JP3791276B2 - オートスライドドア制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドドアを制御するオートスライドドア制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両には、ドア開口部を開閉するスライドドアが設けられており、このスライドドアを電動により開閉制御するオートスライドドア制御装置が装備されている。
【0003】
一般的なオートスライドドア制御装置は、スライドドア閉作動中に、パーキングブレーキが外される等によりドア作動条件が解除された際には、スライドドアの駆動を停止するように構成されており、この場合、ドア開口部が開放された状態で車両が走行する恐れがあり、荷物などの不用意な落下が懸念される。このため、スライドドアが中間位置より閉方向に位置する場合、スライドドアを全閉位置まで移動するオートスライドドア制御装置が知られている(実開平4−92978号公報参照)。しかし、このオートスライドドア制御装置においては、閉作動中のスライドドアへの荷物などの異物の挟み込みが懸念される。
【0004】
これを防止するために、閉作動中に異物の挟み込みを検出した際に、スライドドアを全開位置まで移動し、異物の取り出しを容易とするオートスライドドア制御装置が知られている。このオートスライドドア制御装置にあっては、閉作動中に車両の停止条件が解除された場合、異物の挟み込みの検出基準値を厳しく又は解除し、車両発進時の慣性力によりスライドドアの移動速度が変化した場合であっても、異物の挟み込みを誤検出しないように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなオートスライドドア制御装置にあっては、車両停止時と車両発進時とにおいて、挟み込みの検出基準値を変えるため、検出基準値のチューニングが難しく、開発工数及び開発期間が増大するという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、車両停止時と車両発進時とにおいて挟み込みの検出基準値を変えること無く制御することができるオートスライドドア制御装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1のオートスライドドア制御装置にあっては、車両前後方向へスライド自在に支持されたスライドドアを、車両停止時に全開位置と全閉位置との間にて移動制御するオートスライドドア制御装置において、前記スライドドア閉作動中に、該スライドドアへの異物の挟み込みを検出する挟込検出手段と、前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出しない場合に、前記スライドドアを全開位置まで開作動させる挟込処理手段と、前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出した際に、前記スライドドアを所定量開方向へ反転作動する所定量反転手段と、所定量開方向へ反転作動した前記スライドドアを所定時間拘束停止させる拘束停止手段と、前記所定時間経過後に前記スライドドアを再び閉作動させる再作動手段と、を備えている。
【0008】
すなわち、スライドドア閉作動中に異物の挟み込みを検出した際には、これが挟込検出手段により検出されるとともに、車両の走行状態が走行状態検出手段により検出される。
このとき、前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出しない場合には、スライドドアに異物が挟まれていると判断され、前記スライドドアは、挟込処理手段によって全開位置まで開作動させられる。また、前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出した場合、前記スライドドアは、所定量反転手段によって所定量開方向へ反転作動された後、拘束停止手段により所定時間拘束停止され、所定時間経過後に再作動手段によって再び閉作動される。
【0009】
つまり、スライドドア閉作動中に車両を発進させた際には、スライドドアに慣性力が働き異物の挟み込みを誤検出することがあり、スライドドアに異物が挟み込まれた場合と、挟み込みを誤検出した場合とが予測される。このため、異物が挟み込まれた場合には、スライドドアが所定量開方向へ反転作動されるとともに所定時間拘束停止された際に異物の取り出しが行われる。一方、挟み込みが誤検出であった場合でも、このスライドドアは、所定時間拘束停止後に再び閉作動されるので、スライドドアの開放が防止される。
【0010】
また、請求項2のオートスライドドア制御装置では、車両前後方向へスライド自在に支持されたスライドドアを、車両停止時に全開位置と全閉位置との間にて移動制御するオートスライドドア制御装置において、前記スライドドア閉作動中に、該スライドドアへの異物の挟み込みを検出する挟込検出手段と、前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出した際に、挟み込み検出の有無を記憶する記憶手段に挟込有が記憶されているか否かを判断する挟込判断手段と、前記挟込有が記憶されていると判断した際に、前記スライドドアを全開位置まで開作動させるとともに前記挟込有の記憶をクリアする挟込処理手段と、前記挟込有が記憶されていないと判断した際に、挟込有を前記記憶手段に記憶する挟込記憶手段と、前記記憶手段に挟込有を記憶した後に、前記スライドドアを所定量開方向へ反転作動する所定量反転手段と、所定量開方向へ反転作動した前記スライドドアを所定時間拘束停止させる拘束停止手段と、前記所定時間経過後に前記スライドドアを再び閉作動させる再作動手段と、を備えている。
【0011】
すなわち、スライドドア閉作動中に異物の挟み込みを検出した際には、これが挟込検出手段により検出されるとともに、車両の走行状態が走行状態検出手段により検出される。そして、前記挟み込み及び前記走行状態が検出された際には、異物の挟み込み検出の有無を記憶する記憶手段に挟込有が記憶されているか否かが挟込判断手段にて判断される。このとき、挟み込みの検出が初回の場合、挟込有が記憶されていないと判断され、挟み込みが検出されたことが挟込有として挟込記憶手段により記憶される。次に、前記スライドドアは、所定量反転手段によって所定量開方向へ反転作動された後、拘束停止手段により所定時間拘束停止され、所定時間経過後に再作動手段によって再び閉作動される。
【0012】
つまり、スライドドア閉作動中に車両を発進させた際には、請求項1の場合と同様に、スライドドアに慣性力が働き異物の挟み込みを誤検出することがあり、スライドドアに異物が挟み込まれた場合と、挟み込みを誤検出した場合とが予測される。このため、異物が挟み込まれた場合には、スライドドアが所定量開方向へ反転作動されるとともに所定時間拘束停止された際に、異物の取り出しが行われる。一方、挟み込みが誤検出であった場合でも、このスライドドアは、所定時間拘束停止後に再び閉作動されるので、スライドドアの開放を防止することができる。
【0013】
また、挟み込みの検出が二回目の場合には、前記挟込判断手段において、挟込有が記憶されていると判断され、前記スライドドアは、停車状態における挟み込み処理と同様に全開位置まで開作動させられるとともに挟込有の記憶がクリアされる。これにより、挟み込まれた異物の取り出し性が高められる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
【0015】
以下、本発明の第1の実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるオートスライドドア制御装置を装備した車両1を示す図であり、この車両1の側部には、乗降用開口部2及びステップ3が設けられているとともに、前記乗降用開口部2を開閉するスライドドア4が設けられている。
【0016】
