JP3792977B2 - 電子放出膜及び電界放出型冷陰極デバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子放出膜、同電子放出膜を用いた電界放出型冷陰極デバイス、並びにそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電界放出型の微小冷陰極デバイスは、エミッタとゲート電極(及び/またはアノード電極)とを有し、エミッタと電極との間に電圧が印加されるとエミッタから電子を放出する。この種の冷陰極デバイスは、高速応答、耐放射線、耐熱性、大電流化等の可能性があることから、多くの研究がなされている。例えば、本発明者等の一部による特願平9−236046に開示されるように、冷陰極デバイスは大電流且つ高電圧のスイッチングデバイスとしての可能性がある。
【0003】
低電界での電子放出及び安定した大電流放出の観点から、エミッタの材料として炭素系材料が注目されている。これまで、エミッタの炭素系材料としてダイヤモンド、グラファイト、アモルファス炭素等が提案され、数V/μm以下の低電界電子放出特性が報告されている。
【0004】
例えば、本発明者等の一部(G. A. J. Amaratunga 他)による文献 APL 68 (18) p.2529, 1996には、陰極アーク法によってSi基板上に形成したアモルファス炭素膜による低電界電子放出が開示される。また、この文献には、アモルファス炭素中に窒素を含有させることによって、電子放出しきい電界が低下することが開示される。このような低電界化は陰極アーク法で作製した窒素含有アモルファス炭素膜(a−C:N)だけでなく、プラズマCVD法で作製した水素化アモルファス炭素膜(a−C:N:H)においても同様に見出されている。
【0005】
また、中本正幸による特開昭10−149760(1998年6月2日)には、カーボンナノチューブ或いはフラーレンをエミッタ上に配設した冷陰極デバイスが開示される。更に、バーナード・コールによる特開平10−112253(1998年4月28日)には、陰極アーク法により形成されたグラファイト構造の膜を電子放出膜として用いた冷陰極デバイスが開示される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、既提案の上記技術に比べて更に優れた電子放出、機械的強度及び加工特性を有する電子放出膜、同電子放出膜を用いた電界放出型冷陰極デバイス、並びにそれらの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の視点によれば、電子放出膜が提供され、これは、アモルファス炭素から基本的になり且つマトリックスを形成する第1部分と、前記マトリックス中に分散されると共に前記マトリックスから部分的に突出する、炭素の6員環の2次元的連なりから基本的になる結晶構造を有する第2部分と、を具備する。前記第1及び第2部分の重量比は約50:50〜5:95である。前記第1部分はドナーとして作用する不純物を約1×1015cm-3〜10原子%の濃度で含有する。
【0008】
本発明の第2の視点は、第1の視点の膜において、前記不純物が窒素である。
【0009】
本発明の第3の視点によれば、第2の視点の電子放出膜の製造方法が提供され、これは、成膜装置を使用する。前記成膜装置は、被処理基板を収納するための真空チャンバと、真空チャンバ内に対面して配設された炭素電極及び対向電極と、前記電極間に低周波の交流パワーを印加するための電源と、前記炭素電極の近傍に窒素を供給するための供給口と、を具備する。前記方法は、前記真空チャンバ内に前記基板を配置すると共に、前記真空チャンバ内を真空に設定する準備工程と、前記供給口から窒素を供給すると共に前記電極間に前記交流パワーを印加してアーク放電を発生させることにより、前記炭素電極から炭素を昇華させて前記基板上に前記電子放出膜を堆積形成する成膜工程と、を具備する。
【0010】
本発明の第4の視点は、第3の視点の方法において、前記成膜工程において、前記交流パワーの周波数が約10Hz〜500Hzに設定される。交流パワーに代え、直流パワーを使用して上述の周波数でパルスとして印加してもよい。
