JP3793861B2 - 自動点火用ガスコック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガステーブルこんろ,ガスストーブ等のガス燃焼機器における自動点火用ガスコックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、ガスこんろにおいては、点火装置と火力の調節装置、つまり電極間に火花を飛ばして燃料ガスに着火させる点火装置と、こんろバーナへ供給する燃料ガス流量を調節するガス量調節装置とが設けられ、それぞれの操作が共通の操作軸で行なわれるものが知られている。例えば、図5に示すように、操作軸6Aの押し回し操作により閉子3Aを回動させてパイロット通路4Aおよび主ガス通路孔2Aを開き、操作軸6Aを最大回動した時点で火花を飛ばしてパイロットバーナ45に点火しパイロットバーナ45より主バーナ46に自動的に火移り着火し、着火後押操作を解除してパイロット通路4Aを閉じる。そして、操作軸6Aの逆回動操作によりガス流路内に設けられた閉子3Aを回動させて流路面積を狭めてガス量調節を行なっている。
尚、流路は閉子3Aに穿設された直径5mm程度の主ガス通路孔2A1個とコック本体のメイン孔5Aとが重合することで形成され、閉子3Aを回動させるとそれぞれの孔が偏芯してその開口面積を狭めていく。また、主バーナ46の最大ガス量を規制しているのはノズル7Aの孔7Bであり、その孔7B(一般的にインプット4000キロカロリーのLPガス用ノズルの孔径は1.0mm程度である。)の開口面積以下に主ガス通路孔2Aが狭められるとガス量が絞られて火力は減少していく。
【0003】
つまり、これらの従来の装置は、閉子3Aが全開になりガス量が能力最大の大流量の状態で点火するように設定され、その後ガス流路の開口面積を絞り火力を調整するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、点火時のガス流量が能力最大の大流量の場合には、勢よく着火するため、使用者の袖を焦がしたり、使用者に恐怖感を与えてしまうことがある。 特に、高カロリーバーナの普及に伴って、強火点火時での不快感(恐怖感)は看過できない。そこで、閉子3Aが全開に達する前の中火相当の中流量において点火装置が作動する状態に設定することも考えられるが、点火動作とガス量調節動作とをタイミングよく連動させることは難しく生産性が著しく悪くなるといったことが生じてしまう。即ち、発熱量の高いLPガス(液化石油ガス)では高カロリーバーナ用の燃料噴出ノズル7Aの孔7B直径は1mm程度の小径であり中火相当の中流量に調整するためにはガス流路(直径5mmの孔)の流路面積を燃料噴出ノズル孔7B径より更に小さい面積(直径約0.7mm相当の面積)に絞る必要がある。そのため、点火動作とガス量調節動作とのタイミングのばらつきにより、設定した回転角に僅かなズレが生じてもガス流路の面積は大きく変化して過大ガス量又は過小ガス量が供給されることになり、良好な着火が損なわれるといった問題が生じてしまう。
【0005】
本発明は上記課題を解決し、安定した中火点火を行ない良好な着火性を維持すると共に、着火時での使用者に与える不快感を低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載の自動点火用ガスコックは、コック本体内に回動可能に組付けられ、その回動位置に応じて燃料ガス供給路を閉止状態から最大ガス量まで調整する閉子と、
上記閉子の閉止状態からガス量増大側への回動操作と連動して作動する点火装置とを備えた自動点火用ガスコックにおいて、
上記閉子の回動操作領域の中間部に、その前後の領域よりも操作量に対するガス量変化の少ない小変化領域を設け、該小変化領域のガス量を中火相当に設定するとともに、上記閉子が該小変化領域に位置するとき上記点火装置が作動するように設定したことを要旨とする。
【0007】
上記課題を解決する本発明の請求項2記載の自動点火用ガスコックは、上記閉子に中火相当に流量を規制する中孔と、最大ガス量の大孔とを回動方向に所定距離はなれた位置に穿設し、該閉子のガス量増大側への回動操作により該中孔が全開し、且つ、該大孔が閉じている時に上記点火装置を作動させて、その後上記大孔が開き始めるように設定したことを要旨とする。
【0008】
上記課題を解決する本発明の請求項3記載の自動点火用ガスコックは、上記中孔の出口部分を拡開したことを要旨とする。
【0009】
上記構成を有する請求項1記載の自動点火用ガスコックは、点火時の回動操作により閉子が小変化領域の位置にくると点火装置が作動する。小変化領域のガス量は中火相当に設定され、その前後の領域よりも操作量に対するガス量の変化が少なくなっている。従って、点火装置の作動タイミングが若干ずれても点火装置の作動時におけるガス量の変化はほとんどなく常に中火相当のガス量が供給される。
