JP3794339B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、室内の空気を加熱して除湿する除湿機能を付加した空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機の除湿機能を有する例としては、例えば、特開平6−207763号公報に示されたものがあり、この概略冷媒回路の構成図を図9に示す。この図に示す通り、従来の空気調和機は圧縮機111と、四方切換弁112と、室外ファン114を有する室外熱交換器113と、減圧装置115と、再熱器121と、キャピラリチューブ122と、室内熱交換器126とが順次配管で接続されて構成されると共に、前記減圧装置115の入口と出口とに接続され、除湿ドライ運転時のみ冷媒を流す電磁弁117及び逆止弁118を具備したバイパス管116と、前記室外熱交換器113と並列に設けられ、除湿ドライ運転時のみ冷媒を流す開閉弁120を具備し、前記圧縮機111の吐出管131から室外熱交換器113の冷房時の出口側へ冷媒を流すバイパス通路119とで構成されている。
【0003】
なお、前記室内熱交換器126と再熱器121の間には、前記キャピラリチューブ122と並列に設けられ、電磁弁123及び逆止弁125を有して冷房時にのみ冷媒を流す冷房用バイパス回路と、並びに逆止弁130及び電磁弁128を有して暖房時のみ冷媒を流す暖房用バイパス回路を具備している。
【0004】
次に、このように構成された動作について説明する。
まず、この除湿ドライ運転においては、制御手段は四方切換弁112を実線で示すように切換え、かつ、電磁弁120、117を開いて、電磁弁124、129を閉止するように制御するので、圧縮機111で圧縮されたガス冷媒は吐出管131、バイパス通路119、開閉弁120を通り、バイパス管116、電磁弁117、逆止弁118を経て再熱器121に入り、ここで室内空気に放熱して液冷媒となる。
次に、この液冷媒はキャピラリチューブ122で絞られて断熱膨張した後、室内熱交換器126に入り、ここで室内空気で温められてガス冷媒となり、四方切換弁112を経て圧縮機111に戻り、再び同じ動作をする。
【0005】
従って、室内空気は室内ファン127によって室内熱交換器126と再熱器121に吸引され、前述したように、室内熱交換器126で冷却除湿されると共に、再熱器121で加熱され、絶対湿度及び相対湿度が下げられ、室内へ吹き出される。
【0006】
なお、この時、圧縮機111から吐出された高温・高圧のガス冷媒は再熱器121へ流れ、この再熱器121で放熱される加熱量は、圧縮仕事の分だけ、室内熱交換器126の吸熱量よりも大きくなる。
これにより、室内空気は室内熱交換器126へ流入する前の温度よりも更に高い温度となって室内へ吹き出されるため、室内温度はある一定の温度で上昇することとなる。
【0007】
また、このような構成にすると、室内熱交換器126のみが熱交換器となる除湿ドライ運転時の方が、再熱器121と室内熱交換器126とが熱交換器となる冷房運転時よりも熱交換容量が小さくなり、その結果、除湿ドライ運転時の必要封入冷媒量は冷房又は暖房運転時に較べて少なくて済むにも係らず、同じ冷媒量で運転されるため、除湿ドライ運転時には余剰冷媒が発生し、この余剰冷媒により圧縮機がオーバーロード(過負荷)状態で運転されることとなる。
なお、封入冷媒量を除湿ドライ運転に合わせると、冷房又は暖房運転時に、冷媒が不足し、室内を充分に冷房又は暖房しなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の空気調和機においては、除湿ドライ運転時に、冷却側と加熱側との熱量を調整して除湿していないため、室内空気を最適な湿度にできないという問題があった。
【0009】
また、運転モードの切換え時の余剰冷媒によって圧縮機がオーバーロード(過負荷)状態となり、各種トラブルが発生するという問題があった。
【0010】
この発明は上記のような問題点を解消するために為されたもので、除湿ドライにおける冷却熱量と加熱熱量とを調整して室内を適正な温・湿度に維持する空気調和機を得ることを目的とする。
【0011】
また、運転モード切換え時の余剰冷媒を吸収して安定した運転をする信頼性の高い空気調和機を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は係る問題点を解決するためになされたもので、圧縮機、室外熱交換器、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第2の減圧手段、及び第2の室内熱交換器を順次配管で接続して冷房又は除湿ドライ運転をする空気調和機において、前記室外熱交換器と前記第1の減圧手段との間に配管接続されたレシーバと、前記レシーバを迂回する迂回回路を備え、除湿ドライ運転時に前記迂回回路に冷媒を流通させるものである。
【0013】
また、前記圧縮機の吐出冷媒を前記第2の室内熱交換器へ流して暖房運転するように前記圧縮機の吐出側に四方弁が設けられるとともに、冷房、除湿又は暖房のいずれの運転においても前記レシーバからの冷媒が前記第1の減圧手段へ流れるように第1から第4の逆止弁でブリッジ構成された回路の四つの交点を前記室外熱交換器、前記レシーバの入口、前記第1の減圧手段及び前記第1の室内熱交換器のそれぞれに接続したものである。
【0014】
また、前記迂回回路は、前記圧縮機と前記室外熱交換器を接続する配管と前記レシーバと前記第1の減圧手段を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたものである。
【0015】
