JP3794807B2 - カラー画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フルカラー複写機やフルカラー複合機などカラー画像処理装置に関し、特に出力画像濃度をユーザが調整可能なカラー画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フルカラー複写機には、画像出力モードとしてフルカラーモード、白黒モード、自動カラーモードなど数種類のモードが備わっており、この種の複写機によればモードを切り替えることでユーザの希望する出力形態を選択することができる。また、フルカラー複写機によっては、上記の出力モードに加えて、シングルカラーモードを備えたものがある。シングルカラーモードは現像1次色であるシアン、マゼンタ、イエローと、1次色の2色重ねによって得られるレッド、グリーン、ブルー(この種の色を2次色と呼ぶ。)の6色のうち1色のみを使用して、原稿の濃度に応じた濃淡パターンからなる画像を出力するモードである。
ところで、フルカラー複写機においては、シングルカラーモードで1次色であるシアン、マゼンタ、イエローのうち何れかを選択して画像出力する場合は、白黒出力の場合と同じように1色のトナーのみを用いるので、色のにじみや色ずれの心配はないが、2次色であるレッド、グリーン、ブルーのようにトナーを2色以上重ねて得られる色を使用してカラー画像を出力する場合には様々な弊害が生じる。その弊害のひとつにトナー散りという問題がある。トナー散りとは、1点( レーザ- プリンタにおける1ドット) にあまりたくさんのトナーを載せすぎたために、2色目以降のトナーがその点に定着せず、その周辺に散ってしまう現象である。フルカラーモードにおけるブラック、あるいは彩度の低い有彩色に関してはUCR処理によりある程度トナーの量を制限することができるが、彩度の高い2次色の場合にはトナーの量を制限する処理手段が用意されていないためトナー散りが発生しやすい。また、標準濃度設定時においはトナーの乗り過ぎを防ぐことができても、ユーザが濃度調整を行って全体的に濃度を高くした場合などにおいては、トナー散りを防ぐ有効な手段はなかった。
この種の技術に関連する従来の技術として、特開平2- 128869号公報に記載の“色変換機能を有する色補正処理方法“や、特開平4−260274号公報に記載の“色分解装置“ 等がある。前者は、色補正処理に関するもので、入力されるデータの有彩成分、および無彩成分の量を見て色補正係数を切り替えることを特徴としている。後者もやはり色補正処理に関するもので、フィルム出力モードにてカラーフィルムの種類が変更された場合に、その特性に応じて色補正係数を切り替えることを特徴としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載された従来の技術では、それぞれ原稿種類や原稿濃度を見て適切な色補正係数に切り替えるようにしているが、濃度調整を部分的に行ったり、原稿色に応じて画像全体の濃度調整時における濃度変化の度合いを変えたり、文字領域であるか写真領域であるかによって画像全体の濃度調整時における濃度変化の度合いを変えたりすることはなされていなかったため、ユーザが濃度調整を行って全体的に濃度を高くした場合などにおいては、トナー散りを防ぐことができなかった。
そこで、本発明の解決すべき課題は、出力画像の濃度を全体的に上げる際に、トナー散りの発生しやすい2次色領域の濃度増加の度合いを抑えて画像劣化を防止できるカラー画像処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、原稿画像を光学的に走査して画像データに変換する画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段で読み取られた画像データを色成分に分解する色成分分解手段と、前記色成分分解手段で色成分に分解された画像データを可視化して出力する画像出力手段と、前記画像出力手段で画像を出力する際、出力画像全体の濃度を調整する全体濃度切り替え手段とを備えたディジタル画像形成装置において、前記色成分分解手段による色成分分解結果に基づいて前記画像読み取り手段で読み取られた画像データが2次色であるかそうでないかを判定する2次色判定手段と、前記全体濃度切り替え手段により出力画像の濃度を全体的に上げる際に、前記2次色判定手段により2次色と判定された領域の濃度増加の度合いを、他の色の領域の濃度増加の度合いよりも小さく抑える濃度抑制手段とを更に備えたことを特徴としている。
