JP3799113B2 - 導電接触ピン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は導電接触ピンに係り、さらに詳しく言えば、例えば薄膜トランジスタ等の導電性検査に好適な導電接触ピンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5には、例えば薄膜トランジスタ60の導電性検査に用いられる従来例としての導電接触ピン50が示されている。
この導電接触ピン50は、段付き円筒状のピン本体51と、ピン本体51を軸線に沿って往復移動(図中上下方向)可能に支持するスリーブ52とを含んで構成されている。ピン本体51は、導電性を有する適宜な金属等により形成されていて、軸線に沿って中空部53が設けられているとともに、小径部51Aの外周に環状のストッパ54が嵌装されている。このピン本体51は、基端部51B(図中上方)にバキュームホース(図示せず)を接続することにより、先端部51C(図中下方)から中空部53を通じて外気を吸引可能とされている。
スリーブ52は、ピン本体51の小径部51Aが挿通可能な筒体とされ、当該スリーブ52とピン本体51の大径部51Dとの間に介装された圧縮スプリング55により、常態において導電接触ピン50を最も延びた状態に維持する。
【0003】
このような導電接触ピン50は、スリーブ52が図示しない検査機器の例えばピンボードに嵌合保持され、ピンボードを下降させることにより、ピン本体51の先端部51Cが薄膜トランジスタ60に押し付けられる。
次に、この状態において、導電接触ピン50は、図示しないリード線を介してピン本体51に通電させることにより薄膜トランジスタ60の導電性を検査するようになっている。
【0004】
この際、導電接触ピン50は、先端部51C側から中空部53を通じて外気を吸引することにより、先端部51Cおよび薄膜トランジスタ60の相対位置を維持する。
そして、導電性の検査を終えた後、外気の吸引を中断するとともにピンボードを上昇させ、これによりピン本体51の先端部51Cから薄膜トランジスタ6060を自重により取り外す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した導電接触ピン50では、薄膜トランジスタ60を吸着するための部分と、薄膜トランジスタ60の導電性を検査するための部分とを先端部51Cが兼ねている関係上、先端部51Cを平坦面に形成しておく必要がある。このため、この導電接触ピン50は、薄膜トランジスタ60の表面に塵や酸化物等が付着していると、先端部51Cが薄膜トランジスタ60に対して浮き上った状態となり、検査不良を生じ易る虞れがある。
【0006】
また、前述した導電接触ピン50では、導電性を検査する対象が薄膜トランジスタ60のように軽量であると、導電性の検査を終えた後、外気の吸引を中断するとともにピンボードを上昇させても、自重によりピン本体51から外れず、先端部51Aに密着したまま持ち上げられる虞れもある。
このため、従来では、ピンボードを上昇させるにあたって、中空部53を通じて空気を外部に吐出(図中矢印参照)することによりピン本体51から薄膜トランジスタ60を取り外している。
しかしながら、これによれば、多数の薄膜トランジスタ60を順次検査するにあたって、その都度排気動作が必要となるとともに、バキュームホースに接続されたコンプレッサの制御が複雑化し、検査効率を低くするという問題がある。
【0007】
これらのような問題は、薄膜トランジスタの導電性検査に用いられる導電接触ピンにのみ生ずるものではなく、例えば各種電子部品や電子機器等の導電性検査を行う場合にも生じている。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、その目的は、導電性検査の検査不良を少なくできるとともに、検査効率を向上できる導電接触ピンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、前記ピン本体の中空部内に、一端が前記ピン本体の先端部と同一面に配置され他端にバキュームホースが接続される筒状のブッシュが挿通されているとともに、前記ピン本体の中空部の先端部側には、前記ブッシュの外径よりも大径の段部が形成されており、前記ブッシュと前記段部との間に、ゴム弾性体よりなる筒状の接触部材が前記ピン本体の先端部より突出するように固定されており、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に弾性的に接触することを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、前記ピン本体の先端部側には、前記接触部材の弾性変形した部分を収容可能な溝が形成されていることを特徴としている。
【0010】