【0011】
本発明の第5の視点は、第3または第4の視点の方法において、前記成膜工程において、前記ターゲット電極よりも前記基板に近くなるように配置された排気口から、前記真空チャンバを排気する。
【0012】
本発明の第6の視点は、第3乃至第5のいずれかの視点の方法において、前記成膜工程において、前記基板上の圧力が約1×10-4mbar〜1×10-1mbarとなるように設定される。
【0013】
本発明の第7の視点は、第3乃至第6のいずれかの視点の方法において、前記成膜工程後、前記第1部分を前記第2部分に対して優先的にエッチングするエッチャントにより、前記電子放出膜の表面をエッチングする工程を更に具備する。
【0014】
本発明の第8の視点は、第7の視点の方法において、前記エッチャントがフッ酸を含む溶液を具備する。
【0015】
本発明の第9の視点によれば、電界放出型冷陰極デバイスが提供され、これは、支持基板と、前記支持基板上に配設されたエミッタと、前記エミッタが第1または第2視点の電子放出膜からなる電子放出面を有することと、前記エミッタから電子を引出すための引出し電極と、を具備する。
【0016】
本発明の第10の視点は、第9の視点のデバイスにおいて、前記引出し電極が、前記エミッタと対向するようにゲート絶縁膜を介して前記支持基板に支持されたゲート電極からなり、前記ゲート絶縁膜がシリコン酸化物から基本的になる。
【0017】
本発明の第11の視点によれば、第10の視点の電界放出型冷陰極デバイスの製造方法が提供され、これは、前記支持基板、前記電子放出膜、前記ゲート絶縁膜となるシリコン酸化物膜、及び前記ゲート電極となる導電膜がこの順で重なる積層構造を形成する工程と、前記エミッタに対応して前記導電膜の一部を除去し、前記シリコン酸化物膜の選択部部分を露出させる工程と、前記シリコン酸化物膜の前記選択部分をエッチャントによりエッチングし、前記エミッタの前記電子放出面を露出させると共に、前記エッチャントにより前記電子放出面をエッチングする工程と、前記エッチャントは、前記電子放出膜の前記第1部分を前記第2部分に対して優先的にエッチングすることと、を具備する。
【0018】
本発明の第12の視点は、第11の視点の方法において、前記エッチャントがフッ酸を含む溶液を具備する。
【0019】
なお、明細書において言及するフラーレン及びフラーレン様構造とは、以下のように定義される。
【0020】
多くの文献に示されるように、フラーレンは、炭素の6員環を主体とする、炭素の5員環、6員環及び7員環の2次元的連なり、即ちグラファイトシートを殻とする球体或いは筒体状の立体構造からなる。図4(a)は、フラーレンの一種であるナノチューブを示す図である。また、複数のフラーレンが同心円状或いはスパイラル状に何層も重なった図4(b)、図4(c)に示すような構造もあり、これらはスーパーフラーレンと呼ばれる。また、フラーレン様構造とは、フラーレン若しくはスーパーフラーレン、或いはその一部であるシート若しくは壁、即ち、炭素の6員環を主とした炭素原子の2次元的連なりの結晶から形成された微小構造をいう。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の開発に際し、本発明者等は、電界放出型冷陰極デバイスのエミッタの材料として使用可能な炭素系材料に関して、種々の実験を行った。その結果、本発明者等は以下に述べるような知見を得た。
【0022】
先ず、上述の文献 APL 68 (18) p.2529, 1996に開示されるアモルファス炭素膜、特に窒素等の不純物を含むこの種の膜は、冷陰極デバイスの作製プロセスで必要な耐薬品性が不充分であることが見出された。具体的には、ゲート付き冷陰極デバイスを作製する際、ゲート絶縁膜として一般的に用いられるSiO2 膜をアモルファス炭素膜上に形成し、次に、SiO2 膜を選択的にエッチングし、パターニングする必要がある。この際、エッチャント、例えば緩衝フッ酸溶液にアモルファス炭素膜も晒される。しかしながら、アモルファス系炭素膜はこのエッチャントによって、著しくダメージを受ける。
