JPH04363224A - 射出成形機の温度制御装置と温度制御方法 - Google Patents

射出成形機の温度制御装置と温度制御方法

Info

Publication number
JPH04363224A
JPH04363224A JP16497791A JP16497791A JPH04363224A JP H04363224 A JPH04363224 A JP H04363224A JP 16497791 A JP16497791 A JP 16497791A JP 16497791 A JP16497791 A JP 16497791A JP H04363224 A JPH04363224 A JP H04363224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
injection molding
molding machine
control
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16497791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0764004B2 (ja
Inventor
Masamoto Suganuma
雅資 菅沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissei Plastic Industrial Co Ltd filed Critical Nissei Plastic Industrial Co Ltd
Priority to JP3164977A priority Critical patent/JPH0764004B2/ja
Publication of JPH04363224A publication Critical patent/JPH04363224A/ja
Publication of JPH0764004B2 publication Critical patent/JPH0764004B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形機の温度制御装
置と温度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機の温度制御(冷却も含む)と
して、例えば射出成形機の樹脂の加熱筒の温度制御があ
る。従来は、加熱筒温度を検出し、予め定められている
加熱筒の制御目標温度と検出した温度との偏差に基づい
て、加熱筒の温度制御(例えばPID制御)を行う温度
制御手段の操作量を決定していた。これらの動作は制御
手段がオンオフ制御、比例制御、PID制御等で制御し
、加熱筒の温度を制御目標温度に近づけようとするもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の射出成形機の温度制御には次のような課題がある
。例えば、射出成形機の加熱筒の状態としては昇温状態
(準備中)、稼働状態(動的状態であり、成形機運転時
における樹脂の可塑化による剪断発熱、滞留、射出のサ
イクリング制御)、停止状態(静的状態であり、成形機
の停止中等、稼働状態でない比較的安定した制御)、お
よび上記各制御の切り替え時の過渡的状態がある。成形
機の停止状態から稼働状態(動的状態)である成形状態
に移行した場合、加熱筒に新たな樹脂材料が供給される
。新たな材料は停止状態において溶融される材料よりも
温度が低いため急激な温度下降が生じ、検出温度と制御
目標温度との偏差が大きくなり、温度制御手段の操作量
が平均的な操作量よりも大きくなり、温度の急上昇(オ
ーバーシュート現象)が発生する。一方、稼働状態から
停止状態に移行する場合、材料の供給という温度下降原
因が無くなったにもかかわらず暫くは成形時の操作量(
停止状態より大きい操作量である)であるため大きなオ
ーバーシュート現象が発生する。つまり、従来の温度制
御においては検出温度と制御目標温度との偏差のみによ
り前記操作量を決定するため温度制御対象部分の状態の
変化を制御要素として扱っていない。従って、過渡的状
態における外乱(発熱、放射等)に対処できず、不安定
な温度制御になってしまうという課題がある。温度制御
が不安定になると、樹脂の溶融状態が安定せず不良品の
発生原因となる。特に、熱安定性に乏しい樹脂を劣化温
度近傍で使用する場合、前記オーバーシュート現象によ
って射出シリンダ内の樹脂が容易に劣化してしまい不良
品発生の頻度が高くなる。従って、本発明は過渡的状態
においても安定的な温度制御可能な射出成形機の温度制
