JP3802040B1 - 光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いた場合も、データが確実に記録/再生される光記録媒体を提供する。
【解決手段】光記録媒体10は、基板12と、該基板12上に形成され、レーザ光が照射されることにより光学特性が変化する記録層18と、を有してなり、該記録層18は、実質的にBi及びOからなり、且つ、記録層18中のOの原子数の比率が62%以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光が照射されることにより記録層が光学的に変化してデータが記録される光記録媒体に関する。
情報記録媒体としてCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光記録媒体が広く利用されている。更に、近年、照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いることで、一層高密度で大容量の情報を記録可能とした光記録媒体が注目されている。尚、仕様統一のため、波長が約405nmの青紫色のレーザ光を用いることが提案されており、これに対応した光記録媒体が普及しつつある。照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いる場合、光記録媒体には、0.1〜0.5μmの範囲のトラックピッチでトラックが形成される。尚、透光性を有するスペーサを挟んで記録層を複数層形成した多層記録式とすれば記録容量を更に高めることができる。
又、光記録媒体は、データの追記や書き換えができないROM(Read Only Memory)型、データを1回だけ追記できるR(Recordable)型、データの書き換えができるRW(Rewritable)型に大別される。R型の光記録媒体の記録層については、レーザ光が照射されることにより光学特性が変化することに加え、長期間保存しても変質しにくく、耐久性に優れていることが重要であり、従来、R型の光記録媒体の記録層の材料として、有機色素が広く用いられていた。このような従来の有機色素は、化学反応を促進しやすい紫外線や青色、青紫色の短波長の可視光線を吸収しにくい材料であり、この性質が変質の抑制に寄与していた。
しかしながら、従来の有機色素は、青色、青紫の短波長の可視光線を吸収しにくいため、照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いた場合は充分な光学特性の変化が得られず、データを記録することができなかった。又、照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いた場合でも充分な光学特性の変化が得られ、且つ、長期間保存しても変質しにくい有機色素の開発は困難であった。
これに対し、記録層の材料としてBi、Oを含む無機材料を用いたR型の光記録媒体が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2003−48375号公報 特開平10−334507号公報
しかしながら、Bi、Oを含む無機材料でも、照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いた場合、所望の光学特性の変化が得られないことがあった。
又、このようなBi、Oを含む無機材料は、レーザ光が照射されることにより反射率と共に光透過率も変化する。従って、多層記録式の光記録媒体の記録層の材料としてBi、Oを含む無機材料を用いた場合、上側(カバー層側)の記録層にレーザ光を照射して記録マークを形成した場合と、記録マークを形成していない場合と、で下側(基板側)の記録層に到達するレーザ光の光量がばらつくため、下側の記録層へのデータの記録精度や、下側の記録層のデータの再生精度が低いという問題があった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いた場合も、データが確実に記録/再生される光記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は、記録層の材料として、主としてBi(ビスマス)及びO(酸素)を含み、Oの原子数の比率が62%以上である材料を用いることにより、照射光として青色又は青紫色のレーザ光を用いた場合も、データが確実に記録/再生される光記録媒体を実現したものである。