また、前記迂回回路は、前記圧縮機と前記室外熱交換器を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたものである。
【0016】
また、前記迂回回路は、前記室外熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたものである。
【0017】
また、前記迂回回路は、前記ブリッジ構成回路のうちの前記室外熱交換器と前記第1の減圧手段を接続する配管に設けられた逆止弁に代えて開閉弁を配設したものである。
【0018】
また、前記室外熱交換器と前記レシーバの間に第3の減圧手段を設け、前記迂回回路は前記室外熱交換器と前記第3の減圧手段を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記第1の減圧手段を接続する配管との間を流量調整弁を介して配設されたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図1を用いて説明する。
なお、この図1は本発明の空気調和機の冷媒回路図であり、この図の1は圧縮機、2は室外熱交換器、3は第1の減圧手段としての第1の電気式膨張弁、4は第1の室内熱交換器、5は第2の減圧手段としての第2の電気式膨張弁、6は第2の室内熱交換器、7は室外熱交換器2と並列に設けられ、該室外熱交換器2を介さずに圧縮機の吐出冷媒を第1の電気式膨張弁の入口側へ迂回させる迂回回路、8はこの迂回回路7に配置され、迂回冷媒量を調整する流量調整弁である。
【0023】
次に、このように構成された動作について、冷房運転、除湿ドライ運転の順で説明する。
まず、冷房運転時には、制御手段としての運転選択手段が、迂回回路7の流量調整弁8を閉止し、第2の減圧手段5を開き、第1の運転状態を選択する。
その結果、圧縮機1から吐出されたガス状態の高圧・高温の冷媒は凝縮器として働く室外熱交換器2へ流入し、外気へ熱を放出して、凝縮液化する。
【0024】
次に、この液化された冷媒は第1の減圧手段3によって減圧され、低圧低温の気液混合状態で第1の室内熱交換器4から全開の第2の減圧手段5を介して第2の室内熱交換器6へ流入し、これらの熱交換器を通過する室内空気で温められて蒸発気化し、再び圧縮機1へ吸入され、同じ動作を繰返す。
なお、この時、第1及び第2の室内熱交換器4、6で冷却された空気は、室内へ吹出されるので、室内は冷却される。
【0025】
また、この冷房運転時に、第1又は第2の室内熱交換器4、6の温度、又はこの温度と関連する室外熱交換器の温度が予め設定された温度より低くなった時に、迂回回路7の流量調整弁8の開度又は開閉時間を調整して設定温度以上となるようにすると、外気温度や室内負荷が低下してしても所定の低圧圧力を維持しながら運転するようになるため、特に、低圧カット等のトラブルを防止して安定した冷房運転をする信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0026】
次に、除湿ドライ運転について説明する。
まず、この除湿ドライ運転においては、運転選択手段が、第1の減圧手段3を全開にし、第2の減圧手段5の開度を第1の室内熱交換器4の温度、又は第2の室内熱交換器6の温度に基づいて調整しながら運転すると共に、迂回回路7の流量調整弁8の開度と室外熱交換器2の送風機の回転数を第1の室内熱交換器4の温度に応じて可変する第2の運転状態を選択する。
【0027】
その結果、圧縮機1から吐出されたガス冷媒の一部は迂回回路7を通過し、全開の第1の減圧手段3を通って、ガス冷媒のまま凝縮器として機能する第1の室内熱交換器4へ流入し、ここで、ここを通過する室内空気へ熱を放出して凝縮液化する。
【0028】
次に、この液化された冷媒は、第2の減圧手段5で減圧され、低圧低温の気液二相状態の冷媒となって、蒸発器として機能する第2の室内熱交換器6へ流入し、ここを通過する室内空気から熱を吸熱して蒸発気化し、再び圧縮機1へ吸入され、同じ動作を繰返す。
【0029】
なお、この時、迂回回路7の流量調整弁8の開度を第1の熱交換器4の温度が目標加熱力温度となるように制御し、その開度調整により圧縮機1から吐出されたガス冷媒の迂回回路7へ流れる量と室外熱交換器2へ流れる量とを調整し、言い換えれば、迂回回路7へ流れる冷媒量を加減しながら、ここを通過する室内空気の温・湿度を制御する。
【0030】
また、この運転により、迂回回路7の配管や弁の圧力損失によって圧力差が生じるため、迂回回路7と並列に接続されている室外熱交換器2の出入口間にも圧力差が生じ、それに見合う冷媒が室外熱交換器2へ流れ、溜まるので、冷媒は液状で室外熱交換器2へ貯留されることとなる。言い換えれば、室外熱交換器2が液溜(レシーバ)として機能する。
【0031】
従って、この時、室外熱交換器2の送風機の回転数を凝縮器として機能する第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力よりも室外熱交換器2の温度又は圧力が所定値以上高くなるように制御し、室外熱交換器側からの冷媒によって加熱力が低下しないようにしながら、除湿ドライ運転時に発生する余剰冷媒を室外熱交換器2へスピーデイに貯留、処理して、余剰冷媒に起因して発生するオーバーロードを防止するようにする。
【0032】
また、前述の室外熱交換器2ヘ流入し、ここで、第1の室内熱交換器4の目標温度以上に凝縮された冷媒は、前述の迂回回路7の冷媒と混合した後、前述したように流れる。
【0033】
