JP3788306B2 - 表面実装型アンテナおよびそれを用いた通信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機の回路基板などに表面実装される表面実装型アンテナおよびそれを備えた通信機に関するものである。
【0002】
【背景技術】
通信機に設けられるアンテナの一つとして、表面実装型アンテナと呼ばれるものがある。この表面実装型アンテナは、例えば誘電体や磁性体等の基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成り、通信機の回路基板などの基板に表面実装できるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば携帯型電話機や車載用通信機などの通信機には小型化が要求されている。この要求により、通信機に設けられる表面実装型アンテナにも小型化が要望されている。しかしながら、その小型化の要望に応えるべく表面実装型アンテナの基体をただ単に小さくすると、基体に形成される放射電極の電気長が短くなり、電気長の不足により放射電極の共振周波数が設定の周波数よりも高くなって放射電極の共振周波数を設定の周波数とすることが難しくなる。
【0004】
また、表面実装型アンテナの放射電極に信号を供給する信号供給源と、表面実装型アンテナの放射電極との間には、インピーダンスの整合をとるための整合回路が設けられることが多い。整合回路が設けられる場合であり、かつ、電気長の不足により放射電極の共振周波数を設定の周波数とすることが難しい場合には、整合回路のインダクタンス値を大きくして放射電極の共振周波数を下げて設定の周波数に調整することが考えられる。しかし、整合回路のインダクタンス値を大きくすると、整合回路での信号伝送のロスが大きくなってしまうという問題が生じる。
【0005】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、放射電極の電気長不足を回避しながら小型化を図ることができて、整合回路での信号伝送のロス増加や、アンテナ特性の劣化を防止することができる表面実装型アンテナおよびそれを用いた通信機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を直接給電によって受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、一端側を給電端側部位とし、他端側を開放端側部位とした放射電極の前記給電端側部位と、開放端側部位とを、互いに基体の異なる面に離して形成し、かつ、非対向に配置形成したことで、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の間隔を広げて、それら放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成していることを特徴としている。
【0007】
第2の発明は、柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、放射電極の給電端側部位と、開放端側部位とを、互いに基体の異なる面に形成し、かつ、非対向に配置形成したことで、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の間隔を広げて、それら放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成し、前記放射電極の給電端側部位と、開放端側部位とは、基体の互いに対向し合う面にそれぞれ部分的に形成され、基体の放射電極の給電端側部位の形成面と開放端側部位の形成面には、それぞれ、放射電極が形成されていない非電極形成領域が設けられており、放射電極の給電端側部位と開放端側部位は、それぞれ、対向する基体の面の非電極形成領域に向き合い配置されて、給電端側部位と開放端側部位が非対向と成していることを特徴として構成されている。
【0008】
第3の発明は、柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、放射電極の給電端側部位と、開放端側部位とは、基体の互いに対向し合う面にそれぞれ形成されており、放射電極の給電端側部位は基体の面の一部分にのみ形成され、開放端側部位は基体の同一面内で曲折形成されており、この開放端側部位において、給電端側部位の通電電流と最も大きな移相差を持つ電流の通電領域が給電端側部位に対向配置され、移相差が小さい電流の通電領域が給電端側部位と非対向の位置に形成されて、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成していることを特徴としている。また、第4の発明は、柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を直接給電によって受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、一端側を給電端側部位とし、他端側を開放端側部位とした放射電極の前記給電端側部位と、開放端側部位とが、互いに隣り合う面に形成されていて、前記給電端側部位と開放端側部位とは互いに前記隣り合う面の境界辺とは反対側の辺寄りに形成され、かつ、前記境界辺と前記開放端側部位との間および前記境界辺と前記給電端側部位との間には放射電極が形成されていない非電極形成領域を形成したことで、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の間隔を広げて、それら放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成していることを特徴とする。
