JP3790790B2 - 床構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、特に、部屋の隅部側に配置される床材の端部側を支持するための床支持装置、及び、部屋の中央側の床材を支持する床支持具を用いた床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、床構造は、図21〜23に示すように、部屋の中央側においては、各床材15A,・・・の下に所定の間隔で複数の床支持具11を配置して各床材15A,・・・を支持するようにし、壁スラブ1,間仕切り4,敷居などの部屋を区画する区画部位の近傍に配置される複数の床材15A,・・・の支持においては、これら複数の床材15A,・・・における上記区画部位に対応する端部15E側を、いわゆる際根太2と言われるもので支持するようにしていた。
すなわち、図21(床構造側面図),図22(床構造平面図)に示すように、部屋の隅部C側に配置される複数の床材15A,・・・の支持においては、部屋の隅部C側における床の沈み込みを防止するため、上記区画部位である壁スラブ1に当接するよう配置される各床材15A,・・・の端部15E側全体を、壁スラブ1に釘などで固定された際根太2で支持するようにしていた。尚、3は側土台である。
また、図23に示すように、間仕切り4の両側に沿って部屋の隅部C側に配置される複数の床材15A,・・・の支持においても同様に、これら各床材15A,・・・の端部15E側全体を、間仕切り4に釘などで固定された際根太2で支持するようにしていた。尚、図23において、5は間柱、6は間仕切り土台、7はボードであり、これらで間仕切り4が構成されている。
尚、上記床支持具11の詳細は後述するが、例えば、上部側で床材15A,・・・を支持する支柱と、この支柱を支持するとともに床スラブ10の床スラブ面10aに接地されるゴムのクッション部材を有するもの等が使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の床構造では、上記区画部位に対応する床材の端部側を、上述のような際根太で支持していたので、床材に衝撃が加わるとその振動が際根太を介して伝搬してしまい、伝搬する衝撃音のレベル(dB)が大きくなる。厳密には、周波数帯によって、レベルの変化は異なるが、ほぼ1kHzより低い周波数帯で衝撃音のレベル(dB)が大きくなる傾向がある。
すなわち、従来のように、際根太を使用する床構造では、床衝撃音のレベルを低減できず、防音性能が悪いという課題があった。
【0004】
そこで、本出願人の出願による特願平10−198694号では、際根太を用いないで、上記区画部位に対応する床材の端部側も上記床支持具で支持するようにして、防音性能を向上させるようにした技術を提案している。
上記特願平10−198694号の技術では、防音性能は向上するが、部屋の隅部側には、タンスなどの重量物が置かれることが多く、床材の沈み込みが問題となり、部屋の中央側より、床支持力(床強度)を増強する必要があるため、上記区画部位に対応する床材の支持力を増強するために、上記区画部位に対応する床材の端部側を支持する床支持具の数を多くしている。
しかしながら、特願平10−198694号では、上述のように、部屋の隅部側における床支持力を増強するために、多数の床支持具が必要になるため、コストがかかるという課題があった。
【0005】
