JP3794518B2 - 土圧系シールド掘進機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土圧系シールド掘進機に関し、特に掘削土を排出するスクリューコンベヤを省略し掘削土をカッターチャンバーから直接圧送ポンプに流入させ圧送ポンプで加圧して排出する構成のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シールド掘進機でトンネルを掘進する際に、泥水状態にして排出する泥水系シールド掘進機と、掘削土を流動化した土砂の状態で排出する土圧系シールド掘進機とが実用化されている。前記土圧系シールド掘進機は、一般に、前胴と後胴とこれらを中折れ可能に連結する中折れ部とを含む胴部材と、その胴部材の前端に回転自在に設けられ多数のカッタービット付きのカッターヘッドと、このカッターヘッドを回転駆動する回転駆動機構と、複数のシールドジャッキと、カッターヘッドの先端に添加剤を供給する添加剤供給系と、掘削土を排出する排土設備などを有する。
【0003】
例えば、前記排土設備は、図6に示すように、シールド掘進機100のチャンバー101内の土砂を排出するスクリューコンベヤ102と、このスクリューコンベヤ102の下流端に付設されたコンベヤ駆動部103およびスクリューゲート部104および比較的小型の圧送ポンプ105と、この圧送ポンプ105からトンネル106と立坑107を通って地上まで延びる排土管108と、この排土管108に介装され圧送ポンプ105から約25m程度離れた位置にある圧送ポンプ109と、立坑付近において排土管108に介装された圧送ポンプ110と、地上の排土収容部111等を有する。前記圧送ポンプ105,109,110としては、通常ピストン式圧送ポンプが適用される。尚、圧送ポンプ105,109,110と排土管108の代わりに、比較的短いベルトコンベヤと、このベルトコンベヤから土砂を受け取って搬送する搬送台車が適用されることもある。
【0004】
このように、従来では、土圧系シールド掘進機の排土設備の最上流部にはスクリューコンベヤを設けるのが一般的であり、排土設備の最上流部にスクリューコンベヤの代わりにピストン式の圧送ポンプを設けることは全く提案されていない。前記ピストン式圧送ポンプは約8年位前から排土設備に適用されるようになってきた関係上、実績に乏しくスクリューコンベヤの代わりにピストン式圧送ポンプを適用することは提案されていない。
【0005】
但し、実公平6−29277号公報には、バルクヘッドを後方程小径化するコーン状に形成し、そのコーン部に臨むようにロータリ型の土砂圧送ポンプを配設し、そのロータリ型の土砂圧送ポンプの吐出側に排土管を接続してなる密閉型土圧系シールドトンネル掘削機が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報にも記載のように、排土設備の最上流部にスクリューコンベヤを設ける場合には、シールド掘進機とトンネル内の狭隘なスペースにおいてスクリューコンベヤが大きなスペースを占め、シールド掘進機内の作業の作業性が低下する。前記公報の第2図にも示すように、スクリューコンベヤはシールド掘進機の後方へはみ出す位の長さを有するため、立坑からシールド掘進機を投入する際にはスクリューコンベヤの一部を除去した状態で投入する必要があり、初期仮発進段階ではスクリューコンベヤを使用できないことが多く、仮の排土装置を設ける等発進段階の作業が増し生産性が低下する。
【0007】
大深度トンネルを掘削する場合には掘削土砂に作用する圧力が高くなるが、スクリューコンベヤでは、密閉性に乏しくスクリューゲートから土砂の噴発を招き易く、圧力保持装置等を併用するにしても、大深度トンネルの掘削に適するものとは言い難い。ここで、従来では、トンネル掘進時にスクリューコンベヤで土砂を掬い上げなければ土砂を確実に排出できないと考えられていたため、また、実績の無い工法は採用されにくいため、スクリューコンベヤの代わりにピストン式圧送ポンプを適用するという発想は生まれなかった。
【0008】
前記公報に記載のトンネル掘削機に設けるロータリ型の土砂圧送ポンプは、吐出圧を高めるのに限界があり、約20〜30mの距離しか土砂を圧送できないため、排土管に介装するポンプ台数が増えるし、特殊構造の圧送ポンプであるので、設備コスト的に不利である。しかも、シールド掘進機のカッターヘッドの背部のチャンバー内の圧力が低下すると、切羽の崩落を招き掘進能率が低下するが、前記公報のトンネル掘削機では、カッターヘッドの背部のチャンバー内の圧力を検出する圧力検出手段や圧力調節手段を設けていないので、チャンバー内の圧力調節を適切に行うことができない。
