JP3794117B2 - 暖房用熱交換器 - Google Patents
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- F24H9/1872—PTC
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気発熱体を一体化した暖房用熱交換器に関するもので、車両エンジン(内燃機関)にて加熱された温水(エンジン冷却水)を熱源として空気を加熱する車両暖房用熱交換器に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気発熱体を一体化した熱交換器は、特開平5−69732号公報において提案されている。この従来装置によれば、温水(エンジン冷却水)を熱源として空気を加熱する暖房用熱交換器に電気発熱体を一体化することにより、エンジン始動直後のように温水温度が低いときには、電気発熱体への通電により、電気発熱体の発生熱を空気中に放熱して空気を加熱することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報記載の従来装置では、発熱体素子と電極板から構成される電気発熱体を暖房用熱交換器のコア部と一体ろう付けしているので、高温のろう付け温度(アルミニュウムのろう付けの場合、600°C程度)の雰囲気に発熱体が晒されるので、発熱体の電気的特性が著しく損なわれるという不具合がある。
【0004】
また、車両空調装置では、通常、冷房用熱交換器(蒸発器)の空気下流側に暖房用熱交換器を設置して、暖房用熱交換器による再加熱量の調整により車室内への吹出空気温度を調整する構成となっているので、冷房用熱交換器で発生した凝縮水や外気導入口から侵入した雪等が空気流れとともに暖房用熱交換器の前面側に飛散し、付着する場合がある。しかるに、上記従来装置では、暖房用熱交換器のコア部から電気発熱体が露出しているので、電気発熱体部への凝縮水等の付着により電気的ショート、漏電等の恐れがある。
【0005】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、電気発熱体の電気的特性を損なう恐れがなく、しかも、電気発熱体を暖房用熱交換器のコア部に容易に組付可能とすることを目的とする。
また、本発明は凝縮水等の付着に起因する電気的ショート、漏電を良好に防止できるようにすることを他の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、偏平チューブ(6)とコルゲートフィン(7)との組み合わせからなる熱交換用コア部(3)の一部の部位に、電気発熱体(9)を設置する暖房用熱交換器において、
熱交換用コア部(3)のうち、電気発熱体(9)が設置される部位では、隣接するコルゲートフィン(7)の折り曲げ頂部相互の間に、偏平チューブ(6)の長手方向に延びる断面U字状の保持板(10)を配置し、
この保持板(10)はその全長にわたって断面U字状になっており、
この保持板(10)のU字状曲げ形状からなる閉塞端部(10a)が熱交換用コア部(3)の空気入口側に向き、他端側の開口部(10b)が熱交換用コア部(3)の空気出口側に向くようにし、
保持板(10)の対向する2つの板面(10c、10d)相互の間に所定間隔(L1 )を設定した状態で、この2つの板面(10c、10d)をそれぞれコルゲートフィン(7)の折り曲げ頂部に接合し、
開口部(10b)から保持板(10)の内部に電気発熱体(9)を電気絶縁して組み付け、
さらに、熱交換用コア部(3)に、電気発熱体(9)を保持板(10)の内部で圧接保持するように締付け力を作用させる締結部材(12、13)を備えることを特徴としている。
【0007】
これによると、コルゲートフィン(7)に予め保持板(10)を接合しておき、熱交換用コア部(3)の一体ろう付け終了後に保持板(10)の内部に電気発熱体(9)を組み付けることができるので、熱交換用コア部(3)のろう付けによって電気発熱体の電気的特性を損なう恐れが全くない。
しかも、コルゲートフィン(7)が波形状を有する複雑な形状であっても、予め保持板(10)がコルゲートフィン(7)に接合してあるから、コルゲートフィン(7)の波形状をつぶすことなく、保持板(10)の板面(10c、10d)の平板形状に沿って電気発熱体(9)の組付を容易に行うことができる。従って、電気発熱体(9)の組付容易化と、コルゲートフィン(7)の形状維持(伝熱性能の確保)とを良好に両立できる。
【0008】
また、保持板(10)の内部に電気発熱体(9)を電気絶縁して組み付けているから、電気発熱体(9)への通電時に熱交換用コア部(3)の金属部材(チューブ等)に電流を流すことなく、電気発熱体(9)に直接通電できる。その結果、熱交換用コア部(3)の金属部材が電食により腐食するのを防止でき、熱交換器の耐食性を確保できるとともに、熱交換器での電気的ショート事故等の恐れがないので、安全性を高めることができる。