【0005】
上記のように構成したので、本発明のカラー画像処理装置によれば、単色モードやフルカラーモードが選択されていて、現像色を2色以上重ねて出力する場合に、全体濃度切り替え手段(全体濃度調整レバーやキー等)により画像全体の濃度を上げたとしても、2次色の領域が自動判定され、その領域の濃度増加の度合いが他の色の領域の濃度増加の度合いよりも小さく抑えられるので、他の色に影響を及ぼすことなく、簡単に、トナーのチリによる画像劣化を防ぐことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例を示すディジタルカラー複写機の機構部の概略構成図である。図において、100はレーザプリンタ部、200は自動原稿送り装置、300は操作部、400はイメージスキャナ部、500は外部センサである。
イメージスキャナ部400は、コンタクトガラス401の下方に配置された照明用のランプ402を搭載した移動体を図の左右方向( 副走査方向) に機械的に一定速度で移動させ、原稿画像を読み取る画像読み取り部である。照明用のランプ402から出た光は、コンタクトガラス401上に載置される原稿の表面で原稿画像の濃度に応じて反射する。この反射光、即ち、原稿の光像は多数のミラー及びレンズを通り、ダイクロックプリズム410に入射する。ダイクロックプリズム410は入射光を波長に応じてR、G、Bの3色に分光する。そして、分光されたR、G、B3色の光は、各色毎に設けられた一次元電荷結合素子(CCD)イメージセンサ410にそれぞれ入射する。すなわち、この複写機では原稿画像光を分光して得られたR、G、Bの各色成分が3つの一次元電荷結合素子(CCD)イメージセンサ410を使用することによって1ラインずつ同時に読み取られる。原稿の二次元画像は上記移動体の副走査によって順次読み取られる。外部センサ500は、イメージスキャナ部400と同様に原画画像のR、G、Bの各色成分を同時に検出できるCCDで構成されたハンディタイプのスキャナに内蔵されている。
【0007】
ADF200は、イメージスキャナ部400の上方に配置されており、その原稿台210上に多数の原稿を載積した状態で保持することができる。原稿の給紙動作を行う場合は、回転駆動される呼び出しコロ212が最上部の原稿上面に当接し、当接した原稿を繰り出す。213は重送を避けるための分離コロである。所定の位置まで繰り出された原稿はプルアウトローラ217および搬送ベルト216の駆動によって、イメージスキャナ部400のコンタクトガラス401上をさらに搬送され、所定の読み取り位置まで進んだとき、即ち、原稿の先端がコンタクトガラス401の左端位置に達したときに停止する。原稿の読み取りが終了すると搬送ベルト216が再び駆動されて、コンタクトガラス401上の原稿は排紙され、次の原稿が読み取り位置に送られる。
呼び出しコロ212の手前には原稿が載積されているか否かを検知するための原稿有無センサ211が、また、分離コロ213とプルアウトローラ217との間には原稿の先端及びサイズを検知するための原稿先端センサ214が備わっている。これら原稿有無センサ211及び原稿先端センサ214には光学センサが使用される。
【0008】
原稿先端センサ214は、主走査方向(紙面に垂直な方向)の互いに異なる位置に配置された複数のセンサで構成されており、これらのセンサの検出状態の組み合わせによって、主走査方向の原稿サイズ、即ち、原稿幅を検知することができるようになっている。また、図示しない給紙モータには回転量に応じたパルスを出力するパルス発生器が設けられており、ADF200の制御装置は原稿先端センサ214を原稿が通過するまでの時間を計測することによって副走査方向の原稿サイズ、即ち、原稿の長さを検知する。なお、呼び出しコロ212及び分離コロ213は上記給紙モータによって駆動され、プルアウトローラ217及び搬送ベルト216は別の搬送モータによって駆動される。また、プルアウトローラ217の下流には光学センサからなるレジストセンサ215が配置されている。
【0009】
