JP3799091B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導体層と絶縁層とを積層してなるプリント配線板の製造方法に関し、更に詳細には、表面用と裏面用とで別々に形成したパターン合わせ基準を用いて、表裏別々に外層のパターン合わせを行うことにより、パターン合わせの精度を向上したプリント配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高密度なプリント配線板は、基板の表裏両面にそれぞれパターニングされた内層導体層を形成し、それらの上にそれぞれ絶縁層を形成し、各絶縁層に内外層連絡のためのフォトビアと呼ばれる窪みを形成し、そして各絶縁層の上にそれぞれパターニングされた外層導体層を形成して製造される。
【0003】
ここで外層導体層形成のためのパターン合わせは、従来、次のように行われていた。即ち図19に示すように、基板100にはパターン合わせ用の穴101を、パターンフィルム105にはパターン合わせ用の黒マーク106を、それぞれ設けておく。この穴101及び黒マーク106は、基板100及びパターンフィルム105のそれぞれ四隅に設けておく。そして、表面の露光のためにパターンフィルム105を基板100に合わせるときには、下方から穴101を光で照らし、それを上方のCCDカメラ102で観察して、四隅とも穴101の中心に黒マーク106が来るように調整していた。そして裏面についても、同じ穴101を基準として同様の方法でパターンフィルムの基板100に対する位置合わせを行っていた。かくして基板100の表裏面それぞれに必要なパターニングを施して外層導体層を形成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法でのプリント配線板の製造では、表裏面とも同じ穴101を基準にしてパターンフィルムの位置合わせを行うために、外層導体層のパターンが当該面のフォトビアに対してずれる場合があった。フォトビアの形成は外層導体層のパターニングとは別工程で、表裏も別々に行われるからである。従って、フォトビアと外層導体層のパターンとのずれのために内外導体層間の導通が不良となることがあった。特に、近年における各種機器の高度化、複雑化に伴いプリント配線板の配線パターンが微細化されてくると、わずかなずれでも導通不良になることが多かった。このため、ビア径/ランド径で200μm/400μm程度までしか対応可能できないという問題があった。
【0005】
本発明は前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、表面用と裏面用とで別々にパターン合わせの基準を用意し、表面と裏面とで別々に外層導体層のパターン合わせを行うことにより、外層導体層の内層導体層に対するパターン合わせ精度を向上したプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係る発明は、表面側及び裏面側にそれぞれ内層導体層と外層導体層とこれらの間の層間絶縁層とを有するプリント配線板を製造する方法であって、前記表面側の内層導体層に、表面用位置基準パッドを含むパターンを形成する表内層パターニング工程と、前記裏面側の内層導体層に、前記表面用位置基準パッドと重畳しない裏面用位置基準パッドを含むパターンを形成する裏内層パターニング工程と、表裏ともに前記層間絶縁層が形成された後で前記表面用位置基準パッドの位置に第1スルーホールを形成する第1スルーホール形成工程と、表裏ともに前記層間絶縁層が形成された後で前記裏面用位置基準パッドの位置に第2スルーホールを形成する第2スルーホール形成工程と、前記第1スルーホールを用いる透過法で前記表面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う表外層位置合わせ工程と、前記第2スルーホールを用いる透過法で前記裏面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う裏外層位置合わせ工程とを含むことを特徴とする。
【0007】