また、前記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、前記ピン本体の中空部内に、一端が前記ピン本体の先端部と同一面に配置され他端にバキュームホースが接続される筒状のブッシュが挿通されているとともに、前記ピン本体の中空部の先端部側には、前記ブッシュの外径よりも大径の段部が形成されており、前記ブッシュと前記段部との間に、前記検査対象物に対する筒状の接触部材が付勢部材により前記ピン本体の先端部より突出するように設けられており、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に弾性的に接触することを特徴としている。
【0011】
また、前記目的を達成するため、請求項4に記載の発明は、ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、前記ピン本体の中空部内に、一端に前記検査対象物に対する筒状の接触部材が設けられ他端にバキュームホースが接続される筒状のブッシュが軸方向に摺動可能に挿通されているとともに、前記ブッシュが付勢部材により前記一端側の前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも突出するように付勢されており、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に弾性的に接触することを特徴としている。
【0012】
また、前記目的を達成するため、請求項5に記載の発明は、ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、前記ピン本体の先端部側の外周に、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に対して弾性的に接触する筒状の接触部材が同軸的に設けられていることを特徴としている。
【0013】
請求項1,3および4に記載の発明によれば、前記接触部材が前記中空部内に配置されているため、 接触部材が外部に露出せず、接触部材がピン本体の外側面に沿って配置されている場合に比較して埃や塵等の影響による動作不良を起こす虞れが少ないことになる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明によれば、弾性変形によりピン本体の先端部から接触部材が突没可能とされているため、例えばスプリング等の付勢手段が必要なく、構成部品を少数化できることになる。
【0015】
そして、請求項3,4に記載の発明によれば、接触部材が付勢部材により付勢されるため、接触部材自体に弾性が必要なく、金属により形成できることになる。一般に、弾性を有する合成樹脂により所望の形状,大きさの部品を製作することは、その外形が小さくなるに従って困難となる。この発明において、例えばピン本体の最大直径を3mm程度に設定した場合、弾性を有する合成樹脂により接触部材を製作することは困難となり、部品コストが高くなる虞れがある。
【0016】
これに対して、特に請求項3に記載した発明は、接触部材を金属により形成できるため、ピン本体を小型化しても、弾性を有する合成樹脂により接触部材を形成した場合に比較して部品コストが高くならないことになる。また、この発明においては、接触部材が金属製でよいため、経時変化による劣化が比較的生じ難く、動作不良を起こし難いことになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する各実施例において、既に図5において説明した部材については、図中に同一符号を付すことにより説明を簡略あるいは省略する。
図1には、本発明に係る第1実施例の導電接触ピン10が示されている。本実施例の導電接触ピン10は、検査対象物である薄膜トランジスタ60の導通性検査に用いられるものであり、段付き円筒状のピン本体11と、このピン本体11を支持するスリーブ52とを含んで構成されている。
【0018】
ピン本体11は、先端部11Cにダイヤモンドカットが施されているとともに、軸線に沿って設けられた中空部13にブッシュ14が圧入されている。ブッシュ14は、ピン本体11の軸方向長さより大きな長手方向長さを有するとともに、一方の端面がピン本体11の先端部11C(ダイヤモンドカットの先端)に対して面一になるように配置されている。したがって、ピン本体11は、ブッシュ14における他方の端面がピン本体11の基端11B(図中上方)から突出し、このブッシュ14に図示しないバキュームホースを接続できるようになっている。
この中空部13は、ピン本体11の先端部11C側に段部15が形成されていて、この段部15とブッシュ14との間に接触部材16が挿入配置されている。
【0019】
接触部材16は、弾性を有するゴムにより段部15とブッシュとの間に挿入可能な円筒状に形成されている。この接触部材16は、軸方向長さが段部15の軸方向長さよりも若干大きく設定されている。
したがって、接触部材16は、一方の端面(図中下方)がピン本体11の先端部11C(図中下方)から突出部16Aが突出するように設けられている。
【0020】
突出部16Aは、ピン本体11の先端部11Cが薄膜トランジスタ60に押し付けられると、弾性により変形してピン本体11の先端部11Cに設けられた溝17に収容される。