従来のBi、Oを含む無機材料はBiが主成分であるので、記録層中のOの原子数の比率は約60%である。これに対し、本発明に至る過程で、発明者は、Bi及びOの構成比率が異なる様々な記録層を形成し、それらの光学特性を調べてみたところ、記録層中のOの原子数の比率を62%以上とすると、青色又は青紫色の(波長が380〜450nm程度の)レーザ光が照射されることにより形成される記録マークの部分の反射率と、未記録部分の反射率と、の差が大きくなり、データを確実に記録/再生できることを見出した。又、発明者は、記録層中のOの原子数の比率を62%以上とすると、光透過率が著しく大きくなると共に、記録マークが形成された部分の光透過率と、未記録部分の光透過率と、の差が小さくなり、多層記録式の光記録媒体の記録層材料として好適であることを見出した。
即ち、以下の発明により上記目的を達成することができる。
(1)基板と、該基板上に形成され、レーザ光が照射されることにより光学特性が変化する記録層と、を有してなり、該記録層は、Bi及びOを含み、該記録層を構成する総ての原子の数に対する該記録層中のBi、Oの合計値が80%以上であり、且つ、該記録層中のOの原子数の比率が62%以上であることを特徴とする光記録媒体。
(2) (1)において、前記記録層中のOの原子数の比率が73%以下であることを特徴とする光記録媒体。
(3) (1)又は(2)において、前記記録層は、該記録層を構成するBi及びOの原子数の合計値に対するOの原子数の比率が62%以上であることを特徴とする光記録媒体。
(4) (1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記記録層は、Mg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする光記録媒体。
(5)基板と、該基板上に形成され、レーザ光が照射されることにより光学特性が変化する記録層と、を有してなり、該記録層は、実質的にBi、O及びM(Mは、Mg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素)からなり、Bi、O及びMの原子数の合計値に対するBi及びOの原子数の合計値の比率が80%以上であり、且つ、該記録層中の前記Biの原子数をX、前記Oの原子数をY、前記Mの原子数をZ、前記Mの価数をαとして、次式(I)
{〔−(×α/2)〕/〔−(×α/2)〕}×100≧62…(I)で示される関係を満たすことを特徴とする光記録媒体。
(6) (5)において、前記記録層が、次式(II){〔−(×α/2)〕/〔−(×α/2)〕}×100≦73…(II)
で示される関係を満たすことを特徴とする光記録媒体。
(7) (1)乃至(6)のいずれかにおいて、記録マークを形成するためのトラックが0.1〜0.5μmの範囲のトラックピッチで形成されたことを特徴とする光記録媒体。
(8) (1)乃至(7)のいずれかにおいて、透光性を有するスペーサ層が備えられ、且つ、該スペーサ層を挟んで前記記録層が複数層形成されたことを特徴とする光記録媒体。
、記録層を構成する総ての原子の数に対する記録層中のBi、Oの原子数の合計値90%以上であることが好ましい。
又、「トラックピッチ」という用語は、グルーブの部分がトラックとなるグルーブ方式の光記録媒体の場合はグルーブと該グルーブの隣のグルーブとのピッチ、ランド及びグルーブの部分がトラックとなるランド・グルーブ方式の光記録媒体の場合はランドと該ランドの隣のグルーブとのピッチ、という意義で用いることとする。
本発明によれば、青色又は青紫色のレーザ光を照射光として用いて、データを確実に記録/再生できる。又、多層記録式とした場合も、データを確実に記録/再生できる。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示されるように、本発明の第1実施形態に係る光記録媒体10は、基板12の片面に反射層14、誘電体層16、記録層18、誘電体層20、カバー層22がこの順で形成され、レーザ光が照射されることにより記録層18の光学特性が変化するRタイプの光ディスクであり、記録層18の材料に特徴を有している。尚、光記録媒体10は、外径が約120mm、厚さが約1.2mmの円板形状である。
基板12は、厚さが約1.1mmで、反射層14側の面にはトラック13がグルーブの部分として0.1〜0.5μmのトラックピッチで形成されている。尚、「グルーブ」という用語は一般的にトラックとなる凹部という意味で用いられるが、トラックとなる凸部についても本出願では便宜上「グルーブ」という用語を用いることとする。本実施形態では、グルーブは、カバー層22側に突出する凸部である。基板12の材料としてはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。
反射層14、誘電体層16、記録層18、誘電体層20は、基板12の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで形成されている。