御装置と温度制御方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
、本発明は次の構成を備える。すなわち、温度制御装置
は、射出成形機の温度制御対象部分に配設された温度セ
ンサと、該温度センサの出力信号を処理して前記温度制
御対象部分の温度を検出する温度検出手段と、前記温度
制御対象部分の温度制御を行うための温度制御手段と、
予め定められている前記温度制御対象部分の制御目標温
度と前記温度検出手段が検出した検出温度との偏差に基
づいて前記温度制御手段の操作量を決定する制御手段と
を具備する射出成形機の温度制御装置において、前記操
作量を検出する操作量検出手段と、該操作量検出手段が
検出した前記操作量から操作量の最大値、最小値および
/または平均値等の制御データを求める演算手段と、射
出成形機の現在の成形条件および状態を検出する成形条
件検出手段と、少なくとも前記制御データ、射出成形機
の成形条件および状態を記憶するための記憶手段とを具
備し、前記制御手段は前記成形条件検出手段を介して射
出成形機の現在の成形条件および状態を検出し、射出成
形機の成形条件および状態の変化に応じて前記制御デー
タを求め、当該制御データを対応する射出成形機の成形
条件および状態と共に前記記憶手段に記憶し、温度制御
時においては射出成形機の現在の成形条件および状態に
応じた制御データを記憶手段から読み出すことを特徴と
する。一方、温度制御方法は次の手順を備える。 すなわち、射出成形機の温度制御対象部分の温度を検出
し、予め定められている前記温度制御対象部分の制御目
標温度と検出温度との偏差に基づいて、前記温度制御対
象部分の温度制御を行う温度制御手段の操作量を決定す
る射出成形機の温度制御方法において、射出成形機の現
在の成形条件および状態を検出し、射出成形機の成形条
件および状態の変化に応じて前記操作量から操作量の最
大値、最小値および/または平均値等の制御データを求
め、当該制御データを対応する射出成形機の成形条件お
よび状態と共に記憶手段に記憶し、温度制御時において
は射出成形機の現在の成形条件および状態に応じた制御
データを前記記憶手段から読み出すことを特徴とする。
【0005】
【作用】作用について説明する。射出成形機の現在の成
形条件および状態を検出し、射出成形機の成形条件およ
び状態の変化に応じて温度制御手段の操作量の最大値、
最小値および/または平均値等の制御データを求め、当
該制御データを対応する射出成形機の成形条件および状
態と共に記憶手段に記憶し、温度制御時においては射出
成形機の現在の成形条件および状態に応じた制御データ
を記憶手段から読み出すため、過渡的状態においても制
御目標温度と温度制御対象部分の検出温度との偏差に基
づいて温度制御手段の操作量を制御データで補正し、好
適な操作量を決定することができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について添付図
面と共に詳述する。なお、本実施例において温度制御対
象部分としては射出成形機の加熱筒を例に挙げて説明す
る。まず、図1と共に構成について説明する。10は射
出成形機であり、マイクロプロセッサ内蔵のコントロー
ラ12でその成形動作を制御される。上記の如く射出成
形機10の加熱筒14が温度制御対象部分である。加熱
筒14は、射出する樹脂材料を加熱するものであり、射
出成形機10の本体に連結されている側から先端側へ、
後部16、中間部18、前部20、ノズル部22の4つ
のゾーンに分割されている。なお、温度制御対象部分に
よっては複数のゾーンに分割しなくてもよい。24は加
熱手段の一例である電気ヒータであり、実際には前記各
ゾーン16、18、20、22にそれぞれ対応して設け
られ、加熱筒14を加熱する。ヒータ24の通電制御は
、各ヒータ(図1には1個のみ図示)24にそれぞれ設
けられた温度制御手段であるヒータ制御部26で制御さ
れる。ヒータ24への電力供給はヒータ制御部26で制
御される。所定電圧を所定時間ヒータ24へ供給した場
合の電力量を100%とし、当該範囲内での電力供給量
が本実施例では操作量となる。28は温度センサであり
、加熱筒14の各ゾーン16、18、20、22にそれ
ぞれ1個づつ設けられ、各ゾーン16、18、20、2
2の温度に対応した出力信号(電圧)を出力する。温度
センサ28の出力信号は温度検出手段である温度検出部
30へ送られ、当該出力信号を処理した温度検出部30
が各ゾーン16、18、20、22の現在の温度を検出
する。
【0007】32は制御手段、操作量検出手段、演算手
段および成形条件検出手段であるMPUであり、本実施
例の温度制御装置の中心的制御を行う。MPU32は、