次に、レーザプリンタ部100の概略構成およびその動作を説明する。画像の再生は感光体ドラム1上で行われる。感光体ドラム1の周囲には一連の静電写真のプロセスユニット、即ち、帯電チャージャ5、書き込みユニット3、現像ユニット4、転写ドラム2、クリーニングユニット6などが備わっている。書き込みユニット3には図示しないレーザダイオードが備わっており、それが発するレーザ光は回転多面体3b、レンズ3c、ミラー3d、及びレンズ3eを経て感光体ドラム1の表面に照射される。回転多面鏡3b はポリゴンモータ3a によって高速で定速回転駆動される。図示しない画像制御装置は、記録すべき画像の濃度に対応する画素単位の2値信号(記録有/ 記録無)により駆動されるレーザダイオードの発光タイミングが、各々の画素位置を順次走査する回転多面鏡3b の回転偏向動作と同期するようにレーザダイオードの駆動信号を制御する。つまり、感光体ドラム1の表面の画像の各走査位置で、その画素の濃度(記録有/記録無)により駆動されるレーザ光が照射されるようにレーザダイオードをオン/オフ制御する。感光体ドラム1の表面は、予め帯電チャージャ5によるコロナ放電によって一様に高電位に帯電されている。この表面に書き込みユニット3の発するレーザ光が照射されると、その光の強度に応じて帯電電位が変化する。つまり、書き込みユニット3が備えているレーザダイオードが発するレーザ光の照射の有無に応じた電位分布が感光体ドラム1上に形成されることになる。こうして、感光体ドラム1上に原稿画像の濃淡に対応した電位分布、即ち静電潜像が形成される。この静電潜像は書き込みユニット3よりも下流に配置された現像ユニット4によって可視像化される。この実施の形態では現像ユニット4には4組の現像器4M、4C、4Yおよび4BKが備えられており、それぞれの現像器には互いに色の異なるM( マゼンタ) 、C(シアン)、Y(イエロー)およびBK(ブラック)のトナーが収納されている。レーザプリンタ部100は上記4つの現像器のいずれか一つが選択的に付勢されるように構成されているので、静電潜像はM、C、Y又はBK色のいずれか一つのトナーで可視像化される。一方、給紙カセット11に収納された転写紙は給紙コロ12で繰り出され、レジストローラ13によってタイミングを取られて転写ドラム2の表面に送り込まれ、その表面に吸着された状態で転写ドラム2の回転に伴って移動する。そして感光体ドラム1の表面に近接した位置で、転写チャージャ7による帯電によって感光体ドラム1上に形成されたトナー像が転写紙の表面に転写される。単色コピーモードの場合には、トナー像の転写が終了し、転写ドラム2から分離された転写紙は定着されて排紙トレイ10に排紙されるが、フルカラーモードの場合には、BK、M、C及びYの4色の画像を一枚の転写紙上に重ねて形成する必要がある。
【0010】
この場合、まず感光体ドラム1上にBK色のトナー像を形成してそれを転写紙に転写した後、転写紙を転写ドラム2から分離することなく感光体ドラム1上に次のM色のトナー像を形成し、そのトナー像を再び転写紙に転写する。更にC色及びY色についても感光体ドラム1上へのトナー像の形成とそれの転写紙への転写を行う。つまり、トナー像の形成と転写のプロセスを繰り返す事によって1つのカラー画像が転写紙上に形成される。全てのトナー像の転写が終了すると、転写紙は分離チャージャ8による帯電によって転写ドラム2から分離され、定着器9でトナー像の定着処理を受けた後排紙トレイ10に排出される。
【0011】
図2は本実施の形態のディジタルカラー複写機の電装部の概略構成を示す回路ブロック図である。複写機全体の動作はマイクロコンピュータで構成されるシステムコントローラ50によって制御される。同期制御回路60は制御タイミングの基準となるクロックパルスを発生させて、各制御ユニット間の信号の同期をとる各種の同期信号を入出力させる。本実施の形態では走査タイミングの基になる主走査同期信号は、レーザプリンタ部100の回転多面鏡3bの回転によるレーザー光の走査開始時期に同期させている。イメージスキャナ部400で読み取られたR、G、B各色の画像信号はA/D変換され、各々8ビットのカラー画像情報として出力される。このカラー画像情報は画像処理部90内で各種処理を受けた後、レーザプリンタ部100に出力される。
画像処理部90は、スキャナガンマ補正回路71、RGB平滑フィル夕回路72、色補正回路73、下色除去( UCR/ UCA)回路74、セレクタ75、エッジ強調フィル夕回路76、プリンタガンマ補正回路77、階調処理回路78、像域分離回路79、及びACS回路80を備えている。
【0012】