該スライドドア4は、車両1前方側における上端が、前記乗降用開口部2の上縁に沿って移動するアッパーローラ11に支持されており、下端は前記ステップ3の側面12に沿って移動するロアローラ13に支持されている。また、車両後方側の中央部は、車両前後方向に移動するリアローラ14に支持されており、前記乗降用開口部2を全開にした全開位置から全閉にした全閉位置まで移動できるように構成されている。前記スライドドア4内には、クロージャーユニット15が設けられており、前記スライドドア4の前縁部には、前記クロージャーユニット15への電源の供給を受ける受給端子16が設けられている。また、前記乗降用開口部2の車両前方側の縁部を形成するピラー17には、前記受給端子16と対を成す供給端子18が設けられており、前記スライドドア4が全閉位置に移動された際に、前記受給端子16と接続され、前記クロージャーユニット15へ電源を供給できるように構成されている。そして、前記スライドドア4は、前記ロアローラ13の上部が、前記ステップ3の側面12より延出した牽引部材19に固定されており、この牽引部材19に牽引されて車両前後方向へ移動されるように構成されている。
【0017】
この牽引部材19が延出する前記ステップ3の内部は、図2にて破線で示すように、前記牽引部材19を介して前記スライドドア4を移動する移動機構21が設けられている。該移動機構21は、前記牽引部材19の端部を支持する支持部材22と、該支持部材22が設けられたベルト23と、該ベルト23を前記ステップ3の側面12に沿って移動可能に支持する第1及び第2のプーリ24,25と、前記ステップ3のコーナー部26に設けられるとともに前記ベルト23を移動させる駆動プーリ27とにより構成されている。
【0018】
該駆動プーリ27は最終リダクションギヤ29dに軸結合されており、該最終リダクションギヤ29dは、駆動プーリ側伝達ギヤ29cに噛合されている。また、前記移動機構21には、駆動モータ31が設けられており、該駆動モータ31は、その駆動力をウォームギヤ減速機30及び中間ギヤ29aを介して、モータ側伝達ギヤ29bに伝達する。該モータ側伝達ギヤ29b及び前記駆動プーリ側伝達ギヤ29cは、電磁クラッチ28の上下に設けられており、該電磁クラッチ28は、前記モータ側伝達ギヤ29bと駆動プーリ側伝達ギヤ29cとの間を断続する。そして、駆動プーリ27近傍には、スライドドア回転センサ53の設置場所が設定されており、スライドドア4の手動による開閉時もスライドドア位置や移動速度を検出できるように前記電磁クラッチ28よりも駆動プーリ27側に設けられている。このスライドドア回転センサ53は、公知の接点式二相エンコーダを用いているが正転逆転を検出できるようにした光センサでも良い。
【0019】
これにより、前記電磁クラッチ28がオン制御された際には、前記駆動モータ31と前記駆動プーリ27とが接合された接合状態が形成される一方、オフ制御された際には、前記駆動モータ31と前記駆動プーリ27とが切り離された切断状態が形成され、前記スライドドア4を手動により開閉できるように構成されている。そして、前記駆動モータ31及び前記電磁クラッチ28は、図3に示すように、車両1に設置されたオートスライドドアユニット32に接続されている。
【0020】
このオートスライドドアユニット32は、ROM及びRAMを内蔵したマイコンM(マイクロコンピュータ)を中心に構成されており、サーキットブレーカー41を介して駆動用電源42に接続されるとともに、マイコン駆動用のエレクトリック電源43に接続されている。また、前記オートスライドドアユニット32には、イグニッションスイッチ44が接続されるとともに、該イグニッションスイッチ44との間には、セレクトレバーがPレンジに選択された際にオン作動するシフトPスイッチ45と、フットブレーキが操作された際にオン作動するストップランプスイッチ46とが接続されている。さらに、前記オートスライドドアユニット32には、メインスイッチ47が接続されており、該メインスイッチ47が操作されることにより、前記スライドドア4の駆動が可能となるように構成されている。
【0021】
また、前記オートスライドドアユニット32には、車速を検出するスピードセンサ51とブザー52とが接続されているとともに、スライドドア回転センサ53が接続されている。該スライドドア回転センサ53は、前述のエンコーダを備えてなり、該エンコーダは、第1パルス出力54と第2パルス出力55を備えている。両パルス出力54,55から出力されるパルスは、前記スライドドア4の移動速度の上昇に伴い周期が短くなるように構成されるとともに、前記スライドドア4の移動方向に応じた位相のパルスを出力するように構成されている。また、前記スライドドア回転センサ53には、前記エンコーダの回転数から前記スライドドア4の位置を検出するとともに、該スライドドア4が全開又は全閉位置に達した際に信号を出力する反転検知出力56及びマイコンMとの電圧を合わせるアースとしてのGNDライン57が設けられ、前記オートスライドドアユニット32に接続されている。
【0022】
さらに、前記オートスライドドアユニット32には、パーキングブレーキが操作された際にオン作動するパーキングスイッチ61と、スライドドア4を開作動させる際に操作されるスライドドア開スイッチ62と、閉作動させる際に操作されるスライドドア閉スイッチ63と、前記スライドドア4が全閉された際にオフ作動するスライドドアスイッチ64とが接続されているとともに、前記クロージャーユニット15へ電源の供給を行う第1及び第2供給出力65,66が前記供給端子18に接続されている。
【0023】
これらの供給出力18から電源供給を受ける前記クロージャーユニット15の制御部71には、車体に設けられたストライカにロックされたスライドドア4側のラッチを駆動して(図示せず)ロック状態を解除するラッチ解除アクチュエータ72と、前記ラッチがストライカにロックされる直前のハーフロック状態を検出して作動するハーフスイッチ73と、前記ラッチのニュートラル状態を検出して作動するニュートラルスイッチ74と、前記ラッチがストライカにロックされた状態を検出して作動するフルロックスイッチ75とが接続されている。また、クロージャーユニット15には、前記ハーフロック状態にあるスライドドア4を、前記フルロック状態まで引き込むスライドドアクロージャーモータ76が接続されている。
【0024】
以上の構成にかかる本実施の形態において、スライドドア4を一定の速度で電動駆動する動作を、図4に示すフローチャートに従って説明する。
【0025】
すなわち、スライドドア4を駆動する際には、車両1が停止状態であるか否かを判断するとともに(S1)、スライドドア開スイッチ62又はスライドドア閉スイッチ63が操作されたか、あるいはスライドドア回転センサ53の第1及び第2パルス出力54,55からスライドドア4の手動操作の有無を判断し(S2)、前述したスライドドア4の駆動条件が成立した場合には、次ステップS3へ移行する。該ステップS3は、スライドドア4を駆動する駆動モータ31へのPWM出力を制御するサブルーチンであり、該サブルーチンにてスライドドア4の移動速度を一定にするために駆動モータ31の回転速度を制御(一定速度制御)しつつ開/閉作動させた後、スライドドア4が、その駆動方向に応じた全閉位置又は全開位置に達したか否かを判断する(S4)。全閉又は全開位置に達していた場合には、電磁クラッチ28をオフ制御するとともに、駆動モータ31を停止させて終了する一方(S5)、全閉又は全開位置に達していない場合には、前記第1及び第2パルス出力54,55からのパルス幅の変化よりスライドドア4の速度変化を検出し、該スライドドア4に荷物などの異物が挟み込まれたか否かを判断する(S6)。なお、駆動モータ31への電流値の増大により挟み込みを検出しても良い。
【0026】
このとき、挟み込みが検出されなかった場合には、前記ステップS3へ分岐し、スライドドア4が全閉位置又は全開位置に達するまで一定速度制御を繰り返す一方、挟み込みが検出された際には、車速を検出するスピードセンサ51により、車両1が停止しているか否かを判断する(S7)。車両1が停止していた場合には、車両1発進による挟み込みの誤検出は無く、スライドドア4に異物が挟まれているため、前記駆動モータ31を逆転して前記スライドドア4を反転させ(S8)、前記ステップS3へ移行するとともに、スライドドア4が全閉位置又は全開位置に達するまで一定速度制御を繰り返す。前記反転は具体的に、前記スライドドア4が閉作動されていた場合には、該スライドドア4を全開になるまで開作動させる。これにより、挟み込まれた荷物などの異物の取り出し性を高めることができる。
【0027】
また、前記ステップS7にて、車両1が停止状態にない、つまり車両1走行開始時には、前記駆動モータ31を逆転してスライドドア4を一定距離反転させた後、電磁クラッチ28のオン状態を維持しつつ駆動モータ31をブレーキ状態にしてスライドドア4を拘束停止させるとともに(S9)、この拘束停止状態のまま1秒間待機する(S10)。そして、ブザー52を吹鳴させながら駆動モータ31を、逆転する以前の回転方向で再作動し(S11)、前記ステップS3へ移行して前記各ステップを繰り返す。具体的に、前記スライドドア4が閉作動されていた場合には、該スライドドア4の閉作動を再開する。