【0009】
さらに、保持板(10)のU字状曲げ形状からなる閉塞端部(10a)が熱交換用コア部3の空気入口側に向くようにしているから、水が熱交換用コア部(3)の空気上流側の面に付着しても、閉塞端部(10a)により水が保持板(10)の内側に進入するのを確実に防止できる。従って、凝縮水が電気発熱体(9)に付着することがない。そのため、水の付着よる電気発熱体(9)のショート事故、漏電等の不具合が発生することがない。
しかも、本発明によると、開口部(10b)から保持板(10)の内部に電気発熱体(9)を挿入するという簡単な組み付け作業をするだけでも、締結部材(12、13)の締付け力によって電気発熱体(9)の保持固定を確実に行うことができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明のように、保持板(10)の開口部(10b)を電気発熱体(9)の端部より空気流れ下流側に突出させれば、万一、保持板(10)の外表面を水が伝わってきて、開口部(10b)の部位まで到達しても、水が直接、電気発熱体(9)上に付着するのを防止できる。
また、請求項3記載の発明のように、保持板(10)の開口部(10b)をスカート状に広がるようにしても、開口部(10b)の部位まで到達した水が直接、電気発熱体(9)上に付着するのを防止できる。
【0011】
また、請求項4記載の発明では、熱交換用コア部(3)の空気流れ方向の寸法であるコア部厚さ(D)に対して、保持板(10)のコア部厚さ方向の寸法が同等であり、一方、電気発熱体(9)のコア部厚さ方向の寸法が保持板(10)のコア部厚さ方向の寸法より小であり、保持板(10)に、前記電気発熱体(9)のコア部厚さ方向の位置決めを行う位置決め手段(10e、10f)を備えることを特徴としている。
【0012】
これによると、電気発熱体(9)のコア部厚さ方向の寸法に比して保持板(10)のコア部厚さ方向の寸法が大幅に大きくなる構成であっても、保持板(10)の位置決め手段(10e、10f)により電気発熱体(9)のコア部厚さ方向の位置決めを確実に行うことができる。そのため、コア部厚さ(D)の異なる暖房用熱交換器に対しても同一の電気発熱体(9)を共通使用できる。換言すると、コア部厚さ(D)の変更に伴って、専用の電気発熱体(9)を製造する必要がなく、同一の電気発熱体(9)の共通使用によりコスト低減を図ることができる。
【0013】
上記位置決め手段は、請求項5のように、2つの板面(10c、10d)のうち少なくとも一方から内側方向へ突出するストッパー部(10e)にて構成することができ、あるいは、請求項7のように、保持板(10)とは別体で形成され、電気発熱体(9)と閉塞端部(10a)との間に収容されたストッパー部材(10f)にて構成することができる。
【0014】
また、請求項6記載の発明では、保持板(10)の2つの板面(10c、10d)のうち少なくとも一方に、ストッパー部(10e)と閉塞端部(10a)との間に位置する補強リブ(10g)を形成することを特徴としている。
これによると、補強リブ(10g)の形成により保持板(10)の剛性を高めて、保持板(10)の変形を抑制できる。
【0015】
また、請求項8記載の発明では、偏平チューブ(6)、コルゲートフィン(7)および保持板(10)をアルミニュウムで形成して、一体ろう付けしていることを特徴としている。従って、保持板(10)の接合を熱交換用コア部(3)の一体ろう付けと同時に簡単に行うことができる。
しかも、コルゲートフィン(7)の折り曲げ高さに多少の不揃いがあっても、コルゲートフィン(7)と保持板(10)とを予めろう付けしているので、ろう付け時に溶融ろう材が毛細管現象によりコルゲートフィン(7)の折り曲げ頂部と保持板(10)との隙間に浸透して隙間を埋めることができる。従って、コルゲートフィン(7)の各折り曲げ頂部を保持板(10)に確実に接合できるので、電気発熱体(9)の発生熱を保持板(10)からコルゲートフィン(7)に効率よく伝導できる。
【0016】
また、請求項9記載の発明では、電気発熱体(9)に、正極側電極板(9b)および負極側電極板(9c)と、この両電極板(9b、9c)の間に配置された発熱体素子(9a)とを備えるとともに、この両電極板(9b、9c)の周囲を電気絶縁材料からなる被覆部材(9d)により被覆し、この被覆部材(9d)の表面が保持板(10)の内側面に圧接するようにして、電気発熱体(9)を保持板(10)の内部に組み付けたことを特徴としている。
【0017】
これによると、電気発熱体(9)と保持板(10)との間を被覆部材(9d)により確実に電気絶縁することができるとともに、被覆部材(9d)により両電極板(9b、9c)および発熱体素子(9a)の保護を行うことができる。