操作量検出手段として、ヒータ制御部26から送られて
くる操作量を検出する。演算手段としては検出した所定
の時間内における操作量をサンプルとして演算処理し、
少なくとも操作量の最大値、最小値、および/または平
均値を制御データとして求める。成形条件検出手段とし
ては制御目標温度に対応した成形機10のコントローラ
12からのデータを取り込み、現在の成形条件および加
熱筒14の状態を含む射出成形機10の現在の状態を検
出する。さらに、制御手段としては、予め定められてい
る加熱筒14(各ゾーン16、18、20、22毎の場
合も有る)の制御目標温度と温度検出部30が検出した
検出温度との偏差に基づいて、例えばPID制御用にヒ
ータ制御部26の操作量を決定し、加熱筒14の温度を
制御目標温度に制御すると共に、コントローラ12を介
して射出成形機10の現在の成形条件および状態を検出
し、射出成形機10の成形条件および状態の変化に応じ
て前記制御データを求める。また、MPU32は射出成
形機10の成形条件および状態に対応した制御データを
基に、予め定められ又は演算によって求められる操作量
の許容範囲(後述)または設定範囲(後述)内に現在の
操作量があるか否かをチェックし、許容範囲または設定
範囲を外れた場合は異常と判断する。
【0008】34はROMであり、加熱筒14の前記制
御目標温度、制御目標温度と温度検出部30が検出した
検出温度との偏差に基づいてヒータ制御部26の操作量
を決定する制御プログラム、コントローラ12を介して
射出成形機10の現在の成形条件および状態を検出し、
射出成形機10の成形条件および状態の変化に応じて制
御データを求める制御プログラム、オペレーティングシ
ステム、制御目標温度等の制御データが予め記憶されて
いる。36は記憶手段の一例であるRAMであり、メモ
リエリアを第1メモリ38、第2メモリ40、第3メモ
リ42、第4メモリ44、第5メモリ46、第6メモリ
48、第7メモリ50・・・・に分割して使用されてい
る。第1メモリ38にはMPU32が温度センサ28お
よび温度検出部30を介して検出した各ゾーン16、1
8、20、22の現在温度が記憶される。第2メモリ4
0にはMPU32がROM34から読みだした射出成形
機10の現在の成形条件および状態に対応した制御目標
温度が記憶される。第3メモリ42にはMPU32がヒ
ータ制御部26を介して検出した操作量が記憶される。 第4メモリ44には前記制御データが射出成形機10の
成形条件および状態等と対応して記憶される。第5メモ
リ46にはMPU32がコントローラ12を介して検出
した射出成形機10の現在の成形条件および状態が記憶
される。第6メモリ48にはヒータ24や温度センサ2
8の異常を検出するための前記操作量の設定範囲が記憶
される。第7メモリ50にはヒータ24の容量をチェッ
クするための前記操作量の設定範囲が記憶される。その
他RAM36には入力されたデータや、処理された情報
が一時的に記憶される。なお、記憶手段としてはRAM
36の他、EEPROM、フレキシブルディスク、メモ
リカード等の外部メモリを用いてもよい。
【0009】52はキーボードであり、射出成形機10
の本体に設けられ、MPU32およびコントローラ12
に必要なコマンドやデータを入力する。54は、ディス
プレイであり、射出成形機10の本体に設けられ、キー
ボード52を介して入力されたコマンド、データや、M
PU32およびコントローラ12が処理した情報等を表
示する。56は警報部であり、ブザーや赤色のLEDの
点滅でオペレータに異常を報知する。例えば、MPU3
2が現在の操作量が前記許容範囲または前記設定範囲を
外れたと判断した場合、MPU32はコントローラ12
を介してディスプレイ54に異常の旨を表示すると共に
、警報部56を作動させて、オペレータの注意を喚起す
る。続いて本実施例の動作について説明する。まず、図
2と共に制御データを求める動作について説明する。 温度制御装置が作動すると(ステップ100)、制御プ
ログラムや、制御目標温度等の制御データがROM34
から読み出され、RAM36がクリアされる(ステップ
102)。MPU32はコントローラ12を介して加熱
筒14の状態等、射出成形機10の現在の成形条件およ
び状態を検出し(ステップ104)、検出した成形条件
等を第5メモリ46に記憶する(ステップ106)。
【0010】次に、MPU32はヒータ制御部26を介
してPID制御における操作量を検出し(ステップ10
8)、検出した操作量を第3メモリ42へ記憶する(ス
テップ110)。ここでMPU32は操作量のサンプリ
ングに必要な時間が経過したか否か(操作量のサンプル