【0028】
つまり、スライドドア4閉作動中に車両1を発進させた際には、閉方向である車両1前方へ向けて移動中のスライドドア4には、スライドドア4の前方移動をブレーキする後方への慣性力が働き、該スライドドア4が減速又は停止することがあり、前記ステップS6にて異物の挟み込みを誤検出してしまう。このため、ステップS9〜S11においては、スライドドア4に実際に異物が挟み込まれている場合と、挟み込みを誤検出している場合とがあり、閉作動中のスライドドア4に異物が挟み込まれていた場合には、スライドドア4が所定量開方向へ反転作動されるとともに拘束停止されている間に、荷物等の異物の取り出しを行うことができる。一方、挟み込みが誤検出であった場合でも、このスライドドア4は、所定時間拘束停止後に再び元の移動方向へ作動、つまり閉作動されるので、スライドドア4の開放を防ぐことができ、ドア開放状態での走行を防止することができる。
【0029】
このように、挟み込まれた異物の取り出し性を確保しつつ、挟み込み誤検出時のスライドドア4の開放を防止することができる。したがって、車両停止及び発進時のいずれの場合でも挟み込み検出時にスライドドア4を全開又は、所定量開作動させるため、車両停止時と発進時とにおいて、挟み込みの検出基準値を個別に設定して車両発進時の誤検出を防止しなければならなかった従来と比較して、一つの検出基準値による制御が可能となる。これにより、前記検出基準値のチューニングが不要となるので、開発工数の削減及び開発期間の短縮化を図ることができる。
【0030】
そして、駆動モータ31を、逆転する以前の回転方向で再作動する際には、ブザー52を吹鳴させるので、挟み込みが検出されたことを運転者に報知することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
【0032】
図5は、第2の実施の形態を示すフローチャートであり、該第2の実施の形態の動作を、このフローチャートに従って説明する。なお、構成は第1の実施の形態と同様とする。
【0033】
すなわち、スライドドア4を駆動する際には、車両1が停止状態であるか否かを判断するとともに(SB1)、スライドドア開スイッチ62又はスライドドア閉スイッチ63が操作されたか、あるいはスライドドア回転センサ53の第1及び第2パルス出力54,55からスライドドア4の手動操作の有無を判断し(SB2)、前述したスライドドア4の駆動条件が成立した場合には、次ステップSB3へ移行する。該ステップSB3は、スライドドア4を駆動する駆動モータ31へのPWM出力を制御するサブルーチンであり、該サブルーチンにてスライドドア4の移動速度を一定に制御するために駆動モータ31の回転速度を制御(一定速度制御)しつつ開/閉作動させた後、スライドドア4が、その駆動方向に応じた全閉位置又は全開位置に達したか否かを判断する(SB4)。全閉又は全開位置に達していた場合には、電磁クラッチ28をオフ制御するとともに、駆動モータ31を停止させて終了する一方(SB5)、全閉又は全開位置に達していない場合には、前記第1及び第2パルス出力54,55からのパルス幅の変化よりスライドドア4の速度変化を検出し、該スライドドア4に荷物などの異物が挟み込まれたか否かを判断する(SB6)。なお、駆動モータ31への電流値の増大により挟み込みを検出しても良い。
【0034】
このとき、挟み込みが検出されなかった場合には、前記ステップSB3へ分岐し、スライドドア4が全閉位置又は全開位置に達するまで一定速度制御を繰り返す一方、挟み込みが検出された際には、車速を検出するスピードセンサ51により、車両1が停止しているか否かを判断する(SB7)。車両1が停止していた場合には、車両1発進による挟み込みの誤検出は無く、スライドドア4に異物が挟まれているため、前記駆動モータ31を逆転して前記スライドドア4を反転させ(SB8)、前記ステップSB3へ移行するとともに、スライドドア4が全閉位置又は全開位置に達するまで一定速度制御を繰り返す。前記反転は具体的に、前記スライドドア4が閉作動されていた場合には、該スライドドア4を全開になるまで開作動させる。これにより、挟み込まれた荷物などの異物の取り出し性を高めることができる。
【0035】
また、前記ステップSB7にて、車両1が停止状態にない、つまり車両1走行時には、マイコンMのRAM内の記憶エリアに割り当てられた挟み込み検出フラグが”1”であるか否かを判断する(SB9)。ここで、この挟み込み検出フラグは、異物の挟み込み検出の有無を記憶するフラグであり、前回挟み込みが検出されていた際には、挟込有を示す”1”が、また前回挟み込みが検出されていない場合には、挟込無を示す”0”が記憶されるように構成されている。このとき、挟み込みの検出が初回の場合、挟込有が記憶されておらず”0”のため、挟み込みが検出されたことを示す挟込有としての”1”を挟み込み検出フラグにセットする(SB10)。
【0036】
次に、前記駆動モータ31を逆転してスライドドア4を一定距離反転させた後、電磁クラッチ28のオン状態を維持しつつ駆動モータ31をブレーキ状態にしてスライドドア4を拘束停止させるとともに(SB11)、この拘束停止状態のまま1秒間待機する(SB12)。そして、ブザー52を吹鳴させながら駆動モータ31を、逆転する以前の回転方向で再作動し(SB13)、前記ステップSB3へ移行して前記各ステップを繰り返す。具体的に、前記スライドドア4が閉作動されていた場合には、該スライドドア4の閉作動を再開する。
【0037】
つまり、スライドドア4閉作動中に車両1を発進させた際には、その慣性力がスライドドア4に加わりスライドドア4が減速又は停止することがあり、前記ステップSB6にて異物の挟み込みを誤検出してしまう。このため、ステップSB10〜SB13においては、スライドドア4に実際に異物が挟み込まれている場合と、挟み込みを誤検出している場合とがあり、閉作動中のスライドドア4に異物が挟み込まれていた場合には、スライドドア4が所定量開方向へ反転作動されるとともに拘束停止されている間に、荷物等の異物の取り出しを行うことができる。一方、挟み込みが誤検出であった場合でも、このスライドドア4は、所定時間拘束停止後に再び元の移動方向へ作動、つまり閉作動されるので、スライドドア4の開放を防ぐことができ、ドア開放状態での走行を防止することができる。
【0038】
このように、挟み込まれた異物の取り出し性を確保しつつ、挟み込み誤検出時のスライドドア4の開放を防止することができので、第1の実施の形態と同様に、一つの検出基準値による制御が可能となり、前記検出基準値のチューニングが不要となるため、開発工数の削減及び開発期間の短縮化を図ることができる。
【0039】
そして、前記ステップSB6にて挟み込みが再度検出され、挟み込みの検出が二回目の場合には、前記挟み込み検出フラグが挟込有を示す”1”が記憶されているため、前記ステップSB9にて、ステップSB14へ分岐する。すると、前記駆動モータ31を逆転して前記スライドドア4を、停車状態における挟み込み処理と同様に開作動させるとともに、前記挟み込み検出フラグを、”0”にクリアして(SB14)、前記ステップSB3へ移行するとともに、スライドドア4が全閉位置又は全開位置に達するまで一定速度制御を繰り返す。具体的に、前記スライドドア4が閉作動されていた場合には、該スライドドア4を全開になるまで開作動させる。
【0040】
このように、挟み込みが二回検出された際には、発進時の加速度による誤検出でないことが明らかとなり、スライドドア4に異物が挟まれている可能性が高いので、停車状態における挟み込み処理と同様に開作動させることができる。これにより、挟み込まれた異物の取り出し性を高めることができる。
【0041】
尚、走行状態検出手段は、車速を検出するスピードセンサ51に限られるものではなく、パーキングブレーキの解除の検出やパーキングブレーキとスピードセンサとの組み合わせ等公知の手段でも良い。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1のオートスライドドア制御装置にあっては、閉作動中のスライドドアへの挟み込みが検出され、かつ車両の走行状態が検出された場合には、スライドドアを所定量開方向へ反転して所定時間拘束停止した後、再び閉作動するため、挟み込まれた異物の取り出し性を確保しつつ、挟み込み誤検出時のスライドドアの開放を防止することができる。