スキャナガンマ補正回路71ではイメージスキャナ部400で読み取られた反射率リニアのRGBデータを、濃度リニアのRGBデータに変換する。RGB平滑フィル夕回路72では網点原稿によるモアレを抑えるためのスムージング処理を行っている。色補正回路73ではR、G、Bのそれぞれの色の画像情報をそれらの補色である、Y、M、Cの各色の画像情報に変換する。UCR/ UCA回路74では入力したY、M、C色の全ての画像情報を合成した画像信号の色に含まれる黒成分を抽出し、それをBK信号として出力するとともに、残りの色の画像信号から黒成分を除去し、かつYMC成分を上乗せする。セレクタ回路75はシステムコントローラ50からの指示に応じて、入力されるY、M、C、BKの色信号からいずれか一つの色信号を選択して次のブロックへ出力する。エッジ強調フィルタ回路76では、文字部、あるいは絵柄部のエッジ情報の強調を行い、プリンタガンマ補正回路77ではプリンタ特性に合わせた特性カーブをセットし階調処理を含めて濃度リニアになるようにする。階調処理回路78は入力される8ビットの濃度情報を2値化、あるいは多値化する回路である。一般にディザ処理が行われることが多く、レーザプリンタ部100にはディザ処理された画像信号が出力される。
【0013】
スキャナガンマ補正回路71の出力は、一方で像城分離回路79とACS回路80に送出される。像域分離回路79は、入力される画像が文字部であるか絵柄部であるかを判定する領域判定回路(領域判定手段)と、有彩色であるか無彩色であるかを判定する2次色判定回路(2次色判定手段)とを備えており、その結果を1画素単位でそれぞれの処理ブロックへ送出している。各処理ブロックでは像域分離回路79の判定結果に従い処理を切り替えている。ACS回路80はスキャナ200にセットされた原稿が白黒原稿であるかカラー原稿であるかを判定し、その結果をBK版用のスキャン終了時にシステムコントローラ50へ送出している。カラー原稿であれば残りのYMC版用の3スキャンを行い、白黒原稿であればBK版用のスキャンだけでスキャン動作を終了させる。
【0014】
図3は図2中に示す画像処理部90の詳細図である。なお、画像処理部90を構成する71〜80の各画像処理ブロックのパラメータは全てシステムコントローラ50内のCPUにより設定される構成となっている。図3では本発明に特に関係のある色補正回路73とプリンタガンマ補正回路77のみを記載している。操作部300から全体濃度ノッチを変更した際の動作を簡単に説明する。操作部300上で濃度ノッチが変更されると、操作部300のCPU304から、画像処理用のCPU301にシリアル通信にて濃度ノッチ番号が送信される。画像処理用CPU301では濃度ノッチ番号を見て、設定すべき値をプリンタガンマ補正回路77、あるいは色補正回路73に設定する。図5(a)に全体濃度ノッチをプリンタガンマテーブルで対応している一例を示す。この場合ガンマカーブがそのままガンマテーブルを表している。標準ノッチにおけるガンマカーブが実線で示されており、濃度ノッチを上げると全体的に高く、すなわち傾きが大きいカーブになり、濃度ノッチ下げると全体的に低く、すなわち傾きが小さいカーブになる。
【0015】
以下、上記の装置構成をふまえた上で各実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図4に第1の実施の形態における操作部300の構成例を示す。従来この種のデジタルカラー複写機は、濃度ノッチを調整する手段として全体濃度調整レバー351しか備えていなかったが、この実施の形態では、高濃度部の濃度ノッチを選択的に調整するための部分濃度調整レバー352を有している。この場合、全体濃度調整レバー351を左右にスライドさせると、図5(a)に示すように出力画像の濃度ノッチが全体的に上下し、部分濃度調整レバー352を左右にスライドさせると、図5(b)に示すように出力画像のシャドー部のみ濃度ノッチが上下するようになっている。実際にガンマテーブルにセットする値としては、2本のガンマカーブの合成カーブの値となる。
図5(c)はその一例を示したものであり、低濃度乃至中濃度を標準値とし、高濃度を標準値より低く調整した場合の合成カーブを例示している。この実施の形態によれば、画像出力を行った際、全体濃度調整レバー351を操作して出力画像の濃度を全体的に上げ過ぎたために、高濃度部分でトナー散りが起こったとしても、部分濃度調整レバー352を“低”側にスライドさせることにより、中間濃度部には影響を及ぼすことなく高濃度部の濃度を適当な濃度まで下げることができるので、その後再度画像出力を行うことによりトナー散りの無いきれいな画像を得ることができる。