【0023】
図15は窒素含有アモルファス炭素膜を緩衝フッ酸溶液でエッチングした後の表面を示すSEM(Scanning Electron Microscope)写真である。図15図示の如く、エッチングにより膜面が不均一に剥離する等ダメージを受けている。
【0024】
また、上述の特開平10−112253に開示される陰極アーク法により形成されたグラファイト構造の膜は、フラーレン様微小構造のみを集めたような組織を有することが見出された。即ち、膜組織の3次元的な結合力が弱いため、冷陰極デバイスのエミッタの材料として十分な機械的強度が得られない。また、膜の表面をエッチング処理すると一様にエッチングされるため、膜の表面に電界放出用の凹凸を設け難い。
【0025】
これに対して、陰極アーク法を特定の条件下で実施することにより、相当量のフラーレン様微小構造が窒素含有アモルファス炭素内に分散した膜を形成することができ、同膜が既提案の技術により形成された膜に比べて更に優れた電子放出、機械的強度及び加工特性を有することが見出された。
【0026】
以下に、このような知見に基づいて構成された本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
【0027】
図1は本発明に係る電子放出膜を形成するための、差圧型ACアーク放電法を実施する成膜装置12を示す概略図である。
【0028】
成膜装置12は被処理基板10を収納するための真空チャンバ14を有する。真空チャンバ14は導電性ケーシング16により形成され、接地ライン18を介して接地される。基板10の配置位置から数10cm離れるように、真空チャンバ14内の一端には炭素からなるターゲット電極22が配設される。ターゲット電極22に対向して棒状の対向電極24が配設される。対向電極24はターゲット電極22に対して移動可能であり、電極22、24間の距離を調整することができる。ターゲット電極22と導電性ケーシング16との間に低周波の交流パワーを印加するため、交流電源26が配設される。
【0029】
対向電極24は、先端に約1mmの径の出口28を有する導管として形成され、その基端には給気管32が接続される。給気管32は開閉バルブ及び流量調整バルブ(図示せず)を介して窒素ガス源34に接続される。対向電極24の出口、即ち窒素ガス供給口28はターゲット電極22に向けて窒素ガスを吹出すように配向される。また、基板10の配置位置の近傍において真空チャンバ14には排気管36が接続される。排気管36は開閉バルブ及び流量調整バルブ(図示せず)を介して排気ポンプ38に接続される。なお、図1図中に点線で示すようにターゲット電極22にガス供給路23を形成して窒素ガス供給ノズルとして使用することもできる。
【0030】
成膜装置12においては、ターゲット電極22の放電アークから炭素プラム(plume)42を形成し、基板10の被処理面上に本発明に係る電子放出膜Fを堆積形成する。成膜プロセス時には、先ず、真空チャンバ14内に基板10を配置すると共に、ポンプ38により真空チャンバ14内を例えば約2×10-5mbarの真空に設定する。次に、ポンプ38により真空チャンバ14内を排気しながら供給口28から窒素ガス噴出すると共に電極22、24間に交流パワーを印加してアーク放電を発生させる。このようにして、炭素プラム42を形成してターゲット電極22から炭素を昇華させることにより、基板10の被処理面上に電子放出膜Fを堆積形成する。
【0031】
上述の方法によれば、放電アークを生じる部分にだけ選択的に窒素ガス圧を高めることができる。窒素ガス圧を高くして、アークを生じさせることは窒素を含んだ活性な炭素プラムを得るのに有効である。一方、このような高いガス圧は均一で緻密な膜を得るためには不向きである。基板10の背部に排気口を設けることにより、基板10の近傍は低圧とすることができるため、基板10上に緻密で良好な電子放出膜を得ることができる。なお、望ましくは、成膜工程において、基板10上の圧力が約1×10-4mbar〜1×10-1mbar、より望ましくは約1×10-3mbar〜1×10-2mbarとなるように設定される。