数が必要な数に達したか否かでもよい)をチェックする
(ステップ112)。サンプリング時間が経過してない
場合は、さらに再度成形条件等を検出する(ステップ1
20)。そして成形条件等が従前の状態から(所定量を
越えて)変化したかをチェックする(ステップ122)
。ステップ122のチェックは制御データを作成するた
め、サンプルをPID制御による操作量が比較的安定し
た状態で収集すると共に、成形条件等が変化した後の操
作量をサンプルとするのを避けるためである。ステップ
122において、成形条件等が不変と判断された場合は
ステップ108に戻り操作量をサンプリングする。 もし、ステップ122において成形条件等が変化した場
合はサンプル数が足りないのでサンプリングエラーとし
てディスプレイ54に表示すると共に警報を発し(ステ
ップ124)、終了する(ステップ126)。一方、ス
テップ112において、所定時間経過と判断された場合
、MPU32はサンプリングされた操作量を演算処理し
て制御データを求め(ステップ114)、求められた制
御データは成形条件等と対応して第4メモリ44に記憶
される(ステップ116)。そして1個の成形条件等に
対応する制御データの作成が終了した旨ディスプレイ5
4に表示して(ステップ118)終了する(ステップ1
26)。
【0011】なお、上記手順により射出成形機10の各
成形条件および各状態について制御データを予め求めて
おき例えば外部メモリに記憶しておき、必要な場合に当
該制御データを外部メモリから読み出し、RAM36に
ロードするようにしてもよい。各成形条件等に対応した
制御データを求めた後、その制御データを利用した温度
制御について図3と共に説明する。温度制御を伴う成形
の開始が指示され、または開始を検知した場合(ステッ
プ200)、MPU32は先ず射出成形機10の現在の
成形条件および状態、制御目標温度等を検出し(ステッ
プ202)、成形条件等は第5メモリ46に記憶する(
ステップ204)。MPU32は現在の成形条件等を参
照して、第4メモリ44を検索し、当該成形条件等に対
応する制御データを読み出す(ステップ206)。そし
て、MPU32は現在の操作量を検出し、当該操作量が
制御データに含まれる操作量の最大値(MAX)を越え
ているかどうか確認する(ステップ210)。もし、現
在の操作量がMAXを越えている場合は異常と判断して
制御データに含まれる操作量の平均値(AVE)を操作
量として温度制御を行う(ステップ214)。ステップ
210において現在の操作量が制御データに含まれる操
作量の最大値(MAX)未満の場合は、当該操作量が制
御データに含まれる操作量の最小値(MIN)未満か否
かをチェックする。現在の操作量がMIN以上の場合は
現在の操作量は許容範囲内と判断され、現在の操作量で
制御目標温度への制御を続行すべくステップ208に戻
り、次回の温度監視を行う。
【0012】ステップ212において、現在の操作量が
MIN未満の場合も異常と判断して制御データに含まれ
る操作量の平均値(AVE)を操作量として温度制御を
行う(ステップ214)。射出成形機10の加熱筒14
の状態が、例えば状態変化の過渡期にあり、現在の操作
量で制御目標温度に温度制御を行うと、前述のオーバー
シュート等が発生する。すなわち、加熱筒14の状態が
過渡期にあったり、外乱によってPID制御による現在
の操作量がMAXを越える場合、およびPID制御によ
る現在の操作量がMIN未満の場合は、実際の操作量を
AVEとすることで急激な温度制御を行うことがなくオ
ーバーシュートを防止することが可能となる。ステップ
214において操作量をAVEとしたら、MPU32は
現在の成形条件等を再び検出する(ステップ216)。 これは過渡期を過ぎて加熱筒14の状態が次の状態に移
行したか否かをチェックするためである。そして再検出
した成形条件等が不変(変化が不変とみなせる範囲内)
であれば、成形条件等が変わらないのであるからステッ
プ208へ戻る。一方、ステップ218において成形条
件等が変化した(変化が不変とみなせる範囲を越えて変
化した)場合、MPU32は射出成形機10が加熱筒1
4の加熱停止状態に移行したか否かをチェックする(ス
テップ220)。もし、射出成形機10が停止状態に移
行したと判断した場合は本シーケンスを終了する(ステ
ップ224)。
【0013】もし、ステップ220において、加熱停止
状態に移行したと判断されなかった場合は、成形条件等
が変化してさらに加熱筒14の温度制御を行うものと判
断して新たな現在の成形条件等を第5メモリ46に記憶
し(ステップ222)、ステップ206に戻り本温度制
御を続行しつつ成形を行う。上述の例では制御データの