【0009】
第5の発明は通信機に関するものであり、第1又は第2又は第3又は第4の発明の表面実装型アンテナが設けられていることを特徴として構成されている。
【0010】
この発明の構成において、放射電極は基体の複数の面に渡って形成される構成とした。このため、例えば放射電極が基体の一面だけに形成される場合に比べて、放射電極の電気長を長くすることができる。つまり、基体を小型にしても、放射電極が設定の共振周波数を持つための電気長を確保することが容易となる。よって、放射電極の電気長不足を回避しながら基体(表面実装型アンテナ)の小型化を図ることが容易にできる。また、放射電極の共振周波数を設定の周波数に調整するために整合回路のインダクタンス値を大きくしなくて済むので、整合回路での信号伝送のロスの増加を抑制することができる。
【0011】
しかも、この発明では、放射電極の開放端側部位と給電端側部位間の結合を抑制するための構成を備えている。このため、放射電極の開放端側部位と給電端側部位間の結合強に起因したアンテナの利得低下を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0013】
図8(a)には表面実装型アンテナの一提案例が模式的な斜視図により示され、図8(b)には図8(a)に示される表面実装型アンテナの展開図が示されている。この表面実装型アンテナ1は、誘電体や磁性体等から成る直方体状(四角柱状)の基体2を有している。この基体2の端面2aには給電電極3が形成されている。また、基体2の底面2bから端面2cを介し上面2dにかけて放射電極4が形成されている。この放射電極4の一端側4αは給電電極3に連接されて給電端と成し、他端側4βは開放端と成している。
【0014】
このような表面実装型アンテナ1は、基体2の底面2bを実装面として例えば通信機の回路基板に表面実装される。表面実装アンテナ1が基板の設定の実装領域に設けられることにより、給電電極3は例えば通信機の回路基板に形成された整合回路5を介して信号供給源6に接続される。その信号供給源6から整合回路5を介して給電電極3に信号が供給されると、その信号は給電電極3から放射電極4に伝達されて、当該放射電極4が共振してアンテナ動作を行う。
【0015】
この表面実装型アンテナ1では、放射電極4は基体2の複数の面2b,2c,2dに渡って形成されている。これにより、図9に示される表面実装型アンテナ1のように放射電極4が基体2の上面2dのみに形成されている場合に比べて、放射電極4の電気長を長くすることができる。このため、基体2を小型にしても、電気長不足を防止できて放射電極4に設定の共振周波数を持たせることが容易となる。なお、図9中の符号8は、表面実装型アンテナ1を実装対象の基板に例えば半田を利用して実装する際に、半田の下地電極となる固定用電極を示している。
【0016】
また、この提案の表面実装型アンテナ1では、放射電極4に設定の共振周波数を持たせることができるので、放射電極4の共振周波数を設定の周波数に調整するために整合回路5のインダクタンス値を大きくしなくて済む。これにより、インダクタンス値増加に起因した整合回路5での信号伝送のロスの増加を回避することができる。
【0017】
しかしながら、この提案の表面実装型アンテナ1では、放射電極4において、給電端側部位4qrと開放端側部位4krとが対向している。このため、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4kr間の結合が強くなり、この結合の強化によって利得などのアンテナ特性が劣化してしまうという問題が生じる。
【0018】
本発明者は、そのような問題を解消し、かつ、放射電極に設定の共振周波数を持たせながら小型化を図ることが容易な表面実装型アンテナを考え出した。
【0019】
図1(a)には本発明者が考え出した本発明に係る表面実装型アンテナの第1実施形態例が模式的な斜視図により示され、図1(b)には図1(a)の表面実装型アンテナ1の展開図が示されている。なお、この第1実施形態例の説明では、図8の表面実装型アンテナ1と同一名称部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0020】
この第1実施形態例の表面実装型アンテナ1では、直方体状の基体2の端面2aには給電電極3が形成されており、この給電電極3に連接した放射電極4が底面2bから端面2cを介し上面2dにかけて形成されている。この第1実施形態例では、放射電極4はλ/4型の放射電極と成している。
【0021】
この第1実施形態例では、放射電極4は、基体2の底面2bに形成されている給電端側部位4qrと、上面2dに形成されている開放端側部位4krとが非対向に配置形成されている。すなわち、放射電極4の給電端側部位4qrと、開放端側部位4krとは、基体2のほぼ幅方向いっぱいに形成されているのではなく、基体2の半幅よりも細く形成されている。これにより、基体2の底面2bと上面2dにはそれぞれ放射電極4が形成されていない非電極形成領域が設けられている。
