JP3796173B2 - 接合シート貼付装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異方性導電性フィルムテープ等の接合シートから異方性導電層等の接合層を部品に対して貼り付ける接合シート貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDP基板やLCD基板等の部品に対してFPC基板等のフィルム部品を実装する部品実装装置は、ACF貼付部、仮圧着部、及び本圧着部を備えている。ACF貼付部では、板状部品に異方性導電性フィルムテープ(ACFテープ)の異方性導電性フィルム層(ACF層)が貼り付けられる。ACF貼付部では、ACFテープがリールに巻回された状態で蓄積されている。ACFテープはリールから送り出され、被覆層を剥離してACF層が露出した状態で部品に供給される。ツールによりACFテープが板状部品に対して押し付けられ、それによってACF層が板状部品に貼り付けられる。仮圧着部では、フィルム状部品が板状部品に対して位置決めされた後、ACF層により板状部品に仮圧着される。本圧着部では、フィルム状部品が部品に対して固定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにACFテープはリールに巻回された状態でACF貼付部に取り付けられている。従って、1個のリールのACFテープが完全に消費されてしまう前に、新しいリールに交換してACFテープを補給する必要がある。このリール交換作業には以下のような問題がある。
【0004】
まず、例えばPDP基板用の大型の部品実装装置では、部品実装装置内に作業者が入って交換作業を実行する必要があり、煩雑であって安全性の点からも好ましくない。
【0005】
次に、従来のリールには50m程度の長さのACFテープが巻回されている。この程度の長さのACFテープは、通常2時間程度で消費され、その度にリールの交換作業を行う必要があった。この交換作業は部品実装装置を停止して実行する必要があるので、頻繁に行うことは生産効率の点から好ましくない。特に、リールの交換作業では、新しいリールから引き出したACFテープをローラ等に配索する必要があり、この配索は煩雑で長時間を要し、配索経路を誤る可能性があった。一方、1個のリールに巻回されるACFテープの長さを延ばせば、リールの交換頻度を低減できる。しかし、リールに巻回されるACFテープが長いと、ACFテープのうち径方向内側に位置するACFテープに大きな張力が作用し(いわゆる巻き締め)、ACFテープの品質低下の原因となる。
【0006】
また、1個のリールに巻回されたテープの残量がある程度の長さを下回ると警報が発せられる。従来、この残量の検出に、リールの近傍に固定配置された発光素子と受光素子とからなるフォトセンサが使用されていた。詳細には、ACFテープが消費されるのに伴ってリールに巻回されたACFテープの径が縮小するので、ACFテープが使用限度付近まで消費されると、ACFにより遮られていた発光素子と受光素子の間の光路が開放される。その結果、発光素子の発生する光線を受光素子が受光し、これによってACFテープの残量が少ないことが検出される。しかし、このフォトセンサを使用したACFテープの残量検出は精度が低い。そのため、実際には未だ交換時期ではないにもかかわらず、警報が発せられる可能性や、逆に、実際には交換が必要であるにもかかわらず、警報が発せられない可能性があった。
【0007】
以上の問題はACFテープの貼付装置に限らず、導電性粒子を含有しない接合シートであるNCFテープ等を含む種々の接合シート貼付装置にも該当する。そこで、本発明は、接合シート貼付装置において、リールの交換作業の作業性向上、リールの交換頻度の低減、及び接合シートの残量検出の精度を向上することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明は、基材層とこの基材層に設けられた接合層とを備える接合シートから、上記接合層のみを部品に貼り付ける接合シート貼付装置であって、上記部品が保持されるステージと、上記ステージ上の部品に対して接合シートの接合層を押し付けるためのツールが配設された固定フレームと、上記接合シートが送り出し可能に複数回巻回された回転可能なリールと、上記接合シートを回収する接合シート回収部と、上記リールから上記接合シート回収部へ接合シートを案内する接合シート案内部とが配設され、上記接合シートが上記ステージと上記ツールの間を通る第1の旋回位置と、上記接合シート案内部に案内される接合シートの向きが上記第1の旋回位置とは反転し、上記接合シートが上記ステージと上記ツールの間から離脱する第2の旋回位置とに、上記固定フレームに対して水平方向に旋回可能な可動フレームとを備える、接合シート貼付装置を提供する。
【0009】
発明の接合シート貼付装置では、可動フレームが固定フレームに対して旋回可能である。可動フレームを第2の旋回位置に旋回させれば、接合シートの向きが反転してステージとツールの間から抜け出るため、リールの交換、点検、整備等の作業性が向上する。例えば、接合シート貼付装置が部品実装装置に含まれるACF貼付装置である場合、第1の旋回位置では接合シートが部品実装装置の内部側、すなわち接合シートを貼り付ける対象である部品の搬送経路側を向き、第2の旋回位置では接合シートが部品実装装置の外部側、すなわち部品の搬送経路の反対側を向くようにすれば、作業者は部品実装装置の内部に入ることなく、部品実装装置からリールの交換等の作業を実行することができ、作業性及び安全性が向上する。
【0010】
具体的には、接合シート貼付装置は、上記固定フレームに配設され、上記リールを上記接合シートが巻き出される方向に回転駆動するためのリール駆動モータと、上記可動フレームに回転自在に支持され、その一端に上記リールが取り付けられたシャフトと、上記可動フレームが第1の旋回位置にあるときに、上記シャフトの他端と上記リール駆動モータの出力軸とを連結し、上記可動フレームが第1の旋回位置から第2の旋回位置に旋回すると、上記シャフトの他端と上記リール駆動モータの出力軸との連結を解除するクラッチとを備える。
【0011】
さらに具体的には、上記クラッチは、上記シャフトの他端と上記リール駆動モータの出力軸の先端とに設けられ、上記可動フレームが上記第1の旋回位置にあるときに、上記出力軸から上記シャフトに対して回転力を伝達可能となるように互いに係合し、上記可動フレームが上記第1の旋回位置から第2の旋回位置に向けて旋回すると非係合となる一対の係合部と、上記シャフトをその他端側へ弾性的に付勢するクラッチ板と、上記固定フレーム側に設けられ、上記可動フレームが第1の旋回位置となると上記クラッチ板を上記回転軸の先端側に押し戻し、それによって上記クラッチ板によるシャフトの付勢を解除する押し部材とを備える。
【0012】
可動フレームは、第1の旋回位置から第2の旋回位置に旋回されるので、リール交換等の作業に必要最低限必要な部分のみを配設し、その重量を低減することが好ましい。例えば、上記可動フレームが上記第1の旋回位置にあるときに、上記リールから送り出された接合シートを、上記接合シート回収部に向けて送るための接合シート送り部が上記固定フレームに配設されていることが好ましい。接合シート送り部としては、例えば、ボールねじ機構により直線移動し、接合シートを解放可能に保持するチャックがある。また、接合シート送り部は、ピンチローラであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る接合テープ貼付装置であるACF貼付部を備える部品実装装置を示している。この部品実装装置は、図34に示すように、プラズマディスプレイパネル基板(PDP基板)11に対して、その駆動回路が形成されたフレキシブルプリント回路基板(FPC基板)12を実装するためのものである。部品実装装置は、一対のガイドレール13に沿ってPDP基板11をACF貼付部(接合シート貼付装置)14、仮圧着部15、及び本圧着部16へ順に搬送する搬送部17を備えている。コントローラ18は、後述するセンサ51からの入力や図示しない操作盤からの指令に基づいて、ACF貼付部14、仮圧着部15、及び本圧着部16の動作を制御する。また、コントローラ18には、後述するようにACFテープの補給時期であることを表示するための、表示灯201が接続されている。
