JPH09172255A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JPH09172255A
JPH09172255A JP34975895A JP34975895A JPH09172255A JP H09172255 A JPH09172255 A JP H09172255A JP 34975895 A JP34975895 A JP 34975895A JP 34975895 A JP34975895 A JP 34975895A JP H09172255 A JPH09172255 A JP H09172255A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内層導体層と外層導体層とのパターン合わせ
精度を向上してサイズの微小化に対応できるようにした
プリント配線板の製造方法を提供すること。 【解決手段】 内層(II)10、11にパターニングし
てそれぞれに基準パッド13、14を形成し、そして層
間絶縁層16、17形成後にX線カメラ80で基準パッ
ド13、14を透視して目標を定めて基準スルーホール
19、20を形成し、表面の永久レジスト65のパター
ニングの際は基準スルーホール19と露光フィルム68
の黒点とで露光フィルム68を位置合わせし、裏面の永
久レジスト66のパターニングの際は基準スルーホール
20で位置合わせする。または基準パッド13、14上
に基準フォトビア24、25を形成してCCDカメラで
反射観察して永久レジスト65、66のパターニング位
置合わせをする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導体層と絶縁層と
を積層してなるプリント配線板の製造方法に関し、更に
詳細には、表面用と裏面用とで別々に形成したパターン
合わせ基準を用いて、表裏別々に外層のパターン合わせ
を行うことにより、パターン合わせの精度を向上したプ
リント配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高密度なプリント配線板は、基板の表裏
両面にそれぞれパターニングされた内層導体層を形成
し、それらの上にそれぞれ絶縁層を形成し、各絶縁層に
内外層連絡のためのフォトビアと呼ばれる窪みを形成
し、そして各絶縁層の上にそれぞれパターニングされた
外層導体層を形成して製造される。
【0003】ここで外層導体層形成のためのパターン合
わせは、従来、次のように行われていた。即ち図19に
示すように、基板100にはパターン合わせ用の穴10
1を、パターンフィルム105にはパターン合わせ用の
黒マーク106を、それぞれ設けておく。この穴101
及び黒マーク106は、基板100及びパターンフィル
ム105のそれぞれ四隅に設けておく。そして、表面の
露光のためにパターンフィルム105を基板100に合
わせるときには、下方から穴101を光で照らし、それ
を上方のCCDカメラ102で観察して、四隅とも穴1
01の中心に黒マーク106が来るように調整してい
た。そして裏面についても、同じ穴101を基準として
同様の方法でパターンフィルムの基板100に対する位
置合わせを行っていた。かくして基板100の表裏面そ
れぞれに必要なパターニングを施して外層導体層を形成
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法でのプリント配線板の製造では、表裏面とも同
じ穴101を基準にしてパターンフィルムの位置合わせ
を行うために、外層導体層のパターンが当該面のフォト
ビアに対してずれる場合があった。フォトビアの形成は
外層導体層のパターニングとは別工程で、表裏も別々に
行われるからである。従って、フォトビアと外層導体層
のパターンとのずれのために内外導体層間の導通が不良
となることがあった。特に、近年における各種機器の高
度化、複雑化に伴いプリント配線板の配線パターンが微
細化されてくると、わずかなずれでも導通不良になるこ
とが多かった。このため、ビア径/ランド径で200μ
m/400μm程度までしか対応可能できないという問
題があった。
【0005】本発明は前記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、表面用と裏面用とで別々にパタ
ーン合わせの基準を用意し、表面と裏面とで別々に外層
導体層のパターン合わせを行うことにより、外層導体層
の内層導体層に対するパターン合わせ精度を向上したプ
リント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係る発明は、表面側及び裏面側にそれぞれ内
