JP2007306507A - アンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】周波数特性等の劣化を生じさせずに、無線通信装置の送信出力を高めて最適化する。
【解決手段】端部側に非グランド領域6が形成され、非グランド領域6に隣接してグランド部5を有する回路基板4の非グランド領域6上に、給電放射電極2と無給電放射電極3が形成された誘電体基体10を設置する。誘電体基体10のグランド部5側の面の底部に、外側に向けて突出した誘電体材料の張り出し壁7をグランド部5の表面上に配置して形成し、張り出し壁7の上に、給電放射電極2の給電側端部12と回路の入出力部11とを結ぶ設定線路長の伝送線路8を形成する。該伝送線路8を、無線通信用の回路から給電放射電極2へ供給される給電電力の位相を調整する位相調整手段と成す。
【選択図】図1
【解決手段】端部側に非グランド領域6が形成され、非グランド領域6に隣接してグランド部5を有する回路基板4の非グランド領域6上に、給電放射電極2と無給電放射電極3が形成された誘電体基体10を設置する。誘電体基体10のグランド部5側の面の底部に、外側に向けて突出した誘電体材料の張り出し壁7をグランド部5の表面上に配置して形成し、張り出し壁7の上に、給電放射電極2の給電側端部12と回路の入出力部11とを結ぶ設定線路長の伝送線路8を形成する。該伝送線路8を、無線通信用の回路から給電放射電極2へ供給される給電電力の位相を調整する位相調整手段と成す。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信を行うためのアンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置に関するものである。
従来、携帯型電話機等の無線通信機に設けられるアンテナ装置として、様々なものが提案されており、図9には、その一例(特許文献1、参照)が示されている。図9(a)は、その斜視図、図9(b)は底面側から見た図をそれぞれ示しており、このアンテナ(アンテナ装置)30は、誘電体基体41の表面に放射電極42を形成し、誘電体基体41の裏面に、給電線43および、該給電線43と間隔44を介して形成されたグランド電極45からなるコープレーナー線路46を形成している。
誘電体基体41の側面には、コープレーナー線路46の給電線43と導通する側面電極43aおよび、グランド電極45と導通する側面電極45aが形成され、放射電極42の給電点42aとコープレーナー線路46の給電線43をスルーホール47で接続している。
また、図10は、アンテナの別の例(特許文献2、参照)を示す図であり、このアンテナ40は、誘電体または磁性体からなる基体48の一つの端面48aに、給電端子49と、この給電端子49の両側に配置されたグランド端子52a,52bとを形成し、基体48の前記端面48aと対向する端面48bに容量装荷電極54を形成している。前記基体48の主面には放射電極55を設け、該放射電極55の端部にそれぞれ、前記給電端子49と前記容量装荷電極54を接続している。
このアンテナ40は、実装基板56上に搭載され、前記給電端子49は実装基板56に形成された給電導体56aに、グランド端子52a,52bは実装基板56に形成されたグランド導体56b、56cに、それぞれ接続される。
ところで、一般に、携帯型電話機等の端末等に設けられる無線通信用の回路の送信側にはパワーアンプが搭載されているが、パワーアンプからの出力は、その後段に接続されたフィルタやアンテナ装置のインピーダンス特性によって変化する。
例えば、図7のスミスチャート(負荷マップ)には、無線通信用の回路にアンテナ装置を接続したときのアンテナ装置からの送信出力強度Pが、表1に示すように、各記号に対応させて示されており、図7の破線Aで示す、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)≒1.5の領域におけるスミスチャート上の角度と上記送信出力強度Pとの関係が図8に示されているが、これらの図に示されるように、スミスチャート上のどの位置(角度)にアンテナ装置のインピーダンスが位置するかによって、同じリターンロス(VSWR)でも送信出力強度が異なる。
