狙ったか否か判定する場合には、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号が入力されたタイミングで有効ライン上にある図柄が所定の小役入賞に対応する図柄からその4コマ手前までの範囲の図柄か否かを判定する。この、停止操作態様監視処理については、後に詳細に説明する。
【0103】
次ぎに、引込停止制御や蹴飛ばし停止制御を行うか否かを判断するために、上述のようにリール20a〜20cの現在有効ライン上(図柄表示窓5から見える位置)にある図柄(引込停止制御や蹴飛ばし停止制御が行われなかった場合に有効ライン上に停止する図柄)をリール位置検出センサ601〜602により確認する(ステップS54)。
また、図9に示すように、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号を検出した後に、遊技制御装置50から演出制御装置700に、リール停止スイッチ14d〜14fに対応したリール20a〜20cの停止操作が行われたことを通知するリール停止操作コマンド(丸5、丸6、丸7)を出力する。なお、図9において、第1リール20a(左リール)、第2リール20b(中リール)、第3リール20c(右リール)の順で、停止操作が行われるように図示されているが、各リール20a〜20cの停止順は、任意に遊技者が選択して停止することができるものであり、図9に示される停止順は一例である。
【0104】
次ぎに、例えば、小役入賞フラグがセットされているか否か(フラグがONかoffか)を、RAM53のフラグの記憶領域のデータを読み込んで判断する(ステップS55)。複数種類の小役入賞がある場合には、各種類の小役入賞毎にフラグのON・OFFを判断する。
そして、小役入賞のフラグがセットされて、小役入賞が当選していることが示されている場合には、各小役入賞フラグに対応した変動停止処理を行う(ステップS56)。なお、変動停止処理においては、各入賞の当選と外れとに対応して複数の変動停止テーブルがROM52に記憶されており、小役入賞の当選の場合には、各小役入賞に対応して変動停止テーブルを読み出して変動停止処理を行う。変動停止テーブルには、リール20a〜20cの停止順等の条件に基づくとともに、当選した小役入賞に対応して有効ライン上に停止させない図柄や、有効ライン上に優先的に停止させる図柄のデータが含まれている。そして、変動停止処理においては、後述する蹴飛ばし停止制御を用いて当選していない入賞に対応ずる図柄が有効ライン上に並ばないように制御されるとともに、後述する引込停止制御を用いて当選した入賞に対応する図柄が有効ライン上に並びやすいように制御される。
また、小役入賞フラグとBB入賞フラグやRB入賞フラグが同時にセットされた状態では、小役入賞の処理が優先する。
また、小役入賞のフラグは、通常のゲーム中と、BBにおける小役ゲーム中にONとなる可能性がある。また、ここで、ステップS55の処理には、小役入賞だけではなく、リプレイ入賞と、RB中のジャック入賞も含まれているものとし、リプレイ入賞フラグ、ジャック入賞フラグがセットされている場合も小役入賞と同様の処理が行われる。
【0105】
小役入賞の場合と同様に、ジャックインフラグがONかOFFかが判定され(ステップS57)、ONの場合には、ジャックインフラグに対応した変動停止処理が行われる(ステップS58)。この場合も、ジャックインフラグに対応した変動停止テーブルが用いられて、停止制御が行われる。この際には、基本的に引込停止制御により、リプレイ図柄が有効ライン上に停止するように制御される。なお、ジャックインフラグは、例えば、通常のゲーム中ではなく、BBの小役ゲーム中に、例えば、有効ライン上に「リプレイ」が揃うことにより、小役ゲームからジャックゲームを行うRBに移行する際に、セットされるものである。すなわち、BB中の抽選処理において、ジャックインが当選するとジャックインフラグがセットされ、引込停止制御により、有効ライン上に「リプレイ」が停止する。RB用の入賞判定テーブルを用いて内部抽選を行った場合に成立するフラグである。なお、「リプレイ」の図柄は基本的に取りこぼしのない図柄であるが、リール20a〜20cの停止操作順序と停止操作のタイミングによっては、取りこぼしが生ずる場合がある。BB中に「リプレイ」が揃っても再ゲームの権利は与えられない。
【0106】
また、小役入賞の場合と同様に、BB入賞当選中(BBフラグがON)か否かが判定され(ステップS59)、BB入賞当選中の場合には、BB入賞の当選に対応した変動停止処理が行われる(ステップS60)。この場合も、BB入賞の当選に対応した変動停止テーブルが用いられて、停止制御が行われる。そして、BBに対応したボーナス図柄が有効ライン上に停止しやすくなるように停止制御が行われる。なお、ここで、BB入賞当選中とは、BBのフラグがセットされた状態であるが、BBのフラグは、一度セットされると、BBとなるボーナス図柄が有効ライン上に停止してBB入賞が成立するまで、フラグがOFFとなることがなく、BBフラグが次ぎのゲームに持ち越されるようになっている。
【0107】
また、BB入賞当選中の場合と同様に、RB入賞当選中(RBフラグがON)か否かが判定され(ステップS61)、RB入賞当選中の場合には、RB入賞の当選に対応した変動停止処理が行われる(ステップS62)。この場合も、RB入賞に対応した変動停止テーブルが用いられて、停止制御が行われる。そして、RBに対応したボーナス図柄が有効ライン上に停止しやすくなるように停止制御が行われる。なお、RB入賞当選中とは、RBのフラグがセットされた状態であるが、RBのフラグは、BBのフラグと同様に、一度セットされると、RBとなるボーナス図柄が有効ライン上に停止してRB入賞が成立するまで、フラグがOFFとなることがなく、RBフラグが次ぎのゲームに持ち越されるようになっている。
【0108】
そして、小役入賞(リプレイ入賞、ジャック入賞を含む)、ジャックイン、BB入賞、RB入賞のいずれのフラグもONとなっていない場合には、外れ時の変動停止処理が行われる(ステップS63)。この場合には、外れ時の変動停止テーブルが用いられ、各入賞が成立しないように蹴飛ばし停止制御が行われる。また、この際に、蹴飛ばし停止制御されるのは、入賞の成立に係わる図柄だけではなく、ボーナス入賞の当選を示すリーチ目の図柄も蹴飛ばし停止制御され、ボーナス入賞が当選していない場合に、リーチ目が出現しないようにしている。また、外れ時に特定の図柄(外れとなる図柄)が有効ライン上に停止しやすいように引込停止制御が行われる場合もある。
【0109】
各リール20a〜20cに対して停止制御が行われ、図9に示すように、各リール20a〜20cがそれぞれ停止した際には、図8に示すリールの変動表示が停止したことを通知するリール変動停止コマンド(丸8、丸9、丸10)が遊技制御装置50から演出制御装置700に出力される。
そして、全リール20a〜20cが停止したか否かが判定され(ステップS64)、停止していないリール20a〜20cがある場合には、停止していないリール20a〜20cに対して停止操作が行われた際に、上述の処理を停止操作されたリール20a〜20cに対して行う。また、全リール20a〜20cが停止した場合には、変動停止処理を終了し、次回のゲームで変動停止が可能となるまで待機状態となる。
【0110】
上述の停止制御を詳細に説明すると、CPU51では、操作信号の入力タイミングと各入賞フラグの成立状態に基づいて、各リール20a〜20cの停止位置を決定し、この決定に基づき、各リール用モータ611〜613に対して各リール20a〜20cの回転停止を指示する制御信号を出力する。
【0111】
例えば、何れかの入賞フラグが成立している場合には、その入賞フラグに対応する図柄が優先的に有効ライン上に停止表示するように、図柄の引込停止制御を行うようになっている。
図柄の引込停止制御とは、停止操作のタイミングが、所定の範囲内で早めにズレた場合には、リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき即時にリール20a〜20cを停止させるのではなく、該停止のタイミングを若干遅らせることにより、該有効ライン上に入賞フラグと対応する図柄を優先的に停止させる制御のことである。
【0112】
つまり、この制御の際、停止操作を行ってから該停止操作のタイミングに対して若干遅らせて図柄の変動表示を停止させることで、停止操作の時点では、まだ有効ライン上に到達していなかった図柄を、該有効ライン上に到達させて停止表示させることになる。
ただし、引込停止制御が可能な図柄のコマ数(所定のコマ数範囲)には制限があるため(例えば、+4コマ以内)、引込停止制御により有効ライン上に停止可能な図柄は、リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき引込停止制御を行わずに該有効ライン上に停止可能な図柄と、それに続く所定コマ数(例えば、4コマ)の図柄となる。
【0113】
ここで、引込停止制御を行わずに有効ライン上に停止可能な図柄とは、原則として、リールストップボタン14a〜14cの操作時に該ライン上に位置する図柄であるが、制御上、該図柄を該ライン上に即時停止させることができないタイミングでリールストップボタン14a〜14cが操作された場合には、その次の図柄となる。
【0114】
このように、パチスロ遊技機100は、抽選手段により所定の入賞に当選した場合に、各リール20a〜20cにおける変動表示の停止操作が行われた際に、当該入賞に対応する図柄組合せ態様を形成し得る図柄が、リール20a〜20cでの図柄配列において所定のコマ数(例えば4コマ)範囲内で有効ラインに到達する前の位置にあっても、当該図柄を有効ライン上に引き込んで停止可能な引込停止制御手段(遊技制御装置50)を備える。
【0115】
他方、入賞フラグが何も成立していない場合や、当選した入賞と異なる入賞の図柄が成立しようとした場合には、当選していない入賞と対応する図柄組合せ態様が導出されてしまうことを防止する蹴飛ばし停止制御を行うようになっている。
即ち、具体的には、例えば、第1リール20aだけで入賞結果態様を構成してしまう「チェリー」が有効ライン上に位置するタイミングで第1リールストップボタン14aを操作した場合には、「チェリー」が該有効ラインから外れるまで第1リール20aを回転させた後に停止させる蹴飛ばし停止制御を行う。
【0116】
また、例えば、第1リール20a及び第2リール20bが停止した段階で、既に「7(白抜き)、7(白抜き)」が有効ライン上に揃い、第3リール20cでも「7(白抜き)」が該有効ライン上に揃ってしまうとビッグボーナスの入賞結果態様を構成してしまう状態となった場合には、第3リール20cでは、該有効ライン上に「7(白抜き)」が揃わないような蹴飛ばし停止制御を行う。つまり、第1リール20a及び第2リール20bが停止した段階で、既に「7(白抜き)、7(白抜き)」が有効ライン上に揃っていると、7(白抜き」が有効ライン上に位置するタイミングで第3リールストップボタン14cを操作した場合には、「7(白抜き」が該有効ラインから外れるまで第3リール20cを回転させた後に停止させる蹴飛ばし停止制御を行う。
【0117】
各リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき、上記した何れかの制御(各リール20a〜20cを停止させる制御)を行うことで、各リール20a〜20c毎に3つずつの図柄が変動表示部20にて停止表示された状態(停止結果態様が導出表示された状態)となり図柄の変動表示が終了する。
【0118】
ここで、上述の停止操作態様監視処理(ステップS52)の詳細について説明する。なお、ここで、停止操作態様監視処理において、監視される停止操作態様は、例えば、ボーナス図柄を狙っているか否かを監視するものである。
図7に示すように、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号が入力した際の、リール位置検出センサ601〜603により読み取られる各リール20a〜20cの図柄位置をCPU51がRAM53に記憶する(ステップS521)。図柄位置とは、例えば、停止操作が行われた際の有効ライン上の図柄である。なお、有効ラインが複数設定されている場合は、リールの回転方向に対して最初に有効となるライン(例えば、上段)で監視し、2番目や3番目に停止するリールにおいて、最初に停止されたリールの図柄配置により、有効ラインが限定された場合は、限定されたラインで監視する。なお、各図柄は、リール20a〜20c上で順番が決められた状態なので、例えば、所定のコマ数(例えば、1コマ目)の図柄がどの回転角度にあるかを検出するか、もしくは、所定の角度位置(例えば、図柄表示窓5の中央となる角度位置)にどの図柄(なんコマ目の図柄)があるかで、全ての図柄の位置を求めることが可能である。
【0119】
次ぎに、全リール20a〜20cの停止操作が終了したか否かが判定される(ステップS522)。すなわち、図6に示すように、各リール20a〜20cの停止操作毎に、停止操作態様監視処理(ステップS52)が行われるので、それが例えば、三回目の停止操作か否かを判定することで全リール20a〜20cの停止操作が終了したか否かが判定される。そして、未だ、全リール20a〜20cの停止操作が終了していない場合には、次ぎにリール停止スイッチ14d〜14fから操作信号が入力して、変動停止処理(ステップS5)が行われ、再び停止操作態様監視処理(ステップS52)が開始されるのを待機する状態となる。
【0120】
そして、全リール20a〜20cの停止操作が行われた場合は、現状のゲームがボーナス(BB、RB)中のゲームか否かが判定される(ステップS523)。ボーナス中の場合は、ゲームとして特別入賞が成立となるようにボーナス図柄を有効ライン上に停止させる必要がないので、ボーナス図柄を有効ライン上に止めるように狙ったか否かの判定は行わず、再び停止操作態様監視処理が開始されるのを待機する状態となる。
【0121】
そして、ボーナス中でない場合には、RAM53に設定された監視カウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS524)。
次ぎに、全リールにおいて、BBを狙ってボーナス図柄を有効ライン上に停止可能な範囲で停止操作を行ったか否かを判定する(ステップS525)。
ここで、引込停止制御が働いた場合(BB入賞が当選している場合)に、ボーナス図柄から4コマ手前の図柄までの範囲の図柄が、停止操作時に有効ライン上にあれば、ボーナス図柄が引き込まれて有効ライン上に停止するので、ボーナス図柄もしくはボーナス図柄から4コマの範囲までの図柄を有効ライン上に停止させるタイミングで停止操作が行われた場合に、ボーナス図柄を有効ライン上に停止させるように遊技者が停止操作を行ったと判定するようになっている。すなわち、ボーナス図柄を有効ライン上に停止可能な範囲とは、引込停止制御により有効ライン上にボーナス図柄を引き込むことが可能な範囲であり、ここでは、ボーナス図柄から4コマの範囲である。