この製造方法では、表面側の内層導体層が形成された後、表内層パターニング工程により表面側の内層導体層にパターニングされる。このとき形成されるパターンには表面用位置基準パッドが含まれている。そして、表面側の層間絶縁層が形成され更に表面側の外層導体層が形成された後で行われる表外層位置合わせ工程では、この表面用位置基準パッドを位置合わせの基準に用いて表面側の外層導体層のパターニング位置合わせが行われる。このため、表面側の内外層導体層間でのパターンマッチング精度が高い。また、裏面側の内層導体層が形成された後、裏内層パターニング工程により裏面側の内層導体層にパターニングする。このとき形成されるパターンには裏面用位置基準パッドが含まれている。そして、裏面側の層間絶縁層が形成され更に裏面側の外層導体層が形成された後で行われる裏外層位置合わせ工程では、この裏面用位置基準パッドを位置合わせの基準に用いて裏面側の外層導体層のパターニング位置合わせが行われる。このため、裏面側の内外層導体層間でのパターンマッチング精度が高い。
【0008】
この製造方法では、表裏ともに層間絶縁層が形成された後で、第1スルーホール形成工程により第1スルーホールが形成される。このとき既に表内層パターニング工程で表面側の内層導体層に表面用位置基準パッドが形成されているので、第1スルーホールはこの表面用位置基準パッドを目標としこれに対する所定の位置に形成される。そして表外層位置合わせ工程では、この第1スルーホールを用いて透過法で表面側の外層導体層のパターニングのための位置合わせを行う。かくして表面用位置基準パッドを基準とする表面側の外層導体層のパターニング位置合わせが行われる。また、表裏ともに層間絶縁層が形成された後で、第2スルーホール形成工程により第2スルーホールが形成される。このとき既に裏内層パターニング工程で裏面側の内層導体層に裏面用位置基準パッドが形成されているので、第2スルーホールはこの裏面用位置基準パッドを目標としこれに対する所定の位置に形成される。そして裏外層位置合わせ工程では、この第2スルーホールを用いて透過法で裏面側の外層導体層のパターニングのための位置合わせを行う。かくして裏面用位置基準パッドを基準とする裏面側の外層導体層のパターニング位置合わせが行われる。
【0009】
この製造方法においては、第1、第2スルーホールの形成の際、位置決めの目標とする表面用、裏面用位置基準がそれぞれ層間絶縁層に覆われているので、X線カメラのような透視手段を用いて位置合わせするのがよい。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、表面側及び裏面側にそれぞれ内層導体層と外層導体層とこれらの間の層間絶縁層とを有するプリント配線板を製造する方法であって、前記表面側の内層導体層に表面用位置基準パッドを含むパターンを形成する表内層パターニング工程と、前記裏面側の内層導体層に裏面用位置基準パッドを含むパターンを形成する裏内層パターニング工程と、前記表面側の層間絶縁層をエッチングして内外導体層間導通用フォトビアを形成するとともに前記表面用位置基準パッド上に表基準フォトビアを形成する表基準フォトビア形成工程と、前記裏面側の層間絶縁層をエッチングして内外導体層間導通用フォトビアを形成するとともに前記裏面用位置基準パッド上に裏基準フォトビアを形成する裏基準フォトビア形成工程と、前記表基準フォトビアを用いる反射法で前記表面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う表外層位置合わせ工程と、前記裏基準フォトビアを用いる反射法で前記表面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う裏外層位置合わせ工程とを含むことを特徴とする。
【0011】
この製造方法では、表内層パターニング工程で表面側の内層導体層に表面用位置基準パッドを形成した後、表基準フォトビア形成工程により表面側の層間絶縁層がエッチングされ表面用位置基準パッド上に表基準フォトビアが形成される。そして表外層位置合わせ工程では、この表基準フォトビアを用いて反射法で表面側の外層導体層のパターニングのための位置合わせを行う。かくして表面用位置基準パッドを基準とする表面側の外層導体層のパターニング位置合わせが行われる。また、裏内層パターニング工程で裏面側の内層導体層に裏面用位置基準パッドを形成した後、裏基準フォトビア形成工程により裏面側の層間絶縁層がエッチングされ裏面用位置基準パッド上に裏基準フォトビアが形成される。そして裏外層位置合わせ工程では、この裏基準フォトビアを用いて反射法で裏面側の外層導体層のパターニングのための位置合わせを行う。かくして裏面用位置基準パッドを基準とする裏面側の外層導体層のパターニング位置合わせが行われる。