そこで、上記送信出力強度を最適化し、無線通信装置の出力強度を最適化するためには、図7、図8に示すような特性を考慮し、例えば無線通信用の回路からアンテナ装置に給電される給電電力(アンテナ装置の放射電極の共振電流)の位相を調整することが考えられる。しかしながら、この位相調整を、π型やT型の集中定数構成の位相調整器を設けて行おうとすると、このような集中定数構成の位相調整器はロスや周波数特性があり、特性劣化を引き起こすといった問題が生じてしまうことになる。
また、図9に示したアンテナにおいては、アンテナの裏側に形成されたコープレーナー線路46を上記位相調整の手段として機能させることができるが、コープレーナー線路46が放射電極42と結合し、所望のモード以外の不要共振が発生するおそれがある。
さらに、図10に示したアンテナにおいては、実装基板45に給電導体56a、グランド導体56b、56cを形成してコープレーナー線路を形成しており、このコープレーナー線路によって位相量を調整したい場合には、実装基板56を変更する必要があるために、基板上の部品配置などにも影響してしまうといった問題があった。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、周波数特性等の特性劣化を引き起こしたり、回路基板側の部品配置等に影響を及ぼしたりすることなく、無線通信装置の送信出力を高めて最適化できるアンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、この発明は、端部側に非グランド領域が形成され、該非グランド領域に隣接して基板表面にグランド部を有する回路基板の前記非グランド領域上に設置される誘電体基体と、該誘電体基体の表面または内部に形成された放射電極とを有し、該放射電極の給電側端部が無線通信用の回路の入出力部に接続されるアンテナ装置であって、前記誘電体基体の前記グランド部側の面の底部には誘電体材料または絶縁材料の張り出し壁が外側に向けて突出形成され、該張り出し壁は前記グランド部の表面上に配置され、前記張り出し壁の上には前記放射電極の給電側端部と前記回路の入出力部とを結ぶ設定線路長の伝送線路が形成されて、該伝送線路は前記無線通信用の回路から前記放射電極へ供給される給電電力の位相を調整する位相調整手段と成していることを特徴としている。
この発明のアンテナ装置によれば、回路基板のグランド部に隣接して形成された非グランド領域上に配置される誘電体基体に放射電極が形成されているが、誘電体基体のグランド部側の面の底部には、外側に向けて突出形成された誘電体材料または絶縁材料の張り出し壁がグランド部の表面上に配置されており、前記放射電極の給電側端部と前記回路の入出力部とを結ぶ設定線路長の伝送線路が前記張り出し壁の上に形成されて、前記無線通信用の回路から前記放射電極へ供給される給電電力の位相を調整する位相調整手段と成しているので、伝送線路によってスミスチャート上の角度を最適に調整することができ、無線通信用回路から給電される電力によってアンテナ装置から出力される送信出力を最適にできる。
また、伝送線路は、分布定数回路であり、集中定数回路と異なり、周波数特性等の他の特性劣化への影響が少ないため、この発明のアンテナ装置を無線通信装置に適用することにより、特性劣化を最小限に抑えつつ、また、アンテナ装置に位相調整手段を設けることにより、回路基板側の部品配置等に影響を及すこともなく、無線通信装置の送信出力を高めることができる。
さらに、この発明によれば、上記伝送線路によって、放射電極の給電側端部と回路の入出力部とを結ぶので、たとえ無線通信用の回路の入出力部の位置と放射電極の給電側端部の位置とが互いに離れていても、伝送線路を介して、無線通信用の回路から放射電極に電力を給電することができる。
例えば、無線通信用の回路の入出力部がグランド部の端部領域の中央部に形成され、放射電極の給電側端部がグランド部の角部(端部領域の長手方向の一端側)近傍に設けられている場合でも、伝送線路を介して、無線通信用の回路から放射電極に電力を給電することができるので、アンテナ装置の設計の自由度を高めることができ、アンテナ性能をより高くできるアンテナ設計や回路側設計を実現することができる。
