JP3793733B2 - 三相モータの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、三相モータの制御電流を調整する三相モータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電動パワーステアリング装置では、電動モータとして三相モータを用いている。この三相モータは、ステアリングホィールを操作したときの入力トルクに応じてアシスト力を発揮するものであり、図3は、この三相モータ1の制御ブロックを示したものである。
図示するように、三相モータ1には、d軸指令およびq軸指令からなるd−q座標の指令値を三相電流に変換して、それを制御電流として入力するようにしている。
【0003】
具体的には、上記三相モータ1に入力されるU相電流値を検出する電流計2と、V相電流値を検出する電流計3とを設け、これら電流計2,3の検出値を三相/d−q座標変換回路4で二軸の信号に変換する。この二軸信号を、d軸指令、q軸指令の電流値とそれぞれ比較する。これら二軸信号を比較した後、その差分のd軸電流値をd軸系の比例器8によって比例動作するとともに積分器9によって積分動作する。そして、これら比例動作後の値と積分動作後の値とを加算して、その加算値をd軸指令Vdaとして出力する。
また、q軸指令値も、q軸系の比例器10によって比例動作するとともに積分器11によって積分動作する。そして、これら比例動作後の値と積分動作後の値とを加算して、q軸指令Vqaとして出力する。
【0004】
上記のようにして求めたd軸指令Vdaおよびq軸指令Vqaを、d−q/三相座標変換回路6に入力し、三相PWM指令値Vu、Vv、Vwに変換して出力する。そして、このd−q/三相座標変換回路6から出力されるPWM指令値を、インバータ回路7によって調整し、上記三相モータ1に出力する。
以上のようにすることにより、三相モータ1の出力を調整している。
なお、図中符号5は、レゾルバに代表される角度センサであり、この角度センサ5によって、予め決定したステータに対するロータの基準角度からの変位量、すなわち変位角度を検出するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電動パワーステアリングにおいては、ステアリングホィールを素早く操作したときの操舵追従性を良好に保つために、上記d軸系の比例器8における比例ゲインとq軸系の比例器10における比例ゲインを大きめに設定している。
ところが、このように比例ゲインを大きめに設定すると、PWMのスイッチノイズや外部からのノイズ、A/Dの分解能の荒さ、演算誤差等の影響で、振動や音が発生する。この振動や音は、それほど大きくないので、例えばドライバーがステアリングホィールを素早く操作している場合など、電動モータが高速で回転している場合には、ドライバーが振動や音に気がつくことはほとんどない。しかし、ドライバーがステアリングホィールをゆっくり操作する場合や、中立位置付近でステアリングホィールを保持している場合など、電動モータの回転数が低くなると、上記した振動や音がドライバーに認識できるようになる。そのため、この振動や音によってドライバーに不快感を与えるという問題がある。
この発明の目的は、三相モータの追従性を維持しつつ、この三相モータの回転数が低くなったときの振動や音を防止できる三相モータの制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、三相モータに入力するU相、V相、W相の制御電流のうち、U相およびV相の電流値と上記三相モータの角度を検出して、これらの検出値からd−q座標の電流値に変換する三相/d−q座標変換回路と、この三相/d−q座標変換回路から出力されたd軸電流値と目標のd軸指令電流値とを比較し、この比較した際の差分を比例動作および積分動作してd軸指令Vdaを出力するd軸系の制御回路と、三相/d−q座標変換回路からの出力されたq軸電流値と目標のq軸指令電流値とを比較し、この比較した際の差分を比例動作および積分動作してq軸指令Vqaを出力するq軸系の制御回路と、上記d軸指令Vdaおよびq軸指令Vqaを上記三相の入力制御電流値に対応する各PWM指令値Vu、Vv、Vwに変換して出力するd−q/三相座標変換回路と、上記三相モータの回転数を検出するセンサとを備え、上記d軸系制御回路およびq軸系制御回路は、上記センサによって検出した三相モータの回転数と、三相モータの回転数が低くなるにつれてゲインが小さくなるように設定した三相モータの回転数と比例ゲインとの相対関係のマップとに基づいて、上記d軸系、q軸系の制御回路における比例ゲインを設定し、この設定した比例ゲインを用いて電流値を制御することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1,図2に基づいてこの発明の一実施形態を説明する。以下では、前記従来例と同様に、電動パワーステアリング装置を前提にして説明するが、この発明の三相モータの制御装置は、電動パワーステアリング装置の三相モータ用に限定されるものではない。なお、従来と同じ構成要素については同じ符号を付して説明する。
【0008】
入力トルクに応じてアシスト力を発揮する電動パワーステアリング装置の三相モータ1には、U相電流とV相電流とW相電流とをそれぞれ制御して入力するようにしている。
上記U相電流を供給するラインにはU相電流値を検出する電流計2を設け、上記V相電流を供給するラインには、V相電流値を検出する電流計3を設けている。そして、これら電流計2,3によって検出した値を、三相モータ1の角度センサ5からの角度データを入力した三相/d−q座標変換回路4によって二軸の信号に変換する。
【0009】
上記三相/d−q座標変換回路4によって変換した二軸信号を、d軸指令およびq軸指令の電流値とぞれぞれ比較する。
