JP3801557B2 - 電動射出成形機の負荷監視方法 - Google Patents
電動射出成形機の負荷監視方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3801557B2 JP3801557B2 JP2002323232A JP2002323232A JP3801557B2 JP 3801557 B2 JP3801557 B2 JP 3801557B2 JP 2002323232 A JP2002323232 A JP 2002323232A JP 2002323232 A JP2002323232 A JP 2002323232A JP 3801557 B2 JP3801557 B2 JP 3801557B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- time
- cycle
- motor
- load
- load level
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 41
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 title claims description 25
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 title claims description 19
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims description 36
- 238000004904 shortening Methods 0.000 claims description 28
- 238000002347 injection Methods 0.000 claims description 15
- 239000007924 injection Substances 0.000 claims description 15
- 230000008569 process Effects 0.000 description 21
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 10
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 10
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 6
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 5
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 5
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 3
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 3
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000002123 temporal effect Effects 0.000 description 2
- 208000019901 Anxiety disease Diseases 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 230000036506 anxiety Effects 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 230000004044 response Effects 0.000 description 1
- 238000012552 review Methods 0.000 description 1
- 238000005303 weighing Methods 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02P—CONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
- H02P29/00—Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
- H02P29/02—Providing protection against overload without automatic interruption of supply
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/27—Sprue channels ; Runner channels or runner nozzles
- B29C45/28—Closure devices therefor
- B29C45/2806—Closure devices therefor consisting of needle valve systems
- B29C45/281—Drive means therefor
- B29C2045/2824—Needle valves driven by an electric motor