【0009】
しかも、バルクヘッドを特殊なコーン状に形成するため、既存のシールドトンネル掘削機に適用することができず、汎用性の面で不利である。本発明の目的は、初期仮発進段階から排土可能で、土砂を長距離搬送でき、合計ポンプ台数も少なく設備コスト的に有利で、汎用性に優れる排土設備を備えた土圧系シールド掘進機を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の土圧系シールド掘進機は、前胴及び後胴を含む胴部材と、この胴部材の前端部に回転自在に支持されたカッターヘッドと、このカッターヘッドを回転駆動する回転駆動手段とを備え、複数のカッタービット付きのカッターヘッドを回転駆動させてトンネルを掘進する土圧系シールド掘進機において、前記カッターヘッドの後側付近にチャンバーを画成するバルクヘッドを前胴の前端付近に設け、前記胴部材内でバルクヘッドの後方付近にピストン式圧送ポンプを配設し、前記圧送ポンプの流入管の前端をチャンバーに臨ませるとともに圧送ポンプの吐出管を排土管に接続し、前記圧送ポンプの流入管に、1対の仕切り板を1対の油圧シリンダで開閉駆動可能に構成されたゲート手段であって、チャンバー内圧力を調節可能なゲート手段を設け、前記バルクヘッドにチャンバー内の土砂圧力を検出する圧力センサを設け、前記圧力センサにより検出された検出圧力に基づいて前記ゲート手段を制御する制御手段を設けたものである。
【0011】
シールド掘進機には、地上においてピストン式圧送ポンプが装備され、その状態でシールド掘進機が立坑からトンネル内に投入され、地上から延びる排土管に接続される。トンネルの掘進の際、カッターヘッドの複数のノズルから添加剤を切羽に供給しながら、掘削土砂の塑性流動化を図りつつ掘進するが、シールドジャッキで胴部材を前方へ押しながら、回転駆動手段でカッターヘッドを回転させると、複数のカッタービットにより土砂が掘削され流動化してチャンバー内に流入する。このチャンバー内の土砂にはトンネルの深度にほぼ比例する圧力が作用しているため、その押込み圧とピストン式圧送ポンプの吸入力とで流入管を介して圧送ポンプへ吸入され、その圧送ポンプから吐出管へ吐出され、吐出管から排土管へ吐出され、排土管内を流れて地上の排土収容部へ圧送される。尚、このシールド掘進機は、軟弱粘性土の地盤、透水性の高い砂層や砂礫層の地盤にトンネル掘進するのに適用することができる。
更に、チャンバー内圧力が過度に低下すると切羽の崩落が生じ、掘進能率が低下することに鑑み、チャンバー内圧力を調節可能なゲート手段を設け、バルクヘッドにチャンバー内の土砂圧力を検出する圧力センサを設け、圧力センサにより検出された検出圧力に基づいてゲート手段を制御する制御手段を設けたことで、チャンバー内圧力を適当な範囲に納まるように調節する。このゲート手段は、1対の仕切り板を1対の油圧シリンダで開閉駆動可能に構成したので、各仕切り板の移動ストロークが小さくなり、故障しにくくなって耐久性も確保できるし、ゲート手段における通路抵抗も小さくなる。
【0012】
請求項2の土圧系シールド掘進機は、請求項1の発明において、前記圧送ポンプが、前記流入管に接続された流入室と、この流入室から吸入する1対のピストンポンプと、前記吐出管に一端部が接続され流入室内で揺動駆動されて1対のピストンポンプに択一的に接続される揺動管とを備えたことを特徴とするものである。前記1対のピストンポンプは交互に吸入し交互に吐出するように作動し、流入室内において揺動駆動される揺動管は吐出工程の方のピストンポンプに接続される。それ故、一方のピストンポンプが流入室から吸収する間、他方のピストンポンプは揺動管に吐出し、揺動管から吐出管へ吐出する。その後、揺動管が揺動されて一方のピストンポンプに接続され、他方のピストンポンプが流入室から吸入する間、一方のピストンポンプは揺動管に吐出する。これを順次繰り返すことで、チャンバー内の塑性流動化された土砂が、流入管、流入室、吸入工程のピストンポンプ、吐出工程のピストンポンプ、揺動管、吐出管、排土管の順に連続的に圧送される。その他、請求項1と同様の作用を奏する。
【0013】
【0014】
【0015】