具体的には、左から順にリール20a〜20cを停止する場合に、左の第1リール20aでは、ボーナス図柄が複数有るので図柄番号1〜8及び図柄番号17〜21の図柄が停止操作した際に有効ライン上にあれば、ボーナス図柄を狙ったと判定され、中の第2リール20b及び右の第3リール20cに関しては、その前に停止した図柄で監視する図柄番号を変化させる。例えば、第1リール20aを停止した際に、有効ライン上に「7白抜き」が停止していれば、第2リール20bで、「7(白抜き)」を含む図柄番号17〜21の図柄が、停止操作した際に有効ライン上にあれば、ボーナス図柄を狙ったと判定される。また、停止順序が異なる場合は、上述の場合とは異なる監視態様となる。
【0122】
そして、ボーナス図柄(BB入賞)を狙って停止操作を行ったと判定された場合には、RAM53に設定されたBB入賞狙い停止操作カウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS526)。また、BB入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行ってはいないと判定された場合には、BB入賞狙い停止操作カウンタの値をそのままとする。
次いで、所定期間が経過したかの判定として、監視カウンタの値が10となったか否かを判定する(ステップS527)。監視カウンタの値が10になっていない場合には、次ぎの停止操作まで、待機状態となる。
監視カウンタの値が10になった際には、次ぎに、BB入賞狙い停止操作カウンタの値が8以上か否かを判定する(ステップS528)。
【0123】
そして、BB入賞狙い停止操作カウンタの値が8以上の場合には、BB入賞狙い停止操作フラグをRAM53の所定の領域にセットする。
一方、BB入賞狙い停止操作カウンタの値が8より少ない場合には、BB入賞狙い停止操作フラグをRAM53の所定の領域からクリアする。
次ぎに、BB入賞狙い停止操作カウンタの値をクリアし、監視カウンタの値をクリアして、停止操作態様監視処理を終了し、次ぎのゲームまで待機状態とする。
【0124】
次ぎに、図4に示す入賞判定処理(ステップS5)が行われる。
すなわち、上述のように遊技者による各リールストップボタン14a〜14cの操作に基づき停止表示がなされた結果、入賞結果態様が導出表示された場合には、入賞が成立したものとされる(ステップS7)。言い換えれば、各リール20a〜20cが停止した場合に、CPU51が各リール20a〜20cに停止を指示した図柄が判定され、後述する図柄の並びが有効ライン上に有る場合に、遊技制御装置50は、入賞が成立したものと判定する。
そして、図9に示すように、入賞判定処理後、遊技制御装置50から演出制御装置700に、入賞の成立の有無、入賞が成立した場合の入賞の種類と入賞が成立したライン(上述の五つのラインのうちの有効ラインでかつ入賞の図柄の並びが成立したライン)を通知する入賞成立コマンド(丸11)を出力する。
【0125】
また、図9に示すように、入賞成立コマンドを出力した後に、遊技制御装置50から演出制御装置700に、遊技状態コマンド(丸12)を出力する。図8に示すように遊技状態コマンドは、各種遊技状態の監視フラグ(RAM53の所定の記憶領域にセットされる)の状態を通知するものであり、例えば、BB入賞やRB入賞が成立すると、CPU51は、RAM53の所定の記録領域にBB中もしくはRB中であることを示すフラグをセットするようになっており、フラグがセットされた状態で次ぎのゲームは、BB中のゲームやRB中のゲームとなり、BBやRBが終了すると、フラグがクリアされる。
【0126】
次ぎに、図9に示すように、遊技状態コマンドを出力した後に、遊技制御装置50から演出制御装置700に、本発明に係る停止操作態様コマンド(丸13)を出力する。図8に示すように停止態様コマンドは、停止操作用の監視結果を通知するものであり、例えば、ここでは、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされているか否かを通知するものである。
そして、遊技制御装置50は、成立した入賞の種類に応じた所定数のメダルの払い出しをメダル払出部80に行わせる制御を行う(ステップS8)。なお、この際には、払出メダルセンサ640からの検出信号で払い出したメダル数を確認しながら、メダル払出部80を制御する。なお、上述のように、クレジット状態の場合には、クレジット数が所定の上限値に達するまではメダルを受皿18へは払い出さずにクレジット数に加算し、該上限値を超えた分のメダルはクレジット数に加算せずに受皿18に払い出すようになっている。
【0127】
図8に示すように、遊技制御装置50から演出制御装置700に出力されるコマンドには、上述のコマンド以外に、エラーの発生とエラーの種類を通知するエラーコマンド(丸14)と、打ち止めの発生を通知する打ち止めコマンド(丸15)とがある。
エラーコマンドは、エラー発生時に出力されるコマンドであり、エラーとしては、例えば、メダルの払い出しの際に、払い出しメダル検出センサ640に検出されたメダル枚数が所定の払い出し枚数に至らなかった場合や、メダル払出部80のホッパーがオーバーフローした場合などである。
【0128】
打ち止めコマンドは、例えば、BBが終了し、ゲームオーバーとなった場合に、自動的に通常遊技状態に移行して、ゲームを続行できる設定とされていない場合に、すなわち、BBが終了した時点で打ち止めとなり、リセットしないとゲームを続行できない設定の場合に、BB終了時に出力されるコマンドである。
【0129】
なお、上述の停止操作においては、遊技者がリールストップボタン14a〜14cを操作するものとしたが、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過する前に、全てのリールストップボタン14a〜14cの停止操作が完了しない場合には、図柄の変動表示がエンドレスに継続することがないように、スタートレバー13の操作から一定時間が経過するとCPU51から各リール用モータ611〜613に対して停止制御信号を出力する。そして、この停止制御信号に基づき、リール用モータ611〜613は、その時点まで回転を続けていたリール、即ち、リール20a〜20cの全て、或いは、リール20a〜20cのいずれか2つ、又は、1つの回転を停止させる。
このため、遊技者が全リール20a〜20cの停止操作を完了していなくても、スタートレバー13の操作から一定時間が経過した場合にはリール20a〜20cの回転が自動的に停止して図柄の変動表示が終了し、各リール20a〜20c毎に3つずつの図柄を変動表示部20にて停止表示した状態となる。
【0130】
このように、スタートレバー13の操作から一定時間(例えば、30秒)が経過することにより停止表示がなされた結果、入賞結果態様が成立した場合にも、該成立した入賞結果態様の種類に応じた所定数のメダルの払い出しを行う。
なお、停止操作態様監視処理におていは、リールストップボタン14a〜14cの停止操作がなされずに、少なくとも一部のリール20a〜20cが停止した場合に、CPU51からの停止用の制御信号の出力タイミングに基づいて、上述のように停止操作態様を監視するものとしても良いし、遊技者の停止操作が行われずに、少なくとも一部のリール20a〜20cが自動的に停止した場合には、監視カウンタの値の増加を行わずに、次ゲームで停止操作が行われるのを待機する状態としても良い。
【0131】
また、上述の入賞の成立の判定においては、本実施の形態の場合、入賞にはBB入賞、RB入賞、リプレイ入賞(再ゲーム入賞)、および、小役入賞(スイカ、王冠およびチェリー)が含まれる。
BB入賞の場合は、有効ライン上に「7(塗りつぶし)、7(塗りつぶし)、7(塗りつぶし)」、「7(白抜き)、7(白抜き)、7(白抜き)」、「メインキャラクタ、メインキャラクタ、メインキャラクタ」の何れかが揃うことにより入賞結果態様が成立し、15枚のメダルを払い出す。
RB入賞の場合は、有効ライン上に「7(塗りつぶし)、7(塗りつぶし)、メインキャラクタ」、「7(白抜き)、7(白抜き)、メインキャラクタ」、の何れかが揃うことにより入賞結果態様が成立し、15枚のメダルを払い出す。
小役入賞の王冠の場合は、有効ライン上に「王冠、王冠、王冠」が揃うことにより入賞結果態様が成立し、8枚のメダルを払い出す。
【0132】
小役入賞のスイカの場合は、有効ライン上に「スイカ、スイカ、スイカ」が揃うことにより入賞結果態様が成立し、10枚のメダルを払い出す。
また、小役入賞のチェリーの場合には、有効ライン上の第1リール20aに、「チェリー」を停止表示するだけで入賞結果態様が成立し、その他のリールの停止図柄に拘わらずメダルを払い出す。なお、第1リール20aの中段に「チェリー」が停止表示の場合には2枚のメダルを払い出し、第1リール20aの上段又は下段に「チェリー」が停止表示の場合には2×2=4枚のメダルを払い出す(ただし、3枚ベットの場合)。
リプレイ入賞の場合には、有効ライン上に、「リプレイ、リプレイ、リプレイ」が揃うことにより入賞結果態様が成立し、メダルの払い出しは行わないものの、遊技者が新たなベットを行わないでも自動的に当該ゲームと同数のベットを行い、スタートレバー13を操作するだけで次回のゲーム(再ゲーム;リプレイ)を行うことが可能な状態となる。
【0133】
また、特に、停止表示の結果、BB入賞又はRB入賞の入賞結果態様が導出表示されてBB入賞又はRB入賞が成立した場合には、メダルの払い出しを行う他、ビッグボーナス(BB)又はレギュラーボーナス(RB)を発生させるといった特典(特別の遊技価値)を付与する。
つまり、入賞のうち、BB入賞とRB入賞は、その成立により遊技者に特別の遊技価値(BB或いはRB自体、並びに、BB或いはRBの発生に基づき付与する価値)を付与可能となる特別入賞となっていて、これら特別入賞は成立することにより所定の価値に加えて特別の遊技価値を付与可能となっている。
【0134】
すなわち、RB入賞が成立した場合には、15枚のメダルを払い出すとともにRBを開始する。
このRB中には、ジャックゲームと称される特別ゲームを所定回数(例えば、12回)を上限に実行可能となる。
ジャックゲームでは、メダルのベット数が、例えば、1枚となり、この1ベットに対応する有効ライン(例えば、中段横ライン)上にジャック図柄が揃ったとき(例えば、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立したとき)にジャック入賞となり、このジャック入賞により所定数(例えば、15枚)のメダルを払い出す。
このRBは、該RB中にジャックゲームを12回行うか、又は、該RB中にジャック入賞が8回成立するか、のいずれかの条件が成立することにより終了する。
【0135】
また、BB入賞が成立した場合には、所定数(例えば、15枚)のメダルを払い出すとともにBBを開始する。このBB中は、小役ゲームと称される特別ゲームを所定回数(例えば、30回)を上限に実行可能となる。この小役ゲームでは、通常のゲームに比べて高い確率で小役入賞が発生する。さらに、BB中は、前述したRBを所定回数(例えば、3回)を上限に実行可能となる。
BB中にRBを開始する条件は、小役ゲームの結果、有効ライン上に特定の図柄が揃って(例えば、リプレイ入賞の入賞結果態様が成立して)ジャックイン(ボーナスインともいう)となることである。そして、このボーナスインにより、所定数(本実施の形態の場合、例えば、2枚(なお、0枚でも良い))のメダルを払い出すとともに、小役ゲームを一時中断してRBを開始する。
このBBは、例えば、該BB中に小役ゲームを30回行うか、又は、該BB中にRBを3回行うか、のいずれかの条件が成立することにより終了する。
なお、BB入賞、RB入賞が成立した場合に、メダルの払い出し(所定の価値の付与)を行わずに、特典(特別の遊技価値)のみを付与しても良い。
【0136】
以上の説明においては、ゲーム中の遊技制御装置50の制御について述べたが、以下に、遊技制御装置50から出力される上述の各種コマンドに基づく演出制御装置700の制御について説明する。なお、演出制御装置700は、遊技制御装置50から各種コマンドが送信された際に、各コマンドに対応して、表示装置4、音出力部60、枠装飾装置660、リール裏面ランプ665等を制御する。
すなわち、ベットコマンド等の各コマンドの入力に対応して、各種効果音を出力したり、表示装置4の表示内容を変更したり、リール裏面ランプ、枠装飾装置660のランプやLEDをon/offする。なお、これらの演出制御は、ゲーム毎に毎回同様に行われるのではなく、ゲームによって異なる演出が行われる場合がある。
【0137】
演出制御装置700による表示装置4の制御のメイン処理を図10のフローチャートを参照して説明する。なお、演出制御装置700は、CPU701の制御のもとに、ROM702内の画像データを読み出してRAM703の表示用の記憶領域に記憶させ、上述のVDC等により表示装置4に表示する。
【0138】
まず、演出制御装置700は、例えば、電源投入時に、初期化処理が行われる(ステップSS1)。初期化処理においては、RAM703上の各記憶領域を初期化する。例えば、データを消去した状態にしたり、ROM702に記憶されたデフォルトのデータを書き込んだりする。
【0139】
また、初期化処理においては、ROM702から電源投入時に表示する初期化画像のデータを読み出して、RAM703の表示用の領域に記憶する。
次いで、演出制御装置700は、VDCによりRAM703の表示用の領域に記憶された初期化画像を表示する(ステップSS2)。
【0140】
次ぎに、演出制御装置700は、通信割込み処理により、遊技制御装置50からコマンド送信の入力が有るか否かを判定し(ステップSS3)、コマンド送信があった場合には、各コマンドに基づいて、RAM703のコマンドに関するデータの記憶領域のデータを更新する(ステップSS4)。
ベットコマンドに関するデータとは、ベットが行われたか否か(ベットの有無)を示すデータであり、ベットコマンドの入力によりベット有りとされる。
スタート操作コマンドに関するデータとは、スタート操作が行われたか否か(スタート操作の有無)を示すデータであり、スタート操作コマンドの入力によりスタート操作有りとされる。
【0141】
入賞当選コマンドに関するデータとは、入賞の当選の有無を示すデータと、当選有りの場合の入賞の種類を示すデータとであり、入賞当選コマンドが入力された際に、入賞当選コマンドに付随するデータに基づいて、入賞の当選有りの場合に、入賞の当選有りとされて入賞の種類を示すデータが記憶され、入賞の当選無しの場合に、入賞の当選無しを示すデータが記憶される。なお、BB入賞及びRB入賞のように、入賞が成立するまで、当選が持ち越される特別入賞については、入賞が成立するまで、毎回、入賞当選コマンドに当選有りのデータと入賞の種類が含まれるものとしても良いし、BB入賞及びRB入賞の当選については、小役入賞の当選に関する記憶とは異なり、入賞成立コマンドで、BB入賞やRB入賞の成立が有った場合に、初期化(当選有りと、入賞の種類とのデータを消去)するものとしても良い。
【0142】
変動開始コマンドに関するデータとは、変動表示が開始されたか否かを示すデータであり、変動開始コマンドの入力で全てのリール20a〜20cが変動表示開始とされる。