本願発明はかかる課題を解消するためになされたもので、コストを抑えることができる構成にて、部屋の隅部側における床支持力を増強できるとともに、防音性能を向上できる床構造を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明の床構造は、上部側で床材を支持する支柱と、この支柱を支持するとともに床スラブ面に接地されるクッション部材を有する床支持具を複数用いて部屋の中央側の床材を支持し、かつ、壁スラブ,間仕切り,敷居などの部屋を区画する区画部位に沿って部屋の隅部側に配置される床材における上記区画部位と対向する端部側を支持するために、上部に、上記区画部位に沿って位置される所定長さの長尺支持部材を有し、さらに、支柱を介して上記長尺支持部材を支持するとともに上記床スラブ面に接地されるクッション部材を有する床支持装置を複数用いて部屋の隅部側の床材における上記区画部位と対向する端部側を支持するようにした床構造であって、上記床支持装置のクッション部材として、上記床支持具のクッション部材の硬度より大きくて、かつ、硬度90°までの硬度のものを用い、上記床支持具のクッション部材が、下側を向くカップ状で床スラブに接地する下部クッション部材と下側を向くカップ状で下部クッション部材の上部を覆うように設けられた上部クッション部材とを備え、下部クッション部材の上部と上部クッション部材の下部開口とが互いに嵌合され、上部クッション部材のカップの内底面より下部開口の方向に突出するよう設けられた凸部の下端と下部クッション部材の上面とが互いに接触したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
・実施の形態1
以下、図1ないし図13に基づいて実施の形態1を説明する。尚、図21〜図23の従来技術で説明した構成部分と同一部分は同一符号を付している。
各図において、11は従来技術で説明した床支持具である。この床支持具11は、基本的には、上部側で床材15A,・・・を支持する支柱と、この支柱を支持するとともに床スラブ面に接地されるクッション部材を有するものである。尚、この床支持具11の具体例及び床材15Aの構成は後に詳述する。
【0008】
8は、本願発明による床支持装置としてのシステムネダ(根太)であり、これは、壁スラブ,間仕切り,敷居などの部屋を区画する区画部位に沿って部屋の隅部C側に配置される床材15A,・・・における上記区画部位と対向する端部15E側を支持するために、図4,図5に示すように、上部に、上記区画部位に沿って位置される所定長さの長尺支持部材としての根太材8aを有し、さらに、支柱20を介して上記根太材8aを支持するとともに床スラブ面10aに接地されるクッション部材9を有するものである。このクッション部材9は、床スラブ面10aに接地するほぼ逆台錐形のゴムより成り、下面のほぼ全体が床スラブ面10aに接地するタイプのものである。
また、システムネダ8は、図5のように、根太材8の両端側を、支柱20とクッション部材9とを備えて成る支持具8A,8Aで支持して成るものである。
上記支柱20のフランジ22が設けられた部分よりも上側の外周はねじ切りされてボルト20aとなっており、このボルト20aは上記根太材8aの上下貫通穴8sに取り付けられたナット23に螺入して取付けられる。ボルト20aを回動することによりボルト20aのナット23に対する上,下の位置関係を調整することができ、これにより根太材8aの高さの調整が行える。床材15Aは、パーティクルボード等の基材14とフローリング等の床板15とで構成され、上記ボルト20aの上方に対応する基材14には穴14sが形成されていて、根太材8aが低く設定されるとき上記穴14s内にボルト20aの上端が入り込めるようになっている。
また、根太材8aは木質系の材料で構成され、床材15Aの端部15E側がこの根太材8aの上面に釘などで取り付けられる。
尚、図4におけるシステムネダ8の各構成部分のうち、特に説明しなかった部分については、図10で後述する床支持具11の構成と同じであるので、同一符号を付して、その説明を省略した。
【0009】