層導体層と外層導体層とこれらの間の層間絶縁層とを有
するプリント配線板を製造する方法であって、前記表面
側の内層導体層に表面用位置基準を含むパターンを形成
する表内層パターニング工程と、前記裏面側の内層導体
層に裏面用位置基準を含むパターンを形成する裏内層パ
ターニング工程と、前記表面用位置基準を用いて前記表
面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う表外
層位置合わせ工程と、前記裏面用位置基準を用いて前記
裏面側の外層導体層のパターニング位置合わせを行う裏
外層位置合わせ工程とを含むことを特徴とする。
【0007】この製造方法では、表面側の内層導体層が
形成された後、表内層パターニング工程により表面側の
内層導体層にパターニングされる。このとき形成される
パターンには表面用位置基準が含まれている。そして、
表面側の層間絶縁層が形成され更に表面側の外層導体層
が形成された後で行われる表外層位置合わせ工程では、
この表面用位置基準を位置合わせの基準に用いて表面側
の外層導体層のパターニング位置合わせが行われる。こ
のため、表面側の内外層導体層間でのパターンマッチン
グ精度が高い。また、裏面側の内層導体層が形成された
後、裏内層パターニング工程により裏面側の内層導体層
にパターニングする。このとき形成されるパターンには
裏面用位置基準が含まれている。そして、裏面側の層間
絶縁層が形成され更に裏面側の外層導体層が形成された
後で行われる裏外層位置合わせ工程では、この裏面用位
置基準を位置合わせの基準に用いて裏面側の外層導体層
のパターニング位置合わせが行われる。このため、裏面
側の内外層導体層間でのパターンマッチング精度が高
い。
【0008】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載するプリント配線板の製造方法であって、表裏とも
に前記層間絶縁層が形成された後で前記表面用位置基準
に対する所定の位置に第1スルーホールを形成する第1
スルーホール形成工程と、表裏ともに前記層間絶縁層が
形成された後で前記裏面用位置基準に対する所定の位置
に第2スルーホールを形成する第2スルーホール形成工
程とを更に含み、前記表外層位置合わせ工程では、前記
第1スルーホールを用いて透過法で位置合わせし、前記
裏外層位置合わせ工程では、前記第2スルーホールを用
いて透過法で位置合わせすることを特徴とする。
【0009】この製造方法では、表裏ともに層間絶縁層
が形成された後で、第1スルーホール形成工程により第
1スルーホールが形成される。このとき既に表内層パタ
ーニング工程で表面側の内層導体層に表面用位置基準が
形成されているので、第1スルーホールはこの表面用位
置基準を目標としこれに対する所定の位置に形成され
る。そして表外層位置合わせ工程では、この第1スルー
ホールを用いて透過法で表面側の外層導体層のパターニ
ングのための位置合わせを行う。かくして表面用位置基
準を基準とする表面側の外層導体層のパターニング位置
合わせが行われる。また、表裏ともに層間絶縁層が形成
された後で、第2スルーホール形成工程により第2スル
ーホールが形成される。このとき既に裏内層パターニン
グ工程で裏面側の内層導体層に裏面用位置基準が形成さ
れているので、第2スルーホールはこの裏面用位置基準
を目標としこれに対する所定の位置に形成される。そし
て裏外層位置合わせ工程では、この第2スルーホールを
用いて透過法で裏面側の外層導体層のパターニングのた
めの位置合わせを行う。かくして裏面用位置基準を基準
とする裏面側の外層導体層のパターニング位置合わせが
行われる。
【0010】この製造方法においては、第1、第2スル
ーホールの形成の際、位置決めの目標とする表面用、裏
面用位置基準がそれぞれ層間絶縁層に覆われているの
で、X線カメラのような透視手段を用いて位置合わせす
るのがよい。
【0011】また、請求項3に係る発明は、請求項1に
記載するプリント配線板の製造方法であって、前記表面
側の層間絶縁層をエッチングして前記表面用位置基準上
に表基準フォトビアを形成する表基準フォトビア形成工
程と、前記裏面側の層間絶縁層をエッチングして前記裏
面用位置基準上に裏基準フォトビアを形成する裏基準フ
ォトビア形成工程とを更に含み、前記表外層位置合わせ
工程では、前記表基準フォトビアを用いて反射法で位置
合わせし、前記裏外層位置合わせ工程では、前記裏基準
フォトビアを用いて反射法で位置合わせすることを特徴
とする。
【0012】この製造方法では、表内層パターニング工
程で表面側の内層導体層に表面用位置基準を形成した
後、表基準フォトビア形成工程により表面側の層間絶縁
層がエッチングされ表面用位置基準上に表基準フォトビ
アが形成される。そして表外層位置合わせ工程では、こ
の表基準フォトビアを用いて反射法で表面側の外層導体
層のパターニングのための位置合わせを行う。かくして
表面用位置基準を基準とする表面側の外層導体層のパタ
ーニング位置合わせが行われる。また、裏内層パターニ
ング工程で裏面側の内層導体層に裏面用位置基準を形成
した後、裏基準フォトビア形成工程により裏面側の層間
絶縁層がエッチングされ裏面用位置基準上に裏基準フォ
トビアが形成される。そして裏外層位置合わせ工程で
は、この裏基準フォトビアを用いて反射法で裏面側の外
層導体層のパターニングのための位置合わせを行う。か
くして裏面用位置基準を基準とする裏面側の外層導体層
のパターニング位置合わせが行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面を参照して詳細に説明する。以下の2つの実施の形
態はともに、導体層として内側から順に内層(I)、内層
(II)、外層を表裏ごとに有しそれらの間にそれぞれ絶
縁層を備えた6層プリント配線板を製造する方法に係る
ものである。なお特許請求の範囲にいう「内層導体層」
に該当するのは内層(II)であり、「外層導体層」に該
当するのは外層である。
【0014】第1の実施の形態。この実施の形態は、請
求項1、2に対応する。
【0015】まず、絶縁基板50の表裏両面に銅箔を積
層した銅貼り積層板55を用意し、表裏面ごとに銅箔に
所定のパターン加工を施して内層(I)52、53とする
(図1)。このパターン加工は、公知のフォトリソグラ
フィにより行う。即ち、銅箔上にフォトレジストを塗布
し、加工するパターンを予め印刷したフィルムを用いて
そのパターンを焼き付けてレジストマスクを形成し、そ
してレジストマスクに覆われていない部分の銅箔を酸等
の薬品で除去するのである。かくしてパターン加工され
た銅箔が、最も内側の導体層である内層(I)52、53
となるものであり、これらは絶縁基板50により互いに
絶縁されている。なお、内層(I)52、53とも、図1
中左方には残されていない。この領域は後述する内層
(II)の基準パッドを形成する領域だからである。
【0016】そして、この内層(I)52、53のパター
ニングを施した銅貼り積層板55の両面に下層絶縁層5
7、58とその上層の銅箔10A、11Aをプレスによ
り積層する(図2)。新たに積層された銅箔10A、1
1Aは、内層(II)10、11となるものであり、互い
に絶縁され、また内層(I)52、53とも絶縁されてい
る。
【0017】次に、銅箔10A、11Aのパターン加工
を行う(図3)。このパターン加工は、請求項1にいう
「表内層パターニング工程」、及び「裏内層パターニン
グ工程」に該当し、前記した内層(I)52、53のパタ
ーン加工と同様に公知のフォトリソグラフィにより行
う。そしてこのパターニングにより形成された内層(I
I)10、11のパターンにはそれぞれ、基準パッド1
3、14が含まれている。基準パッド13、14は、後
述するスルーホール形成のための位置決め目標となるも
のであり、請求項1にいう「表面用位置基準」、及び
「裏面用位置基準」に該当する。そして基準パッド1
3、14は、内層(I)52、53のパターンが存在しな
い位置に、かつ互いに重複しない位置に設けられる。
【0018】そして、このパターン加工が施された内層
(II)10、11上に表裏とも、絶縁樹脂を塗布し固化
して層間絶縁層16、17を形成し、そしてこの層間絶
縁層16、17に露光・現像を施してフォトビア60、
61を形成する(図4)。フォトビア60、61は、内
層(II)10、11のパターンの一部の上に設けられ、
後述する外層と内層(II)10、11との導通部となる
ものである。フォトビア60、61を形成したら層間絶
縁層16、17に粗化を施す。粗化とは、軽くエッチン
グをかけて層間絶縁層16、17に微細な凹凸を形成す
る。
【0019】次に、層間絶縁層16から層間絶縁層17
までを貫通するスルーホールを形成する。スルーホール
は、その本来の目的は表裏の外層同士の導通を必要な場
所でとることにあるが、ここではそのような目的のもの
の他、表裏の外層のパターニングの位置決め基準のため
のものも形成する。
【0020】まず表面側の外層パターニング基準となる
スルーホールの形成について説明する。このスルーホー
ルを形成する際は図5に示すように、X線カメラ80を
備えたドリル81とX線発生装置82とを用いる。X線
発生装置82で下方から平行X線を照射し、X線カメラ
80で基準パッド13の像を捉えると、図6のような映
像が得られ、基準パッド13の位置を知ることができ
る。基準パッド13は金属(銅)製で周囲の絶縁物より
X線透過率が低いためであり、また裏面用の基準パッド
14や内層(I)52、53のパターンと重複しない位置
に設けられているからである。
【0021】そして図6の画面上で基準パッド13の中
心に照準を合わせ、そしてドリル81で基板に穴を開け
る。ここで、図5に見るように、X線カメラ80とドリ
ル81との間にはオフセットdが存在するが、ドリル8
1を駆動する際に自動的にキャンセルされ、照準位置に
ドリル81が当たるようにされている。かくして、層間
絶縁層16から層間絶縁層17までを貫通して穴を開け
ると、図7に示すように表面用基準スルーホール19が
形成される。この状態で再びX線カメラ80により基準
パッド13を観察すると、図8に示すように中央に表面
用基準スルーホール19が開けられドーナツ状となった
基準パッド13が観察される。
【0022】そして、同様の手順で基準パッド14に対
して裏面用基準スルーホール20を形成する。またこれ
ら以外に、本来の外層同士の導通用スルーホール63も
必要に応じて形成する。なお、表面用基準スルーホール
19、裏面用基準スルーホール20がそれぞれ、請求項
2にいう「第1スルーホール」、「第2スルーホール」
に該当する。なお、各スルーホール19、20、63を
形成したら、基板全体を一度触媒液に浸し、表裏面およ
びスルーホール19、20、63内面に触媒活性を付与
しておく。
【0023】続いて、外層の形成を行う。外層ももちろ
ん回路パターンを有しているが、内層(I)、(II)と異
なりアディティブ法で形成する。即ち、触媒活性を有す
る層間絶縁層16、17上に、触媒活性を有しない物質
でネガパターンを作成し、そして無電解銅メッキをかけ
てネガパターンのない部分にのみ外層である銅皮膜を形
成するのである。
【0024】そこで、図9に示すようにスルーホールの
形成が済んだ基板の表面上に永久レジストフィルム65
Aを貼付し、そして、露光フィルム68を用いてパター
ニングを行う。露光フィルム68には、本来の回路パタ
ーン69のほか、位置合わせ用の黒点70が付されてお
り、回路パターン69の露光を行う前に黒点70を用い
て基板と露光フィルム68との位置合わせを行う。な
お、永久レジストフィルム65Aは、表面用基準スルー
ホール19の部分及び裏面用基準スルーホール20の部
分は覆っていない。
【0025】この位置合わせは、CCDカメラ84とラ
イト85とを用い、黒点70を表面用基準スルーホール
19の中心におくことにより行う。即ち、ライト85で
下方から平行可視光を照射し、CCDカメラ84で表面
用基準スルーホール19の像を捉えると、図10のよう
な映像が得られる。ここでは可視光線を用いているの
で、表面用基準スルーホール19の周囲にドーナツ状に
存在する基準パッド13は見ることができない。そして
露光フィルム68を移動させて、表面用基準スルーホー
ル19の中心に黒点70が位置するようにすると、露光
フィルム68の位置合わせが正しくなされたことにな
る。
【0026】露光フィルム68を位置合わせしたら、ラ
イト85とは別の光源を用いて上方から光87を照射す
る。すると、その光の一部が露光フィルム68の回路パ
ターン69により遮られるので、永久レジストフィルム
65Aのうち回路パターン69下の部分には光87が当
たらず、それ以外の部分には光87が当たって感光す
る。そしてこれを現像すると、図11に示すように回路
パターン69のネガパターンが転写された永久レジスト
パターン65が層間絶縁層16上に形成される。かくし
てパターニングされた永久レジストパターン65は、表
面用基準スルーホール19を用いて露光フィルム68を
位置合わせして形成されたので、表面用基準スルーホー
ル19との位置整合性、ひいては基準パッド13を含む
内層(II)10との位置整合性が非常に高い。
【0027】そして、同様の手順で、裏面についても永
久レジストフィルム66Aを貼付し、裏面用基準スルー
ホール20を用いて露光フィルムの位置合わせをし、永
久レジストパターン66を層間絶縁層17上に形成す
る。かくしてパターニングされた永久レジストパターン
66は、裏面用基準スルーホール20を用いて露光フィ
ルムを位置合わせして形成されたので、裏面用基準スル
ーホール20との位置整合性、ひいては基準パッド14
を含む内層(II)11との位置整合性が非常に高い。こ
の永久レジストパターン65、66のパターニングは、
外層自体を加工するものではないが、次工程で形成され
る外層たる無電解銅メッキ膜のパターンを決定するもの
であり、請求項1にいう「表外層位置合わせ工程」、
「裏外層位置合わせ工程」に該当する。
【0028】永久レジストパターン65、66を形成し
たら、無電解銅メッキをかけて外層22を形成する。こ
のとき、層間絶縁層16、17や各スルーホール19、
20、63内面は触媒活性がありメッキ層が形成される
が、永久レジストパターン65、66は触媒活性がない
のでその上にはメッキ層が形成されない。このため図1
2に示すように、外層22は永久レジストパターン6
5、66の存在する箇所以外をすべて覆っている。即
ち、そもそも永久レジストフィルム65A、66Aがが
貼付されなかった表面用基準スルーホール19、裏面用
基準スルーホール20近辺がスルーホール内面を含めて
外層22に覆われており、それ以外の箇所では露光フィ
ルムの回路パターンと同じパターンの外層22が、フォ
トビア60、61の内面を含めて形成されている。
【0029】この外層22は、一回のメッキで表裏面と
もに形成され、表裏の外層22がそれぞれ請求項1にい
う「外層導体層」に該当する。そして、表側の外層22
は内層(II)10との位置整合性が、裏側の外層22は
内層(II)11との位置整合性が、それぞれ非常に高
い。かくして形成された表裏の外層22、内層(II)1
0、11、内層(I)52、53の6層の導体層は、基本
的にはすべて互いに絶縁されているが、スルーホール6
3の箇所では表裏の外層22が互いに導通され、また必
要に応じて内層(II)10、11、内層(I)52、53
も導通されている。
【0030】そして、フォトビア60の箇所では表側の
外層22と内層(II)10とが導通されており、フォト
ビア61の箇所では裏側の外層22と内層(II)11と
が導通されている。ここで前記のように表側の外層22
と内層(II)10との位置整合性及び裏側の外層22と
内層(II)11との位置整合性が優れているので、フォ
トビアサイズが微細なものであっても導通不良になるこ
とはなく、ビア径/ランド径で100μm/200μm
程度まで対応可能である。
【0031】以上詳細に説明したように、第1の実施の
形態に係るプリント配線板の製造方法によれば、内層
(II)10のパターンの一部に表面用位置基準である基
準パッド13を設ける一方で内層(II)11のパターン
の一部に裏面用位置基準である基準パッド14を設け、
この基準パッド13、14の中心にそれぞれ表面用基準
スルーホール19、裏面用基準スルーホール20を形成
し、そして表面用基準スルーホール19を位置合わせ基
準に用いて表側の外層22のパターニングをし、裏面用
基準スルーホール20を位置合わせ基準に用いて裏側の
外層22のパターニングをすることとしたので、表側の
外層22と内層(II)10との位置整合性及び裏側の外
層22と内層(II)11との位置整合性に優れたプリン
ト配線板を製造することができ、導通不良なくフォトビ
アサイズの微細化に対応できるものである。
【0032】第2の実施の形態。この実施の形態は請求
項1、3に対応するものであるが、前記図3の内層(I
I)10、11のパターニングまでは、基準パッド1
3、14を含めて第1の実施の形態と共通するので、そ
れ以後の部分について相違点に着目しつつ説明する。
【0033】内層(II)10、11のパターニングをし
た後、その内層(II)10、11上に表裏とも層間絶縁
層16、17を形成し、そしてこの層間絶縁層16、1
7に一部エッチングを施してフォトビア60、61を形
成する(図13)。この層間絶縁層16、17及びフォ
トビア60、61の形成は、第1の実施の形態の場合と
同様に行われる。ただし本実施の形態では、フォトビア
60、61の形成の際に基準フォトビア24、25も形
成される。内層(II)10の基準パッド13上に形成さ
れる表側の基準フォトビア24は、請求項3にいう「表
基準フォトビア」に該当する。内層(II)11の基準パ
ッド14上に形成される裏側の基準フォトビア25は、
「裏基準フォトビア」に該当する。
【0034】そして層間絶縁層16、17に粗化を施し
てからスルーホール63を形成する(図14)。このス
ルーホール63は、表裏の外層同士の導通を必要な場所
でとる本来の目的ためのスルーホールであり、第1の実
施の形態における基準スルーホールとは異なる。なお、
スルーホール63を形成したら、基板全体を一度触媒液
に浸してスルーホール63の内面に触媒活性を付与して
おく。
【0035】次に、外層の形成を行う。外層をアディテ
ィブ法で形成する点では第1の実施の形態の場合と同様
なので、まず触媒活性のないネガパターンを形成してか
ら無電解銅メッキを行う。
【0036】このためまずネガパターンを形成する。図
15に示すように基板の表面上に永久レジストフィルム
65Aを貼付し、そして、露光フィルム68を用いてパ
ターニングを行う。露光フィルム68には、第1の実施
の形態の場合と同様に本来の回路パターン69のほか、
位置合わせ用の黒点70が付されており、回路パターン
69の露光を行う前に黒点70を用いて基板と露光フィ
ルム68との位置合わせを行う。なお、永久レジストフ
ィルム65Aは、基準フォトビア24の部分は覆ってい
ない。
【0037】この位置合わせは、ライト89を備えたC
CDカメラ90を用い、黒点70を基準フォトビア24
の中心におくことにより行う。即ち、ライト89で可視
光を照射し、CCDカメラ90で反射光を捉えると、図
16のような基準フォトビア24の映像が得られる。そ
して露光フィルム68を移動させて、基準フォトビア2
4の中心に黒点70が位置するようにすると、露光フィ
ルム68の位置合わせが正しくなされたことになる。
【0038】露光フィルム68を位置合わせしたら、ラ
イト90とは別の光源を用いて上方から光87を照射す
る。すると、第1の実施の形態の場合と同様に、回路パ
ターン69のネガパターンが転写された永久レジストパ
ターン65が層間絶縁層16上に形成される(図1
7)。かくしてパターニングされた永久レジストパター
ン65は、基準フォトビア24を用いて露光フィルム6
8を位置合わせして形成されたので、基準フォトビア2
4との位置整合性、ひいては基準パッド13を含む内層
(II)10との位置整合性が非常に高い。
【0039】そして、同様の手順で、裏面についても永
久レジストフィルム66Aを貼付し、基準フォトビア2
5を用いて露光フィルムの位置合わせをし、永久レジス
トパターン66を層間絶縁層17上に形成する。かくし
てパターニングされた永久レジストパターン66は、基
準フォトビア25を用いて露光フィルムを位置合わせし
て形成されたので、基準フォトビア25との位置整合
性、ひいては基準パッド14を含む内層(II)11との
位置整合性が非常に高い。
【0040】永久レジストパターン65、66を形成し
たら、第1の実施の形態の場合と同様に無電解銅メッキ
をかけて外層22を形成する。かくして、露光フィルム
の回路パターンと同じパターンの外層22が、フォトビ
ア60、61の内面を含めて形成される。
【0041】この外層22は、第1の実施の形態の場合
と同様に一回のメッキで表裏面ともに形成される。そし
て、表側の外層22は内層(II)10と、裏側の外層2
2は内層(II)11と、それぞれ位置整合性が非常に高
い。かくして形成された表裏の外層22、内層(II)1
0、11、内層(I)52、53の6層の導体層は、基本
的にはすべて互いに絶縁されているが、スルーホール6
3の箇所では表裏の外層22が互いに導通され、また必
要に応じて内層(II)10、11、内層(I)52、53
も導通されている。
【0042】そして、フォトビア60の箇所では表側の
外層22と内層(II)10とが、フォトビア61の箇所
では裏側の外層22と内層(II)11とが、それぞれ導
通されている。ここで前記のように表側の外層22と内
層(II)10と、及び裏側の外層22と内層(II)11
との位置整合性がともに優れているので、フォトビアサ
イズが微細なものであっても導通不良になることはな
く、ビア径/ランド径で100μm/200μm程度ま
で対応可能である。
【0043】以上詳細に説明したように、第2の実施の
形態に係るプリント配線板の製造方法によれば、内層
(II)10のパターンの一部に表面用位置基準である基
準パッド13を設ける一方で内層(II)11のパターン
の一部に裏面用位置基準である基準パッド14を設け、
この基準パッド13、14上にそれぞれ基準フォトビア
24、基準フォトビア25を形成し、そして基準フォト
ビア24を位置合わせ基準に用いて表側の外層22のパ
ターニングをし、基準フォトビア25を位置合わせ基準
に用いて裏側の外層22のパターニングをすることとし
たので、表側の外層22と内層(II)10との位置整合
性及び裏側の外層22と内層(II)11との位置整合性
に優れたプリント配線板を製造することができ、導通不
良なくフォトビアサイズの微細化に対応できるものであ
る。
【0044】尚、本発明は前記各実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、表面用と裏面用とで別々に用意されたパ
ターン合わせ基準を用いて表面と裏面とで別々に外層導
体層のパターン合わせを行うので、外層導体層の内層導