【0032】
また、上述の方法において、交流パワーは、入力エネルギーを変化させることにより、基板10上にアモルファス炭素を堆積させる条件とフラーレン様微小構造を堆積させる条件とを交互に提供するという役割を果たす。従って、成膜工程において使用される交流パワーは低周波でなくてはならず、望ましくはその周波数は約10Hz〜500Hz、より望ましくは約20Hz〜100Hzに設定される。
【0033】
[実施例1]
図1図示の成膜装置12を使用して本発明にかかる電子放出膜Fの付いた導電性基板のサンプルSを形成した。成膜条件は次の通りである。
【0034】
基板10の材質:n+ 型Si
ターゲット電極22の材質:グラファイト
対向電極24の材質:グラファイト
基板10の温度:室温
基板10とターゲット電極22との距離:25cm
基板10上の圧力:8×10-3mbar
交流パワーの電圧:22V〜24V
交流パワーの周波数:50Hz
図2は実施例1で得られたサンプルSの電子放出膜の表面を示すAFM(Atomic Force Microscope)写真である。図2図示の如く、膜表面に後から付着したとみられるパーティクルを除けば膜表面はスムースで均一である。図3は同電子放出膜の表面の微細構造を示すTEM(Transmission Electron Microscope)写真である。図3図示の如く、膜中には非常に高密度に結晶グラファイト構造或いはフラーレン様構造の領域を観察することができる。図3示される規則な同心円状の多数の円は図4(b)、図4(c)に示す断面に対応する。
【0035】
サンプルSの導電性基板10をそのままカソード電極として用いて、電子放出膜Fの電界電子放出特性を図5に示す態様で測定した。測定において、基板10をAlスラブ52上に載置すると共に、スペーサ54(グラスファイバ製)を介してアノードプレート56(ITO若しくはAlストリップガラス)を電子放出膜Fに対向させ、真空中で両電極10、12間に電圧を印加した。スペーサの直径は約70μm、真空度は1×10-7Torrとした。図6及び図7はこの測定により得られた電子放出膜Fの電界電子放出特性を示す。図6及び図7図示の如く、約320V付近から電流増加が観測され、低電界での電子放出が確認できた。
【0036】
また、電子放出膜Fを緩衝フッ酸溶液に10分間浸け、その表面をエッチングした。図8は緩衝フッ酸エッチング後の電子放出膜Fの表面を示すAFM写真である。図8図示の如く、本発明の電子放出膜Fでは、窒素含有アモルファス炭素のみからなる膜で生じる剥離等のダメージ(図15参照)は生じなかった。しかし、微視的に見ると膜表面には微細なパターンが形成されていることが分かった。
【0037】
図9は緩衝フッ酸エッチング後の電子放出膜Fの表面の断面プロファイルをAFMで観察した結果を示す図である。図10は同エッチング後の電子放出膜Fの表面の微細構造を示すTEM写真である。図9及び図10図示の如く、電子放出膜Fの表面の微細なパターンは極めて微細でしかも鋭い凸部からなるものであった。更に、この膜の微細構造を詳細に観察したところ、フラーレン様構造の壁が互いに溝を挟んで膜のマトリックスから突出するように残置していることがわかった。
【0038】
上記実験結果から、電子放出膜Fについて次のようなことを推測することができる。電子放出膜Fのマトリックスは、緩衝フッ酸溶液によりエッチングされやすい窒素含有アモルファス炭素からなる。なお、マトリックス中に分散するフラーレン様構造には通常窒素原子は殆ど含まれない。電子放出膜Fがこのような構造をなすため、エッチングによりマトリックスが優先的に削られ、フラーレン様構造が残ってマトリクスから突出するような状態になる。
【0039】