また、張り出し壁は誘電体材料により形成され、該張り出し壁と誘電体基体とは一体成形により形成されているものにおいては、アンテナ装置の製造を簡単にでき、生産性を高めることができる。
さらに、張り出し壁は誘電体材料により形成され、伝送線路はマイクロストリップライン線路としたものにおいては、安価で、かつ、容易な構成で伝送線路を形成でき、製造ばらつきも小さくできる。
さらに、張り出し壁は誘電体材料により形成され、伝送線路の上部側は誘電体部材によって覆われているものにおいては、誘電体の波長短縮効果によって、短い伝送線路長でも大きな位相回転量(位相調整量)を得ることができ、アンテナ装置のコンパクト化を図ることができる。
さらに、伝送線路の上部側は間隔または誘電体部材または絶縁部材を介してシールド部材によって覆われているものにおいては、伝送線路からの放射をシールド部材によって確実に防ぐことができ、放射電極と伝送線路とが結合することを確実に抑制できる。また、伝送線路の上下に誘電体部材を設けて該誘電体部材により伝送線路を挟み、さらに、誘電体部材を、その下のグランド面と前記シールド部材とによって挟む構成とすると、トリプレート構造を形成できるので、不要放射を抑制でき、かつ、伝送線路の特性インピーダンスのばらつきをより小さくできる。
さらに、この発明の無線通信装置は、上記本発明のアンテナ装置を設けることにより、送信出力が最適な優れた携帯型電話機等の無線通信装置を実現できる。
以下、この発明の実施形態例を、図面を参照して説明する。
図1(a)には、第1実施形態例のアンテナ装置1が回路基板4と共に模式的な斜視図により示されており、図1(b)には、その左側から(図1(a)の矢印a側から)見た側面図が示されている。なお、図1(a)は、アンテナ装置1を回路基板4上に配置する前の状態で示している。
このアンテナ装置1は、例えば携帯型電話機等の無線通信装置の回路基板4の非グランド領域6上に配置される略直方体形状の誘電体基体10を有している。回路基板4は、グランドが形成されていない非グランド領域6が端部側に形成され、その非グランド領域6に隣接する基板表面にグランド部5を有しており、このような回路基板4上に、前記誘電体基体10を備えたアンテナ装置1が表面実装されている。
誘電体基体10の表面には放射電極としての給電放射電極(給電素子)2と無給電放射電極(無給電素子)3とが形成されている(図1(b)には図示せず)。誘電体基体10は、誘電率を高めるための材料が含有された樹脂材料により形成されており、給電放射電極2および無給電放射電極3を形成する導電板は、誘電体基体10にインサート成形されている。給電放射電極2と無給電放射電極3とは、それぞれ、導電板にスリット15,16を形成し、その導電板を折り曲げ加工して形成されている。なお、図1(a)の矢印b側から見た図が図2に示されている。
図1(a)に示すように、給電放射電極2の一端側は給電側端部12と成し、給電放射電極2の他端側は開放端17と成しており、前記給電側端部12は、グランド部5に形成された無線通信用の回路の入出力部11に接続される構成と成している。
給電放射電極2は、その共振周波数が予め定められた設定の共振周波数となるように、給電放射電極2の給電側端部12から開放端17に至るまでの電気的な長さ(電気長)が予め定められ、この電気長を有するように、給電放射電極2のスリット15のスリット長や電極幅等が設計されている。
無給電放射電極3は、給電放射電極2と間隔を介して配置され、給電放射電極2と電磁結合して複共振状態を作り出して、給電放射電極2と共にアンテナ動作を行うものであり、この実施形態例では、無給電放射電極3は給電放射電極2とほぼ同様な態様と成している。
つまり、無給電放射電極3の一端側はショート側端部13と成してグランド部5に接地され、他端側は開放端18と成しており、無給電放射電極3の共振周波数が、給電放射電極2の共振周波数とは異なる予め定められた設定の共振周波数となるように、無給電放射電極3のショート側端部13から開放端18に至るまでの電気的な長さが定められ、この電気長を有するように、無給電放射電極3のスリット16のスリット長や電極幅等が設計されている。