反射層14の材料としてはAl、Ag、Au、Cu、Mg、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Ge、Ag、Pt等を用いることができる。これらのうち、高い反射率が得られるという点でAl、Ag、Au、Cuを用いることが好ましい。
誘電体層16、誘電体層20の材料としては、例えば、SiO、Al、ZnO、CeO、Ta等の酸化物、SiN、AlN、GeN、GeCrN等の窒化物、ZnS等の硫化物、又はこれらを組合わせた材料を主成分とする材料を用いることができる。
記録層18は、Bi及びOを含み、記録層18を構成する総ての原子の数に対する記録層18中のBi、Oの合計値が80%以上であり、且つ、記録層18中のOの原子数の比率は62%以上、73%以下である。尚、記録層18中のOの原子数の比率は、記録層18中のBi及びOの原子数の合計値に対して62%以上であることが好ましい。
カバー層22は、厚さが約100μmである。カバー層22の材料としては透光性を有するアクリル系紫外線硬化性樹脂、エポキシ系紫外線硬化性樹脂等のエネルギ線硬化性樹脂を用いることができる。ここで、「エネルギ線」という用語は、流動状態の特定の樹脂を硬化させる性質を有する、例えば紫外線、電子線等の電磁波、粒子線の総称という意義で用いることとする。尚、カバー層22の材料として、透光性を有するフィルムを用いてもよい。
次に、光記録媒体10の作用について説明する。
光記録媒体10は、青色又は青紫色のレーザ光が照射されることにより、記録層18のトラック13の部分に記録マークが形成される。各記録マークは、記録マークが形成されないスペース部分に対して(再生用のフォトディテクタで検知される)反射率が低下(光学特性が変化)する。トラック13に、複数の記録マーク24と複数のスペース部分とを形成することで、情報が記録される。青色又は青紫色のレーザ光を用いた場合も、記録マークと、スペースとの間に充分な反射率の差が生じ、情報が確実に記録/再生される。
又、光記録媒体10は、記録層18の一方側に誘電体層16が形成され、他方側に誘電体層20が形成されているので、基板12中の水分や、外部の水分が記録層18まで到達しにくくなっており、それだけ記録層18の変質を抑制する効果が得られる。
次に、図2に示されるフローチャートを参照しながら光記録媒体10の製造方法の一例について説明する。
まず、射出成形により、外径が約120mm、厚さが約1.1mmの円板形状の基板12を成形する(S102)。この際、基板12の片面にトラック13の凹凸パターンを形成する。
次に、基板12におけるトラック13が形成された面の上に、スパッタリング法、蒸着法等の気相成長法により、反射層14を形成し(S104)、更に同様にスパッタリング法等により、反射層14の上に誘電体層16を形成する(S106)。反射層14、誘電体層16は、トラック13の凹凸パターンに倣って凹凸パターン形状に形成される。
次に、スパッタリング法等により、誘電体層16の上に記録層18を形成する(S108)。具体的には、Biのターゲットが配設されたチャンバ(図示省略)内に基板12を設置し、チャンバ内にOガスを供給する。更に、このチャンバ内にArやXe等のスパッタリングガスを供給してBiのターゲットに衝突させるとBiの粒子が飛散し、チャンバ内のOと反応して酸化しつつ基板12の誘電体層16の上に堆積する。これにより、記録層18がトラック13の凹凸パターンに倣ってほぼ均一な厚さで形成される。スパッタリング条件を調節することにより、記録層18中のBi、Oの比率を調整することができる。尚、記録層18は主としてBiとOで構成されることが好ましいが、少量であれば、他の原子、化合物等が混入してもよい。
次に、記録層18の上に、スパッタリング法、蒸着法等により、誘電体層20を形成する(S110)。誘電体層20も、トラック13の凹凸パターンに倣って凹凸パターン形状に形成される。
最後に、スピンコート法により、誘電体層20の上にカバー層22を100μmの厚さに展延し、紫外線等を照射して硬化させる(S112)。尚、予め製造したフィルムを接着してカバー層22を形成してもよい。これにより光記録媒体10が完成する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図3に示されるように、本第2実施形態に係る光記録媒体50は、透光性を有するスペーサ層52が備えられ、且つ、スペーサ層52を挟んで記録層18が2層形成されたことを特徴としている。尚、スペーサ層52上に反射層14は形成されていない。他の構成については前記第1実施形態に係る光記録媒体10と同様であるので図1と同一符号を付することとして説明を省略する。尚、2層の記録層18におけるトラック13の凹凸パターンは光記録媒体の種類に応じて等しいパターンとしてもよく、異なるパターンとしてもよい。