各リール停止操作コマンドに関するデータとは、各リールに対してそれぞれリール停止操作が行われたか否か(リール停止操作の有無)を示すデータであり、リール停止操作コマンドの入力によりリール停止操作有りとされる。
【0143】
各リール変動停止コマンドに関するデータとは、各リールが変動を停止したか否かを示すデータであり、例えば、上述の変動開始コマンドで変動開始とされたデータが、各リール20a〜20c毎にリール変動停止コマンドの入力により変動表示が停止したことを示すデータとされる。
入賞成立コマンドに関するデータとは、入賞の成立の有無と、入賞が成立した場合に成立した入賞の種類及び成立ラインとを示すデータであり、入賞の成立有りの入賞成立コマンドが入力した際に、入賞の成立有りとされ、成立した入賞の種類が記憶されるとともに、成立ラインが記憶される。入賞の成立無しの入賞成立コマンドが入力された場合には、入賞の成立無しのみを示すデータが記憶される。
【0144】
遊技状態コマンドに関するデータとは、現在のゲームの遊技状態を示すデータであり、遊技状態コマンドが入力された際に、遊技状態コマンドに付随する遊技状態のデータにより更新される。すなわち、BB入賞やRB入賞が成立した場合には、遊技状態コマンドに遊技状態がBB中もしくはRB中といったデータが含まれ、BBやRBが終了した場合には、遊技状態が通常遊技状態といったデータが含まれる。
【0145】
停止操作態様コマンドに関するデータとは、停止操作態様監視処理の監視結果として、例えば、BB入賞狙い停止操作フラグの有無のデータであり、停止操作態様コマンドが入力した際に、当該コマンドに付随する前記フラグの有無のデータにより、データが更新される。
【0146】
エラーコマンドに関するデータとは、エラーの発生と発生したエラーの種類であり、リセット(遊技制御装置50側においてリセットスイッチ15aが動作した場合)により初期化され、エラーコマンドの入力によりエラー発生とされるとともに、エラーの種類が記憶される。
打ち止めコマンドに関するデータとは、打ち止めの発生であり、リセット(遊技制御装置50側においてリセットスイッチ15aが動作した場合)により初期化され、打ち止めコマンドの入力により打ち止め発生とされる。
【0147】
そして、コマンドに関するデータに基づいて、表示装置4に表示する画像データを更新する画像更新処理が行われる(ステップSS5)。なお、画像更新処理においては、例えば、コマンドに関するデータが同じであっても、一連の画像データを順次更新していくことにより、アニメ状に表示を変化させるようになっている。一方、コマンドに関するデータが更新されても、表示装置4の表示内容が必ず変化するわけではない。また、各ゲームにおいて、同じコマンドで、かつ、コマンドに付随するデータが同一でも、表示装置4の表示内容が同じになるわけではなく、抽選処理等により、表示内容が異なるようになっている場合がある。
【0148】
また、コマンドに関するデータは、表示装置4の制御だけに用いられるのではなく、音出力部60、枠装飾装置660、リール裏面ランプ665の制御にも用いられており、コマンドに関するデータが更新された際に、例えば、枠装飾装置660のランプ・LED及びリール裏面ランプ665を消灯もしくは点灯させたり、音出力部60から効果音を出力させたりする制御にも用いられている。
【0149】
そして、本実施の形態の第1例においては、図11のフローチャートに示すように、演出制御装置700によるゲーム中の処理におけるステップSS5の画像更新処理のうちの一つの処理として、ボーナス事前報知画像更新処理が行われる。
まず、コマンドに関するデータに基づいて、入賞当選コマンドが入力され、かつ、入賞当選コマンドの入力により、コマンドに関するデータに、ボーナス(ここではBB)入賞が当選したことを示すデータが含まれるか否かを判定する。すなわち、ボーナス入賞の当選を示す入賞当選コマンドを受信したか否かが判定される(ステップSS51)。
ボーナス入賞が当選していない場合には、処理を終了し、ボーナス入賞が当選している場合には、上述の停止操作態様監視処理によりBB入賞狙い停止操作フラグがセットされているか否か、すなわち、前回のゲーム時に入力された停止操作態様コマンドにおけるBB入賞狙い停止操作フラグのデータがONかOFFかを判定する(ステップSS52)。
そして、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされていない場合にのみ、当選したボーナスを報知する画像表示を表示装置4で行うように表示装置4を制御する(ステップSS53)。なお、当選したボーナス入賞を報知する画像表示とは、例えば、ボーナス確定等の文字を用いて、ボーナスの当選を報知するものであっても良いし、例えば、ボーナス図柄である「7(塗りつぶし)」、「7(白抜き)」、「メインキャラクタ」の図柄のうちの少なくとも一つを表示するものであっても良く、遊技者にボーナス入賞の当選を示唆する表示ならばどのような表示でも良い。また、ボーナス入賞がBB入賞なのかRB入賞なのかを認識できないように報知しても良いし、BB入賞なのかRB入賞なのかを認識できるように報知しても良い。
【0150】
一方、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされている場合には、ボーナス報知の画像表示は行われない。また、ボーナス入賞が当選している場合のステップSS52のBB入賞狙い停止操作のフラグの有無の判定を行う処理は、ボーナス入賞を示すデータを有する入賞当選コマンドが入力し、データ更新処理(SS4)によりコマンドに関するデータとしてボーナス入賞の当選が記憶された段階で行われることになる。すなわち、図9において、スタート操作と、各リール20a〜20cの回転開始との間の入賞当選コマンドの入力直後に行われることになり、表示装置4におけるボーナス入賞の事前報知の画像表示は、例えば、各リール20a〜20cの回転開始時から可能となり、最初のリールの停止操作前から最後のリールの停止操作後までのタイミングで事前報知画像の表示が可能である。
【0151】
以上のような制御を行うパチスロ遊技機100(スロットマシン)によれば、遊技制御装置において、過去(以前)の所定回数のゲーム(複数回のゲーム、ここでは過去10回のゲーム)を監視し、遊技者が停止操作する際に、BB入賞に対応する図柄を狙ってボーナス図柄が有効ラインに停止するタイミングで停止操作を行ったか否かを判定し、所定回数のゲーム中、BB入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行ったゲーム数が所定数以上(ここでは8割以上)の場合に、BB入賞が当選しても、表示装置4によるBB入賞の事前報知を行わず、BB入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行ったゲーム数が所定数より低い場合に、BB入賞の事前報知を行うようになっている。
【0152】
従って、過去のゲームの監視結果に基づいて、表示装置による演出表示が制御されることになる。また、過去のゲームにおけるBB入賞(特別入賞)を狙って停止操作した回数を監視し、監視結果に基づいて特別入賞が当選した際に事前報知を行うか否かが決定される。
【0153】
このようなスロットマシンによれば、遊技者が実行した過去のゲームにおける停止操作態様の経緯に応じて、演出表示の有無、演出表示の実行時期、演出表示内容、等が変化し演出態様を多彩にすることができる。これらの演出態様を遊技者が好む停止操作態様に対応した遊技者所望なものに設定すれば各遊技者がより楽しめるような遊技内容にすることができる。
例えば、特別入賞の事前報知を行うスロットマシンであっても、上述のような制御を行うことにより、遊技者が頻繁にBB入賞に対応する図柄を狙った停止操作を行った場合には、BB入賞が当選しても事前報知が行われないので、事前報知がないからBB入賞が当選していないということはなく、毎回のゲームで、所定の確率でBB入賞が当選している可能性があり、毎回BB入賞に対応する図柄を狙うことが無意味にならない。すなわち、事前報知が無い場合には、BB入賞が当選している可能性が無い場合に、事前報知が無いのにBB入賞に対応する図柄を狙うことは無駄になるが、事前報知が無くてもBB入賞が当選している可能性があれば、BB入賞に対応する図柄を狙うことが無駄にならない。さらに、予告なしで突然特別入賞が当選する意外性により、興趣を高めることができる。
【0154】
また、特別入賞に対応する図柄を狙った停止操作をあまり行わない(もしくは全く行わない)遊技者に対しては、特別入賞が当選したことに気づくのが遅れ、無駄にゲームを消化して、メダル数が減少してしまうのを防止することができる。
【0155】
また、BB入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行う場合が多い遊技者であっても、長い期間に渡って、BB入賞に対応する図柄を狙い続けるとは限らず、BB入賞に対応する図柄を狙わずにゲームを行う場合もある。従って、BB入賞をよく狙う遊技者が、たまたま、BB入賞が当選したゲームより過去のゲームにおいて、BB入賞をあまり狙っていなかった場合に、特別入賞の当選の事前報知が行われることになり、BB入賞を頻繁に狙って停止操作を行う遊技者にも事前報知が行われる場合があり、遊技内容を多彩にできる。すなわち、過去の所定回数のゲームにおいて、所定の割合以上でボーナス入賞に対応する図柄を狙った場合にだけ、事前報知が行われないようにしているので、遊技者が自分の停止操作態様を変更すれば、事前報知がある状態と無い状態を切り替えられる。
【0156】
本発明は、上述の第1例に限られるものではなく、例えば、BB入賞に対応する図柄を狙ったか否かを全てのリール20a〜20cで判定するものとせずに、例えば、最初に停止したリール20a〜20cだけ判定するものとしたり、最初と二番目とに停止したリール20a〜20cで判定し、最後に停止したリール20a〜20cでは判定しないものとしても良い。
特別入賞が当選してない状態では、特別入賞図柄を狙っても引込停止制御が働かないので、引込停止制御が動作している状態のように、簡単に有効ライン上にボーナス図柄を停止することができない。また、小役入賞やリプレイ入賞が当選している場合には、小役入賞の図柄やリプレイの図柄を有効ライン上に停止するように引込停止制御が働くので、やはり、有効ライン上にボーナス図柄を停止できない可能性が高くなる。そして、最初に停止操作した際や、二番目まで停止操作した際に、有効ライン上にボーナス図柄が停止していない状態では、それ以降の停止操作で、有効ライン上にボーナス図柄を停止させても特別入賞とはならないので、遊技者がボーナス図柄を有効ライン上に停止させるように停止操作しない可能性が高い。
従って、三番目に停止操作する際に、特別入賞に対応する図柄を狙う可能性は低くなるので、上述のように、一番目もしくは二番目までの停止操作で特別入賞に対応する図柄を狙ったか否かを判定するようにしても良い。
【0157】
次ぎに、第1例の変形例(1)を説明する。
第1例においては、過去のゲームにおいて、所定の割合以上で特別入賞に対応する図柄を狙った場合には、特別入賞の事前報知を行わず、所定割合より低い割合でしか特別入賞に対応する図柄を狙わなかった場合(全く狙わなかった場合も含む)に、特別入賞の事前報知が行われるようになっていたが、変形例(1)では、特別入賞の事前報知を行うか否かを確率的に決定するものとするとともに、過去のゲームにおいて、所定の割合以上で特別入賞に対応する図柄を狙ったか否かで、事前報知を行うか否かの確率を変更するものとしている。
【0158】
なお、第1例とその変形例(1)との違いは、ボーナス事前報知画像更新処理であり、その他の構成は、第1例とその変形例(1)とで同様となっているので、以下に変形例(1)のボーナス事前報知画像更新処理を図12に示すフローチャートを参照して説明する。
変形例(1)のボーナス事前報知画像更新処理は、演出制御装置700によるゲーム中のステップSS5の画像更新処理のうちの一つの処理として行われる。まず、第1例と同様に、コマンドに関するデータに基づいて、入賞当選コマンドが入力され、かつ、入賞当選コマンドの入力により、コマンドに関するデータに、ボーナス(ここでは、BB)入賞が当選したことを示すデータが含まれるか否かを判定する。すなわち、ボーナス入賞の当選を示す入賞当選コマンドを受信したか否かが判定される(ステップSS61)。
ボーナス入賞が当選していない場合には、入賞当選コマンドの入力を待機する状態となる。ボーナス入賞が当選している場合には、入賞の当選の内部抽選とほぼ同様にボーナス入賞の報知決定用乱数を抽出する(ステップSS62)。例えば、演出制御装置の図示しない乱数発生器から図示しないサンプリング回路が乱数を抽出してCPU701に出力し、CPU701が抽出した乱数をRAM703に記憶する。なお、乱数発生器に変えてCPU701が乱数を発生して抽出するものとしても良い。
【0159】
次ぎに、上述の停止操作態様監視処理によりBB入賞狙い停止操作フラグがセットされているか否か、すなわち、前回のゲーム時に入力された停止操作態様コマンドにおけるBB入賞狙い停止操作フラグのデータがONかOFFかを判定する(ステップSS63)。
そして、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされていない場合には、予め、当選したボーナス入賞の事前報知を行う確率が80%とされ、事前報知を行わない確率が20%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したボーナス入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS64)。例えば、乱数が0〜99までの100個とした場合に、0〜79までを事前報知を行う判定値とし、80〜99までを事前報知を行わない判定値とすれば、上述の確率で事前報知を行うか否かを振分けることができる。
【0160】
一方、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされている場合には、予め、当選したボーナス入賞の事前報知を行う確率が30%とされ、事前報知を行わない確率が70%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したボーナス入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS65)。
【0161】
そして、抽出乱数による抽選結果がボーナス報知を行わないとなった場合に、処理を終了し、ボーナス報知を行うとなった場合には、当選したボーナス入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うように表示装置4を制御する(ステップSS66)。なお、当選したボーナスを報知する画像表示は、第1例と同様のもので良い。また、事前報知を行うタイミングも第1例と同様で良い。
【0162】
