JP3801451B2 - 炉内構造物除却方法 - Google Patents

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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉内の炉内構造物の取り替えに際し、旧炉内構造物を機器貯蔵プールで除却する除却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所の炉内構造物取替工事で旧炉内構造物類を機器貯蔵プールで除却する場合、従来では、駆動機構にチェーンを用いた回転テーブルを使用し、また、支持部が本体に固定され、転倒防止治具が使用不能な切断架台が用いられている。また、作業員の被曝低減のための遮蔽体は、作業台車床上に直接敷くようにしており、切断片を収納する遮蔽容器は、熱膨張による余剰水をドレンで抜くようにし、また、仕切りの押し付け機構がない間仕切りや、フィンがないロールカーテンを使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の炉内構造物除却方法で使用する回転テーブルは、回転部の全体で炉内構造物を受ける構造であるために、回転部の外径は炉内構造物の外径と同程度の大きさが必要である。このため、大形で重量の大きな物となり、機器貯蔵プール内に設置し、撤去する作業が容易でない。また、駆動機構にチェーンを用いているために、高放射性微粒子がチェーン駆動部へ付着し易く、その後処理にも手間がかかることになる。
【0004】
また、切断架台は、炉内構造物毎に個別に設計し、かつ、支持部は溶接して取り付けた構造であるので、作業後に遠隔操作で取り外して廃棄することができず、後処理が困難である。高放射性微粒子の侵入防止は、カバー類だけであるために、カバーの隙間からの高放射性微粒子の侵入を防止することが困難であり、また、間仕切りはフレームに仕切りを差込むだけであるので、フレームと仕切りのクリアランスの分だけ隙間が生じ、この隙間から高放射性微粒子が漏れ易い。同様に、ロールカーテンもフィンがないので壁とカーテンの隙間から高放射性微粒子が漏れ易い。
【0005】
また、前述のように遮蔽体は作業台車の床上に直接敷かれ、作業者の足元に露出しているので作業者の作業時の安定性を損なう問題がある。前記遮蔽容器は、熱膨張による余剰水をドレンによって抜く構造であるために、水抜き作業が必要であった。
【0006】
本発明はこのような従来の作業時の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、炉内構造物を安全かつ効率良く除却することができる炉内構造物除却方法を提供することにある。
【0007】
さらに具体的には、回転テーブルの設置および撤去(後処理)作業を容易にすることにある。
【0008】
また、切断架台を複数種類の炉内構造物の切断に使用し、また、後処理作業を容易にすることにある。
【0009】
また、高放射性微粒子の侵入および漏れを高度に防止した環境で作業することができるようにすることにある。
【0010】
また、安定性の高い足元で作業することができるようにすることにある。
【0011】
また、遮蔽容器の余剰水の処理を容易にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手殴】
本発明は、原子力発電所の機器貯蔵プールで炉内構造物を遠隔操作で切断し、切断片を遮蔽容器へ収納する炉内構造物除却方法において、廃棄物量低減手段と汚染防止手段および作業員の被曝低減手段を設けた装置類を使用することを特徴とする。
【0013】
具体的には、アームによって炉内構造物を支持するように構成することにより回転部の外径を小さくした回転テーブルを使用することにより、機器重量を少なくし、廃棄物量、作業効率向上、工程短縮、費用低減を図ることができるようにした。また、注水機構を設けて装置内部から外に向かって水の流れを作ることで高放射性微粒子の侵入の低減を図るようにした。更に、駆動機構をピン、ギヤ式にすることで高放射性微粒子が噛み込みにくく、散水除染で落とすことが可能になるようにした。切断架台については、支持部を差込み式にすることで遠隔操作によって該支持部の取り外しを可能にした。
【0014】
また、転倒防止治具を使用することができるようにガイドを設けることで内側の支持部をなくしたことから、炉心支持板と内側の支持部が干渉することがなくなり、上部シュラウド除却途中でも炉内側作業に待ち時間を与えることなく炉心支持板の受入れを可能とし、かつ、外径の違う上部シュラウドと下部シュラウドを共通の切断架台で受けられるため切断架台の台数を減らすことを可能にした。間仕切りについては、押付け機構を設けることによってフレームと仕切りのクリアランスによる隙間をなくし、高放射性微粒子の漏洩を少なくすることを可能にした。ロールカーテンについては、フィンを設けることで壁とカーテンの隙間からの高放射性微粒子の漏洩を少なくすることを可能にした。
【0015】