スペーサ層52は、厚さが約25μmで、材料としては例えばアクリル系紫外線硬化性樹脂、エポキシ系紫外線硬化性樹脂等の透光性を有するエネルギ線硬化性樹脂を主成分とする材料を用いることができる。
光記録媒体50は、2層の記録層18に情報を記録することができるのでそれだけ記録容量が大きい。又、光記録媒体50は、記録層18がBi及びOを含み、記録層18を構成する総ての原子の数に対する記録層18中のBi、Oの合計値が80%以上であり、70%程度の高い光透過率を有している。更に、記録層18は、記録マークの部分の(再生用のフォトディテクタで検知される)反射率は低下しても、青色又は青紫色のレーザ光の光透過率は殆ど変化しない。従って、上側(カバー層22側)の記録層18へのデータの記録の有無に拘らず、下側(基板12側)の記録層18に一定の強さの青色又は青紫色のレーザ光を照射して高精度でデータを記録することができる。又、下側の記録層18に記録されたデータを高精度で再生することができる。
ここで、光記録媒体50の製造方法の一例について簡単に説明しておく。まず、前記第1実施形態と同様の要領で基板12上に反射層14、誘電体層16、記録層18、誘電体層20を形成する。次に、誘電体層20上にスペーサ層52の材料を塗布し、透光性スタンパを当接させてスペーサ層52における基板12と反対側の面をトラック13の凹凸パターン形状に成形すると共に25μmの厚さとし、該透光性スタンパを介してエネルギ線を照射することによりスペーサ層52を硬化させ、透光性スタンパを剥離する。更に、スペーサ層52上に前記第1実施形態と同様の要領で誘電体層16、記録層18、誘電体層20、カバー層22を形成する。これにより光記録媒体50が得られる。
尚、上記第1実施形態及び第2実施形態において、記録層18は、Bi及びOを含み、記録層18を構成する総ての原子の数に対する記録層18中のBi、Oの合計値が80%以上であり、且つ、記録層18中のOの原子数の比率が62%以上、73%以下であるが、例えば、上記第1実施形態のように記録層18が1層だけ形成される場合等、記録マークと、記録マークが形成されていないスペース部分と、の光透過率の差が問題とされない場合には、記録層18中のOの原子数の比率を73%より大きくしてもよい。
又、記録層18の材料を、実質的にBi、O及びM(MはMg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素)からなり、且つ、該記録層18中の前記Biの原子数をX、前記Oの原子数をY、前記Mの原子数をZ、前記Mの価数をαとして、次式(I)
{〔−(×α/2)〕/〔−(×α/2)〕}×100≧62…(I)
で示される関係を満たす材料としてもよい。
この場合、次式(II)
{〔−(×α/2)〕/〔−(×α/2)〕}×100≦73…(II)
で示される関係を満たすことが好ましい。
尚、本出願において、Mの価数αとは、MとOとの化合物のうち、1atm、25℃の環境下において熱力学的に最も安定な化合物の、Mの原子数に対するOの原子数の比率の2倍の値という意義で用いることとする。Mに含まれる各元素の価数αを表1に示す。
ここで、式(I)、(II)について簡単に説明しておく。Oは2価であるので、(×α/2)個の原子数のOが、Mと化合していると考えられる。記録層におけるMの酸化物を除いた部分において、Oの原子数が〔−(×α/2)〕であり、Bi及びOの原子数の合計値は、〔−(×α/2)〕である。従って、上記式(I)、(II)で示される範囲の比率にBi、O及びMの原子数の比率を制限することで、記録層18におけるMの酸化物を除いた部分は、Bi及びOの原子数の合計値に対するOの原子数の比率が62%以上、73%以下となる。
Biは融点が約271℃と比較的低いため、Bi単体のターゲットを用いてスパッタリングにより記録層を成膜する場合、成膜パワーを小さく抑制する必要があり、それだけ成膜時間が長くなる。これに対し、上記のような元素を添加することで、融点を上げることができ、大きい成膜パワーで迅速に記録層を成膜することができる。
又、記録層18が、Bi及びOに加え、MとしてMg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素を含む組成とすることで、保存特性の向上を図ることができる。保存特性については後述する実験例2において更に説明する。
このように記録層18の材料として、Mを含む材料を用いる場合、Bi、O及びMの原子数の合計値に対するBi及びOの原子数の合計値の比率が80%以上であることが好ましい。
更に、記録層18の材料として、Mを含む材料を用いる場合、Bi及びMの原子数の合計値に対するBiの原子数の合計値の比率は38%以上であることが好ましく、50%以上であればより好ましい。