以上のような変形例(1)によれば、第1例の効果に加えて、特別入賞に対応する図柄を狙う回数が多い遊技者に対しても、事前報知を行う場合があったり、特別入賞に対応する図柄を狙う回数が少ない遊技者に対しても、事前報知を行わない場合があったり、など時には状況が変化することがあり遊技内容を多彩にできる。
すなわち、頻繁に特別入賞に対応するボーナス図柄を狙っている遊技者には、全く事前報知がなく、ボーナス図柄を狙っていない遊技者には、確実に事前報知があるように、固定化し過ぎても変化性が乏しくなり、つまらなくなる可能性があるので、それを避けるために、停止操作態様によって事前報知を行うか否かを決めるのではなく、事前報知を行うか否かの確率を変更するようにしている。
【0163】
次ぎに、第1例の変形例(2)を説明する。
第1例においては、過去のゲームにおいて、所定の割合以上で特別入賞に対応する図柄を狙った場合には、特別入賞の事前報知を行わず、所定割合より低い割合でしか特別入賞に対応する図柄を狙わなかった場合(全く狙わなかった場合も含む)に、特別入賞の事前報知が行われるようになっていたが、変形例(2)では、所定の割合以上で特別入賞に対応する図柄を狙った場合には、特別入賞が当選となったゲームにおいて、遊技者が停止操作を行う前に特別入賞の事前報知を行い、所定割合より低い割合でしか特別入賞に対応する図柄を狙わなかった場合(全く狙わなかった場合も含む)に、特別入賞が当選となったゲームにおいて、全てのリール20a〜20cの停止操作を行った後に、特別入賞の事前報知を行うようにしている。なお、全てのリール20a〜20cの停止操作を行った後に、特別入賞の事前報知を行う場合に、停止操作が終わって全リール20a〜20cが停止した際に特別入賞が成立した際には、事前報知ではなく、成立報知を行う。なお、成立報知は、事前報知と同じ表示内容であっても良い。
【0164】
なお、第1例とその変形例(2)との違いは、ボーナス事前報知画像更新処理であり、その他の構成は、第1例とその変形例(2)とで同様となっているので、以下に変形例(2)のボーナス事前報知画像更新処理を図13に示すフローチャートを参照して説明する。
変形例(1)のボーナス事前報知画像更新処理は、演出制御装置700によるゲーム中のステップSS5の画像更新処理のうちの一つの処理として行われる。まず、第1例と同様に、コマンドに関するデータに基づいて、入賞当選コマンドが入力され、かつ、入賞当選コマンドの入力により、コマンドに関するデータに、ボーナス(ここでは、BB)入賞が当選したことを示すデータが含まれるか否かを判定する。すなわち、ボーナス入賞の当選を示す入賞当選コマンドを受信したか否か(ステップSS71)が判定される。
【0165】
ボーナス入賞が当選していない場合には、ボーナス入賞が当選したことを示す入賞当選コマンドの受信を待機する状態となる。ボーナス入賞が当選したことを示す入賞当選コマンドを受信した場合には、上述の停止操作態様監視処理によりBB入賞狙い停止操作フラグがセットされているか否か、すなわち、前回のゲーム時に入力された停止操作態様コマンドにおけるBB入賞狙い停止操作フラグのデータがONかOFFかを判定する(ステップSS72)。
そして、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされていない場合には、全リール20a〜02cに対してリール変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(ステップSS73)、受信していない場合には、ステップSS71からステップSS73を繰り返し行い、全てのリール変動停止コマンドを受信するまで待機する状態とする。
そして、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされている場合、もしくは、前記フラグがセットされていない状態で、かつ、全てのリール変動停止コマンドを受信した場合に、表示装置4に当選したボーナス入賞の報知を行う画像の表示を行わせるように表示装置4を制御する(ステップSS74)。
【0166】
なお、当選したボーナス入賞を報知するための画像は、第1例と同様のもので良い。以上のような制御によれば、ゲームの実行により、ボーナス入賞が当選し、かつ、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされている場合に、当該ゲームでの入賞当選コマンドが入力されると、その直後に表示装置4による当選したボーナス入賞の事前報知が可能となり、図9に示すタイミングチャートで、各リール20a〜20cの変動開始前後において、事前報知が可能となる。すなわち、遊技者が各リール20a〜20cの停止操作を行う前に事前報知を行うことができる。
一方、ボーナス入賞が当選し、かつ、BB入賞狙い停止操作フラグがセットされていない場合には、全リール20a〜20cのリール変動停止コマンドが入力された後に事前報知が行われる。
【0167】
すなわち、ボーナス入賞を頻繁に狙う遊技者に対しては、ボーナス入賞が当選したゲームにおいて、停止操作を行う前に事前報知が行われ、ボーナス入賞を頻繁に狙うことがない遊技者に対しては、全てのリール20a〜20cに対して停止操作を行った後に事前報知が行われる。
【0168】
以上のような変形例(2)によれば、特別入賞に対応する図柄を狙う回数が多い場合、事前報知を停止操作後(ゲームの終了後)に行っても狙い操作によりゲーム終了時には既に特別入賞が成立しているため、あまり意味がなくなってしまう。このような問題点を解決できる。一方、特別入賞に対応する図柄を狙う回数が少ない(全くない)場合、事前報知を停止操作後に行うことにより特別入賞の当選に対する期待感を長く引き延ばすことができる。例えば、特別入賞の当選が決まり、特別入賞の当選に対応する停止制御が行われることで、通常時は停止しない図柄(例えば、リーチ目を形成する図柄)が停止する可能性があり、変動表示ゲーム中に特別入賞の当選に対する期待が生じる場合がある。その際に、停止操作より先に当選の事前報知が行われてしまえば、そこで当選を知ってしまうが、変動表示を全部停止させてから事前報知があれば、リールの停止態様と事前報知の両方に期待することもなるし、変動表示が停止するまでの間に期待感が高まったところで、当選を知ることになり、期待感を高めて引き延ばすことができる。
【0169】
なお、変形例(2)においても、変形例(1)に示すように、事前報知を行うか否かを乱数の抽選により決定するものとし、BB入賞フラグがセットされている場合には、リールの停止操作前に第1の確率で事前報知を行い、前記フラグがセットされていない場合には、全リール停止後に第1の確率よりも高い第2の確率で事前報知を行うようにしても良い。このようにすれば、変形例(1)の場合と同様に表示装置4における表示内容を多彩なものにできる。
【0170】
次ぎに、本実施の形態の第2例について説明する。
第1例においては、遊技者の停止操作態様を監視する際に、特別入賞(例えばBB入賞)に対応する図柄を狙ったか否かを監視するものとしたが、第2例においては、小役入賞(チェリー、スイカ)を監視するものとし、過去のゲームにおいて、小役入賞に対応する図柄を狙った割合が所定の割合より高い場合には、小役入賞の当選を第1の確率で報知し、小役入賞に対応する図柄を狙った割合が所定の割合より低い場合には、第1の確率より高い第2の確率で小役入賞の当選を報知するようにしている。
【0171】
第2例は、第1例に対して停止操作態様監視処理が異なるとともに、第1例では、画像更新処理(ステップSS5)においてボーナス事前報知画像更新処理が行われていたのに対して小役入賞事前報知画像更新処理が行われるようになっているが、それ以外の点は、基本的に第2例のスロットマシンは第1例のスロットマシンと同様のものとなっているので、以下に停止操作態様監視処理と、小役入賞事前報知画像更新処理を説明する。
【0172】
以下に、図14のフローチャートを参照して第2例の停止操作態様監視処理を説明する。
なお、停止操作態様監視処理(ステップS52)は、上述のように遊技制御装置50により、順次ゲームを制御する際の変動停止処理(ステップS5)において、遊技者の停止操作態様を監視して記憶するものであり、第2例では、停止操作態様として、小役入賞に対応する図柄を狙ったか否かを監視して記憶し、過去の複数回のゲームにおいて、所定以上の割合で小役入賞に対応する図柄を狙ったか否かを求める処理である。
【0173】
なお、この例において、小役入賞には、上述のように、「チェリー」、「スイカ」、「王冠」があるが、「王冠」は、図3に示すように各リール20a〜20cにおいて、21コマ中5〜6コマあるとともに、偏ることなく、ほぼ均等に分散して配置されているので、上述のように4コマまで引き込むことが可能な引込停止制御により、王冠入賞が当選している場合には、取りこぼすことなく、当選した王冠入賞を成立させることができる。従って、停止操作において、遊技者が王冠を狙う必要がないとともに、引込停止制御まで考慮して王冠を狙ったか否かを判定した場合に、遊技者がランダムなタイミングで停止操作を行っても、王冠を狙ったと判定される可能性が高いことから、小役入賞に対応する図柄を狙った停止操作態様を監視する際に、王冠入賞に対応する図柄を狙ったか否かを判定せずに、チェリーとスイカとを狙ったかいなか判定するものとした。
【0174】
第2例における、停止操作態様監視処理(ステップS52)は、第1例と同様に、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号が入力した際の、リール位置検出センサ601〜603により読み取られる各リール20a〜20cの図柄位置をCPU51がRAM53に記憶する(ステップS52a)。なお、図柄位置とは、例えば、上述の特別入賞の場合と同様に、停止操作が行われた際の有効ライン上の図柄である。
【0175】
次ぎに、全リール20a〜20cの停止操作が終了したか否かが判定される(ステップS52b)。すなわち、図6に示すように、各リール20a〜20cの停止操作毎に、停止操作態様監視処理(ステップS52)が行われるので、それが例えば、三回目の停止操作か否かを判定することで全リール20a〜20cの停止操作が終了したか否かが判定される。そして、未だ、全リール20a〜20cの停止操作が終了していない場合には、次ぎにリール停止スイッチ14d〜14fから操作信号が入力して、変動停止処理(ステップS5)が行われ、再び停止操作態様監視処理(ステップS52)が開始されるのを待機する状態となる。
【0176】
そして、全リール20a〜20cの停止操作が終了している場合には、RAM53に設定された監視カウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS52c)。
次ぎに、第1(左)リール20aにおいて、小役入賞のうちのチェリー入賞に対応する図柄を狙って「チェリー」の図柄を有効ライン上に停止可能な範囲で停止操作を行ったか否かを判定する(ステップS52d)。
ここでは、上述のボーナス入賞に対応する図柄を狙ったか否か判定する場合と同様に、引込停止制御を考慮し、「チェリー」から手前4コマの範囲の図柄が有効ライン上に停止するタイミングて停止操作が行われた場合に、「チェリー」を狙ったと判断する。
【0177】
そして、「チェリー」(チェリー入賞)を狙って停止操作を行ったと判定された場合には、RAM53に設定されたチェリー入賞狙い停止操作カウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS52e)。また、チェリー入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行ってはいないと判定された場合には、チェリー入賞狙い停止操作カウンタの値をそのままとする。
【0178】
次ぎに、全リール20a〜20cにおいて、小役入賞のうちのスイカ入賞に対応する図柄を狙って「スイカ」の図柄を有効ライン上に停止可能な範囲で停止操作を行ったか否かを判定する(ステップS52f)。
ここでは、上述のボーナス入賞に対応する図柄を狙ったか否か判定する場合と同様に、引込停止制御を考慮し、「スイカ」から手前4コマの範囲の図柄が有効ライン上に停止するタイミングて停止操作が行われた場合に、「スイカ」を狙ったと判断する。なお、全リール20a〜20cではなく、最初に停止操作されたリール20a〜20cもしくは二番目までに停止操作されたリール20a〜20c(最後のリール20a〜20cを除くリール20a〜20c)において、小役入賞に対応する図柄を狙ったか否かを判定しても良い。
【0179】
そして、「スイカ」(スイカ入賞)を狙って停止操作を行ったと判定された場合には、RAM53に設定されたスイカ入賞狙い停止操作カウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS52g)。また、スイカ入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行ってはいないと判定された場合には、スイカ入賞狙い停止操作カウンタの値をそのままとする。
【0180】
次いで、所定期間が経過したかの判定として、監視カウンタの値が10となったか否かを判定する(ステップS52h)。監視カウンタの値が10になっていない場合には、次ぎの停止操作まで、待機状態となる。
監視カウンタの値が10になった際には、次ぎに、チェリー入賞狙い停止操作カウンタの値が8以上か否かを判定する(ステップS52i)。
【0181】
そして、チェリー入賞狙い停止操作カウンタの値が8以上の場合には、チェリー入賞狙い停止操作フラグをRAM53の所定の領域にセットする(ステップS52j)。
一方、チェリー入賞狙い停止操作カウンタの値が8より少ない場合には、チェリー入賞狙い停止操作フラグをRAM53の所定の領域からクリアする(ステップS52k)。次いで、スイカ入賞狙い停止操作カウンタの値が8以上か否かを判定する(ステップS52l)。
【0182】
そして、スイカ入賞狙い停止操作カウンタの値が8以上の場合には、スイカ入賞狙い停止操作フラグをRAM53の所定の領域にセットする(ステップS52n)。
一方、スイカ入賞狙い停止操作カウンタの値が8より少ない場合には、スイカ入賞狙い停止操作フラグをRAM53の所定の領域からクリアする(ステップS52m)。
【0183】
そして、チェリー、スイカの各入賞狙い停止操作フラグのクリアやセットが行われた後に、チェリー、スイカの入賞狙い操作カウンタをクリアし(ステップS52o)、監視カウンタをクリアする(ステップS52p)。
そして、チェリー入賞狙い停止操作フラグ及びスイカ入賞狙い停止操作フラグがセットされているか否かのデータは、停止操作態様コマンドに付随する停止操作態様の監視結果のデータとして、停止操作態様コマンドを遊技制御装置50から演出制御装置700に送信する際に、演出制御装置700に送信されてRAM703に記憶される。なお、各停止操作フラグは、基本的に10回のゲーム毎に更新されることになるが、各停止操作フラグが更新されないゲームにあっては、更新されていない各停止操作フラグのデータが停止操作態様コマンドとともに送信される。
【0184】
