JP3795270B2 - 多層プリント配線基板製造方法及び多層プリント配線基板 - Google Patents

多層プリント配線基板製造方法及び多層プリント配線基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線基板製造方法及びプリント配線基板に係り、更に詳細には、複数の配線パターンを絶縁性基板を介して積層し、前記配線パターン相互間で電気的に導通させた多層プリント配線基板の製造方法及び多層プリント配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より半導体を用いた製品では、実装密度を向上させる必要から「多層板」と呼ばれる、プリント配線基板を複数枚積層し各基板表面の配線パターンを相互に電気的に接続したものが採用されている。そしてこの多層板の厚さ方向の電気的導通を達成するには基板に穿孔したスルホール内壁面を鍍金する方法が採用されてきたが、半導体製品の小型に伴い、更に実装密度を向上させる必要が生じた。そのため、スルホールのスペースを必要としない点でスペース的に有利な方法として、導体バンプをプリント配線基板の厚さ方向に貫通させる方法も採用されている。
【0003】
この導体バンプをプリント配線基板の厚さ方向に貫通させる方法(以下、この方法を「導体バンプ貫通法」という。)では、図7(b)に示すように、導体板101,104上にそれぞれ銀ペーストなどの導電性材料で略円錐型の導体バンプ102,102,…、105,105,…を形成した後、絶縁性基板プリプレグ103,106を重ねてプレスすることにより絶縁性基板プリプレグ103,106に導体バンプ102, 102,…、105,105…を貫通させ、僅かに導体バンプ102,102,…、105,105,…の頭部が反対側に突き出したものを用意し、これら導体板101,104の間に絶縁性基板108の両面に導体層109,110を形成したコア材を挟んだ状態でプレスすることにより図7(a)のような多層板を形成する。ここで、完成後の多層板の絶縁性基板103aと絶縁性基板106aの厚さは等しい厚さであることが求められる。
【0004】
一方、図7(b)において絶縁性基板プリプレグ103,106は未硬化の状態なので柔らかく、外部からの機械的な力により変形しやすい。そのため、絶縁性基板プリプレグ103と106ではプリプレグを貫通する導体バンプ102,102,…の数と導体バンプ105,105…の数とができるだけ近似していることが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多層板が使用される製品によっては必ずしも対向する導体バンプ102,102,…の数と導体バンプ105,105,…の数とが近似しない場合がある。例えば、携帯電話などのテンキイを備えた製品では、テンキイにより押圧力や衝撃を受けやすく、これらの押圧力や衝撃により基板上の部品の電気的接続が破壊されることが多い。その対策としてテンキイが取り付けられる側にはLSIなどの電子部品は搭載しない構造が採用される。そのため、基板の断面構造を考えた場合、真中の層を中心としてその片側だけに導体バンプが存在するような、図7(a)のような構造になることが多く、導体バンプの配置密度が多い側(図中上側)が少ない側(図中下側)の10倍以上になることもある。
【0006】
その場合には図7(b)のように積層配置してプレスした場合、図7(a)のように絶縁性基板103a,106aがほぼ等しい厚さにはならず、図7(c)に示したように絶縁性基板103の厚さd1に対して絶縁性基板106の厚さd2になるまで小さく潰される。その結果、バンプ接続の信頼性が低下したり、絶縁性基板106での絶縁信頼性が低下するという問題があった。
【0007】
本発明はこれら従来の問題を解決するためになされた発明である。
【0008】
即ち、本発明は導体バンプ貫通法による多層プリント配線基板製造方法において、対向する導体バンプの配置密度が異なる場合であっても絶縁性基板の厚さを均一に成形することのできる多層プリント配線基板製造方法及び、そのような多層プリント配線基板を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の多層プリント配線基板製造方法は、コア材の第1の面と第2の面上にそれぞれ配線パターンを形成する工程と、前記コア材の第1の面に積層される第1の基板プリプレグ上に、導体バンプが高密度に形成された高密度領域と、前記高密度領域よりも導体バンプが低密度に形成された低密度領域とを、前記高密度領域と前記低密度領域とを反転させたときに前記基板プリプレグ全体で前記基板プリプレグの厚さ方向の硬度差を相殺可能な形状に配設する工程と、