この実施形態例において、誘電体基体10の前記グランド部5側の面の底部には、誘電体材料により形成された略長方形状の板状の張り出し壁7が外側に向けて水平方向に突出形成されて、グランド部6の表面上に配置されている。張り出し壁7と誘電体基体10とは、同じ材料によって、一体成形により形成されている。
また、張り出し壁7の上には、伝送線路8、誘電体部材19、導体14が順に設けられている。なお、図1(c)は、誘電体部材19と導体14を省略して示しているが、この図に示すように、伝送線路8は、給電放射電極2の給電側端部12と回路の入出力部11とを結ぶ設定線路長を有して、折り返し状に形成されており、該伝送線路8が前記無線通信用の回路から給電放射電極2へ供給される給電電力の位相を調整する位相調整手段と成している。
図1(a)、(b)に示すように、伝送線路8の上部側は、誘電体基体10と同じ材料により形成された誘電体部材19によって覆われており、さらに、この誘電体部材19の上側は、シールド部材としての導体14によって覆われ、導体14はグランド部5に接地されている。このように、この実施形態例では、伝送線路8が誘電体部材19と誘電体材料の張り出し壁7により上下に挟まれ、さらに、これら誘電体部材19と張り出し壁7が、グランド部5と、該グランド部5に接地された導体14とにより上下に挟まれており、伝送線路8がトリプレート構造のストリップラインと成している。
また、図3には、この実施形態例のアンテナ装置1の携帯型電話機20への適用例が示されており、アンテナ装置1は、例えば、図3(a)、(b)、(c)に示すような、携帯型電話機20の端部側(図のA、Bのいずれかの領域)に設けられる。なお、この端部側という言葉は、図3(b)、(c)に示すように、折りたたみ型の携帯型電話機20においては、折りたたんだ状態(図3(b)に示す状態)における端部を意味するものであり、図3(b)の符号A、Bのいずれかの位置にアンテナ装置1を設けて携帯型電話機20を形成することができる。
この実施形態例は以上のように構成されており、誘電体基体10のグランド部5側の面の底部に、外側に向けて突出した張り出し壁7を形成して、その上に、給電放射電極2の給電側端部12と無線通信用の回路の入出力部11とを結ぶ設定線路長の伝送線路8を形成し、該伝送線路8を無線通信用の回路から給電放射電極2へ供給される給電電力の位相を調整する位相調整手段としたので、スミスチャート上の角度(位相)を最適にして最適な送信出力を得ることができる。そのため、このアンテナ装置1を無線通信装置に適用することにより、送信出力が最適な、優れた携帯型電話機等の無線通信装置を実現できる。
また、この実施形態例は、位相調整手段として機能する伝送線路8をアンテナ装置1と一体化することにより、例えば図6に示すように、アンテナ装置1に位相調整手段(伝送線路8)を設ける代わりにアンテナ装置1とは別に設けた同軸ケーブル60を用いて位相調整する場合に生じる、以下に述べるような様々な問題の発生を防ぐことができる。
つまり、同軸ケーブル60により位相調整する場合には、アセンブリコストがかかり、さらに、同軸ケーブル60のコストもかかる。また、同軸ケーブル60を、コネクタ(図示せず)を用いて回路の入出力部11に接続する場合には、そのコネクタ等のコストがかかり、一方、コネクタを用いずに、同軸ケーブル60を半田付けにより回路の入出力部11に接続する場合には、半田付けにより位相調整量のばらつきが増大するといった問題が生じる。さらに、同軸ケーブル60は、εr(誘電率)の波長短縮効果が小さいので、大きな位相量を得ようと(位相調整を大きくしようと)すると、同軸ケーブル60の長さが長くなり、回路基板4上の部品配置などにも影響してしまうといった問題も生じてしまう。
それに対し、この実施形態例では、上記のように、アンテナ装置1と位相調整手段とを一体化しているので、上記の様々な問題を生じさせることなく、簡単な構成で、しかも、集中定数回路を設ける構成と異なり、周波数特性等の他の特性劣化を最小限に抑えつつ、送信出力が最適な、優れた携帯型電話機等の無線通信装置を実現できる。
また、この実施形態例では、張り出し壁7と誘電体基体10とは樹脂の一体成形により形成されているので、アンテナ装置1の製造をより一層簡単にでき、生産性を高めることができる。