請求項の土圧系シールド掘進機は、請求項1又は2の発明において、前記圧送ポンプの流入管の途中部に分解可能なジョイント部を設けたことを特徴とするものである。圧送ポンプの故障の際に、ジョイント部を介して圧送ポンプを分解するのが容易になる。その他、請求項1又は2と同様の作用を奏する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、この土圧系シールド掘進機1は、軟弱粘性土の地盤、透水性の高い砂層や砂礫層の地盤等にトンネル2をシールド掘進するのに適したものである。立坑3の底部から掘進を開始してトンネルを掘進していき、カッターヘッド15の背部のチャンバー16内の塑性流動化された土砂を流入管26を介してピストン式圧送ポンプ25の流入部41へ導入し、その圧送ポンプ25で加圧して吐出管27とトンネル2と立坑3に亙って延びる排土管4を介して地上の排土収容部6に排出するようになっている。尚、ピストン式圧送ポンプ25から排土収容部6までの距離が約200m程度の場合は、ピストン式圧送ポンプ25のみで排土収容部6まで圧送することができるが、それ以上の距離の場合には、排土管4の途中部に、1ないし複数の別のピストン式圧送ポンプ(図示外)が接続され、それら複数のポンプで圧送することになる。
【0017】
次に、シールド掘進機1について説明する。尚、以下、掘進方向前方を前方とし、その前方に向かって左右方向を左右方向として説明する。図2、図3に示すように、このシールド掘進機1は、前胴11と後胴13とこれらを連結する中折れ部12とを含む胴部材10、多数のカッタービット14が設けられ前胴11の前端部に回転自在に支持されたカッターヘッド15、前胴11の前端付近に設けられカッターヘッド15の背部にチャンバー16を画成するバルクヘッド17、カッターヘッド15を回転駆動する為の例えば4つの回転駆動用油圧モータ18、前胴11と中折れ部12の内部に周方向適当間隔おきに配設された例えば12本のシールドジャッキ19、左側2本右側2本の計4本の中折れジャッキ20、トンネル2の内面にセグメント21を覆工していくエレクタ22、エレクタ支持体23、カッターヘッド15のノズル15cへ添加剤を供給する添加剤供給路のセンタスイベルジョイント24、ピストン式圧送ポンプ25、この圧送ポンプ25の流入管26と吐出管27、ポンプ支持台28、等を装備しており、圧送ポンプ25とそれに関連する機器以外は、通常のシールド掘進機と同様である。
【0018】
前記カッターヘッド15の後部の環状フレーム15aは、バルクヘッド17の環状支持部17aにベアリングを介して支持され、環状フレーム15aの後端に固定されたリングギヤ29は4台の油圧モータ18の出力軸に固定のピニオンギヤ30に歯合しており、4台の油圧モータ18で駆動される4つのピニオンギヤ30でリングギヤ29を正逆回転駆動するようになっている。尚、カッターヘッド15の外周付近にはコピーカッター15bも設けられている。
【0019】
前胴11の内面には環状の補強リブや軸方向向きの補強リブが設けられ、前胴11と中折れ部12の上下両端部は夫々ピン結合部31を介して連結され、これらピン結合部31と中折れジャッキ20を介して掘進方向を左方または右方へ方向変換可能になっている。後胴13の後端部にはテールシール32が設けられ、このテールシール32により後胴13とその内側の覆工済みのセグメント21間がシールされる。12本のシールドジャッキ19は中折れ部12の内面に固定された環状フレーム体33に固定的に取付けられ、各シールドジャッキ19のピストンロッドの先端部の偏心金具34によりスプレッダー35を介して覆工済みのセグメント21を蹴ることにより掘進の推力を発生させる。
【0020】
前記圧送ポンプ25はプッツマイスター社で実用化されたピストン式スラリー圧送ポンプであり、この圧送ポンプ25はバルクヘッド17の後方付近にバルクヘッド17に極力接近する状態に且つ前胴11内のほぼ中心部に位置するように配設され、前胴11の内面に固定されたポンプ支持台28上に前後方向向きに配設され固定されている。圧送ポンプ25の流入部41から延びた流入管26はバルクヘッド17を貫通し、流入管26の前端がチャンバー16内に開口しており、流入部41内の揺動管44の前端に接続された吐出管27は、Uターンして後方へ延び、その後端が排土管4に接続されている(図4参照)。
【0021】