前記コア材の第2の面に積層される第2の基板プリプレグ上において、前記第1の基板プリプレグの前記高密度領域に対向する位置に前記低密度領域を形成する一方で、前記第1の基板プリプレグの前記低密度領域に対向する位置に前記高密度領域を形成する工程と、
前記第1の基板プリプレグと前記第2の基板プリプレグとの間に前記コア材を挟持して加熱下に加圧して前記第1の基板プリプレグ及び第2のプリプレグを硬化させる工程と、を具備する。
【0010】
また、本発明の他の多層プリント配線基板製造方法は、絶縁性基板の両面にそれぞれ導体板を供えたコア材を形成する工程と、前記コア材の第1の面上に第2の配線パターンを形成する工程と、前記コア材の第2の面上に第3の配線パターンを形成する工程と、第1の導体板上に、導体バンプが密に形成される高密度パターン及び前記高密度パターンよりも導体バンプが低密度に形成される低密度パターンを配置して前記高密度パターン及び前記低密度パターンに上に導体バンプを形成する工程と、前記第1の導体板上に第1のプリプレグを積層してプレスし、前記導体バンプを前記第1のプリプレグに貫通させる工程と、第2の導体板上において、前記第1の導体板上で前記高密度パターンに対向する部分に前記低密度パターンを形成する一方で、前記低密度パターンに対向する部分に前記高密度パターンを配置し、前記高密度パターン及び前記低密度パターン上に導体バンプを形成する工程と、前記第2の導体板上に第2のプリプレグを積層してプレスし、前記導体バンプを前記第2のプリプレグに貫通させる工程と、前記コア材を介して前記第1の導体板と前記第2の導体板とを対向配置してプレスし、それにより多層板前駆体を得る工程と、前記多層板前駆体を硬化させる工程と、前記第1の導体板及び前記第2の導体板上にそれぞれ配線パターンを形成する工程と、を具備する。
【0011】
上記方法において、高密度領域とは、高密度パターンに沿って導体バンプを高密度に形成した基板プリプレグの部分をいい、低密度領域とは、低密度パターンに沿って導体バンプを低密度に形成した基板プリプレグの部分をいう。
【0012】
また、上記方法において、「前記高密度領域と前記低密度領域とを反転させたときに前記基板プリプレグ全体で前記基板プリプレグの厚さ方向の硬度差を相殺可能な形状」とは、基板プリプレグの上面と下面とで導体バンプの分布が略均等化でき、基板プリプレグをプレスしたときに基板プリプレグの上面と下面との間で厚さが不均一になるのを防止できる形状であれば良い。
【0013】
一般に、基板プリプレグは貫通した導体バンプの密度が高ければ、厚さ方向の硬度が高くなり、反対に、貫通した導体バンプの密度が低ければ、厚さ方向の硬度が低くなる。従って、導体バンプの疎密の配置を適宜組み合わせることにより基板の厚さ方向の硬度が基板プリプレグの上面と下面とでバランスしており、プレスしたときに同等の変形抵抗を備えていることが求められる。この条件を満たすには導体バンプの総数が基板プリプレグの上面と下面とで同等となっていることや、微視的にみれば導体バンプの密度に差があっても、巨視的にみれば導体バンプの分布にバランスがとれている形状であることが求められる。
【0014】
例えば、製品一台分の基板で考えたときに、上側の基板プリプレグ中心付近では導体バンプが疎で外周縁に近づくほど密に形成され、下側の基板プリプレグ中心付近では導体バンプが密で、外周縁に近づくほど疎になっている場合や、導体バンプの疎密の分布が基板の一方向に関して縞状に交互に分布するように形成されている場合などが挙げられる。また、疎密の配置をそれぞれ一定の繰り返し単位のように同一のパターンとして形成し、疎のパターンと密のパターンとを幾何学的に配列することにより1枚の基板プリプレグ内で導体バンプの分布の均一化を図る形状などが上げられる。その典型的なものとしては、疎のパターンと密のパターンとを格子縞模様に配列したり、一列ずつ交互に配列したり、螺旋、クロス、アラベスク様の矩形螺旋配置する形状などが挙げられる。
【0015】