【0014】
図2から図4はACF貼付部14の正面図、図5から図7はACF貼付部14の平面図、図8から図10はACF貼付部14の右側面図である。ACF貼付部14は、PDP基板11が載置される基板ステージ19を備えている。この基板ステージ19は昇降可能であり、かつ図示しない吸引機構によりPDP基板11をその上面に解放可能に保持することができる。この基板ステージ19の上方には配置されたフレーム20には、ツール21、ツール付勢部22、ACFテープ供給部23、切断部24、剥離部25、保護テープ供給部26、及び保護テープ冷却部27が設けられている。この保護テープ冷却部27は、図17に示すように、保護テープ10に冷却用の空気を噴射するための冷却ノズル99と、この冷却ノズル99に対して空気を供給するブロワ100とを備えている。
【0015】
フレーム20は、固定フレーム28と可動フレーム29とを備え、可動フレーム29は固定フレーム28に対して水平方向に旋回可能である。固定フレーム28には、ツール21、ツール付勢部22、切断部24、及び保護テープ冷却部27と、ACFテープ供給部23及び保護テープ供給部26の一部とが取り付けられている。一方、可動フレーム29にはACFテープ供給部23及び保護テープ供給部26の大部分と、剥離部25が取り付けられている。
【0016】
上記ツール21は、保持部材30の下端に保持された直方体状の金属製のブロックである。ツール21の表面は被覆層に覆われることなく露出している。また、保持部材30はツール21を加熱するためのヒータ31を備えている。
【0017】
ツール付勢部22は、固定フレーム28に取り付けられたモータ32Aを備えている。このモータ32Aの出力軸は鉛直方向に延びる第1ボールねじ33に連結されている。第1ボールねじ33は昇降ブロック34の上端部に設けられたナット部に螺合している。また、昇降ブロック34にはそのロッドが鉛直方向下向きに延びる第1エアシリンダ35が取り付けられている。ツール21の保持部材30は加圧ブロック36の下端に取り付けられ、加圧ブロック36の上端はばね37Aにより昇降ブロック34に連結されている。このばね37Aの付勢力により加圧ブロック36が第1エアシリンダ35のロッドの下端に当接している。モータ32Aにより第1ボールねじ33が回転すると、その回転方向に応じて昇降ブロック34が昇降し、それによって保持部材30と共にツール21が昇降する。また、第1エアシリンダ35のロッドが突出位置となると加圧ブロック36を介してツール21に対して下向きの付勢力が作用する。一方、第1エアシリンダ35のロッドが引込位置となるとツール21に対する下向きの付勢力が解除される。
【0018】
ACFテープ供給部23は、PDP基板11が保持された基板ステージ19の上方にACFテープを供給する。図35に示すように、ACFテープ5は、基材層5a、異方性導電性フィルム層(ACF層)5b、及び被覆層5cを備えている。ACF層はバインダ5dと、このバインダ5dに含有された複数の導電性粒子5eとを備えている。バインダ5dは加熱されると軟化して冷却されると硬化し、それによって2個の部材を接続することができる。また、ACF層5bは導電性粒子5eの存在により加圧方向にのみ導電性を生じる。なお、ACFテープには被覆層5cを備えておらず、基材層とACF層の2層構造のものもある。
【0019】
ACFテープ供給部23は、ACFテープ5の一方の端部を送り出し可能に蓄積したACFテープ蓄積部38と、ACFテープ5の他方の端部を回収するACFテープ回収部39とを備えている。また、ACFテープ供給部23は、ACFテープ蓄積部38から基板ステージ19の上方を経てACFテープ回収部39にACFテープ5を案内するACFテープ案内部40を備えている。このACFテープ案内部40は、ACF貼付部14を正面から見たときに大略U字状を呈するようにACFテープ5を案内する。さらに、ACFテープ供給部23は、ACFテープ案内部40に沿ってACFテープ蓄積部38からACFテープ回収部39へ向けてACFテープ5を送るためのACFテープ送り部41を備えている。
【0020】
ACFテープ蓄積部38は、図5から図12に示すように、4個のACFテープ用リール42A,42B,42C,42Dを備えている。これらのACFテープ用リール42A〜42Dに、それぞれ別体のACFテープ5が多数回巻き付けられている。また、これらのACFテープ用リール42A〜42Dは、可動フレーム29に回転可能に軸支された共通のリールシャフト43の先端側に取り付けられており、ACFテープ用リール42A〜42Dはリールシャフト43の軸線方向間隔をあけて配列されている。これら4個のACFテープ用リール42A〜42Dのうちいずれか一つ(図2ではACFテープ用リール42A)から、ACFテープ案内部40にACFテープ5が供給される。
【0021】
一方、リールシャフト43の基端側はクラッチ44を介して固定フレーム28に固定されたモータ32Bの出力軸に連結されている。例えば図5に示すように、クラッチ44は、リールシャフト43の基端側に取り付けられた第1の係合部材44aと、この第1の係合部材44aと対応してモータ32Bの出力軸に取り付けられた第2の連結部材44bとを備えている。これら第1及び第2の係合部材44a,44bは、リールシャフト43の軸線方向の位置に応じて係合及び離反する。第1及び第2の係合部材44a,44bが互いに係合すると、モータ32Bの出力軸の回転がリールシャフト43に伝達される。また、クラッチ44はクラッチ板44cを備えている。このクラッチ板44cにはリールシャフト43が回転自在に挿通されている。クラッチ板44cと可動フレーム29の間には、ばね44dが配置されている。このばね44dによりクラッチ板44cが第1の係合部材44aに対して押し付けられ、それによってリールシャフト43はその基端側に弾性的に付勢されている。固定フレーム28側には、モータ32Bの出力軸の近傍に一対の押しロッド(押し部材)44eが取り付けられている。第1及び第2の係合部材44a,44bが互いに係合しているときには、押しロッド44eによりクラッチ板44cがリールシャフト43の先端側に押し戻されるため、クラッチ板44cによるリールシャフト43の付勢が解除される。モータ32BによりACFテープ用リール42A〜42Dが図2及び図4において矢印で示す方向に回転すると、ACFテープ用リール42A〜42DからACFテープ5が巻き出される。
【0022】
可動フレーム29のACFテープ用リール42の近傍には、ACFテープ用リール42A〜42Dの交換時に使用するクリップ202が取り付けられている。図13に示すように、クリップ202は、長手方向中央付近の支軸部202aで互いに可動可能に連結された2つの爪部材202b,202cを備えている。これらの爪部材202b,202cの基端側には圧縮状態でばね202dが配置され、このばね202dの付勢力により爪部材202b,202cの先端側にACFテープ5が挟み込まれて保持される。また、爪部材202b,202cの基端側を手で摘まむことにより、ACFテープ5の保持を解除することができる。ただし、クリップ202の構造は図13に図示したものに限定されず、ACFテープ5を解放可能に保持できるものであればよい。
【0023】
ACFテープ回収部39は真空ポンプ46に接続された吸込槽47を備えている。真空ポンプ46の吸引力により、ACFテープ5は吸込ノズル50からチューブ49及び口金48を経て吸込槽47に吸い込まれる。さらに、ACFテープ回収部39は、吸込ノズル50の先端付近にACFテープ5の切断を検出するための一対のセンサ51A,51Bを備えている。
【0024】
ACFテープ案内部40は、ACF層5bが基板ステージ19上のPDP基板11と対向するように、ACFテープ5を案内する。まず、ACFテープ案内部40は、フレーム20の可動部29に取り付けられた固定のガイドローラ52A〜52Hを備えている。これらのガイドローラ52A〜52Hのうち、5個のガイドローラ52A〜52EがACFテープ5の基材層5a及びACF層5bを案内するためのものであり、残りの3個のガイドローラ52F〜52Hが分岐点53においてACF層5bから剥離した被覆層5cを案内するためのものである。