前記バルクヘッド17の後側近傍位置において、流入管26にはチャンバー16内の圧力を調節する為のゲート弁36(ゲート手段に相当する)が設けられ、チャンバー16内の土砂の圧力を検出する圧力センサ37がバルクヘッド17に装着されている。このゲート弁36は流入管26に直交する1対の仕切り板36aを1対の油圧シリンダ36bで移動駆動することで、流入管26内の流路面積を開度0〜100%に亙って調節可能に構成してある。前記圧力センサ37の検出信号は、ゲート弁36を制御する制御装置(制御手段に相当する)に供給され、圧力センサ37で検出した土砂圧力に基づいてゲート弁36の開度が調節される。
【0022】
切羽5には深度にほぼ比例する土圧が作用するため、チャンバー16内の土砂の圧力が過度に低下すると、切羽5の崩落が発生し、カッタービット14が有効に掘削しなくなったり、チャンバー16内が目詰まり状態になったりするため掘削能率が低下する。そのため、チャンバー16内の土砂の圧力が地盤の土圧から所定値(例えば、0.5 Kgf/cm2 )以上低下しないようにゲート弁36の開度を調節するようになっている。ゲート弁36よりも後方において流入管26には伸縮可能なジョイント部38が設けられ、このジョイント部38と流入管26のフランジ接続部26aを外し、吐出管27の上流端のフランジ接続部を外すことで、圧送ポンプ25を分解する作業が容易になる。
【0023】
前記圧送ポンプ25について簡単に説明すると、図4に示すように、圧送ポンプ25は、流入管26に連通した流入室40を形成する流入部41と、その流入室40から吸入する左右1対のピストンポンプ42,43であって複動型の1対の油圧シリンダ42a,43aで駆動される1対のピストンポンプ42,43と、吐出管27に一端部が接続され流入室40内で揺動駆動されて1対のピストンポンプ42,43に択一的に接続される揺動管44と、この揺動管44を揺動駆動して位置切換えを行う切換え用油圧アクチュエータ(図示略)とを有する。
【0024】
図4(a),(b)の状態では、揺動管44がピストンポンプ43に接続され、ピストンポンプ42で吸入しピストンポンプ43で吐出する。図4(c),(d)の状態では、揺動管44がピストンポンプ42に接続され、ピストンポンプ43で吸入しピストンポンプ42で吐出する。このように、1対のピストンポンプ42,43で交互に吸入し且つ交互に吐出することで、チャンバー16内の土砂を流入管26を介して連続的に吸入し加圧して吐出管27、排土管4へ吐出する。そして、油圧シリンダ42a,43aの駆動力を高めることで、圧送ポンプ25の吐出圧を高め、長距離の圧送を行うことができるし、流入管26と吐出管27と排土管4の口径が許す大きさの石や土塊も、塑性流動化された土砂に浮沈しつつ圧送される。
【0025】
以上説明した土圧系シールド掘進機1の作用等について説明する。但し、このシールド掘進機1は圧送ポンプ25とそれに関連する技術に特徴を有するものであるので、シールド掘進機1の一般的な作用については説明を省略する。前記シールド掘進機1を地上で組立て、圧送ポンプ25も組み込んで圧送ポンプ25を稼働できる状態にしてから、立坑3からシールド掘進機1を投入し掘進を開始する。この初期仮発進の段階から圧送ポンプ25を稼働させて排土を行うことができる。圧送ポンプ25が小型で胴部材10内に十分に納まるので、初期仮発進段階から圧送ポンプ25を稼働させることができ、初期仮発進段階における掘進の生産性を高めることができる。
【0026】
トンネル2の掘進の際に、必要に応じて添加剤供給路からセンタスイベルジョンイト24を介してカッターヘッド15側のノズル15cに添加剤を供給し、掘削土砂を塑性流動化させた状態で、圧送ポンプ25と排土管4により排出する。この時、ゲート弁36は制御された開度で開かれ、圧送ポンプ25が駆動されると、チャンバー16内の土砂が流入管26から流入室40へ吸入され、1対のピストンポンプ42,43に交互に吸入され加圧されて揺動管44へ吐出され、揺動管44から吐出管27と排土管4を通って地上の排土収容部6へ排出される。
【0027】
圧送ポンプ25の吐出圧は非常に高く設定してあり、約200mもの距離を圧送できるため、圧送ポンプ25だけで排土したり、排土管4に追加的に設ける少数の圧送ポンプとの協働で排土することができ、排土設備が簡単化しその設備費を低減できる。特に、圧送ポンプ25が小型で、スクリューコンベヤのように大きなスペースをとらないため、シールド掘進機1とトンネル2内の作業スペースが広くなり、作業性が向上する。流入管26と圧送ポンプ25と吐出管27と排土管4の排土系は密閉性に優れるため、シールド掘進機1やトンネル2内に土砂が噴発するようなトラブルが生じることもない。