上記多層プリント配線基板製造方法において、前記高密度パターンと前記低密度パターンとは、製品一台分の多層プリント配線基板内に形成されていても良い。 また、上記多層プリント配線基板製造方法において、前記高密度パターンと前記低密度パターンとがそれぞれ所定の繰り返しパターンからなり、しかも、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内に形成されていても良い。
【0016】
更に、上記多層プリント配線基板製造方法において、前記高密度パターンと前記低密度パターンとが、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内で一列ずつ交互に配列されていても良く、また、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内で格子縞模様状に交互に配設されていても良い。
【0017】
また、本発明の多層プリント配線基板は、第2の配線パターン及び第3の配線パターンをそれぞれ各面に備えたコア材と、前記コア材の第2の配線パターン上に第1の絶縁性基板を介して配設された第1の配線パターンであって、導体バンプが密に形成された高密度領域及び前記高密度領域よりも導体バンプが低密度に形成される低密度領域を備えた第1の配線パターンと、前記コア材の第3の面上に第2の絶縁性基板を介して配設された第4の配線パターンであって、前記第1の配線パターンの前記高密度領域に対向する領域に前記低密度領域を備え、前記低密度領域に対向する領域に前記高密度領域を備えた第4の配線パターンと、を具備する。
【0018】
上記多層プリント配線基板において、前記高密度パターンと前記低密度パターンとが、製品一台分の多層プリント配線基板内に形成されていても良く、また、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内で格子縞模様状に交互に配設されていても良い。
【0019】
上記本発明では、上記高密度領域と低密度領域とを1枚の配線パターン内に、導体バンプの配置密度の差異が相殺されるように配置したので、配線パターン全体としては押圧力に対抗する硬度がコア材の両面で均一化され、それにより、コア材の両面に配置した絶縁性基板プリプレグの厚さを略均一化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る多層プリント配線基板とその製造方法について説明する。
【0021】
まずコア材の製造について説明する。図1はコア材の製造手順を示した垂直断面図である。
【0022】
コア材を製造するには、絶縁性基板、例えば、図1(a)に示したように、ガラス繊維をシート状に織ったものにエポキシ樹脂を含浸させてシート状にした、いわゆるガラエポシート1を用意する。このガラエポシート1の表面に銅箔などの導体板2,3を積層して加熱下にプレスして硬化させ、絶縁性基板の上下各面に導体板2,3がそれぞれ貼付されたコア材4を得る。次いでコア材4の導体板2,3の間を電気的に接続するためにスルーホール5を穿孔する。しかる後、このスルーホール5内壁面に対して鍍金などを施すことにより金属層6を形成し、この金属層6を介して導体板2と導体板3との間を電気的に接続する。
【0023】
一方、導体板2をエッチングするなどして所定の配線パターンを形成し、第2配線パターンを得る。同様に、導体板3をエッチングするなどして所定の配線パターンを形成し、第3配線パターンを得る。なお、このコア材は市販品をそのまま用いてもよい。
【0024】
次に、上記コア材4の外側に積層される基板の製造について説明する。図2は導体バンプを高密度に形成した基板の製造工程を図示した垂直断面図である。
【0025】
図2(a)に示したように、まず銅箔などの導体板10を用意する。次に、個の導体板10の表面に所定の配線パターンに沿って複数個の導体バンプ11, 11, …を印刷技術などにより形成する。この状態を示したのが図2(b)である。 次いで図2(c)に示したように、上記ガラエポシートのような絶縁性基板プリプレグを導体バンプ11,11,…の先端側に配置し、図示しない弾性材料で挟んだ状態で加圧する。この加圧の結果、導体バンプ11,11,…は絶縁性基板プリプレグ12を貫通して先端が反対側に突き抜ける。突き抜けた先端部は弾性材料の表面に押し当てられて丸くなる。この状態を示したのが図2(d)である。このようにして導体バンプ11,11,…が高密度に形成された基板13が得られる。なお、以下、導体バンプ11,11,…が高密度に形成された領域(高密度領域)を「A」で表す。この高密度領域AはAパターンに沿って導体バンプ11,11,…を高密度に形成してなるものであり、Aパターンは製品1台分のプリント配線基板に相当する。