【0022】
放射電極4の給電端側部位4qrは、基体2の幅の中心線Mよりも図示の手前側に形成され、開放端側部位4krは、基体2の幅の中心線Mよりも図示の奥側に形成されている。換言すれば、給電端側部位4qrは、対向する基体2の上面2dの非電極形成領域に向き合い配置され、開放端側部位4krは、対向する基体2の底面2bの非電極形成領域に向き合い配置されて、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4krは非対向と成っている。
【0023】
この第1実施形態例によれば、放射電極4は、提案例と同様に、基体2の複数の面に渡って形成されているので、放射電極4の電気長を増加することが容易な構成である。このため、放射電極4の電気長不足の問題を抑制しつつ、基体2(表面実装型アンテナ1)の小型化を図ることが容易となる。
【0024】
また、基体2を小型化しても、放射電極4に設定の共振周波数を持たせることができるので、放射電極4の共振周波数を設定の周波数に調整するために整合回路5のインダクタンス値を大きくしなくて済むので、整合回路5での信号伝送のロスの増加を防止することができる。
【0025】
さらに、この第1実施形態例では、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4krを非対向に配置形成したので、基体2の厚みを増すことなく、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4kr間の間隔を広げることができる。この間隔拡大により、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4kr間の結合を抑制することができる。このため、基体2(表面実装型アンテナ1)の小型化を図りながら、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4kr間の結合強に起因したアンテナ利得の低下(アンテナ特性の劣化)を防止することができる。
【0026】
このことは、本発明者の実験によって確認されている。その実験とは、放射電極4のパターン形状が異なる複数種の表面実装型アンテナ1を作製し、それら各種の表面実装型アンテナ1に関して利得を求めた。その実験結果が図3に示されている。図3のグラフにおいて、点Aは、図2(a)に示すようなパターン形状の放射電極4が形成されている表面実装型アンテナ1(1a)(図8参照)に関するものである。点Bは、図2(b)に示すようなパターン形状の放射電極4が形成されている表面実装型アンテナ1(1b)に関するものである。点Cは、図2(c)に示すようなパターン形状の放射電極4が形成されている表面実装型アンテナ1(1c)に関するものである。なお、表面実装型アンテナ1a,1b、1cにおいては、放射電極4のパターン形状以外の構成は、ほぼ等しい。
【0027】
この実験結果にも示されているように、表面実装型アンテナ1a(図2(a)参照)のように放射電極4の電気長が短くて整合回路5での信号伝送のロスが大きくなる構成のものよりも、表面実装型アンテナ1b(図2(b)参照)のように放射電極4を基体2の複数の面に渡って形成して放射電極4の電気長を長くすることができる構成のものの方が、利得が向上している。さらに、表面実装型アンテナ1bの構成のものよりも、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4krを非対向に配置して、それら給電端側部位4qrと開放端側部位4kr間の結合を抑制する構成のものの方が、利得が向上している。
【0028】
このように、この第1実施形態例の如く、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4krを非対向に配置形成することにより、表面実装型アンテナ1の利得をより向上させることができる。
【0029】
なお、図1(a)では、整合回路5の回路構成の一例を示したにすぎず、整合回路5の回路構成は他の回路構成を採用してもよく、図1(a)の回路構成に限定されるものではない。
【0030】
以下に、第2実施形態例を説明する。なお、この第2実施形態例の説明において、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0031】
図4には第2実施形態例の表面実装型アンテナが模式的な斜視図により示されている。この第2実施形態例では、放射電極4の開放端側部位4krは、基体2の上面2d内で曲折形成されて略コ字形状と成している。この第2実施形態例では、放射電極4はλ/4型の放射電極と成している。この放射電極4の開放端側部位4krにおいて、給電端側部位4qrの通電電流と最も大きい移相差を持つ電流の通電領域は、図4の破線Kによって囲まれている先端領域である。第2実施形態例では、その先端領域Kが放射電極4の給電端側部位4qrに対向配置されており、移相差が小さい電流の通電領域が給電端側部位4qrと非対向となっている。