【0025】
また、ACFテープ案内部40は、ACFテープ5の送り方向で基板ステージ19よりもACFテープ蓄積部38側に設けられた可動アーム54Aと、ACFテープ5の送り方向で基板ステージ19よりもACFテープ回収部39側に設けられた可動アーム54Bとを備えている。これら可動アーム54A,54Bは、可動フレーム29に対して鉛直方向に移動可能であり、それぞればねにより可動フレーム29に連結されている。また、可動アーム54A,54Bの下端位置を規制する規制ピン55が可動フレーム29に取り付けられている。これら可動アーム54A,54Bにも、それぞれガイドローラ52I〜52Kが取り付けられている。可動アーム54Aの上端は、昇降ブロック34が備えるプッシュロッド56Aにより押し下げられるようになっている。可動アーム54Bは、昇降ブロック34が備えるプッシュロッド56Bの下端に取り付けられた中間ロッド57により押し下げられるようになっている。これらのプッシュロッド56A,56Bの上端側は昇降ブロック34の内部に収容されており、ばねにより鉛直方向下向きに弾性的に付勢されている。中間ロッド57にはチャック45Bが取り付けられている。このチャック45Bは、PDP基板11に対してACF層5bを加圧する際に、ACFテープ5のACFテープ回収部39側を固定するために設けられている。
【0026】
ACFテープ案内部40は、張力付与機構58を備えている。この張力付与機構58は、ACFテープ5の送り方向で基板ステージ19よりもACFテープ蓄積部38側の可動フレーム29に設けられた鉛直方向のガイド溝59Aと、錘体60Aとを備えている。この錘体60Aには基材層5a及びACF層5bを案内するガイドローラ52Lと、被覆層5cを案内するガイドローラ52Mとが取り付けられている。また、錘体60Aはガイド溝59A上を移動自在であり、それ自体の自重による鉛直方向下向きの力が作用している。基材層5a及びACF層5bは、錘体60Aのガイドローラ52Lによって、下向きから上向に送り方向が反転されるように案内されており、錘体60Aの自重により張力が付与されている。錘体60Aは水平方向に延びる突片61Aを備えている。また、ガイド溝59Aに沿ってフレーム20の固定部28に3個のセンサ51C〜51Eが配設されている。これらのセンサ51C〜51Eによりガイド溝59A上の錘体60Aの位置を検出できる。
【0027】
被覆層5cは錘体60Aのガイドローラ52Mから可動部29上の固定のガイドローラ52G,52Hを経て、被覆層回収部62により回収される。この被覆層回収部62は、真空ポンプ46に接続された吸込槽63、この吸込槽63の口金64に基端が接続されたチューブ65、及びチューブ65の先端に取り付けられた吸込ノズル66を備えている。基材層5a及びACF層5bから分離された被覆層5cは、吸込ノズル66からチューブ65、及び口金64を経て吸込槽63に回収される。
【0028】
ACFテープ案内部40が備えるガイドローラ52A〜52Hの幅、すなわちそれらの軸線方向の寸法は、ACFテープ5と対応する幅に設定されている。詳細には、ガイドローラ52A〜52Hの幅は、ACFテープ5を掛けたときにACFテープ5の両側とガイドローラ52A〜52Hの両端との間にわずかな隙間ないしは遊びがあるように設定されている。
【0029】
図11に示すように、ACFテープ蓄積部38は4個のACFテープ用リール42A〜42Dを備え、これら4個のACFテープ用リール42A〜42Dはリールシャフト43の軸線上の位置は相違している。この位置が相違するACFテープ用リール42A〜42DのいずれをACFテープの供給に使用する場合にも、上記のようにACFテープ5と対応する幅に設定されているACFテープ案内部40のガイドローラ52A〜52Hへ案内する必要がある。そのため、ACFテープ用リレー42A〜42DとACFテープ案内部40との間には、中間ローラ203A,203Bが配設されている。この中間ローラ203A,203BはACFテープ案内部41が備えるガイドローラ52A〜52Hよりも幅が大きく、ACFテープ5を斜めに掛けることができる。ACFテープ用リール42A〜42Dから巻き出されたACFテープ5は、まず、この中間ローラ203A,203Bにより案内された後、ACFテープ案内部41のガイドローラ52A〜52Hへ導かれる。そのため、4個のACFテープ用リール42A〜42Dのリールシャフト43上における位置の相違は、中間ローラ203A,203Bの部分で吸収され、いずれのACFテープ用リール42A〜42DからACFテープ5を供給する場合も、ACFテープ5に過度な負荷を作用させることなく、ACFテープ案内部41へ案内することができる。
【0030】
図3及び図4に示すように、ACFテープ案内部40の可動アーム54Aの先端には、後述するACFテープ5の接続部213を検出するためのセンサ51Pが取り付けられている。
【0031】
ACFテープ送り部41は、固定フレーム28に取り付けられたモータ32Cを備えている。このモータ32Cの出力軸は鉛直方向に延びる第2ボールねじ67に連結されている。この第2ボールねじ67は固定部28に対して鉛直方向に移動自在である引きブロック68のナット部に螺合している。この引きブロック68には、開閉可能なチャック45Cが取り付けられている。
【0032】
図17に詳細に示す切断部24は、基板ステージ19の上方領域に対して侵入及び退避可能であり、かつ開閉可能な一対の切断アーム69A,69Bを備えている。下側の切断アーム69AはACF層5bを切断するためのブレード70を備えているが、上側の切断アーム69Bはブレード70を備えていない。これらの切断アーム69A,69Bを閉じると、ブレード70によりACFテープ5のACF層5bは切断されるが基材層5aは切断されることなく残り、切込線6が形成される。
【0033】
剥離部25は、可動アーム54Bの下端に水平方向に移動可能に取り付けられた剥離アーム71を備えている。この剥離アーム71の先端には一対のガイドローラ52L,52Mが取り付けられている。一方、剥離アーム71の基端は第2エアシリンダ72に連結されている。この第2エアシリンダ72のロッドの位置に応じて剥離アーム71が水平方向に移動する。
【0034】
また、ACF貼付部14は、ツール10の下側に保護テープ10を供給する保護テープ供給部26を備えている。保護テープ10は、熱伝導性及び耐熱性が良好で弾力性を有するテープ材である。例えば、シリコンやテフロンを含有する高熱伝導性絶縁ゴムシートを保護テープ10として使用することができる。
【0035】
保護テープ供給部26は、ACF供給部23と同様の構造であり、保護テープ10の一方の端部を送り出し可能に蓄積した保護テープ蓄積部73、保護テープ10の他方の端部を回収する保護テープ回収部74、保護テープ蓄積部73から基板ステージ19の上方を経て保護テープ回収部74に保護テープ10を案内する保護テープ案内部75、及び保護テープ案内部75に沿って保護テープ蓄積部73から保護テープ回収部74へ向けて保護テープ10を送るための保護テープ送り部76を備えている。
【0036】
保護テープ蓄積部73は保護テープ10を多数回巻き付けた保護テープ用リール77、この保護テープ用リール77が取り付けられ、クラッチ44を介してモータ32Dの出力軸に連結されたリールシャフト43を備えている。保護テープ蓄積部73のクラッチ44の構造は、ACFテープ蓄積部38のクラッチ44と同一である。保護テープ回収部74は、真空ポンプ46に接続された吸込槽78、口金79、チューブ80、及び吸込ノズル81を備えている。
【0037】