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載するプリント配線板の製造方法であって、前記表外層位置合わせ工程では、表面側の外層導体層用露光フィルムの位置合わせマークを、前記第1スルーホールまたは前記表基準フォトビアの中心におき、前記裏外層位置合わせ工程では、裏面側の外層導体層用露光フィルムの位置合わせマークを、前記第2スルーホールまたは前記裏基準フォトビアの中心におくことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。以下の2つの実施の形態はともに、導体層として内側から順に内層(I)、内層(II)、外層を表裏ごとに有しそれらの間にそれぞれ絶縁層を備えた6層プリント配線板を製造する方法に係るものである。なお特許請求の範囲にいう「内層導体層」に該当するのは内層(II)であり、「外層導体層」に該当するのは外層である。
【0014】
第1の実施の形態。この実施の形態は、請求項1、3に対応する。
【0015】
まず、絶縁基板50の表裏両面に銅箔を積層した銅貼り積層板55を用意し、表裏面ごとに銅箔に所定のパターン加工を施して内層(I)52、53とする(図1)。このパターン加工は、公知のフォトリソグラフィにより行う。即ち、銅箔上にフォトレジストを塗布し、加工するパターンを予め印刷したフィルムを用いてそのパターンを焼き付けてレジストマスクを形成し、そしてレジストマスクに覆われていない部分の銅箔を酸等の薬品で除去するのである。かくしてパターン加工された銅箔が、最も内側の導体層である内層(I)52、53となるものであり、これらは絶縁基板50により互いに絶縁されている。なお、内層(I)52、53とも、図1中左方には残されていない。この領域は後述する内層(II)の基準パッドを形成する領域だからである。
【0016】
そして、この内層(I)52、53のパターニングを施した銅貼り積層板55の両面に下層絶縁層57、58とその上層の銅箔10A、11Aをプレスにより積層する(図2)。新たに積層された銅箔10A、11Aは、内層(II)10、11となるものであり、互いに絶縁され、また内層(I)52、53とも絶縁されている。
【0017】
次に、銅箔10A、11Aのパターン加工を行う(図3)。このパターン加工は、請求項1、2にいう「表内層パターニング工程」、及び「裏内層パターニング工程」に該当し、前記した内層(I)52、53のパターン加工と同様に公知のフォトリソグラフィにより行う。そしてこのパターニングにより形成された内層(II)10、11のパターンにはそれぞれ、基準パッド13、14が含まれている。基準パッド13、14は、後述するスルーホール形成のための位置決め目標となるものであり、請求項1、2にいう「表面用位置基準パッド」、及び「裏面用位置基準パッド」に該当する。そして基準パッド13、14は、内層(I)52、53のパターンが存在しない位置に、かつ互いに重複しない位置に設けられる。
【0018】
そして、このパターン加工が施された内層(II)10、11上に表裏とも、絶縁樹脂を塗布し固化して層間絶縁層16、17を形成し、そしてこの層間絶縁層16、17に露光・現像を施してフォトビア60、61を形成する(図4)。フォトビア60、61は、内層(II)10、11のパターンの一部の上に設けられ、後述する外層と内層(II)10、11との導通部となるものである。フォトビア60、61を形成したら層間絶縁層16、17に粗化を施す。粗化とは、軽くエッチングをかけて層間絶縁層16、17に微細な凹凸を形成する。
【0019】
次に、層間絶縁層16から層間絶縁層17までを貫通するスルーホールを形成する。スルーホールは、その本来の目的は表裏の外層同士の導通を必要な場所でとることにあるが、ここではそのような目的のものの他、表裏の外層のパターニングの位置決め基準のためのものも形成する。
【0020】
まず表面側の外層パターニング基準となるスルーホールの形成について説明する。このスルーホールを形成する際は図5に示すように、X線カメラ80を備えたドリル81とX線発生装置82とを用いる。X線発生装置82で下方から平行X線を照射し、X線カメラ80で基準パッド13の像を捉えると、図6のような映像が得られ、基準パッド13の位置を知ることができる。基準パッド13は金属(銅)製で周囲の絶縁物よりX線透過率が低いためであり、また裏面用の基準パッド14や内層(I)52、53のパターンと重複しない位置に設けられているからである。
【0021】