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動モータ(サーボモータ)を用いた駆動部の負荷を監視する電動射出成形機の負荷監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、駆動部にサーボモータを用いる電動射出成形機では、負荷電流に応じてサーボモータが発熱するため、成形条件や成形環境等により、サーボモータがいわゆるオーバヒートしてサーボモータの動作不良や破損等を招く虞れがある。したがって、この種の電動射出成形機では、通常、サーボモータの発熱量を検出するとともに、発熱量(検出値)が予め設定した停止用設定値に達したなら過負荷状態と判断し、サーボモータを強制的に停止する制御を行うことにより、サーボモータの保護を図っている。
【0003】
ところで、電動射出成形機の場合、成形中におけるサーボモータの停止は、成形工程が途中で中断することになるため、稼働率を低下させるなどの成形再開後の成形工程に悪影響を及ぼす虞れがあり、成形工程の中断はできるだけ避ける必要がある。このため、従来では、例えば、特開平11−235743号公報のように、試運転時において、サーボモータに流れる負荷電流に基づいて過負荷不安領域に入っているか否かを判断し、過負荷不安領域に入っている場合には、運転設定条件が余裕を持つように見直すことにより、実際の成形時に、運転(成形工程)が中断されることがないようにした運転設定条件チェック方法も提案されている。
【特許文献1】
特開平11−235743号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の方法は、次のような問題点があった。
【0005】
第一に、運転設定条件に余裕を持つように見直す際に、成形サイクルに無駄な時間を含む可能性があり、生産効率及び生産性の低下を招く虞れがある。即ち、成形サイクルは、通常、数秒〜数分であるため、一成形サイクル中に無駄となる僅かな時間が含まれていても、生産全体ではかなりの時間的ロス(生産性低下)を生じる。
【0006】
第二に、正規の成形を行う前の試運転段階における設定条件の見直しに過ぎないため、実際に成形を行う際の動作状態を反映できず、的確な成形条件を設定できない虞れがあるなど、成形品質の低下を招く虞れがある。
【0007】
本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、オペレータが実際の負荷状態をリアルタイムで的確に把握し、成形サイクル時間の最適化などによって成形工程の中断回避や生産効率及び生産性の向上を図ることができるとともに、的確な成形条件を設定維持することにより成形品質の向上を図ることができる電動射出成形機の負荷監視方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
本発明に係る電動射出成形機1の負荷監視方法は、少なくとも射出モータMa,計量モータMb,型締モータMc,突出しモータMdの一又は二以上を含む駆動モータを用いた駆動部の負荷を監視するに際し、駆動部における成形サイクル毎の平均負荷レベルXcを求めるとともに、この平均負荷レベルXcを予め設定した基準負荷レベルXsまで下降(又は上昇)させるための、無負荷運転時又は停止時の時間を伸長(又は短縮)するサイクル伸長時間te(又はサイクル短縮時間ti)を演算し、このサイクル伸長時間te(又はサイクル短縮時間ti)を直接又は間接的に表示することを特徴とする。
【0009】
この場合、好適な実施の態様により、二以上の駆動モータMa…の平均負荷レベルXc…をそれぞれ求め、最も大きい平均負荷レベルに対するサイクル伸長時間te(又はサイクル短縮時間ti)を演算して表示することができる。なお、平均負荷レベルXcが、基準負荷レベルXsを越えた際には、アラームにより報知することができる。
【0010】
【実施例】
次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0011】
まず、本実施例に係る負荷監視方法を実施できる電動射出成形機1の構成について、図3を参照して説明する。
【0012】
図3は、電動射出成形機1の概要を仮想線で示すとともに、特に、金型Cの型締を行う型締装置1cに備える型締機構の駆動部となる型締モータMcを制御する制御系を示す。10はサーボアンプであり、このサーボアンプ10には、型締モータ(サーボモータ)Mcを駆動するモータドライブ回路11を備えるとともに、型締モータMcに供給される負荷電流Icから平均負荷レベルXcを求める平均負荷レベル演算部12を備える。このため、モータドライブ回路11と型締モータMcを接続する接続ラインには、型締モータMcに供給される負荷電流Icの大きさを検出する電流検出器13を付設する。
【0013】
一方、型締モータMcには、当該型締モータMcの発熱温度を直接検出し、設定温度に達したなら過負荷検出信号を出力する第一サーモスタット14を付設するとともに、モータドライブ回路11には、当該モータドライブ回路11の発熱温度を直接検出し、設定温度に達したなら過負荷検出信号を出力する第二サーモスタット15を付設する。そして、第一サーモスタット14及び第二サーモスタット15は、制御指令部16に接続する。
【0014】