以上の操作により、過去10回のゲーム中に、チェリー入賞を8回以上狙った場合には、チェリー入賞狙い停止操フラグがセットされ、スイカ入賞を8回以上狙った場合には、スイカ入賞狙い停止操作フラグがセットされる。また、スイカ、チェリー、いずれを狙った停止操作も8回未満の場合には、二つの前記フラグの両方ともクリアされる。
なお、図14に示すフローチャートでは、基本的にチェリー入賞狙い停止操作フラグがセットされた場合は、スイカ入賞狙い停止操作フラグをセットできないようになっており、チェリー入賞狙い停止操作フラグとスカイ入賞狙い停止操作フラグが同時にセットできない(後述する場合を除く)ようになっている。しかし、チェリー入賞の成立及び非成立が確定する第1リール20a上の図柄の配列では、「スイカ」と「チェリー」とが4コマより短い間隔で配置されており、遊技者が第1リールにおいて、引込停止制御を考慮して、「チェリー」と「スカイ」との両方の図柄を同時に狙って停止操作することが可能である。
【0185】
従って、スイカ入賞狙い停止操作カウンタ及びチェリー入賞狙い停止操作カウンタのそれぞれのカウント値が両方とも所定値(10回のうち8回)以上となる場合がある。従って、チェリー入賞に対応する図柄とスイカ入賞に対応する図柄との両方を同時に狙う遊技者に対して、スイカ入賞狙い停止操作フラグと、チェリー入賞狙い停止操作フラグとの両方を同時に成立可能としても良い。例えば、図14のフローチャートにおいて、ステップS52jのチェリー入賞狙い停止操作フラグセット後にステップS52lのスイカ入賞狙い停止操作カウンタが8以上か否かの処理を行うようにすれば、各停止操作フラグを同時に成立させることが可能となる。
【0186】
また、各停止操作フラグを同時にセットできないようにする場合において、図14のフローチャートでは、スイカ入賞狙い停止操作フラグがセットされた後に、次ぎの10回のゲーム後にチェリー入賞狙い停止操作フラグがセットされると、スイカ入賞狙い停止操作カウンタの値に関係なく、両方のフラグがセットされた状態となるので、チェリー入賞狙い停止操作フラグをセットした後に、スイカ入賞狙い停止操作フラグをクリアするようにしても良い。なお、上述のように各停止操作フラグを同時にセット可能とするために、ステップS52jの後にステップS52lを行うようにすれば、スイカ入賞狙い停止操作カウンタが8以上でない場合には、必ずスカイ入賞狙い停止操作フラグがクリアされる。
【0187】
次ぎに、上述のチェリー入賞狙い停止操作フラグ及びスイカ入賞狙い停止操作フラグに基づいて、演出制御装置700において行われる小役入賞事前報知画像更新処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。なお、小役入賞事前報知画像更新処理は、上述の演出制御装置700におけるメイン処理の画像更新処理(SS5)の一つとして行われるものである。
【0188】
まず、入賞当選コマンドの入力により、コマンドに関するデータに、チェリー入賞が当選したことを示すデータが含まれるか否かを判定する。すなわち、チェリー入賞の当選を示す入賞当選コマンドを受信したか否か(ステップSS81)が判定される。
そして、チェリー入賞が当選している場合には、次ぎに、上述の特別入賞の事前報知を行うか否かを確率で決める際と同様に、チェリー入賞の報知決定用乱数を抽出する(ステップSS82)。
【0189】
次ぎに、前回のゲームにおける停止操作態様コマンドのデータに基づいて、チェリー入賞狙い停止操作フラグがセットされいるか否かを判定する(ステップSS83)。
そして、チェリー入賞狙い停止操作フラグがセットされていない場合には、予め、当選したチェリー入賞の事前報知を行う確率が80%とされ、事前報知を行わない確率が20%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したチェリー入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS84)。
【0190】
一方、チェリー入賞狙い停止操作フラグがセットされている場合には、予め、当選したチェリー入賞の事前報知を行う確率が30%とされ、事前報知を行わない確率が70%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したチェリー入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS85)。
また、ステップSS81において、チェリー入賞が当選していない場合には、次ぎに、入賞当選コマンドに基づいて、特別入賞、すなわち、BB入賞かRB入賞が当選しているか否かを判定する(ステップSS87)。そして、特別入賞が当選していない場合には、次ぎのスイカ入賞に関する処理(ステップSS90以降)に進む。
【0191】
特別入賞が当選している場合には、上述のようにチェリー入賞(実際にはボーナス入賞が当選し、チェリー入賞は当選していない)の報知決定用乱数を抽出する(ステップSS88)。次いで、予め、チェリー入賞の事前報知を行う確率が10%とされ、事前報知を行わない確率が90%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したチェリー入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS85)。
なお、この場合は、チェリー入賞の事前報知が行われても、チェリー入賞は当選していないので、「チェリー」が有効ライン上に停止するように停止操作しても「チェリー」が有効ライン上に停止することなく、チェリー入賞が外れる。そして、チェリー入賞の事前報知が有りながら、チェリー入賞に対応する図柄を狙ってもチェリーが外れることが、ボーナス入賞の報知となる。
【0192】
そして、上述の処理により、チェリー入賞の事前報知を行うように抽選で振分けられた場合には、表示装置4においてチェリー入賞の事前報知を行うように、制御する(ステップSS86)。なお、チェリー入賞の事前報知としては、「チェリー」の図柄を表示したり、文字でチェリーと表示したり、「チェリー」の図柄で主に使われている色を表示したいりすることにより行うことが可能である。また、チェリー入賞の事前報知のタイミングは、特にタイミングを調整しない場合に、入賞当選コマンドの入力の直後となり、リール20a〜20cの回転開始前後となる。
【0193】
次ぎに、コマンドに関するデータに基づいて、入賞当選コマンドが入力され、かつ、入賞当選コマンドの入力により、コマンドに関するデータに、スイカ入賞が当選したことを示すデータが含まれるか否かを判定する(ステップSS90)。すなわち、スイカ入賞の当選を示す入賞当選コマンドを受信したか否かが判定される。
そして、スイカ入賞が当選している場合には、次ぎに、上述のチェリー入賞の場合と同様にスイカ入賞の報知決定用乱数を抽出する(ステップSS91)。
【0194】
次ぎに、前回のゲームにおける停止操作態様コマンドのデータに基づいて、スイカ入賞狙い停止操作フラグがセットされいるか否かを判定する(ステップSS92)。
そして、スイカ入賞狙い停止操作フラグがセットされていない場合には、予め、当選したスイカ入賞の事前報知を行う確率が80%とされ、事前報知を行わない確率が20%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したスイカ入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS93)。
【0195】
一方、スイカ入賞狙い停止操作フラグがセットされている場合には、予め、当選したスイカ入賞の事前報知を行う確率が30%とされ、事前報知を行わない確率が70%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したスイカ入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS94)。
また、ステップSS90において、スイカ入賞が当選していない場合には、次ぎに、入賞当選コマンドに基づいて、特別入賞、すなわち、BB入賞かRB入賞が当選しているか否かを判定する(ステップSS96)。そして、特別入賞が当選していない場合には、次ぎの入選当選コマンドの入力を待機する状態となる。
【0196】
特別入賞が当選している場合には、上述のスイカ入賞が当選している場合と同様にスイカ入賞(実際にはボーナス入賞が当選し、スイカ入賞は当選していない)の報知決定用乱数を抽出する(ステップSS97)。次いで、予め、スイカ入賞の事前報知を行う確率が10%とされ、事前報知を行わない確率が90%とされるように設定された判定値を抽出した乱数と比較し、一致するか否かで、当選したスイカ入賞を報知する画像表示を表示装置4で行うか否かを振分ける(ステップSS98)。
なお、この場合は、スイカ入賞の事前報知が行われても、スイカ入賞は当選していないので、「スイカ」が有効ライン上に三つ並んで停止するように停止操作しても「スイカ」が有効ライン上に三つ並んで停止することなく、スイカ入賞が外れる。そして、スイカ入賞の事前報知が有りながら、スイカ入賞に対応する図柄を狙ってもスイカが外れることが、ボーナス入賞の報知となる。
【0197】
そして、上述の処理により、スイカ入賞の事前報知を行うように抽選で振分けられた場合には、表示装置4においてスイカ入賞の事前報知を行うように、制御する(ステップSS95)。なお、スイカ入賞の事前報知としては、「スイカ」の図柄を表示したり、文字でスイカと表示したり、「スイカ」の図柄で主に使われている色(例えば、緑)を表示したいりすることにより行うことが可能である。
また、スイカ入賞の事前報知のタイミングは、特にタイミングを調整しない場合に、入賞当選コマンドの入力の直後となり、リール20a〜20cの回転開始前後となる。なお、タイミングを調整して、第1リール停止以降に事前報知するようにしても良いが、この場合には、第1リールでスイカを狙わない可能性があり、スイカ入賞を成立させられない可能性がある。以上の処理の後に、入賞当選コマンドの入力を待機する状態となる。
【0198】
以上の処理により、チェリー入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行うことが多い遊技者に対しては、チェリー入賞の事前報知を第1の確率(例えば、30%)で行い、チェリー入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行うことが少ないか、全くチェリー入賞に対応する図柄を狙わない遊技者に対しては、第1の確率より高い第2の確率(例えば、80%)でチェリー入賞の事前報知を行うことができる。また、チェリー入賞ではなく、ボーナス入賞(BB入賞、RB入賞)が当選した場合にも、所定の確率(例えば10%)でチェリー入賞の事前報知を行うようになっており、この場合には、上述のようにチェリーを狙って外れることにより、ボーナス入賞が報知される。
また、スイカ入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行うことが多い遊技者に対しては、スイカ入賞の事前報知を第1の確率(例えば、30%)で行い、スイカー入賞に対応する図柄を狙って停止操作を行うことが少ないか、全くチェリー入賞に対応する図柄を狙わない遊技者に対しては、第1の確率より高い第2の確率(例えば、80%)でスイカ入賞の事前報知を行うことができる。また、スイカ入賞ではなく、ボーナス入賞(BB入賞、RB入賞)が当選した場合にも、所定の確率(例えば10%)でスイカ入賞の事前報知を行うようになっており、この場合には、上述のようにスイカを狙って外れることにより、ボーナス入賞が報知される。
【0199】
以上のような第二例のスロットマシンによれば、小役入賞に対応する図柄を狙った停止操作を多く行う場合には、事前報知の意味が無くなるし、事前報知を行うことで遊技者の好みの狙い停止操作自体を否定することとなってしまう(即ち、事前報知がない場合には狙い停止操作が無駄になってしまう)、このような問題点を解決できる。一方、小役入賞に対応する図柄を狙った停止操作を行うことが少ない(或いは全くない)場合には、小役入賞当選の事前報知により、当選した小役入賞の成立が無効となることを防止でき、通常時は無作為に停止操作を行っていても事前報知が行われた場合のみ対応する図柄を狙うことも可能となる。なお、第2例では、過去のゲームで小役入賞に対応する図柄を狙うことが多かった遊技者に対しては、事前報知を行う確率を低くし、小役入賞に対応する図柄を狙うことが少ないかもしくは狙うことがない遊技者に対しては、事前報知を行う確率を高くしたが、小役入賞に対応する図柄を狙うことが多かった遊技者には、小役入賞の事前報知を行わず、小役入賞に対応する図柄を狙うことが少なかった(もしくは、なかった)遊技者には、小役入賞の事前報知を行うようにしても良い。
【0200】
また、第2例では、小役入賞が外れてボーナス入賞が当選した場合に、所定の確率で、小役入賞の当選の事前報知を行うようにし、小役入賞が当選していないのにもかかわらず、小役入賞の当選の事前報知を行うことで、小役入賞の事前報知があり、かつ、小役入賞に対応する図柄を狙ったのにも係わらず、小役入賞が外れた場合に、ボーナス報知としている。そこで、ボーナス入賞が当選した場合に、通常のボーナス入賞の当選の事前報知(例えば、第1例の事前報知)と、上述のように小役入賞が外れることによるボーナス入賞の当選の事前報知とのどちらを行うかを、過去のゲームの遊技者による停止操作態様によって決めるようにしても良い。
例えば、小役入賞を良く狙う遊技者には、通常のボーナス入賞の事前報知を行うようにするか、行う確率を小役入賞を余り狙わない場合に比較して高くし、ボーナス入賞を良く狙う遊技者には、小役入賞が外れることによるボーナス入賞の事前報知を行うようにするか、行う確率をボーナス入賞を余り狙わない場合に比較して高くしても良い。
【0201】
また、小役入賞を良く狙う遊技者には、小役入賞が外れることによるボーナス入賞の事前報知を行うか、行う確率を高くし、小役入賞に対応する図柄を狙わない遊技者には、通常のボーナス入賞の事前報知を行うようにしても良い。
また、ボーナス入賞の事前報知を行うか否かの確率と、ボーナス入賞の事前報知を通常の報知で行うか小役入賞が外れることにより行うかとの確率との両方を過去のゲームの遊技者の停止操作態様(小役入賞を良く狙うか、ボーナスを良く狙うか、そのどちらもあまり狙わないか等)によって決めるものとしても良い。
このようにすれば、ゲーム内容を多彩なものとすることができる。
【0202】
次ぎに、本実施の形態の第3例について説明する。
第1例においては、遊技者の停止操作態様を監視する際に、特別入賞(BB入賞)を狙ったか否かを監視するものとしたが、第3例においては、例えば、左右に並んだ三つのリール20a〜20cの停止操作順序を監視するものとする。
また、第1例においては、過去の停止操作態様に基づいて、表示装置4における入賞の当選の事前報知を行うか否かを制御するものとしたが、第3例においては、過去のゲームにおける停止操作態様により表示装置4の表示内容を制御するのではなく、リール20a〜20cの変動停止処理の制御の仕方を変更することで、停止操作態様に対応して特定の停止図柄の配列が揃い易いようにしたものである。