また、請求項10記載の発明では、正極側電極板(9b)および負極側電極板(9c)に、それぞれ外部回路との電気接続用の端子部(9e、9f)を一体成形し、この端子部(9e、9f)を、正極側電極板(9b)および負極側電極板(9c)から熱交換用コア部(3)の空気下流側に突出させることを特徴としている。
【0018】
これによると、両電極板(9b、9c)に一体成形した端子部(9e、9f)により外部回路との電気接続を簡単に行うことができるとともに、端子部(9e、9f)の接続部に水が付着することも低減できる。
【0019】
また、請求項11記載の発明では、締結部材(12)を保持板(10)の開口部(10b)側にのみ備えることを特徴としている。
【0020】
本発明による保持板(10)は、U字状曲げ形状からなる閉塞端部(10a)を備えているから、請求項11記載のように締結部材(12)を保持板(10)の開口部(10b)側に備えるだけで、電気発熱体(9)の保持固定が可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5は本発明を適用した車両暖房用熱交換器の第1実施形態を示すもので、図1において、暖房用熱交換器Hは、温水入口側タンク1と、温水出口側タンク2と、この両タンク1、2の間に設けられた熱交換用コア部3とを有している。
【0022】
温水入口側タンク1には図示しない車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)が流入する入口パイプ4が設けられ、温水出口側タンク2には温水を外部へ流出させ、エンジン側に還流させる出口パイプ5が設けられている。なお、本例の熱交換器は図1に示すように左右対称形であるので、温水入口側タンク1と温水出口側タンク2とを左右逆転してもよい。
【0023】
各タンク1、2はそれぞれタンク本体部1a、2aと、このタンク本体部1a、2aの開口端面を閉じるシートメタル1b、2bとからなり、図1、2の上下方向が長手方向となる周知のタンク構造である。そして、シートメタル1b、2bには偏平状のチューブ挿入穴(図示せず)が多数個、図1、2の上下方向に1列または複数列並んで形成されている。
【0024】
熱交換用コア部3は暖房用空気の流れ方向(図1の矢印A方向)に対して平行な偏平状に形成された偏平チューブ6を多数個図1、2の上下方向に並列配置している。そして、この多数個の偏平チューブ6相互の間に波形状に成形されたコルゲートフィン(フィン部材)7を配置し接合している。このコルゲートフィン7には周知のごとく暖房用空気の流れ方向Aに対して所定角度で斜めに多数のルーバ(図示せず)が切り起こし成形されており、このルーバの成形によりフィン熱伝達率を向上させている。
【0025】
偏平チューブ6の両端開口部はシートメタル1b、2bのチューブ挿入穴内にそれぞれ挿通され、接合される。また、コア部3の最外側(図1の上下両端部)のコルゲートフィン7のさらに外側にはサイドプレート8a、8bが配設され、このサイドプレート8a、8bは最外側のコルゲートフィン7およびシートメタル1b、2bに接合される。
【0026】
さらに、熱交換用コア部3の一部の部位に、偏平チューブ6の代わりに、電気発熱体9を設置している。図1の例では、熱交換用コア部3の4箇所(斜線部)に電気発熱体9を等間隔で設置している。
そして、熱交換用コア部3のうち、電気発熱体9が設置される部位では、隣接するコルゲートフィン7の折り曲げ頂部の間に、偏平チューブ6の長手方向に延びる断面U字状の保持板10を配置している。図2、3に示すように、この保持板10のU字状曲げ形状からなる閉塞端部10aが熱交換用コア部3の空気入口側に向き、他端側の開口部10bが熱交換用コア部3の空気出口側に向くように、保持板10の配置方向が設定されている。
【0027】
また、保持板10は、その対向する2つの板面10c、10d相互の間に所定間隔L1 を設定し、その状態で、この2つの板面10c、10dをそれぞれコルゲートフィン7の折り曲げ頂部に接合するようにしてある。電気発熱体9は、開口部10bから保持板10の内部に挿入されて保持される。ここで、電気発熱体9は保持板10に対して後述の構造により電気的に絶縁して保持される。
【0028】
なお、保持板10の全体の厚さL2 は、偏平チューブ6の厚さL3 と同一に設定してあるので、偏平チューブ6の代わりに保持板10を隣接するコルゲートフィン7相互の間に設置できる。図3において、Dはコア部厚さで、空気流れ方向Aの偏平チューブ6およびコルゲートフィン7の寸法である。