体層に対するパターン合わせ精度を向上したプリント配
線板の製造方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁基板の両面に内層(I)のパターニングをし
た状態を示す断面図である。
【図2】下層絶縁層と銅箔(内層(II))とを積層した
状態を示す断面図である。
【図3】内層(II)をパターニングして基準パッドを形
成した状態を示す断面図である。
【図4】層間絶縁層にフォトビアを形成した状態を示す
断面図である。
【図5】基準パッドを目標として行う基準スルーホール
の形成を示す断面図である。
【図6】X線カメラで捉えた基準パッドの映像を示す図
である。
【図7】スルーホールを形成した状態を示す断面図であ
る。
【図8】基準スルーホールが形成された基準パッドの映
像を示す図である。
【図9】基準スルーホールを用いて露光フィルムの位置
合わせをしている状態を示す断面図である。
【図10】CCDカメラで捉えた基準スルーホールと黒
点との映像を示す図である。
【図11】永久レジストのパターニングをした状態を示
す断面図である。
【図12】無電解銅メッキをして外層を形成した状態を
示す断面図である。
【図13】層間絶縁層にフォトビア(基準フォトビアを
含む)を形成した状態を示す断面図である。
【図14】スルーホールを形成した状態を示す断面図で
ある。
【図15】基準フォトビアを用いて露光フィルムの位置
合わせをしている状態を示す断面図である。
【図16】CCDカメラで捉えた基準フォトビアと黒点
との映像を示す図である。
【図17】永久レジストのパターニングをした状態を示
す断面図である。
【図18】無電解銅メッキをして外層を形成した状態を
示す断面図である。
【図19】従来の露光フィルムの位置合わせ方法を示す
図である。
【符号の説明】
10、11 内層導体層 13 基準パッド(表面用位置基準) 14 基準パッド(裏面用位置基準) 16、17 層間絶縁層 19 表面用基準スルーホール(第1スルーホー
ル) 20 裏面用基準スルーホール(第2スルーホー
ル) 22 外層導体層 24 基準フォトビア(表) 25 基準フォトビア(裏)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側及び裏面側にそれぞれ内層導体層
    と外層導体層とこれらの間の層間絶縁層とを有するプリ
    ント配線板を製造する方法において、 前記表面側の内層導体層に表面用位置基準を含むパター
    ンを形成する表内層パターニング工程と、 前記裏面側の内層導体層に裏面用位置基準を含むパター
    ンを形成する裏内層パターニング工程と、 前記表面用位置基準を用いて前記表面側の外層導体層の
    パターニング位置合わせを行う表外層位置合わせ工程
    と、 前記裏面用位置基準を用いて前記裏面側の外層導体層の
    パターニング位置合わせを行う裏外層位置合わせ工程と
    を含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するプリント配線板の製
    造方法において、 表裏ともに前記層間絶縁層が形成された後で前記表面用
    位置基準に対する所定の位置に第1スルーホールを形成
    する第1スルーホール形成工程と、 表裏ともに前記層間絶縁層が形成された後で前記裏面用
    位置基準に対する所定の位置に第2スルーホールを形成
    する第2スルーホール形成工程とを更に含み、 前記表外層位置合わせ工程では、前記第1スルーホール
    を用いて透過法で位置合わせし、 前記裏外層位置合わせ工程では、前記第2スルーホール
    を用いて透過法で位置合わせすることを特徴とするプリ
    ント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載するプリント配線板の製
    造方法において、 前記表面側の層間絶縁層をエッチングして前記表面用位
    置基準上に表基準フォトビアを形成する表基準フォトビ
    ア形成工程と、 前記裏面側の層間絶縁層をエッチングして前記裏面用位
    置基準上に裏基準フォトビアを形成する裏基準フォトビ
    ア形成工程とを更に含み、 前記表外層位置合わせ工程では、前記表基準フォトビア
    を用いて反射法で位置合わせし、 前記裏外層位置合わせ工程では、前記裏基準フォトビア
    を用いて反射法で位置合わせすることを特徴とするプリ
    ント配線板の製造方法。
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