そして、本願発明の床構造は、部屋の中央側の床材15Aを複数の上記床支持具11で支持するとともに、部屋の隅部C側の床材15Aにおける上記区画部位と対向する端部15E側を、従来の際根太の代わりに、複数の上記システムネダ8で支持するようにしたものである。
【0010】
上記システムネダ8のクッション部材9を構成するゴムの硬度(例えばJIS規格の「JIS K 6301のゴム硬度測定方法」による硬度)は、上記床支持具11のクッション部材の硬度より大きくて、かつ硬度90°までの硬度のものを用いる。好ましくは、硬度75°のものを用いる。
【0011】
具体的に説明すると、図1ないし図3は、壁スラブ1で区画される部屋の床構造の一例を示しており、壁スラブ1に沿って、システムネダ8を複数個配置して、部屋の隅部C側に配置される床材15Aにおける壁スラブ1と対向する端部15Eを支持するようにし、部屋の中央側の床材15Aを複数の床支持具11で支持するようにしている。
【0012】
尚、上記各システムネダ8,・・・は、上記区画部位である壁スラブ1より間隔S1離して設置し(図3,4参照)、さらに、それぞれの根太材8a,・・・が間隔S2離間するように配置する(図1参照)。
また、壁スラブ1と,この壁スラブ1に沿って部屋の隅部C側に配置される複数の上記床材15A,・・・の端部15Eとの間に、隙間S3を設けるようにしている(図1,3,4参照)。
【0013】
尚、床下空間に、吸音材などを挿入してもよい。
また、床の位置ずれを抑えるために、上記隙間S3に、数箇所、スポンジ等の緩衝材を介挿するようにすればよい。
また、部屋の隅部C側の隙間S3は、防音性能に影響を与えることはないように、振動吸収性のよい材料で防振対策が施された巾木で覆ったり、あるいは、木質の巾木を用いる場合は、床材15Aの上表面から多少離して取り付けるようにすればよい。
【0014】
図6ないし図9は、間仕切り,敷居などの区画部位で区画される部屋において適用される本発明による床構造の一例を示す。
【0015】
つまり、本発明は、図1ないし図3で説明した壁スラブ1で区画される部屋と同じように、図6に示すような、間仕切り4で区画される部屋の床構造についても適用できる。この場合、間仕切り4の両側に沿って配置される複数の床材15A,・・・において、間仕切り4側の端部15Eを上述したように複数のシステムネダ8,・・・で支持する。
尚、図示しないが、別途、間仕切りを構築しておき、この間仕切りを、床支持具で支持するようにしてもよい(尚、この場合の床支持具としては、強度が要求されるため、剛性の高いものを用いる必要がある)。これは、床を先行して施工した後に、この床間に設置されるタイプの間仕切りである。この場合、間仕切りと床スラブが床支持具を介して分離されるので、間仕切りに対する衝撃が土台を介して伝搬する可能性も少ないので(床衝撃音を伝搬する可能性のある媒介物が少ないので)、防音性能効果の高い床構造が得られると思われる。
【0016】
図7は敷居の部分に本願の床構造を適用した例を示す。
図8はフローリング床(15A)の部屋(例えばLD)とカーペット敷床15Bの部屋との境界部分に本願の床構造を適用した例を示す。
図9はフローリング床(15A)の部屋(例えばLD)と塩ビシート敷床15Cの部屋(例えばキッチン)との境界部分に本願の床構造を適用した例を示す。
尚、これらは、基本的には、図1〜図6で示した特徴を上述した部分に適用しただけであるので、詳説は省略する。尚、30は敷居、30Bは土台、31は畳、32は敷板、33はカーペット、34はフェルト、35は捨張、36は塩ビシート、40は下わく、40Bは土台である。
【0017】
以下、本願の床構造に使用する床支持具11の具体例を詳細に説明する。
【0018】
・床支持具11の具体例1.