尚、小変化領域は操作量に対するガス量の変化を少なくしたが、ガス量の変化を無しにしても当然よい。また、回動操作領域の中間部とは、その前後の回動操作によるガス量変化が大きい位置を示す。
【0010】
上記構成を有する請求項2記載の自動点火用ガスコックは、点火時の回動操作により中孔が全開になり、そのまま所定位置まで回動し、その後大孔が開き始める。点火装置の作動を中孔が全開した後に行なうように設定しているので、作動時のガス流路は大孔が開き始めるまで所定の操作期間、中孔のみが開口した状態になる。つまり、回動操作量に対してガス量変化が無い状態になる。従って、若干点火の作動タイミングがズレても、点火時のガス量は中火相当の中流量に保たれる。つまり、大孔と中孔とを穿設するといった簡単な構成で容易に中火点火を行なうことができる。
【0011】
また、請求項3記載の自動点火用ガスコックは、中孔の端部を拡開したのでコック本体との摺動により中孔の外周に異物が付着しても内径寸法は確保され設定流量の供給は保持される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明確にするために、以下、本発明の自動点火用ガスコックの好適な実施例について説明する。
図1は、一実施例としてのガスこんろに用いる自動点火用ガスコックの概略構成図である。
【0013】
図1に示すように、自動点火用ガスコックは、点火・消火・ガス量調節操作用ツマミ5(以下操作ツマミと呼ぶ)と、テーパ状内孔8と円筒状内孔9,10を備えたコック本体1と、コック本体1のテーパ状内孔8に回動可能に組付けられてメインガス通路2を開閉する閉子3と、閉子3の中心部を貫通して軸方向へ進退移動可能に組付けられた弁軸15と、コック本体1の円筒状内孔9に装備されて操作軸6の押動,回動を伝達して弁軸15の移動や閉子3の回動を行なう操作機構30と、コック本体1の円筒状内孔10に弁軸15と関連させたマグネット安全弁20と、操作軸6の回動操作に連動して作動する点火装置40によって構成されている。
【0014】
閉子3は、図面の左端部に操作軸の押動,回動を伝達する係合突起22と、所定の回動(本実施例では5度)でパイロットガス通路4と連通するパイロットガス通路孔27と、弁軸15の中間部に形成した凹部7の移動によりパイロットガス流路の開閉を行なうパイロット弁17と、90度往復回動することによりメインガス通路2を開閉させるメインガス通路部26とから構成されている。
尚、凹部7は弁軸15と閉子3との間に互いに離反する方向に付勢するように介装したバネ12によりパイロット弁17の図面左側に位置し、ガス流路は閉じられた状態に保たれている。
【0015】
メインガス通路部26は、図2(イ)のA−A断面に示すように、中孔26cと大孔26aとが閉子3の同一周上に穿設されている。
中孔26cは、出口部分26bが階段状に拡開され、図2(ロ)に示すように、端部26bから反時計回りの周方向にスリット26dが設けられている。また、中孔26cは大孔26aから回動方向に所定距離はなれた位置に穿設されている。つまり、閉子3をガス量増大側に回動(図面反時計方向)した場合、中孔26cが全開の状態で大孔が開き始めるまで所定の回転角を移動するように穿設されている。さらに、回動操作により中孔が閉じていき大孔が開き始めた場合、それぞれの孔の開口面積の合計は中孔26cの開口面積より小さくならない位置に穿設されている。
尚、大孔26aの大きさは、例えば、こんろバーナに使用する場合、能力大のガス量はノズルにより規制しているため閉子3の通路面積はそのノズル径の面積より大きく、一般的に、燃料ガスの種類,通路の圧力損失,シール材による詰りの影響等を考慮して4000キロカロリー程度の能力の器具では直径5mm程度の孔を穿設している。
また、中孔26cの大きさは、この径により絞り時のガス量を規制するため、正確な精度のよい穴を穿設する必要があり、例えばLPガスで中火相当の2000キロカロリー相当の流量を供給する場合、直径0.7mm程度の孔を穿設している。
【0016】
操作機構30は、図1に示すように、断面角形の操作軸6と、その関連部品のピン23,操作カム板18と、操作カム板18を係止する係止部16とにより構成されている。
ピン23は、操作軸6の先端部を交差方向に貫通してその両端部を外方に突出させている。操作カム板18は、図6の側面図と正面図とに示すように、外周に複数の係合部21を有する円盤形状で操作軸6に嵌合して係止リング44とバネ43とにより固定されている。係止部16は、高さの異なる複数の突片(16a,16b,16c,16d)が取付板33Bと一体に形成され、操作カム板18の押動された位置に応じて係合部21と係合して操作カム板18の回動をストップさせるように構成されている。