溝17は、ブッシュ14の外周面に形成された第2面取り部14Aと、段部15の開口端縁に形成された第1面取り部15Aとにより構成されていて、段部15の開口に沿ってリング状に設けられている。
【0021】
このような導電接触ピン10は、薄膜トランジスタの導電性を検査するにあたって、スリーブ52を図中下方に移動させることにより、ピン本体11の先端部11Cを薄膜トランジスタ60に押し付けると、接触部材16の突出部16Aが弾性変形して溝17に収容された状態で先端部11Cが薄膜トランジスタ60に当接する。
この際、溝17に収容された突出部16Aは、初期形状を復元しようとするため、薄膜トランジスタ60に対して圧接する。
【0022】
この状態で中空部13を通じて外気を吸引すると、ピン本体11の先端部11Cおよび薄膜トランジスタ60の相対位置が維持される。
この際、ピン本体11の先端部11Cにダイヤモンドカットが施されているため、薄膜トランジスタ60の表面に塵や酸化物等が付着していても、薄膜トランジスタに対してピン本体11が確実に接触し、これにより導通性の検査不良が生じる虞れが少ない。
【0023】
そして、本実施例においては、接触部材16が円筒形状であるため、突出部16Aの端面が薄膜トランジスタ60に対してリング状に圧接するため中空部13の内外に気密性が得られ、これによりピン本体11の先端部11Cおよび薄膜トランジスタ60の相対位置が確実に維持される。
導電性検査が完了した後、外気の吸引を中断すると、突出部16Aが初期形状を復元するために溝17から突出し、これによりピン本体11の先端部11Cから薄膜トランジスタ60が引き剥がされる。
【0024】
以上のような第1実施例の導電接触ピン10によれば、薄膜トランジスタ60の導電性検査にあたって、中空部13を通じて外気を吸引するため、従来と同様に、本体11および薄膜トランジスタ60の相対位置が維持される。
そして、本実施例の導電接触ピン10によれば、薄膜トランジスタ60の導電性を検査する個所として先端部11Cが設けられている他に、薄膜トランジスタ60を吸着する個所として接触部材16が独立して設けられているため、従来の導電接触ピンのように先端部11Cを平坦に形成しておく必要がなく、先端部11Cに適宜ダイヤモンドカットを施しておくことができる。したがって、この導電接触ピン10によれば、薄膜トランジスタ60の表面に塵や酸化物等が付着していてもピン本体11が確実に接触するため、導通性の検査不良が生じる虞れが少ない。
また、この導電接触ピン10によれば、ピン本体11の先端部11Cから出没可能な接触部材16を有しているため、導電性の検査後に本体11を上昇させれば、接触部材16の突出部16Aにより薄膜トランジスタ60がピン本体11の先端部11Cから引き剥がされ、従来のように、ピン本体11の上昇に伴って薄膜トランジスタ60が先端部11Cに密着したまま持ち上げられるという問題を解消できる。
【0025】
また、導電接触ピン10は、接触部材16が筒形状であるため、中空部13の内外に良好な気密性が得られ、これによりピン本体11および薄膜トランジスタ60の相対位置を確実に維持できる。
さらに、接触部材16が中空部13に挿入配置されているため、例えば接触部材16がピン本体11の外側面に沿って配置されている場合に比較して埃や塵等の影響による動作不良を起こす虞れが少ない。
また、接触部材16が弾性を有するとともに、先端部11Cに溝17が形成されているため、例えばスプリング等の部品が必要なく、構成部品を少数化できる。
【0026】
図2には、本発明に係る第2実施例の導電接触ピン20が示されている。なお、以下に説明する実施例において、既に図1において説明した部材については、図中に同一符号を付すことにより説明を簡略あるいは省略する。
本実施例の導電接触ピン20は、段部15に接触部材26と圧縮スプリング27とが挿入配置されている。
接触部材26は、適宜な金属等により形成され、前述した第1実施例の接触部材と同じ直径を有するとともに、軸方向長さが段部15の軸方向長さよりも小さく設定されている。一方、圧縮スプリング27は、接触部材26の突出部26Aがピン本体11の先端部11Cから突出するように、軸方向長さが適宜設定されている。
【0027】
このような導電接触ピン20は、薄膜トランジスタの導電性を検査するにあたって、ピン本体11の先端部11Cを薄膜トランジスタ60に押し付けると、接触部材26が圧縮スプリング27を圧縮させながらピン本体11に対して近付く方向に移動し、これにより突出部26Aが段部15内に収容される。
この際、接触部材26は、圧縮スプリング27に付勢されているため、突出部26Aが薄膜トランジスタ60に対して圧接する。したがって、中空部13を通じて外気を吸引すればピン本体11の先端部11Cおよび薄膜トランジスタ60が密着して相対位置を維持する。
導電性検査が完了した後、外気の吸引を中断すると、突出部26Aが圧縮スプリング27によりピン本体11の先端部11Cから突出し、これによりピン本体11の先端部11Cから薄膜トランジスタ60が引き剥がされる。
【0028】
以上のような第2実施例の導電接触ピン20は、基本的に前述した第1実施例の導電接触ピンと同様に構成されているため、第1実施例の導電接触ピンと同様な作用効果が得られる。
そして、第2実施例の導電接触ピン20は、接触部材26が圧縮スプリング27により付勢されているため、前述した第1実施例のように、接触部材に弾性が必要なく、適宜な金属により形成できる。
【0029】
一般に、微小部品を金属により形成すると、弾性を有する合成樹脂により形成する場合に比較して、製造が容易になるとともに、精度が向上する。
したがって、この導電接触ピン20は、例えばピン本体11の最大直径を3mm程度に設定した場合にも、製造が容易になるとともに、工作精度および動作精度等が向上する。
【0030】
図3には、本発明に係る第3実施例の導電接触ピン30が示されている。本実施例の導電接触ピン30は、ピン本体31の先端部31Aにダイヤモンドカットが施されているとともに、基端部31B側にブッシュ34を摺動案内可能な案内部材58が嵌入されている。
本実施例において、ブッシュ34は、両端がピン本体31の両端から突出するように配置されていて、基端側(図中上方)にストッパ59が固定されているとともに、先端(図中下端)に接触部材36が固定されている。
【0031】
接触部材36は、ブッシュ34の先端を被覆可能に形成されていて、案内部材58との間に設けられた圧縮スプリング37により、ストッパ59が案内部材58に当接するまでブッシュ34と一体的に下方に付勢されている。
【0032】
以上のような第3実施例の導電接触ピン30は、基本的に前述した第2実施例の導電接触ピンと同様に構成されているため、第2実施例の導電接触ピンと同様な作用効果が得られる。
そして、第3実施例の導電接触ピン30は、案内部材58をピン本体31から取り外すことにより、ブッシュ34,接触部材36および圧縮スプリング37を一体的にピン本体から取り外すことができる。
したがって、この導電接触ピン30では、各部品の製造,組立および交換等を容易に行える。
【0033】
なお、本発明は前述した各実施例に限定されるものではなく、本発明を達成できる範囲での改良,変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前述した各実施例において、接触部材は、中空部に挿入配置されることによりピン本体に対して入れ子状に連結されていたが、図4に示すように、ピン本体の外周面を覆うように配置することによりピン本体に連結してもよい。
【0034】
すなわち、図4(A)に示す導電接触ピン40Aは、弾性を有する接触部材16がピン本体41の外側面に沿って入れ子状に連結されている。この導電接触ピン40Aは、薄膜トランジスタ60の導電性検査にあたって、接触部材16の突出部16Aが弾性により拡開変形して薄膜トランジスタ60に密着する。
なお、接触部材16は、あらかじめ一端側をカール状に形成しておいてもよい。
【0035】
一方、図4(B)に示す導電接触ピン40Bは、金属製の接触部材26が圧縮スプリング27とともにピン本体41の外側面に沿って入れ子状に連結されている。この導電接触ピン40Bは、薄膜トランジスタ60の導電性検査にあたって、接触部材26の突出部26Aが圧縮スプリング27を圧縮させながらピン本体41に近付く方向に移動して薄膜トランジスタ60に密着する。
以上のような導電接触ピン40A,40Bでは、前述した各実施例と同様な効果が得られる上、中空部13に段部を施す必要がないため既存のピン本体を流用でき、前述した各実施例に比較して製造コストを低減できるという効果がある。
【0036】
また、ピン本体および接触部材が円筒状に形成されていたが、角筒状に形成してもよく、中空部を有する筒状であれば断面形状は任意である。
さらに、前述した各実施例において、ピン本体の先端部にダイヤモンドカットが施されていたが、本発明は先端部の形状をダイヤモンドカットに限定するものではなく、塵や酸化物等が表面に付着した検査対象物に対しても確実に接触可能であれば、先端部の形状を任意に選択可能である。
その他、前述した各実施例で示したピン本体,先端部,中空部,接触部材,溝,付勢部材の材質,形状,寸法,形態,数,配置個所,弾性の有無等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、先端部にダイヤモンドカット等を施すことにより導電性の検査不良を少なくできるとともに、導電性の検査後に吸引を中断してピン本体を上昇させれば、検査対象物が自動的に先端部から押し剥がされる。また、接触部材が筒状に形成されているため、中空部の内外に良好な気密性が得られ、ピン本体の先端部および検査対象物の相対位置を確実に維持できる。さらに、請求項1ないし4に記載の発明によれば、接触部材が中空部に挿入配置されているため、埃や塵等の影響による動作不良を起こす虞れが少ない。
【0038】