MAXとMINを、PID制御における操作量の上限値
および下限値(許容範囲)とし、AVEは外乱等により
PID制御における操作量が当該上限値または下限値(
許容範囲)から外れた際の操作量とすることによりヒー
タ制御部26の制御を急激に行わないようにして加熱筒
14の温度制御のオーバーシュート等を防止するもので
ある。続いて、制御データを使ってヒータ24、温度セ
ンサ28等の異常を検出する動作について図4と共に説
明する。図2の手順に従って各成形条件等における制御
データが作成された後、ヒータ等の異常監視開始が指示
され、または開始を検知した場合(ステップ300)、
MPU32は先ず現在の成形条件等を検出し(ステップ
302)、成形条件等を第5メモリ46に記憶する(ス
テップ304)。MPU32は射出成形機10の現在の
成形条件および状態を参照して、第4メモリ44を検索
し、当該成形条件等に対応する制御データを読み出す(
ステップ306)。ここでは制御データのAVEよりも
経験的に知られた値を加算して得られる値を上限値とす
る設定範囲を成形条件等毎に設定する(ステップ308
)。なお、監視態様によってはMAX、MIN、AVE
等をそのまま設定範囲の上限値または下限値としてもよ
い。また、設定範囲の設定は本実施例のように演算で設
定してもよいし、予め制御データとしてROM34に記
憶しておいてもよい。設定された設定範囲は第6メモリ
48に記憶される(ステップ310)。
【0014】設定範囲が設定、記憶された後、MPU3
2はPID制御による操作量を検出し(ステップ312
)、当該操作量が設定範囲内にあるか否かをチェックす
る(ステップ314)。ここで操作量が設定範囲内であ
れば前記経験により正常運用と判断され、ステップ31
2に戻って監視を続行する。一方、ステップ314にお
いて操作量が設定範囲の上限値を越え、一定の時間経過
しても設定範囲内にならない場合は、加熱筒14の温度
が上昇しないということであるからヒータ24の断線を
予想することができる。また、逆に温度センサ28の異
常も考えることができる。このように、検出した操作量
が設定範囲外であればMPU32はディスプレイ54に
異常を表示すると共に警報を出力し(ステップ316)
、ヒータ24への通電を停止する(ステップ318)。 上記の例では設定範囲を設定するために制御データのA
VEを用いたが、MAXを設定範囲の上限値として監視
し、現在の操作量がMAXに達しながら一定時間内に制
御目標温度に達しない場合にも上記と同様ヒータ24ま
たは温度センサ28の異常を予想することができる。従
来、このような異常検出は、例えば加熱筒14の温度が
予め設定されている上限温度または下限温度に達したら
異常処理を行っていたため、温度制御の無駄時間や温度
伝達の遅れ要素により異常処理の開始が遅れ的確な処理
ができない場合が多かった。しかし、図4に示す異常検
出方法を用いると、異常の判断を制御後のある時間を経
過してから行うのではなく、操作量で即時に判断可能と
なるので早く、確実に異常を検出でき、異常処理も速や
か、かつ的確に行うことが可能となる。
【0015】続いて図4の方法によりヒータ24の容量
を監視する方法について説明する。ヒータ24の熱容量
は、加熱筒14のワット密度(ヒータ24の総容量を内
径面積で除した値)で考えられており、運転中に適切な
容量か否かは殆ど見直されてはいない。従って、現在使
用中のヒータ24が仕様の上限で使用されている場合、
加熱筒14の温度を下げようとする外乱が発生するとヒ
ータ24が最大出力で加熱しても十分な加熱ができない
ことがあった。そこで図2の手順に従って射出成形機1
0の各成形条件および各状態における制御データが作成
された後、ヒータ等の容量監視開始が指示され、または
開始を検知した場合(ステップ300)、MPU32は
先ず現在の成形条件等を検出し(ステップ302)、成
形条件等を第5メモリ46に記憶する(ステップ304
)。MPU32は現在の成形条件等を参照して、第4メ
モリ44を検索し、当該成形条件等に対応する制御デー
タを読み出す(ステップ306)。ここでは制御データ
のMAXよりも経験および仕様から知られた値を演算し
て得られた値を上限値とする設定範囲を成形条件等毎に
設定する(ステップ308)。例えば、加熱筒14が停
止状態において制御データのMAXの75%に当たる値
を設定範囲の上限値とする。この設定範囲の設定は本実
施例のように演算で設定してもよいし、予め制御データ
としてROM34に記憶しておいてもよい。設定された
設定範囲は第7メモリ50に記憶される(ステップ31
0)。
【0016】設定範囲が設定、記憶された後、MPU3