また、作業台車については、床下収納スペースを設けて遮蔽体を収納することによって作業員の足元の安定性を損なうことなく作業員の被曝低減を図ることを可能にした。遮蔽容器については、蓋の内側に空気溜りを設けて熱膨張による余剰水の逃げ道を確保することによってドレンによる水抜き作業を不要にした。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、この実施の形態における炉内構造物除却方法を実施する際の作業手順を示す工程図である。この実施の形態における炉内構造物除却は、以下の順序で行われる。
【0018】
1.準備作業(ブロック1)
2.上部格子板除却作業(ブロック2)
3.上部シュラウド除却作業(ブロック3)
4.下部シュラウド除却作業(ブロック4)
5.炉心支持板除却作業(ブロック5)
6.片付け作業(ブロック6)
以下、各作業毎に説明する。
【0019】
1.準備作業
図2は、準備作業の手順を示す図である。同図に示すように準備作業は1ないし4の4つのステップに分けて行われる。
【0020】
1.1 各種設定
ステップ1−1は
・作業用レール設定
・床養生板設定
・間仕切りフレーム設定
・遮蔽容器受け架台設定
・回転テーブル設定
・機器貯蔵プール浄化装置設定
の5工程からなる。
【0021】
ステップ1−1では、図3に示すように、まず、機器貯蔵プール1の両脇に切断装置2および作業台車3を走行させるための作業用レール4を設定する。次に、機器貯蔵プール1の底の保護と荷重分散を目的として、床養生板5を設定する。この床養生板5は、形鋼を長方形に組合わせた枠の上面にステンレス製の養生板を載せる構造であり、機器貯蔵プール1内の原子炉側の約半分の範囲にこの実施形態では8枚を設定する。
【0022】
次に、機器貯蔵プールに保管する蒸気乾燥器、シュラウドヘッド・気水分離器に除却作業により発生する高放射性微粒子が付着しないようにするために、機器保管エリアと炉内構造物除却エリアを仕切るための間仕切り8のフレーム8aを設定する。この間仕切り8は、図4に示すように、形鋼を組合わせたフレーム8aと、ステンレスの板とパイプを組合わせた仕切り8bと、仕切り8bを押付けてシール性を向上させるための押付け機構8cと、フレーム8aと機器貯蔵プール1のシール性を確保するためにフレーム8aの側面に取り付けた伸縮性のチューブ8dを備える。
【0023】
次に、遮蔽容器受け架台9を設定する。この遮蔽容器受け架台9は、機器貯蔵プール1内の炉内構造物除却エリアを確保するために、カナル部に設定する遮蔽容器10(図9、図12参照)の荷重を支えるために設定する。
【0024】
次に、回転テーブル11を設定する。この回転テーブル11は、炉内構造物を積載して回転させることにより該炉内構造物の切断方向を自由に変えるための装置である。この回転テーブル11は、図5に示すように、モータと減速機から構成される上部駆動部11aと、モータからの回転カを伝達する伝達シャフト11bと、炉内構造物を積載する回転部11cと、この回転部11cを支持する固定部11dと、この固定部11dの内部に高放射性微粒子が溜まるのを軽減するための注水機構11eを備える。伝達シャフト11bからの回転力は、固定部11dに取り付けたギヤ11fを介して回転部11cの外周に取り付けたピン11gに伝達される。
【0025】
回転部11cは、外径を小さくして炉内構造物を支持するアーム11hを突き出し、更に、小さな切断片を受けるようにステンレス製の上部プレート11iを積載する構造にすることで機器重量を少なくして廃棄物量の低減を図っている。
【0026】
次に、機器貯蔵プール浄化装置12を設定する。この機器貯蔵プール浄化装置12は、切断によって発生する高放射性微粒子を吸引して回収するための機器であり、吸引ポンプとフィルタを備える。フィルタの出口のホースは、回転テーブル11に設けた注水機構11eに接続し、水の流れ11jを発生させる。
【0027】
1.2 各種受け入れ
ステップ1−2は、
・機器貯蔵プール水張り
・蒸気乾燥器受け入れ
・シュラウドヘッド・気水分離器受け入れ
の3工程からなる。
【0028】
このステップ1−2では、まず、原子炉ウエルを満水状態にして機器貯蔵プール1に水を張る。次に、蒸気乾燥器6(図6参照)を受入れ、シュラウドヘッド・気水分離器7を回転テーブル11上に仮置きする。このとき、シュラウドヘッド・気水分離器7の4本のリフティングロツド7aを回転テーブル11のアーム11hで受ける。
【0029】
1.3 蒸気乾燥器二段積み
ステップ1−3は
・蒸気乾燥機炉内戻し
・シュラウドヘッド・気水分離器貯蔵プール内設定
・蒸気乾燥器二段積み
の3工程からなる。
【0030】
このステップ1−3では、まず、蒸気乾燥器6を原子炉に一旦戻し、シュラウドヘッド・気水分離器7を機器貯蔵プール1内に設定する。その後、蒸気乾燥器6をシュラウドヘッド・気水分離器7の上に二段積みする。
【0031】
1.4 各種設定
ステップ1−4は
・間仕切り仕切り設定
・回転テーブル伝達シャフト設定
・切断装置、作業台車設定
の3工程からなる。
【0032】