図10,11は本発明に使用する床支持具11の具体例1を示す図であり、これは、コンクリートを打設することにより得られる床スラブ10の床スラブ面10aの上に位置され、この床支持具11の上部に取付けられた台座12には釘13等を用いてパーティクルボード等の木材から成る長辺形状の基材14が取付けられ、この基材14の上にフローリング等の床板15が釘16等の手段で固定されている。
尚、基板14と床板15とにより、上述してきた床材15A,・・・を構成するものである。
上記床支持具11はほぼ逆台錐形のクッション部材17と、このクッション部材17の上面の平坦部に設置された座板18と、この座板18の中心に設けられた孔を介して上記クッション部材17の上面に形成された穴19に下端が嵌入される支柱20から構成される。
上記クッション部材17の下部17mは円板状となり、その下面側に接地部21が設けられている。この接地部21は下部17mの底面より下部方向に突出する柱部21tの下端が半球状の丸みを有する凸部より成るもので互いに独立しており、その高さはほぼ6mm程度でこの接地部21がスラブ面10aに接地するポイント、すなわち接地ポイントPは支柱20に形成されたフランジ22の外周に対応するポイントP1よりもLだけ水平外方向に位置ずれされている。すなわちクッション部材17の上面は上記フランジ22に対応する図示Sの部分で支柱20に伝わる圧力を受ける。つまり上記フランジ22に対応する部分Sに対応するクッション部材17の上面が支柱20の支承部となり、接地ポイントPは、この支承部に対応するSの部分の外側のポイントP1よりもさらに外側に位置するように設けられる。なお、柱部21tの下端は、半球状に限らず、半円状すなわちかまぼこ状であってもよい。
上記支柱20の穴19に嵌入される部分は、穴19の径よりも若干大きく設定されており、この部分は穴19に圧入状態で差込まれる。支柱20の上記フランジ22が設けられた部分よりも上側の外周はねじ切りされてボルト20aを構成し、このボルト20aは上記台座12に設けられたナット23の中に螺入して取付けられる。ボルト20aを回動することによりボルト20aのナット23に対する上,下の位置関係を調整することができ、これにより台座12の高さの調整が行える。なお、上記ナット23は筒状となり、上部がカップ状に広がり、下部にフランジ23aを有している。このナット23の内面はねじ切りされ、また、その下部のフランジ23aは内側に折返されて補強されている。このようなナット23は予め上記台座12に一体化されている。
上記ボルト20aによって支持される台座12は、例えばパーティクルボード等の木材から構成される。このような台座12を取付けた床支持具11を床スラブ面10aの所定の個所に設置した後に上記基材14を設置して釘13等で取付けた後、この基材14の上に床板15を釘16等で取付ける。なお、床板15は複数の床板片15a,15bを継ぎ目部15cで継ぎ合わせて構成される。すなわち、床板片15aを釘16を用いて基材14に取付けた後、床板片15aの凸部15dに噛み合うように他の床板片15bを取付けて、図示しない釘でこの床板片15bを固定する。
以上の構成において床材15A,・・・に振動が加わった場合、この振動は基材14から台座12を経てナット23からフランジ22に伝わり、領域Sに対応する支承部を介して接地部21の接地ポイントPからスラブ面10aに伝わることになる。
この場合、接地ポイントPが支承部の外側のポイントP1よりもLだけ位置ずれされているので、クッション材17の上記支承部に伝わる圧力によってクッション材17は図11(b)のt1に示すように上,下に伸縮して振動を吸収するのであるが、クッション部材17には接地ポイントPが水平外方向に位置ずれされていることからt2に示すようにクッション部材17にはたわみが生じるので、この傾斜方向のたわみによっても振動を良好に吸収することができ、防音効果が向上することになる。
【0019】
・床支持装置11の具体例2.
図12は本発明に使用する床支持具11の具体例2を示す図であり、具体例1と同じものは同一符号を用いている。この場合、クッション材17の下部に設けられる接地部28はリング状となり、この接地部28の下面は平坦状となっているが、この場合にもフランジ22を支持する領域Sの支承部の外側のポイントP1よりも接地ポイントPが水平外方向に位置ずれされており、これにより領域Sの部分に荷重が加わった場合、この荷重に基づきクッション部材17に傾斜方向のたわみt2が生じるので振動を良好に吸収することができ防音効果を発揮する。
【0020】
・床支持装置11の具体例3.
図13は本発明に使用する床支持具の具体例3を示す図であり、同図において具体例1と同じものは同一符号を用いている。図13においてクッション部材17は下側を向くカップ状の下部クッション部材17bと、この下部クッション部材17bの上部が下部開口17cに嵌合して一体化された上部クッション部材17aから構成される。下部クッション部材17bの接地部17xはリング状となり、その下面は平坦となっており、その上面の中央に支柱20の下端を嵌入するための穴19aが設けられる。上部クッション部材17aにおける下面には下部方向に突出する柱部の下端を半円状又は半球状とした凸部17nが設けられ、この凸部17nの下端は下部クッション部材17bの上面に突出している。この場合においても下部クッション部材17bの接地ポイントは領域Sに対応する支承部よりも水平外方向に位置ずれされているのでクッション部材17b及びクッション部材17aのたわみに基づいて振動を良好に吸収できるとともに、2個のクッション部材17a,17bに基づいて振動を吸収することができるので防音効果をより一層向上することが可能となる。なお、支柱20の下端を取付けるにはクッション部材17aの穴19bを介して穴19aに支柱の下端を嵌入することにより取付けることが可能となる。なお、この場合、下部クッション部材17bの上面と凸部17nとの間に、ゴムと異質の部材を介在させて、下部クッション部材17bの上面全体にほぼ均一に圧力が加わるようにして振動を吸収するようにしてもよい。
【0021】
【実施例】
以下、本願の効果を実証した実験結果を述べる。
図14は、本実験に使用した床衝撃音レベル測定システムを示す。尚、測定は、JIS−A−1418による方法で行った。Hは重量床衝撃音レベル測定のための衝撃音発生源としてのバングマシーン(タイヤによる打撃装置)、Tは軽量床衝撃音レベル測定のための衝撃音発生源としてのタッピングマシーン、Dは階下の部屋において床衝撃音レベルを測定する測定器、Pはデータを処理するコンピュータ、Rはレコーダである。
本測定においては、中央側の床材15A,・・・の支持は、図15,16に示すものを、部屋の隅部C側の床材15A,・・・における区画部位と対向する端部15Eの支持は、図17,18に示すものを用いた。
【0022】
図19に、測定結果を示す。図20は、図19の重量床衝撃音レベル測定結果の番号7の条件の場合のデータグラフである。等級(建築学会の基準による)は防音性能を示すもので、L値が45までは特級、50は1級、55は2級、60は3級、75になると等級外である。L−65〜L−35はL値曲線であり、L値は小さいほど防音性能が良いことを示す。このL値曲線は、低周波数帯と高周波数帯での聴感上の違いを補正するための曲線であり、低周波数帯では聴感が鈍いために性能判断基準が緩くなるように、周波数帯が高くなるに従って聴感が鋭くなるために性能判断基準が厳しくなるように設定されている性能判断基準である。即ち、同じぐらいのレベルが測定されても、性能を決める基準は、低周波数帯よりも高周波数帯のほうに厳しい性能を要求している。尚、図19の表のL値は、データのL数に一番近いL値を採用しており、これにより、等級が決まる。また、空気層の密閉とは、隙間をテープ等で塞いで測定したものである。
【0023】
図19の結果を詳細に説明する。
番号1,2は、床材15A,・・・をすべて図15に示す支持具11(上述した具体例1のもの)で支持した場合の結果を示している。この場合、L値は良く、防音性能は良いが、部屋の隅部C側の床材15A,・・・の端部15E側の床支持力を担保するために、多数の床支持具11が必要になり、コストがかかる。
番号3,4は、部屋の隅部C側の床材15A,・・・の端部15E側を、図18に示す支持具11(クッション部材の形状がシステムネダ8のクッション部材9と同じもの)を用いて支持した場合の結果を示している。この場合、番号1,2と同じように、多数の床支持具11が必要になり、コストがかかる。さらに、番号3のように、クッション部材としてゴム硬度80°のものを使用した場合は、L値が悪く、等級は3級である。
【0024】
番号5から番号10までは、部屋の隅部C側の床材15A,・・・の端部15Eを、図17に示すシステムネダ8(図4,5で示したもの)を用いて支持した場合の結果を示している。即ち、基本的には、本願の実施の形態1で説明した床構造における結果を示している。
番号5から番号8までは、中央側の床材15A,・・・を図15に示す床支持具11で支持した場合、番号9,10は、中央側の床材15A,・・・を図16に示す床支持具11(上述した具体例3のもの)で支持した場合である。
尚、図19の表において、SNG,YSとは、クッション部材の材質、ここでは、ゴムの硬度の違いによりつけられた名称である。つまり、本実験では、硬度が75°,80°の場合はYS、90°の場合はSNGとして区別した。
この番号5から番号10までは、部屋の隅部C側の床材15A,・・・の端部15Eを、長尺な根太材8aを有するシステムネダ8で支持するので、隅部C側の床材15A,・・・の端部15Eにおける床支持力(床強度)を担保できる。
さらに、図19の結果から、硬度75°のゴム硬度のクッション部材を備えるものを使用した場合、L値が一番良い(防音性能が一番良い)ことがわかる。
【0025】
尚、番号9,10は、部屋の中央側の床材15A,・・・を支持する床支持具11として上述した具体例3のものを用いた場合のデータである。この場合、番号5から番号8までのものに比べてさらに良い防音性能が得られる。システムネダ8のクッション部材9の硬度が80°の場合は、L数=54、L値=55、等級=2級である。また、硬度90°の場合は、L数=57、L値=55、等級=2級である。よって、部屋の中央側の床材15A,・・・を支持する床支持具11として上述した具体例3のもの(二重構造のもの)を用いた場合、システムネダ8のクッション部材9の硬度が90°でも2級の防音性能が得られる。
【0026】
また、番号11,12は、LD(リビングダイニング)で測定した場合のデータである。すなわち、広い部屋で測定したデータである。番号12と番号6とを比較すれば明らかなように、番号12の方がL数が低い。従って、本願の床構造は、広い部屋に適用したほうが多少防音性能が良いことがわかる。
【0027】
以上から次のようなことがわかる。
部屋の中央側の床材15Aを支持する床支持具11のクッション部材として、クッション性能を考慮してゴム硬度が硬度67°のもの(柔らかめのもの)を用い、部屋の隅部C側の床材15Aの端部15Eを支持するシステムネダ8のクッション部材9として、上記床支持具のクッション部材の硬度67°より大きくて(硬くて)、硬度90°までのゴム硬度のものを用いれば、少なくとも3級の防音性能が得られる(尚、部屋の中央側の床材15Aを支持する床支持具11として上述した具体例2のもの(二重構造のもの)を用いれば、少なくとも2級の防音性能が得られる)。
尚、床支持具11のクッション部材の硬度は一般的には67°ぐらいであるが、多少前後してもよい。但し、システムネダ8のクッション部材9として、上記床支持具11のクッション部材の硬度より柔らかいものを用いれば、システムネダ8が揺れやすくなり、部屋の中央側の床材15Aを介して伝播する振動が伝わりやすくなるので、防音性能が悪くなる(但し、システムネダ8のクッション部材9として、上記床支持具11のクッション部材の硬度より極端に柔らかいものを用いれば、防音性能は悪くならないが、この場合、部屋の隅部側における床支持力が弱くなり、床材の沈み込みが問題となるので、本願の所期の目的を達成できず、そもそも実用に向かない)。
よって、床支持具11のクッション部材の硬度を多少前後させたとしても、部屋の隅部C側の床材15Aの端部15Eを支持するシステムネダ8のクッション部材9として、床支持具11のクッション部材の硬度より大きくて(硬くて)、硬度90°までの硬度のものを用いれば、部屋の中央側の床材15Aを介して伝播する振動が伝わりにくく、図19で示した結果と同様な防音性能が得られると推測できる。
【0028】
尚、軽量床衝撃音に対する防音性能は、図19の軽量床衝撃音レベル測定結果から明らかなように、部屋の中央側の床材15Aを支持する床支持具11のクッション部材として、クッション性能を考慮してゴム硬度が柔らかめの硬度67°のものを用い、システムネダ8のクッション部材として、上記床支持具のクッション部材の硬度67°より大きくて(硬くて)、硬度90°までの硬度のものを用いた場合、少なくとも1級の防音性能が得られる(尚、床支持具として上述した具体例3のもの(二重構造のもの)を用いれば、少なくとも特級の防音性能が得られる。)。