2はPID制御による操作量を検出し(ステップ312
)、当該電圧が設定範囲内にあるか否かをチェックする
(ステップ314)。つまり、停止状態において操作量
が設定範囲内であれば前記経験および仕様により、稼働
状態になり当然操作量が増加してもヒータ24は十分容
量に余裕があると判断される。従って、ヒータ24の操
作量が設定範囲内であればステップ312に戻って監視
を続行する。一方、ステップ314において操作量が設
定範囲の上限値を越えている時は稼働状態になれば当然
操作量が増加するためヒータ24の容量には余裕がない
と判断される。このように、検出した操作量が設定範囲
外であればMPU32はディスプレイ54に異常(ヒー
タ24の容量不足、ヒータ24の交換指示等)を表示す
ると共に警報を出力する(ステップ316)。上記例で
は設定範囲を制御データのMAXを基準に設定したが、
制御データのAVEやMINを基準に設定してもよい。 このように、操作量からヒータ24の容量を監視できる
ので従来不可能であった運転中のヒータ24容量の監視
が可能となり、ヒータ24の即時交換等を行い得るよう
になる。以上、本発明の好適な実施例について種々述べ
てきたが本発明は上述の実施例に限定されるのではなく
、例えば制御データはMAX、MIN、AVEに限らず
統計上の数値や経験上求められる数値でもよい等、発明
の精神を逸脱しない範囲でさらに多くの改変を施し得る
のはもちろんである。
【0017】
【発明の効果】本発明にかかる射出成形機の温度制御装
置と温度制御方法を用いると、射出成形機の現在の成形
条件および状態を検出し、射出成形機の成形条件および
状態の変化に応じて温度制御手段の操作量の最大値、最
小値および/または平均値等の制御データを求め、当該
制御データを対応する射出成形機の成形条件および状態
と共に記憶手段に記憶し、温度制御時においては射出成
形機の現在の成形条件および状態応じた制御データを記
憶手段から読み出すため、過渡的状態においても制御目
標温度と温度制御対象部分の検出温度との偏差に基づい
て温度制御手段の操作量を制御データで補正し、好適な
操作量を決定することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる射出成形機の温度制御装置の実
施例を示したブロックダイアグラム。
【図2】制御データの作成動作を示したフローチャート
【図3】温度制御の動作を示したフローチャート。
【図4】ヒータ等の異常検出動作を示したフローチャー
ト。
【符号の説明】
10  射出成形機 14  加熱筒 16  ゾーン 18  ゾーン 20  ゾーン 22  ゾーン 24  ヒータ 26  ヒータ制御部 28  温度センサ 30  温度検出部 32  MPU 36  RAM

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  射出成形機の温度制御対象部分に配設
    された温度センサと、該温度センサの出力信号を処理し
    て前記温度制御対象部分の温度を検出する温度検出手段
    と、前記温度制御対象部分の温度制御を行うための温度
    制御手段と、予め定められている前記温度制御対象部分
    の制御目標温度と前記温度検出手段が検出した検出温度
    との偏差に基づいて前記温度制御手段の操作量を決定す
    る制御手段とを具備する射出成形機の温度制御装置にお
    いて、前記操作量を検出する操作量検出手段と、該操作
    量検出手段が検出した前記操作量から操作量の最大値、
    最小値および/または平均値等の制御データを求める演
    算手段と、射出成形機の現在の成形条件および状態を検
    出する成形条件検出手段と、少なくとも前記制御データ
    、射出成形機の成形条件および状態を記憶するための記
    憶手段とを具備し、前記制御手段は前記成形条件検出手
    段を介して射出成形機の現在の成形条件および状態を検
    出し、射出成形機の成形条件および状態の変化に応じて
    前記制御データを求め、当該制御データを対応する射出
    成形機の成形条件および状態と共に前記記憶手段に記憶
    し、温度制御時においては射出成形機の現在の成形条件
    および状態に応じた制御データを記憶手段から読み出す
    ことを特徴とする射出成形機の温度制御装置。
  2. 【請求項2】  前記制御手段は、前記記憶手段から読
    み出した前記制御データを前記温度制御手段の操作量お
    よび/または操作量の許容範囲として前記温度制御対象
    部分の温度制御を行うことを特徴とする請求項1記載の