又、上記第1実施形態及び第2実施形態において、基板12上に反射層14が形成されているが、記録マークの部分とスペース部分との間に反射率等の光学特性の充分な差異が得られる場合には、反射層は省略してもよい。
又、上記第1実施形態及び第2実施形態において、記録層18の両側に誘電体層16、20が形成されているが、記録層18の片側だけに誘電体層を形成してもよい。この場合、記録層18におけるカバー層22側に誘電体層を形成すれば外部の水分が記録層18に到達することを抑制できる。一方、記録層18における基板12側に誘電体層を形成すれば、基板12に含まれる水分や外部から基板12に浸入する水分が記録層に到達することを抑制できる。又、上記第2実施形態のようにスペーサ層を挟んで記録層が複数層形成される場合、カバー層に最も近い記録層のカバー層側(光入射面側)と、基板に最も近い記録層の基板側に誘電体層を形成することにより、カバー層側、記録層側双方から記録層への水分の到達を抑制することができ、好ましい。
又、記録層の良好な保存特性が得られる場合には、図8に示される、本発明の第3実施形態に係る光記録媒体60のように誘電体層は省略してもよい。
光記録媒体60は、前記第1実施形態に係る光記録媒体10に対し、誘電体層16、20及び反射層18を省略し、記録層18が基板12及びカバー層22に直接接する構成である。このように簡単な構成とすることで、コスト低減を図ることができる。
この場合、良好な保存特性を得るためには、上述したように記録層18の材料として、Bi及びOに加え、Mg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素を含む材料を用いることが好ましい。
又、上記第2実施形態において、光記録媒体50は、2層の記録層18がスペーサ層52を挟んで形成された2層記録式であるが、2層以上のスペーサ層、3層以上の記録層が交互に形成された多層記録式の光記録媒体についても本発明は好適である。
又、上記第1〜第3実施形態において、光記録媒体10、50、60は片面のみに情報を記録可能である片面記録式とされているが、両面に記録層が形成された両面記録式の光記録媒体に対しても本発明は当然適用可能である。
又、上記第1〜第3実施形態において、光記録媒体10、50、60は、トラック13がカバー層22側から見て凸形状のグルーブとして形成されているが、カバー層22側から見て凹形状のグルーブの部分がトラックとなるグルーブ方式の光記録媒体に対しても本発明は当然適用可能である。又、ランド及びグルーブの部分がトラックとなるランド・グルーブ方式の光記録媒体に対しても本発明は当然適用可能である。
又、上記第1〜第3実施形態において、光記録媒体10、50、60は、基板12よりもカバー層22が薄い構成であるが、DVDのように基板と、カバー層とが等しい厚さを有する光記録媒体に対しても本発明は当然適用可能である。
〔実験例1〕
上記第1実施形態と同様の手法で複数の光記録媒体を作製した。尚、これら光記録媒体の構成は、上記第1実施形態に係る光記録媒体10に対し、反射層14を省略した構成とした。他の構成については光記録媒体10と同じである。又、これら各光記録媒体の記録層形成工程において表2に示されるように相互に異なるスパッタリング条件を設定し、記録層のBi、Oの比率が、相互に異なる7種類の光記録媒体を作製した。
製造方法について詳細に説明すると、まず、射出成形により、厚さが1.1mm、直径が120mmで表面にピッチ0.32μm、段差20nmの凸形状のグルーブの部分がトラック13となるポリカーボネート樹脂の複数の基板12を作製した。
次に、これらの基板12をスパッタリング装置にセットし、まず、厚さが10nmとなるように誘電体層16を形成した。尚、誘電体層16の材料はAlである。
更に、これらの基板12をスパッタリング装置に順次セットし、厚さが15nmとなるように記録層18を形成した。この際、表2に示されるように、Biターゲットの成膜パワー、Arガス、Oガスの流量を設定し、記録層18中のBi、Oの比率を調節した。
次に、スパッタリング法により、記録層18上に厚さが20nmとなるように誘電体層20を形成した。尚、誘電体層20の材料も、誘電体層16と同様にAlである。
最後に、スピンコート法により、誘電体層20上に紫外線硬化性アクリル樹脂を塗布し、100μmの厚さに展延してから、紫外線を照射して硬化させた。
このようにして得られた7種類の光記録媒体について、反射率、吸収率を測定し、光透過率を算出した。
次に、7種類の光記録媒体を光記録媒体評価装置DDU1000(パルステック工業株式会社製)に順次セットし、レーザ光記録パワーPwを3mWから10mWまで除々に上昇させて、記録層に2T及び8Tの長さの記録マークを形成し、データを記録した。尚、他の条件は以下のように設定した。
レーザ光波長 :405nm
対物レンズの開口数NA:0.85
変調方式 :(1、7)RLL
記録線速度 :5.3m/sec
チャンネルビット長 :0.12μm
チャンネルクロック :66MHz
記録方式 :オングルーブ記録
再生パワー :0.7mW
中間パワー :2.0mW
基底パワー :1.0mW
又、観察用にランドグルーブ方式の基板を用いてトラックを一つ飛びで記録した。このように記録マークが形成された7種類の光記録媒体について、反射率、吸収率を測定し、光透過率を算出した。
次に、上述の光記録媒体評価装置を用いて、レーザビームを以下の条件で各光記録媒体に順次照射し、記録層に記録された8Tの長さの記録マークを再生して、再生信号の変調度及びC/N比を測定した。C/N比の測定には、スペクトラムアナライザーXK180(アドバンテスト株式会社製)を用いた。再生時の条件は以下のように設定した。
レーザ光波長 :405nm
再生パワーPr :0.7mW
対物レンズの開口数NA:0.85
図4は、記録層中のOの原子数の比率と、8Tの長さの記録マークの再生信号のC/N比と、の関係を示すグラフである。図4に示されるように、Oの原子数の比率が60%では、C/N比が35dB以下であり、記録されたデータの確実な再生が困難であるのに対し、記録層中のOの原子数の比率が62%以上の場合、C/N比が著しく上昇して45dB以上となり、記録されたデータを良好に再生することができる。更に、記録層中のOの原子数の比率が63%以上の場合、C/N比が著しく上昇して50dB以上となるので、記録されたデータを更に良好に再生することができる。尚、温度80℃、相対湿度85%の高温高湿環境下に約50時間保持した後、再度記録マークの再生信号のC/N比を測定したが変化は認められなかった。即ち、データの保存特性が良好であることが確認された。
又、記録層中の合計値に対するOの原子数の比率が、60%、66%、77%である3種類の光記録媒体について、照射光の波長と、吸収率と、の関係を測定したところ、図5に示されるような結果が得られた。尚、図5において、符号Aを付した曲線は記録層中のOの原子数の比率が60%、符号Bを付した曲線は記録層中のOの原子数の比率が66%、符号Cを付した曲線は記録層中のOの原子数の比率が77%の光記録媒体の測定結果を示す。記録層として機能するためには、吸収率が少なくとも5%以上である必要があり、吸収率が8%以上であれば確実に記録マークを形成することができる。従って、記録層中のOの原子数の比率が77%の光記録媒体は、照射光として波長が450nm以下のレーザ光を用いる必要があり、420nm以下のレーザ光を用いることが好ましい。又、記録層中のOの原子数の比率が66%の光記録媒体は、照射光として波長が550nm以下のレーザ光を用いる必要があり、500nm以下のレーザ光を用いることが好ましい。尚、記録層中のOの原子数の比率が60%の光記録媒体は、全波長の照射光に対して20%以上の高い吸収率を示すが上記のように、照射光として波長が405nmのレーザ光を用いた場合、C/N比が不充分であるため、記録層として使用することはできない。
言い換えれば、記録層中のOの原子数の比率が77%の光記録媒体は、照射光として波長が450nm以下のレーザ光を用いる場合の光記録媒体として好適であり、記録層中のOの原子数の比率が66%の光記録媒体は、照射光として波長が550nm以下のレーザ光を用いる場合の光記録媒体として好適である。
又、図6は、記録層中のOの原子数の比率と、記録マークが形成される前の光透過率と、の関係を示すグラフ、図7は、記録層中のOの原子数の比率と、記録マークの形成前後の光透過率の差と、の関係を示すグラフである。図6に示されるように、記録層中のOの原子数の比率が60%の光記録媒体の記録層は、光透過率が60%程度であるのに対し、記録層中のOの原子数の比率が62%以上の6種類の光記録媒体の記録層は、いずれも65%よりも高い光透過率を有している。更に、記録層中のOの原子数の比率が66%以上の5種類の光記録媒体の記録層はいずれも80%程度の高い光透過率を有している。又、記録層中のOの原子数の比率が62〜73%の記録層は、記録マークの形成前後の光透過率の差が2%程度に抑制されている。従って、記録層中のOの原子数の比率が62〜73%の記録層は、例えば3層や4層の多層記録式の光記録媒体の記録層として好適であることがわかる。
〔実験例2〕
上記第3実施形態に係る光記録媒体60と同様の構成で、記録層が基板及びカバー層22に直接接する光記録媒体を、記録層の組成が相互に異なる複数の種類作製した。記録層18の厚さはいずれも45nmとし、他の構成は、上記実験例1で作製した光記録媒体と同様とした。