さらに、この実施形態例では、伝送線路8の上部側は誘電体部材19によって覆われているので、誘電体の波長短縮効果によって、短い伝送線路長でも大きな位相回転量を得ることができ、アンテナ装置1のコンパクト化を図ることができる。
さらに、この実施形態例では、伝送線路8の上部は誘電体部材19を介して導体14によって覆い、導体14を接地しているので、伝送線路8からの放射を導体14によって確実に防ぐことができるし、前記の如く、トリプレート構造を形成しているので、伝送線路8の特性インピーダンスのばらつきをより小さくできる。
次に、第2実施形態例について説明する。なお、第2実施形態例の説明において、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
図4には、この第2実施形態例のアンテナ装置1が、伝送線路8の上部側に設けられた誘電体部材とシールド部材を省略した状態で、回路基板4と共に模式的な斜視図により示されている。この第2実施形態例は、上記第1実施形態例とほぼ同様に構成され、第2実施形態例が上記第1実施形態例と異なることは、無線通信用の回路の入出力部11がグランド部5の端部領域中央部に形成されており、この位置に対応させて、伝送線路8を直線状に形成したことである。
なお、上記のように、図4は、伝送線路8の上部側の誘電体部材とシールド部材を省略して示しているが、これらの部材は上記第1実施形態例と同様に設けられており、第2実施形態例も上記第1実施形態例と同様の効果を奏することができる。
また、回路基板4側に形成される無線通信用の回路の入出力部11の位置は、アンテナ装置1の構成に拘わらず、予め設計段階で決められている場合が多く、第2実施形態例に適用される回路基板4のように、グランド部5の端部領域中央部に形成されることも少なくない。それに対し、第2実施形態例のアンテナ装置1の給電放射電極2の給電側端部12は、上記回路の入出力部11から離れた回路基板4の端部に形成されているが、伝送線路8を介して、上記回路の入出力部11と給電放射電極2の給電側端部12とを接続することにより、給電側端部12から給電放射電極2に的確に給電を行うことができる。
なお、本発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な態様を採り得る。例えば、上記第1実施形態例では、伝送線路8を折り返し状に形成し、第2実施形態例では、伝送線路8を直線状に形成したが、伝送線路8の配設形状は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。
また、上記各実施形態例は、いずれも誘電体基体10の表面に給電放射電極2と無給電放射電極3を形成したが、これらの放射電極2,3を誘電体基体10の内部に形成してもよいし、放射電極2,3を誘電体基体10の表面に形成する領域と内部に形成する領域の両方を有していてもよい。
さらに、上記各実施形態例では、いずれも誘電体基体10を直方体形状とし、張り出し壁7を略長方形状の板状に形成したが、誘電体基体10や張り出し壁7の形状は特に限定されるものでなく、例えば、図5(a)〜(e)に示す各形態例等のように、適宜設定されるものである。
図5(a)は、誘電体基体10を直方体形状とし、板状の張り出し壁7の平面形状を、誘電体基体10の一端側から中央部側に向かうにつれて拡径するテーパ部9aを有する形状としたものである。図5(b)は、誘電体基体10を直方体形状とし、張り出し壁7を、誘電体基体10の上端側から張り出し壁7の突出先端側に向かうにつれて縮径するテーパ部9bを有する(誘電体基体10の上端側から張り出し壁7の突出先端側に向けて斜め下方側に伸設されたテーパ面を有する)形状としたものである。
図5(c)は、誘電体基体10の両端側に、それぞれの端部側に向かうにつれて縮径するテーパ部9cを形成したものであり、張り出し壁7は、図5(b)と同様の形状を有している。図5(d)は、図5(a)〜(c)にそれぞれ形成したテーパ部9a,9b,9cを全て有する形状としたものである。図5(e)は、図5(d)のテーパ部9cの代わりに、誘電体基体10の両端部に丸み部(曲面部)21を形成したものである。
なお、図5に示した形態例に限らず、テーパ部9a,9b,9cや丸み部21の組み合わせは適宜設定されるものであり、いずれの場合も、テーパ部9a,9b,9cや丸み部21等を形成すると、テーパ部9a,9b,9cや丸み部21を形成することにより、誘電体基体10や張り出し壁7の強度を増すことができる。