このステップ1−4では、図4および図6に示すように、まず、間仕切り8のフレーム8aに仕切り8bを挿入し、押付け機構8cで仕切り8bを押付ける。次に、回転テーブル11の伝達シャフト11bを設定する。この伝達シャフト11bは、蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7を受入れのときに干渉するために、前記蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7を二段積み終了後に遠隔操作で設定する。次に、図6に示すように、切断装置2および作業台車3を作業用レール4上に設定する。
【0033】
切断装置2は、作業用レール4上を走行するためのサドル2aと、プラズマトーチ等の切断手段を把持するマスト2bと、マスト2bを上下に昇降させる昇降機構2cと、マスト2bを左右に横行させる横行機構2dと、マスト2bを回転させる回転機構2eと、これら昇降機構2c、横行機構2d、回転機構2eを支持するガータ2fを備える。各機構は、モータを動力とし、モータは操作盤により遠隔操作する。
【0034】
作業台車3は、図7に示すように、作業用レール4上を走行するためのサドル3aと、作業床3bと、補助作業床3cと、チェーンブロック3dを備える。走行は、サドル3aに取り付けたモータを動力とし、モータは作業床3bの脇に設置した操作盤3eにより操作する。前記作業床3bには床下収納スペース3fを設け、遮蔽体3gを床下に収納するように設定することで作業員の足元の安定性を損なうことなく作業員の被曝低減を図っている。
【0035】
2.上部格子板除却作業
図8は、上部格子板除却作業の手順を示す図である。同図に示すように上部格子板除却作業は1ないし6の6つのステップに分けて行われる。
【0036】
2.1 上部格子板用切断架台設定
ステップ2−1は
・切断装置、作業台車退避
・上部格子板用切断架台設定
の2工程からなる。
【0037】
このステップ2−1では、前記切断装置2および作業台車3を蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7の上方位置に退避させる。次に、上部格子板用切断架台13を建屋天井クレーンを使用して回転テーブル11上に設定する。
【0038】
2.2 上部格子板受け入れ
ステップ2−2は、
・上部格子板受け入れ
の1工程からなり、建屋天井クレーンを使用して原子炉内から上部格子板を吊上げ、機器貯蔵プール1に移送して上部格子板用切断架台上に設定する。
【0039】
2.3 遮蔽容器およびロールカーテンの設定
ステップ2−3は、
・遮蔽容器設定
・ロールカーテン設定
の2工程からなる。
【0040】
このステップ2−3では、図9に示すように、建屋天井クレーンを使用して遮蔽容器10を遮蔽容器受け架台9上に設定する。次に、除却作業により発生する高放射性微粒子が原子炉ウエル側に侵入しないようにするために、ロールカーテン18を設定する(図10)。このロールカーテン18は、図11に示すように、樹脂製のシート18aと、巻上げパイプ18bと、巻上げパイプ支持脚18cと、巻上げハンドル18dを備え、シート18aの開閉は巻上げハンドル18dを手動で回転させることで行うように構成する。このロールカーテン18は、シート18aの両サイドに樹脂製のフィン18eが取り付けられ、図11(b)に示すようにフィン18eが機器貯蔵プール1の内壁に密着してとシート18aの隙間を少なくすることにより、高放射性微粒子の漏洩を低減するようにしている。
【0041】
2.4 上部格子板除却
ステップ2−4は、
・切断装置、作業台は作業位置復帰
・上部格子板切断
・切断片ハンドリング
・切断片遮蔽容器収納
の4工程からなる。
【0042】
このステップ2−4では、図10に示すように、切断装置2および作業台車3を作業位置まで走行させる。作業台車3は、遮蔽容器10の上方に位置させ、切断装置2は、上部格子板14の上方に位置させる。そして、切断装置2を遠隔自動操作して上部格子板14を除却する。この上部格子板14は各交差部で切断される。切断は切断手段を把持したマスト2bを下から上へ動かして行われる。リム胴は、遮蔽容器10の大きさに合わせ12分割の位置において、切断手段を把持したマスト2bを下から上へ動かして切断する。このとき、格子板は、板状の切断片となって回転テーブル11の上部プレート11i上に落下し、リム胴は、上部格子板用切断架台13の支持部13aによって一片毎に支持されする。
【0043】
次に、切断装置2を蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7の上方位置に退避させ、作業台車3を回転テーブル11の上方位置に走行させ、チェーンブロック3dに取り付けたハンドリング治具によって格子板およびリム胴の切断片を1片毎に把持して遮蔽容器10内に収納する。規定の収納量に達したところで収納作業を中断し、次ステップ5に移行する。
【0044】
2.5 遮蔽容器移送
ステップ2−5は、
・遮蔽容器蓋設定
・遮蔽容器引き上げ
・遮蔽容器蓋ボルト締め
・遮蔽容器移送
の4工程からなる。
【0045】