具体的には、表3に示されるような、Bi及びOのみからなる記録層を有する1種類の光記録媒体と、表4〜24に示されるような、Bi、O及びM(Mは、Mg、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sbの中から選択される1種の元素)からなる記録層を有する光記録媒体を作製した。表4〜24に示されるMを含む光記録媒体については、Mの元素毎に、相互に異なるスパッタリング条件を設定して、Bi、O及びMの組成比率が相互に異なる複数の種類の光記録媒体を作製した。尚、各種類の光記録媒体は、それぞれ10枚作製した。
各種類の光記録媒体について、製造後(高温高湿環境下に放置することなく)波長が約405nmのレーザ光を照射して、8Tの長さの記録マークを形成し、その信号のC/N値を測定した。
次に、これら各種類の光記録媒体を、温度80℃、相対湿度85%の高温高湿環境下に約50時間保持した後、波長が約405nmのレーザ光を未記録部分に照射して、8Tの長さの記録マークを形成し、そのC/N信号を測定した。各種類の10枚の光記録媒体の8T C/N値の平均値を表3〜24に示す。
表3に示されるように、Bi及びOのみからなる記録層を有する光記録媒体は、高湿環境下に保持される前に記録された記録マークの8T C/N値が50dBを超えており、記録特性が良好であるが、高湿環境下に保持された後に形成された記録マークの8T C/N値は45dBよりも小さく、記録特性が不十分であった。これは、記録層が基板及びカバー層に直接接する構成であり、水分の透過を遮断する機能を有する誘電体層が記録層の両側に存在しないため、高温高湿環境下で基板又はカバー層を透過した水分により記録層が変質したためと考えられる。
これに対し、表4〜24に示されるように、Mを含む記録層を有する光記録媒体は、高湿環境下に保持される前に形成された記録マークの8T C/N値と、高湿環境下に保持された後に形成された記録マークの8T C/N値と、の差が小さく、保存特性が良好であることが確認された。
尚、表4〜24に示されるように、記録層の材料としてMを含む材料を用いる場合、Mの比率が過大であると、8T C/N値が45dBよりも小さくなることがあるが、Bi、O及びMの原子数の合計値に対するBi及びOの原子数の合計値の比率が80%以上であれば、45dB以上の8T C/N値が確実に得られることがわかる。
又、BiとMとの関係では、Bi及びMの原子数の合計値に対するBiの原子数の比率が、Mが2族元素(Mg)の場合は42%以上、Mが3族元素(Y、Dy、Ce、Tb)の場合は39%以上、Mが4族元素(Ti、Zr)の場合は38%以上、Mが5又は6族元素(V、Nb、Ta、Mo、W)の場合は56%以上、Mが7又は8族元素(Mn、Fe)の場合は41%以上、Mが12族元素(Zn)の場合は63%以上、Mが13族元素(Al、In)の場合は65%以上、Mが14〜16族元素(Si、Ge、Sn、Sb)の場合は62%以上とすることが好ましい。
このように、Bi、Oに、更にMを添加することで、保存特性の向上を図ることができる。従って、誘電体層が記録層の両側に存在せず、記録層が基板及びカバー層に直接接する簡単な構成で低コストであり、且つ、保存特性が良好な光記録媒体を実現することができる。
ここで、光透過率の測定方法について簡単に説明しておく。具体的には、光学式膜厚測定装置ETA−RT(Steag ETA−OPTIK株式会社製)を用いて、記録層にレーザ光を照射して吸収率を測定し、この吸収率から光透過率を算出した。尚、表面反射の影響があるため、その影響を除いた光透過率の値を求めた。即ち、次式により光透過率を算出した。
光透過率=100−反射率−吸収率(含乱反射、屈折)
尚、反射率は、上述の光記録媒体評価装置DDU1000を用いて測定した。
次に、記録層中のBi、O、Mの原子数の比率の測定方法について説明する。光記録媒体の記録層中のBi、Oの原子数の比率は、組成分析用のサンプルを作製して測定した。具体的には、厚さが0.5mmの複数のSi基板を用意し、これらのSi基板をスパッタリング装置に順次セットして、Biターゲット、Mターゲットの成膜パワー、Arガス、Oガスの流量を、上記複数の光記録媒体を作製した時と同様の表2、表4〜24に示される条件に設定し、厚さが200nmとなるようにSi基板上に記録層を形成した。
