JP3801731B2 - 電気モ−タの通電制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気モ−タに通電するモ−タドライバに直流電圧を印加する、直流電源利用の電気モ−タ通電装置に関し、特に、直流電源遮断直後のモ−タドライバ給電ラインに残留する電圧の放電制御に関する。本発明は、これに限定する意図ではないが、例えばスイッチドレラクタンスモ−タにチョッピング通電するモ−タドライバへの給電ラインに残留する電圧の早期放電制御に実施される。
【0002】
【従来の技術】
図面を参照して、スイッチドレラクタンスモ−タに通電するスイッチング回路を説明する。スイッチドレラクタンスモ−タ(以下、SRモ−タと言う)は、一般に極部が外側に突出する形で構成された回転子と、極部が内側に突出する形で構成された固定子とを備えており、回転子は単に鉄板を積層して構成した鉄心であり、固定子は極毎に集中巻されたコイルを備えている。このSRモ−タは、固定子の各極が電磁石として動作し、回転子の各極部を固定子の磁力で吸引することによって回転子が回転する。従って、回転子の各極の回転位置に応じて、固定子の各極に巻回されたコイルの通電状態を順次に切換えることによって、回転子を希望する方向に回転させることができる。この種のSRモ−タは、例えば、特開平1−298940号公報に開示されている。
【0003】
SRモ−タにおいては、回転子の各極が特定の回転位置にある時に、固定子各極に対する通電のオン/オフを切換えるので、その切換時に、回転子に加わる磁気吸引力の大きさが急激に変化する。そのため、回転子及び固定子には、比較的大きな機械振動が発生する。この振動によって騒音が生じる。
【0004】
前記特開平1−298940号公報の技術においては、立上り及び立下りの緩やかな回転位置信号を生成し、この回転位置信号を利用して、電気コイルの通電オン時の電流の立上り及び通電オフ時の電流の立下りを緩やかにすることが行なわれている。このようにすると、SRモ−タの振動及び騒音の発生を抑制することが可能である。しかしながら、回転位置信号を利用しているため低速回転時のように、電気コイルの通電オン時の電流の立上り及び通電オフ時の電流の立下りが実質的に速くなる場合には、騒音を抑制する効果が小さくなるし、高回転時のように電気コイルの通電オン時の電流の立上り及び通電オフ時の電流の立下りが実質的に遅くなる場合には、1回あたりの通電オン時間が短くなるので、流れる電流が非常に小さくなり、発生する回転トルクが小さくなる。また、回転数や必要トルクに応じて通電のオン/オフを切り換えるタイミングを変化させないと、効率が悪くなる上、必要トルクがでない可能性もある。
【0005】
特開平7−274569号公報,特開平7−298669号公報および特開平8−172793号公報には、通電の立上り及び立下りを滑らかにするために、H型スイッチング回路を用いてPWMによりモ−タ通電電流を制御し、かつ、回転トルクの不足を改善するために、スイッチングモ−ドを制御している。
【0006】
例えば図13に示すように、H型スイッチング回路は、電気モ−タの電気コイル1aの一端と第1電源ライン18eとの間に介挿された第1のスイッチング素子18a,電気コイル1aの他端と第2電源ライン18fとの間に介挿された第2のスイッチング素子18b,前記一端と第2電源ライン18fの間に介挿され、後者から前者への電流通流は許す第1ダイオ−ドD1、および、前記他端と第1電源ライン18eの間に介挿され、前者から後者への電流通流は許す第2ダイオ−ドD2を含む。
【0007】
図13の(a)に示すように、第1および第2スイッチング素子18a,18bを共にオンにすると電気コイル1aに回転駆動電流が流れ、共にオフにすると図13の(b)に示すように、電気コイル1aの誘起電圧による電源への帰還電流が流れる。上述のオンとオフをPWM制御により交互に繰返すことにより、電気コイル1aには、図13の(c)に示す脈動電流が流れる。このスイッチングモ−ドを本書では「ハ−ドチョッピング」と称す。このハ−ドチョッピングでの、図13の(b)に示すように両スイッチング素子18a,18bを共にオフにしている時間区間では、電気コイル1aが発電したエネルギが第1電源ライン18eに供給され(回生)、電流が急激に減少する。スイッチング素子のオン/オフの切換わりによる電流の脈動が大きいので、電気モ−タの回転子に加わる磁気吸引力の脈動が大きく、振動を生じ騒音が大きい。
【0008】
図14の(a)(図13の(a)と同一)に示すように第1および第2スイッチング素子18a,18bを共にオンにし、次に図14の(b)に示すように第1スイッチング素子18aのみをオフにし第2スイッチング素子18bはオンを維持し、それら(a)状態と(b)状態とを交互に繰返すことにより、電気コイル1aには図14の(c)に示す、脈動が比較的に小さい電流が流れる。このスイッチングモ−ドを本書では「ソフトチョッピング」と称す。このソフトチョッピングの中の、図14の(b)に示す第1スイッチング素子18aオフ、第2スイッチング素子18bオンの期間では、電流は緩やかに減少し、モ−タの駆動力や径方向の吸引力も緩やかに減少する。したがって「ソフトチョッピング」モ−ドのモ−タ通電では、騒音,振動が比較的に低い。
【0009】
前記特開平7−274569号公報,特開平7−298669号公報および特開平8−172793号公報に開示の通電制御装置は、上述の「ハ−ドチョッピング」と「ソフトチョッピング」を、SRモ−タの回転状態に応じて選択して、振動の低減と高トルクの確保を実現している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば電気自動車等で大型の電気モ−タを使用する場合など、車両上バッテリの電力消費を低減するため、停車,駐車中にはモ−タの駆動電源や制御電源を遮断(オフ)するが、駆動電源が高電圧(電気自動車では略300V)の場合、駆動電源をオフした後、駆動電源スイッチで駆動電源から遮断されたモ−タドライバ給電ラインあるいはモ−タドライバ内のコンデンサに残っている電荷を放電せずに制御電源をオフすると、コンデンサの残留電圧でモ−タドライバ内のICを破壊するおそれがある。
【0011】