また、高濃度部でトナー散りが発生することが事前にわかっている場合には、あらかじめ部分濃度調整レバー352によって高濃度部の濃度を低めに設定してから画像出力を行うことにより紙の無駄を省くことができる。
また、現状のデジタルカラー複写機のハードウェア構成に部分濃度調整レバー352及びこれに関連する回路だけを付加すれば実現できるので、上記機能を付加したことによって大きなコストアップを招くことはない。
【0016】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、有彩色であるか無彩色であるかを判定するために2次色判定回路601を使用する。図6に示すように、2次色判定回路601は像域分離79内に設けられており、画像処理部90内の各処理ブロックに2次色ON/OFF信号を出力している。図7(a)に、2次色判定回路601の内部構成の一例を示す。
図示するように、2次色判定回路601は、入力されるRGB信号をCIEに準拠したXYZ信号に変換するXYZ変換回路701と、変換されたXYZ信号を更にL*a*b*信号に変換するL*a*b*変換回路702と、L*a*b*信号から2次色領域を判定する色相判定回路703とを有している。XYZ変換回路701におけるRGB→XYZ変換、及びL*a*b*変換回路702におけるXYZ→L*a*b*変換の一例を次に示す。
X=0.490R+0.310G+0.200B
Y=0.177R+0.812G+0.011B
Z=0.000R+0.010G+0.990B
L*=116*Y1/3−16
a*=500*(X1/3−Y1/3)
b*=200*(Z1/3−Y1/3)
L*a*b*系では、a*b*平面にて色相と彩度が表現されている。2次色かどうかの判定はa*b*信号を使って行う。
【0017】
図7(b)にa* b* 平面を示す。色相に関してはa* 軸のプラス軸を始点として時計回りに、M領域→B領域→C領域→G領域→Y領域→R領域→M領域となるので、飛び飛びの空間、すなわち位相角が60゜〜120゜の範囲、180゜〜240゜ の範囲、及び300゜〜360゜の範囲が2次色候補となる。また、中心に近い領域は無彩色領域なので、これを除いた3つの扇形の領域がそれぞれR、G、Bの2次色領域となる。入力画像データがこれら2次色領域内にあるとき、2次色判定回路601は2次色ON信号をする。この2次色ON信号によって、プリンタガンマ補正回路77にて処理されるガンマテーブルが図5(d)に示すように異なってくる。図5(d)の例では、2次色でない場合、全体濃度ノッチによるプリンタガンマの範囲は2本の一点鎖線の間の範囲となるが、2次色と判定された場合には、一点鎖線と二点鎖線との間の範囲となり、濃度の増し分が他の色の場合よりも抑えられている。なお、ここでは2次色判定のための色空間としてL* a* b* 系を用いているが、実際には色相がわかればよいので、例えば、RGBからYIQに変換し、IQ信号を用いて判定してもかまわない。IQ信号を用いた場合、例えば下記の関係式によりRGBをYIQに変換できる。
Y=0.299R+0.587G+0.114B
I=R−Y
Q=B−Y
この実施の形態によれば、単色モードやフルカラーモードが選択されていて、現像色を2色以上重ねて出力する場合に、全体濃度調整レバー351を操作して画像全体の濃度を上げたとしても、2次色の領域が2次色判定回路601により自動判定され、2次色ON信号が各処理ブロックに入力されることにより、2次色の領域の濃度増加の度合いが他の色の領域の濃度増加の度合いよりも小さく抑えられるので、他の色に影響を及ぼすことなく、トナー散りの無いきれいな画像を得ることができる。したがって、従来のようにユーザがカラーモード(フルカラー、シングルカラー1次色、2次色等)に応じた濃度設定操作を行わずに済むので、従来機よりも使い勝手が格段に良くなる。
【0018】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、文字部であるか絵柄部であるかを判定する文字/写真領域判定回路を使用する。文字/写真領域判定回路は、図6に示す像域分離回路79内のエッジ判定回路602と網点判定回路603とからなり、両回路602、603における判定結果に応じて、文字信号又は写真信号を画像処理部90内の各処理ブロックに出力している。エッジ判定回路602では入力画像データが画像のエッジ(縁)部のものであるか否かが判定される。網点判定回路603では入力画像データが網点部の画像データであるか否かが判定される。