また、これら動作によって第1の室内熱交換器4を通過した空気は温められて相対湿度が下げられ、第2の室内熱交換器を通過した空気は冷却除湿された後、室内へ吹き出されることになるが、この時、第1と第2の室内熱交換器4を直列に配置して、室内空気を冷却した後加熱して吹き出すようにしても良いし、或いは、図1のように、第1と第2の室内熱交換器4を並列に配置して、暖かい空気と冷たい空気を室内へそれぞれ吹出すようにしても良い。
【0034】
以上説明したように、この発明の実施の形態1においては、第1の室内熱交換器4の温度又は圧力が目標加熱力温度又は目標加熱力圧力となるようにし、かつ室外熱交換器2の温度又は圧力が目標温度又は目標圧力よりも高くなるように室外熱交換器2の送風機の回転数を制御するようにしたので、除湿ドライ運転時の目標加熱力を維持しながら、除湿ドライ運転時に発生する余剰冷媒を的確にスピーデイに処理するようになるため、特に、除湿ドライ運転時の余剰冷媒によるトラブルを確実に防止しながら、除湿ドライ運転時の加熱量を適正に維持して運転する信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0035】
また、以上説明した迂回回路7の流量調整弁8の換わりに、コストの関係から電磁弁のような開閉弁を用いた時は、第1の電気式膨張弁3の開度を第1の室内熱交換器4の温度又は圧力が目標温度又は圧力になるように制御すると共に、室外熱交換器の送風機の回転数を第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力と室外熱交換器2の温度又は圧力との差に応じて制御するので、除湿ドライ運転時に発生する余剰冷媒を室外熱交換器内へ貯留処理しながら、除湿ドライ運転時の目標加熱力を維持しながら運転する信頼性の高い空気調和機を得ることになる。
【0036】
また、図示はしないが、図1の圧縮機の吐出配管に冷媒流路切換弁(四方弁)9を設け、この弁の切換えによって圧縮機の吐出冷媒を第2の室内熱交換器6へ流したり、室外交換器2へ流したりするような構造にすると、暖房運転も、冷房運転も、除湿ドライ運転もできるようになる。
なお、この暖房運転においては、運転選択手段は、圧縮機の吐出冷媒を凝縮器として機能する第2の室内熱交換器6へ流すため、四方弁9で冷媒の流れを切換えると共に、第2の減圧手段5を全開にし、迂回回路7の流量調整弁8を閉じる第3の運転状態を選択する。
【0037】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について図2を用いて説明する。
なお、この図2は冷媒回路図であり、図2に示すように、圧縮機の吐出冷媒の一部を導く迂回回路7の出口を第1の電気式膨張弁3の出口配管に接続して、迂回回路7を室外熱交換器2と第1の電気式膨張弁3に並列配置し、除湿ドライ運転時の圧縮機の吐出冷媒を第1の電気式膨張弁3を通過させずに、直接、第1の室内熱交換器4の入口側へ導くようにしたものである。
また、その他の構成は実施の形態1とほぼ同じ構成なので説明を省略する
【0038】
次に、この構成の動作について説明するが、冷房運転時の動作は実施の形態1とほぼ同じなので説明を割愛し、除湿ドライ運転動作のみについて説明する。
まず、この除湿ドライ運転においては、運転選択手段は、迂回回路7の流量調整弁8を全開にし、第2の減圧手段5の開度を第1の室内熱交換器4の出口温度、又は第2の室内熱交換器6の出口温度に基づいて調整しがら運転すると共に、第1の減圧手段3の開度と室外熱交換器2の送風機の回転数を第1の室内熱交換器4の温度に応じて可変する第2の運転状態を選択する。
なお、この運転では流量調整弁8を全開にしているのであるから、流量調整弁8は電磁弁のような開閉弁でも良い。
【0039】
次に、この選択の結果、圧縮機1から吐出されたガス冷媒は迂回回路7を介して凝縮器として機能する第1の室内熱交換器4へ流入し、ここで、ここを通過する室内空気へ熱を放出して凝縮液化し、この液化された冷媒は第2の減圧手段5で減圧され、低圧低温の気液二相冷媒となって、蒸発器として機能する第2の室内熱交換器6へ流入し、ここを通過する室内空気から熱を吸熱して気化し、再び圧縮機1へ吸入され、同じ動作を繰返す。
【0040】
なお、この時、第1の熱交換器4の温度又は圧力が目標加熱力温度又は目標加熱力圧力となるように第1の減圧手段3の開度を調整し、その第1の減圧手段3を有する室外熱交換器側の冷媒流路抵抗を変え、その抵抗変化により圧縮機1から吐出されたガス冷媒の迂回回路7へ流れる量と室外熱交換器2へ流れる量とを調整しながら、即ち、迂回回路7へ流れる冷媒量を加減しながら、ここを通過する室内空気への加熱力を調整して温・湿度を調整する。
【0041】
また、この運転により、迂回回路7の配管や弁の圧力損失によって圧力差が生じるため、迂回回路7と並列に接続されている室外熱交換器2の出入口間にも圧力差が生じ、それに見合う冷媒が室外熱交換器2へ流れ、溜まるので、冷媒は液状で室外熱交換器2へ貯留されることとなる。言い換えれば、室外熱交換器2が液溜として機能する。
【0042】
従って、この時、室外熱交換器2の送風機の回転数を凝縮器として機能する第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力よりも室外熱交換器2の温度又は圧力が所定値以上高くなるように制御し、室外熱交換器側からの冷媒によって加熱力が低下しないようにしながら、除湿ドライ運転時に発生する余剰冷媒を室外熱交換器2へスピーデイに貯留、処理して、余剰冷媒に起因して発生するオーバーロードを防止するようにする。
【0043】
また、前述の室外熱交換器2ヘ流入し、ここで、第1の室内熱交換器4の目標温度以上に凝縮された冷媒は、前述の迂回回路7の冷媒と混合した後、前述したように流れる。