従来は、電源オフ直後のコンデンサ残留電圧を放電するために、コンデンサに対して並列回路を形成するように抵抗器を組込むのが一般的である。ところが、放電時間を短くするために抵抗値を小さく定めると、抵抗器による定常的な電力消費により、電源オン中の消費電力が高くなる。また抵抗器に、電力容量が大きい大型のものが必要となる。抵抗値を高くすると、放電時定数が大きくなるため、すみやかに放電させることができない。これらを改善するため、抵抗器に直列にスイッチング素子を接続して、駆動電源オフのときスイッチング素子をオンにして、駆動電源オフの間のみ抵抗器に通電する放電回路もある。これによれば、駆動電源オンの間抵抗器による電力消費は実質上ない。しかし、電力容量が大きい大型の抵抗器が必要であり、また、放電回路(特にスイッチング素子)が高耐圧を要し、比較的にコスト高となる。
【0012】
本発明は、駆動電源オフ直後のコンデンサ残留電圧をすみやかに放電することを第1の目的とし、これを電源オン中の電力消費が実質上なくしかも特別な放電回路の付加も要せずに実現することを第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の電気モ−タの通電制御装置は、電源スイッチ(PR)を介して直流電源(PB)に接続されるモ−タドライバ(18,19,1A);該モ−タドライバを介して電気モ−タ(1)への通電電流値を制御するモ−タ電流コントロ−ラ;および、前記電源スイッチ(PR)が閉から開に切換わると、前記モ−タ電流コントロ−ラに電気モ−タの各相が同時に発生する各回転トルクの総和を実質上零とするための通電を指示する放電制御手段(ECU);を備える。なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素の記号を、参考までに付記した。
【0014】
これによれば、電源スイッチ(PR)が閉から開に切換わると、放電制御手段(ECU)が、モ−タ電流コントロ−ラに通電を指示し、これによりモ−タドライバ(18,19, 1A)が電気モ−タ通電回路を閉とし、電源スイッチ(PR)は開であるので直流電源 (PB)の給電はなく、モ−タドライバ給電ラインあるいはモ−タドライバ内のコンデンサの充電電荷が、電気モ−タの電気コイルに放電する。これによりすみやかにコンデンサ電圧が消滅する。放電用の低抵抗値の抵抗器を用いる必要はなく、また耐電圧が高い特別な放電回路を付加する必要もない。電気モ−タ(1)の各相が発生するトルクの総和を実質上零とする通電により、放電電流が大きくても、電気モ−タは回転せず、すみやかにコンデンサ残流電荷を放電させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(2)前記電気モ−タ(1)の回転速度および方向を検出する速度検出手段(1d,11);を更に備え、前記放電制御手段(ECU)は、回転速度が設定値以上のときは電気モ−タ(1)の回転とは逆方向に電気モ−タ(1)を回転駆動する通電を前記モ−タ電流コントロ−ラに指示し、回転速度が設定値未満のときに電気モ−タの各相が同時に発生する各回転トルクの総和を実質上零とするための通電を指示する。
【0016】
これによれば、電源スイッチ(PR)が閉から開に切換ったときに電気モ−タが回転中であった場合、回転が問題となるような回転速度のときには逆転駆動通電が行なわれてすみやかに電気モ−タが減速し、問題とならないくらいの極低速度になると、電気モ−タ(1)の各相が発生するトルクの総和を実質上零とする通電により、電気モ−タは回転せず、すみやかにコンデンサ残流電荷を放電させることができる。
【0017】
(3)前記電気モ−タの各相が同時に発生する各回転トルクの総和を実質上零とするための通電は、電気モータへの全相同時通電である。
【0018】
これによれば、電源スイッチ(PR)が閉から開に切換ったときに電気モ−タが回転中であった場合、回転が問題となるような回転速度のときには逆転駆動通電が行なわれてすみやかに電気モ−タが減速し、問題とならないくらいの極低速度になると、電気モ−タの全相コイルで急速に放電が行なわれる。全相同時通電では電気モ−タは実質上回転トルクを発生せず、むしろ回転を止める制動となるので、放電電流が大きくても、電気モ−タは回転しない。
【0019】
(4)前記電気モ−タ(1)の回転角を検出する角度検出手段(1d);を更に備え、前記放電制御手段(ECU)は、電気モ−タ(1)の回転角に対応する目標電流値を決定し、これを前記モ−タ電流コントロ−ラに与える。電気モ−タの全相に同一電流を流すと、表1aおよび表1bに示すように、電気モ−タの回転子の回転角(表上には単に「角度」と表記した。単位は「°」である)対応で回転子に発生するトルク(N・m)が異なる。
【0020】
【表1a】
【0021】
【表1b】
【0022】
表2aおよび表2bに示すように各相毎に電流値を定めると、トルクを零にすることができる。すなわち、表2aおよび表2bに示す回転角度対応の電流(A)を各相に通電することにより、電気モ−タが回転することがない。
【0023】
【表2a】
【0024】
【表2b】
【0025】
(5)前記放電制御手段(ECU)は、電気モ−タ(1)の各相が発生するトルクの総和を実質上零とするための、電気モ−タ(1)の回転角に対応する電流値を格納したメモリ(13a)を含み、該メモリから角度検出手段(1d)が検出した回転角に対応する電流値を読み出してこれを目標電流値として前記モ−タ電流コントロ−ラに与える。
【0026】
これによれば、メモリに回転角をアドレスとして、表2aおよび表2bに示す回転角度対応および相対応の電流値群を格納しておくことにより、メモリに回転角を与えて各相電流を読出すことにより、回転トルク零の通電を設定しうる。
【0027】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0028】
【実施例】
本発明の一実施例を図1に示す。図1に示す装置は、車輪駆動用の内燃機関と車輪駆動用のスイッチドレラクタンスモ−タ(以下SRモ−タ)を搭載したハイブリッド電気自動車の、電気モ−タ系駆動ユニットの主要部分を構成している。図1には、SRモ−タ駆動用の車両上バッテリPB以下の直流駆動電源回路系を主体に示した。図2には、図1に示す装置の制御システムとSRモ−タ1の組合せを示す。図2においては、直流駆動電源回路系の図示は省略されている。
【0029】
図1および図2を参照されたい。この例では、電動駆動源として1個のSRモ−タ1が備わっており、このSRモ−タ1は、電動システムコントロ−ラECUによって制御される。システムコントロ−ラECUは、シフトレバ−,ブレ−キスイッチ,アクセルスイッチ,及びアクセル開度センサから入力される情報に基づいて、SRモ−タ1の駆動を制御する。