尚、取付け板33Bは、コック本体1の円筒状内孔9の開口部に止めねじ34により取付け固定されている。
【0017】
操作軸6は、コック本体1の円筒状内孔9内に弁軸15により閉子3と離間する方向に付勢された状態で組付けられ、ピン23を係合突起22に嵌入させて閉子3を連動するようにしている。また、操作軸6に固定された操作カム板18は取付板33Bに当接している。
尚、操作カム板18が取付板33Bに当接した状態では、図6(A)に示すように、係止部16の突片16b,16c,16dに操作カム板18の係合部21が当接して回動不可に設定されている。そして、操作カム板18が軸方向に移動すると最初に突片16b,16cとの係合が解除するように設定されている。更に操作カム板18を軸方向に移動させると庇を持った突片16aに規制され所定の角度しか回動できないように設定されている。
【0018】
マグネット安全弁20は、ガス導入口11とテーパ状内孔8との間に形成された弁シート部29と、弁シート部29に接離可能に対設したマグネット弁13と、マグネット弁13を閉方向に付勢するばね14と、軸19を介してマグネット弁13と一体的に形成した吸着片25とからなり、吸着片25はマグネットの吸着面に吸着、離脱可能に設けられた構成になっている。そして、例えば、こんろのメインバーナに臨ませた熱電対の熱起電力が消失したときマグネット弁13がその弁シート部29に圧接されてガスの供給を断つようになっている。また、弁軸15の前進移動によりマグネット弁13の押動開弁及び吸着片25のマグネット32の吸着面への押し当てとが連動して行なえるようになっている。
【0019】
点火装置40は、圧電点火装置で、打撃すると電圧を生じる圧電素子31と、打撃用ハンマー38と、打撃用ハンマー38を上方に付勢するバネ35と、バネ35の付勢力に抗して打撃用ハンマー38を下方に下げる操作軸6の回動操作に連動したトリガー37とからなり、それぞれ取付板33Aに固定されている。
尚、トリガー37の取付け穴は操作軸6の形状と同じ角形に形成し、操作軸6に挿入するとともにバネ39で固定され操作軸6と連動して中孔26cが全開した時に動作するように設定されている。
【0020】
ここで、点火操作とガス量調節について説明する。
点火時に操作ツマミ5を操作して操作軸6を止位置(消火位置)の状態から弁軸15のバネ12の付勢力に抗して押動すると、操作軸6と一体的に形成した操作カム板18が前進(図1において右方向に移動することを示す)して係止部16から解除されるとともに、弁軸15が押されて前進してその凹部7が移動してパイロットガス流路を開にする。更に、マグネット安全弁20のバネ14に抗してマグネット弁13を弁シート部29から離間し開放するとともに、軸19と一体的に形成した吸着片25をマグネット32の吸着面28に押し当てる。そして、操作軸6を、反時計方向に回動させると操作軸6のピン22と連動して閉子3が消火位置から回動し、パイロットガス通路孔27がパイロット流路4に連通するとともに、図3に示すように、メインガス通路部26の中孔26cが止位置から開位置に移動してメイン流路穴2と連通する。そして、これに伴ってガスが矢印(図1のガス流路内の矢印)に沿って流れる。同時に、操作軸6に嵌着固定された操作カム板18は前進して係止部16の突片に規制され所定の角度しか回動できない位置に移動する。
尚、操作カム18による回動規制についての詳細は後述する。
【0021】
閉子3を通過するガスの流量は、閉子3の回転角の位置により決定される。つまり、操作ツマミ5を操作して閉子3を回動しメインガス通路部26が、図3(D)に示すように、全開の強火位置にある時には大流量となり、図3(B)に示すように、閉子3のメインガス通路部26の中孔26cの外周に設けられたスリット26dにより流量が供給される弱火位置にある時にはとろ火相当の小流量となる。
【0022】
メインガス通路部26は、図3(C)に示すように、操作ツマミ5を所定の回転角(本実施例では45度)回動すると中孔26cが全開し、更に所定の回転角(本実施例では10度)回動して大孔26aが開き始めるまで中孔26cがメイン流路穴2を移動するのみでガス流路面積は変化せず一時的にメインバーナ(図示略)に供給されるガスが一定量に保たれる(本実施例では最大ガス量の半分程度のガス量が供給される)。
【0023】
閉子3のガス量調整位置に対するガス量は、図4に示すように、中火位置(C)に達すると中流量のガスが供給され、その位置から所定の回転角の間において一定の量が供給される。そして、大孔26aが開き始め強火位置(D)に達すると大流量が供給される。その後、操作ツマミ5を時計回りに回動させて弱火位置(B)まで絞ると中孔26cが閉じ始めて小流量となりとろ火が形成される。
【0024】
点火装置40の点火動作は、中火位置(C)に設定された時、圧電素子31打撃用のハンマー38が、図7(C)に示すように、トリガー37によりバネ35に抗して付勢され、圧電素子31を打撃する。そして、圧電素子31の打撃直後に操作カム板18により操作軸6と操作ツマミ5はそれ以上の回動ができなくなる。従って、点火時にはメインガス通路部26は中火相当のガス量に設定された中孔26c以外に流路が開かれることはなく、メインバーナに中火相当より多いガス量が供給されることはなく打撃のタイミングに若干のバラツキが生じても点火時におけるメインバーナへのガス量は変化しない。こうして、電極(図示略)に火花放電してパイロットバーナに(図示略)点火するとともにメインバーナに着火する。そして、メインバーナにより熱電対が加熱されるためその熱起電力によりマグネット32が励磁され、吸着片25を吸着しマグネット弁13を開状態に保持する。
【0025】
パイロットバーナ及びメインバーナへの点火後、操作ツマミ5から手を放して弁軸15への押力を解くと、操作軸6は弁軸15を介してバネ12の付勢力で後退(図1において左方向に移動することを示す)し操作カム板18の規制が解除され、操作軸6は大流量側,小流量側に回動自在となる。また、凹部7も後退してパイロット弁17の位置から外れるためパイロットガス流路が遮断されパイロットバーナのみ消火する。
【0026】
点火動作終了後、操作カム板18の規制が解除された後、操作ツマミ5を更に反時計回動する(回転角90度)と、図3(D)に示すように、メインガス通路部26は全開となりメインバーナに大火炎が形成されるガス量が供給される。逆に、操作ツマミ5を時計方向に回動させることによりメインガス通路部26の開度が狭められて供給ガス量は絞られる。そして、メインガス通路部26がスリット26dのみがメインガス通路2に臨むようになった場合、とろ火が形成されるガス量が供給されるように設定されている。消火は、更に操作ツマミ5を時計方向に回動させると、図6(A)に示すように、最初の止位置(消火位置)でロックされる。その間に、閉子3のメインガス通路孔27は閉じられるのでガス導入口11とメインガス通路2との連通が遮断され、メインバーナは消火する。そして、熱電対の加熱も停止されるため、その熱起電力が低下してマグネット32による吸着片25の吸着が解かれマグネット弁13はバネ14の付勢力で弁シート部29に圧接して閉止されガスの供給を完全に遮断する。
【0027】
ここで、点火操作と操作カム18による回動規制について説明する。
点火時、点火ツマミ5の押し操作で、図6(A)と図6(B)に示すように、操作カム板18が前進して係止部16の突片16b,16cから解除されるとともに、突片16b,16cを越えて突片16aの庇の高さ位置にくる。そして、点火ツマミ5の回動操作で、操作軸6を反時計方向に回動させると、図6(C)に示すように、圧電素子31の打撃直後に操作カム板18の係止面21aが係止部16の突片16aの庇で係止されるので、操作カム板18と嵌入固定されている操作軸6と操作ツマミ5はそれ以上の回動ができなくなる。従って、点火時にはメインガス通路部26は中火相当のガス量に設定された中孔26cしか流路は開かれない。そして、パイロットバーナ及びメインバーナへの点火後、操作ツマミ5から手を放して弁軸15への押力を解くと、操作軸6は弁軸15を介してバネ12の付勢力で後退させられ操作カム板18は、図6(D)に示すように、係止部16の突片16aから解除されて突片16b,16cに支えられる。この結果、操作軸6は大流量側,小流量側に回動自在となり、大流量側へは突片16dで係止されるまで回動できる。消火は、操作ツマミ5を時計方向に回動させると、操作カム板18の係合部21はバネ43の付勢力により後退して突片16b,16cと係合し、図6(A)に示すように、最初の止位置(消火位置)でロックされる。
尚、図3,図4,図6,図7中における記号(A)は止位置,(B)は弱火位置,(C)は点火させる中火位置,(D)は強火位置を表している。
【0028】
以上説明したように本実施例の自動点火用ガスコックは、中火相当の流量に規制した中孔26cと最大開度の大孔26aとを備え、中孔26cの全開時に点火装置を作動させたので、点火のタイミングがズレてもメインバーナは中火相当の流量の時に点火し、火炎は確実に中火に保たれる。更に、点火後に操作カム18と係止部16とにより操作軸6の回動を停止させたので急に強火に移行することもない。従って、点火のタイミングがズレて強火点火が行なわれてしまい、使用者の袖を焦がしたり、不快感を与えたりするといったことが防止される。
また、中孔と大孔とを穿設するといった簡単な構成で中火ガス量と点火のタイミング規制を行なったので加工が容易である。
また、中孔はその出口部分を拡開したのでコック本体との摺動により出口部分の外周にグリス等のシール材が付着して出口部分を狭めても内径寸法(ガス量は内径により決まる)は確保されているので安定した中火相当の流量の供給が行なわれる。
また、ガスこんろにおいては、強火力を必要とするのは炒め物であり、炒め物以外の使用には中火の頻度が最も高いので、点火動作時のガス量を使用頻度の高い中火相当量に設定しておくことにより、点火後にそのガス量のままで調理する場合が多くなり火力調整の動作が減り使い勝手が良くなる。また、中火の火力は高い熱効率が得られるので省エネルギーである。(一般的に強火力バーナを搭載したこんろは、通常の鍋を使用した場合に中火が一番効率が高くなるように設計されている。つまり、強火は火炎が溢れ、弱火は火炎が届かないので熱効率が悪くなる。)
また、点火用のパイロットガス通路を備え、点火をパイロット側で行なうようにしたので、メイン側のガス量は点火性能で制約されないため、更に小さい火炎に設定することができる。
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に於いて、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の請求項1記載の自動点火用ガスコックによれば、閉子の回動操作領域の中間部にガス量変化の少ない小変化領域を設け、その小変化領域のガス量を中火相当に設定するとともに、点火装置が作動するように設定したので、安定した中火点火を行なうことができ良好な着火性を維持すると共に、着火時での使用者に与える不快感を低減することができる。
また、ガス量設定と点火動作とのタイミングを合わせるのが容易になり生産性が向上する。
【0030】
また、本発明の請求項2記載の自動点火用ガスコックによれば、メインバーナへの燃料ガス供給路に中火相当に流量を規制する中孔と、最大開度に設定した大孔とを備え、中孔が全開している時に点火装置が作動するように設定したので、点火時のガス量変化は無くなり正確に安定して供給される。また、孔を穿設するので加工が容易である。
【0031】
また、本発明の請求項3記載の自動点火用ガスコックによれば、中孔の出口部分を拡開したのでコック本体との摺動により出口部分の外周にグリス等のシール材が付着して出口部分を狭めても内径寸法は確保されるので常に中火相当量のガス供給が安定して行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての自動点火用ガスコックの断面図である。
【図2】一実施例としての自動点火用ガスコックの要部の断面図である。
【図3】一実施例としてのメインガス通路部の状態説明図である。
【図4】一実施例としてのガス量調整位置とガス量の関係を表すグラフである。
【図5】一実施例としてのテーブルコンロの概略構成図である。
【図6】一実施例としての操作カム板の側面と正面とから見た動作説明図である。
【図7】一実施例としての点火器の動作説明図である。
【符号の説明】
1…コック本体 2…メイン流路穴 3…閉子
6…操作軸 15…弁軸 16…係止部
17…パイロット弁 18…操作カム板 26…メインガス通路部
26a…大孔 26b…出口部分 26c…中孔
26d…スリット 30…操作機構

Claims (3)

  1. コック本体内に回動可能に組付けられ、その回動位置に応じて燃料ガス供給路を閉止状態から最大ガス量まで調整する閉子と、
    上記閉子の閉止状態からガス量増大側への回動操作と連動して作動する点火装置とを備えた自動点火用ガスコックにおいて、
    上記閉子の回動操作領域の中間部に、その前後の領域よりも操作量に対するガス量変化の少ない小変化領域を設け、該小変化領域のガス量を中火相当に設定するとともに、上記閉子が該小変化領域に位置するとき上記点火装置が作動するように設定したことを特徴とする自動点火用ガスコック。
  2. 上記閉子に中火相当に流量を規制する中孔と、最大ガス量の大孔とを回動方向に所定距離はなれた位置に穿設し、該閉子のガス量増大側への回動操作により該中孔が全開し、且つ、該大孔が閉じている時に上記点火装置を作動させて、その後上記大孔が開き始めるように設定したことを特徴とする請求項1記載の自動点火用ガスコック。
  3. 上記中孔の出口部分を拡開したことを特徴とする請求項1または2記載の自動点火用ガスコック。
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