他方、Uはコンピュータ処理機能を有するコントローラ本体部であり、このコントローラ本体部Uには、コンピュータ処理機能に基づく制御指令部16及び伸縮時間演算部17を備えるとともに、表示処理部18を備える。この場合、伸縮時間演算部17には、平均負荷レベル演算部12から平均負荷レベルXcが付与されるとともに、伸縮時間演算部17の演算結果(時間値)は、制御指令部16及び表示処理部18にそれぞれ付与される。また、制御指令部16からモータドライブ回路11には、型締モータMcを制御する制御信号Scが付与される。さらに、平均負荷レベル演算部12は、表示処理部18とモータドライブ回路11に接続するとともに、表示処理部18の出力側は、表示部(ディスプレイ)19に接続する。
【0015】
以上、型締モータMcに対する制御系を示したが、電動射出成形機1は、その他の駆動部に備える駆動モータとして、図3に示すように、型締装置1cの金型Cにより成形された成形品に対する突出しを行う突出しモータ(サーボモータ)Md,射出装置1iのスクリュを進退移動させる射出モータ(サーボモータ)Ma,射出装置1iのスクリュを回転させる計量モータ(サーボモータ)Mb等を備えており、各モータMa,Mb,Mdにも前述したサーボアンプ10と同様のサーボアンプ(10…)が接続されている。したがって、各サーボアンプ(10…)の平均負荷レベル演算部(12…)から得る射出モータMaの平均負荷レベルXa,計量モータMbの平均負荷レベルXb及び突出しモータMdの平均負荷レベルXdもそれぞれ伸縮時間演算部17に付与されるとともに、制御指令部16からは各サーボアンプ(10…)のモータドライブ回路(11…)に対して射出モータMaを制御するための制御信号Sa,計量モータMbを制御するための制御信号Sb及び突出しモータMdを制御するための制御信号Sdが付与される。また、各モータXa…及び各モータドライブ回路(11…)には、第一サーモスタット14と第二サーモスタット15と同様のサーモスタットを付設し、各サーモスタット14,15は制御指令部16に接続する。
【0016】
次に、本実施例に係る電動射出成形機1の負荷監視方法について、図3〜図5を参照しつつ図1及び図2に示すフローチャートに従って説明する。
【0017】
図5は、射出モータMa,計量モータMb,型締モータMc及び突出しモータMdの動作状態を示すタイミングチャートである。なお、図5中、「OFF」は、必ずしも各モータMa…に対する通電停止を意味するものではなく、各モータMa…が無負荷の状態で作動している場合も含む。
【0018】
今、通常の成形工程が行われているものとする。型締モータMcは、図5(c)のように、型締工程(型閉工程を含む)及び型開工程で作動(ON)して負荷電流Icが流れるとともに、他の工程では停止(OFF)する。型締モータMcの作動(ON)区間では、当該型締モータMcに負荷電流Icが流れるため、この負荷電流Icに基づいて平均負荷レベルXcを求める。
【0019】
この場合、まず、負荷電流Icの大きさを、電流検出器13により検出する(ステップS1)。そして、この検出結果を平均負荷レベル演算部12に付与し、演算により平均負荷レベルXcを求める。即ち、一成形サイクル区間における負荷の大きさ(負荷電流Ic)の二乗を時間で積分し、この結果から平均負荷レベルXcを求める(ステップS2,S3)。具体的には、連続運転可能な最大負荷電流に対する負荷電流割合をx〔%〕,一成形サイクル時間をtm〔秒〕とした場合、一成形サイクル区間の平均負荷レベルXcは、〔数1〕式から求めることができる。
【数1】
【0020】
このような平均負荷レベル(平均負荷率)Xcを、成形サイクルが継続する限り、順次一成形サイクル区間毎に求める(ステップS4)。同様に、射出モータMaは、図5(a)のように、射出工程及び計量工程で作動(ON)するとともに、他の工程では停止(OFF)する。また、計量モータMbは、図5(b)のように、計量工程で作動(ON)し、かつ他の工程では停止(OFF)する。さらに、突出しモータMdは、図5(d)のように、突出し工程で作動(ON)するとともに、他の工程では停止(OFF)する。したがって、図2に示すように、射出モータMa,計量モータMb及び突出しモータMd側においても、上述した型締モータMc側と同様に、射出モータMaの平均負荷レベル(平均負荷率)Xa,計量モータMbの平均負荷レベル(平均負荷率)Xb及び突出しモータMdの平均負荷レベル(平均負荷率)Xdを演算により求める(ステップS21.S22,S23,S24)。
【0021】
ところで、コントローラ本体部Uには、予め基準負荷レベル(基準負荷率)Xsが設定されている。この基準負荷レベルXsは、上述した連続運転可能な最大負荷に対して一定の余裕を見込んだレベルを設定することができ、実施例は、95〔%〕に設定した場合を例示する。これにより、コントローラ本体部Uでは、各平均負荷レベルXa,Xb,Xc,Xdの大きさを監視し、いずれかの平均負荷レベルXa…が基準負荷レベルXsを越えた際に、アラームにより報知する(ステップS25,S26,S27,S28,S29)。
【0022】
一方、各平均負荷レベルXa,Xb,Xc,Xdは、伸縮時間演算部17に取込まれる(S30,S31,S32,S33)。伸縮時間演算部17では、得られた平均負荷レベルXa,Xb,Xc,Xdのうち最も大きいもの(最大値)を判別(選択)する(ステップS34)。また、伸縮時間演算部17では、選択された平均負荷レベルXa(又はXb,Xc,Xd)に対するサイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiを演算するとともに、この結果を表示処理部18に付与して表示を行う(ステップS35)。以下、選択された平均負荷レベルXa(又はXb,Xc,Xd)に対する処理について具体的に説明する。図1に示すフローチャートは、平均負荷レベルXcが選択された場合を示している。