【0028】
流入管26にゲート弁36を設け、チャンバー16内の土砂の圧力を検出する圧力センサ37を設け、その圧力センサ37で検出した土砂圧力に基づいてゲート弁36を制御することで、チャンバー16内の土砂の圧力が過度に低下しないように調節するため、切羽5の崩落を確実に防止して崩落による掘削能率の低下を防止することができる。また、圧送ポンプ25をバルクヘッド17の後方付近に配置するため、チャンバー16内の土砂の圧力(押し込み圧)を流入室40に導入し、その押し込み圧を圧送に有効活用できるため、圧送ポンプ25の小型化を図り、圧送ポンプ25のランニングコストを低減することができる。また、流入管26に伸縮性のあるジョイント部38を設けたので、圧送ポンプ25の故障時の修理が容易になる。しかも、バルクヘッド17の構造の制約を受けずに圧送ポンプ25を装備できるから、既存の土圧系シールド掘進機にも、この排土設備を適用可能であり、この排土設備は汎用性に優れる。
【0029】
次に、前記シールド掘進機1の構造を部分的に変更した土圧系シールド掘進機1Aについて説明する。図5に示すように、バルクヘッド17Aの構造が変更され、前記センタスイベルジョイント24の代わりに、添加剤供給路に複数系統のバルクヘッドスイベルジョイント45がバルクヘッド17Aの環状支持部17bとカッターヘッド15の環状フレーム15a間に環状に設けられ、それらバルクヘッドスイベルジョイント45を介して添加剤がノズル15cに供給される。前記センタスイベルジョイント24を省略した分だけ、前記と同様のピストン式の圧送ポンプ25が一層バルクヘッド17Aに接近する状態に配設され、流入管26Aが短く形成され、この流入管26Aの前端に対応する位置においてバルクヘッド17Aの後面部には前記ゲート弁36と同様のゲート弁36A(ゲート手段に相当する)が設けられている。
【0030】
バルクヘッド17Aの下部にはチャンバー16内の土砂の圧力を検出する圧力センサ37Aが設けられ、この圧力センサ37Aからの検出信号がゲート弁36Aを制御する制御装置へ供給され、ゲート弁36Aは制御装置により前記と同様に圧力センサ37Aからの検出信号に基づいて制御される。また、流入管26Aの途中部には伸縮可能なジョンイト部38Aが設けられている。このシールド掘進機1Aの作用は基本的には前記シールド掘進機1の作用と同様であるが、流入管26Aが短くなった分だけ、流入管26Aの通路抵抗が減少するので、圧送ポンプ25の駆動力を低減でき有利である。
【0031】
尚、シールド掘進機1,1Aに付加できる種々の変更形態について説明する。ピストン式圧送ポンプ25は一例を示すものであり、このポンプ25の代わりに種々のピストン式圧送ポンプを適用してもよい。また、バルクヘッド17,17Aやチャンバー16の構造や形状に関しても実施形態のものに限定されず、種々の変更を付加した形態で実施可能である。また、ゲート弁36,36Aも一例を示すものであり、ゲート弁36,36Aを伸縮可能なジョイント部38,38Aと複合的に構成してもよいし、種々の構造のゲート弁を適用可能である。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明においては、ピストン式圧送ポンプはスクリューコンベヤと比べて格段に小型であるので、地上においてシールド掘進機にピストン式圧送ポンプを取付けてから立坑内へ投入し、初期仮発進時からピストン式圧送ポンプを稼働させることができ、発進段階における掘進の生産性が向上する。ピストン型圧送ポンプでは、そのポンプ揚程を大きく設定できるから、このポンプの吐出圧でもって約200mもの距離を圧送できるから、排土管に介装するポンプ台数を零ないし少数に減らすことができ、排土設備の設備コストを格段に低減することができる。チャンバー内の土砂を流入管とピストン式圧送ポンプと吐出管と排土管との内部を通して地上に搬送するため、土砂圧力がトンネル内で噴発することが無く、密閉性に優れる。
【0033】