そして、エッジ判定回路602でエッジ部であると判定され且つ網点判定回路603で網点部でないと判定されたとき、すなわち(エッジ判定ON)AND(網点判定OFF)のときに文字信号が出力され、それ以外のときは写真信号が出力される。
図8に、エッジ判定回路602の内部構成の一例を示す。図示するように、エッジ判定回路602は、2値化回路801、エッジ検出回路802、エッジカウント回路803、ブロック判定回路804、及び複数のFIFO回路からなり、2次色判定回路601に入力されるRGB画像データのうちの、Gデータのみを入力画像データに用いパターンマッチングによりエッジ判定を行っている。
【0019】
その際、多値データである入力Gデータを2値化回路801で2値化した後、エッジ検出回路802でパターンマッチングを行う。エッジ検出回路802内に用意されている参照パターン(エッジパターン)の例を図9(a)、(b)に示す。この例では4×4サイズの参照パターンを示しており、図9(c)に示すように、ビットデータでは黒丸が1(画像データの濃度が高い)、白丸が0(画像データの濃度が低い)に対応している。また、バツ(×)はどちらでもよいことを示している。エッジであった場合にはエッジ検出回路802が1を出力し、これをエッジ候補としてエッジカウント回路803でカウントする。そして、4×4サイズの画素領域において注目画素の周辺にいくつエッジ候補があるかに基づいて、最終的に注目画素がエッジであるかどうかをブロック判定回路804が判定する。なお、エッジ候補を直接エッジと判定しても構わない。その場合ブロック判定回路804は不要である。
【0020】
図10に網点判定回路603の内部構成の一例を示す。図示するように、網点判定回路603は、2値化回路1001、網点検出回路1002、網点カウント回路1003、ブロック判定回路1004、及び複数のFIFO回路からなり、2次色判定回路601に入力されるRGB画像データのうちの、Gデータのみを入力画像データに用いパターンマッチングにより網点判定を行っている。
その際、多値データである入力Gデータを2値化回路1001で2値化した後、網点検出回路1002でパターンマッチングを行う。網点検出回路1002内に用意されている参照パターン(網点パターン)の例を図11(a)、(b)に示す。この例では4×4サイズの参照パターンを示しており、図11(c)に示すように、ビットデータでは黒丸が1(画像データの濃度が高い)、白丸が0(画像データの濃度が低い)に対応している。また、バツ(×)はどちらでもよいことを示している。網点であった場合には網点検出回路1002が1を出力し、これを網点候補として網点カウント回路1003でカウントする。そして、4×4サイズの画素領域において注目画素の周辺にいくつ網点候補があるかに基づいて、最終的に注目画素が網点であるかどうかをブロック判定回路1004が判定する。なお、網点候補を直接網点と判定しても構わない。その場合ブロック判定回路1004は不要である。
【0021】
上記エッジ判定と網点判定の結果に応じて、像域分離回路79から文字信号又は写真信号が出力される。そして、像域分離回路79から文字信号が出力されたか写真信号が出力されたかによって、プリンタガンマ補正回路77にて処理されるガンマテーブルが図5(d)に示すように異なってくる。図5(d)の例では、文字領域と判定された場合には、全体濃度ノッチによるプリンタガンマの範囲は2本の一点鎖線の間の範囲となるが、写真領域と判定された場合には、一点鎖線と二点鎖線との間の範囲となり、濃度の増し分が文字領域の場合よりも抑えられている。
この実施の形態によれば、単色モードやフルカラーモードが選択されていて、現像色を2色以上重ねて出力する場合に、全体濃度調整レバー351を操作して画像全体の濃度を上げたとしても、UCRが100%でない写真領域とUCRが100%に近い文字領域とが文字/ 写真領域判定回路により自動判定され、文字信号または写真信号が各処理ブロックに入力されることにより、写真領域の濃度増加の度合いが文字領域の濃度増加の度合いよりも小さく抑えられるので、文字領域の色に影響を及ぼすことなく、トナー散りの無いきれいな画像を得ることができる。したがって、ユーザが画質モード(分離、文字、写真等)に応じた濃度設定操作を行わずに済むので、従来機よりも使い勝手が格段に良くなる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、単色モードやフルカラーモードが選択されていて、現像色を2色以上重ねて出力する場合に、全体濃度切り替え手段により画像全体の濃度を上げたとしても、2次色の領域が自動判定され、その領域の濃度増加の度合いが他の色の領域の濃度増加の度合いよりも小さく抑えられるので、他の色に影響を及ぼすことなく、きれいなカラー画像を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すディジタルカラー複写機の機構部の概略構成図である。