【0023】
まず、伸縮時間演算部17では、選択された平均負荷レベルXcの大きさに基づいて、前述した基準負荷レベルXsまで下降又は上昇させるためのサイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiを演算する(ステップS5,S6,S7,S8,S9,S10)。即ち、基準負荷レベルXsに対する平均負荷レベルXcの大きさを判断し、平均負荷レベルXcが基準負荷レベルXsを越えている場合(Xc>Xs)には、サイクル伸長時間teを演算する(ステップS6,S9)。この場合、基準負荷レベルXsは95〔%〕であるため、サイクル伸長時間teは、te=(Pm/Xc2)−(Pm/0.952)の演算式から求めることができる。
【0024】
他方、平均負荷レベルXcが基準負荷レベルXs未満の場合(Xc<Xs)には、サイクル短縮時間tiを演算する(ステップS7,S10)。この場合、サイクル短縮時間tiは、ti=(Pm/0.952)−(Pm/Xc2)の演算式から求めることができる。
【0025】
さらに、平均負荷レベルXcが基準負荷レベルXs(95〔%〕)に略一致する場合(Xc=Xs)には、理想的な負荷状態で動作していることになり、伸縮時間演算部17は、サイクル伸長時間te及びサイクル短縮時間tiのいずれの演算も行わない(ステップS8)。
【0026】
そして、得られたサイクル伸長時間teは、図4(a)に示すように、例えば、赤色のバー表示部31によりディスプレイにおける伸縮時間表示部30に表示する(ステップS11)。また、サイクル短縮時間tiは、図4(b)に示すように、例えば、緑色のバー表示部32によりディスプレイの伸縮時間表示部30に表示する(ステップS12)。なお、Xc=Xsの場合には、無表示、即ち、いずれのバー表示部31,32も表示しない(ステップS13)。この表示は、一成形サイクル毎に更新される(ステップS14)。この場合、更新は、図2に示した条件に従う。したがって、他の射出モータMa,計量モータMb及び突出しモータMdのいずれかの平均負荷レベルXa,Xb又はXdが、型締モータXcの平均負荷レベルXcよりも大きくなった場合には、大きくなった平均負荷レベルXa,Xb又はXdに基づくサイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiが表示される。図4中、33a,33b,33c,33dは、サイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiが表示されている各モータMa…を示す駆動モータ表示部であり、上述した、型締モータMcに対するサイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiが表示されているときは、「型締」が表示された駆動モータ表示部33cの上側におけるインジケータ34cが点灯する。
【0027】
一方、オペレータは、サイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiを監視することにより、それに対する対策を講じることができる。例えば、サイクル伸長時間teが表示された場合、そのサイクル伸長時間teに基づいて実際のサイクル時間を伸長させることができる。即ち、全ての駆動モータMa…が運転を停止している区間又は負荷レベルXc…がきわめて小さい区間の時間が長くなるように設定変更する。具体的には、全モータMa…が処理を停止している区間となる冷却時間,型開閉時間の一方又は双方の時間が長くなるように設定変更する。この場合、サイクル時間自動設定キー等を設け、この設定キーをONすることにより、予め設定された工程区間の時間がサイクル伸長時間teだけ自動的に伸長されるようにしてもよい。また、樹脂の種類等により、オペレータがサイクル時間の変更は好ましくないと判断した場合において、他の条件、例えば、圧力,速度,温度等を点検し、必要により設定条件の変更等によって対策を講じることもできる。
【0028】
他方、サイクル短縮時間tiが表示された場合も上述したサイクル伸長時間teの場合と同様に、そのサイクル短縮時間tiに基づいて実際のサイクル時間を短縮させることができるとともに、他の条件、例えば、圧力,速度,温度等を点検し、必要により設定条件の変更等によって対策を講じることもできる。
【0029】
さらに、第一サーモスタット14…と第二サーモスタット15…により、各モータMa…と各モータドライブ回路11…の発熱を直接的に監視する。前述した平均負荷レベルXa…に基づく監視は、負荷電流Ic…に基づく間接的な監視であるため、このような間接的な監視と直接的な監視により二重の保護機能を持たせている。これにより、例えば、外部環境(室温)の変化等により、実際の温度上昇が大きい場合等には、平均負荷レベルXa…に基づく間接的な監視では対応できない虞れもあるため、各サーモスタット14…,15…のいずれかが、過負荷状態に基づいて検出信号を出力した場合には、過負荷停止処理を行う。この場合、適正な外部環境温度で使用しているときは、最初に、平均負荷レベルXa…に基づく間接的な監視により過負荷が検出され、次いで、各サーモスタット14…,15…による過負荷検出が行われるように設定する。