【0044】
なお、これらの動作によって第1の室内熱交換器4を通過した空気は温められて相対湿度が下げられ、第2の室内熱交換器を通過した空気は冷却除湿された後、室内へ吹き出されることになるが、この時、第1と第2の室内熱交換器4を直列に配置して、室内空気を冷却した後加熱して吹き出すようにしても良いし、或いは、図2のように第1と第2の室内熱交換器4を並列に配置して、暖かい空気と冷たい空気を室内へそれぞれ吹出すようにしても良い。
【0045】
また、以上の説明では、第1の減圧手段3の開度を調節して第1の室内熱交換器4の加熱力を調整するようにしたが、第1の減圧手段3の開度を全開にし、該第1の減圧手段3の換わりに流量調整弁8の開度を前述したように調節しても同じこととなる。
【0046】
以上説明したように、この発明の実施の形態2においては、第1の室内熱交換器4の温度又は圧力が目標温度又は目標圧力になるようにし、かつ、室外熱交換器2の温度又は圧力が目標温度又は目標圧力よりも高くなるように室外熱交換器2の送風機の回転数を制御するようにしたので、除湿ドライ運転時の目標加熱力を維持しながら、除湿ドライ運転時に発生する余剰冷媒を的確にスピーデイに処理するようになるため、特に、除湿ドライ運転時の余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して、加熱量を適正に維持して運転する信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0047】
また、迂回回路7の流量調整弁8の換わりに、コストの関係から電磁弁のような開閉弁を用いた時は、安いコストで、除湿ドライ運転時の循環冷媒量と加熱量とを適正に維持しながら運転する除湿能力に優れた経済的な空気調和機が得られる。
【0048】
また、図3に示すように、圧縮機の吐出配管に冷媒流路切換弁(四方弁)9を設け、この弁の切換えによって圧縮機の吐出冷媒を第2の室内熱交換器6へ流したり、室外交換器2へ流したりするような構造にすると、暖房運転もできるようになる。
なお、この暖房運転においては、運転選択手段は、圧縮機の吐出冷媒を凝縮器として機能する第2の室内熱交換器6へ流すため、四方弁9で冷媒の流れを切換えるともに、第2の減圧手段5を全開にし、迂回回路7の流量調整弁8を閉じる第3の運転状態を選択する。
【0049】
また、図4に示すように、迂回回路7の入口を室外熱交換器2の出口と接続し、かつ、迂回回路7の出口を第1の減圧手段3の出口と接続して、室外熱交換器2からの冷媒を前記第1の減圧手段3の出口側へ迂回させるようにしても、ほぼ同じ効果が得られる。
【0050】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について図5を用いて説明する。
なお、この図は冷媒回路の構成図であり、この図の1は圧縮機、2は室外熱交換器、3は第1の電気式膨張弁、4は第1の室内熱交換器、5は第2の膨張弁、6は第2の室内熱交換器、7は室外熱交換器2と並列に設けられ、該室外熱交換器2を介さずに圧縮機の吐出冷媒を第1の電気式膨張弁の入口側へ迂回させる迂回回路、8はこの迂回回路7に配置され、迂回冷媒量を調整する流量調整弁、9は冷媒の流れを切換えて冷房運転をしたり、暖房運転をしたりする四方弁、10は冷房・暖房運転時の必要冷媒差による余剰冷媒を吸収するレシーバである。
【0051】
また、11は室外熱交換器2の出口とレシーバ10の入口を接続する経路に配置され、室外熱交換器2からの冷媒をレシーバ10へのみ流して逆流を防止する第1の逆止弁、12は第1の減圧手段3の出口と第1の室内熱交換器4の入口を接続する経路に配置され、第1の減圧手段3からの冷媒を第1の室内熱交換器4へのみ流して逆流を防止する第2の逆止弁、13はレシーバ10の入口と第1の室内熱交換器4の入口を接続する経路に配置され、第1の室内熱交換器4からの冷媒をレシーバ10へのみ流して逆流を防止する第3の逆止弁、14は室外熱交換器2の出口と第1の減圧手段3の出口を接続する経路に配置され、第1の減圧手段3からの冷媒を室外熱交換器2へのみ流して逆流を防止する第4の逆止弁である。
【0052】
即ち、これらの第1から第4までの逆止弁は、図に示すように、ブリッジ構成の回路となっており、そのブリッジ回路の4つの各交点は室外熱交換器2の出口、レシーバ10の入口、第1の減圧手段の出口、及び第1の室内熱交換器4の入口がそれぞれ接続され、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、凝縮器からの冷媒がレシーバを介して第1の減圧手段から蒸発器へ流れるように構成されている。
【0053】
次に、このように構成された運転動作について、冷房、除湿、暖房運転の順で説明する。
まず、冷房運転時には、制御手段としての運転選択手段が、迂回回路7の流量調整弁8を閉止し、第2の減圧手段5を開き、第1の運転状態を選択する。
その結果、圧縮機1から吐出されたガス状態の高圧・高温の冷媒は凝縮器として働く室外熱交換器2へ流入し、外気へ熱を放出して、凝縮液化し、この液化された冷媒は第1の逆止弁11を通り、冷房運転と暖房運転の必要冷媒差により発生する余剰冷媒を吸収するレシーバ10へ流入する。
【0054】
次に、このレシーバ10へ流入した冷媒は、該レシーバ10の底部から第1の減圧手段3へ流れ、該第1の減圧手段3で減圧され、気液二相状態にされて第2の逆止弁12を通り、第1の室内熱交換器4へ流入し、該第1の室内熱交換器4から全開の第2の減圧手段5を介して第2の室内熱交換器6へ流れるので、これらの熱交換器を通過する室内空気で温められて蒸発気化し、再び圧縮機1へ吸入され、同じ動作を繰返す。