【0032】
この第2実施形態例によれば、放射電極4の開放端側部位4krは、基体2の上面2d内で曲折形成される構成であるので、基体2を大きくすることなく、放射電極4の電気長を第1実施形態例の構成に比べて、より一層長くすることができる。換言すれば、基体2の小型化を図ることがより容易となる。
【0033】
また、放射電極4の開放端側部位4krを基体2の上面2d内で曲折形成することにより、開放端側部位4krには給電端側部位4qrに対向する部分が生じてしまうが、この第2実施形態例では、給電端側部位4qrの通電電流と最も移相差が大きい電流の通電領域Kを給電端側部位4qrに対向させ、移相差の小さい電流の通電領域を給電端側部位4qrと非対向に配置したので、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4kr間の結合が強くなることを抑制できる。
【0034】
このことは本発明者の実験により確認されている。この実験では、図5(a)に示すようなパターン形状の放射電極4を備えた表面実装型アンテナ1(1A)と、図5(b)に示すようなパターン形状の放射電極4を備えた表面実装型アンテナ1(1B)とを作製した。
【0035】
図5(a)の放射電極4のパターン形状では、この第2実施形態例の如く、放射電極4の開放端側部位4krにおいて、給電端側部位4qrの通電電流と最も移相差が大きい電流の通電領域Kが給電端側部位4qrと対向し、それ以外の領域が給電端側部位4qrと非対向になっている。
【0036】
図5(b)の放射電極4のパターン形状では、放射電極4の開放端側部位4krにおいて、給電端側部位4qrの通電電流と最も移相差が大きい電流の通電領域Kは給電端側部位4qrと非対向な関係と成し、移相差が小さい電流の通電領域が給電端側部位4qrと対向配置されている。
【0037】
そのようなパターン形状の放射電極4を備えた各表面実装型アンテナ1A,1Bに関して、それぞれ、利得を求めた。その結果が図6に示されている。図6のグラフにおいて、点Aは、表面実装型アンテナ1Aに関するものであり、点Bは表面実装型アンテナ1Bに関するものである。
【0038】
この実験結果によって、放射電極4の開放端側部位4krにおいて、給電端側部位4qrの通電電流と最も移相差が大きい電流の通電領域Kを給電端側部位4qrと対向させ、移相差が小さい電流の通電領域を給電端側部位4qrと非対向に配置することにより、利得を向上させることができることを確認できた。
【0039】
以下に、第3実施形態例を説明する。この第3実施形態例は通信機に関するものである。この第3実施形態例の通信機において特徴的なことは、第1実施形態例又は第2実施形態例の表面実装型アンテナが設けられていることである。それ以外の通信機の構成はどのような構成を採用してもよく、ここでは、その説明は省略する。また、第1実施形態例又は第2実施形態例の表面実装型アンテナ1の構成は前述したので、その説明は省略する。
【0040】
この第3実施形態例の通信機によれば、第1実施形態例又は第2実施形態例の表面実装型アンテナ1を設けたので、アンテナ利得の低下を防止しつつ、表面実装型アンテナ1の小型化に伴って通信機の小型化を図ることが容易となる。
【0041】
なお、この発明は第1〜第3の各実施形態例の形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、各実施形態例では、整合回路5が設けられていたが、例えば、表面実装型アンテナ1と、信号供給源6側とのインピーダンスの整合がとれている場合には、整合回路5を省略してもよい。
【0042】
また、各実施形態例では、基体2は直方体状(四角柱状)であったが、例えば、略円柱状や、三角柱状や、5角以上の多角柱状などの四角柱状以外の形状であってもよい。
【0043】
さらに、各実施形態例では、放射電極4の給電端側部位4qrと、開放端側部位4krとは、基体2の互いに対向し合う面にそれぞれ形成されていたが、例えば、図7に示されるように、基体2の隣り合う面にそれぞれ形成して、放射電極4の給電端側部位4qrと開放端側部位4krを非対向に配置してもよい。
【0044】
【発明の効果】
この発明によれば、放射電極を基体の複数の面に渡って形成する構成としたので、放射電極の電気長を長くすることが容易となり、放射電極の電気長不足の問題を回避しながら基体(表面実装型アンテナ)の小型化を図ることができる。また、基体を小型化しても、放射電極の共振周波数を設定の周波数とすることが容易であることから、放射電極と信号供給源間に整合回路が設けられる場合には、整合回路での信号伝送のロスの増加を抑えながら、表面実装型アンテナの小型化を図ることができる。
【0045】
その上、この発明では、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成を備えたので、基体を小型にしても、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合が強くなることを防止できて、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合強に起因したアンテナ利得の低下を回避することができる。
【0046】
このような本発明の表面実装型アンテナを備えた通信機では、アンテナの利得低下を回避しつつ、表面実装型アンテナの小型化によって通信機の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表面実装型アンテナの第1実施形態例を説明するための図である。
【図2】発明者が実験に用いた表面実装型アンテナの放射電極のパターン形状を示すモデル図である。
【図3】放射電極のパターン形状の違いによって表面実装型アンテナの利得がどのように変化するのかを調べた実験結果を表すグラフである。
【図4】表面実装型アンテナの第2実施形態例を説明するための図である。
【図5】発明者が実験に用いた表面実装型アンテナの放射電極のパターン形状を示すモデル図である。
【図6】放射電極の開放端側部位における先端領域(給電端側部位の通電電流との移相差が最も大きい電流が通電する領域K)および移相差が小さい電流が通電する領域と、放射電極の給電端側部位との配置関係によって表面実装型アンテナの利得がどのように異なるかを調べた実験の結果を表すグラフである。
【図7】表面実装型アンテナのその他の実施形態例を説明するためのモデル図である。
【図8】表面実装型アンテナの一提案例を説明するためのモデル図である。
【図9】表面実装型アンテナの他の構成例を示すモデル図である。
【符号の説明】
1 表面実装型アンテナ
2 基体
4 放射電極
4qr 給電端側部位
4kr 開放端側部位
6 信号供給源
Claims (5)
- 柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を直接給電によって受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、一端側を給電端側部位とし、他端側を開放端側部位とした放射電極の前記給電端側部位と、開放端側部位とを、互いに基体の隣接しない異なる面に形成し、かつ、非対向に配置形成したことで、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の間隔を広げて、それら放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成していることを特徴とした表面実装型アンテナ。
- 柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、放射電極の給電端側部位と、開放端側部位とを、互いに基体の異なる面に形成し、かつ、非対向に配置形成したことで、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の間隔を広げて、それら放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成し、前記放射電極の給電端側部位と、開放端側部位とは、基体の互いに対向し合う面にそれぞれ部分的に形成され、基体の放射電極の給電端側部位の形成面と開放端側部位の形成面には、それぞれ、放射電極が形成されていない非電極形成領域が設けられており、放射電極の給電端側部位と開放端側部位は、それぞれ、対向する基体の面の非電極形成領域に向き合い配置されて、給電端側部位と開放端側部位が非対向と成していることを特徴とした表面実装型アンテナ。
- 柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、放射電極の給電端側部位と、開放端側部位とは、基体の互いに対向し合う面にそれぞれ形成されており、放射電極の給電端側部位は基体の面の一部分にのみ形成され、開放端側部位は基体の同一面内で曲折形成されており、この開放端側部位において、給電端側部位の通電電流と最も大きな移相差を持つ電流の通電領域が給電端側部位に対向配置され、移相差が小さい電流の通電領域が給電端側部位と非対向の位置に形成されて、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成していることを特徴とした表面実装型アンテナ。
- 柱状の基体を有し、この基体にアンテナ動作を行う放射電極が形成されて成る表面実装型アンテナにおいて、放射電極は一端側が信号供給源からの信号を直接給電によって受ける給電端と成し、他端側が開放端と成しており、一端側を給電端側部位とし、他端側を開放端側部位とした放射電極の前記給電端側部位と、開放端側部位とが、互いに隣り合う面に形成されていて、前記給電端側部位と開放端側部位とは互いに前記隣り合う面の境界辺とは反対側の辺寄りに形成され、かつ、前記境界辺と前記開放端側部位との間および前記境界辺と前記給電端側部位との間には放射電極が形成されていない非電極形成領域を形成したことで、放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の間隔を広げて、それら放射電極の給電端側部位と開放端側部位間の結合を抑制する構成と成していることを特徴とした表面実装型アンテナ。
- 請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4記載の表面実装型アンテナが設けられていることを特徴とした通信機。
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