保護テープ案内部75は、基板ステージ19上でACFテープ5とツール21の間を通るように保護テープ10を案内する。まず、保護テープ案内部75は、可動フレーム29に取り付けられた固定のガイドローラ52N,52Pを備えている。また、保護テープ案内部75は、保護テープ10の送り方向で基板ステージ19よりも保護テープ蓄積部73側に設けられた可動アーム54Cと、保護テープ10の送り方向で基板ステージ19よりも保護テープ回収部74側に設けられた可動アーム54Dとを備えている。これらの可動アーム54C,54Dの先端にも保護テープ10を案内するためのガイドローラ52Q,52Rが取り付けられている。また、これら可動アーム54C,54Dは、フレーム20の可動フレーム29に対して鉛直方向に移動可能であり、それぞればねにより可動部29に連結されている。さらに、可動アーム54C,54Dの下端位置を規制する規制ピン55が可動部29に取り付けられている。可動アーム54C,54Dの上端は昇降ブロック34が備えるプッシュロッド56C,56Dにより押し下げられるようになっている。プッシュロッド56C,56Dの上端側は昇降ブロック34の内部に収容されており、ばねにより鉛直方向下向きに弾性的に付勢されている。
【0038】
さらに、保護テープ案内部75は、張力付与機構87を備えている。張力付与機構87は、鉛直方向のガイド溝59B上を移動自在の錘体60Bを備え、この錘体60Bにはガイドローラ52Sが取り付けられている。ガイドローラ52Sに案内された保護テープ10には、錘体60Bの自重により張力が作用している。錘体60Bの突片61Bと対応して、3個のセンサ51H〜51Jがガイド溝59Bに沿って設けられ、これらのセンサ51H〜51Jは錘体60Bの位置を検出する。
【0039】
保護テープ送り部76は、フレーム20の固定部28に取り付けられたピンチローラ機構89を備えている。このピンチローラ機構89は図示しないモータにより回転駆動される駆動ローラ90と、従動ローラ91とを備えている。従動ローラ91は基端が回転可能に固定部28に支持され、先端がばねにより駆動ローラ90に向けて弾性的に付勢された旋回レバー92に取り付けられている。そのため、保護テープ10は駆動ローラ90と従動ローラ91の間に挟み込まれており、駆動ローラ90が図示の方向に回転すると保護テープ回収部74に向けて送られる。また、アクチュエータ(図示せず。)によって旋回レバー92を反時計方向に回転させて従動ローラ91を駆動ローラ90から離反させると、ピンチローラ機構89から保護テープ10を抜き出すことができる。図14において矢印で示すように、ACFテープ送り部41によるACFテープ5の送り方向と、保護テープ送り部76による保護テープ10の送り方向は反対向きである。なお、このピンチローラ機構89をACFテープ5の送り機構として採用してもよい。
【0040】
フレーム20の構造について図5及び図8を参照して説明する。まず、固定フレーム28は鉛直方向に間隔をあけて対向する一対のブラケット104を備えている。これらのブラケット104に鉛直方向に延びる旋回シャフト105が固定されている。旋回シャフト105には旋回ブロック106が回動可能に支持されている。旋回ブロック106には2本の支持シャフト107が貫通し、これらの支持シャフト107の先端に可動フレーム29が固定されている。旋回ブロック106と可動部29の間にはばね37Cが配設され、これらのばね37Cは旋回ブロック106と可動部29をそれらが互いに離反する方向に弾性的に付勢している。旋回ブロック106にはハンドル108により操作可能なカム109が設けられている。このカム109と対応するカムフォロア110(ローラ)は支持シャフト107の基端に固定された抜け止め板111から延びる駆動アーム112に設けられている。また、ブラケット104を貫通して旋回ブロック106のピン孔113に差し込まれた係止ピン114が設けられている。さらに、固定フレーム28には水平方向に突出する一対の位置決めピン204が設けられており、可動フレーム29には位置決めピン204と対応する一対の位置決め孔205が設けられている。
【0041】
ACF貼付部14は、図14に示す可動の捨打ちステージ207を備えている。この捨打ちステージ207は、後述するACFテープ5の接続時に基材層5aからACF層5bを除去する際に使用される。捨打ちステージ207は、ステージ本体207aと、このステージ本体207aの上面にボルト又はクランプ機構により取り外し可能に固定された樹脂製のプレート207bとを備えている。ステージ本体207aはアーム207cの先端に設けられている。このアーム207cの基端側は鉛直方向に延びる駆動軸207dに取り付けられている。この駆動軸207dは概略的に示す駆動機構207eにより回動及び昇降する。
【0042】
通常のACFテープ5の貼り付け動作中は、ステージ本体207aは基板ステージ19及びツール21から退避した位置にある。ACFテープ5の接続時には、アーム207cが旋回してステージ本体207aは基板ステージ19とツール21の間に移動する。その後、アーム207cが降下する。図15及び図16に示すように、ステージ本体207aの下面に設けられた凹部207f内に基板ステージ19の先端部分が収容される。その結果、基板ステージ19に代わって、ステージ本体207aの上面のプレート207bがツール21と対向する。
【0043】
次に、ACF貼付部14によるACFテープ5の貼り付け動作を説明する。図2及び図3と図17とは、ツール21によりACF層5bをPDP基板11に加圧する前の状態を示している。ACFテープ送り部41は、ACF層5bの先端がACFツール21の図において右側の縁部21bと対応する位置に達するように、ACFテープ5をACFテープ回収部39に向けて送る。また、チャック45Bが閉じてACFテープ5(基材層5a)を固定し、チャック45Eが閉じて保護テープ10を固定する。ACFテープ5のACF層5bは基板ステージ19上のPDP基板11と間隔を隔てて対向している。切断部24の切断アーム69A,69Bが基板ステージ19の上方に進出し、切込線6を形成する。
【0044】
次に、モータ32Aにより第1ボールねじ33が回転駆動されて昇降ブロック34が降下し、さらに第1エアシリンダ36のロッドが突出位置となり、ツール21がPDP基板11へ向けて降下する。また、昇降ブロック34の降下に伴ってプッシュロッド56A〜56Dによって可動アーム54A〜54Dがばねの付勢力に抗して押し下げられるため、ACFテープ5及び保護テープ10も基板ステージ19上のPDP基板11に向けて降下する。そのため、図4及び図18に示すように、ツール21が基板ステージ19に向けて付勢され、ツール21によりPDP基板11に対してACFテープ5のACF層5bが加圧される。
【0045】
次に、第1エアシリンダ36のロッドが引込位置となると共に、モータ32Aにより第1ボールねじ33が回転駆動されて昇降ブロック34が上昇する。その結果、図19に示すように、ツール21が上昇して基板ステージ19から離れる。また、昇降ブロック34の上昇によりプッシュロッド56C,56Dが可動アーム54C,54Dを押し下げる力が低下するため、可動アーム54C,54Dが上昇し、保護テープ10も基板ステージ19から離れる。一方、ACF層5bがPDP基板11に貼り付いているため、昇降ブロック34が上昇しても可動アーム54A,54Bは上昇せず、ACFテープ5はPDP基板11上に保持されている。
【0046】
次に、第2エアシリンダ72のロッドが突出位置となり、それによって図20に示すように、剥離アーム71が図において左向きに水平移動する。そのため、剥離アーム71の先端に取り付けられたガイドローラ52L,52Mにより、ACFテープ5の基材層5aのみがPDP基板11から引き剥がされる。その結果、ACF層5bの先端から切込線6に対応する部分がPDP基板11に残る。その後、昇降ブロック34が上昇して図2及び図3と図17とに示す初期位置に戻り、PDP基板11に対するACF層5bの貼り付けが完了する。ACF貼付部14は以上の動作を繰り返し実行する。図17、図19及び図20に示すように、ツール21が基板ステージ19上のPDP基板11から間隔を隔てた位置にあるときには、ツール21の図において左側の縁部21aと対応する位置において、保護シート冷却部27の冷却ノズル99から保護テープ10に対して冷却用空気が噴射される。
【0047】