【0030】
このような本実施例に係る負荷監視方法によれば、サイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiを表示させるようにしたため、オペレータは、サイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiを監視することにより、実際の負荷状態をリアルタイムで的確に把握できるため、速やかに、それに対する対策を講じることができる。例えば、サイクル伸長時間teが表示された際は、サイクル時間を伸長し、冷却時間を長くすることにより、過負荷異常に基づく成形工程の無用な中断を事前に回避することができる。また、サイクル短縮時間tiが表示された際は、サイクル時間を短縮し、サイクル時間の最適化を図ることにより、サイクル時間に含まれる無駄な時間(時間的ロス)を排除して生産効率及び生産性の向上を図ることができる。しかも、実際の動作状態を反映させた的確な成形条件を設定維持することにより、成形品質の向上を図ることができる。
【0031】
以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,形状,手法等において本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。
【0032】
例えば、本発明におけるサイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiは、高度の正確性が要求されるものではなく、オペレータが負荷状態を把握、特に、負荷状態が過負荷側にあるか低負荷側にあるか或いはそのレベルがどの程度になっているかを把握できれば、オペレータは事前の対策に反映することができる。したがって、必要により、サイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiを間接的に表示、例えば、サイクル伸長時間の単位を除き、単なる度合の表示であってもよいし、平均負荷レベルをそのまま表示してもよい。また、サイクル伸長時間te又はサイクル短縮時間tiは、数値表示するなど、その表示態様は任意である。
【0033】
【発明の効果】
このように、本発明に係る電動射出成形機の負荷監視方法は、少なくとも射出モータ,計量モータ,型締モータ,突出しモータの一又は二以上を含む駆動モータを用いた駆動部の負荷を監視するに際し、駆動部における一成形サイクル毎の平均負荷レベルを求めるとともに、この平均負荷レベルを予め設定した基準負荷レベルまで下降(又は上昇)させるための、無負荷運転時又は停止時の時間を伸長(又は短縮)するサイクル伸長時間(又はサイクル短縮時間)を演算し、このサイクル伸長時間(又はサイクル短縮時間)を直接又は間接的に表示するようにしたため、次のような顕著な効果を奏する。
【0034】
(1) オペレータは、サイクル伸長時間又はサイクル短縮時間を監視することにより、実際の負荷状態をリアルタイムで的確に把握できるため、速やかに、それに対する対策を講じることができる。
【0035】
(2) サイクル伸長時間が表示された場合、例えば、サイクル時間を伸長し、冷却時間を長くすることにより、過負荷異常に基づく成形工程の無用な中断を事前に回避することができる。
【0036】
(3) サイクル短縮時間が表示された場合、例えば、サイクル時間を短縮し、サイクル時間の最適化を図ることにより、サイクル時間に含まれる無駄な時間(時間的ロス)を排除して生産効率及び生産性の向上を図ることができる。
【0037】
(4) 実際の動作状態を反映させた的確な成形条件を設定維持することにより、成形品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る負荷監視方法に基づく処理手順を示すフローチャート、
【図2】同負荷監視方法の処理手順を示す各駆動モータに着目したフローチャート、
【図3】同負荷監視方法を実施できる電動射出成形機の制御系のブロック系統図、
【図4】同負荷監視方法により得られるサイクル伸長時間又はサイクル短縮時間の表示態様図、
【図5】同電動射出成形機の駆動部に備える各駆動モータの動作状態を示すタイミングチャート、
【符号の説明】
1 電動射出成形機
Ma 射出モータ(駆動モータ)
Mb 計量モータ(駆動モータ)
Mc 型締モータ(駆動モータ)
Md 突出しモータ(駆動モータ)
te サイクル伸長時間
ti サイクル短縮時間
Xc… 負荷レベル
Claims (3)
- 少なくとも射出モータ,計量モータ,型締モータ,突出しモータの一又は二以上を含む駆動モータを用いた駆動部の負荷を監視する電動射出成形機の負荷監視方法において、前記駆動部における一成形サイクル毎の平均負荷レベルを求めるとともに、この平均負荷レベルを予め設定した基準負荷レベルまで下降(又は上昇)させるための、無負荷運転時又は停止時の時間を伸長(又は短縮)するサイクル伸長時間(又はサイクル短縮時間)を演算し、このサイクル伸長時間(又はサイクル短縮時間)を直接又は間接的に表示することを特徴とする電動射出成形機の負荷監視方法。
- 二以上の駆動モータにおける前記平均負荷レベルをそれぞれ求め、最も大きい平均負荷レベルのサイクル伸長時間(又はサイクル短縮時間)を表示することを特徴とする請求項1記載の電動射出成形機の負荷監視方法。