このステップ2−5では、遮蔽容器10の移送作業が行われる。まず、遮蔽容器10の引上げ手順について図12を参照して説明する。このステップでは、建屋天井クレーンに遮蔽容器吊具10aを取り付け、遮蔽容器吊具10aで遮蔽容器蓋10bを吊上げ遮蔽容器10に設定する。次に、遮蔽容器吊具10aのシリンダを遠隔操作して遮蔽容器吊金具10cに吊具10dを挿入し、建屋天井クレーンを操作して遮蔽容器10をフロア上に引上げ、遮蔽容器蓋10bのボルト10eを締める。この後、従来は容器内の熱膨張を考慮し容器に設けたドレンから水を抜いていたが、この実施の形態では、遮蔽容器蓋10bに空気溜り10fを設け、熱膨張した水が圧縮して逃げる逃げ道を形成した。これにより前記熱膨張した水が外に漏れないようにすることができ、水抜き作業が不要になる。その結果、作業員の被曝の低減、工程短縮、費用低減が実現できる。そして、遮蔽容器10を専用トレーラに載せ、廃棄物保管プールヘ移送して切断片を所定の保管場所に保管する。切断片の量に応じて前記作業を繰り返し、遮蔽容器10もまた繰返し移送する。
【0046】
2.6 上部格子板用切断架台廃棄
ステップ2−6は、
・支持部遠隔取り外し、廃棄
・切断架台散水除染、引き上げ
・分解、廃棄処理
の3工程からなる。
【0047】
このステップ2−6では、作業台車3のチェーンブロック3dに取り付けたハンドリング治具により上部格子板用切断架台13の支持部13aを遠隔操作で取り外して廃材容器に収納する。支持部13aの構造は、図13に示すように、板で構成する十字形であり、L鋼で構成する受け部13bに差込む構造であるために遠隔操作で引抜くことが可能である。この支持部13aは、上部格子板14のリム胴に直接接することから高線量になり易いために、遠隔操作で引抜く構造にすることにより作業員の被曝低減、工程短縮、費用低減を図ることができる。次いで、上部格子板用切断架台13を散水除染しながら引上げ、分解して廃材容器に収納する。
【0048】
3.上部シュラウド除却作業
図14は上部シュラウド除却の手順を示す図である。同図に示すように上部シュラウド除却作業は、1ないし6の6つのステップに分けて行われる。
【0049】
3.1 上部下部シュラウド用切断架台設定
ステップ3−1は
・切断装置、作業台車退避(ロールカーテン取り外し含む)
・炉心支持板用切断架台設定
・上部下部シュラウド用切断架台設定
の3工程からなる。
【0050】
このステップ3−1では、図15に示すように切断装置2および作業台車3を蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7の上方位置に退避させる。このとき、ロールカーテン18は、巻上げハンドル18dを回転させてシート18aを巻取り、巻上げパイプ18bを巻上げパイプ支持脚18cから取り外し、作業台車3の手摺に引っ掛けて退避させる。次いで、炉心支持板用切断架台20を建屋天井クレーンを使用して回転テーブル11上に設定し、さらに、上部下部シュラウド用切断架台22を建屋天井クレーンを使用して回転テーブル11上に設定する。
【0051】
3.2 上部シュラウド受け入れ
ステップ3−2は、
・上部シュラウド受け入れ
の1工程からなり、建屋天井クレーンを使用して原子炉内から上部シュラウドを吊上げ、機器貯蔵プール1に移送して上部下部シュラウド用切断架台22上に設定する。
【0052】
3.3 遮蔽容器設定
ステップ3−3は、
・遮蔽容器設定
の1工程からなり、建屋天井クレーンを使用して遮蔽容器10を遮蔽容器受け架台9上に設定する。
【0053】
3.4 上部シュラウド除却
ステップ3−4は、
・切断装置、作業台車作業位置復帰
・上部シュラウド切断
・切断片ハンドリング
・切断片容器収納
の4工程からなる。
【0054】
このステップ3−4では、まず、作業台車3を作業位置に復帰させる。このとき、巻上げパイプ18bを巻上げパイプ支持脚18cに取り付け、巻上げハンドル18dを回転させてシート18aを設定し、ロールカーテン18を復旧させる。次いで、切断装置2を作業位置である上部シュラウド15の上方位置に走行させる。そして、切断装置2を遠隔自動操作して上部シュラウド15を除却する。上部シュラウド15のラグは、上部フランジの取り付け部を切断手段を把持したマスト2bを動かすことにより切断して切り落す。上部フランジおよび上部胴は、遮蔽容器10の大きさに合わせて、周方向は5分割の位置を、縦方向は1段目は14分割の位置を、2段目は12分割の位置を、3段目、4段目、5段目は14分割の位置を切断する。
【0055】