【図2】図1に示すディジタルカラー複写機の電装部の概略構成を示す回路ブロック図である。
【図3】図2中の画像処理部の詳細図である。
【図4】本発明の実施の形態における操作部の構成例を示す平面図である。
【図5】(a)〜(d)はプリンタガンマテーブルを例示した図である。
【図6】図2中の像域分離回路の内部構成図である。
【図7】(a)は図6中の2次色判定回路の内部構成図、(b)はa* b* 平面により色領域を示した説明図である。
【図8】図6中のエッジ判定回路の内部構成図である。
【図9】(a)〜(c)はエッジ判定回路内に用意されている参照パターンの例を示した図である。
【図10】図6中の網点判定回路の内部構成図である。
【図11】(a)〜(c)は網点判定回路内に用意されている参照パターンの例を示した図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム、2 転写ドラム、3 書き込みユニット、4 現像ユニット、5 帯電チャージャ、6 クリーニングユニット、50 システムコントローラ、60 同期制御回路、71 スキャナガンマ補正回路、72 RGB平滑フィル夕回路、73 色補正回路、74 下色除去( UCR/ UCA)回路、75 セレクタ、76 エッジ強調フィル夕回路、77 プリンタガンマ補正回路、78 階調処理回路、79 像域分離回路、80 ACS回路、90 画像処理部、100 レーザプリンタ部、200 自動原稿送り装置、300 操作部、301 画像処理用のCPU、351 全体濃度調整レバー()、352 部分濃度調整レバー()、400 イメージスキャナ部、410 一次元電荷結合素子(CCD)イメージセンサ、500 外部センサ、601 2次色判定回路、602 エッジ判定回路、603 網点判定回路、701 XYZ変換回路、702 L* a* b* 変換回路、703 色相判定回路、801 2値化回路、802 エッジ検出回路、803 エッジカウント回路、804 ブロック判定回路、1001 2値化回路、1002 網点検出回路、1003 網点カウント回路、1004 ブロック判定回路。
Claims (1)
- 原稿画像を光学的に走査して画像データに変換する画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段で読み取られた画像データを色成分に分解する色成分分解手段と、前記色成分分解手段で色成分に分解された画像データを可視化して出力する画像出力手段と、前記画像出力手段で画像を出力する際、出力画像全体の濃度を調整する全体濃度切り替え手段とを備えたディジタル画像形成装置において、
前記色成分分解手段による色成分分解結果に基づいて前記画像読み取り手段で読み取られた画像データが2次色であるかそうでないかを判定する2次色判定手段と、
前記全体濃度切り替え手段により出力画像の濃度を全体的に上げる際に、前記2次色判定手段により2次色と判定された領域の濃度増加の度合いを、他の色の領域の濃度増加の度合いよりも小さく抑える濃度抑制手段とを更に備えたことを特徴とするカラー画像処理装置。
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JP34592097A JP3794807B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | カラー画像処理装置 |
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JPH11164166A JPH11164166A (ja) | 1999-06-18 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3794807B2 (ja) |
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