【0030】
SRモ−タ1には、それを駆動するための3相のコイル1a,1b,1cおよび回転子の回転位置(角度)を検出する角度センサ1dが備わっている。3相のコイル1a,1b及び1cは、それぞれ、モ−タドライバ18,19及び1Aと接続されており、コイル1aとドライバ18とを接続する電線,コイル1bとドライバ19とを接続する電線,及びコイル1cとドライバ1Aとを接続する電線には、それぞれ、電流センサ2,3及び4が設置されている。これらの電流センサ2,3及び4は、それぞれ、コイル1a,1b及び1cに実際に流れる電流に比例する電圧を電流信号S6として出力する。
【0031】
システムコントロ−ラECUの内部には、CPU(マイクロコンピュ−タ)11,入力インタ−フェ−ス12,方向検出回路5,電流マップメモリ13a,波形マップメモリ13bおよび制御電源回路14が備わっており、CPU11が電流コントロ−ラ1,2および3に、通電指令(目標電流値)を与える。電流コントロ−ラ1,2および3は、それぞれモ−タドライバ18,19および1Aを介して、電気モ−タ1の第1相電気コイル1a,第2相電気コイル1bおよび第3相電気コイル1cの通電電流を制御するものである。
【0032】
電流コントロ−ラ1には、電流波形生成回路15,比較回路16および出力判定回路17が備わっている。電流コントロ−ラ2および3の構成と機能も、電流コントロ−ラ1と同一である。車両上の電気モ−タ駆動用直流電源であるバッテリPBの電気は288V前後の高圧であり、駆動電源リレ−PRがオンするとモ−タドライバ給電ラインにバッテリPBの電圧が加わる。該給電ラインには、リップル吸収用のコンデンサCapおよび抵抗Resが接続されている。モ−タ駆動電流が数百Aと高いため、コンデンサCapの容量は8100μF程度であり大きい。しかし抵抗Resの値は、電力消費低減のため高い値であり、コンデンサCapと抵抗Resとの並列回路の放電時定数はかなり大きい。したがって、モ−タドライバ18,19,1Aをすべてオフとした状態で駆動電源リレ−PRをオフにすると、コンデンサCapの電圧(モ−タドライバ給電ラインの電圧)は長期に高い値を維持する。
【0033】
この電圧を短時間に放電するために、後述するように、駆動電源リレ−PRをオフにした後、システムコントロ−ラECUのCPU11が電流コントロ−ラ1〜3に通電を指示して、モ−タドライバ18,19,1Aを導通にして、コンデンサCapの電荷を、SRモ−タ1の電気コイル1a〜1cに放電させる。
【0034】
駆動電源回路とは別に、制御電源用バッテリCBおよび制御電源回路14も備わっている。電源回路14には、バッテリに直接に接続されて定電圧を常時CPU11に印加する、電力消費が極く少い定電圧回路と、制御電源リレ−CRのオンによってバッテリCBに接続されて電流コントロ−ラ1〜3,モ−タドライバ18,19,1A(の制御電圧ライン)ならびに各検出器および検出回路に制御用定電圧を与える、比較的に電力消費が大きい定電圧回路が備わっている。CPU11には、制御電源リレ−CRのオン/オフにかかわらず常に動作電圧が与えられる。
【0035】
CPU11は、車両上のイグニションキ−スイッチVSCのオン/オフを表わす車上電源投入信号VSsに応答して、該信号VSsが、キ−スイッチVSCのオフを示す低レベルLから、オンを示す高レベルHに切換わると、制御電源リレ−CRをオンにし、そして駆動電源リレ−PRをオンにする。車上電源投入信号VSsがH(VSCオン)からL(VSCオフ)に切換わると、駆動電源リレ−PRをオフにし、そして、絶縁電圧変換回路VCTの出力電圧を、デジタル変換して読込みそれが設定値以上であると電流コントロ−ラ1〜3に通電を指示する。絶縁電圧変換回路VCTの出力電圧が設定値未満になると、通電を停止して、制御電源リレ−CRをオフにする。
【0036】
絶縁電圧変換回路VCTは、ノコギリ波発生回路,コンデンサCapの電圧を分圧する分圧抵抗回路,該分圧電圧をノコギリ波と比較してPWMパルス(のデュ−ティ比)に変換する比較回路,PWMパルスを絶縁伝送するフォトカプラおよび絶縁伝送されたパルスを、アナログ電圧に変換するパルス幅/電圧変換回路を含み、パルス幅/電圧変換回路が発生するアナログ電圧を、CPU11のA/D変換入力ポ−トに与える。
【0037】
CPU11は、リレ−PRがオンのときには、駆動電源電圧情報が必要なときあるいは所定周期で、回路VCTの出力アナログ電圧をA/D変換して読込む。リレ−PRをオフにすると、該アナログ電圧を繰返しA/D変換して読込み、読込み電圧値が設定値未満になるまで、SRモ−タ1への通電を、コントロ−ラ1〜3に指示する。システムコントロ−ラECUは、電気モ−タ1の定常駆動時(駆動電源リレ−PRオン中)には、シフトレバ−,ブレ−キスイッチ,アクセルスイッチ,及びアクセル開度センサから入力される情報に基づいて、SRモ−タ1の所要回転方向,駆動速度及び駆動トルクを逐次計算し、その計算の結果に基づいて、SRモ−タ1のコイル1a,1b及び1cの各々に流す電流を制御する。
【0038】
角度センサ1dは、0〜360度の角度の絶対値を示す11ビットの2値信号を出力する。検出角度の最小分解能は0.5度である。方向検出回路5は、角度センサ1dが出力する信号の下位2ビットに基づいて、SRモ−タ1の回転子の回転方向(時計方向CW/反時計方向CCW)を検出しており、CWのときH(1)、CCWのときL(0)の方向検出信号S11を発生してこれをCPU11および出力判定回路17に与える。
【0039】
図1および図2に示す回路の、主要部分の具体的な構成を図3に示す。図3は、SRモ−タ1の第1相の電気コイル1aの通電を制御する回路のみを示すが、図1および図2に示す回路には、他のコイル1b及び1cの通電を制御する同様の回路がそれぞれ含まれている。図3を参照すると、コイル1aの一端は、スイッチングトランジスタ(IGBT)18aを介して電源の高電位ライン18eと接続され、コイル1aの他端は、スイッチングトランジスタ(IGBT)18bを介して電源の低電位ライン18fと接続されている。また、トランジスタ18aのエミッタと低電位ライン18fとの間にはダイオ−ド18cが接続され、トランジスタ18dのエミッタと高電位ライン18eとの間にはダイオ−ド18dが接続されている。従って、トランジスタ18a及び18bの両方をオン(導通状態)にすれば、電源ライン18e,18fとコイル1aとの間に電流が流れ、いずれか一方、又は両方をオフ(非導通状態)にすれば、コイル1aへの給電を停止することができる。
【0040】
出力判定回路17には、3つのアンドゲ−ト17a,17b,17cならびにエクスクル−シブノアゲ−ト17dが備わっている。
【0041】
エクスクル−シブノアゲ−ト17dは、シフトレバ−,ブレ−キスイッチ,アクセルスイッチ,及びアクセル開度センサから入力される情報に基づいて、コントロ−ラECUが決定したSRモ−タ1の所要回転方向すなわち指定方向を示す信号S10(H:CW/L:CCW)と、方向検出回路5の方向検出信号S11(H:CW/L:CCW)が合致するとき、すなわちモ−タの回転子が、指定方向と同じ方向に回転しているときH(ソフトチョッピング可を意味する)、逆方向に回転しているときL(ソフトチョッピング禁止=ハ−ドチョッピング指定)のモ−ド指定信号をアンドゲ−ト17cに与える。
【0042】
アンドゲ−ト17aの出力端子はトランジスタ18bのゲ−ト端子と接続されており、アンドゲ−ト17bの出力端子はトランジスタ18aのゲ−ト端子と接続されている。アンドゲ−ト17aの入力端子には、信号S72とS5およびモ−ド切換指示信号(17cの出力)が入力され、アンドゲ−ト17bの入力端子には、信号S71,S72及びS5が入力される。信号S71及びS72は、それぞれ、比較回路16のアナログ比較器16a及び16bが出力する2値信号である。また信号S5は、電流波形生成回路15が出力する2値信号である。比較回路16は2つのアナログ比較器16a及び16bを備えている。アナログ比較器16aは、電流波形生成回路15が出力する第1の基準電圧Vr1と電流センサ2が検出した電流に対応する信号S6の電圧とを比較した結果を2値信号S71として出力し、アナログ比較器16bは、電流波形生成回路15が出力する第2の基準電圧Vr2と電流センサ2が検出した電流に対応する信号S6の電圧とを比較した結果を2値信号S72として出力する。この実施例では、常にVr1<Vr2の関係が成立する。
【0043】
信号S5が高レベルHであると、信号S6の電圧Vs6と基準電圧Vr1及びVr2の大小関係に応じて、次に示すように、ドライバ18のトランジスタ18a,18bの状態が3種類のいずれかに設定される。
第1表
比較器 比較器 EX-NOR AND AND
場合分け 16a 16a 17d 17a 17b Tr Tr
の出力 の出力 の出力 の出力 の出力 18a 18b
(1) Vs6≦Vr1 H H H H オン オン
(2) Vr1<Vs6≦Vr2 L H H H L オフ オン
(3) Vr1<Vs6≦Vr2 L H L L L オフ オフ
(4) Vs6>Vr2 L L L L オフ オフ。
【0044】
上記(1)の場合が、図13の(a)および図14の(a)に示す状態であり、上記(2)の場合が、図14の(b)に示す状態であり、上記(3)および上記(4)の場合が、図13の(b)に示す状態である。(1)と(4)を交互に繰返す態様がハ−ドチョッピング、(1)と(2)を交互に繰返す態様がソフトチョッピングである。
【0045】
上記(3)の、Vr1<Vs6≦Vr2の場合は、本来は(2)の場合と同様に18aオフ、18bオンの図14の(b)に状態にされるものであるが、電気モ−タ1の回転子の回転方向が指定方向とは逆であるため、トランジスタ18a,18bの破壊を防ぐために、18aオフかつ18bオフに変更されたものである。
【0046】
すなわち、Vr1<Vs6≦Vr2のときには、比較器16a,16bからの、アンドゲ−ト17cへの入力がゲ−トオンレベルになるが、アンドゲ−ト17cのもう1つの入力に、エクスクル−シブノアゲ−ト17dのモ−ド指定信号(H:ソフトチョッピング可/L:ソフトチョッピング禁止)が与えられ、このモ−ド指定信号がHであると上記(2)(ソフトチョッピングモ−ド)となり、モ−ド指定信号がLであると上記(3)(ハ−ドチョッピングモ−ド)となる。
【0047】
上述のように、トランジスタ18a,18bが共にオンする状態と、共にオフする状態と、一方がオンして他方がオフする状態とが存在し、いずれの状態になるかは、Vs6のレベルが、Vr1より小,Vr1とVr2との間,Vr2より大の3種類の領域のいずれであるかと、Vr1とVr2との間にあるときには、モ−タの回転子の回転方向が指定方向と同一か否か、によって定まる。
【0048】
信号S5が低レベルLである時には、比較回路16が出力する信号S71,S72の状態とは無関係に、常にアンドゲ−ト17a,17bの出力が共に低レベルLになり、トランジスタ18a,18bは共にオフになる。
【0049】
トランジスタ18a,18bを共にオンした時にコイル1aに流れる電流の立上り特性(上昇の速さ)は、回路の時定数によって定まり、制御により変えることはできない。しかし、電流を遮断する時には、トランジスタ18a,18bを共にオフする場合と、トランジスタ18aをオフに切換えてトランジスタ18bはオンのままとする場合とで、電流の立下り特性(下降の速さ)が変わるので、それを切換えて電流の立下りの速さを調整することができる。即ち、トランジスタ18a,18bを共にオフする場合には電流の変化が速く、トランジスタ18aをオフに切換えてトランジスタ18bはオンのままとする場合には電流の変化は遅い。
【0050】
電流の目標値(Vr1,Vr2)にほとんど変化がない時には、電流の立下り速度が遅い場合でも、基準のレベル(Vr1)と実際に流れる電流のレベル(Vs6)との偏差が増大することはないので、常にVs6<Vr2の状態が維持される。従ってこの時には、電流の変動幅が小さい。また、通電するコイルの相を切換える時のように、電流の目標値(Vr1,Vr2)が変更される時には、電流の立下り速度が遅いと、Vs6>Vr2になる。この場合、2つのトランジスタ18a,18bが共にオフするので、電流の立下り速度が上がり、電流は目標値(Vr1,Vr2)に追従してすばやく変化する。目標値の変化がなくなれば、基準電圧Vr1と電流レベルVs6との偏差が小さくなるので、再び電流の立下り速度が遅くなる。
【0051】
これによって、目標値の変化に対する電流の追従遅れが防止できるだけでなく、目標値の変化が小さい時には、電流の変化速度が遅いため、振動及び騒音の発生が抑制される。
【0052】
ところで、図3に示す比較回路16が出力する信号S71,S72によって電流の立下り速度を切換える場合には、それを切換えるタイミングとして最適な時点よりも実際の切換えが多少遅れる傾向がある。即ち、目標値が急激に低下する時点で、電流の立下りを速くするのが理想的であるが、実際に電流の偏差が大きくならないと信号S72がLにならないので、時間的に遅れが生じる。このため、目標値が非常に速く変化する場合、信号S71,S72による変化速度の自動切換だけでは、目標値に対する電流の追従性が不足する可能性がある。
【0053】
そこでこの実施例では、信号S5を制御することにより、電流(Vs6)の大きさとは無関係に、電流の立下り速度を速くすることができる。即ち、信号S5を低レベルLにすると、信号S71,S72とは無関係に、トランジスタ18a,18bが同時にオフするので、電流の立下り速度が速くなる。
【0054】
図3を参照すると、電流波形生成回路15は、2種類の基準電圧Vr1,Vr2と2値信号S5を出力する。基準電圧Vr1,Vr2及び2値信号S5は、それぞれ、メモリ(RAM)15b,15a及び15cに記憶された情報に基づいて生成される。メモリ15b,15a及び15cは、各々のアドレスにそれぞれ8ビット,8ビット及び1ビットのデ−タを保持している。メモリ15aから読み出される8ビットデ−タは、D/A変換器15eでアナログ電圧に変換され、増幅器15gを通って基準電圧Vr2になる。同様に、メモリ15bから読み出される8ビットデ−タは、D/A変換器15fでアナログ電圧に変換され、増幅器15hを通って基準電圧Vr1になる。また、増幅器15g,15hの入力には、CPU11が出力するアナログ信号S1のレベルが加算される。信号S1のレベルを調整することにより、基準電圧Vr1,Vr2を微調整することができる。また、メモリ15cが出力する1ビットデ−タは、アンドゲ−ト15iを通って信号S5になる。アンドゲ−ト15iの一方の入力端子には、CPU11が出力する2値信号(スタ−ト/ストップ信号)S3が印加される。SRモ−タ1を駆動している時には、常時信号S3が高レベルHになるので、メモリ15cの出力信号がそのまま2値信号S5になる。
【0055】
メモリ15a,15b及び15cは、それぞれ多数のアドレスを有しており、各々のアドレスは、回転子Rの回転位置(角度)の各々(1度単位)に対応付けられている。アドレスデコ−ダ15dは、角度センサ1dによって検出された回転子の回転位置の信号S9から、アドレス情報を生成する。このアドレス情報が、3組のメモリ15a,15b及び15cのアドレス入力端子に同時に入力される。従って、SRモ−タ1が回転する時には、メモリ15a,15b及び15cは、各々回転子の回転位置に応じたアドレスに保持されたデ−タを順次に出力する。従って、基準電圧Vr1,Vr2及び2値信号S5の状態は、回転位置毎に変化しうる。
【0056】
実際には、図4に示すような波形の電流を3相のコイルに流すために、メモリ15a及び15bには、それぞれ図8に示すような通電マップの情報が保持される。即ち、回転位置(この例では0.5度毎)の各々に対応付けたアドレスに、その位置で設定すべき電流の目標値が保持される。メモリ15a及び15bの情報は、それぞれ基準電圧Vr2及びVr1に対応しているので、Vr2>Vr1の関係を満たすように、メモリ15aの内容とメモリ15bの内容とは少し異なっている。前述のように、コイル1aに流れる電流のレベルは、基準電圧Vr1に追従するように変化するので、コイル1aに流したい電流の波形を基準電圧Vr1,Vr2としてメモリ15b及び15aに登録しておくことにより、図4に示すように電流を流すことができる。
【0057】
この実施例では、3相のコイル1a,1b及び1cに対する通電/非通電を、図4に示すように回転子が30度回転する毎に切換える必要があるが、図4に示すような波形をメモリ15b及び15aに登録しておくことにより、30度毎の通電/非通電の切換えも信号S71,S72によって自動的に実施される。即ち、各コイルの通電/非通電の切換えをCPU11が実施する必要はない。
【0058】
また、メモリ15cについては、大部分のアドレスに信号S5の高レベルHに対応する「1」の情報が保持されているが、電流の目標値(Vr1,Vr2)が急激に低下する角度に対応するアドレスには、信号S5の低レベルLに対応する「0」の情報(強制遮断情報)が保持されている。即ち、電流の目標値(Vr1,Vr2)の波形の立下り開始時点のように、その下降の傾きが急俊であり、電流の変化速度を速くした方が良いことが予め予想される回転位置では、信号S72による自動切換えを待つことなく、メモリ15cに記憶した情報によって信号S5を低レベルLに切換え、強制的に電流変化速度を速くする。これにより、電流変化速度の切換えに時間遅れが生じるのを避けることができ、目標値に対する電流の追従性が更に改善される。
【0059】
メモリ15a,15b及び15cは、書き込みと読み出しが可能であり、書き込みと読み出しを同時に実施しうる。メモリ15a,15b及び15cは、信号線S2を介してCPU11と接続されており、CPU11は、必要に応じてメモリ15a,15b及び15cの内容を更新する。
【0060】
CPU11の動作の概略を図6および図7に示す。まず図6を参照すると、電源がオンする(バッテリCB,電源回路14で、CPU11に動作電圧が加わる)と、ステップ51で初期化を実行する。即ち、CPU11の内部メモリの初期化および内部タイマ,割込等のモ−ドセットを実施した後、システムの診断を実施し、異常がなければ次の処理に進む。
【0061】
ステップ52では、入力インタ−フェ−ス12を介して、シフトレバ−,ブレ−キスイッチ,イグニションキ−スイッチVSC,アクセルスイッチ,アクセル開度センサのそれぞれが出力する信号の状態を読取り、駆動電圧Vp(絶縁電圧変換回路VCTの出力アナログ電圧)を読込み、状態デ−タおよび電圧値デ−タを内部メモリに保存する。
【0062】
そして、ステップ61で、イグニションキ−スイッチVScのオン/オフ(信号VSsのH/L)をチェックし、それがオン(H)であると、ステップ62で、今回がオフからオンへの切換りであるかを、レジスタFvscのデ−タ(すでにオン中であると1、オン中でないと0)を参照して判定する。今回がオフからオンへの切換りであると判定すると、ステップ54,55で、状態デ−タを参照して正常/異常のチェックをして、正常であると、制御電源リレ−CRをオンにし、駆動電源リレ−PRをオンにして、レジスタFvscに1を書込んで、レディランプを点灯する(ステップ56〜59)。なお、以下においてカッコ内には、ステップという語を省略して、ステップ表示記号のみを記す。
【0063】
次に、図7に示す、SRモ−タの定常制御に進み、以降、イグニションキ−スイッチVSCがオフに切換わるまで、ステップ52−61−62−図7の63〜69,6A−図6の52−・・・と、定常制御ル−プをめぐる。
【0064】
図7のステップ63では、ステップ52で検出した状態に何らかの変化があった場合には、ステップ63からステップ64に進む。変化がない時には、ステップ63からステップ65に進む。
【0065】
ステップ64では、ステップ62で検出した各種状態に基づいて、SRモ−タ1の所要駆動方向(指定方向)を決定して駆動方向を示す信号S10(H:CW/L:CCW)をエクスクル−シブノアゲ−ト17dに出力し、駆動トルクの目標値を決定する。例えば、アクセル開度センサによって検出されたアクセル開度が増大した時には、駆動トルクの目標値も増大する。また、ここで目標トルクの変化を示すトルク変更フラグをセットする。
【0066】
ステップ65では、SRモ−タ1の回転速度を検出する。この実施例では、角度センサ1dの角度検出デ−タ(11ビット)のビットデ−タがSRモ−タの回転子の回転に応じて変化し、その変化周期が回転速度に逆比例するので、CPU11は、下位ビットの変化周期を測定してモ−タ回転速度を算出する。算出した回転速度のデ−タは内部メモリに保存する。
【0067】
SRモ−タ1の回転速度に変化がある時には、ステップ66からステップ68に進み、回転速度に変化がなければステップ67に進む。ステップ67では、トルク変更フラグの状態を調べ、フラグがセットされている時、即ち目標トルクの変化がある時には、ステップ68に進み、トルクに変化がない時にはステップ62に戻る。
【0068】
ステップ68では、電流マップメモリ13aからデ−タを入力し、次のステップ69では、波形マップメモリ13bからデ−タを入力する。この実施例では、電流マップメモリ13a及び波形マップメモリ13bは、予め様々なデ−タを登録した読み出し専用メモリ(ROM)で構成してあり、電流マップメモリ13aには図8に示すようなデ−タが保持され、波形マップメモリ13bには、図12に示すようなデ−タが保持されている。
【0069】
即ち、電流マップメモリ13aには、様々な目標トルクと様々な回転数(モ−タの回転速度)のそれぞれに対応付けられた多数のデ−タCnm(n:トルクに対応する列の数値,m:回転数に対応する行の数値)が保持されており、デ−タCnmの1組には、通電オン角度,通電オフ角度,及び電流目標値が含まれている。例えば、トルクが20[N・m]で回転数が500[rpm]の時のデ−タC34の内容は、52.5度,82.5度及び200[A]である。即ち、0〜90度の回転位置の範囲内において、特定のコイルに52.5〜82.5度の範囲で200Aの電流を流し、0〜52.5度の範囲及び82.5〜90度の範囲では電流を遮断することを意味する。ステップ68では、その時のトルクと回転数に応じて選択した、Cmnの1組のデ−タを入力する。
【0070】
但し、実際にコイルに流す電流の目標値は、一般的な矩形波状に変化するのではなく、立上り及び立下りが緩やかな波形になる。この波形が、波形マップメモリ13bに基づいて決定される。
【0071】
図12に示すように、波形マップメモリ13bには、様々な回転数(モ−タの回転速度)のそれぞれに対応付けられた多数のデ−タD1n及びD2n(n:回転数に対応する行の数値)が保持されている。デ−タD1nは立上り所要角度であり、電流を低レベル(0[A])から高レベル(例えば200[A])に立ち上げるまでの回転角度変化量を示している。デ−タD2nは立下り所要角度であり、電流を高レベル(例えば200[A])から低レベル(0[A])に立ち下げるまでの回転角度変化量を示している。
【0072】
例えば、図8に示す電流マップのC34のデ−タを使用する場合、通電オン角度である52.5度よりD1nの角度だけ手前の位置から、電流目標値の立上げを開始し、52.5度で100%まで緩やかに立ち上がるように電流目標値の波形を変化させ、通電オフ角度である82.5度よりD2nの角度だけ手前の位置から、電流目標値の立下げを開始し、82.5度で立下げを完了するように、緩やかに電流目標値を変化させる。
【0073】
波形マップメモリのデ−タD1n,D2nは、回転数[rpm]毎に最適な時間(角度)で電流の立上り及び立下りが変化するように予め定めてある。即ち、立上り及び立下りが速すぎると、励磁の切換り時の磁束の微分値が大きくなり振動及び騒音が大きくなるし、立上り及び立下りが遅すぎると、駆動トルクが著しく低下し駆動効率も低下するので、振動及び騒音を充分に抑制でき、しかも駆動効率の低下も小さくなるような値が、D1n,D2nとして定められる。また特に、D1nに対応する立上り時間とD2nに対応する立下り時間は、いずれも、SRモ−タ1の固有振動周波数(共振周波数)の半周期よりも大きくなるように定めてある。このようにすると、励磁の切換り時に生じる振動の周波数が、SRモ−タ1の固有振動周波数よりも低くなるため、共振が防止され、振動及び騒音レベルの増大が抑制される。
【0074】
図7のステップ69では、その時の回転数によって波形マップメモリ13b上から1組のデ−タD1n,D2nを選択し、それらのデ−タをCPU11に入力する。例えば、回転数[rpm]が500の時には、デ−タD14及びD24を選択して入力する。
【0075】
次のステップ6Aでは、ステップ68で入力したデ−タCnm及びステップ69で入力したデ−タD1n,D2nに基づいて、図9に示すような通電マップのデ−タを生成し、この最新の通電マップによって、図3に示す電流波形生成回路のメモリ15a,15b,15cのデ−タを更新(書き替え)する。勿論、図2に示す1相分のメモリ15a,15b,15cに通電マップを書込むだけでなく、3相全てのメモリについて、それぞれ通電マップを作成し、そのデ−タを各々のメモリに書き込む。
【0076】
実際には、次のようにして通電マップを作成する。第3相の場合、デ−タCnmに含まれている通電オン角度Aonから立上り所要角度D1nを引いた角度位置A1の電流目標値を0、通電オン角度Aonの位置をCnmに含まれている電流目標値(例えば200[A])とし、角度位置A1とAonとの間では、その間を滑らかに立上る曲線で結ぶように、デ−タを補間する。即ち、ロ−タ角度の0.5度毎に前記曲線に近似する値を計算して求め、それを各々の角度における電流目標値とする。同様に、デ−タCnmに含まれている通電オフ角度Aoffから立下り所要角度D2nを引いた角度位置A2では電流目標値をCnmに含まれている電流目標値(例えば200[A])とし、通電オフ角度Aoffの位置の電流目標値を0とし、角度位置A2とAoffとの間では、その間を滑らかに立下る曲線で結ぶように、デ−タを補間する。即ち、ロ−タ角度の0.5度毎に前記曲線に近似する値を計算して求め、それを各々の角度における電流目標値とする。上記以外の角度位置には、0を電流目標値として書き込む。
【0077】
また、第1相及び第2相については、第3相の通電マップのデ−タを、それぞれ30度及び60度ずらしたものをそのまま用いる。このようにして、図9に示すような通電マップが作成される。なお図10に示す通電マップは、メモリ15bに書き込まれるデ−タ(Vr1)のみを示しており、メモリ15aに書き込むデ−タ(Vr2)は図9の通電マップの値より少し大きい値になる。
【0078】
この実施例では、メモリ15a,15b,15cのデ−タに基づいて電気コイル1aに流れる電流が制御されるので、CPU11がメモリ(3相分の15a,15b,15c)に通電マップを書き込むだけで、それに従うように、各コイルの励磁切り換えが、ハ−ドウェア回路により自動的に実施される。
【0079】
CPU11は、上述のステップ62〜6Aの処理を繰り返し実行する。そして、検出したSRモ−タの回転速度及びトルクが一定の場合には、ステップ66−67−62を通るが、回転速度が変化した場合、又はトルクが変化した場合には、ステップ68−69−6Aを実行するので、メモリ15a,15b,15c上の通電マップが更新される。
【0080】
上述の実施例によれば、ソフトチョッピングを行なう条件(Vr1<Vs6≦Vr2)が成立しトランジスタ18aをオフにし本来はトランジスタ18bもオフにするときでも、CPU11が信号S10にて指定したモ−タ回転方向に対して、方向検出回路5が検出し信号S11にて表わされる実際の回転方向が異っているとき、エクスクル−シブノアゲ−ト17dの出力がLとなってアンドゲ−ト17cの出力がLに拘束され、これによりアンドゲ−ト17aの出力がLに拘束されて、トランジスタ18bがオフにされる。これによりトランジスタオフ直後に電気モ−タには図11の(b)に示すように電源ライン18eに帰還(回生)し、これにより過大な電流がトランジスタ18bに流れず、その破壊のおそれはない。
【0081】
ステップ52で読込んだ、イグニションキ−スイッチVSCのオン/オフを示す信号VSsが、L(オフ)を示すものに切換わると、ステップ61からステップ53に進み、ここではレジスタFvscのデ−タが1(駆動電源リレ−PRオン)であるので、駆動電源リレ−PRをオフにする(71)。そして駆動電源電圧Vp(絶縁電圧変換回路VCTの出力電圧)が1V未満かをチェックして(72)、1V以上であると、各相電流目標値を20Aに定める(77)。すなわち、各相電流目標値を格納するための各相レジスタに、20Aを示すデ−タを書込む。次にSRモ−タ1の回転速度が1rpm未満かをチェックして(78)、1rpm未満であると、電流マップメモリ13aのコンデンサ放電用電流値テ−ブルから、そのときの回転角度に対応付けられている第1〜3相の電流値を読出して、これらを各相レジスタに更新書込みする(82)。
【0082】
なお、電流マップメモリ13aのコンデンサ放電用電流値テ−ブルには、表2aおよび表2bの通電電流値が、回転角対応で書込まれており、CPU11は、そのときのSRモ−タ1の回転子の回転角度(0〜360度)に対応する通電電流値を読出す。なお、回転角度が0〜45度のときには回転角度デ−タでメモリアクセスアドレスを定めるが、46〜90度のときにはその値より45度を減算した値で、91〜135度のときにはそれより90度を減算した値で、136〜180度のときには135度を減算した値で、181〜225度のときにはそれより180度を減算した値で、226〜270度のときにはそれより225度を減算した値で、271〜315度のときにはそれより270度を減算した値で、また、316〜360度のときにはそれより315度を減算した値で、メモリアクセスアドレスを定める。
【0083】
CPU11は、ステップ83で各相レジスタにステップ82で書込んだデ−タを、コントロ−ラ1〜3に転送してメモリ15bに書込み、またメモリ15cに連続通電とするデ−タを転送して信号S3をHにする。コントロ−ラ1〜3は、転送を受けた目標電流値デ−タをメモリ15bを介してD/Aコンバ−タ15fに出力し、通電指定デ−タをメモリ15cを介してアンドゲ−ト15iに出力する。これにより、SRモ−タ1の各相電気コイル1a〜1cに、表2a,表2bに示す電流値が流れる。ただし、これはコンデンサCapの残留電圧が、該電流値を流すに十分な高い電圧のときである。残留電圧が急速に低下しこれによりコイル電流が目標電流値未満となるときには比較器S71の出力がHのままとなり、定常駆動時のようなチョッピングは現われなくなる。
【0084】
ところで、ステップ78でモ−タ回転速度が1rpm以上と検知したときにはCPU11は、モ−タの回転方向に対応して、それとは逆方向の回転を行なう通電指令を、目標電流値(ここでは20A)と共にコントロ−ラ1〜3に与える(80,81)。このときの通電指令は、前述の定常駆動時のときと同様であり、目標電流値が20A固定である点のみ異なる。
【0085】
そして、上述のモ−タ通電によりコンデンサCapの電圧が1V未満になるとCPU11は、各相レジスタに目標電流値0Aを書込み(72,73)、これをコントロ−ラ1〜3に与えて通電停止を指示する(74)。そして制御電源リレ−CRをオフにして(75)、レジスタFvscをクリアし(76)、その後は、イグニションキ−スイッチVSCがオンになるのを、ステップ52−61−53−52とめぐって待機する。
【0086】
なお、上述のSRモ−タ1は、最大トルク165N・m、最大出力45KWである。コンデンサCapの残留電荷Qは、バッテリ電圧が288Vとすると、Q=CV=8100μF×288Vとなり、この電荷を150msec以内に一定電流Iで放電するとすれば、I=CV/t=15.6Aとなり、15.6A以上の通電を行なえばよい。この観点から、まずは電流目標値を20Aに設定するようにした(図6の77)。
【0087】