そして図6の画面上で基準パッド13の中心に照準を合わせ、そしてドリル81で基板に穴を開ける。ここで、図5に見るように、X線カメラ80とドリル81との間にはオフセットdが存在するが、ドリル81を駆動する際に自動的にキャンセルされ、照準位置にドリル81が当たるようにされている。かくして、層間絶縁層16から層間絶縁層17までを貫通して穴を開けると、図7に示すように表面用基準スルーホール19が形成される。この状態で再びX線カメラ80により基準パッド13を観察すると、図8に示すように中央に表面用基準スルーホール19が開けられドーナツ状となった基準パッド13が観察される。
【0022】
そして、同様の手順で基準パッド14に対して裏面用基準スルーホール20を形成する。またこれら以外に、本来の外層同士の導通用スルーホール63も必要に応じて形成する。なお、表面用基準スルーホール19、裏面用基準スルーホール20がそれぞれ、請求項1、3にいう「第1スルーホール」、「第2スルーホール」に該当する。なお、各スルーホール19、20、63を形成したら、基板全体を一度触媒液に浸し、表裏面およびスルーホール19、20、63内面に触媒活性を付与しておく。
【0023】
続いて、外層の形成を行う。外層ももちろん回路パターンを有しているが、内層(I)、(II)と異なりアディティブ法で形成する。即ち、触媒活性を有する層間絶縁層16、17上に、触媒活性を有しない物質でネガパターンを作成し、そして無電解銅メッキをかけてネガパターンのない部分にのみ外層である銅皮膜を形成するのである。
【0024】
そこで、図9に示すようにスルーホールの形成が済んだ基板の表面上に永久レジストフィルム65Aを貼付し、そして、露光フィルム68を用いてパターニングを行う。露光フィルム68には、本来の回路パターン69のほか、位置合わせ用の黒点70が付されており、回路パターン69の露光を行う前に黒点70を用いて基板と露光フィルム68との位置合わせを行う。なお、永久レジストフィルム65Aは、表面用基準スルーホール19の部分及び裏面用基準スルーホール20の部分は覆っていない。
【0025】
この位置合わせは、CCDカメラ84とライト85とを用い、黒点70を表面用基準スルーホール19の中心におくことにより行う。即ち、ライト85で下方から平行可視光を照射し、CCDカメラ84で表面用基準スルーホール19の像を捉えると、図10のような映像が得られる。ここでは可視光線を用いているので、表面用基準スルーホール19の周囲にドーナツ状に存在する基準パッド13は見ることができない。そして露光フィルム68を移動させて、表面用基準スルーホール19の中心に黒点70が位置するようにすると、露光フィルム68の位置合わせが正しくなされたことになる。
【0026】
露光フィルム68を位置合わせしたら、ライト85とは別の光源を用いて上方から光87を照射する。すると、その光の一部が露光フィルム68の回路パターン69により遮られるので、永久レジストフィルム65Aのうち回路パターン69下の部分には光87が当たらず、それ以外の部分には光87が当たって感光する。そしてこれを現像すると、図11に示すように回路パターン69のネガパターンが転写された永久レジストパターン65が層間絶縁層16上に形成される。かくしてパターニングされた永久レジストパターン65は、表面用基準スルーホール19を用いて露光フィルム68を位置合わせして形成されたので、表面用基準スルーホール19との位置整合性、ひいては基準パッド13を含む内層(II)10との位置整合性が非常に高い。
【0027】
そして、同様の手順で、裏面についても永久レジストフィルム66Aを貼付し、裏面用基準スルーホール20を用いて露光フィルムの位置合わせをし、永久レジストパターン66を層間絶縁層17上に形成する。かくしてパターニングされた永久レジストパターン66は、裏面用基準スルーホール20を用いて露光フィルムを位置合わせして形成されたので、裏面用基準スルーホール20との位置整合性、ひいては基準パッド14を含む内層(II)11との位置整合性が非常に高い。この永久レジストパターン65、66のパターニングは、外層自体を加工するものではないが、次工程で形成される外層たる無電解銅メッキ膜のパターンを決定するものであり、請求項1にいう「表外層位置合わせ工程」、「裏外層位置合わせ工程」に該当する。
【0028】
永久レジストパターン65、66を形成したら、無電解銅メッキをかけて外層22を形成する。このとき、層間絶縁層16、17や各スルーホール19、20、63内面は触媒活性がありメッキ層が形成されるが、永久レジストパターン65、66は触媒活性がないのでその上にはメッキ層が形成されない。このため図12に示すように、外層22は永久レジストパターン65、66の存在する箇所以外をすべて覆っている。即ち、そもそも永久レジストフィルム65A、66Aがが貼付されなかった表面用基準スルーホール19、裏面用基準スルーホール20近辺がスルーホール内面を含めて外層22に覆われており、それ以外の箇所では露光フィルムの回路パターンと同じパターンの外層22が、フォトビア60、61の内面を含めて形成されている。