さらに、上記各実施形態例では、張り出し壁7を誘電体基体10と一体的に形成したが、張り出し壁7は誘電体基体10と一体的に形成するとは限らず、誘電体基体10の端部に取り付けてもよい。また、この場合、張り出し壁7は絶縁材料により形成してもよい。
さらに、上記各実施形態例では、伝送線路8の上下を誘電体材料で挟み、さらに、グランド部5と導体14により挟んでトリプレート構造を形成したが、導体14を設けずに、シールドケース(導体塗装したケースも含む)等の別のシールド部材を設けてもよい。
また、伝送線路8はマイクロストリップライン線路としてもよく、伝送線路8をマイクロストリップライン線路とすると、安価で、かつ、容易な構成で伝送線路8を形成でき、製造ばらつきも小さくできる。なお、この場合、伝送線路8からの放射を防止する(給電放射電極2や無給電放射電極3との結合を防ぐ)ために、伝送線路8の上部側に、伝送線路8と間隔または絶縁材料を介して、導体やシールドケース等の適宜のシールド部材を設けることが好ましい。
さらに、上記各実施形態例では、回路基板4は長方形状に形成されていたが、長方形状以外の形状の回路基板4を用いてもよいものである。
さらに、上記説明は、上記各実施形態例のアンテナ装置1を携帯型電話機に適用する例について述べたが、本発明のアンテナ装置を設けて携帯型電話機以外の無線の無線通信装置を形成してもよい。
1 アンテナ装置
2 給電放射電極
3 無給電放射電極
4 回路基板
5 グランド部
7 張り出し壁
6 非グランド領域
8 伝送線路
10 誘電体基体
11 回路の入出力部
12 給電側端部
14 導体
19 誘電体部材
2 給電放射電極
3 無給電放射電極
4 回路基板
5 グランド部
7 張り出し壁
6 非グランド領域
8 伝送線路
10 誘電体基体
11 回路の入出力部
12 給電側端部
14 導体
19 誘電体部材
Claims (7)
- 端部側に非グランド領域が形成され、該非グランド領域に隣接して基板表面にグランド部を有する回路基板の前記非グランド領域上に設置される誘電体基体と、該誘電体基体の表面または内部に形成された放射電極とを有し、該放射電極の給電側端部が無線通信用の回路の入出力部に接続されるアンテナ装置であって、前記誘電体基体の前記グランド部側の面の底部には誘電体材料または絶縁材料の張り出し壁が外側に向けて突出形成され、該張り出し壁は前記グランド部の表面上に配置され、前記張り出し壁の上には前記放射電極の給電側端部と前記回路の入出力部とを結ぶ設定線路長の伝送線路が形成されて、該伝送線路は前記無線通信用の回路から前記放射電極へ供給される給電電力の位相を調整する位相調整手段と成していることを特徴とするアンテナ装置。
- 張り出し壁は誘電体材料により形成され、該張り出し壁と誘電体基体とは一体成形により形成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
- 張り出し壁は誘電体材料により形成され、伝送線路はマイクロストリップライン線路としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のアンテナ装置。
- 張り出し壁は誘電体材料により形成され、伝送線路の上部側は誘電体部材によって覆われていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアンテナ装置。
- 伝送線路の上部側は間隔または誘電体部材または絶縁部材を介してシールド部材によって覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアンテナ装置。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のアンテナ装置が設けられていることを特徴とする無線通信装置。
- 無線通信装置は携帯型電話機と成しており、アンテナ装置は携帯型電話機の端部側に設けられることを特徴とする請求項6記載の無線通信装置。
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