【0026】
同様に、導体バンプが低密度に形成された領域(低密度領域)を形成する場合も、図3(a)に示したように導体板20上に導体バンプ21,21,…を形成し、その上に絶縁性基板プリプレグ22を載置した状態で弾性材料を介してプレスすることにより、図3(d)のような基板23が得られる。この図3では、基板23のうち、導体バンプ21が低密度に形成された領域(低密度領域)を示した。以下、導体バンプが低密度に形成された領域(低密度領域)を「B」で表す。この低密度領域BはBパターンに沿って導体バンプ21,21,…を低密度に形成してなるものであり、Bパターンは製品1台分のプリント配線基板に相当する。 実際にはコア材を挟んでAパターンに沿って導体バンプを高密度に形成した基板とBパターンに沿って導体バンプを低密度に形成した基板とを対向配置して積層したものが製品1台分のプリント配線基板を構成する。
【0027】
従って図4や図5に示したようなAパターン、Bパターンが交互に配置された基板は「ワークサイズ」と呼ばれる基板であり、製品複数台分のプリント配線基板を1枚の中に作り込む基板である。最終的には図4の点線や図5の実線で示した区画に沿って切断して製品一台分のプリント配線基板を得る。
【0028】
なお、上記説明ではコア材を挟んで対向配置される領域Aと領域Bとを説明する便宜上、基板13では領域Aが形成された高密度領域を図示し、基板23では領域Bが形成された低密度領域を図示したが、実際には基板13、23ともに、1枚の基板上に領域Aと領域Bとが交互に配設されており、ちょうど格子模様を描くように互い違いに配設されている。この状態を図示したのが、図4の斜視図及び図5(b),図5(c)の平面図である。
【0029】
これら図4及び図5に示したように、基板13にはAパターンとBパターンとが格子模様状に互い違いに形成されている。コア材4を挟んで基板13に対向配置される基板23上にも基板13と同様にAパターンとBパターンとが格子模様状に互い違いに形成されているが、基板13のAパターンに対向する位置の基板23状にはBパターンが形成されており、基板13のBパターンに対向する位置の基板23状にはAパターンが形成されている。
【0030】
次にこれら基板13、コア材4、基板23を積層してプレスするときの状態について説明する。
【0031】
図4のように、基板13、コア材4、基板23を重ねる。このとき、基板13のAパターンには基板23のBパターンがコア材4を介して対向し、基板13のBパターンには基板23のAパターンがコア材4を介して対向するように位置決めして重ねる。
【0032】
次いで、この状態でこれら基板13、コア材4、及び基板23をプレスする。図6は基板13、コア材4、及び基板23をプレスするときの状態を部分的な拡大図として示した垂直断面図である。
【0033】
図6(a)に示したように、この多層プリント配線基板では導体バンプが高密度に形成されたAパターンとBパターンとがコア材4を介して対向配置されている。
【0034】
一方、この多層プリント配線基板のパターン形成状態を図中横方向にわたって広く見渡すと、図5(a)〜(c)に示すように、AパターンとBパターンとが交互に隣り合わせに配置されている。そのため、図6(a)のように狭い範囲で眺めると基板13と基板23との間で導体バンプの形成密度が異なっているが、基板13,24全体にわたって見渡すと、導体バンプの疎密は1枚の基板内で相殺されている。従って基板13,23はそれぞれ基板1枚についての押圧力に対する硬度が平準化されている。
【0035】
そのため、図6(b)のようにプレスすると、基板13,23には均等に圧力が作用すると同時にこの押圧力に対する抵抗力も均等になる。それゆえ、プレスによる基板13,23の厚さ方向の変形の度合いは基板13,23間で等しくなり、その結果、プレス後の基板13の厚さD1と基板23の厚さD2とはほぼ等しい値となる。
【0036】