    射出成形機の温度制御装置。
  3. 【請求項3】  前記制御手段は、射出成形器の成形条
    件および状態に対応した前記制御データから前記操作量
    の設定範囲を射出成形機の成形条件および状態毎に設定
    して前記記憶手段に記憶し、射出成形機の現在の成形条
    件および状態に応じた前記設定範囲を記憶手段から読出
    し、現在の操作量が当該設定範囲を外れた場合は異常と
    判断することを特徴とする請求項1記載の射出成形機の
    温度制御装置。
  4. 【請求項4】  前記温度制御対象部分は複数のゾーン
    に分割され、前記温度センサは各ゾーン毎に配設され、
    前記目標温度は各ゾーン毎に設定されていることを特徴
    とする請求項1、2または3記載の射出成形機の温度制
    御装置。
  5. 【請求項5】  射出成形機の温度制御対象部分の温度
    を検出し、予め定められている前記温度制御対象部分の
    制御目標温度と検出温度との偏差に基づいて、前記温度
    制御対象部分の温度制御を行う温度制御手段の操作量を
    決定する射出成形機の温度制御方法において、射出成形
    機の現在の成形条件および状態を検出し、射出成形機の
    成形条件および状態の変化に応じて前記操作量から操作
    量の最大値、最小値および/または平均値等の制御デー
    タを求め、当該制御データを対応する射出成形機の成形
    条件および状態と共に記憶手段に記憶し、温度制御時に
    おいては射出成形機の現在の成形条件および状態に応じ
    た制御データを前記記憶手段から読み出すことを特徴と
    する射出成形機の温度制御方法。
  6. 【請求項6】  前記記憶手段から読み出した前記制御
    データを前記操作量および/または操作量の許容範囲と
    して前記温度制御対象部分の温度制御を行うことを特徴
    とする請求項5記載の射出成形機の温度制御方法。
  7. 【請求項7】  射出成形機の成形条件および状態に対
    応した前記制御データから前記操作量の設定範囲を射出
    成形機の成形条件および状態毎に設定して前記記憶手段
    に記憶し、射出成形機の現在の成形条件および状態に応
    じた前記設定範囲を記憶手段から読出し、現在の操作量
    が当該設定範囲を外れた場合は異常と判断することを特
    徴とする請求項5記載の射出成形機の温度制御方法。
  8. 【請求項8】  前記温度制御対象部分は複数のゾーン
    に分割され、前記目標温度は各ゾーン毎に設定されてい
    ることを特徴とする請求項5、6または7記載の射出成
    形機の温度制御方法。
JP3164977A 1991-06-10 1991-06-10 射出成形機の温度制御装置と温度制御方法 Expired - Lifetime JPH0764004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3164977A JPH0764004B2 (ja) 1991-06-10 1991-06-10 射出成形機の温度制御装置と温度制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3164977A JPH0764004B2 (ja) 1991-06-10 1991-06-10 射出成形機の温度制御装置と温度制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04363224A true JPH04363224A (ja) 1992-12-16
JPH0764004B2 JPH0764004B2 (ja) 1995-07-12

Family

ID=15803490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3164977A Expired - Lifetime JPH0764004B2 (ja) 1991-06-10 1991-06-10 射出成形機の温度制御装置と温度制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0764004B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014035664A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Azbil Corp 制御装置および制御方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006271447A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Denso Corp シートヒータ装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6294016U (ja) * 1985-12-02 1987-06-16