表1a,表1b,表2aおよび表2bの各値は、上述のSRモ−タ1についての計算値(推定値)であり、グラフで表わすと表1a,1bの20A推定トルクは図15に示すものとなる。表2a,2bに示す「通電電流」は図16に示すものとなり、表2a,2bに示す各相トルクは図17に示すものとなる。
【0088】
上述の電流マップメモリ13aのコンデンサ放電用電流値テ−ブルには表2a,2bの「通電電流」デ−タを書込んでいるので、全相同時通電(図6の83)によっても、モ−タトルクは確実に零にならない場合が考えられる。しかし、駆動電源リレ−PRオフ時にSRモ−タが回転していた場合、あるいは、全相同時通電(図6の83)によってモ−タが回転を始めると仮定しても、回転速度が1rpm以上であると、あるいは1rpm以上になると、逆転用の通電が行なわれる(80,81)ので、モ−タ回転は確実に抑止される。実際には、全相同時通電(図6の83)によってトルクの総和は零にはならず、回転角に応じたトルクが発生する。ただし最大トルクは4N・mと極く小さく、通電時間も略50msec(3相に通電するので略150msec/3)と短く、人の感覚では、回転はほとんど認知できない。
【0089】
したがって、図6のステップ82の「角度対応電流値算出」は省略し、設定した20A(ステップ77)をそのまま「全相同時通電」(83)に用いてもよい。この場合でも、人の感覚では、回転はほとんど認知できないと推察するが、微視的には、上述の実施例よりも、コンデンサ放電時のモ−タ回転はやや大きくなると推察する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を、駆動電源回路を主体に示すブロック図である。
【図2】 図1に示す実施例を、制御システム構成を主体に示すブロック図である。
【図3】 図2に示す制御システムの主要部分の、3相駆動回路の中の1相駆動回路のみの具体的な構成を示すブロック図である。
【図4】 図1に示すSRモ−タ1を駆動する場合の励磁電流指示の波形例を示すタイムチャ−トである。
【図5】 図1に示すSRモ−タ1に流す励磁電流波形の駆動条件に応じた変化を示すタイムチャ−トである。
【図6】 図1に示すCPU11の動作概要の一部を示すフロ−チャ−トである。
【図7】 図1に示すCPU11の動作概要の残部を示すフロ−チャ−トである。
【図8】 図2に示す電流マップメモリ13aの一部のデ−タの内容を示すマップである。
【図9】 図3に示すメモリ15a,15b,15cに書込まれるデ−タの一部を示すマップである。
【図10】 SRモ−タにおいて一般的な通電制御を実施した場合の電流,磁束,磁束変化を示すタイムチャ−トである。
【図11】 SRモ−タの電流の立上り及び立下りを緩やかに変化させた場合の電流,磁束,磁束変化を示すタイムチャ−トである。
【図12】 図2に示す波形マップメモリ13bの一部のデ−タの内容を示すマップである。
【図13】 図3に示すインバ−タ18の、ハ−ドチョッピングモ−ドでのモ−タ電流を示す図面であり、(a)はモ−タに駆動電流を流しているときの電流通流方向を、(b)は駆動電流の供給を遮断したときの電流通流方向を、(c)は時系列の電流波形の概要を示す。
【図14】 図2に示すインバ−タ18の、ソフトチョッピングモ−ドでのモ−タ電流を示す図面であり、(a)はモ−タに駆動電流を流しているときの電流通流方向を、(b)は駆動電流の供給を遮断したときの電流通流方向を、(c)は時系列の電流波形の概要を示す。
【図15】 表1a,1bに示す各相推定トルクを示すグラフである。
【図16】 表2a,2bに示す各相通電電流を示すグラフである。
【図17】 表2a,2bに示す各相トルクを示すグラフである。
【符号の説明】
1:SRモ−タ
1a,1b,1c:電気コイル
1d:角度センサ
2,3,4:電流センサ
11:CPU
12:入力インタ−フェ−ス
13a:電流マップメモリ
13b:波形マップメモリ
14:電源回路
15:電流波形生成回路
15a,15b,15c:メモリ
15d:アドレスデコ−ダ
15e,15f:D/A変換器
15g,15h:増幅器
16:比較回路
16a,16b:アナログ比較器
17:出力判定回路
17a〜17c:アンドゲ−ト
17d:エクスクル−シブノアゲ−ト
18,19,1A:各相ドライバ
18a,18b:トランジスタ(IGBT)
18c,18d:ダイオ−ド
18e,18f:電源ライン
Vr1,Vr2:基準電圧
Claims (5)
- 電源スイッチを介して直流電源に接続されるモ−タドライバ;
該モ−タドライバを介して電気モ−タへの通電電流値を制御するモ−タ電流コントロ−ラ;および、
前記電源スイッチが閉から開に切換わると、前記モ−タ電流コントロ−ラに電気モ−タの各相が同時に発生する各回転トルクの総和を実質上零とするための通電を指示する放電制御手段;を備える電気モ−タの通電制御装置。 - 前記電気モ−タの回転速度および方向を検出する速度検出手段;を更に備え、前記放電制御手段は、回転速度が設定値以上のときは電気モ−タの回転とは逆方向に電気モ−タを回転駆動する通電を前記モ−タ電流コントロ−ラに指示し、回転速度が設定値未満のときに電気モ−タの各相が同時に発生する各回転トルクの総和を実質上零とするための通電を指示する;請求項1記載の電気モ−タの通電制御装置。
- 前記電気モ−タの各相が同時に発生する各回転トルクの総和を実質上零とするための通電は、電気モ−タへの全相同時通電である;請求項1又は2に記載の電気モ−タの通電制御装置。
- 前記電気モ−タの回転角を検出する角度検出手段;を更に備え、前記放電制御手段は、電気モ−タの回転角に対応する目標電流値を決定し、これを前記モ−タ電流コントロ−ラに与える、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の電気モ−タの通電制御装置。
- 前記放電制御手段は、電気モ−タの各相が発生するトルクの総和を実質上零とするための、電気モ−タの回転角に対応する電流値を格納したメモリを含み、該メモリから角度検出手段が検出した回転角に対応する電流値を読み出してこれを目標電流値として前記モ−タ電流コントロ−ラに与える、請求項4に記載の電気モ−タの通電制御装置。
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-
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