また、圧送ポンプをバルクヘッドの後方付近に配置したので、深度にほぼ比例する押し込み圧をあまり低下させずに有効活用して排土できるから圧送ポンプを小型化でき、圧送ポンプのランニングコストを低減することもできる。しかも、バルクヘッドの構造の制約を受けずに圧送ポンプを装備できるので、既存のシールド掘進機にも圧送ポンプ等の排土設備を容易に適用できるから汎用性に優れる。
また、圧送ポンプの流入管に、チャンバー内圧力を調節可能なゲート手段を設け、バルクヘッドにチャンバー内の土砂圧力を検出する圧力センサを設け、圧力センサにより検出された検出圧力に基づいてゲート手段を制御する制御手段を設けたので、チャンバー内圧力と関連付けてゲート手段の開度を調節することで、チャンバー内圧力を適当な範囲に納まるように調節することができ、チャンバー内圧力の過度の低下による切羽の崩落を防止しその崩落による掘進能率の低下を防止することができる。しかも、ゲート手段は、1対の仕切り板を1対の油圧シリンダで開閉駆動可能に構成したので、各仕切り板の移動ストロークが小さくなり、故障しにくくなって耐久性も確保できるし、ゲート手段における通路抵抗も小さくなる。
【0034】
請求項2の発明によれば、ピストン式圧送ポンプが、1対のピストンポンプで吸入し吐出するようになっているため、ポンプ揚程を大きくして長距離圧送が可能である。流入管や吐出管や排土管の口径を大きくすれば、その口径の許す大きさの石を含む土砂でも圧送することができる。その他、請求項1と同様の効果を奏する。
【0035】
【0036】
【0037】
請求項の発明によれば、圧送ポンプの流入管の途中部に分解可能なジョイント部を設けたので、圧送ポンプの故障の際に、ジョイント部を介して圧送ポンプを分解するのが容易になる。その他、請求項1又は2と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る土圧系シールド掘進機とトンネルと立坑等の断面である。
【図2】シールド掘進機の縦断側面図である。
【図3】シールド掘進機の縦断正面図である。
【図4】(a)〜(d)はピストン式圧送ポンプの各作動工程を示す概略構成図である。
【図5】変更形態に係る土圧系シールド掘進機の縦断側面図である。
【図6】従来技術に係る図1相当図である。
【符号の説明】
1,1A 土圧系シールド掘進機
4 排土管
10 胴部材
11 前胴
13 後胴
14 カッタービット
15 カッターヘッド
16,16A チャンバー
17,17A バルクヘッド
18 回転駆動用油圧モータ
25 ピストン式圧送ポンプ
26,26A 流入管
27 吐出管
36,36A ゲート弁
36a 仕切り板
36b 油圧シリンダ
37,37A 圧力センサ
38,38A ジョイント部
40 流入室
42,43 ピストンポンプ
44 揺動管

Claims (3)

  1. 前胴及び後胴を含む胴部材と、この胴部材の前端部に回転自在に支持されたカッターヘッドと、このカッターヘッドを回転駆動する回転駆動手段とを備え、複数のカッタービット付きのカッターヘッドを回転駆動させてトンネルを掘進する土圧系シールド掘進機において、
    前記カッターヘッドの後側付近にチャンバーを画成するバルクヘッドを前胴の前端付近に設け、前記胴部材内でバルクヘッドの後方付近にピストン式圧送ポンプを配設し、前記圧送ポンプの流入管の前端をチャンバーに臨ませるとともに圧送ポンプの吐出管を排土管に接続し
    前記圧送ポンプの流入管に、1対の仕切り板を1対の油圧シリンダで開閉駆動可能に構成されたゲート手段であって、チャンバー内圧力を調節可能なゲート手段を設け、
    前記バルクヘッドにチャンバー内の土砂圧力を検出する圧力センサを設け、
    前記圧力センサにより検出された検出圧力に基づいて前記ゲート手段を制御する制御手段を設けた、
    ことを特徴とする土圧系シールド掘進機。
  2. 前記圧送ポンプが、前記流入管に接続された流入室と、この流入室から吸入する1対のピストンポンプと、前記吐出管に一端部が接続され流入室内で揺動駆動されて1対のピストンポンプに択一的に接続される揺動管とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の土圧系シールド掘進機。
  3. 前記圧送ポンプの流入管の途中部に分解可能なジョイント部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の土圧系シールド掘進機。
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