JPS62249723A (ja) * 1986-04-23 1987-10-30 Toyo Mach & Metal Co Ltd 射出成形機の加熱シリンダ温度制御装置
JPS6317018A (ja) * 1986-07-10 1988-01-25 Fanuc Ltd 温度表示付射出成形機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6294016U (ja) * 1985-12-02 1987-06-16
JPS62249723A (ja) * 1986-04-23 1987-10-30 Toyo Mach & Metal Co Ltd 射出成形機の加熱シリンダ温度制御装置
JPS6317018A (ja) * 1986-07-10 1988-01-25 Fanuc Ltd 温度表示付射出成形機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014035664A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Azbil Corp 制御装置および制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0764004B2 (ja) 1995-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5792395A (en) Plasticization control method for an injection molding machine
KR0155416B1 (ko) 사출 성형기의 온도 제어 방법
JPH04105915A (ja) 射出成形機の温度制御方法
JPH0549453B2 (ja)
WO1990004479A1 (en) Working fluid temperature abnormality alarm apparatus of electric discharge machine
US5340964A (en) Method and apparatus for monitoring electrical loads
JP2004255607A (ja) 射出成形機のモニタ装置
US6861018B2 (en) Temperature control method and apparatus for injection molding structure
JPH04363224A (ja) 射出成形機の温度制御装置と温度制御方法
CN112015165A (zh) 一种温控器自检方法、系统及其存储介质
JP3611667B2 (ja) 射出成形機の温度制御方法
JP3181511B2 (ja) ノズルヒータの給電制御方法および給電制御装置
JPH09193225A (ja) 成形機の温度制御方法
EP4187166A1 (en) Purifier control method, purifier control apparatus, and purifier
JP3778988B2 (ja) 射出成形機のノズル温度制御方法
US20070057394A1 (en) Apparatus and method for temperature control
JP3590248B2 (ja) 射出成形機の過昇温防止装置
JPH0622837B2 (ja) 射出成形機本体より制御される金型温度調整装置
CN111571951A (zh) 注塑机模具热流道的温控系统和温控方法
JP2005007629A (ja) 射出成形機の温度制御装置
JPH02169224A (ja) スクリュー保護方法
JPH08132501A (ja) 射出成形機の加熱筒温度の制御方法
US7088069B2 (en) Load monitoring method for motor-driven injection molding machine
JPH1158481A (ja) 射出成形機の加熱装置の温度制御方法
JPH10133749A (ja) フィードバック制御を行うプラント設備の原料品質管理装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250