ところで、本例における熱交換器では、上記各構成部品1〜8bのすべてがアルミニュウム(アルミニュウム合金も含む)にて成形されており、また、断面U字状の保持板10も同様にアルミニュウムにて成形されている。保持板10は板厚0.1〜0.5mm程度の金属薄板であり、また、平板状の保持板10の幅(暖房空気の流れ方向Aの幅)はコア部厚さDと略同一であり、また、保持板10の長手方向の寸法(図1の左右方向の寸法)はシートメタル1b、2b間の寸法と略同一である。
【0029】
電気発熱体9は図2〜4に示す構造になっており、板状の発熱体素子9aと、この発熱体素子9aの表裏両面に配置された細長の平板状の電極板9b、9cとからなる3層のサンドウイッチ構造になっている。そして、この電極板9b、9cの周囲を全周にわたって電気的絶縁材料からなる被覆部材9dにより被覆している。ここで、発熱体素子9aは所定の設定温度(例えば、200°C付近)T0 にて抵抗値が急増する正の抵抗温度特性を有する抵抗体材料(例えば、チタン酸バリウム)からなるPTCヒータ素子であり、その板厚は1.0〜2.0mm程度である。
【0030】
発熱体素子9aの両電極板9b、9cはアルミニュウム、銅、ステンレス等の導電金属材から成形されており、その板厚は0.1〜0.5mm程度である。この両電極板9b、9cの長手方向の寸法(図1の左右方向の寸法)は保持板10と略同一である。そして、この両電極板9b、9cの長手方向において発熱体素子9aは複数箇所(図4の例では4箇所)配置されている。発熱体素子9aと両電極板9b、9cは互いに圧接することにより、両者間の電気的導通を得るようにしてある。
【0031】
被覆部材9dが保持板10の板面10c、10dの内側面に圧接するようにして、電気発熱体9は保持板10の内部に組み付けられる。ここで、被覆部材9dは保持板10と両電極板9b、9cとの間の電気的な絶縁作用を果たすものであるが、発熱体素子9aの熱を保持板10に伝導する役割を果たすため、保持板10と両電極板9b、9cとの間の被覆部材9dの厚さt1 は25μ〜100μ程度の薄膜状にして、良好な熱伝導作用を確保している。
【0032】
一方、発熱体素子9aの側方における被覆部材9dの厚さt2 は1〜2mm程度に厚くして、発熱体素子9aの保護を図るようにしてある。被覆部材9dの具体的材質としては、高耐熱性の樹脂(例えば、ポリイミド樹脂等)が好ましい。
上記電極板9bは正極側電極板であり、また、上記電極板9cは負極側電極板であり、それぞれ外部回路との電気接続用の端子部9e、9fが一体成形されている。この両端子部9e、9fは本例では熱交換用コア部3の後方側(空気流れ方向Aの下流側)に突出している。また、正極側電極板9bの端子部9eは図1に示すように正極側電極板9bの右側端部に形成され、負極側電極板9cの端子部9fは負極側電極板9cの左側端部に形成されている。
【0033】
なお、各電気発熱体9の電極板9b、9cに一体成形された端子部9e、9fには、図示しない外部制御回路が電気接続され、この外部制御回路を介して車載電源から各電気発熱体9に通電されるようになっている。ここで、端子部9e、9fは一体成形でなく溶接等により電極板9b、9cに接合してもよいことはもちろんである。
【0034】
12、13はステンレスのような耐食性に優れた金属材料からなる締結(バンド)部材であって、熱交換用コア部3の空気入口側の面および空気出口側の面の両方に配置される。締結部材12、13はその両端に折り曲げ形状からなる引掛け部を有しており、この引掛け部を上下のサイドプレート8a、8bの長手方向の中央部に形成された係止溝部8c、8dに引掛けて、上下のサイドプレート8a、8bの間に装着する。この締結部材12、13の装着により、電気発熱体9を保持板10の板面10c、10d間に圧接保持させる締付け力を熱交換用コア部3に対して作用させる。なお、図1では、コア部3の幅方向(図1の左右方向)の中央の1箇所のみに締結部材12、13を装着しているが、コア部3の幅方向の複数箇所に締結部材12、13を装着してもよいことはいうまでもない。
【0035】
また、保持板10はU字状曲げ形状からなる閉塞端部10aを有しているから、開口部10b側にのみ締結部材12を設置するだけで、電気発熱体9の保持固定が可能となる。
図5は本実施形態の暖房用熱交換器Hを適用した車両用空調装置の概要を示すもので、樹脂製の空調ケース14の上流側に配置された電動送風ファン15により、車室内空気または車室外空気が吸い込まれて、冷凍サイクルの蒸発器(冷房用熱交換器)16に送風され、ここで送風空気は冷却、除湿される。次に、この冷風はエアミックスドア17により暖房用熱交換器Hを通過する流れと、バイパス通路18を通過する流れとに分岐され、暖房用熱交換器Hで加熱される温風とバイパス通路18を通過する冷風の風量割合をエアミックスドア17の回動量により調整して、車室内への吹出空気温度を制御するようになっている。
【0036】