また、緩衝フッ酸エッチングを施した電子放出膜Fの電界電子放出特性も図5に示す態様で測定した。測定条件は図6及び図7に結果を示す先の測定と全く同一とした。図11及び図12はこの測定により得られた電子放出膜Fの電界電子放出特性を示す。図11及び図12図示の如く、図6及び図7の結果より低い、約230Vという電圧から電流増加が観測された。また、電流の立ち上がりもより急峻にであった。この低電圧化は前述のようにフラーレン様構造の微細なエッジが膜面から突出することによってより高い電界集中を生じるためではないかと考えられる。
【0040】
本発明に係る電子放出膜において、マトリクスを形成する窒素含有アモルファス炭素と、フラーレン様構造即ち炭素の6員環の2次元的連なりから基本的になる結晶構造との比は、膜の電子放出、機械的強度及び加工特性を決定する重要な要素となる。
【0041】
例えば、窒素含有アモルファス炭素の割合が高すぎると、エッチングにより受ける膜のダメージが大きくなる。図16はフラーレン様構造が低濃度に混在する窒素含有アモルファス炭素膜を緩衝フッ酸溶液でエッチングした後の表面を示すSEM写真である。図16図示の如く、エッチングにより膜面が不均一に剥離する等ダメージを受けている。また、窒素含有アモルファス炭素の割合が高すぎると、マトリックスから突出するフラーレン様構造が少なくなるため、膜の電子放出特性が低下する。
【0042】
逆に、フラーレン様構造の割合が高すぎると、膜組織の3次元的な結合力が弱いため十分な機械的強度が得られない。また、膜の表面が一様にエッチングされるようになるため、膜の表面に電界放出用の凹凸を設け難くなる。
【0043】
かかる観点から、窒素含有アモルファス炭素とフラーレン様構造との重量比は約50:50〜5:95、望ましくは約40:60〜20:80となるように成膜条件を設定する。
【0044】
また、本発明に係る電子放出膜において、マトリクスを形成する窒素含有アモルファス炭素における窒素の濃度も、膜の電子放出、機械的強度及び加工特性を決定する重要な要素となる。
【0045】
例えばアモルファス炭素中の窒素濃度が低すぎると、マトリクスの抵抗率が高くなるため、膜の電子放出特性が低下する。また、フラーレン様構造に対するエッチング選択性が低下するため、膜の表面に電界放出用の凹凸を設け難くなる。
【0046】
かかる観点から、窒素含有アモルファス炭素における窒素の濃度は約1×1015cm-3〜10原子%、望ましくは約1×1020cm-3となるように成膜条件を設定する。
【0047】
なお、アモルファス炭素に添加される不純物は窒素に限定されない。例えば、rリンのような、アモルファス炭素に対してドナーとして作用する不純物を使用することにより、マトリックスの抵抗率の低下及びエッチングの選択性の向上等の効果を得ることができる。また、フラーレン様構造に対してアモルファス炭素を選択的にエッチングするエッチャントとしては、フッ酸溶液に替えて酸素プラズマ等、他のエッチャントを使用することができる。
【0048】
図13(a)〜(c)は本発明に係る電子放出膜を用いた電界放出型冷陰極デバイスの作製方法を工程順に示す断面図である。
【0049】
先ず、図1図示の成膜装置12を使用し、実施例1に示すような条件で、n+ 型Si基板62上に本発明に係る電界放出膜64を形成する(図13(a))。次に、電界放出膜64上にSi酸化膜66とゲート用金属膜68とをこの順で形成する(図13(b))。次に、通常のPEP(フォトリソグラフィ・エッチング・プロセス)によって金属膜68をパターニングし、Si酸化膜66が露出する孔67を形成する。次に、金属膜68をマスクとして緩衝フッ酸溶液でSi酸化膜66をエッチングし、電子放出膜64の表面を露出させる(図13(c))。この際、上述のように緩衝フッ酸溶液により電子放出膜64の表面をエッチングするようにする。
【0050】
このようにして作製された電界放出型冷陰極デバイスにおいては、Si酸化膜66からなるゲート絶縁膜74の孔67に対応して露出する電子放出膜64の一部がエミッタ72として機能する。即ち、このエミッタ72は電子放出膜64からなる電子放出面を有する。また、ゲート絶縁膜74上に配設された金属膜68からなるゲート電極76は、エミッタ72を囲む縁部を有し、これが引出し電極として機能する。なお、基板62は支持基板兼カソード電極として機能する。
【0051】