この切断では、切断片の1片当たりの質量が200Kgを超えるために、切落しは危険であることから図16および図17に示すように転倒防止治具21を使用する。図16は転倒防止治具21を使用した3段目の切断手順(切断片SD3−1〜SD3−9の切断)の一例を示す図である。切断は、まず、図16(a)に示すように、切断手段を把持したマスト2bをL字に動かすことによりL字形に切断する。次に、同図(b)および図17に示すように、作業台車3のチェーンブロック3dで転倒防止治具21を吊り、切断片SD3−1に取り付けて転倒防止を図る。取り付け本数は、切断片の周長さに応じて1〜2本とする。次いで、隣をL字形に切断し(同図(c))、作業台車3のチェーンブロック3dで転倒防止治具21を吊り(同図(d))、切断片SD3−2に取り付けて転倒防止を図る。以下、切断と転倒防止を繰り返し、3段目を切断する(同図(d))。その後、作業台車3のチェーンブロック3dに取り付けたハンドリング治具19で切断片を把持し、別のチェーンブロックで転倒防止治具21を把持し、切断片SD3−1をハンドリングして(同図(f))遮蔽容器10内に収納する。以下、同様に、切断片SD3−2〜SD3−9をハンドリングして遮蔽容器10内に収納する。なお、切断片SD3−9は、L字形に切断した時点で転倒してしまうため、この実施の形態では、100mm程切残し(同図(g))、転倒防止治具21を取り付け(同図(h))、その後、切残し部を切断する(同図(i))。
【0056】
遮蔽容器10内への収納量が規定量に達したところで収納作業を中断し、ステップ5の遮蔽容器10の移送作業を行う。
【0057】
3.5 遮蔽容器移送
ステップ3−5は、
・遮蔽容器蓋設定
・遮蔽容器引き上げ
・遮蔽容器蓋ボルト締め
・遮蔽容器移送
の4工程からなる。
【0058】
このステップ3−5では、切断片の量に応じて遮蔽容器10を繰り返し移送するが、前述の2.5における遮蔽容器移送ステップと作業内容は同じなので、詳細は省略する。
【0059】
3.6 炉心支持板受け入れ
ステップ3−6は、
・切断装置、作業台車退避
・炉心支持板受け入れ
の2工程からなる。
【0060】
このステップ3−6では、図18に示すように炉心支持板17の受入れを行う。その際、まず、切断装置2および作業台車3を蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7の上方位置に退避させる。このとき、ロールカーテン18は、巻上げハンドル18dを回転させてシート18aを巻取り、巻上げパイプ18bを巻上げパイプ支持脚18cから取り外し、作業台車3の手摺に引っ掛けて退避させる。
【0061】
次に、建屋天井クレーンを使用して原子炉内から炉心支持板17を吊上げて機器貯蔵プール1に移送し、炉心支持板用切断架台20上に設定する。この実施の形態では、内側の支持部を無くした上部下部シュラウド用切断架台22を使用することで、図17に示すように、上部シュラウド15を除却途中でも炉内側作業に待ち時間を与えることなく炉心支持板17の受入れを可能とし、作業効率向上、工程短縮、費用低減を図っている。その後、前述した手順で上部シュラウドの除却を継続する。
【0062】
4.下部シュラウド除却作業
図19は下部シュラウド除却作業の手順を示す図である。同図に示すように下部シュラウド除却作業は1ないし5の5つのステップに分けて行われる。
【0063】
4.1 下部シュラウド受け入れ
ステップ4−1は、
・切断装置、作業台車退避(ロールカーテン取り外し含む)
・下部シュラウド受け入れ
の2工程からなる。
【0064】
このステップ4−1では、切断装置2および作業台車3を蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7の上方位置に退避させる。このとき、ロールカーテン18は、巻上げハンドル18dを回転させてシート18aを巻取り、巻上げパイプ18bを巻上げパイプ支持脚18cから取り外し、作業台車3の手摺に引っ掛けて退避させる。建屋天井クレーンを使用して原子炉内から下部シュラウド16を吊上げ、機器貯蔵プール1に移送して上部下部シュラウド用切断架台22上に設定する。
【0065】
4.2 容器設定
ステップ4−2は、
・機器貯蔵プールゲート設定
・容器設定
の2工程からなる。
【0066】
このステップ4−2では、原子炉内を気中雰囲気にするために図20に示すように機器貯蔵プールゲート23を設定する。次に、建屋天井クレーンを使用して遮蔽容器10を遮蔽容器受け架台9上に設定する。
【0067】
4.3 下部シュラウド除去
ステップ4−3は、
・切断装置、作業台車作業位置復帰
・下部シュラウド切断
・切断片ハンドリング
・切断片容器収納
の4工程からなる。
【0068】
このステップ4−3では、切断装置2および作業台車3を作業位置まで走行させる。作業台車3は、遮蔽容器10の上方位置、切断装置2は、下部シュラウド16の上方位置とする。このとき、既に機器貯蔵プールゲート23が設定されているために、ロールカーテン18は使用しない。次に、切断装置2を遠隔自動操作して下部シュラウド16を除却する。下部シュラウド16の切断位置は、下部胴16aを遮蔽容器10の大きさに合わせて、周方向は5分割の位置を、縦方向は6段目、7段目は9分割の位置を、8段目は12分割の位置を、9段目は11分割の位置を、10段目は9分割の位置を切断する。なお、切断手順は、上部シュラウド15と同様に、転倒防止治具21を使用してL字形に切断し、切断片SD6−1〜SDl0−9を遮蔽容器10内に収納していく。
【0069】
切断片の遮蔽容器10内への収納量が規定量に達したところで収納作業を中断し、ステップ4の遮蔽容器10の移送作業を行う。
【0070】
4.4 遮蔽容器移送
ステップ4−4は、
・遮蔽容器蓋設定
・遮蔽容器引き上げ
・遮蔽容器蓋ボルト締め