なお、エアミックスドア17を廃止して、暖房用熱交換器Hに循環する温水量を温水制御弁により制御して吹出空気温度を制御するタイプの車両用空調装置に対しても本発明は同様に適用できる。
次に、上記した暖房用熱交換器の製造方法を説明すると、まず、最初に図1に示す熱交換器構成を組み付けるコア組付工程を行う。すなわち、熱交換用コア部3のチューブ6とコルゲートフィン7を交互に積層するとともに、熱交換用コア部3のうち、電気発熱体9が設置される部位(図1の4箇所の斜線部)では、隣接するコルゲートフィン7の折り曲げ頂部の間に、チューブ6の長手方向に延びる断面U字状の保持板10を配置する。ここで、この保持板10の対向する2つの板面10c、10dの間隔を所定間隔L1 に保持するために、この保持板10の内部に、この所定間隔L1 の板厚を持ったダミー板(図示せず)を挿入する。
【0037】
このダミー板は後述の一体ろう付けの工程に対する耐熱性を有し、かつアルミニュウムろう付けされない特性を持った材質(例えば、カーボン等)で形成しておく。この組付工程で、タンク1、2、パイプ4、5、およびサイドプレート8a、8bも組み付けることはもちろんである。
次に、上記のごとくして、組み付けた熱交換器組付体の組付状態を図示しない適宜の治具により保持して、ろう付け炉内に搬入し、ろう付け工程を行う。すなわち、ろう付け炉内で熱交換器組付体をろう付け温度(600°C程度)に加熱して、熱交換器各部材のアルミニウムクラッド材のろう材を溶融し、熱交換器組付体の各部材間を一体ろう付けする。
【0038】
ろう付け終了後に、熱交換器組付体をろう付け炉から搬出し、常温まで熱交換器組付体の温度が低下した後に、電気発熱体9の組付工程を行う。すなわち、電気発熱体9はそれ単独で、熱交換器組付体とは別に、板状の発熱体素子9aの表裏両面を平板状の電極板9b、9cにより挟み込んで3層のサンドウイッチ構造とし、電極板9b、9cの周囲を全周にわたって被覆部材9dにより被覆しておく。
【0039】
そして、熱交換器組付体の熱交換用コア部3における4箇所の保持板10の内側に挿入されているダミー板を取り出す。この後に、保持板10の対向する2つの板面10c、10dの内側に形成される所定間隔L1 の空間に、開口部10bから閉塞端部10a側へ向かって電気発熱体9を挿入する。このとき、被覆部材9dが保持板10に圧接するようにして、電気発熱体9を保持板10内に組み付ける。
【0040】
この電気発熱体9の組付の後に、締結部材12、13の両端の引掛け部を上下のサイドプレート8a、8bの係止溝部8c、8dに引掛けて、上下のサイドプレート8a、8bの間に締結部材12、13を熱交換用コア部3が圧縮されるように装着する。
これにより、電気発熱体9を保持板10の内側に圧接保持させる締付け力を熱交換用コア部3に対して作用させ、電気発熱体9を保持板10の内側に確実に保持固定できる。また、同時に、電気発熱体9の内部において、発熱体素子9aの表裏両面が平板状の電極板9b、9cに確実に圧接するので、小さな接触抵抗で良好な電気導通状態が得られる。
【0041】
次に、上記構成において作動を説明する。車室の暖房を行うときには、図5の空調用送風ファン15が作動して、暖房用熱交換器Hのコア部3の偏平チューブ6とコルゲートフィン7との間の空隙部に矢印Aのように暖房用空気が通過する。一方、車両用エンジンのウォータポンプ(図示せず)の作動によりエンジンからの温水(熱源流体)が入口パイプ4より温水入口側タンク1内に流入する。
【0042】
そして、温水は、入口側タンク1にて多数本の偏平チューブ6に分配され、この偏平チューブ6を並列に流れる間にコルゲートフィン7を介して暖房用空気に放熱する。多数本の偏平チューブ6を通過した温水は、温水出口側タンク2に流入し、ここで集合され、出口パイプ5から温水は熱交換器外部へ流出し、エンジン側に還流する。
【0043】
一方、暖房時において、エンジンからの温水の温度が設定温度(例えば、80°C)より低いときは、外部制御回路から両電極板9b、9cの端子部9e、9f間に車載電源の電圧を加える。これにより、発熱体素子9aが通電され発熱する。発熱体素子9aの発熱は電極板9b、9c、被覆部材9d、保持板10を経て、両側のコルゲートフィン7に伝導されて、このコルゲートフィン7から暖房用空気に放熱される。従って、温水の低温時でも暖房空気を速やかに加熱して即効暖房を行うことができる。
【0044】
なお、電気発熱体9の発熱体素子9aは所定の設定温度T0 にて抵抗値が急増する正の抵抗温度特性を有するPTC素子であるから、周知のごとく、その発熱温度を設定温度T0 に自己制御する自己温度制御機能を備えている。