図14(a)〜(d)は本発明に係る電子放出膜を用いた別の電界放出型冷陰極デバイスの作製方法を工程順に示す断面図である。この作成方法は、所謂転写モールド法を利用している。
【0052】
先ず、n+ 型Si基板82に異方性エッチング等でモールドを形成し、これを熱酸化してSi酸化膜84を形成する。次に、図1図示の成膜装置12を使用し、実施例1に示すような条件で、Si酸化膜84上に本発明に係る電界放出膜86を形成する(図14(a))。これによりモールド内に電界放出膜86からなるピラミッド型のエミッタ92が形成される。次に、導電層(図示せず)を介して電界放出膜86に導電性基板88を接着する(図14(b))。次に、モールド基板82をエッチングし、Si酸化膜84で覆われたピラミッド型のエミッタ92の先端を露出させる(図14(c))。次に、モールド基板82をマスクとして緩衝フッ酸溶液でSi酸化膜84をエッチングし、エミッタ92の先端に位置する電子放出膜86の表面を露出させる(図14(d))。この際、上述のように緩衝フッ酸溶液により電子放出膜86の表面をエッチングするようにする。
【0053】
このようにして作製された電界放出型冷陰極デバイスにおいては、Si酸化膜84及びモールド基板82が、夫々ゲート絶縁膜94及びゲート電極96として機能する。また、導電性基板88は支持基板兼カソード電極として機能する。電子放出膜86からなるピラミッド型のエミッタ92の先端は、ゲート絶縁膜94及びゲート電極96に形成された開口から露出する。即ち、このエミッタ92は電子放出膜86からなる電子放出面を有する。図14(d)図示のデバイスは、形状的に先端が尖がったエミッタ92を有するため、図13(c)図示のデバイスに比べて更に電界電子放出特性が良好となる。
【0054】
【発明の効果】
本発明に係る電子放出膜は、半導体デバイスの作製プロセスに不可欠な、緩衝フッ酸溶液等によるエッチングに膜が耐えることができる。このため、デバイスの設計をフレキシブルに行うことが可能となる。また、膜自体の耐食性及び機械的強度が高いため、通常の使用雰囲気下での腐食、剥離等のダメージが生じ難く、デバイスの寿命や性能の低下を抑えることができる。また、エッチングにより膜の電子放出面における電界集中度を上げることができ、より低電界での電子放出を実現することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子放出膜を形成するための成膜装置を示す概略図。
【図2】実施例1で得られた電子放出膜の表面を示すAFM(Atomic Force Microscope)写真。
【図3】図2図示の電子放出膜の表面の微細構造を示すTEM(Transmission Electron Microscope)写真。
【図4】(a)〜(c)はフラーレンを説明するための図。
【図5】電子放出膜の電界電子放出特性を測定する態様を示す図。
【図6】図2図示の電子放出膜の電界電子放出特性を示すグラフ。
【図7】図6のグラフをlogスケールとしたグラフ。
【図8】緩衝フッ酸エッチング後の電子放出膜の表面を示すAFM写真。
【図9】図8図示の電子放出膜の表面の断面プロファイルをAFMで観察した結果を示す図。
【図10】図8図示の電子放出膜の表面の微細構造を示すTEM写真。
【図11】図8図示の電子放出膜の電界電子放出特性を示すグラフ。
【図12】図11のグラフをlogスケールとしたグラフ。
【図13】(a)〜(c)は本発明に係る電子放出膜を用いた電界放出型冷陰極デバイスの作製方法を工程順に示す断面図。
【図14】(a)〜(d)は本発明に係る電子放出膜を用いた別の電界放出型冷陰極デバイスの作製方法を工程順に示す断面図。
【図15】窒素含有アモルファス炭素膜の緩衝フッ酸エッチング後の表面を示すSEM(Scanning Electron Microscope)写真。
【図16】フラーレン様構造が低濃度に混在する窒素含有アモルファス炭素膜の緩衝フッ酸エッチング後の表面を示すSEM写真。
【符号の説明】
10…被処理基板
12…成膜装置
14…真空チャンバ
16…導電性ケーシング