【0043】
したがって、車両停止時及び発進時のいずれの場合であっても挟み込み検出時にスライドドアを全開又は所定量開作動させるため、車両停止時と発進時とにおいて、挟み込みの検出基準値を個別に設定して車両発進時の誤検出を防止しなければならなかった従来と比較して、一つの検出基準値による制御が可能となる。これにより、前記検出基準値のチューニングが不要となるので、開発工数の削減及び開発期間の短縮化を図ることができる。
【0044】
また、請求項2のオートスライドドア制御装置においても、挟込検出時に挟み込まれた異物の取り出し性を確保しつつ、誤検出時のスライドドアの開放を防止することができるので、請求項1と同様に、一つの検出基準値による制御が可能となる。これにより、前記検出基準値のチューニングが不要となるので、開発工数の削減及び開発期間の短縮化を図ることができる。
【0045】
そして、挟み込みが二回検出された際には、発進時の加速度による誤検出でないことが明らかとなり、スライドドアに異物が挟まれている可能性が高いので、停車状態における挟み込み処理と同様に開作動することができる。これにより、挟み込まれた異物の取り出し性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1のA矢示図である。
【図3】同実施の形態にかかるブロック図である。
【図4】同実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両
4 スライドドア
21 移動機構
28 クラッチ
31 駆動モータ
32 オートスライドドアユニット
M マイコン

Claims (2)

  1. 車両前後方向へスライド自在に支持されたスライドドアを、車両停止時に全開位置と全閉位置との間にて移動制御するオートスライドドア制御装置において、
    前記スライドドア閉作動中に、該スライドドアへの異物の挟み込みを検出する挟込検出手段と、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出しない場合に、前記スライドドアを全開位置まで開作動させる挟込処理手段と、
    前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出した際に、前記スライドドアを所定量開方向へ反転作動する所定量反転手段と、
    所定量開方向へ反転作動した前記スライドドアを所定時間拘束停止させる拘束停止手段と、
    前記所定時間経過後に前記スライドドアを再び閉作動させる再作動手段と、
    を備えたことを特徴とするオートスライドドア制御装置。
  2. 車両前後方向へスライド自在に支持されたスライドドアを、車両停止時に全開位置と全閉位置との間にて移動制御するオートスライドドア制御装置において、
    前記スライドドア閉作動中に、該スライドドアへの異物の挟み込みを検出する挟込検出手段と、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
    前記挟込検出手段が挟み込みを検出し、かつ前記走行状態検出手段が走行状態を検出した際に、挟み込み検出の有無を記憶する記憶手段に挟込有が記憶されているか否かを判断する挟込判断手段と、
    前記挟込有が記憶されていると判断した際に、前記スライドドアを全開位置まで開作動させるとともに前記挟込有の記憶をクリアする挟込処理手段と、
    前記挟込有が記憶されていないと判断した際に、挟込有を前記記憶手段に記憶する挟込記憶手段と、
    前記記憶手段に挟込有を記憶した後に、前記スライドドアを所定量開方向へ反転作動する所定量反転手段と、
    所定量開方向へ反転作動した前記スライドドアを所定時間拘束停止させる拘束停止手段と、
    前記所定時間経過後に前記スライドドアを再び閉作動させる再作動手段と、
    を備えたことを特徴とするオートスライドドア制御装置。
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