【0029】
この外層22は、一回のメッキで表裏面ともに形成され、表裏の外層22がそれぞれ請求項1、2にいう「外層導体層」に該当する。そして、表側の外層22は内層(II)10との位置整合性が、裏側の外層22は内層(II)11との位置整合性が、それぞれ非常に高い。かくして形成された表裏の外層22、内層(II)10、11、内層(I)52、53の6層の導体層は、基本的にはすべて互いに絶縁されているが、スルーホール63の箇所では表裏の外層22が互いに導通され、また必要に応じて内層(II)10、11、内層(I)52、53も導通されている。
【0030】
そして、フォトビア60の箇所では表側の外層22と内層(II)10とが導通されており、フォトビア61の箇所では裏側の外層22と内層(II)11とが導通されている。ここで前記のように表側の外層22と内層(II)10との位置整合性及び裏側の外層22と内層(II)11との位置整合性が優れているので、フォトビアサイズが微細なものであっても導通不良になることはなく、ビア径/ランド径で100μm/200μm程度まで対応可能である。
【0031】
以上詳細に説明したように、第1の実施の形態に係るプリント配線板の製造方法によれば、内層(II)10のパターンの一部に表面用位置基準である基準パッド13を設ける一方で内層(II)11のパターンの一部に裏面用位置基準である基準パッド14を設け、この基準パッド13、14の中心にそれぞれ表面用基準スルーホール19、裏面用基準スルーホール20を形成し、そして表面用基準スルーホール19を位置合わせ基準に用いて表側の外層22のパターニングをし、裏面用基準スルーホール20を位置合わせ基準に用いて裏側の外層22のパターニングをすることとしたので、表側の外層22と内層(II)10との位置整合性及び裏側の外層22と内層(II)11との位置整合性に優れたプリント配線板を製造することができ、導通不良なくフォトビアサイズの微細化に対応できるものである。
【0032】
第2の実施の形態。この実施の形態は請求項2、3に対応するものであるが、前記図3の内層(II)10、11のパターニングまでは、基準パッド13、14を含めて第1の実施の形態と共通するので、それ以後の部分について相違点に着目しつつ説明する。
【0033】
内層(II)10、11のパターニングをした後、その内層(II)10、11上に表裏とも層間絶縁層16、17を形成し、そしてこの層間絶縁層16、17に一部エッチングを施してフォトビア60、61を形成する(図13)。この層間絶縁層16、17及びフォトビア60、61の形成は、第1の実施の形態の場合と同様に行われる。ただし本実施の形態では、フォトビア60、61の形成の際に基準フォトビア24、25も形成される。内層(II)10の基準パッド13上に形成される表側の基準フォトビア24は、請求項2、3にいう「表基準フォトビア」に該当する。内層(II)11の基準パッド14上に形成される裏側の基準フォトビア25は、「裏基準フォトビア」に該当する。
【0034】
そして層間絶縁層16、17に粗化を施してからスルーホール63を形成する(図14)。このスルーホール63は、表裏の外層同士の導通を必要な場所でとる本来の目的ためのスルーホールであり、第1の実施の形態における基準スルーホールとは異なる。なお、スルーホール63を形成したら、基板全体を一度触媒液に浸してスルーホール63の内面に触媒活性を付与しておく。
【0035】
次に、外層の形成を行う。外層をアディティブ法で形成する点では第1の実施の形態の場合と同様なので、まず触媒活性のないネガパターンを形成してから無電解銅メッキを行う。
【0036】
このためまずネガパターンを形成する。図15に示すように基板の表面上に永久レジストフィルム65Aを貼付し、そして、露光フィルム68を用いてパターニングを行う。露光フィルム68には、第1の実施の形態の場合と同様に本来の回路パターン69のほか、位置合わせ用の黒点70が付されており、回路パターン69の露光を行う前に黒点70を用いて基板と露光フィルム68との位置合わせを行う。なお、永久レジストフィルム65Aは、基準フォトビア24の部分は覆っていない。
【0037】