【0203】
より具体的には、過去のゲームで順押しもしくははさみ押しを多く行った場合には、BB入賞が当選した際に、順押しもしくははさみ押しで、二つのリール20a〜20cを停止した際に、二つの有効ライン上で、ボーナス図柄がそれぞれ揃いテンパイ(ダブルテンパイ)の状態となりやすいようにリール20a〜20cの停止制御を行う。ここで、順押しとは、各リール20a〜20cを順次停止する際の停止操作順序(押し順)を、左の第1リール20a、中の第2リール20b、右の第3リール20cの順番(「左、中、右」)としたことである。この停止操作順序(第1の停止操作順序)は、各リール20a〜20cを左の第1リール20aから右の第3リール20bまで順番に停止させるように停止操作することから順押しと称される。
また、はさみ押しとは、各リール20a〜20cを順次停止する際の押し順を、左の第1リール20a、右の第3リール20c、中の第3リール20bの順番(「左、右、中」)としたことである。この停止操作順序(第2の停止操作順序)は、各リール20a〜20cを停止する際に両端の左の第1リール20aと右の第3リール20bとを停止操作した後にこれらに挟まれた中の第2リール20bを停止操作することからはさみ押しと称される。
【0204】
なお、本実施の形態においては、上述のように、有効ライン上に「7(塗りつぶし)」、「7(白抜き)」、「メインキャラクタ」のうちの一種が三つ並べばBB入賞成立となるが、その際に、順押しとはさみ押しの押し順の場合に、二つの有効ライン上で同時にBB入賞の成立がテンパイ(ダブルテンパイ)となることが可能なように、リール20a〜20cの配列が決められている。
例えば、順押しでダブルテンパイが可能となるように、図3に示すように、左の第1リール20aには、8コマ目(図柄番号8)に「メインキャラクタ」が配置され、7コマ目(図柄番号7)に「7(塗りつぶし)」が配置されている。
また、中の第2リールには、11コマ目に「メインキャラクタ」が配置され、10コマ目に「7(塗りつぶし)」が配置されている。
従って、図17の符号Cで示され、かつ、各リール20a〜20cでそれぞれ連続する三つの図柄を表示可能な図柄表示窓5に示すように、順押し(第1の停止操作順序)で左の第1リール20aを停止し、次ぎに中の第2リール20aを停止した際に、第1リール20aの7コマ目の「7(塗りつぶし)」と次ぎの8コマ目の「メインキャラクタ」とが表示され、中の第2リール20bの10コマ目の「7(塗りつぶし)」と、次ぎの11コマ目の「メインキャラクタ」とが表示され、かつ、第1リール20aと第2リール20bとで、「メインキャラクタ」が横に並ぶとともに「7(塗りつぶし)」が横に並ぶように配置されると、ダブルテンパイの状態となる。すなわち、三つのリール20a〜20cのうちの第1リール20a(特定の変動表示手段)及び第2リール20bにおいては、「7(塗りつぶし)」と「メインキャラクタ」とが同時に二つの横ラインに並んだテンパイの状態となる図柄の配列(第1の図柄組み合わせ列)が可能となるように図柄の順番が決められている。
【0205】
なお、第1リール20aの7コマ目の「7(塗りつぶし)」は、図柄表示窓5の中段に表示されても、下段に表示されても良く、それに対応して8コマ目の「メインキャラクタ」は、上段に表示されても中段に表示されても良い。また、この際に第2リール20bの10コマ目の「7(塗りつぶし)」は、第1リール20aの7コマ目の「7(塗りつぶし)」と横に並ぶように、中段もしくは下段に表示される。さらに、第2リール20bの11コマ目の「メインキャラクタ」は、第1リール20aの8コマ目の「メインキャラクタ」と横に並ぶように、上段もしくは中段に表示される。
【0206】
また、図3に示すように、はさみ押しでダブルテンパイが可能となるように、左の第1リール20aには、5コマ目に「メインキャラクタ」が配置され、一コマあけて7コマ目に「7(塗りつぶし)」が配置されている。そして、右の第3リール20cには、10コマ目に「7(塗りつぶし)」が配置され、一コマあけて12コマ目に「メインキャラクタ」が配置されている。
従って、図17の符号Eで示される図柄表示窓5に示すように、はさみ押し(第2の停止操作順序)で左の第1リール20aを停止し、次ぎに右の第3リール20aを停止した際に、第1リール20aの5コマ目の「メインキャラクタ」と一コマあけて7コマ目の「7(塗りつぶし)」とが表示され、右の第3リール20cの10コマ目の「7(塗りつぶし)」と、一コマあけて12コマ目の「メインキャラクタ」とが表示され、これによりダブルテンパイの状態となる。
すなわち、三つのリール20a〜20cのうちの第1リール20a(特定の変動表示手段)及び第3リール20cにおいては、「7(塗りつぶし)」と「メインキャラクタ」とが同時に二つの斜めラインに並んだテンパイの状態となる図柄の配列(第2の図柄組み合わせ列)が可能となるように図柄の順番が決められている。従って、特定の変動表示手段である第1リール20aには、上述の第1の図柄組み合わせ列に対応するとともに、第2の図柄組み合わせ列に対応する図柄列がある。具体的には、、第1リール20aの5コマ目から8コマ目の図柄列で、順番に「メインキャラクタ」、「王冠」、「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」であり、7コマ目の「7(塗りつぶし)」と、8コマ目の「メインキャラクタ」とが第1の図柄組み合わせ列で用いられ、5コマ目の「メインキャラクタ」と一コマあけて7コマ目の「7(塗りつぶし)」とが第2の図柄組み合わせ列で用いられる。
【0207】
以上のように、本実施の形態のリール20a〜20cの図柄の配列においては、順押しとはさみ押しの際にダブルテンパイの配列が可能となっている。また、順押しでは、上段と中段もしくは中段と下段で、それぞれ横ラインでダブルンパイの配列が揃うことが可能とされ、はさみ押しの際に二つの斜めラインでダブルテンパイが可能とされている。これにより、ダブルテンパイの図柄配置に変化を付けて興趣を向上することができる。なお、はさみ押しの際にも、横ラインでダブルテンパイとなるようにしても良い。
【0208】
そして、第3例は、遊技制御装置(停止操作態様監視手段)50の停止操作態様監視処理が第1例と異なるとともに、変動停止処理(S5)の特にBB入賞当選中変動停止処理(S60)が異なる。また、第3例においては、演出制御装置700による表示装置4の制御は、特に、過去のゲームの停止操作態様に関わりなく、従来と同様に行われても良い。
第3例の上述の第1例との相違点以外の構成は、第1例と同様の構成となっているので、ここでは、停止操作態様監視処理(ステップS52)と、BB入賞当選中変動停止処理(ステップS62)とを説明する。
【0209】
図16にフローチャートで示される停止操作態様監視処理(ステップS52)は、第1例と同様に、変動停止処理(ステップS5)において行われる。
停止操作態様監視処理(ステップS52)においては、各リール停止スイッチ14d〜14fからの操作信号が順次入力した際に、どのリール停止スイッチ14d〜14f(第1〜第3)からの操作信号が入力したのかを記憶する(ステップS52A)。なお、この際に、ゲーム中における停止操作の回数と関連づけて、操作信号を出力したリール停止スイッチ14d〜14fを記憶する。このように処理することで、本実施の形態においては、スロットマシンに三つのリール20a〜20cがあるので、ステップS52Aの処理が三回繰り返された際に、1回目に記憶されたリール停止スイッチ14d〜14fと、2回目に記憶されたリール停止スイッチ14d〜14fと、3回目に記憶されたリール停止スイッチ14d〜14fとを順番に配列することで、各リール20a〜20cの停止操作順序を検出することができる。また、各リール20a〜20cは、左右に三つ並んで配置されているので、第1リール停止スイッチ14dが左の第1リール20aに対応し、第2リール停止スイッチ14eが中の第2リール20bに対応し、第3リール停止スイッチ14fが左の第3リール20cに対応する。従って、上述の各操作信号を出力したリール停止スイッチ14d〜14fを順次記憶することにより、各リール20a〜20cの停止操作順序が、例えば、「左、中、右」、「左、右、中」、「中、左、右」、「中、右、左」、「右、左、中」、「右、中、左」等のように記憶されることになる。ここで、最後より一つ前、すなわち、二番目までの停止操作順序が決まれば、全部の停止操作順序が決まるので、二番目までの停止操作順序を記憶するようにしても良い。
【0210】
次ぎに、全リール20a〜20cの停止操作が終了したか否かが判定される(ステップS52B)。すなわち、図6に示すように、各リール20a〜20cの停止操作毎に、停止操作態様監視処理(ステップS52)が行われるので、それが例えば、三回目の停止操作か否かを判定することで全リール20a〜20cの停止操作が終了したか否かが判定される。そして、未だ、全リール20a〜20cの停止操作が終了していない場合には、次ぎにリール停止スイッチ14d〜14fから操作信号が入力して、変動停止処理(ステップS5)が行われ、再び停止操作態様監視処理(ステップS52)が開始されるのを待機する状態となる。
【0211】
そして、全リール20a〜20cの停止操作が終了している場合には、RAM53に設定された監視カウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS52C)。
次ぎに、停止操作順序、すなわち押し順が「左、中、右」の順押しだったか否かを判定する(ステップS52D)。
そして、押し順が順押しの場合には、RAM53に設定された順押しカウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS52E)。
【0212】
次ぎに、押し順が順押しでない場合には、押し順が「左、右、中」のはさみ押しだったか否かを判定する(ステップS52F)。
そして、押し順がはさみ押しの場合には、RAM53に設定されたはさみ押しカウンタの領域に記憶された数値を1だけ増加させる(ステップS52G)。そして、押し順が順押しでない場合には、順押しカウンタの値をそのままとし、押し順がはさみ押しでない場合には、はさみ押しカウンタの値をそのままとする。
【0213】
次いで、所定期間が経過したかの判定として、監視カウンタの値が10となったか否かを判定する(ステップS52H)。監視カウンタの値が10になっていない場合には、次ぎの停止操作まで、待機状態となる。
監視カウンタの値が10になった際には、次ぎに、後述の処理により設定される順押しフラグ及びはさみ押しフラグをクリアする(ステップS52I)。
【0214】
次ぎに、順押しカウンタが8以上か否かを判定する(ステップS52J)
そして、順押しカウンタの値が8以上の場合には、順押しフラグをRAM53の所定の領域にセットする(ステップS52K)。
一方、順押しカウンタの値が8より少ない場合には、次いで、はさみ押しカウンタの値が8以上か否かを判定する(ステップS52L)。
【0215】
そして、はさみ押しカウンタの値が8以上の場合には、はさみ押しフラグをRAM53の所定の領域にセットする(ステップS52M)。
一方、順押しカウンタの値が8より少ない場合には、順押しフラグをステップS52Iでクリアされたままの状態とし、はさみ押しカウンタの値が8より少ない場合には、はさみ押しフラグをステップS52Iでクリアされたままの状態とする。このように、停止操作態様監視手段に含まれる停止操作順序監視手段は、所定期間内における複数の停止操作手段の停止操作順序のうちの実行頻度の多い(8/10以上)停止操作順序を検出する。
【0216】
次ぎに、順押しカウンタ及びはさみ押しカウンタをクリアし(ステップS52N)、監視カウンタをクリアする(ステップS52O)。
次ぎに、BB入賞当選中変動停止処理を図17の図柄表示窓5と各リール20a〜20cを示す図面と、図18〜図20に示すフローチャートを参照して説明する。
【0217】
BB入賞当選中変動停止処理は、図6に示す変動停止処理において、BB入賞当選中の場合に行われる変動停止処理であり、BB入賞が当選し、BB入賞が成立していない状態で、BB入賞が成立しやすいように、BBのボーナス図柄を有効ライン上に引き込む引込停止制御を伴うものである。
すなわち、以下の処理は、各リール20a〜20c毎にリール停止スイッチ14d〜14fから操作信号が出力されてから対応するリール20a〜20cを停止させるまでの処理である。
【0218】
そして、各リール20a〜20cが回転した状態であるとともに、入賞抽選処理(ステップS3)において、BB入賞が抽選により当選した状態(前のゲームで当選し、未だ成立していな状態も含まれる)で、最初のリールが停止操作されたか否かを判定する(ステップS51ア)。
【0219】
すなわち、BB入賞当選中停止処理(ステップS60)に至る前に、変動停止処理のステップS51において、既に、リール停止スイッチ14d〜14fのうちの一つからの操作信号が検出されているので、この操作信号の検出が最初のものか否かを判定する。例えば、操作信号をカウントするカウンタ等により判定する。そして、最初のリール20a〜20cの停止操作でなければ、後述する二番目もしくは三番目のリール20a〜20cが停止操作された際の処理を行う。
【0220】
そして、最初のリール20a〜20cの停止操作の場合には、停止操作されたリール20aが、左の第1リール20aか否かを判定する(ステップS51イ)。すなわち、BB入賞が当選しているゲームにおいて、順押しもしくははさみ押しをしているか否かを判定する。順押しにおいては、「左、中、右」の順でリール20a〜20cを停止するので、左の第1リール20aを最初に停止し、はさみ押しにおいては、「左、右、中」の順でリール20a〜20cを停止するので、やはり左の第1リール20aを最初に停止し、かつ、それ以外の押し順の場合には、左の第1リール20aが最初に押されることはないので、最初に左の第1リール20aを停止操作すれば、今回のゲームで順押しかはさみ押しで操作が行われることになる。
【0221】
そして、左の第1リール20aが最初に停止されない場合には、今回のゲームでは、順押しもしくははさみ押しの押し順で停止操作がなされないので、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の最初のリール20a〜20cの停止制御が行われる。
次ぎに、ベット数が3か否かが判定される(ステップS51ウ)。今回の制御では、上述のように順押しもしくははさみ押しで停止操作を行うことが多い遊技者に対して、BB入賞が当選した際に、上述のようにダブルテンパイとなる図柄の配列が出現しやすくしており、ダブルテンパイの場合に、少なくとも二本以上の有効ラインが必要である。しかし、ベット数1だと、有効ラインが一本になっているので、ダブルテンパイを実現できない。また、上述のように2本の斜めラインでダブルテンパイとするためには、斜めラインが有効ラインとなる必要があり、これにはベット数を3とする必要がある。従って、上述のようにベット数が3か否かを判定し、ベット数が3でない場合に、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の最初のリール20a〜20cの停止制御が行われる。なお、ダブルテンパイとなる有効ラインとして、斜めラインを用いずに横ラインだけを用いるものとした場合は、ベット数が2ベット以上か否かを判定すれば良い。