また、請求項1に記載した発明によれば、接触部材が弾性を有しているため、例えばスプリング等の付勢手段が必要なく、構成部品を少数化できる。そして、請求項3に記載した発明によれば、接触部材を金属により形成できるため、所望の形状および大きさを容易に得られるとともに、経時変化による劣化や動作不良が生じ難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の変形例を示す部分拡大断面図である。
【図5】従来の導電接触ピンを示す断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40A,40B 導電接触ピン
11,31 ピン本体
11C,31C 先端部
13,33 中空部
16,26,36 接触部材
17 溝
27,37 付勢部材
60 検査対象物である薄膜トランジスタ
Claims (5)
- ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、
前記ピン本体の中空部内に、一端が前記ピン本体の先端部と同一面に配置され他端にバキュームホースが接続される筒状のブッシュが挿通されているとともに、前記ピン本体の中空部の先端部側には、前記ブッシュの外径よりも大径の段部が形成されており、前記ブッシュと前記段部との間に、ゴム弾性体よりなる筒状の接触部材が前記ピン本体の先端部より突出するように固定されており、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に弾性的に接触することを特徴とする導電接触ピン。 - 前記ピン本体の先端部側には、前記接触部材の弾性変形した部分を収容可能な溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の導電接触ピン。
- ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、
前記ピン本体の中空部内に、一端が前記ピン本体の先端部と同一面に配置され他端にバキュームホースが接続される筒状のブッシュが挿通されているとともに、前記ピン本体の中空部の先端部側には、前記ブッシュの外径よりも大径の段部が形成されており、前記ブッシュと前記段部との間に、前記検査対象物に対する筒状の接触部材が付勢部材により前記ピン本体の先端部より突出するように設けられており、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に弾性的に接触することを特徴とする導電接触ピン。 - ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、
前記ピン本体の中空部内に、一端に前記検査対象物に対する筒状の接触部材が設けられ他端にバキュームホースが接続される筒状のブッシュが軸方向に摺動可能に挿通されているとともに、前記ブッシュが付勢部材により前記一端側の前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも突出するように付勢されており、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記接触部材が前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に弾性的に接触することを特徴とする導電接触ピン。 - ほぼ筒状に形成された導電性を有するピン本体を備え、前記ピン本体の先端部を検査対象物に押し付けるとともに、前記ピン本体の中空部を通じて前記先端部側から外気を吸引することにより前記検査対象物を前記ピン本体の先端部に対して密着固定させる導電接触ピンにおいて、
前記ピン本体の先端部側の外周に、前記ピン本体の先端部を前記検査対象物に押し付ける際、前記ピン本体の先端部よりも先に前記検査対象物に対して弾性的に接触する筒状の接触部材が同軸的に設けられていることを特徴とする導電接触ピン。
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KR101841826B1 (ko) | 2016-03-15 | 2018-03-23 | 주식회사 메가터치 | 전지 테스트용 프로브 |
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1996
- 1996-11-28 JP JP33275996A patent/JP3799113B2/ja not_active Expired - Lifetime
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KR101841826B1 (ko) | 2016-03-15 | 2018-03-23 | 주식회사 메가터치 | 전지 테스트용 프로브 |
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JPH10160758A (ja) | 1998-06-19 |
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