尚、部屋の隅部C側の床材15Aの端部15Eを支持するシステムネダ8のクッション部材9として、上記床支持具11のクッション部材の硬度より大きくて、硬度90°までの硬度のものを用いれば、上述した理由により、図19の結果と同様な防音性能が得られると推測できる。
【0029】
本願の実施の形態1によれば、システムネダ8の長尺な根太材8aで部屋の隅部C側の床材15A,・・・の端部15E側を支持するので、部屋の隅部C側においては、床支持力が大きくなり、床の沈み込みを少なくできる。そして、この場合、少数のシステムネダ8を配置するだけでよいので、コストを抑えることができる構成にて、床支持力(床強度)を大きくできることになる。
更に、上述した実施例から裏付けされるように、部屋の隅部C側の床材15Aの端部15Eを支持するシステムネダ8のクッション部材9として、部屋の中央側の床材15Aを支持する床支持具11のクッション部材の硬度より大きくて、硬度90°までの硬度のものを用いるものとして、上記区画部位(壁スラブ1など)よりシステムネダ8をS1離して設置するとともに、それぞれの根太材8aが離間(S2)するように複数のシステムネダ8を配置し、さらに、上記区画部位と,この区画部位に沿って部屋の隅部C側に配置される複数の上記床材15Aの端部15Eとの間に、隙間S3を設けたことにより、従来のいわゆる際根太を用いた構造の場合に比べて、防音性能が良くなる。図19の「支持脚」「ゴム硬度」を同じ条件として「端部」に「際根太」を用いた場合を実験した結果、図19の結果より「等級」がワンランク低下した。例えば、番号5の場合で「端部」に「際根太」を用いた場合の重量床衝撃音レベルを測定した結果、「等級」は3級より悪くなった。
従って、コストを抑えることができる構成にて、部屋の隅部側における床支持力を増強できるとともに、防音性能も良い床構造が得られる。
【0030】
また、図19の結果から明らかなように、システムネダ8のクッション部材9として、硬度75°のものを用いた場合、最も良い防音性能が得られる。
また、上記床支持具11として、具体例1に示したように、上面に、支柱の下部を支持する支承部を有するとともに、底部の外周側に、床スラブ面に接地する接地部を有し、この接地部の接地ポイントを、上記支承部の位置より外側に位置させて成る床支持具11を用いることにより、良好な結果が得られることがわかった。尚、図19の結果は、上述した床支持具11の具体例1を用いた結果であるが、床支持具11の具体例2は具体例1とほぼ同様な構成であり、従って、具体例2の床支持具11を用いてもほぼ同様な結果が得られると予想できる。
さらに、クッション部材として、下側を向くカップ状で床スラブに接地する下部クッション部材と、この下部クッション部材の上部が下部開口に嵌合して一体化された上部クッション部材とから構成される二重構造のクッション部材を有する床支持具11(具体例3のもの)を用いた場合は、具体例1や具体例2の床支持具11を用いた場合よりも更に良好な結果が得られることがわかった。
【0031】
尚、上述した実施の形態1では、システムネダ8は、クッション部材9と支柱20を有する支持具8Aを2個で、根太材8aの両端側を支持したものを示したが、根太材8aを1個の支持具8Aで支持したもの、3個以上の支持具8Aで支持したものなどを用いてもよい。
【0032】
また、システムネダ8のクッション部材として、上述した床支持具11の具体例1,2,3のようなクッション部材を用いるようにしてもよい。
【0033】
尚、クッション部材としては、上述したゴムと同様な性能のプラスチック材料、例えば、熱可塑性エラストマーなどを用いてもよい。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、床支持装置のクッション部材の硬度を、床支持具のクッション部材の硬度より大きくて、かつ、硬度90°までの硬度のものを用い、床支持具のクッション部材が、下側を向くカップ状で床スラブに接地する下部クッション部材と下側を向くカップ状で下部クッション部材の上部を覆うように設けられた上部クッション部材とを備え、下部クッション部材の上部と上部クッション部材の下部開口とが互いに嵌合され、上部クッション部材のカップの内底面より下部開口の方向に突出するよう設けられた凸部の下端と下部クッション部材の上面とが互いに接触した構成としたので、コストを抑えることができる構成にて、部屋の隅