- 前記平均負荷レベルが、前記基準負荷レベルを越えた際に、アラームにより報知することを特徴とする請求項1記載の電動射出成形機の負荷監視方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323232A JP3801557B2 (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 電動射出成形機の負荷監視方法 |
US10/701,570 US7088069B2 (en) | 2002-11-07 | 2003-11-06 | Load monitoring method for motor-driven injection molding machine |
CNB2003101148915A CN1313259C (zh) | 2002-11-07 | 2003-11-07 | 电动注射成形机的负载监视方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323232A JP3801557B2 (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 電動射出成形機の負荷監視方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004155062A JP2004155062A (ja) | 2004-06-03 |
JP3801557B2 true JP3801557B2 (ja) | 2006-07-26 |
Family
ID=32211902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002323232A Expired - Fee Related JP3801557B2 (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 電動射出成形機の負荷監視方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7088069B2 (ja) |
JP (1) | JP3801557B2 (ja) |
CN (1) | CN1313259C (ja) |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6311320A (ja) * | 1986-07-03 | 1988-01-18 | Fanuc Ltd | 過熱防止機能を有する射出モ−タ制御方法 |
JPS63189220A (ja) * | 1987-02-03 | 1988-08-04 | Fanuc Ltd | 射出成形機の射出モ−タ制御方法 |
EP0647175B1 (de) * | 1993-04-05 | 1998-10-14 | ProControl AG | Spritzgiessmaschine mit elektrischem antrieb sowie verfahren zur führung derselben |
JP3670302B2 (ja) * | 1993-07-23 | 2005-07-13 | ファナック株式会社 | 射出成形機における可塑化の管理方法 |
JP3280789B2 (ja) * | 1993-12-28 | 2002-05-13 | ファナック株式会社 | 射出成形機における射出制御方式切換制御方法 |
JPH07256722A (ja) * | 1994-03-24 | 1995-10-09 | Fanuc Ltd | 射出成形機における射出成形制御方法 |
JP2639625B2 (ja) * | 1994-04-15 | 1997-08-13 | 日精樹脂工業株式会社 | 射出成形機の制御方法及び装置 |
JP3519511B2 (ja) * | 1995-07-27 | 2004-04-19 | ファナック株式会社 | 射出成形機の制御方法および装置 |
JPH11235743A (ja) | 1998-02-23 | 1999-08-31 | Toyo Mach & Metal Co Ltd | 射出成形機のサーボモータの運転設定条件チェック方法 |
JP3255609B2 (ja) * | 1998-06-05 | 2002-02-12 | 東芝機械株式会社 | 電動射出成形機の射出速度切換制御方法 |
JP2000127158A (ja) * | 1998-10-27 | 2000-05-09 | Sanei Engineering Kk | プラスチック粉砕機の制御装置 |
JP3355340B2 (ja) * | 2000-03-01 | 2002-12-09 | 日精樹脂工業株式会社 | 電動射出成形機の制御方法 |
JP3586163B2 (ja) * | 2000-03-01 | 2004-11-10 | 日精樹脂工業株式会社 | 電動射出成形機の制御方法 |
JP3542541B2 (ja) * | 2000-03-21 | 2004-07-14 | 東芝機械株式会社 | 射出成形方法 |
JP3370971B2 (ja) * | 2000-05-22 | 2003-01-27 | 住友重機械工業株式会社 | ノズルタッチ装置を備えた射出成形機 |