新たにACF層5bの貼り付けを実行するには、ACFテープ5を送る必要がある。このACFテープ5の送りは以下のように実行される。まず、チャック45CによりACFテープ5を保持する一方、チャック45BによるACFテープ5の保持を解除する。次に、モータ32BによりACFテープ用リール42を回転させ、ACFテープ5を一定の長さだけ巻き出す。この巻き出すACFテープ5の長さは、ACF層5bの先端(前回のACF層5bの貼り付け時に形成した切込線6)がツール21の右側の縁部21b付近に位置するように設定される。次に、モータ32Cにより第2ボールねじ67を回転駆動して引きブロック68を上昇させる。引きブロック68の上昇により、ACFテープ5がACFテープ回収部30へ送られ、吸込槽47に回収される。
【0048】
コントローラ18は、エンコーダ208から出力される上記モータ32Cの回転角度からACFテープ5の送り量を算出し、その積算値を記憶している。また、コントローラ18は、ACFテープ5の送りを実行する度に、使用開始前に1個のACFテープ用リール42A〜42Dに巻回されているACFテープ5の長さから上記ACFテープ5の送り量の積算値を引いた差、すなわちACFテープ5の残量を算出する。ACFテープ5の残量が予め定められた閾値まで減少したことを検出すると、コントローラ108fはACFテープ5の補給ないしはACFテープ用リール42A〜42D切換換時期であることを警告するために、表示灯201を点灯させる。ACFテープ5の送り量に基づいてACFテープ用リール42A〜42DのACFテープ5の残量を検出することにより、高精度でACFテープ5の残量を検出することができ、表示灯201によって、次のACFテープ用リール42A〜42Dに切り換える必要があることを使用者に正確に伝達することができる。ACFテープ用リール42A〜42Dの切換時期であることの報知は、表示灯201の点灯に限定されず、例えば、操作盤のディスプレイに何らかの文字、記号、図形等を表示してもよく、ブザーを鳴らして音により交換時期であることを表示してもよい。
【0049】
次に、ACFテープ用リール42A〜42Dの切り換えについて説明する。ACFテープ5の貼付動作中は、ACFテープ案内部40により案内されるACFテープ5は、PDP基板11の搬送経路であるガイドレール13側を向いている。ACFテープ5の補給時には、以下の手順で可動フレーム29を反転させ、ACFテープ5を部品実装装置の外側に向ける。
【0050】
まず、ACFテープ及び保護テープ用のチャック45B,45C,45Eをすべて開放すると共に、ピンチローラ機構89の従動ローラ91と駆動ローラ90を互いに離反させる。これによってACFテープ5と保護テープ10の両方の固定フレーム28に対する拘束が解除される。
【0051】
次に、図5及び図8に示す状態で、ハンドル108を操作してカム109を回転させる。カムフォロア110がカム109のカム面に追従するため、ばね37Cの付勢力により可動フレーム29が水平移動し、図6及び図9に示すように可動フレーム29が固定フレーム28から離れる。次に、係止ピン114をピン孔113から抜き出し、ブラケット104と旋回ブロック106の連結を解除する。その後、図7及び図10に示すように支軸シャフト105回りに可動フレーム29を平面視で180°旋回させる。図1に概略的に示すように、通常時にはACFテープ供給部23や保護テープ供給部26はガイドレール13と対向しているが、可動部29を旋回して反転させるとこれらは部品実装装置の外側を向く。従って、作業者Mは、部品実装装置内に入ることなく、部品実装装置の外からACFテープ用リール42や保護テープ用リール77の交換作業を行うことができ、作業性が良好で、安全性も高い。
【0052】
可動フレーム29の反転完了後、図21(A)で示すように、ACFテープ5の残量が予め定められた閾値を下回ったACFテープ用リール42AのACFテープ5を、その近傍で切断して切断部210を形成する。この切断部210は、ACFテープ5の分岐点53よりもACFテープ蓄積部38側に位置しているので、基材層5a、ACF層5b、及び被覆層5cのすべてが存在している。
【0053】
次に、ACFテープ5の切断部210の付近をクリップ202で保持し、ACFテープ5のクリップ202よりもACFテープ回収部39側をACFテープ案内部40で案内された状態で保持する。また、次に使用するACFテープ用リール42BからACFテープ5を引き出し、図21(B)に示すように、形状を整えるために先端部211を切断する。さらに、図21(C)で示すように、クリップ202で保持されている使用済みのACFテープ用リール42AのACFテープ5の切断部210と、新しいACFテープ用リール42BのACFテープ5の先端部211を付き合わせる。そして、これらの基材層5aどうしを継ぎテープ212aで接続すると共に、被覆層5cどうしを別の継ぎシート212bで接続し、接続部213を形成する。本実施形態では、継ぎテープ212a,212bはACFテープ5と色が異なるものを使用している。また、継ぎテープ212a,212bは粘着層を備えており、この粘着層の粘着力により、基材層5aや被覆層5cに固定される。接続部213の形成完了後、クリップ202によるACFテープ5の保持を解除する。
【0054】
次に、可動フレーム29を図5及び図8に示す位置、すなわちACFテープ5の貼り付け実行時の位置に戻す。まず、図7及び図10に示す位置にある可動フレームを180°旋回させ、図6及び図9に示す位置に移動させる。次に、レバー108を図9において矢印で示す方向と反対の方向に180°回転させる。このレバー108の回転により、カム109によりカムフォロア110が駆動され、可動フレーム29が固定フレーム28へ向けて移動する。最後に図5及び図8に示すように、係止ピン114をピン孔113に差し込んでブラケット104に旋回ブロック106を連結し、可動フレーム29を固定する。
【0055】
接続部213ではACFテープ5の厚みが他の部分と異なる。従って、この部分がツール21と対応する位置する状態、すなわちツール21とPDP基板11との間に接続部213が挟み込まれる状態でACF層5bの貼り付けを実行すると、加圧力が不均一となり、ACF層5bをPDP基板11に対して適切に貼り付けることができない。そこで、以下のように接続部213がツール21と対応する位置を通過するまでACFテープ送り部41によりACFテープ5を送る。
【0056】
まず、センサ51Pが接続部213を検出するまでACFテープ5を連続して送る。本実施形態では、センサ51PはACFテープ5と継ぎテープ212a,212bの色の相違により、接続部213を検出する。センサ51Pが接続部213を検出する原理はこれに限定されない。例えば、継ぎテープ212a,212bに磁性材料を含有させておき、継ぎテープ212a,212bの磁気を検出することによって接続部を検出してもよい。この場合、センサ51Pとして磁気センサを使用する。また、接続部213ではACFテープ5の厚みが変化しているので、この厚みの変化から接続部213を検出してもよい。この場合センサ51Pとしてギャップセンサを使用する。
【0057】
センサ51Pはツール21よりもACFテープ5の送り方向の上流側にあるので、センサ51Pが接続部213を検出した後、ACFテープ5をさらにある程度の長さだけ送り、それによって接続部213がツール21と対応する位置を通過する。この送りの長さは、センサ51Pからツール21の右側の縁部21bまでの位置に対応するACFテープ5の長さに、余裕分の長さを加えた値に設定すればよい。上記のように使用済みのACFテープ用リール42AのACFテープ5と、新しいACFテープ用リール42BのACFテープ5とは基材層5bと被覆層5cの両方が継ぎテープ212a,212bにより接続されている。従って、通常の貼り付け時にACFテープ5を送る場合と同様に、被覆層5cは分岐点53でACF層5bから剥離され被覆層回収部62に送られる。
【0058】
接続部213がツール21と対応する位置を通過するまでACFテープ5を送った後、図17に示すようにACF層5bの先端の位置がツール21の右側の縁部21bと対応する位置となるように、ACFテープ5の基材層5aからACF層5bを除去する。このACF層5bの除去のためにいわゆる捨打ちを行う。まず、図15及び図16に示すように、捨打ちステージ207のステージ本体207aを基板ステージ19に被せる。次に、切込線6(図17参照)を形成した後、通常のPDP基板11に対するACFテープ5の貼り付け時と同様に、ツール21を基板ステージ19へ向けて付勢し、ACFテープ5をステージ本体207a上のプレート207bに押し付ける。これによってプレート207bにツール21に対応する長さのACF層5bが貼り付けられ、基材層5aから除去される。