部側における床支持力の増強と、防音性能の向上を可能とする床構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による床構造の平面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による床構造の側面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による床構造の詳細を示す拡大側面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による床構造に用いるシステムネダを説明するための部分断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による床構造に用いるシステムネダの側面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による床構造を間仕切りの部分に適用した場合を示す側面図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による床構造を敷居の部分に適用した場合を示す側面図である。
【図8】 この発明の実施の形態1による床構造の他の適用例を示す側面図である。
【図9】 この発明の実施の形態1による床構造の他の適用例を示す側面図である。
【図10】 この発明に使用する床支持具の具体例1を説明するための床支持具の部分断面図である。
【図11】 この発明に使用する床支持具の具体例1を説明するためのクッション部材の平面図,断面図,底面図である。
【図12】 この発明に使用する床支持具の具体例2を説明するためのクッション部材の平面図,断面図,底面図である。
【図13】 この発明に使用する床支持具の具体例3を説明するためのクッション部材の平面図,断面図,底面図である。
【図14】 実施例のデータを得るために用いた床衝撃音測定システムの概観図である。
【図15】 測定に用いた床支持具を示す図である。
【図16】 測定に用いた床支持具を示す図である。
【図17】 測定に用いたシステムネダを示す図である。
【図18】 測定に用いた床支持具を示す図である。
【図19】 床衝撃音測定結果を示す表である。
【図20】 床衝撃音測定結果の一例を示すグラフである。
【図21】 従来の壁スラブで区画された部屋における床構造の一例を示す床構造の側面図である。
【図22】 従来の壁スラブで区画された部屋における床構造の一例を示す床構造の平面図である。
【図23】 従来の間仕切りで区画された部屋における床構造の一例を示す床構造の側面図である。
【符号の説明】
1 壁スラブ、8 システムネダ(床支持装置)、8a 根太材(長尺支持部材)、9,17 クッション部材、11 床支持具、15A 床材、C 部屋の隅部、15E 部屋の隅部側の床材における区画部位と対向する端部。
Claims (1)
- 上部側で床材を支持する支柱と、この支柱を支持するとともに床スラブ面に接地されるクッション部材を有する床支持具を複数用いて部屋の中央側の床材を支持し、かつ、壁スラブ,間仕切り,敷居などの部屋を区画する区画部位に沿って部屋の隅部側に配置される床材における上記区画部位と対向する端部側を支持するために、上部に、上記区画部位に沿って位置される所定長さの長尺支持部材を有し、さらに、支柱を介して上記長尺支持部材を支持するとともに上記床スラブ面に接地されるクッション部材を有する床支持装置を複数用いて部屋の隅部側の床材における上記区画部位と対向する端部側を支持するようにした床構造であって、
上記床支持装置のクッション部材として、上記床支持具のクッション部材の硬度より大きくて、かつ、硬度90°までの硬度のものを用い、上記床支持具のクッション部材が、下側を向くカップ状で床スラブに接地する下部クッション部材と下側を向くカップ状で下部クッション部材の上部を覆うように設けられた上部クッション部材とを備え、下部クッション部材の上部と上部クッション部材の下部開口とが互いに嵌合され、上部クッション部材のカップの内底面より下部開口の方向に突出するよう設けられた凸部の下端と下部クッション部材の上面とが互いに接触したことを特徴とする床構造。
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