JP2002210797A (ja) * | 2001-01-22 | 2002-07-30 | Japan Steel Works Ltd:The | 成形品の安定成形方法 |
JP3607650B2 (ja) * | 2001-08-27 | 2005-01-05 | 日精樹脂工業株式会社 | 電動射出成形機の制御方法 |
-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002323232A patent/JP3801557B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-11-06 US US10/701,570 patent/US7088069B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-11-07 CN CNB2003101148915A patent/CN1313259C/zh not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20040090202A1 (en) | 2004-05-13 |
CN1498739A (zh) | 2004-05-26 |
JP2004155062A (ja) | 2004-06-03 |
US7088069B2 (en) | 2006-08-08 |
CN1313259C (zh) | 2007-05-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9746858B2 (en) | Control device for automatically starting warm-up | |
WO1990004479A1 (en) | Working fluid temperature abnormality alarm apparatus of electric discharge machine | |
JPH0732430A (ja) | 射出成形機における可塑化の管理方法 | |
US20090297650A1 (en) | Method of controlling injection molding machine | |
JP5891217B2 (ja) | 成形条件診断装置 | |
JP3801557B2 (ja) | 電動射出成形機の負荷監視方法 | |
JP3607650B2 (ja) | 電動射出成形機の制御方法 | |
JP3355340B2 (ja) | 電動射出成形機の制御方法 | |
JP3586163B2 (ja) | 電動射出成形機の制御方法 | |
JP6012563B2 (ja) | 射出成形機の型締め装置 | |
JP4919174B2 (ja) | 金型鋳造装置における金型動作の検知システム | |
JP2002036321A (ja) | 射出成形機の金型状態検出装置及び方法 | |
JPWO2013153607A1 (ja) | 位置決め装置 | |
JP3590248B2 (ja) | 射出成形機の過昇温防止装置 | |
JP2749755B2 (ja) | 電動機の制御装置 | |
JP4066403B2 (ja) | 電動サーボプレスのスライド駆動モータの制御方法及びその制御装置 | |
JP2014240162A (ja) | 射出成形機のバルブゲート制御装置 | |
JP3462951B2 (ja) | 射出成形機の温度制御装置 | |
JP3526148B2 (ja) | 金型温度制御方法及び金型温度制御システム | |
JPH02169224A (ja) | スクリュー保護方法 | |
JPS62227615A (ja) | 射出成形機本体より制御される金型温度調整装置 | |
JPH09248847A (ja) | 射出成形機のノズル温度制御方法 | |
JPH04121470A (ja) | 射出成形機の電動機監視装置 | |
JPH04363224A (ja) | 射出成形機の温度制御装置と温度制御方法 | |
JPS62198430A (ja) | 射出成形機の射出速度・圧力の制御回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040420 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050815 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050824 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051021 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060412 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060425 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3801557 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150512 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |