JP2005007629A - 射出成形機の温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出成形動作を停止したとき、樹脂の固化がシリンダ部より前にノズル部で発生しないようにした射出成形機の温度制御装置を得る。
【解決手段】成形運転が停止し、ヒータ断要求信号が出力されると(a1)、まずシリンダ部ヒータへの電力供給を停止する(a2)。その後、設定所定時間Twが経過した後にノズル部への電力供給を停止する(a3〜a6)。ノズルは熱容量がシリンダと比較し小さいことから、速く冷却されるが、シリンダ部よりも所定時間遅れてノズル部ヒータへの電力供給が停止されるから、ノズル内の樹脂の固化がシリンダ内の樹脂の固化よりも早く発生することはない。これにより、シリンダ内の樹脂の固化過程で発生するガスの放出通路が確保され、シリンダの破損を防止できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機のノズル及びシリンダの温度制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機に異常が発生して成形動作を停止したときや、成形サイクルを停止したときなどの成形運転停止時においては、シリンダ内に樹脂が滞留しており、この樹脂が加熱されることによって熱分解をおこし、焼けやガスが発生する等の不具合が生じる。そこで、成形サイクルが停止したときノズル部及びシリンダ部の加熱を停止する方法が取られているが、この場合、樹脂温度が下がり過ぎて、運転再開時に昇温するのに時間がかかるという問題があった。この対策として、成形動作が停止されたとき、シリンダの温度を成形時の温度よりも低い温度にして焼けやガス発生等を防止する。さらにはガスによるシリンダの破損を防止するようにしたものが知られている(特許文献1、特許文献2等参照)。
【0003】
また、成形サイクルが停止されたとき、樹脂の温度を低下させ、設定時間が経過すると樹脂を強制的に移動させて、焼け等の発生を防止すると共に、成形サイクルが停止したときに射出ノズルのヒータをオフとし、所定時間経過したときシリンダのヒータをオフすることによって、射出成形サイクルの一時的中止の場合、射出ノズルのヒータのオフだけですむようにしたものも知られている(特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−242029号公報
【特許文献2】
特開昭62−211120号公報
【特許文献3】
特開平7−266394号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
成形運転が停止したとき、シリンダ内の樹脂が過剰に加熱され、焼けやガス発生によるシリンダの破損等を防止するには、樹脂への加熱を停止し、樹脂温度を低下させねばならない。この場合、従来技術のように、シリンダ部ヒータ及びノズル部ヒータを切断すると、ノズルは熱容量がシリンダより小さいことから、ノズルの樹脂の温度降下速度はシリンダの温度降下速度より速い。そのため、ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータを同時にオフとすると、両者の温度降下速度の差が大きい場合にはノズル内の樹脂がシリンダ内の樹脂よりも先に固化し、ノズル先端を塞いでしまうという可能性がある。ノズル先端の樹脂の方が先に固化してしまうと、シリンダ部内で発生したガスの逃げ道がなくなり、従来例のようにシリンダの温度を成形時の温度よりも低い温度にしたとしても、温度を下げる過程においてシリンダを破損させる可能性が残されている。
この問題は、特許文献3に記載されたもののようにノズル部のヒータをシリンダ部のヒータより先にオフとした場合にも、当然ノズル部の樹脂がシリンダ部の樹脂よりも先に固化するという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、射出成形動作を停止したとき、シリンダ内の樹脂が固化する前にノズル内の樹脂が固化しないように樹脂温度を制御する射出成形機の温度制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際にはシリンダ温度の低下を開始させる手段を備えると共に、シリンダ温度の低下を開始させた後、所定時間が経過するとノズル温度の低下を開始させる手段、若しくは、シリンダの温度が所定温度以下になるとノズル温度の低下を開始させる手段、若しくは、シリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段、若しくは、シリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段と共にノズル温度若しくはシリンダ温度が所定温度以下になるとノズル温度の制御を停止させる手段を備えるようにした。
【0008】
又は、成形運転が停止されたことが検出された際には所定時間経過した後シリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダ部ヒータ温度の低下を開始させた後、所定時間が経過するとノズル温度の低下を開始させる手段、若しくはシリンダの温度が所定温度以下になるとノズル温度の低下を開始させる手段、若しくはシリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段、若しくはシリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段と共にノズル温度若しくはシリンダ温度が所定温度以下になるとノズル温度の制御を停止させる手段を備えるようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態の温度制御装置を構成する射出成形機の制御装置の要部と射出成形機の要部を示すブロック図である。
1はシリンダであり、該シリンダ1の先端にはノズル2が取り付けられている。また、シリンダ内には射出スクリュ3が挿入されている。ノズル2にはノズル部ヒータ5nが設けられていると共に、該ノズル部の温度を検出する温度センサ4nが設けられている。またシリンダ1は複数の加熱ゾーンに分けられて各ゾーンにシリンダ部ヒータ5s,5sが設けられると共に、各ゾーンのシリンダ温度を検出する熱電対等の温度センサ4s,4sが取り付けられている。ノズル部ヒータ5n、シリンダ部ヒータ5s,5sは、電源回路6n,6s,6sに接続され、該電源回路6n,6s,6sは、各ヒータ5n,5s,5sへ電力をオンオフ制御して供給するものである。
【0010】
射出スクリュ3は、伝動機構10を介してスクリュ回転用サーボモータM2により回転駆動される。また、射出用サーボモータM1によって、回転運動を直線運動に変換する変換機構9を介して射出スクリュ3はその軸方向に駆動される。なお、射出用サーボモータM1、スクリュ回転用サーボモータM2には、位置・速度検出器P1,P2が取り付けられており、該位置・速度検出器P1,P2により射出スクリュ3の回転速度、軸方向の移動速度、移動位置を検出するようにしている。
【0011】
スクリュ回転用サーボモータM2を駆動して射出スクリュ3を回転させることによって、ホッパ8から投入される樹脂7は、射出スクリュ3の回転とシリンダ1に配設されているヒータ5s,5sから加えられる熱によって溶融混練りされる。また、射出用サーボモータM1を駆動して射出スクリュ3を図1中左方に移動させることによって溶融されたシリンダ1内の樹脂をノズル2の先端から、図示しない金型内に射出する。
【0012】
この射出成形機を制御する制御装置20は、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNC用CPU30、プログラマブルマシンコントローラ用のマイクロプロセッサであるPMC用CPU27、サーボ制御用のマイクロプロセッサであるサーボ用CPU23を備え、バス35を介して相互の入出力を選択することにより各マイクロプロセッサ間での情報伝達が行えるようになっている。
【0013】
ノズル2、シリンダ1に設けられた熱電対等の温度センサ4n,4s,4sの出力はV/F(電圧/周波数)変換器22に入力され、温度センサ4n,4s,4sの出力電圧を周波数に変換し、この周波数をカウントすることによって検出温度をデジタル値に変換してバス35に接続された入出力回路21に入力している。
【0014】
PMC用CPU27には射出成形機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶したROM28および演算データの一時記憶等に用いられるRAM29が接続され、CNC用CPU30には、射出成形機を全体的に制御する自動運転プログラム等を記憶したROM31および演算データの一時記憶等に用いられるRAM32が接続されている。
【0015】
また、サーボ用CPU23には、位置ループ、速度ループ、電流ループの処理を行うサーボ制御専用の制御プログラムを格納したROM25やデータの一時記憶に用いられるRAM26が接続されている。更に、サーボ用CPU23には、該CPU23からの指令に基いて型締用,射出用,スクリュ回転用,エジェクタ用等の各軸のサーボモータを駆動するサーボアンプ24が接続され、各軸のサーボモータに取付けられた位置・速度検出器からの出力がサーボ用CPU23に帰還されるようになっている。図1においては射出用サーボモータM1とスクリュ回転用のサーボモータM2と、これらサーボモータM1,M2に取り付けた位置・速度検出器P1,P2のみが図示されており、他のモータ等は省略している。
【0016】
表示装置/入力手段34はCRT又は液晶等の表示装置と、キーボード等の入力手段で構成され、バス35に接続されている。
【0017】
不揮発性メモリで構成される成形データ保存用RAM33がバス35に接続され、該成形データ保存用RAM33は射出成形作業に関する成形条件と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶する成形データ保存用のメモリである。
【0018】
以上の構成により、PMC用CPU27が射出成形機全体のシーケンス動作を制御し、CNC用CPU30がROM31の運転プログラムや成形データ保存用RAM33に格納された成形条件等に基いて各軸のサーボモータに対して移動指令の分配を行い、サーボ用CPU23は各軸に対して分配された移動指令と位置・速度検出器11で検出された位置および速度のフィードバック信号等に基いて、従来と同様に位置ループ制御,速度ループ制御さらには電流ループ制御等のサーボ制御を行い、いわゆるディジタルサーボ処理を実行する。
【0019】
上述した構成は従来の電動式射出成形機の制御装置と変わりはなく、本発明の温度制御装置はこの制御装置20によって構成されている。そして、本発明に関連して、PMC用CPU27が成形サイクル停止時に実行する後述する処理のプログラムがROM28に格納されている点で従来の射出成形機の制御装置とは相違するものである。
【0020】
図2は、本発明の第1の実施形態における成形運転停止時の温度制御処理のフローチャートである。
PMC用CPU27は、成形サイクルの停止等の運転停止によりヒータ断要求信号が発生しているか判断し(ステップa1)、発生していると、まず入出力回路21を介して、シリンダ部のヒータに対する電源回路6s,6sにオフ指令を出力し、シリンダ部ヒータ5s,5sへの電力供給を停止させる(ステップa2)。そしてタイマTを「0」にセットし(ステップa3)、該タイマTが設定時間Twを越えたかを判断する(ステップa4)。越えていなければ、設定サンプリング周期sの時間だけ遅延した後タイマTに時間sを加算し(ステップa5,a6)、ステップa4に戻る。以下、タイマTが設定時間Twを越えるまで、ステップa4,a5,a6の処理を繰り返し実行し、設定時間Twを越えるとノズル部に対する電源回路6nにオフ指令を出力しノズル部ヒータ5nへの電力供給を停止する(ステップa7)。
なお、ノズル部ヒータ5nへの電力供給の停止を開始するための設定時間Twは、ノズル部2の温度とシリンダ部1の温度が設定された温度(室温)にほぼ同時に達するように予め実験等で求めて設定されているものである。
【0021】
図6は、この第1の実施形態におけるノズル部の温度、シリンダ部の温度の説明図である。また、図5は従来から行われていたシリンダ部ヒータ及びノズル部ヒータへの電力供給を同時に停止したときのノズル部の温度、シリンダ部の温度の説明図である。
【0022】
図5に示すように、シリンダ部ヒータとノズル部ヒータへの電力供給を同時に停止すると、ノズル部の方が熱容量が小さいことから、急激に冷却されることになり、ノズル部の樹脂がシリンダ内の樹脂よりも速く固化することになる。これに対して、この第1の実施形態の場合では、図6に示すように、シリンダ部ヒータ5s,5sへの電力供給を停止した後、設定時間Twだけ遅れてノズル部ヒータ5nへの電力供給が停止されるからノズル2とシリンダ1内の樹脂は、ほぼ同時間に固化することになる。よって、シリンダ1内の樹脂が固化する過程で発生したガスはノズル2をとおり排出されるから、シリンダ1等を破損させることはない。なお、シャットオフノズルを使用している射出成形機に対して本発明を適用する場合にはシャットオフノズルは開いた状態に保持する必要がある。
【0023】
図3は、本発明の第2の実施形態における成形運転停止時の温度制御処理のフローチャートである。
PMC用CPU27は、成形サイクルの停止等の成形運転停止によりヒータ断要求信号が発生しているか判断し(ステップb1)、発生していると、まず入出力回路21を介して、シリンダ部のヒータに対する電源回路6s,6sにオフ指令を出力し、シリンダ部ヒータ5s,5sへの電力供給を停止させる(ステップb2)。そして、温度センサ4s,4sで検出されたシリンダ部の温度Tmps を、V/F変換器22,入出力回路21を介して読み取る(ステップb3)。なお、シリンダ1には加熱ゾーンが複数設けられていることから、この加熱ゾーンの中で代表的な1つの加熱ゾーンにおける温度センサ4sからの検出値をシリンダ温度Tmpsとして採用することを予め決めておく。または、複数の温度センサでそれぞれ検出される温度の平均を求めてシリンダ温度Tmpsとしてもよい。
【0024】
こうして求められたシリンダ温度Tmpsが予め設定されているシリンダ監視温度Tmpsetより低下したか判断し(ステップb4)、検出したシリンダ温度Tmpsがシリンダ監視温度Tmpsetより低下するまで、ステップb3,b4の処理を繰り返し実行し、シリンダ温度Tmpsがシリンダ監視温度Tmpsetを越えて低下すると、ノズル部のヒータ5nへの電力供給を停止する(ステップb5)。
【0025】
この第2の実施形態におけるシリンダ部及びノズル部の温度は、第1の実施形態で説明した図6に示した状態とほぼ同じ状態となる。
第1の実施形態ではノズル部ヒータ断のタイミングがシリンダ部ヒータ断から設定時間Tw経過した時点であったものが、この第2の実施形態では、シリンダ部の温度が設定シリンダ監視温度Tmpsetに到達した時点に代わるだけである。
【0026】
図4は、本発明の第3の実施形態における成形運転停止時の温度制御処理のフローチャートである。
ヒータ断要求が出されてシリンダ部ヒータへの電力供給を停止するまでの処理(ステップc1,c2)は、図2、図3に示した第1,第2の実施形態と同様である。この第3の実施形態においては、シリンダ部ヒータ5s,5sへの電力供給を停止した後、まず、温度センサ4nで検出されるノズル部温度TmpnをV/F変換器22、入出力回路21を介して読み取り(ステップc3)、この温度をノズル初期温度Tmpn−iniとして記憶し、また、積算経過時間Sを求めるレジスタを「0」にセットする(ステップc4)。次に、ノズル初期温度Tmpn−ini、積算経過時間S、予め設定されているシリンダ温度降下速度Tmpns−slope(゜C/時間)及び温度降下補正係数Aに基いて次の(1)式の演算を行って、ノズル部の温度設定値Tmpnsetを求め該値に変更する(ステップc5)。
【0027】
Tmpnset=Tmpn−ini−S×Tmpns−slope×A …(1)
このようにしてノズル部の温度設定値Tmpnsetは、シリンダ部の温度降下に対応する分低下した値に変更される。ノズル2は、この温度設定値Tmpnsetになるように、温度制御がなされ、入出力回路21を介して電源回路6nでノズル部ヒータ5nへの電力供給がオン/オフ制御されることになる。
【0028】
次に、ノズル部温度Tmpnを読み取り(ステップc6)、該ノズル部温度Tmpnが予め設定されている室温Tmproomより低下したか判断する(ステップc7)。ノズル部温度Tmpnが室温Tmproom以上であれば、時間sだけ遅延させ、積算経過時間Sを記憶するレジスタに遅延時間sを加算して(ステップc8,c9)、ステップc5に戻る。以下、検出ノズル部温度Tmpnが設定室温Tmproomより低下するまで、ステップc5〜ステップc9の処理を繰り返し実行し、ノズル部の温度設定値Tmpnsetを順次低下させ、この温度設定値Tmpnsetを目標値としてノズル部の温度制御がなされる。
そして、検出ノズル部温度Tmpnが設定室温Tmproomより低下したことが検出されると、ノズル部ヒータ5nへの電力供給を停止させる(ステップc10)。
【0029】
図7は、この第3の実施形態におけるノズル部の温度、シリンダ部の温度の説明図である。
シリンダ部ヒータ5s,5sへの電力供給が停止されると、シリンダ1の温度は低下を開始する。一方、ノズル2においては、ノズル部温度制御の目標値であるノズル温度設定値がシリンダ1の温度降下速度に合わせて低下されるから、ノズル2もシリンダ1もほぼ同時間に設定室温Tmproomに達することになる。
なお、式(1)では予め設定されているシリンダ温度降下速度Tmpns−slope(゜C/時間)を用いてノズル部の温度設定値Tmpnsetを求めたが、温度降下中のシリンダ現在温度をモニタし、次の式(2)により求めてもよい。
Tmpnset=Tmpn−ini−(Tmps−ini−Tmps)×A …(2)
Tmps−ini:シリンダ初期温度(゜C)
(シリンダ部ヒータへの電力供給を停止したときのシリンダ現在温度)
Tmps:シリンダの現在温度(゜C)
【0030】
上述した第3の実施形態では、ノズル部の温度が設定室温Tmproomに達するまで、目標値を変えて温度制御を実行したが、ノズル2及びシリンダ1の温度が所定温度まで低下し樹脂の固化が進んだ状態では、ノズル温度を制御する必要がなくなる。そのため、ノズル温度が設定室温Tmproomに達する前に、ノズル部の温度制御を停止し、ノズル部ヒータ5nへの電力供給を停止してもよい。この方法の実施を第4の実施形態とすると、この第4の実施形態では、図4の処理フローチャートにおいて、ステップc7で行う処理において検出ノズル部温度Tmpnと比較する基準温度Tsを、ノズル部及びシリンダ部の樹脂の固化が進み、安全な状態となるような温度として設定しておけばよい。すなわち、図4の処理において、ステップc7の処理が「Tmpn<Ts」となるだけで他の処理は同一となる。
【0031】
図8は、この第4の実施形態におけるノズルの温度、シリンダの温度の説明図である。シリンダ部ヒータ5s,5sへの電力供給を停止させた後、ノズル2に対しては、温度制御の目標値(設定値)が順次低下させられて温度制御がなされ、ノズル部温度Tmpnが基準温度Tsより低くなると、ノズル温度の制御を停止しノズル部ヒータ5nへの電力供給も停止されるものである。
【0032】
上述した各実施形態では、ヒータ断要求信号が検出されたとき、直ちにシリンダ部ヒータへの電力供給を停止させたが、成形運転が停止され、ヒータ断要求信号が出力されても、直ちにシリンダ部ヒータへの電力供給を停止させず、所定時間待ってシリンダ部ヒータへの電力供給を停止させてもよい。この場合では、図2,図3,図4に示すフローチャートにおいて、ヒータ断要求信号が検出する処理のステップa1,b1,c1とシリンダ部のヒータを断するステップa2,b2,c2の間に、所定時間待つ処理を挿入すればよい。
【0033】