上記二軸信号を比較した後、その差分のd軸電流値をd軸系の比例器8によって比例動作する。そして、この比例動作後の値に、モータ回転数に基づいて設定したゲインをかけ合わせる。このモータ回転数に基づいて設定したゲインとは、図2に示すように、三相モータ1の回転数とゲインとを対応させたマップに基づいて特定した値である。このマップは、三相モータ1の回転数が低いときにゲインを小さくして、三相モータ1の回転数が高くなるにつれてゲインを大きくするようにしている。また、三相モータ1の回転数がa点に達するまでゲインの増加率(傾き)を大きくしているが、回転数がa点を超えるとゲインの増加率(傾き)を小さくようにしている。
上記のようにモータ回転数に基づいて設定したゲインを比例動作後の値にかけ合わせたら、この値に、積分器9によって積分動作した後の値を加算する。そして、この加算値をd軸指令Vdaとして出力する。
【0010】
一方、上記二軸信号と比較して求めたその差分のq軸電流値は、q軸系の比例器10によって比例動作する。そして、この比例動作後の値に、上記と同様に、モータ回転数に基づいて設定したゲインをかけ合わせる。このようにモータ回転数に基づいて設定したゲインを比例動作後の値にかけ合わせたら、この値に、積分器11によって積分動作した後の値を加算する。そして、この加算値をq軸指令Vqaとして出力する。
【0011】
なお、上記三相モータ1の回転数は、角度センサ5によって検出した信号を、θ−N演算回路12に入力して、このθ−N演算回路12が演算することによって求めている。
また、この実施形態では、三相モータ1の角度や回転数を、角度センサ5によって検出しているが、三相モータ1の角度や回転数を検出できるものであれば、上記構成に限定されるものではない。
さらに、上記d軸系の比例器8および積分器9がこの発明におけるd軸系の制御回路に相当し、上記q軸系の比例器10および積分器11がこの発明におけるq軸系の制御回路に相当する。
【0012】
上記のようにしてd軸指令Vdaとq軸指令Vqaとを求めたら、これらd軸指令Vdaとq軸指令Vqaとをd−q/三相座標変換回路6によって三相PWM指令値Vu、Vv、Vwに変換して出力する。
そして、このd−q/三相座標変換回路6から出力されるPWM指令値を、インバータ回路7によって調整し、三相モータ1に出力する。
以上のようにして、三相モータ1の出力を調整するようにしている。
なお、図中符号5は、レゾルバに代表される角度センサであり、詳述すると、この角度センサ5によって、予め決定したステータに対するロータの基準角度からの変位量、すなわち変位角度を検出するようにしている。
【0013】
この実施形態によれば、d軸系,q軸系の比例動作後の値に、モータ回転数に基づいて設定したゲインをかけ合わせている。しかも、このモータ回転数に基づいて設定したゲインは、三相モータの回転数が高いときに大きくし、モータの回転数が低くなるにつれて小さくするようにしている。このように三相モータ1の回転数に応じて比例ゲインを可変にしているので、三相モータ1の回転数が高い場合には所定の追従性を維持することができ、三相モータ1の回転数が低い場合には、振動や音を防止することができる。つまり、操舵追従性を維持しつつ、PWMのスイッチノイズや外部からのノイズ、A/Dの分解能の荒さ、演算誤差等の影響により発生する三相モータ1の振動や音などによる違和感を防止することができる。
【0014】
なお、この実施形態では、比例器8,10における比例動作後にモータ回転数に基づくゲインをかけ合わせているが、比例器8,10の比例ゲインを、モータ回転数に応じて直接可変制御するようにしてもよい。
【0015】
【発明の効果】
この発明によれば、上記d軸系、q軸系の制御回路における比例ゲインを、三相モータの回転数に基づいて可変に制御することができる。
そのため、モータの回転数が低いときの比例ゲインを小さくすることによって、振動や音の発生を防止することができる。
したがって、例えば電動パワーステアリング装置において、三相モータの追従性を維持しつつ、モータの回転数が低くなったときの振動や音などの弊害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の制御ブロック図である。
【図2】モータ回転数とゲインとの関係を示すグラフである。
【図3】従来例の三相モータの制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 三相モータ
4 三相/d−q座標変換回路
6 d−q/三相座標変換回路
8 この発明のd軸系の制御回路を構成する比例器である。
9 この発明のd軸系の制御回路を構成する積分器である。
10 この発明のq軸系の制御回路を構成する比例器である。
11 この発明のq軸系の制御回路を構成する積分器である。
Claims (1)
- 車両の電動パワーステアリング装置に用いる三相モータの制御装置であって、三相モータに入力するU相、V相、W相の制御電流のうち、U相およびV相の電流値と上記三相モータの角度を検出して、これらの検出値からd−q座標の電流値に変換する三相/d−q座標変換回路と、この三相/d−q座標変換回路から出力されたd軸電流値と目標のd軸指令電流値とを比較し、この比較した際の差分を比例動作および積分動作してd軸指令Vdaを出力するd軸系の制御回路と、三相/d−q座標変換回路からの出力されたq軸電流値と目標のq軸指令電流値とを比較し、この比較した際の差分を比例動作および積分動作してq軸指令Vqaを出力するq軸系の制御回路と、上記d軸指令Vdaおよびq軸指令Vqaを上記三相の入力制御電流値に対応する各PWM指令値Vu、Vv、Vwに変換して出力するd−q/三相座標変換回路と、上記三相モータの回転数を検出するセンサとを備え、上記d軸系制御回路およびq軸系制御回路は、上記センサによって検出した三相モータの回転数と、三相モータの回転数が低くなるにつれてゲインが小さくなるように設定した三相モータの回転数と比例ゲインとの相対関係のマップとに基づいて、上記d軸系、q軸系の制御回路における比例ゲインを設定し、この設定した比例ゲインを用いて電流値を制御することを特徴とする三相モータの制御装置。
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