なお、この時、第1及び第2の室内熱交換器4、6で冷却された空気は、室内へ吹出されるので、室内は冷却される。
【0055】
また、この冷房運転時に、第1又は第2の室内熱交換器4、6の温度、又はこの温度と関連する室外熱交換器の温度が予め設定された温度より低くなった時に、迂回回路7の流量調整弁8の開度又は開閉時間を調整して設定温度以上となるようにすると、外気温度や室内負荷が低下してしても所定の低圧圧力を維持しながら運転するようになるため、特に、低圧カット等のトラブルを防止して安定した運転をする信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0056】
次に、除湿ドライ運転について説明する。
まず、この除湿ドライ運転においては、運転選択手段は、第1の減圧手段3を全開にし、第2の減圧手段5の開度を第1の室内熱交換器4の出口温度、又は第2の室内熱交換器6の出口温度に基づいて調整しながら運転すると共に、迂回回路7の流量調整弁8の開度及び室外熱交換器2の送風機の回転数を第1の室内熱交換器4の温度に応じて可変する第2の運転状態を選択する。
【0057】
その結果、圧縮機1から吐出されたガス冷媒の一部は迂回回路7を通過し、全開の第1の減圧手段3を通って、ガス冷媒のまま凝縮器として機能する第1の室内熱交換器4へ流入し、ここを通過する室内空気へ熱を放出して凝縮液化する。
【0058】
次に、この液化された冷媒は、第2の減圧手段5で減圧され、低圧低温の気液二相冷媒となって、蒸発器として機能する第2の室内熱交換器6へ流入し、ここを通過する室内空気から熱を吸熱して蒸発気化し、再び圧縮機1へ吸入され、同じ動作を繰返す。
【0059】
なお、この時、制御手段は迂回回路7の流量調整弁8の開度を第1の熱交換器4の温度が目標温度となるように制御し、その開度調整により圧縮機1から吐出されたガス冷媒の迂回回路7へ流れる量と室外熱交換器2へ流れる量とを調整し、言い換えれば、迂回回路7へ流れる冷媒量を加減しながら、ここを通過する室内空気の温・湿度を制御する。
【0060】
また、この運転により、迂回回路7の配管や弁の圧力損失によって圧力差が生じるため、迂回回路7と並列に接続されている室外熱交換器2の出入口間にも圧力差が生じ、それに見合う冷媒が室外熱交換器2へ流れ、溜まるので、冷媒は液状で室外熱交換器2へ貯留されることとなる。言い換えれば、室外熱交換器2が液溜(レシーバ)として機能する。
【0061】
従って、この時、室外熱交換器2の送風機の回転数を凝縮器として機能する第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力よりも室外熱交換器2の温度又は圧力が所定値以上高くなるように制御し、室外熱交換器側からの冷媒によって加熱力が低下しないようにしながら、除湿ドライ運転時に発生する余剰冷媒を室外熱交換器2へスピーデイに貯留、処理して、余剰冷媒に起因して発生するオーバーロードを防止するようにする。
【0062】
なお、前述の室外熱交換器2ヘ流入し、ここで、第1の室内熱交換器4の目標温度以上に凝縮された冷媒は、第1の逆止弁11からレシーバ10を介して前述の迂回回路7の冷媒と混合した後、前述したように流れる。
【0063】
また、これらの動作によって第1の室内熱交換器4を通過した空気は温められて相対湿度が下げられ、第2の室内熱交換器を通過した空気は冷却除湿された後、室内へ吹き出されることになるが、この時、第1と第2の室内熱交換器4を直列に配置して、室内空気を冷却した後加熱して吹き出すようにしても良いし、或いは、図5のように第1と第2の室内熱交換器4を並列に配置して、暖かい空気と冷たい空気を室内へそれぞれ吹出すようにしても良い。
【0064】
次に、暖房運転時について説明する。
まず、暖房運転時には、運転状態選択手段は、四方弁9により圧縮機の吐出冷媒を凝縮器として機能する第2の室内熱交換器6へ流すように切換えると共に、第2の減圧手段5を全開にし、迂回回路7の流量調整弁8を閉じる第3の運転状態を選択する。
【0065】
その結果、圧縮機1から吐出されたガス状態の高圧・高温冷媒は凝縮器として働く第2の室内熱交換器6から全開の第2の減圧手段5を介して第1の室内熱交換器4へ流入し、これらの熱交換器を通過する室内空気へ熱を放出して、凝縮液化され、この液化された冷媒は第3の逆止弁11を通り、冷房運転と暖房運転の必要冷媒差により発生する余剰冷媒を吸収するレシーバ10へ流入する。
【0066】
次に、このレシーバ10へ流入した冷媒は、更に吸入冷媒で冷却されながら気液分離され、該レシーバ10の底部から液冷媒のみが第1の減圧手段3へ流れ、該第1の減圧手段3で減圧され、気液二相状態にされて第4の逆止弁14を通り、室外熱交換器2へ流入し、ここで、外気から熱を奪って蒸発・気化して、再び圧縮機1へ吸入され、同じ動作を繰返す。
なお、これらの動作によって室内空気は、第1及び第2の室内熱交換器4、6で温められて室内へ吹出されるので、室内は暖房される。
【0067】
また、この暖房運転時に、蒸発器として働く室外熱交換器2の温度、又はこの温度と関連する室内熱交換器4、6の温度が予め設定された温度より低くなった時に、迂回回路7の流量調整弁8の開度又は開閉時間を調整して設定温度以上となるようにすると、外気温度や室内負荷が低下してしても所定の低圧圧力を維持しながら運転するようになるため、特に、低圧カット等のトラブルを防止して安定した暖房運転をする信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0068】