この位置合わせは、ライト89を備えたCCDカメラ90を用い、黒点70を基準フォトビア24の中心におくことにより行う。即ち、ライト89で可視光を照射し、CCDカメラ90で反射光を捉えると、図16のような基準フォトビア24の映像が得られる。そして露光フィルム68を移動させて、基準フォトビア24の中心に黒点70が位置するようにすると、露光フィルム68の位置合わせが正しくなされたことになる。
【0038】
露光フィルム68を位置合わせしたら、ライト90とは別の光源を用いて上方から光87を照射する。すると、第1の実施の形態の場合と同様に、回路パターン69のネガパターンが転写された永久レジストパターン65が層間絶縁層16上に形成される(図17)。かくしてパターニングされた永久レジストパターン65は、基準フォトビア24を用いて露光フィルム68を位置合わせして形成されたので、基準フォトビア24との位置整合性、ひいては基準パッド13を含む内層(II)10との位置整合性が非常に高い。
【0039】
そして、同様の手順で、裏面についても永久レジストフィルム66Aを貼付し、基準フォトビア25を用いて露光フィルムの位置合わせをし、永久レジストパターン66を層間絶縁層17上に形成する。かくしてパターニングされた永久レジストパターン66は、基準フォトビア25を用いて露光フィルムを位置合わせして形成されたので、基準フォトビア25との位置整合性、ひいては基準パッド14を含む内層(II)11との位置整合性が非常に高い。
【0040】
永久レジストパターン65、66を形成したら、第1の実施の形態の場合と同様に無電解銅メッキをかけて外層22を形成する。かくして、露光フィルムの回路パターンと同じパターンの外層22が、フォトビア60、61の内面を含めて形成される。
【0041】
この外層22は、第1の実施の形態の場合と同様に一回のメッキで表裏面ともに形成される。そして、表側の外層22は内層(II)10と、裏側の外層22は内層(II)11と、それぞれ位置整合性が非常に高い。かくして形成された表裏の外層22、内層(II)10、11、内層(I)52、53の6層の導体層は、基本的にはすべて互いに絶縁されているが、スルーホール63の箇所では表裏の外層22が互いに導通され、また必要に応じて内層(II)10、11、内層(I)52、53も導通されている。
【0042】
そして、フォトビア60の箇所では表側の外層22と内層(II)10とが、フォトビア61の箇所では裏側の外層22と内層(II)11とが、それぞれ導通されている。ここで前記のように表側の外層22と内層(II)10と、及び裏側の外層22と内層(II)11との位置整合性がともに優れているので、フォトビアサイズが微細なものであっても導通不良になることはなく、ビア径/ランド径で100μm/200μm程度まで対応可能である。
【0043】
以上詳細に説明したように、第2の実施の形態に係るプリント配線板の製造方法によれば、内層(II)10のパターンの一部に表面用位置基準である基準パッド13を設ける一方で内層(II)11のパターンの一部に裏面用位置基準である基準パッド14を設け、この基準パッド13、14上にそれぞれ基準フォトビア24、基準フォトビア25を形成し、そして基準フォトビア24を位置合わせ基準に用いて表側の外層22のパターニングをし、基準フォトビア25を位置合わせ基準に用いて裏側の外層22のパターニングをすることとしたので、表側の外層22と内層(II)10との位置整合性及び裏側の外層22と内層(II)11との位置整合性に優れたプリント配線板を製造することができ、導通不良なくフォトビアサイズの微細化に対応できるものである。
【0044】
尚、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように本発明によれば、表面用と裏面用とで別々に用意されたパターン合わせ基準を用いて表面と裏面とで別々に外層導体層のパターン合わせを行うので、外層導体層の内層導体層に対するパターン合わせ精度を向上したプリント配線板の製造方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁基板の両面に内層(I)のパターニングをした状態を示す断面図である。
【図2】下層絶縁層と銅箔(内層(II))とを積層した状態を示す断面図である。
【図3】内層(II)をパターニングして基準パッドを形成した状態を示す断面図である。
【図4】層間絶縁層にフォトビアを形成した状態を示す断面図である。
【図5】基準パッドを目標として行う基準スルーホールの形成を示す断面図である。
【図6】X線カメラで捉えた基準パッドの映像を示す図である。
【図7】スルーホールを形成した状態を示す断面図である。