次に、蛍光X線装置RIX2000(理学電気工業株式会社製)を用いて、Biの測定については、Rh管の管電圧=40kV、管電流30mAにてX線を発生させ、又Oの測定については、Rh管の管電圧=30kV、管電流120mAにてX線を発生させ、FP法によって、記録層に含まれるBi及びOの含有量を測定した。このとき、一次X線フィルターは、Alを使用し、Biの特性X線はBi−Lα線、Oの特性X線はO−Kα線を用いた。添加元素Mの特性X線は、最適な特性X線を用いた。添加元素Mの装置感度校正定数は、バルクを標準試料として求めた。FP法で必要なBiの装置感度校正係数は、Biバルクを標準試料とし、Oの装置感度校正係数は、ブリケット法により作製した試料を用いた。内径30mm、高さ4mm、厚さ2mmのAlリングを保護リングとして使用し、このリング内にBi粉末(高純度化学社製)を載せて、147000N程度でプレスすることで、2mm程度のブリケットを作製した。装置感度校正係数は、Biについては1.20270、Oについては0.299447だった。
本発明は、レーザ光が照射されて記録層の光学特性が変化することによりデータが記録される光記録媒体に利用することができる。
本発明の第1実施形態に係る光記録媒体の構造を模式的に示す側断面図 同光記録媒体の製造工程の概要を示すフローチャート 本発明の第2実施形態に係る光記録媒体の構造を模式的に示す側断面図 実験例における記録層中のOの原子数の比率と、8T記録マークの再生信号のC/N比と、の関係を示すグラフ 実験例における照射光の波長と、吸収率と、の関係を示すグラフ 実験例における記録層中のOの原子数の比率と、記録マークが形成される前の光透過率と、の関係を示すグラフ 実験例における記録層中のOの原子数の比率と、記録マークの形成前後の光透過率の差と、の関係を示すグラフ 本発明の第3実施形態に係る光記録媒体の構造を模式的に示す側断面図
符号の説明
10、50、60…光記録媒体
12…基板
13…グルーブ
14…反射層
16、20…誘電体層
18…記録層
22…カバー層
52…スペーサ層
S102…基板成形工程
S104…反射層形成工程
S106…誘電体層形成工程
S108…記録層形成工程
S110…誘電体層形成工程
S112…カバー層形成工程

Claims (8)

  1. 基板と、該基板上に形成され、レーザ光が照射されることにより光学特性が変化する記録層と、を有してなり、該記録層は、B及びM(Mは、Mg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素)を含み、該記録層を構成する総ての原子の数に対する該記録層中のBi、Oの原子数の合計値が80%以上であり、且つ、該記録層中のOの原子数の比率が62%以上であることを特徴とする光記録媒体。
  2. 請求項1において、
    前記記録層中のOの原子数の比率が73%以下であることを特徴とする光記録媒体。
  3. 請求項1又は2において、
    前記記録層は、該記録層を構成するBi及びOの原子数の合計値に対するOの原子数の比率が62%以上であることを特徴とする光記録媒体。
  4. 基板と、該基板上に形成され、レーザ光が照射されることにより光学特性が変化する記録層と、を有してなり、該記録層は、実質的にBi、O及びM(Mは、Mg、Ca、Y、Dy、Ce、Tb、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Al、In、Si、Ge、Sn、Sb、Li、Na、K、Sr、Ba、Sc、La、Nd、Sm、Gd、Ho、Cr、Co、Ni、Cu、Ga、Pbの中から選択される少なくとも1種の元素)からなり、Bi、O及びMの原子数の合計値に対するBi及びOの原子数の合計値の比率が80%以上であり、且つ、該記録層中の前記Biの原子数をX、前記Oの原子数をY、前記Mの原子数をZ、前記Mの価数をαとして、次式(I)
    {〔−(×α/2)〕/〔−(×α/2)〕}×100≧62…(I)
    で示される関係を満たすことを特徴とする光記録媒体。
  5. 請求項において、
    前記記録層が、次式(II)
    {〔−(×α/2)〕/〔−(×α/2)〕}×100≦73…(II)
    で示される関係を満たすことを特徴とする光記録媒体。
  6. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    記録マークを形成するためのトラックが0.1〜0.5μmの範囲のトラックピッチで形成されたことを特徴とする光記録媒体。
  7. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    透光性を有するスペーサ層が備えられ、且つ、該スペーサ層を挟んで前記記録層が複数層形成されたことを特徴とする光記録媒体。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記記録層における前記基板と反対側にカバー層が設けられ、前記記録層が前記基板及び前記カバー層に接していることを特徴とする光記録媒体。
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