このような実施形態とすれば、成形運転が停止され、ヒータ断要求信号が出力されても直ちにシリンダ部ヒータへの電力供給が停止されないので、その間に運転が再開されるような場合、樹脂温度は、成形可能温度に保持されているから、直ちに成形動作を開始することができる。なお、この場合において、成形運転が停止して、所定時間経過後にヒータ断要求信号を出力するようにすれば、図2、図3,図4に示す処理と同じとなる。
【0034】
【発明の効果】
本発明においては、シリンダ内の樹脂が固化するより前にノズル内の樹脂が固化することがないので、シリンダ内の樹脂が固化する過程で発生したガスはノズルを通して排出されるから、シリンダの破損等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の温度制御装置を構成する射出成形機の制御装置の要部と射出成形機の要部を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態のフローチャートである。
【図4】本発明の第3の実施形態のフローチャートである。
【図5】シリンダ部ヒータ及びノズル部ヒータへの電力供給を同時に停止する従来例のノズルの温度、シリンダの温度の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるノズルの温度、シリンダの温度の説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるノズルの温度、シリンダの温度の説明図である。
【図8】本発明の第3の実施形態におけるノズルの温度、シリンダの温度の説明図である。
【符号の説明】
1 シリンダ
2 ノズル
3 射出スクリュ
4n ノズル部温度センサ
4s シリンダ部温度センサ
5n ノズル部ヒータ
5s シリンダ部ヒータ
6n ノズル部電源回路
6s シリンダ部電源回路
20 制御装置

Claims (8)

  1. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際にはシリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダ温度の低下を開始させた後、所定時間が経過するとノズル温度の低下を開始させる手段とを有する射出成形機の温度制御装置。
  2. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際にはシリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダの温度が所定温度以下になるとノズル温度の低下を開始させる手段とを有する射出成形機の温度制御装置。
  3. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際にはシリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段とを有する射出成形機の温度制御装置。
  4. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際にはシリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段と、ノズル温度若しくはシリンダ温度が所定温度以下になるとノズル部ヒータへの電力供給を停止させる手段とを有する射出成形機の温度制御装置。
  5. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際には第一の所定時間が経過した後シリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダ部ヒータ温度の低下を開始させた後、第二の所定時間が経過するとノズル温度の低下を開始させる手段とを有する射出成形機の温度制御装置。
  6. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際には所定時間が経過した後シリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダの温度が所定温度以下になるとノズル温度の低下を開始させる手段とを有する射出成形機の温度制御装置。
  7. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際には所定時間が経過した後シリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段を有する射出成形機の温度制御装置。
  8. ノズル部ヒータとシリンダ部ヒータとを備えた射出成形機の温度制御装置において、成形運転が停止したことを検出する手段と、成形運転が停止したことが検出された際には所定時間が経過した後シリンダ温度の低下を開始させる手段と、シリンダの温度降下に合わせてノズル温度を制御する手段と、ノズル温度若しくはシリンダ温度が所定温度以下になるとノズル部ヒータへの電力供給を停止させる手段とを有する射出成形機の温度制御装置。
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