・遮蔽容器移送
の4工程からなる。
【0071】
このステップ4−4では、切断片の量に応じて遮蔽容器10を繰り返し移送するが、前述の2.5における遮蔽容器移送ステップと作業内容は同じなので、詳細は省略する。
【0072】
4.5 上部下部シュラウド用切断架台廃棄
ステップ4−5は、
・切断架台散水除染、引き上げ
・分解、破棄処理
の2工程からなる。
【0073】
このステップ4−5では、上部下部シュラウド用切断架台22を散水除染しながら引上げ、分解して廃材容器に収納する。
【0074】
5.炉心支持板除却作業
図21は炉心支持板辞去作業の作業手順を示す図である。同図に示すように炉心支持板除却作業は、1ないし4の4つのステップに分かれて行われる。
【0075】
5.1 遮蔽容器設定
ステップ5−1は、
・切断装置、作業台車退避
・遮蔽容器設定
の2工程からなる。
【0076】
このステップ5−1では、切断装置2および作業台車3を蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7の上方位置に退避させ、、建屋天井クレーンを使用して遮蔽容器10を遮蔽容器受け架台9上に設定する。
【0077】
5.2 炉心支持板除却
ステップ5−2は、
・切断装置、作業台車作業位置復帰
・炉心支持板切断
・切断片ハンドリング
・切断片容器収納
の4工程からなる。
【0078】
このステップ5−2では、切断装置2および作業台車3を作業位置まで走行させる。作業台車3は遮蔽容器10の上方位置、切断装置2は炉心支持板17の上方位置とする。次いで、切断装置2を遠隔自動操作して炉心支持板17を除却する。
【0079】
5.2.1 炉心支持板切断
図22はステップ5−2における炉心支持板除却作業の詳細な手順を示す図である。この作業手順では、まず、ピン、アイボルトを切断する(ステップ5−2−1)。ピンは、天板を切断するときに切断手段と干渉しないように配慮して切断する。アイボルトは、切断片を遮蔽容器10へ収納する効率を上げるために、根元部を切断する。ピン、アイボルトの切断が終了したあと、天板を切断する(ステップ5−2−2)。天板は、遮蔽容器10の大きさに合わせて大切り位置を切断し、天板の切残し部を切断する。その後、切断片をハンドリングして遮蔽容器10内へ収納する。
【0080】
天板の切断が終わると、タイバーを切断する(ステップ5−2−3)。切断されたタイバーの切断片をハンドリングして遮蔽容器10内へ収納する。次いで、補強ビームを切断する(ステップ5−2−4)。切断された補強ビームの切断片をハンドリングして遮蔽容器10内へ収納する。最後にリム胴を切断する(ステップ5−2−5)。切断されたリム胴の切断片をハンドリングして遮蔽容器10内に収納し、規定の収納量に達したところで収納作業を中断し、ステップ5−3の遮蔽容器移送作業を行う。
【0081】
5.3 遮蔽容器移送
ステップ5−3は、
・遮蔽容器蓋設定
・遮蔽容器引き上げ
・遮蔽容器蓋ボルト締め
・遮蔽容器移送
の4工程からなる。
【0082】
このステップ5−3では、切断片の量に応じて遮蔽容器10を繰り返し移送するが、前述の2.5における遮蔽容器移送ステップと作業内容は同じなので、詳細は省略する。
【0083】
5.4 炉心支持板切断用架台廃棄
ステップ5−4は、
・支持部遠隔取り外し、廃棄
・切断架台散水除染、引き上げ
・分解、廃棄処理
の4工程からなる。
【0084】
このステップ5−4では、炉心支持板用切断架台20を散水除染しながら引上げ、分解して廃材容器に収納する。なお、この実施の形態では、上部格子板用切断架台13と同様に、支持部を遠隔操作で引抜く構造にすることによって作業員の被曝低減、工程短縮、費用低減を図るようにした。
【0085】
6.片付け作業
図23は片付け作業の作業手順を説明する図である。同図に示すように片付け作業な1ないし6の6つのステップに分けて行われる。
【0086】
6.1 切断装置撤去
ステップ6−1は、
・切断装置撤去
の1工程からなり、このステップで切断装置2を片付ける。この切断装置2は、分解して専用の容器に収納して移送することにより、他の発電所での再使用を可能にする。
【0087】
6.2 回転テーブル撤去
ステップ6−2は、
・伝達シャフト散水除染、引き上げ、廃棄処理
・上部駆動部分解、廃棄処理
・上部プレート散水除染、引き上げ、廃棄処理
・回転部散水除染、引き上げ、廃棄処理
・湖底部散水除染、引き上げ、廃棄処理
の5工程からなる。
【0088】
このステップ6−2は、回転テーブル11を撤去する工程である。図5において、伝達シャフト11bを散水除染しながら引上げて廃棄処理する。次いで、上部駆動部11aを分解して廃棄処理し、さらに、上部プレート11iを散水除染しながら引上げて廃棄処理する。上部プレート11iは、予め廃棄し易い大きさの分割構造にすることによって作業員の被曝低減、作業効率向上、工程短縮、費用低減を図る。
【0089】
上部プレートの廃棄処理が終わると、回転部11cを散水除染しながら引上げて廃棄処理する。回転部11cは、外径を小さくして炉内構造物を支持するアーム11hを突き出す構造にして機器重量を少なくすることによって、廃棄物量、作業効率向上、工程短縮、費用低減を図る。次に、固定部11dを散水除染しながら引上げて廃棄処理する。固定部11dは、内部に高放射性微粒子が溜まるのを軽減するための注水機構11eを設けることで汚染を少なくし、作業員の被曝低減、作業効率向上、工程短縮、費用低減を図る。
【0090】
6.3 機器貯蔵プール清掃
ステップ6−3は、
・遮蔽容器受架台引き上げ、廃棄処理
・吸引清掃
・床養生板引き上げ、廃棄処理
・吸引清掃
の4工程からなる。
【0091】
このステップ6−3は、機器貯蔵プール1を清掃する工程である。具体的には、遮蔽容器受け架台9を引上げてから機器貯蔵プール浄化装置12で吸引清掃し、床養生板5を引上げてから、再度、吸引清掃する。遮蔽容器受け架台9および床養生板5は、共用性が少ないために廃棄処理する。
【0092】
6.4 各種機器撤去
ステップ6−4は、
・ロールカーテン廃棄処理
・機器貯蔵プール浄化装置分解、撤去
・遮蔽容器廃棄処理
の3工程からなる。
【0093】
このステップ6−4では、ロールカーテン18の廃棄処理と、機器貯蔵プール浄化装置12の分解、撤去と、遮蔽容器10の廃棄処理が行われる。遮蔽容器10は、機器貯蔵プール浄化装置12の移送に使用するために最後に廃棄処理する。
【0094】
6.5 炉内機器復旧
ステップ6−5は、
・間仕切り引き上げ、廃棄処理
・機器貯蔵プールゲート取り外し、保管
・蒸気乾燥器炉内復旧
・シュラウドヘッド・気水分離器炉内復旧
の4工程からなる。
【0095】
このステップ6−5では、炉内機器の復旧を行う。まず、間仕切り8を片付けて廃棄処理する。次に、機器貯蔵プールゲート23を取り外し、気中で保管する。最後に、蒸気乾燥器6およびシュラウドヘッド・気水分離器7を炉内に復旧する。
【0096】
6.6 作業台車および作業用レールの撤去
ステップ6−6は、
・作業台車撤去
・作業用レール撤去
の2工程からなり、作業台車3と作業用レール4を撤去する。作業台車3および作業用レール4は、分解して専用の容器に収納して移送することにより、他の発電所での再使用が可能となる。
【0097】
【発明の効果】
本発明は、回転部の外径を小さくして炉内構造物を支持するアームを突き出し、その上に切断片を受けるための上部プレートを載置した構造の回転テーブルを使用することにより、機器重量を少なくし、廃棄物量、作業効率向上、工程短縮、費用低減を図ることができる
【0098】
そして、注水機構を設け、装置内部から外に向かって水の流れを作ることおよび駆動方式をピン、ギヤにしたことにより、高放射性微粒子の侵入および付着を軽減し装置の除染性を向上させ、装置分解・廃棄作業における作業員の被曝低減を図ることができる。
【0099】
また、支持部を受け部に差込む構造とし、遠隔操作で引抜く構造にした上部格子板用切断架台および炉心支持板用切断架台を使用することにより、作業員の被曝低減、工程短縮、費用低減を図ることができる。
【0100】
また、内側の支持部を無くして転倒防止治具で切断片の転倒防止を図るようにした上部下部シュラウド用切断架台を使用することにより、炉心支持板と内側の支持部が干渉することがなくなり、上部シュラウドの除却途中でも炉内側作業に待ち時間を与えることなく炉心支持板の受入れを可能とし、作業効率向上、工程短縮、費用低減を図ることができる。
【0101】
更に、転倒防止治具を使用することにより、外径の違う上部シュラウドと下部シュラウドを共通の上部下部シュラウド用切断架台で受けることができることから、切断架台の台数を1台減らすことが可能となり、工事終了後の廃棄物量の低減、工程短縮、費用低減を図ることができる。
【0102】
また、押付け機構で仕切りを押付けるようにした間仕切りを使用することにより、仕切りのシール性が向上し、蒸気乾燥器およびシュラウドヘッド・気水分離器への高放射性微粒子の付着を低減することができ、汚染防止、作業効率の向上を図ることができる。
【0103】
また、フィンを設けたロールカーテンを使用することにより、カーテンのシールが性向上し、原子炉側への高放射性微粒子の拡散が低減するために、汚染防止、作業効率の向上を図ることができる。
【0104】
また、の内側に空気溜りを設けて熱膨張による余剰水の逃げ道を作った遮蔽容器を使用することにより、ドレンによる水抜き作業が不要になり、作業員の被曝低減、工程短縮、費用低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る炉内構造物除却方法の作業手順を示す工程図である。
【図2】図1における準備作業(ブロック1)の作業手順を示す工程図である。
【図3】図2におけるステップ1の作業状態を示す上面図(a)および縦断側面図(b)である。
【図4】本発明の実施形態で使用する間仕切りの正面図(a)、A−A断面図(b)、(c)である。
【図5】本発明の実施形態で使用する回転テーブルの一部縦断側面図(a)および回転部の上面図(b)である。
【図6】図2におけるステップ4の作業状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る作業台車の正面図(a)および側面図(b)である。
【図8】図1における上部格子板除却(ブロック2)の作業手順を示す工程図である。
【図9】ステップ2−3における遮蔽容器設定作業状態を示す縦断面図である。
【図10】ステップ2−3におけるロールカーテン設定作業状態およびステップ2−4における切断装置と作業台車走行状態を示す縦断面図である。
【図11】本発明の実施形態で使用するロールカーテンの構造を示す正面図(a)およびA−A断面図(b)である。
【図12】ステップ2−5における遮蔽容器引き上げ状態を示す説明図である。
【図13】本発明の実施形態で使用する切断架台の受け部と支持部の分解斜視図である。
【図14】図1における上部シュラウド除却(ブロック3)の作業手順を示す工程図である。
【図15】ステップ3−1の作業状態を示す縦断面図である。
【図16】ステップ3−4において除却する上部シュラウドの3段目の切断およびハンドリング手順を示す斜視図(a)〜(f)および展開図(g)〜(i)である。
【図17】ステップ3−4において除却する上部シュラウドの切断転倒防止治具の取り付け状態を示す図である。
【図18】ステップ3−6の作業状態を示す縦断面図である。
【図19】図1における下部シュラウド除却(ブロック4)の作業手順を示す工程図である。
【図20】ステップ4−2の作業状態を示す縦断面図である。
【図21】図1における炉心支持板除却(ブロック5)の作業手順を示す工程図である。
【図22】ステップ5−2におけるの炉心支持板除却の詳細な手順を示す工程図である。
【図23】本発明における片付け作業(ブロック6)の作業手順を示す工程図である。
【符号の説明】
1 機器貯蔵プール
2 切断装置
3 作業台車
3f 床下収納スペース
3g 遮蔽材
5 床養生板
6 蒸気乾燥器
7 シュラウドヘッド・気水分離器
8 間仕切り
8a フレーム
8b 仕切り
8c 押付け機構
8d チューブ
9 遮蔽容器受け架台
10 遮蔽容器
10f 空気溜り
11 回転テーブル
11c 回転部
11e 注水機構
11f ギヤ
11g ピン
11h アーム
11i 上部プレート
12 機器貯蔵プール浄化装置
13 上部格子板用切断架台
13a 支持部
13b 受け部
14 上部格子板
14a 格子板
14b リム胴
15 上部シュラウド
16 下部シュラウド
17 炉心支持板
18 ロールカーテン
18a シート
18e フィン
19 ハンドリング治具
20 炉心支持板用切断架台
21 転倒防止治具
22 上部下部シュラウド用切断架台
22a ガイド
23 機器貯蔵プールゲート

Claims (5)

  1. 原子力発電所の機器貯蔵プールで炉内構造物を遠隔操作で切断し、切断片を遮蔽容器へ収納する際、廃棄物量低減手段、汚染防止手段および作業員の被曝低減手段を含む複数の手段を使用して炉内構造物の除却を行う炉内構造物除却方法において、
    前記廃棄物量低減手段が、炉内構造物を積載して360度連続回転可能であってピンとギヤ方式からなる駆動機構を有する回転機構と、回転部本体の外径が少なくとも炉内構造物の外径よりも小さく設定され、さらに前記回転部本体外周から突き出され前記炉内構造物を支持するアーム上に積載され、断片を受けるための上部プレートを有する回転テーブルとからなり、汚染防止手段が、装置内部から外に向かって水の流れを発生させる注水機構からなり、前記回転機構、前記回転テーブルおよび前記注水機構を含んで炉内構造物の回転積載装置を構成したことを特徴とする炉内構造物除却方法。
  2. 原子力発電所の機器貯蔵プールで炉内構造物を遠隔操作で切断し、切断片を遮蔽容器へ収納する際、廃棄物量低減手段、汚染防止手段および作業員の被曝低減手段を含む複数の手段を使用して炉内構造物の除却を行う炉内構造物除却方法において、
    廃棄物低減手段が、上下方向に差し込み可能に形成され、切断対象物を支持する支持部と、この支持部を受ける差し込み構造の受け部を有し、切断対象物の転倒を防止する転倒防止治具とから構成された切断架台からなり、前記支持部は遠隔操作で上方に引き抜くことにより取り外し可能であり、前記転倒防止治具を使用することにより架台を共通に使用できるようにしたことを特徴とする炉内構造物除却方法。
  3. 前記汚染防止手段および被曝低減手段が、仕切りの押付け機構を備えた間仕切りからなることを特徴とする請求項1記載の炉内構造物除却方法。
  4. 前記汚染防止手段および被曝低減手段が、フィンを備えたロールカーテンからなることを特徴とする請求項1記載の炉内構造物除却方法。
  5. 原子力発電所の機器貯蔵プールで炉内構造物を遠隔操作で切断し、切断片を遮蔽容器へ収納する際、廃棄物量低減手段、汚染防止手段および作業員の被曝低減手段を含む除却装置を使用して炉内構造物の除却を行う炉内構造物除却方法において、
    前記汚染防止手段および被曝低減手段が、蓋側に空気だまりを設けた遮蔽容器からなり、遮蔽容器内で内部の水が熱膨張することにより圧縮されて該水が外に漏れないようにしたことを特徴とする炉内構造物除却方法。
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