このようにプレスすることにより多層プリント配線基板前駆体30が得られる。次いでこの多層プリント配線基板前駆体30を加熱することにより基板13,23のプリプレグ12,22を硬化させ、しかる後に導体板10,20についてエッチングなどを施すことにより所定の配線パターンを形成し、多層プリント配線基板が完成する。
【0037】
以上、詳述したように、本実施形態に係る多層プリント配線基板の製造方法によれば、1枚の基板の中に導体バンプを高密度に形成した高密度領域と、導体バンプを低密度に形成した低密度領域とを併存させ、これら高密度領域と低密度領域の配置を適宜組み合わせることにより、1枚の基板の中で導体バンプの極在化による対圧縮硬度を平面に平行な方向の中で相殺できるような配置とした。そのため、1枚の基板を圧縮したときでも基板全体にわたって見れば、対圧縮硬度を均一化できる。そのため、コア材を介して対向する2枚の基板の中に形成されている導体バンプの密度が相違しても、各基板の対圧縮硬度はほぼ等しい状態に維持できるので、プレスした後モ前記2枚の基板の厚さは均等に保たれる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態の記載内容に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では1枚の基板の中に製品複数台分の多層プリント配線基板を作りこむワークサイズ基板を例にして説明したが、製品一台文の多層プリント配線基板内で導体バンプを高密度に形成した部分と低密度に形成した部分とを併存させ、これらを製品一台分の多層プリント配線基板の中で適宜配置することにより導体バンプの極在化による基板の対圧縮硬度の相違を相殺させるような構成にすることも可能である。
【0039】
また、上記実施形態では、導体バンプを高密度に形成するAパターンと、導体バンプを低密度に形成するBパターンとを1枚のワークサイズ基板の中で格子模様状に互い違いになるように配列した構成を採用したが、1枚のワークサイズ基板内で対圧縮硬度を均一化できるような配列であれば、上記以外の配列でも良い。例えば1枚のワークサイズ基板内にAパターンとBパターンとを一列ずつ交互に配列したり、AパターンとBパターンとをアラベスク模様のような矩形で描いた渦巻き状に配列しても良い。
【0040】
【発明の効果】
本発明では、上記高密度領域と低密度領域とを1枚の配線パターン内に、導体バンプの配置密度の差異が相殺されるように配置したので、配線パターン全体としては押圧力に対抗する硬度がコア材の両面で均一化され、それにより、コア材の両面に配置した絶縁性基板プリプレグの厚さを略均一化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コア材の製造工程を示した垂直断面図である。
【図2】コア材に積層する基盤の製造工程を示した垂直断面図である。
【図3】コア材に積層する基盤の製造工程を示した垂直断面図である。
【図4】本発明の多層プリント配線基板の積層状態を示した斜視図である。
【図5】本発明の多層プリント配線基板のパターン配置状態を示した図である。
【図6】本発明の多層プリント配線基板の積層工程を示した垂直断面図である。
【図7】従来の導体バンプ貫通法による製造工程を示した垂直断面図である。
【符号の説明】
4………コア材、
13………基板プリプレグ、
23………基板プリプレグ、
11………導体バンプ、
21………導体バンプ、
A………高密度領域、
B………低密度領域。

Claims (9)

  1. コア材の第1の面と第2の面上にそれぞれ配線パターンを形成する工程と、
    前記コア材の第1の面に積層される第1の基板プリプレグ上に、導体バンプが高密度に形成された高密度領域と、前記高密度領域よりも導体バンプが低密度に形成された低密度領域とを、前記高密度領域と前記低密度領域とを反転させたときに前記基板プリプレグ全体で前記基板プリプレグの厚さ方向の硬度差を相殺可能な形状に配設する工程と、
    前記コア材の第2の面に積層される第2の基板プリプレグ上において、前記第1の基板プリプレグの前記高密度領域に対向する位置に前記低密度領域を形成する一方で、前記第1の基板プリプレグの前記低密度領域に対向する位置に前記高密度領域を形成する工程と、
    前記第1の基板プリプレグと前記第2の基板プリプレグとの間に前記コア材を挟持して加熱下に加圧して前記第1の基板プリプレグ及び第2のプリプレグを硬化させる工程と、