22…ターゲット電極
24…対向電極
26…交流電源
31…給気管
34…窒素ガス源
36…排気管
38…排気ポンプ
42…炭素プラム
Claims (12)
- アモルファス炭素から基本的になり且つマトリックスを形成する第1部分と、
前記マトリックスからエッジが突出するように前記マトリックス中に分散されたフラーレンの壁からなる第2部分と、
を具備し、前記第1及び第2部分の重量比が約50:50〜5:95であり、且つ前記第1部分がドナーとして作用する不純物を約1×1015cm-3〜10原子%の濃度で含有することを特徴とする電子放出膜。 - 前記不純物が窒素であることを特徴とする請求項1に記載の電子放出膜。
- 請求項2に記載の電子放出膜の製造方法であって、
前記方法は成膜装置を使用し、前記装置が、
被処理基板を収納するための真空チャンバと、
真空チャンバ内に対面して配設された炭素電極及び対向電極と、
前記電極間に低周波の交流パワーを印加するための電源と、
前記炭素電極の近傍に窒素を供給するための供給口と、
を具備し、
前記方法が、
前記真空チャンバ内に前記基板を配置すると共に、前記真空チャンバ内を真空に設定する準備工程と、
前記供給口から窒素を供給すると共に前記電極間に前記交流パワーを印加してアーク放電を発生させることにより、前記炭素電極から炭素を昇華させて前記基板上に前記電子放出膜を堆積形成する成膜工程と、
を具備することを特徴とする電子放出膜の製造方法。 - 前記成膜工程において、前記交流パワーの周波数が約10Hz〜500Hzに設定されることを特徴とする請求項3に記載の電子放出膜の製造方法。
- 前記成膜工程において、前記ターゲット電極よりも前記基板に近くなるように配置された排気口から、前記真空チャンバを排気することを特徴とする請求項3または4に記載の電子放出膜の製造方法。
- 前記成膜工程において、前記基板上の圧力が約1×10-4mbar〜1×10-1mbarとなるように設定されることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の電子放出膜の製造方法。
- 前記成膜工程後、前記第1部分を前記第2部分に対して優先的にエッチングするエッチャントにより、前記電子放出膜の表面をエッチングする工程を更に具備することを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の電子放出膜の製造方法。
- 前記エッチャントがフッ酸を含む溶液を具備することを特徴とする請求項7に記載の電子放出膜の製造方法。
- 支持基板と、
前記支持基板上に配設されたエミッタと、前記エミッタが請求項1または2に記載の電子放出膜からなる電子放出面を有することと、
前記エミッタから電子を引出すための引出し電極と、
を具備することを特徴とする電界放出型冷陰極デバイス。 - 前記引出し電極が、前記エミッタと対向するようにゲート絶縁膜を介して前記支持基板に支持されたゲート電極からなり、前記ゲート絶縁膜がシリコン酸化物から基本的になることを特徴とする請求項9に記載の電界放出型冷陰極デバイス。
- 請求項10に記載の電界放出型冷陰極デバイスの製造方法であって、
前記支持基板、前記電子放出膜、前記ゲート絶縁膜となるシリコン酸化物膜、及び前記ゲート電極となる導電膜がこの順で重なる積層構造を形成する工程と、
前記エミッタに対応して前記導電膜の一部を除去し、前記シリコン酸化物膜の選択部分を露出させる工程と、
前記シリコン酸化物膜の前記選択部分をエッチャントによりエッチングし、前記エミッタの前記電子放出面を露出させると共に、前記エッチャントにより前記電子放出面をエッチングする工程と、前記エッチャントは、前記電子放出膜の前記第1部分を前記第2部分に対して優先的にエッチングすることと、
を具備することを特徴とする電界放出型冷陰極デバイスの製造方法。 - 前記エッチャントがフッ酸を含む溶液を具備することを特徴とする請求項11に記載の電界放出型冷陰極デバイスの製造方法。
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