ところで、車両用空調装置では、図5に示すように、空調ケース14内において冷房用熱交換器16の下流側に暖房用熱交換器Hが配置されているので、冷房用熱交換器16で発生した凝縮水が空気流れとともに暖房用熱交換器Hに向かって飛散し、暖房用熱交換器Hの空気上流側の面に付着することがある。また、外気導入口より雪が空調ケース14内に入り込み、送風ファン15の作動により雪が飛散、溶融して暖房用熱交換器Hの空気上流側の面に付着することもある。
【0045】
しかし、本実施形態によると、保持板10のU字状曲げ形状からなる閉塞端部10aが熱交換用コア部3の空気入口側に向き、他端側の開口部10bが熱交換用コア部3の空気出口側に向くように、保持板10の配置方向が設定されているから、凝縮水等が暖房用熱交換器Hの空気上流側の面に付着しても、閉塞端部10aにより凝縮水等が保持板10の内側に進入するのを確実に防止できる。
【0046】
従って、凝縮水等が電気発熱体9に付着することがないので、電気発熱体9の電気絶縁性の薄膜状の被覆部材9dに万一亀裂等が発生しても、水の付着よる電気的ショート事故等の不具合が発生することもない。
さらに、本実施形態では図3に示すように、断面U字状保持板10の開口部10bを電気発熱体9の空気下流側端部より若干量突出させているから、万一、保持板10の外表面を水が伝わってきて、開口部10bの部位まで到達しても、水が直接、電気発熱体9上に付着しにくいという利点がある。
【0047】
また、電気発熱体9の電気接続用の端子部9e、9fを熱交換用コア部3の空気流れ方向Aの下流側に突出させているので、端子部9e、9fへの水付着を避けることができ、端子部9e、9fの劣化、電気的ショート、漏電等の不具合を防止できる。 また、電気発熱体9を断面U字状の保持板10内部で安定に保持できるから、電気発熱体9の位置ずれの心配も少ない。
【0048】
また、波形状を有する複雑な形状からなるコルゲートフィン7に、予め保持板10を接合しておき、この保持板10の板面10c、10dの平板形状に沿って電気発熱体9の組付を行うから、電気発熱体9の組付時にコルゲートフィン7の波形状をつぶすことがない。従って、電気発熱体9をコルゲートフィン7の間に配置する構成であっても、コルゲートフィン7の波形状を維持し伝熱性能を確保できる。
【0049】
また、コルゲートフィン7に対して電気発熱体9を直接接合する場合には、コルゲートフィン7の折り曲げ高さに不揃いがあると、コルゲートフィン7の折り曲げ頂部と電気発熱体9との間に隙間が発生して、電気発熱体9の熱を効率よくコルゲートフィン7に伝導できない場合が生じる。これに反し、本実施形態によれば、コルゲートフィン7と保持板10とを予めろう付けしているので、コルゲートフィン7の折り曲げ高さに多少の不揃いがあっても、ろう付け時に溶融ろう材が毛細管現象によりコルゲートフィン7の折り曲げ頂部と保持板10との隙間に浸透して、この隙間を埋めることができる。そのため、コルゲートフィン7の各折り曲げ頂部を保持板10に確実に接合でき、電気発熱体9の発生熱を保持板10からコルゲートフィン7に効率よく伝導できる。
【0050】
また、電気発熱体9において、発熱体素子9aおよび電極板9b、9cは被覆部材9dにより被覆されて、保持板10に対して電気的に絶縁されているから、暖房用熱交換器Hと電気絶縁して各電気発熱体9に通電することができる。従って、暖房用熱交換器Hの金属部材に電流が流れることがなく、暖房用熱交換器Hの金属部材(チューブ等)が電食により腐食するのを防止できるとともに、暖房用熱交換器Hの安全性を高めることができる。
【0051】
(第2実施形態)
図6は第2実施形態であり、断面U字状保持板10の開口部10bを電気発熱体9の端部より若干量突出させるとともに、開口部10bをコルゲートフィン7より空気下流側部位においてスカート状に外方へ広げるようにしている。これにより、保持板10の外表面を開口部10bの部位まで到達した水が、直接、電気発熱体9上に付着するのをより一層防止できる。
【0052】
(第3実施形態)
図7は第3実施形態であり、第1実施形態の暖房用熱交換器Hは、図1に示すように、温水入口側タンク1から温水出口側タンク2に向かって、全部の偏平チューブ6を温水が一方向(図1の左側から右側)に流れる、いわゆる全パス(一方向流れ)タイプのものであるが、第3実施形態の暖房用熱交換器Hは温水をUターンして流すタイプのものである。
【0053】
すなわち、熱交換用コア部3の一端側に位置するタンクを温水入口側タンク1と温水出口側タンク2とに分割し、熱交換用コア部3の他端側に温水をUターンさせる中継タンク19を設け、温水入口1からの温水を入口側タンク1からコア部3の左側の偏平チューブ6群を通して中継タンク19内に流入させる。そして、この中継タンク19にて温水をUターンさせてコア部3の右側の偏平チューブ6群を通して出口側タンク2に流入させ、温水出口5から温水を熱交換器外部へ流出させる。このようなUターン流れタイプの暖房用熱交換器Hにおいても、第1実施形態と同様な構成にて電気発熱体9をコア部3の所定部位に偏平チューブ6の代わりに設置できる。