以上説明したように、除湿ドライ運転時に、第1の室内熱交換器4の温度又は圧力が目標加熱力温度又は目標加熱力圧力になるようにし、かつ、室外熱交換器2の温度又は圧力が目標温度又は目標圧力よりも高くなるように室外熱交換器2の送風機の回転数を制御するものにおいて、冷房、除湿、又は暖房のいずれの運転においてもレシーバからの冷媒が第1の減圧手段ヘ流れるように第1から第4までの逆止弁をブリッジ構成した回路の4つの各交点を室外熱交換器2の出口、レシーバ10の入口、第1の減圧手段の出口、及び第1の室内熱交換器4の入口へそれぞれ接続したので、除湿運転時の適正加熱力を維持すると共に、特に、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して運転する信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0069】
また、以上の説明では、迂回回路7に流量調整弁8を用いたが、コストの関係から電磁弁のような開閉弁を用いてもほぼ同じ作用・効果が得られる。
なお、その時は、その開閉弁を全開とし、第1の電気式膨張弁3の開度を制御して第1の室内熱交換器4の温度又は圧力が目標温度又は圧力になるようにすると共に、室外熱交換器の送風機の回転数を室外熱交換器2の温度又は圧力と第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力との差に応じて制御することになる。
【0070】
また、図6に示すように、迂回回路7の出口を第1の減圧手段の出口に接続して、流量調整弁8又は第1の減圧手段のいずれか一方を全開にし、他方の開度を制御し、第1の室内熱交換器4の温度又は圧力が目標温度又は目標圧力となるようにすると共に、室外熱交換器2の送風機の回転数を第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力と室外熱交換器2の温度又は圧力との差に応じて制御するようにしてもほぼ同じ効果が得られる。
【0071】
また、図7に示すように、迂回回路7の入口を室外熱交換器2の出口に接続し、迂回回路7の出口を第1の減圧手段の出口に接続して、室外熱交換器2からの冷媒を前記第1の減圧手段3の出口側へ迂回させるようにしても、ほぼ同じ効果が得られる。
【0072】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4について図8を用いて説明する。
なお、この図8は冷媒回路図であり、この図に示すように、この実施の形態4においては、実施の形態3における第4の逆止弁14を電磁弁のような開閉弁15に置き換えて、迂回回路7を無くしたものである。
即ち、該開閉弁15に迂回回路7の弁の機能を持たせたものである。
また、その他の構成は実施の形態3とほぼ同じなので説明を省略する。
【0073】
次に、この構成の動作について説明するが、冷房・暖房運転時の動作はほぼ実施の形態3と同じであり、説明をしたので、ここでは除湿ドライ運転動作のみについて説明する。
まず、この除湿ドライ運転においては、運転選択手段は、第4の逆止弁15としての開閉弁を全開にし、第2の減圧手段5の開度を第1の室内熱交換器4の出口温度、又は第2の室内熱交換器6の出口温度に基づいて調整しながら運転すると共に、第1の減圧手段3の開度及び室外熱交換器2の送風機の回転数を第1の室内熱交換器4の温度に応じて可変する運転状態を選択する。
【0074】
その結果、圧縮機1から吐出されたガス冷媒は、凝縮器として機能する室外熱交換器2へ流入し、ここで、ここを通過する外気へ熱を放出するものの、この時、室外熱交換器2の送風機の回転数を第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力と室外熱交換器2の温度又は圧力との差に応じて、第1の室内熱交換器4の温度が目標加熱力温度を維持するように制御しているので、即ち、送風機の回転数を低下させ、気液二相冷媒の状態で、室外熱交換器2から流出するように制御しているので、この気液二相冷媒は、第1の逆止弁11を通り、余剰冷媒を吸収するレシーバ10へ流入する一方、全開の第4の逆止弁15としての開閉弁を通って第1の減圧手段3の出口側へ流れる。
【0075】
次に、このレシーバ10へ流入した冷媒は、該レシーバ10で更に吸入冷媒で冷却されながら気液分離され、その底部から液冷媒のみが第1の減圧手段3へ流れ、該第1の減圧手段3で減圧され、気液二相状態にされた後、前述の開閉弁を通った気液二相冷媒と混合される。
【0076】
なお、この混合される割合は第1の減圧手段3の開度によって決まるが、しかし、この第1の減圧手段3の開度は、前述したように、第1の室内熱交換器4の温度と目標加熱力温度との温度差によって決まるのであるから、結局、加熱力によって決まり、しかも、この時、室外熱交換器2の送風機の回転数を凝縮器として機能する第1の室内熱交換器4の目標温度又は目標圧力よりも室外熱交換器2の温度又は圧力が所定値以上高くなるように制御し、室外熱交換器側からの冷媒によって加熱力が低下しないようにしているので、この混合された温かい冷媒は、その後、第2の逆止弁12を介して第1の室内熱交換器4へ流入する。
【0077】
次に、この第1の室内熱交換器4へ流入した冷媒は、ここで、ここを通過する室内空気へ熱を放出し、言い換えれば、更に冷却されて凝縮液化され、この液化された冷媒は第2の減圧手段5で減圧され、低圧低温の冷媒となって第2の室内熱交換器6へ流れるので、ここを通過する室内空気で温められ、蒸発気化し、再び圧縮機1へ吸入され、同じ動作を繰返す。
【0078】