【0059】
捨打ちを繰り返す度に、プレート207b上にACF層5bが付着する。プレート207bに多量のACF層5が付着すると、ツール21によりACF層5bをプレート207bに押し付けても基材層5aから剥離しにくくなる。そのため、ある程度の回数(例えば数10回程度)捨打ちを行う度にステージ本体207aからプレート207bのみ交換する。捨打ち完了後は、再度、通常のPDP基板11に対するACF層5bの貼り付けを実行することができる。
【0060】
本実施形態のACF貼付部14は、別体のACFテープ5が巻回された複数のACFテープ用リール42A〜42Dを備えるので、1個のACFテープ用リールに巻回されたACFテープ5が消費された場合には、ACFテープ用リールを交換することなく、次のACFテープ用リールに巻回されたACFテープ5を使用すればよい。従って、ACFテープの補給に要する時間を短縮することができる。また、すべてのACFテープ用リール42A〜42DのACFテープ5がすべて消費されるまで、ACFテープ用リール42A〜42Dを交換する必要がないので、ACFテープ用リール42A〜42Dの交換頻度を大幅に低減することができる。これらACFテープの補給時間短縮とリールの交換頻度低減により、部品実装装置の稼動率を向上させることができる。
【0061】
本実施形態では、可動の捨打ちステージ207を採用しているが、図22に示すように基板ステージ19に対して手作業で取り付け取り外し可能な捨て打ち治具215を使用してもよい。この捨て打ち治具215は、基板ステージ19の上端に被せることができる治具本体215aと、この治具本体215aに対して例えばボルトによって着脱可能に取り付けられたプレート215bとを備えている。
【0062】
あるいは、図23に示すように、基板ステージ19と並んで配置された固定の捨て打ちステージ217を設けてもよい。この場合、固定フレーム28及び可動フレーム29を水平方向に移動させる駆動機構を設ける。通常のPDP基板11に対するACFテープ5の貼り付け時には、図23において点線で示すように、固定フレーム28及び可動フレーム29とは基板ステージ19に対応する位置に配置される。一方、ACFテープ用リール42A〜42Dの切換時には、図23において実線で示すように、固定フレーム28及び可動フレーム29は、捨て打ちステージ217と対応する位置に移動する。固定フレーム28及び可動フレーム29がこの位置あるときに、ツール21によりACFテープ5のACF層5bがプレート217bに貼り付けられる。
【0063】
(第2実施形態)
次に、図24から図26に示す本実施形態の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態では、図24に示すように、ACFテープ用リール42A〜42Dが取り付けられたリールシャフト43を移動させることができる。リールシャフト43は、ACFテープ用リール42A〜42Dが取り付けられた第1のシャフト221と、クラッチ44の第1の係合部44aを備える第2のシャフト222とを備えている。第1のシャフト221に軸方向に挿入孔221aが設けられており、この挿入孔221aに第2のシャフト222が挿入されている。第2のシャフト222の表面には軸方向に延びる溝222aが設けられている。第1のシャフト221には、回転止めのためのピン223が取り付けられており、このピン223の先端は第2のシャフト222の溝222a内に位置している。モータ32Bの回転はクラッチ44を介して第2のシャフト222に伝達され、ピン223を介して第2のシャフト222から第1のシャフト221に伝達される。一方、ピン223は溝22aの延在方向に移動可能であるため、第1のシャフト221は第2のシャフト222に対して軸線方向に変位することができる。
【0064】
また、第1のシャフト221には一対のフランジ状部221b,221cが設けられている。これらフランジ状部221b,221cの間の部分で、第1のシャフト221は駆動アーム224の一端側に回転自在に挿入されている。この駆動アーム224の他端に設けられたナット部は、水平方向に延びるボールねじ225が螺合している。このボールねじ225は、可動フレーム29に固定されたモータ32Fの出力軸に連結されている。モータ32Fにより駆動されてボールねじ225が回転し、駆動アーム224が移動すると、その移動方向に応じてフランジ状部221b,221cのいずれか一方が押され、それによって第1のシャフト221が矢印で示すように水平方向に移動する。
【0065】
図24及び図25に示すように、ACFテープ用リール42A〜42Dから巻き出されたACFテープ5は、中間ローラ203A,203B(図4参照)を介することなく、ACFテープ5と対応する幅を有するACFテープ案内部40のガイドローラ52Aに掛けられている。
【0066】
図25では、第1のシャフト221の最先端側から2番目のACFテープ用リール42BからACFテープ案内部40にACFテープ5が供給されている。例えば、第1のシャフト221の最先端側のACFテープ用リール42AのACFテープ5を使用する場合には、第1のシャフト221を基端側に移動させ、ACFテープ用リール42Aをガイドローラ52Aに対して位置決めする。逆に、ACFテープ用リール42C,42DのACFテープ5を使用する場合には、第1のシャフト221を先端側に移動させ、これらのACFテープ用リールをガイドローラ52Aに対して位置決めする。
【0067】
本実施形態では、ACFテープ用リール42A〜42Cの切換時にACFテープ5の切断部210付近を保持するためのクリップ202を、ACFテープ5の分岐点53と可動アーム54Aとの間の部分に設けている。
【0068】
次に、第2実施形態におけるACFテープ用リール42A〜42Dの切換につてい説明する。まず、可動フレーム29を固定フレーム28に対して反転させる点は、第1実施形態と同様である。
【0069】
次に、図27(A)で示すように、使用済みのACFテープ用リール42BのACFテープ5を、クリップ202の近傍で切断して切断部210を形成する。この切断部210は、ACFテープ5の分岐点53よりも基板ステージ21側に位置しているので基材層5aとACF層5bのみが存在している。また、ACFテープ5の切断部210の付近をクリップ202で保持し、ACFテープ5のクリップ202よりもACFテープ回収部39側をACFテープ案内部40で案内された状態で保持する。さらに、切断部210からツール21の下方位置までACF層5bを除去する。
【0070】
次に、ACFテープ5をまだ使用していない新しいACFテープ用リール42A〜42D(例えばACFテープ用リール42C)をACFテープ案内部41の最初のガイドローラ52Aに対して位置決めする。この位置決め後、ACFテープ用リール42CからACFテープ5を巻き出し、図21(A)で示すように、形状を整えるために先端部211を切断する。また、先端部211の近傍でACF層5aを除去する。さらに、ACFテープ用リール42Cからガイドローラ52A,52L,52B,52CにACFテープ5を配索する。また、分岐点53で基材層5a及びACF層5bから被覆層5cを剥離し、ガイドローラ52F,52M,52G,52Hを介して被覆層回収部62へ配索する。次に、図21(B)で示すように、切断部210と先端部211を付き合わせて継ぎテープ212で2本のACFテープ5の基材層5aどうしを貼り合せ、接続部213を形成する。接続部213の形成完了後、クリップ202によりACFテープ5の保持を解除する。
【0071】
次に、可動フレームをACFテープ5の貼り付け実行時の位置に戻した後、ツール21と対応する位置を通過するまでACF送り部31によりACFテープ5を送る。詳細には、まず、センサ51Pが接続部213を検出するまでACFテープ5を送る。ACFテープ5と異なる色の継ぎテープ212を使用した場合には、センサ51Pは色の相違から接続部213を検出する。また、継ぎテープ212に磁性材料を含有させた場合には、磁気センサからなるセンサ51Pで磁気を検出することにより、接続部213を検出する。さらに、接続部213の凹凸をギャップセンサからなるセンサ51Pにより検出してもよい。センサ51Pが接続部213を検出した後、接続部213がツール21と対応する位置を通過するように、さらにある程度の長さだけACFテープ5を送る。