    を具備することを特徴とする多層プリント配線基板製造方法。
  2. 絶縁性基板の両面にそれぞれ導体板を供えたコア材を形成する工程と、
    前記コア材の第1の面上に第2の配線パターンを形成する工程と、
    前記コア材の第2の面上に第3の配線パターンを形成する工程と、
    第1の導体板上に、導体バンプが密に形成される高密度パターンと前記高密度パターンよりも導体バンプが低密度に形成される低密度パターンとを、
    前記高密度パターンと前記低密度パターンとを反転させたときに基板プリプレグ全体で前記基板プリプレグの厚さ方向の硬度差を相殺可能な形状に配置して前記高密度パターン及び前記低密度パターンに上に導体バンプを形成する工程と、
    前記第1の導体板上に第1のプリプレグを積層してプレスし、前記導体バンプを前記第1のプリプレグに貫通させる工程と、
    第2の導体板上において、前記第1の導体板上で前記高密度パターンに対向する部分に前記低密度パターンを形成する一方で、前記低密度パターンに対向する部分に前記高密度パターンを配置し、前記高密度パターン及び前記低密度パターン上に導体バンプを形成する工程と、
    前記第2の導体板上に第2のプリプレグを積層してプレスし、前記導体バンプを前記第2のプリプレグに貫通させる工程と、
    前記コア材を介して前記第1の導体板と前記第2の導体板とを対向配置してプレスし、それにより多層板前駆体を得る工程と、
    前記多層板前駆体を硬化させる工程と、
    前記第1の導体板及び前記第2の導体板上にそれぞれ配線パターンを形成する工程と、
    を具備することを特徴とする多層プリント配線基板製造方法。
  3. 請求項2に記載の多層プリント配線基板製造方法であって、前記高密度パターンと前記低密度パターンとが、製品一台分の多層プリント配線基板内に形成されていることを特徴とする多層プリント配線基板製造方法。
  4. 請求項2に記載の多層プリント配線基板製造方法であって、前記高密度パターンと前記低密度パターンとがそれぞれ所定の繰り返しパターンからなり、しかも、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内に形成されていることを特徴とする多層プリント配線基板製造方法。
  5. 請求項4に記載の多層プリント配線基板製造方法であって、前記高密度パターンと前記低密度パターンとが、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内で一列ずつ交互に配列されていることを特徴とする多層プリント配線基板製造方法。
  6. 請求項4に記載の多層プリント配線基板製造方法であって、前記高密度パターンと前記低密度パターンとが、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内で格子縞模様状に交互に配設されていることを特徴とする多層プリント配線基板製造方法。
  7. 第2の配線パターン及び第3の配線パターンをそれぞれ各面に備えたコア材と、
    前記コア材の第2の配線パターン上に第1の絶縁性基板を介して配設された第1の配線パターンであって、導体バンプが密に形成された高密度領域及び前記高密度領域よりも導体バンプが低密度に形成される低密度領域を備えた第1の配線パターンと、
    前記コア材の第3の面上に第2の絶縁性基板を介して配設された第4の配線パターンであって、前記第1の配線パターンの前記高密度領域に対向する領域に前記低密度領域を備え、前記低密度領域に対向する領域に前記高密度領域を備えた第4の配線パターンと、
    を具備することを特徴とする多層プリント配線基板。
  8. 請求項7に記載の多層プリント配線基板であって、前記高密度パターンと前記低密度パターンとが、製品一台分の多層プリント配線基板内に形成されていることを特徴とする多層プリント配線基板。
  9. 請求項7に記載の多層プリント配線基板であって、前記高密度パターンと前記低密度パターンとが、一つのワークサイズを構成する多層プリント配線基板内で格子縞模様状に交互に配設されていることを特徴とする多層プリント配線基板。
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