次ぎにベット数が3の場合に、順押しフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS51エ)。
【0222】
そして、順押しフラグがセットされている場合には、停止操作された第1リール20aで停止表示される図柄(リール20aが停止した際に図柄表示窓5から見える図柄)として、図柄番号(コマ数)が6(王冠)、7(7(塗りつぶし))、8(メインキャラクタ)もしくは7(7(塗りつぶし))、8(メインキャラクタ)、9(リプレイ)が停止可能か否かを判定する(ステップS51オ)。すなわち、引込停止制御により、図柄番号6、7、8もしくは図柄番号7、8、9を図柄表示窓5内に停止制御できるか否かを判断するものである。
【0223】
例えば、図17の符号Aの図柄表示窓5に示すように、第1リール停止スイッチ14dから操作信号が出力された際に、第1リール20aの図柄番号6の「王冠」が、図柄表示窓5より2コマ手前から図柄表示窓5の下段までの範囲にあれば、図柄番号6、7、8を図柄表示窓5内に停止させるように制御することが可能である。また、図柄番号7、8、9を停止表示させるためには、第1リール20aの図柄番号7の「7(塗りつぶし)」が、図柄表示窓5より2コマ手前から図柄表示窓5の下段までの範囲にあれば良い。そして、停止表示される図柄番号が、「6、7、8」と「7、8、9」とのどちらでも良ければ、図17の符号Aの図柄表示窓に示すように、停止操作された際に、図柄番号7の「7(塗りつぶし)」が、図柄表示窓5より3コマ手前から図柄表示窓5の下段までの間にあれば良い。
【0224】
そして、図柄番号「6、7、8」もしくは図柄番号「7、8、9」が表示可能と判定された場合には、両方の図柄番号とも停止可能な場合には、ランダムにどちらか一方を停止表示し、どちらか一方が停止表示可能な場合には、停止表示可能な図柄番号を停止させる(ステップS51カ)。これにより、例えば、図17の符号Bで示される図柄表示窓5の表示のように第1リール20aには、上下に並んで「メインキャラクタ」と「7(塗りつぶし)」が表示される。
なお、このような停止制御は、基本的に従来の引込停止制御を用いることで行うことができる。例えば、図柄番号7の「7(塗りつぶし)」を第1リール20aの中段もしくは下段に引込停止制御すれば良い。
また、両方の図柄番号とも停止が不可能な場合には(引込停止制御でも引き込めない場合)、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の最初のリール20a〜20cの停止制御が行われる。
【0225】
一方、順押しフラグがセットされていない場合には、はさみ押しフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS51キ)。そして、はさみ押しフラグがセットさている場合には、停止操作された第1リール20aで停止表示される図柄として、図柄番号(コマ数)が5(メインキャラクタ)、6(王冠)、7(7(塗りつぶし))が停止可能か否かを判定する(ステップS51ク)。すなわち、引込停止制御により、図柄番号「5、6、7」を図柄表示窓5内に停止制御できるか否かを判断するものである。
【0226】
例えば、第1リール停止スイッチ14dから操作信号が出力された際に、第1リール20aの図柄番号5の「メインキャラクタ」が、図柄表示窓5より2コマ手前から図柄表示窓5の下段までの範囲にあれば、図柄番号5、6、7を図柄表示窓5内に停止させるように制御することが可能である。
そして、図柄番号「5、6、7」が停止表示可能と判定された場合には、これらの図柄番号の図柄を停止表示させる(ステップS51ケ)。これにより、第1リール20aには、下段に「メインキャラクタ」が表示され、上段に「7(塗りつぶし)」が表示される。
なお、図柄番号「5、6、7」の停止が不可能な場合には(引込停止制御でも引き込めない場合)、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の最初のリール20a〜20cの停止制御が行われる。
【0227】
上述のステップS51イにおいて最初に停止されたのが左リールでない場合と、ステップS51ウにおいてベット数が3でない場合と、ステップS51オにおいて図柄番号「6、7、8」と「7、8、9」との両方とも停止表示できない場合と、ステップS51キにおいてはさみ押しフラグがセットされていない(順押しフラグもセットされていない)場合と、ステップS51クにおいて図柄番号「5、6、7」が停止可能でない場合には、まず、停止可能コマ範囲内にBB図柄があるか否かが判定される。すなわち、停止操作された際に、有効ライン上にBB図柄があるか、もしくは引込停止制御により有効ライン上にBB図柄が停止できるか否かが判定される(ステップS51コ)。そして、有効ライン上にBB図柄(例えば「7(白抜き)」)が停止可能な場合には、有効ライン上にBB図柄を引込停止制御を含む停止制御により停止させる(ステップS51シ)。
【0228】
一方、有効ライン上にBB図柄を停止させることが不可能な場合には、BB入賞当選中の停止テーブルに基づき図柄を停止させる(ステップS51サ)。なお、この際には、BB入賞が当選していない場合と、停止テーブルの内容が異なり、例えば、BB入賞が当選していない場合には、蹴飛ばし停止制御等により停止表示されることがない、いわゆるリーチ目となる図柄が停止表示可能となる。
【0229】
次ぎに、ステップS51アにおいて、最初のリール停止操作ではなと判断された場合に、二番目のリール停止操作か否かが判定される(ステップS51ス)。そして、二番目のリール停止操作ではないと判定された場合には、後述する3番目のリール20a〜20cの停止制御を行う。
二番目の停止操作の場合に、ベット数が3か否かが判定される(ステップS51セ)。ベット数が3でない場合に、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の二番目に停止されるリール20a〜20c用の停止制御が行われる。
次ぎに、一回目の停止操作が左の第1リール20aで、二回目の停止操作が中の第2リール20bか否かが判定される(ステップS51ソ)。すなわち、今回のゲームにおける押し順が「左、中、右」の順押しか否かが判定される。
【0230】
そして、順押しと判定された場合には、左の第1リール20aの停止図柄が上述の図柄番号「6、7、8」もしくは「7、8、9」になっているか否かが判定される(ステップS51タ)。第1リール20aの停止図柄が図柄番号「6、7、8」と「7、8、9」とのどちらでもない場合には、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の二番目に停止されるリール20a〜20c用の停止制御が行われる。
【0231】
第1リール20aの停止図柄が図柄番号「6、7、8」と「7、8、9」とのどちらかの場合には、現在の図柄の位置、すなわち、停止操作された際の第2リール20bの図柄表示窓5に停止表示可能な図柄が、第1リール20aに停止表示された図柄と合わせてダブルテンパイを形成可能か判定する(ステップS51チ)。すなわち、第1リール20aの停止図柄が図17の符号Cで示す図柄表示窓5に示されるように、図柄番号「6、7、8」、すなわち、下から「王冠」、「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」の場合に、第2リール20bに、図柄番号「9、10、11」、すなわち、下から「リプレイ」「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」が停止可能か否かが判定される。また、第1リール20aの停止図柄が「7、8、9」の場合、すなわち、下から「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」、「リプレイ」の場合には、第2リール20bに「10、11、12」、すなわち、下から「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」「王冠」が停止可能か否かが判定される。
【0232】
また、上述のように停止可能か否かは、第2リール20bの停止操作時に図柄番号「9、10、11」もしくは図柄番号「10、11、12」を引込停止制御も含めて停止可能か否かが判定される。
また、停止可能でない場合には、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の二番目に停止されるリール20a〜20c用の停止制御が行われる。
そして、停止可能な場合には、第2リール20bに図柄番号「9、10、11」もしくは図柄番号「10、11、12」を停止するように引込停止制御が行われる(ステップS51ツ)。なお、停止操作時に「9、10、11」もしくは図柄番号「10、11、12」が図柄表示窓5に表示されるタイミングならばそのままの図柄で停止させる。そして、図17の符号Cで示す図柄表示窓5の表示のように、左の第1リール20aと中の第2リール20bとで、上段の横ラインの左と中に、「メインキャラクタ」がテンパイし、中段の横ラインの左と中に「7(塗りつぶし)」がテンパイしたダブルテンパイが形成されるか、図示しないが、中段の横ラインの左と中に、「メインキャラクタ」がテンパイし、下段の横ラインの左と中に「7(塗りつぶし)」がテンパイしたダブルテンパイが形成される。
【0233】
一方、停止順が上述のように左、中の順ではない場合に、一回目の停止操作が左の第1リール20aで、二回目の停止操作が右の第3リール20cか否かが判定される(ステップS51テ)。すなわち、今回のゲームにおける押し順が「左、右、中」のはさみ押しか否かが判定される。
【0234】
そして、はさみ押しでない(順押しでもない)と判定された場合には、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の二番目に停止されるリール20a〜20c用の停止制御が行われる。
そして、はさみ押しと判定された場合には、左の第1リール20aの停止図柄が上述の図柄番号「5、6、7」になっているか否かが判定される(ステップS51ト)。第1リール20aの停止図柄が図柄番号「5、6、7」でない場合には、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の二番目に停止されるリール20a〜20c用の停止制御が行われる。
【0235】
第1リール20aの停止図柄が図柄番号「5、6、7」の場合には、第2リール20cの停止操作された現在の図柄の位置から図柄番号「10、11、12」が停止可能か否かが判定される(ステップS51ナ)。すなわち、第1リール20aの停止図柄が図17の符号Cで示す図柄表示窓5に示されるように、図柄番号「5、6、7」、すなわち、下から「メインキャラクタ」、「王冠」、「7(塗りつぶし)」の場合に、第3リール20bに、図柄番号「10、11、12」、すなわち、下から「7(塗りつぶし)」、「王冠」、「メインキャラクタ」が停止可能か否かが判定される。
【0236】
また、上述のように停止可能か否かは、第3リール20cの停止操作時に図柄番号「10、11、12」を引込停止制御も含めて停止可能か否かが判定される。
また、停止可能でない場合には、後述するようにBB入賞が当選しているゲームにおける通常の二番目に停止されるリール20a〜20c用の停止制御が行われる。
そして、停止可能な場合には、第3リール20cに図柄番号「10、11、12」を停止するように引込停止制御が行われる(ステップS51二)。なお、停止操作時に「9、10、11」が図柄表示窓5に表示されるタイミングならばそのままの図柄で停止させる。
そして、図17の符号Eで示す図柄表示窓5の表示において、左の第1リール20aと右の第2リール20cとで、左上段から右下段の斜めラインに「7(塗りつぶし)」がテンパイし、左下段から右上段の斜めラインに「メインキャラクタ」がテンパイしたダブルテンパイが形成される。
【0237】
一方、ステップS51セでベット数が3でないと判定された場合と、ステップS51タで左の第1リール20aに図柄番号「6、7、8」と図柄番号「7、8、9」とが停止していない場合と、ステップS51チで現在の図柄からダブルテンパイを形成できない場合と、ステップS51テで押し順が「左、右」でない場合と、ステップS51トで左の第1リール20aに図柄番号「5、6、7」が停止していない場合と、ステップS51ナで現在の図柄位置から図柄番号「10、11、12」が停止不可能な場合とにおいては、以下の処理が行われる。
【0238】
すなわち、最初に停止されたリール20a〜20cにおいては、有効ライン上にBB図柄が停止しているか否かが判定される(ステップS51ヌ)。最初に停止したリール20a〜20cの有効ライン上にBB図柄がある場合には、、今回停止操作されたリール20a〜20cにおいて、最初に停止したリール20a〜20cのBB図柄が停止している有効ライン上に、停止可能なコマ数の範囲内で既に停止しているBB図柄と同じBB図柄があるか否か判定される(ステップS51ネ)。
【0239】
そして、既に一つのBB図柄が存在する有効ライン上に同じBB図柄が停止可能ならば、有効ライン上にBB図柄を停止させて、テンパイを形成させる(ステップS51ノ)。
また、ステップS51ヌで、最初に停止したリール20a〜20cで有効ライン上にBB図柄がない場合と、二番目に停止操作されたリール20a〜20cにおいて、BB図柄が一つ停止している有効ライン上にBB図柄を停止させることが不可能な場合とにおいては、上述のようにリーチ目を停止可能なBB当選用の停止テーブルに基づき、図柄を停止する(ステップS51ハ)。
【0240】
次ぎに、ステップS51スにおいて、二番目のリールの停止操作が行われたのではないと判定された場合は、3番目の停止操作が行われたものとして、有効ライン上にテンパイが形成されているか否かが判定される(ステップS51ヒ)。
そして、テンパイが形成されている場合には、テンパイが形成された有効ラインに停止可能なコマ範囲内にBB図柄が有るか否かが判定される(ステップS51フ)。すなわち、現在の図柄位置が有効ライン上にBB図柄があるか、もしくは引込停止制御で有効ライン上にBB図柄が停止できるか否かが判定される。
なお、ここで停止されるBB図柄は、テンパイを形成しているBB図柄とともに、BB入賞を成立可能なBB図柄であり、例えば、テンパイを形成しているBB図柄と同じBB図柄である。
【0241】
そして、テンパイが形成された有効ライン上にBB図柄が停止可能な場合には、有効ライン上にBB図柄を停止させて、BB入賞を成立させる(ステップS51ヘ)。