【0072】
次に、ACF層5bの捨打ちを行い、図17に示すようにACF層5bの先端の位置がツール21の右側の縁部21bと対応する位置となるようにACF層5の基材層5aからACF層5bを除去する。この捨打ちは、図14から図16に示す可動の捨打ちステージ207、図22に示す捨て打ち治具215、図23に示す固定の捨打ちステージ217のいずれを使用してもよい。
【0073】
図27(C)に示すように、2本のACFテープ5の基材層5aどうしを超音波溶着して接続部213を形成してもよい。この場合、センサ51Pとしてギャップセンサを採用すれば、接続部213を検出することができる。
【0074】
第2実施形態のその他の構造及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】
(第3実施形態)
図28から図31は、本発明の第3実施形態を示している。
ACF蓄積部38は、単一のACFテープ用リール301を備えている。このACFテープ用リール301は、リールシャフト43上に同軸、かつ一体に設けられた3個の円柱部301a,301b,301cを備えている。円柱部301a、円柱部301b、円柱部301cの順で直径が大きく、この順でリールシャフト43の先端側に向けて配置されている。最も直径の大きい円柱部301aと、最も直径の小さい円柱部301cにはACFテープの脱落を防止するための案内板302a,302bが設けられている。図30に示すように、円柱部301a〜301cに単一のACFテープ5が巻回されている。これらの円柱部301a〜301cにACFテープ5を巻回する際には、図31に示すように、最も直径の小さい円柱部301cからACFテープ5を巻き始め、ある程度の回数だけACFテープ5を巻回した後、2番目に直径の小さい円柱部301bにACFテープ5を巻回する。2番目の円柱部301bにある程度の回数だけACFテープ5を巻回した後、最も直径の大きい円柱部301aにACFテープ5を巻回する。逆に、ACFテープ用リール301からACFテープ5を巻き出す場合には、最も直径の大きい円柱部301aに巻回されているACFテープ5の先端から巻き出しを行う。ACFテープ用リール301とACFテープ案内部40の最初のガイドローラ52Aとの間には中間ローラ203A,203Bが配置され、いずれの円柱部301a〜301cから巻き出される時にも、ACFテープ5が円滑にガイドローラ52Aに案内されるようになっている。
【0076】
本実施形態では、ACFテープ用リール301は複数の円柱部301a〜301cを備えるので、巻回されるACFテープ5の長さを長く設定することができる。また、一つの円柱部のみを備えるリールにACFテープを巻回する場合とは異なり、各円柱部301a〜301cに巻回されるACFテープ5の長さが過度に長くなることがない。従って、いわゆる巻き締めの発生を防止し、ACFテープ5の品質を良好に維持することができる。
【0077】
(第4実施形態)
図32及び図33は、本発明の第4実施形態を示している。
第3実施形態と同様に、ACFテープ蓄積部38は、単一のACFテープ用リール401を備えている。このACFテープ用リール401は、リールシャフト43に、間隔を隔てて設けられた3個の円柱部401a,401b,401cを備えている。これら3個の円柱部401a〜401cは、直径が同一である。また、各円柱部401a〜401cの軸方向の両端にはACFテープ5の脱落を防止するための案内板402a,402bがそれぞれ設けられている。案内板402a,402bには、隣接する円柱部401a〜401cへACFテープ5を配索するための開口部402dが設けられている。これらの円柱部401a〜401cにACFテープを巻回する際には、リールシャフト43の基端側の円柱部401aから先端側の円柱部401cに順に巻回する。逆に、ACFテープ5の巻き出しは、リールシャフト43の先端側の円柱部401cから順に行われる。ACFテープ用リール401とACFテープ案内部40の最初のガイドローラ52Aとの間には中間ローラ203A,203Bが配置され、いずれの円柱部401a〜401cから巻き出されるときにも、ACFテープ5が円滑にガイドローラ52Aに案内されるようになっている。
【0078】
本実施形態では、ACFテープ用リール401は複数の円柱部401a〜401cを備えるので、巻回されるACFテープ5の長さを長く設定することができ、かつ各円柱部401a〜401cに巻回されるACFテープ5の長さが過度に長くなることがないので、いわゆる巻き締めの発生を防止することができる。
【0079】
上記第3実施形態及び第4実施形態では、ACF蓄積部38は一つのACFテープ用リール301,401を備えているが、これらのACFテープ用リール301,401に巻回されたACFテープ5が消費された場合には、第1実施形態又は第2実施形態のおけるACFテープ用リール42A〜42Dの切換と同様の方法でACFテープ用リールを交換することができる。
【0080】
第1実施形態と同様にクリップ202が可動フレーム29のACFテープ用リール42の近傍に配置されている場合には(図4参照)、以下の手順でACFテープ用リール301,401を交換する。まず、ACFテープ用リール301,401の近傍でACFテープ5を切断して切断部210を形成し、この切断部210の付近をクリップ202で保持する(図21(A)参照)。次に、使用済みのACFテープ用リール301,401をリールシャフト43から取り外し、未使用の新しいACFテープ用リール301,401と交換する。また、新しいACFテープ用リール301,401から引き出したACFテープ5の先端部211を切断する(図21(B)参照)。
【0081】
次に、2本のACFテープの切断部210と先端部211とを突き合わせ、継ぎテープ212a,212bにより基材層5a及び被覆層5cを接続して接続部213を形成する(図21(C)参照)。
【0082】
接続部213を形成後、センサ51Pが接続部213を検出するまでACFテープ5を送り、この検出後さらにACFテープ5を送って接続部213をツール21と対応する位置から通過させる。その後、捨打ちを実行してACFテープ5の基材層5aからACF層5bを除去し、ACF層5bの先端をツール21の図において右側の縁部21bと対応する位置に位置決めする(図17参照)。この捨打ちは、図14に示す可動の捨て打ちステージ207、図22の捨て打ち治具215、又は図23の固定の捨て打ちステージ215のいずれによって実行してもよい。
【0083】
一方、第2実施形態と同様にクリップ202が可動フレーム29のACFテープ5の分岐点53と可動アーム54Aの間の部分に配置されている場合には(図24参照)、以下の手順でACFテープ用リール301,401を交換する。まず、使用済みのACFテープ用リール301,401のACFテープ5をクリップ202の近傍で切断して切断部210を形成し、ACFテープ5をクリップ202で保持する(図27(A)参照)。さらに、切断部210からツール21の下方位置までACF層5bを除去する。
【0084】
次に、使用済みのACFテープ用リール301,401をリールシャフト43から取り外し、未使用の新しいACFテープ用リール301,401と交換する。また、新しいACFテープ用リール301,401から引き出したACFテープ5の先端部211を切断すると共に、この先端部211近傍でACF層5bを除去する。その後、2本のACFテープ5の切断部210と先端部211とを継ぎテープ212又は超音波溶着により接続して接続部213を形成する(図27(B),(C)参照)。
【0085】
接続部213を形成後、センサ51Pが接続部213を検出するまでACFテープ5を送り、この検出後さらにACFテープ5を送って接続部213をツール21と対応する位置から通過させる。その後、捨打ちを実行してACFテープ5の基材層5aからACF層5bを除去し、ACF層5bの先端をツール21の図において右側の縁部21bと対応する位置に位置決めする(図17参照)。