また、これらの動作によって第1の室内熱交換器4を通過した空気は温められて相対湿度が下げられ、第2の室内熱交換器を通過した空気は冷却除湿された後、室内へ吹き出されることになるが、この時、第1と第2の室内熱交換器4を直列に配置して、室内空気を冷却した後加熱して吹き出すようにしても良いし、或いは、図8のように第1と第2の室内熱交換器4を並列に配置して、暖かい空気と冷たい空気を室内へそれぞれ吹出すようにしても良い。
【0079】
なお、冷房・暖房運転時の動作の説明は割愛したが、本願の開閉弁は、冷房運転時に閉じ、暖房運転時に開くように制御して、実施の形態3で説明した第4の逆止弁15の機能を果たすように動作させる。
【0080】
以上説明したように、実施の形態3の第4の逆止弁14の換わりに、開閉弁15を用い、該開閉弁に迂回回路7の弁の機能も持たせるようにしたので、少ない構成部品で、除湿運転時の適正加熱力を維持し、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して運転する経済的な空気調和機が得られる。
【0081】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5について図9を用いて説明する。
なお、この図9は冷媒回路図であり、この図に示すように、実施の形態5においては、実施の形態3において逆止弁ブリッジ構成によりレシーバへの流入流出方向を一方向化したのに対して、レシーバ10の出入口が冷房と暖房とで逆転してもよいようにレシーバ10への接続部を双方とも低部とし、また、このレシーバ10と室外熱交換器2との間の接続部に第3の減圧手段18を設けることにより、レシーバの接続部双方に減圧手段を配設している。また、この実施の形態5では第3の減圧手段18は弁開度を調節可能な電気式膨張弁としている。その他の構成は実施の形態3とほぼ同じなので説明を省略する。
【0082】
次にこの構成の動作について説明する。冷房・暖房運転時の動作は実施の形態3とほぼ同様であるため詳細な説明は省略するが、この実施の形態においてはレシーバ10の入口にも減圧手段を備えているため凝縮側熱交換器出口冷媒の過冷却度を調整可能となり、より高効率な冷暖房運転が可能となる。
【0083】
例えば、冷房運転において、実施の形態3では凝縮器として機能する室外熱交換器2の出口冷媒はレシーバ10の液面が変化しない状態では飽和液となるが、この実施の形態においては第3の減圧手段18の開度を調整することで室外熱交換器2出口冷媒の過冷却度を制御することが可能である。そのため、実施の形態3と同一冷房能力を必要とする場合であっても、室外熱交換器2出口冷媒の過冷却度を大きくすることで、第1の室内熱交換器4入口冷媒と第2の室内熱交換器6出口冷媒とのエンタルピ差を大きくでき、その結果この冷凍サイクルを循環する冷媒流量を小さくすることができる。
【0084】
この空気調和機の運転効率が配管や熱交換器における冷媒圧力損失に大きな影響を受ける場合には、室外熱交換器2に過冷却度をつけることで凝縮圧力が上昇しても、冷媒循環量を小さくして圧力損失を低減した方が運転効率が向上する場合がある。暖房の場合でも全く同様であり、凝縮器側の出口冷媒に過冷却度をつけて冷媒循環量を小さくすることで運転効率を向上できる場合がある。
このように、この実施の形態においては凝縮器側出口冷媒の過冷却度を制御できるため、常に運転効率のよい冷暖房運転が可能となる。
【0085】
次に、除湿ドライ運転の動作について説明する。除湿ドライ運転についても実施の形態3の場合とほぼ同様な動作となるため詳細な説明は省略する。第3の減圧手段18は所定開度で固定されることとなり、その他の弁類の動作および冷媒の流れは実施の形態3と全く同様に作用する。
【0086】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、圧縮機、室外熱交換器、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第2の減圧手段、及び第2の室内熱交換器を順次配管で接続して冷房又は除湿ドライ運転をする空気調和機において、前記室外熱交換器と前記第1の減圧手段との間に配管接続されたレシーバと、前記レシーバを迂回する迂回回路を備え、除湿ドライ運転時に前記迂回回路に冷媒を流通させるので、除湿運転時の適正加熱力を維持する空気調和機が得られる。
【0087】
また、前記圧縮機の吐出冷媒を前記第2の室内熱交換器へ流して暖房運転するように前記圧縮機の吐出側に四方弁が設けられるとともに、冷房、除湿又は暖房のいずれの運転においても前記レシーバからの冷媒が前記第1の減圧手段へ流れるように第1から第4の逆止弁でブリッジ構成された回路の四つの交点を前記室外熱交換器、前記レシーバの入口、前記第1の減圧手段及び前記第1の室内熱交換器のそれぞれに接続したので、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して運転する信頼性の高い空気調和機が得られる。
【0088】
また、前記迂回回路は、前記圧縮機と前記室外熱交換器を接続する配管と前記レシーバと前記第1の減圧手段を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたので、除湿運転時の適正加熱力を維持し、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して運転する空気調和機が得られる。
【0089】
また、前記迂回回路は、前記圧縮機と前記室外熱交換器を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたので、除湿運転時の適正加熱力を維持し、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して運転する空気調和機が得られる。