なお、ステップS51ヒにおいて、テンパイが形成されていない場合と、ステップS51フにおいて、BB入賞が成立するようにBB図柄を有効ライン上に停止できない場合には、リーチ目を形成可能なBB入賞が当選している場合の停止テーブルを用いて最後のリール20a〜20cの停止制御を行う(ステップS51ホ)。
【0242】
以上のような制御により、図17に示すように、主に順押しでリール20a〜20cを停止させる遊技者には、BB入賞が当選した際に、順押しで停止操作すると、符号Cで示される図柄表示窓5の表示のように、引込停止制御によりダブルテンパイが揃いやすい状態となるように停止制御される。また、主にはさみ押しで停止操作する遊技者には、BB入賞が当選した際に、はさみ押しで停止操作すると、符号Eで示される図柄表示窓5の表示のように、引込停止制御により、ダブルテンパイが揃いやすい状態となるように停止制御される。
【0243】
従って、第3例のスロットマシンによれば、主に、順押しもしくははさみ押しのように特定の停止操作順序で停止操作する遊技者に対して、BB入賞が当選しているゲームにおいて、ダブルテンパイが多く発生することになり、ゲームを多彩なものにできるとともに、ダブルテンパイの発生により、BB入賞の期待感を高めて、興趣を向上することができる。
【0244】
なお、図17に符号Cで示される図柄表示窓5の表示のように、第1リール20a及び第2リール20bに「メインキャラクタ」と「7(塗りつぶし)」がダブルテンパイした状態では、第3リール20cにおいて、「メインキャラクタ」が有効ライン上に停止するように狙って停止操作した際に、BB入賞ではなく、RB入賞が当選していると、引込停止制御により、二つ並んだ「7(塗りつぶし)」の横に並んで「メインキャラクタ」が停止すること(第3リール20cの中段に停止すること)で有効ライン上に「7(塗りつぶし)」、「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」が並びRB入賞が成立する可能性が高い。
【0245】
また、図17に符号Cで示される図柄表示窓5の表示のように、第1リール20aと第3リール20cとにおいて、二つの斜めライン上に「メインキャラクタ」と「7(塗りつぶし)」とがダブルテンパイしている場合に、「7(塗りつぶし)」が有効ライン上に停止するように狙って停止操作した際に、BB入賞ではなく、RB入賞が当選していると、引込停止制御により、右の上段と左の下段との間の斜めのライン上の中の中段ではなく、中の上段(第2リール20bの上段)に「7(塗りつぶし)」が停止し、上段の横ラインに、「7(塗りつぶし)」、「7(塗りつぶし)」、「メインキャラクタ」が並びRB入賞が成立する可能性が高い。
【0246】
従って、上述のダブルテンパイは、BB入賞のダブルテンパイであるとともに、BB入賞とRB入賞のダブルテンパイである。そして、RB入賞が当選した際にも、BB入賞の場合と同様にダブルテンパイしやすいように停止制御すれば、BB入賞及びRB入賞のいずれか当選した際に、上述のようにBB入賞の成立の図柄と、RB入賞の成立の図柄とがダブルテンパイした状態となる可能性が高くなり、ダブルテンパイとなった場合には、遊技者が、BB入賞かRB入賞が当選したとの期待感を持つとともに、当選したのがBB入賞かRB入賞かわからないことで、期待感が高められる。
【0247】
また、順押しでダブルテンパイした場合に、「メインキャラクタ」を有効ライン上に停止するように狙い、はさみ押しでダブルテンパイした場合に、「7(塗りつぶし)」を有効ライン上に停止するように狙うと、引込停止制御により、BB入賞が当選の場合にBB入賞が成立し、RB入賞が当選の場合RB入賞が成立する可能性が高く、一度のゲームで、BB入賞とRB入賞とを同時に狙うことが可能な図柄配置を、遊技者の停止操作順序に応じて形成することができる。そして、一度のゲームでBB入賞とRB入賞に対応する図柄を狙えることにより、BB入賞に対応する図柄を狙った際に、BB入賞が外れて、次ぎのゲームでRB入賞に対応する図柄を狙うような場合に比較して、遊技者に有利な状態となる。
【0248】
なお、有効ライン上に「7(白抜き)、7(白抜き)、メインキャラクタ」もしくは「7(塗りつぶし)、7(塗りつぶし)、メインキャラクタ」の順で図柄が並んでもRB入賞が成立しないものとするとともに、「メインキャラクタ、メインキャラクタ、メインキャラクタ」が有効ライン上に揃って並んだ際に、BB入賞ではなくRB入賞が成立するものとしても良い。
このようにした場合には、第1の図柄組み合わせ列においては、第1リール20aと第2リール20bの二本の横ラインにBB入賞のテンパイである「7(塗りつぶし)」、「7(塗りつぶし)」とRB入賞のテンパイである「メインキャラ」、「メインキャラ」とが並ぶことになる。また、第2の図柄組み合わせ列においては、第1リール20aと第3リール20cの二本の斜めラインにBB入賞のテンパイである「7(塗りつぶし)」、「7(塗りつぶし)」とRB入賞のテンパイである「メインキャラ」、「メインキャラ」とが並ぶことになる。
このように、BB入賞とRB入賞がダブルテンパイした状態では、最後に止めるリール20a〜20cにおいて、遊技者がBB入賞に対応する図柄を狙っても良いし、RB入賞に対応する図柄を狙っても良いので、遊技者の選択肢が増えて興趣を高めることができる。
【0249】
なお、上述の第1例では、遊技者が主にボーナス入賞に対応する図柄を狙って遊技するか否かで、ボーナス入賞の事前報知の仕方を変更し、第2例では、遊技者が主に小役入賞に対応する図柄を狙って遊技するか否かで、小役入賞の事前報知の仕方を変更し、第3例では、遊技者が主に行う停止操作の順序の違いによって、ボーナス入賞が当選した際の停止制御方法を変更するようにしたが、後述するように遊技者の主に行う停止操作の順序の違いによって、小役入賞や特別入賞の事前報知の仕方を変更しても良い。
【0250】
例えば、所定期間(ゲームが10回行われる間)内に、順押しでのゲームが所定回数(8回)以上行われた場合には、小役入賞(チェリー或いはスイカ)の事前報知を行うようにし、はさみ押しでのゲームが所定回数以上行われた場合には、小役入賞の事前報知を行わないようにする。
また、所定期間(ゲームが10回行われる間)内に、順押しでのゲームが所定回数(8回)以上行われた場合には、小役入賞(チェリー或いはスイカ)の事前報知を当該小役入賞が当選したうちの80%の確率で行うようにし、はさみ押しでのゲームが所定回数以上行われた場合には、小役入賞の事前報知を当該小役入賞が当選したうちの30%の確率(即ち、順押し時よりも低い確率)で行うようにしてもよい。
【0251】
更に、小役入賞(チェリー或いはスイカ)の事前報知を行うことが決定された場合には、それ以前のゲームにおいて所定期間(ゲームが10回行われる間)内に、順押しでのゲームが所定回数(8回)以上行われた場合には、小役入賞の事前報知をゲームの開始当初(スタート操作後から第1停止操作の間)に行うようにし、はさみ押しでのゲームが所定回数以上行われた場合には、小役入賞の事前報知をゲームの終了時(全ての停止操作後)に行うようにしてもよい。
また、停止操作順序に基づいて、小役入賞に代えて特別入賞の事前報知の有無、報知の時期を決定するようにしてもよい。
即ち、前記特別入賞事前報知手段は、前記停止操作順序監視手段の監視結果に基づき前記事前報知の有無、若しくは事前報知の時期を決定する。
この場合、事前報知の態様は、前記小役入賞の場合と同様に行う。
【0252】
以上のように、過去のゲームの停止操作順序により、入賞の事前報知を行うか否かを決めたり、事前報知を行う確率を変更したり、事前報知を行う時期を変更したりすれば、遊技者が停止操作順序を変更することで、自分の好みに合わせて事前報知を行わせたり、行わせなかったりすることが可能となる。
【0253】
なお、本発明はこの実施の形態のパチスロ遊技機100に限られるものではなく、例えば、その他のスロットマシン、コインではなく遊技球を用いて遊技を行うスロットマシン、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機等にも適用可能である。
加えて、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0254】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者が実行した過去のゲームにおける特別入賞狙い停止操作回数の経緯に応じて、演出表示の有無、演出表示の実行時期、演出表示内容、等が変化し演出態様を多彩にすることができる。これらの演出態様を遊技者が好む特別入賞狙い停止操作回数に対応した遊技者所望なものに設定すれば各遊技者がより楽しめるような遊技内容にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスロットマシンの好適な一例としてのパチスロ遊技機を示す正面図である。
【図2】パチスロ遊技機の主要な制御ブロック図である。
【図3】各リール(第1、第2、第3リール)における図柄の配置を示す図である。
【図4】パチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行うメインの制御フローを示すフローチャートである。
【図5】パチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行うメインの制御フローにおける入賞抽選処理を示すフローチャートである。
【図6】パチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行うメインの制御フローにおける変動停止処理を示すフローチャートである。
【図7】第1例のパチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行う変動停止処理における停止操作態様監視処理を示すフローチャートである。
【図8】遊技(メイン)制御装置から演出(サブ)制御装置に出力されるコマンドの一覧を示す図表である。
【図9】遊技(メイン)制御装置から演出(サブ)制御装置に各コマンドを出力する際のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図10】パチスロ遊技機の演出制御装置がゲーム時に行うメインの制御フローを示すフローチャートである。
【図11】パチスロ遊技機の演出制御装置がゲーム時に行うメインの制御フローにおける画像更新処理のうちの一つであるボーナス事前報知画像更新処理を示すフローチャートである。
【図12】前記ボーナス事前報知画像更新処理の第1変形例を示すフローチャートである。
【図13】前記ボーナス事前報知画像更新処理の第2変形例を示すフローチャートである。
【図14】第2例のパチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行う変動停止処理における停止操作態様監視処理を示すフローチャートである。
【図15】第2例のパチスロ遊技機の演出制御装置がゲーム時に行うメインの制御フローにおける画像更新処理のうちの一つである小役入賞事前報知画像更新処理を示すフローチャートである。
【図16】第3例のパチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行う変動停止処理における停止操作態様監視処理を示すフローチャートである。
【図17】第3例のパチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行う変動停止処理を説明するための図である。
【図18】第3例のパチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行う変動停止処理におけるBB入賞当選中変動停止処理を示すフローチャートである。
【図19】第3例のパチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行う変動停止処理におけるBB入賞当選中変動停止処理を示すフローチャートである。
【図20】第3例のパチスロ遊技機の遊技制御装置がゲーム時に行う変動停止処理におけるBB入賞当選中変動停止処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 表示装置(演出表示手段、特別入賞事前報知手段、小役入賞事前報知手段)
14a 第1リールストップボタン(停止操作手段)
14b 第2リールストップボタン(停止操作手段)
14c 第3リールストップボタン(停止操作手段)
14d 第1リール停止スイッチ(停止操作手段)
14e 第2リール停止スイッチ(停止操作手段)
14f 第3リール停止スイッチ(停止操作手段)
20 変動表示部
20a 第1リール(変動表示手段)
20b 第2リール(変動表示手段)
20c 第3リール(変動表示手段)
50 遊技制御装置(抽選手段、停止制御手段、引込停止制御手段、停止操作態様監視手段、特別入賞狙い操作監視手段、小役入賞狙い操作監視手段、停止操作順序監視手段)
700 演出制御装置(演出表示手段、特別入賞事前報知手段、小役入賞事前報知手段)
100 パチスロ遊技機(スロットマシン)
Claims (2)
- 複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示手段と、該複数の変動表示手段毎に変動表示の停止操作が可能な複数の停止操作手段と、該複数の変動表示手段の変動表示を伴うゲーム毎に入賞を抽選する抽選手段と、該抽選手段の抽選結果が所定の入賞に当選した場合に、該停止操作手段の停止操作に基づき該所定の入賞に対応する図柄が停止するように前記変動表示手段の停止制御を行う停止制御手段と、を備え、該複数の変動表示手段が停止した際に、有効ライン上に入賞に対応する図柄組み合わせ態様が停止した場合に入賞が成立して所定の遊技価値を付与するスロットマシンにおいて、
前記抽選手段の抽選結果により特別遊技価値の付与に対応した特別入賞が当選した場合に、該特別入賞が当選していることを当該特別入賞が成立する前に事前に報知する特別入賞事前報知手段と、
前記複数の停止操作手段の停止操作が前記特別入賞に対応する図柄からその手前の所定コマ数範囲内で行われたことを特別入賞狙い停止操作として、所定期間内における該特別入賞狙い停止操作が行われた回数を監視する特別入賞狙い停止操作監視手段と、
を備え、
前記特別入賞事前報知手段は、前記特別入賞狙い停止操作回数が所定数に満たなかった場合には、前記事前報知を前記停止操作手段の停止操作後に行う一方、所定数以上であった場合には、該事前報知を該停止操作手段の停止操作前に行うようにしたことを特徴とするスロットマシン。 - 前記特別入賞事前報知手段は、乱数の抽出結果に基づき、前記停止操作手段の停止操作前の事前報知を第1の確率で行う一方、該停止操作手段の停止操作後の事前報知を該第1の確率よりも高い第2の確率で行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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