【0054】
(第4実施形態)
暖房用熱交換器Hのコア部厚さDは、熱交換器伝熱性能の差異により種々変更され、それに伴って、専用の電気発熱体9を設定すると、電気発熱体9の種類が増えてコスト高となる。そこで、第4実施形態では、このコア部厚さDが変更されても、同一の電気発熱体9を共通使用できるようにしたものである。
【0055】
図8は第4実施形態を示すもので、図8の熱交換器では、コア部厚さ方向(空気流れ方向A)に偏平チューブ6を2列配置しており、そのため、コア部厚さDが図3の2倍近くになっている。その結果、保持板10のコア部厚さ方向の寸法は電気発熱体9のコア部厚さ方向の寸法よりかなり大きくなる。そこで、保持板10のコア部厚さ方向の途中にストッパー部10eを形成して、電気発熱体9のコア部厚さ方向の位置決めを行うようにしたものである。
【0056】
より具体的に説明すると、保持板10の対向する2つの板面10c、10dの途中部位を内側方向へ突出させて凸部を形成し、この凸部同志を当接し、接合することによりストッパー部10eを構成している。
第4実施形態によると、電気発熱体9のコア部厚さ方向の寸法に比して保持板10のコア部厚さ方向の寸法が大幅に大きくなる構成であっても、保持板10のストッパー部10eにより電気発熱体9のコア部厚さ方向の位置決めを確実に行うことができるので、コア部厚さDの異なる暖房用熱交換器Hに対しても同一の電気発熱体9を共通使用できる。
【0057】
(第5実施形態)
図9は第5実施形態であり、第4実施形態によるストッパー部10eの変形例である。すなわち、第5実施形態では保持板10の内側に、別体(適宜の樹脂または金属製)のストッパー部材10fを配置して、第4実施形態と同じ効果を得るようにしたものである。
【0058】
(第6実施形態)
図10は第6実施形態であり、第4実施形態によるストッパー部10eの変形例である。すなわち、第6実施形態では保持板10の対向する2つの板面10c、10dのうち、片側の板面10cのみから内側方向へ突出する凸部を形成し、この凸部のみでストッパー部10eを形成している。
【0059】
(第7実施形態)
図11は第7実施形態であり、第4実施形態に対して、保持板10のストッパー部10eと閉塞端部10aとの間に補強リブ10gを形成している。この補強リブ10gは2つの板面10c、10dの途中部位を内側方向へ突出させた凸部からなる。この補強リブ10gの形成により保持板10のストッパー部10eと閉塞端部10aとの間の部分の剛性が高まるので、この部分での保持板10の変形を抑制できる。
【0060】
(他の実施形態)
なお、第7実施形態における補強リブ10gを2つの板面10c、10dのうち、いずれか一方のみに形成してもよい。
また、上記図8〜11におけるストッパー部10eおよび補強リブ10gは、コア部3のチューブ長手方向(図1の左右方向)の全長にわたって連続的に形成してもよく、あるいは不連続に形成することもできる。
【0061】
また、上記の実施形態では、車両暖房用熱交換器について説明したが、本発明は車両用に限定されることなく、種々な用途の暖房用熱交換器に広く適用可能である。
また、電気発熱体9の設置形態を図1の形態に限らず、暖房用熱交換器の仕様の変化に対応して種々変更し得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す暖房用熱交換器の斜視図である。
【図2】図1の電気発熱体設置部の拡大斜視図である。
【図3】図1の電気発熱体設置部の断面図である。
【図4】(a)は本発明の一実施形態の電気発熱体の一部破断斜視図、(b)は同電気発熱体の横断面図、(c)は同電気発熱体の縦断面図、(d)は同電気発熱体の平面図である。
【図5】本発明による暖房用熱交換器を適用した車両空調装置の通風系の概略断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す電気発熱体設置部の断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す暖房用熱交換器の斜視図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示す電気発熱体設置部の断面図である。
【図9】本発明の第5実施形態を示す電気発熱体設置部の断面図である。
【図10】本発明の第6実施形態を示す電気発熱体設置部の断面図である。
【図11】本発明の第7実施形態を示す電気発熱体設置部の断面図である。
【符号の説明】
1、2…タンク、3…熱交換用コア部、6…偏平チューブ、
7…コルゲートフィン、9…電気発熱体、9a…発熱体素子、
9b、9c…電極板、9d…被覆部材、9e、9f…端子部、