【0090】
また、前記迂回回路は、前記室外熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたので、除湿運転時の適正加熱力を維持し、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して運転する空気調和機が得られる。
【0091】
また、前記迂回回路は、前記ブリッジ構成回路のうちの前記室外熱交換器と前記第1の減圧手段を接続する配管に設けられた逆止弁に代えて開閉弁を配設したので、少ない構成部品で、除湿運転時の適正加熱力を維持し、冷房、暖房、又は除湿の何れの運転においても、余剰冷媒によるトラブルを確実に防止して運転する経済的な空気調和機が得られる。
【0092】
また、前記室外熱交換器と前記レシーバの間に第3の減圧手段を設け、前記迂回回路は前記室外熱交換器と前記第3の減圧手段を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記第1の減圧手段を接続する配管との間を流量調整弁を介して配設されたので、除湿運転時の適正加熱力を維持すると共に、凝縮器側出口冷媒の過冷却度を制御できるため、常に運転効率のよい冷暖房運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における空気調和機の冷媒回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態2における空気調和機の冷媒回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態2における空気調和機の冷媒回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態2における空気調和機の冷媒回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態3における空気調和機の冷媒回路図である。
【図6】 この発明の実施の形態3における空気調和機の冷媒回路図である。
【図7】 この発明の実施の形態3における空気調和機の冷媒回路図である。
【図8】 この発明の実施の形態4における空気調和機の冷媒回路図である。
【図9】 この発明の実施の形態5における空気調和機の冷媒回路図である。
【図10】 従来の空気調和機の冷媒回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、 2 室外熱交換器、 3 第1の減圧手段、 4 第1の室内熱交換器、 5 第2の減圧手段、 6 第2の室内熱交換器、 7 迂回回路、 8 弁、 9 経路切換え弁、 10 レシーバ、 11〜14 逆止弁、15 開閉弁、 16 室内ファン、 17 室外ファン、 18 第3の減圧手段。

Claims (7)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、第1の減圧手段、第1の室内熱交換器、第2の減圧手段、及び第2の室内熱交換器を順次配管で接続して冷房又は除湿ドライ運転をする空気調和機において、前記室外熱交換器と前記第1の減圧手段との間に配管接続されたレシーバと、前記レシーバを迂回する迂回回路を備え、除湿ドライ運転時に前記迂回回路に冷媒を流通させることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記圧縮機の吐出冷媒を前記第2の室内熱交換器へ流して暖房運転するように前記圧縮機の吐出側に四方弁が設けられるとともに、冷房、除湿又は暖房のいずれの運転においても前記レシーバからの冷媒が前記第1の減圧手段へ流れるように第1から第4の逆止弁でブリッジ構成された回路の四つの交点を前記室外熱交換器、前記レシーバの入口、前記第1の減圧手段及び前記第1の室内熱交換器のそれぞれに接続したことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記迂回回路は、前記圧縮機と前記室外熱交換器を接続する配管と前記レシーバと前記第1の減圧手段を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたことを特徴とする請求項2記載の空気調和機。
  4. 前記迂回回路は、前記圧縮機と前記室外熱交換器を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたことを特徴とする請求項2記載の空気調和機。
  5. 前記迂回回路は、前記室外熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記ブリッジ構成回路を接続する配管との間を流量調整弁を介して接続されたことを特徴とする請求項2記載の空気調和機。
  6. 前記迂回回路は、前記ブリッジ構成回路のうちの前記室外熱交換器と前記第1の減圧手段を接続する配管に設けられた逆止弁に代えて開閉弁を配設したことを特徴とする請求項2記載の空気調和機。
  7. 前記室外熱交換器と前記レシーバの間に第3の減圧手段を設け、前記迂回回路は前記室外熱交換器と前記第3の減圧手段を接続する配管と前記第1の室内熱交換器と前記第1の減圧手段を接続する配管との間を流量調整弁を介して配設されたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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