【図8】基準スルーホールが形成された基準パッドの映像を示す図である。
【図9】基準スルーホールを用いて露光フィルムの位置合わせをしている状態を示す断面図である。
【図10】CCDカメラで捉えた基準スルーホールと黒点との映像を示す図である。
【図11】永久レジストのパターニングをした状態を示す断面図である。
【図12】無電解銅メッキをして外層を形成した状態を示す断面図である。
【図13】層間絶縁層にフォトビア(基準フォトビアを含む)を形成した状態を示す断面図である。
【図14】スルーホールを形成した状態を示す断面図である。
【図15】基準フォトビアを用いて露光フィルムの位置合わせをしている状態を示す断面図である。
【図16】CCDカメラで捉えた基準フォトビアと黒点との映像を示す図である。
【図17】永久レジストのパターニングをした状態を示す断面図である。
【図18】無電解銅メッキをして外層を形成した状態を示す断面図である。
【図19】従来の露光フィルムの位置合わせ方法を示す図である。
【符号の説明】
10、11 内層導体層
13 基準パッド(表面用位置基準)
14 基準パッド(裏面用位置基準)
16、17 層間絶縁層
19 表面用基準スルーホール(第1スルーホール)
20 裏面用基準スルーホール(第2スルーホール)
22 外層導体層
24 基準フォトビア(表)
25 基準フォトビア(裏)
Claims (3)
- 表面側及び裏面側にそれぞれ内層導体層と外層導体層とこれらの間の層間絶縁層とを有するプリント配線板を製造する方法において、
前記表面側の内層導体層に、表面用位置基準パッドを含むパターンを形成する表内層パターニング工程と、
前記裏面側の内層導体層に、前記表面用位置基準パッドと重畳しない裏面用位置基準パッドを含むパターンを形成する裏内層パターニング工程と、
表裏ともに前記層間絶縁層が形成された後で前記表面用位置基準パッドの位置に第1スルーホールを形成する第1スルーホール形成工程と、
表裏ともに前記層間絶縁層が形成された後で前記裏面用位置基準パッドの位置に第2スルーホールを形成する第2スルーホール形成工程と、
前記第1スルーホールを用いる透過法で前記表面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う表外層位置合わせ工程と、
前記第2スルーホールを用いる透過法で前記裏面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う裏外層位置合わせ工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。 - 表面側及び裏面側にそれぞれ内層導体層と外層導体層とこれらの間の層間絶縁層とを有するプリント配線板を製造する方法において、
前記表面側の内層導体層に表面用位置基準パッドを含むパターンを形成する表内層パターニング工程と、
前記裏面側の内層導体層に裏面用位置基準パッドを含むパターンを形成する裏内層パターニング工程と、
前記表面側の層間絶縁層をエッチングして内外導体層間導通用フォトビアを形成するとともに前記表面用位置基準パッド上に表基準フォトビアを形成する表基準フォトビア形成工程と、
前記裏面側の層間絶縁層をエッチングして内外導体層間導通用フォトビアを形成するとともに前記裏面用位置基準パッド上に裏基準フォトビアを形成する裏基準フォトビア形成工程と、
前記表基準フォトビアを用いる反射法で前記表面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う表外層位置合わせ工程と、
前記裏基準フォトビアを用いる反射法で前記表面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う裏外層位置合わせ工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。 - 請求項1または2に記載するプリント配線板の製造方法において、
前記表外層位置合わせ工程では、表面側の外層導体層用露光フィルムの位置合わせマークを、前記第1スルーホールまたは前記表基準フォトビアの中心におき、
前記裏外層位置合わせ工程では、裏面側の外層導体層用露光フィルムの位置合わせマークを、前記第2スルーホールまたは前記裏基準フォトビアの中心におくことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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