10…保持板、10a…閉塞端部、10b…開口部、10c、10d…板面、
10e…ストッパー部、10f…ストッパー部材、10g…補強リブ、
12、13…締結部材。
Claims (11)
- 熱源流体が流通する偏平チューブ(6)を多数本並列配置するとともに、この多数本の偏平チューブ(6)の間にコルゲートフィン(7)を接合することにより熱交換用コア部(3)が構成されており、
この熱交換用コア部(3)の一部の部位に電気発熱体(9)を設置する暖房用熱交換器において、
前記熱交換用コア部(3)のうち、前記電気発熱体(9)が設置される部位では、隣接するコルゲートフィン(7)の折り曲げ頂部相互の間に、前記偏平チューブ(6)の長手方向に延びる断面U字状の保持板(10)を配置し、
この保持板(10)はその全長にわたって断面U字状になっており、
この保持板(10)のU字状曲げ形状からなる閉塞端部(10a)が前記熱交換用コア部(3)の空気入口側に向き、他端側の開口部(10b)が前記熱交換用コア部(3)の空気出口側に向くようにし、
前記保持板(10)の対向する2つの板面(10c、10d)相互の間に所定間隔(L1 )を設定した状態で、この2つの板面(10c、10d)をそれぞれ前記コルゲートフィン(7)の折り曲げ頂部に接合し、
前記開口部(10b)から前記保持板(10)の内部に前記電気発熱体(9)を電気絶縁して組み付け、
さらに、前記熱交換用コア部(3)に、前記電気発熱体(9)を前記保持板(10)の内部で圧接保持するように締付け力を作用させる締結部材(12、13)を備えることを特徴とする暖房用熱交換器。 - 前記開口部(10b)が前記電気発熱体(9)の端部より空気流れ下流側に突出していることを特徴とする請求項1に記載の暖房用熱交換器。
- 前記開口部(10b)がスカート状に広がっていることを特徴とする請求項1または2に記載の暖房用熱交換器。
- 前記熱交換用コア部(3)の空気流れ方向の寸法であるコア部厚さ(D)に対して、前記保持板(10)のコア部厚さ方向の寸法が同等であり、
一方、前記電気発熱体(9)のコア部厚さ方向の寸法が前記保持板(10)のコア部厚さ方向の寸法より小であり、前記保持板(10)に、前記電気発熱体(9)のコア部厚さ方向の位置決めを行う位置決め手段(10e、10f)が備えられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の暖房用熱交換器。 - 前記位置決め手段は、前記2つの板面(10c、10d)のうち少なくとも一方から内側方向へ突出するストッパー部(10e)にて構成されていることを特徴とする請求項4に記載の暖房用熱交換器。
- 前記ストッパー部(10e)と前記閉塞端部(10a)との間に位置する補強リブ(10g)が前記2つの板面(10c、10d)のうち少なくとも一方に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の暖房用熱交換器。
- 前記位置決め手段は、前記保持板(10)とは別体で形成され、前記電気発熱体(9)と前記閉塞端部(10a)との間に収容されたストッパー部材(10f)にて構成されていることを特徴とする請求項4に記載の暖房用熱交換器。
- 前記偏平チューブ(6)、前記コルゲートフィン(7)および前記保持板(10)はアルミニュウムからなり、一体ろう付けされていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の暖房用熱交換器。
- 前記電気発熱体(9)に、正極側電極板(9b)および負極側電極板(9c)と、この両電極板(9b、9c)の間に配置された発熱体素子(9a)とを備えるとともに、
この両電極板(9b、9c)の周囲を電気絶縁材料からなる被覆部材(9d)により被覆し、
この被覆部材(9d)の表面が前記保持板(10)の内側面に圧接するようにして、前記電気発熱体(9)を前記保持板(10)の内部に組み付けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の暖房用熱交換器。 - 前記正極側電極板(9b)および前記負極側電極板(9c)に、それぞれ外部回路との電気接続用の端子部(9e、9f)が一体成形されており、
この端子部(9e、9f)は、前記正極側電極板(9b)および前記負極側電極板(9c)から前記熱交換用コア部(3)の空気下流側に突出していることを特徴とする請求項9に記載の暖房用熱交換器。 - 前記締結部材(12)を前記保持板(10)の開口部(10b)側にのみ備えることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の暖房用熱交換器。
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