【0086】
これらのACFテープ用リールの交換方法は、図28や図32に示された多段のACFテープ用リール301,401に限定されず、例えば円柱部を1個だけ備える通常のACFテープ用リールを交換する場合にも適用することができる。
【0087】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明はACFテープに限定されず、NCFテープ等を含む一つの部品に対して他の部品を取り付けるために使用される種々の接合シートの貼付装置に適用することができる。
【0088】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の接合シート貼付装置では、可動フレームが固定フレームに対して旋回可能であるため、リールの交換、点検、整備等の作業性及び安全性が良好である
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る部品実装装置を示す概略平面図である。
【図2】 ツールがステージから離反した位置にあるときのACF貼付部の部分正面図である。
【図3】 ツールがステージから離反した位置にあるときのACF貼付部の部分正面図である。
【図4】 ツールがステージに対して付勢された位置にあるときのACF貼付部の正面図である。
【図5】 ACF貼付部の平面図である。
【図6】 可動フレームが固定フレームから離れた状態でのACF貼付部の平面図である。
【図7】 可動フレームが固定フレームに対して旋回した状態でのACF貼付部の平面図である。
【図8】 ACF貼付部の右側面図である。
【図9】 可動フレームが固定フレームから離れた状態でのACF貼付部の右側面図である。
【図10】 可動フレームが固定フレームに対して旋回した状態でのACF貼付部の右側面図である。
【図11】 第1実施形態のACFテープ蓄積部を示す部分右側面図である。
【図12】 第1実施形態のACFテープ用リールを示す斜視図である。
【図13】 クリップを示す斜視図である。
【図14】 可動の捨て打ちステージを示す斜視図である。
【図15】 ステージを被覆した状態の捨て打ちステージを示す斜視図である。
【図16】 図15の矢印XVI− XVI線での断面図である。
【図17】 ツールがステージから離反した位置にあるときのACF貼付部の部分拡大正面図である。
【図18】 ツールがステージに対して付勢された位置にあるときのACF貼付部の部分拡大正面図である。
【図19】 ACF層がPDP基板に貼付られたときのACF貼付部の部分拡大正面図である。
【図20】 基材層をPDP基板から引き剥がすときのACF貼付部の部分拡大正面図である。
【図21】 第1実施形態におけるACFテープの接続方法を説明するための斜視図であり、(A)はクランプにより保持されたACFテープを示し、(B)は2本のACFテープの位置決めを示し、(C)は2本のACFテープの基材層及び被覆層を接続した状態を示す。
【図22】 捨打ち治具の一例を示す斜視図である。
【図23】 固定の捨打ちステージの一例を示す部分正面図である。
【図24】 本発明の第2実施形態に係るACF貼付部を示す正面図である。
【図25】 第2実施形態のACFテープ蓄積部を示す部分右面図である。
【図26】 図25のXXVI− XXVI線での部分断面図である。
【図27】 第2実施形態におけるACFテープの接続方法を説明するための斜視図であり、(A)はクランプにより保持されたACFテープを示し、(B)は継ぎテープにより接続され2本のACFテープを示し、(C)は超音波溶着により接続された2本のACFテープを示している。
【図28】 本発明の第3実施形態に係るACFテープ蓄積部を示す部分右側面図である。
【図29】 第3実施形態のACFテープ用リールを示す斜視図である。
【図30】 ACFテープを巻回した状態の第3実施形態のACFテープ用リールを示す斜視図である。
【図31】 ACFテープの巻き付け方向を説明するための第3実施形態のACFテープ用リールを示す斜視図である。
【図32】 本発明の第4実施形態に係るACFテープ蓄積部を示す部分右側面図である。
【図33】 第4実施形態のACFテープ用リールを示す斜視図である。
【図34】 PDP基板とそれに実装されたFPC基板を示す斜視図である。
【図35】 ACFテープを示す側面図である。
【符号の説明】
11 PDP基板
12 FPC基板
14 ACF貼付部
15 仮圧着部
16 本圧着部
17 搬送部
18 コントローラ
19 基板ステージ
20 フレーム
21 ツール
28 固定フレーム
29 可動フレーム
30 保持部材
31 ヒータ
38 ACFテープ蓄積部
39 ACFテープ回収部
40 ACFテープ案内部
41 ACFテープ送り部
42,301,401 ACFテープ用リール
201 表示灯
202 クリップ
207,217 捨て打ちステージ
207a,217a ステージ本体
207b,207b プレート
207c アーム
208 エンコーダ
210 切断部
211 先端部
215 捨て打ち治具
215a 治具本体
215b プレート

Claims (5)

  1. 基材層とこの基材層に設けられた接合層とを備える接合シートから、上記接合層のみを部品に貼り付ける接合シート貼付装置であって、
    上記部品が保持されるステージと、
    上記ステージ上の部品に対して接合シートの接合層を押し付けるためのツールが配設された固定フレームと、
    上記接合シートが送り出し可能に複数回巻回された回転可能なリールと、上記接合シートを回収する接合シート回収部と、上記リールから上記接合シート回収部へ接合シートを案内する接合シート案内部とが配設され、上記接合シートが上記ステージと上記ツールの間を通る第1の旋回位置と、上記接合シート案内部に案内される接合シートの向きが上記第1の旋回位置とは反転し、上記接合シートが上記ステージと上記ツールの間から離脱する第2の旋回位置とに、上記固定フレームに対して水平方向に旋回可能な可動フレームと
    を備える、接合シート貼付装置。
  2. 上記固定フレームに配設され、上記リールを上記接合シートが巻き出される方向に回転駆動するためのリール駆動モータと、
    上記可動フレームに回転自在に支持され、その一端に上記リールが取り付けられたシャフトと、
    上記可動フレームが第1の旋回位置にあるときに、上記シャフトの他端と上記リール駆動モータの出力軸とを連結し、上記可動フレームが第1の旋回位置から第2の旋回位置に旋回すると、上記シャフトの他端と上記リール駆動モータの出力軸との連結を解除するクラッチと
    を備える、請求項1に記載の接合シート貼付装置。
  3. 上記シャフトの他端と上記リール駆動モータの出力軸の先端とに設けられ、上記可動フレームが上記第1の旋回位置にあるときに、上記出力軸から上記シャフトに対して回転力を伝達可能となるように互いに係合し、上記可動フレームが上記第1の旋回位置から第2の旋回位置に向けて旋回すると非係合となる一対の係合部と、
    上記シャフトをその他端側へ弾性的に付勢するクラッチ板と、
    上記固定フレーム側に設けられ、上記可動フレームが第1の旋回位置となると上記クラッチ板を上記回転軸の先端側に押し戻し、それによって上記クラッチ板によるシャフトの付勢を解除する押し部材と
    を備える、請求項2に記載の接合シート貼付装置。
  4. 上記可動フレームが上記第1の旋回位置にあるときに、上記リールから送り出された接合シートを、上記接合シート回収部に向けて送るための接合シート送り部が上記固定フレームに配設されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の接合シート貼付装置。
  5. 上記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の接合シート貼付装置を備える、部品実装装置。
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