JP5093348B2 - マルチバンドアンテナ及びその実装構造 - Google Patents

マルチバンドアンテナ及びその実装構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5093348B2
JP5093348B2 JP2010515797A JP2010515797A JP5093348B2 JP 5093348 B2 JP5093348 B2 JP 5093348B2 JP 2010515797 A JP2010515797 A JP 2010515797A JP 2010515797 A JP2010515797 A JP 2010515797A JP 5093348 B2 JP5093348 B2 JP 5093348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
feeding
radiation electrode
parallel circuit
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010515797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009147885A1 (ja
Inventor
健吾 尾仲
剛 向井
宗久 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2010515797A priority Critical patent/JP5093348B2/ja
Publication of JPWO2009147885A1 publication Critical patent/JPWO2009147885A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5093348B2 publication Critical patent/JP5093348B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q5/00Arrangements for simultaneous operation of antennas on two or more different wavebands, e.g. dual-band or multi-band arrangements
    • H01Q5/10Resonant antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q5/00Arrangements for simultaneous operation of antennas on two or more different wavebands, e.g. dual-band or multi-band arrangements
    • H01Q5/30Arrangements for providing operation on different wavebands
    • H01Q5/307Individual or coupled radiating elements, each element being fed in an unspecified way
    • H01Q5/314Individual or coupled radiating elements, each element being fed in an unspecified way using frequency dependent circuits or components, e.g. trap circuits or capacitors
    • H01Q5/335Individual or coupled radiating elements, each element being fed in an unspecified way using frequency dependent circuits or components, e.g. trap circuits or capacitors at the feed, e.g. for impedance matching
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • H01Q1/242Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
    • H01Q1/243Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/36Structural form of radiating elements, e.g. cone, spiral, umbrella; Particular materials used therewith
    • H01Q1/38Structural form of radiating elements, e.g. cone, spiral, umbrella; Particular materials used therewith formed by a conductive layer on an insulating support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q5/00Arrangements for simultaneous operation of antennas on two or more different wavebands, e.g. dual-band or multi-band arrangements
    • H01Q5/30Arrangements for providing operation on different wavebands
    • H01Q5/378Combination of fed elements with parasitic elements
    • H01Q5/392Combination of fed elements with parasitic elements the parasitic elements having dual-band or multi-band characteristics
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/30Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole
    • H01Q9/42Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole with folded element, the folded parts being spaced apart a small fraction of the operating wavelength

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Description

この発明は、携帯電話端末等の無線通信装置に用いられるマルチバンドアンテナ及びその実装構造に関するものである。
1つのアンテナで複数の周波数帯に対応したアンテナとして特許文献1が開示されている。
ここで特許文献1に示されているアンテナの構成を、図1を基に説明する。図1の例では、アンテナ装置100は、誘電体基板101、給電点102、モノポールアンテナ103、並列回路104、アンテナ素子105、無給電素子106を備えている。
図1において、誘電体基板101の網掛け部分は、アンテナ装置100のグランドであり、この網掛け部分には無線通信の信号処理等を行う回路が実装される。モノポールアンテナ103は、給電点102に接続される。並列回路104は、モノポールアンテナ103に接続される。アンテナ素子105は、並列回路104に接続される。無給電素子106は、給電点102の近傍のグランドに片側接続される。
モノポールアンテナ103は、周波数f1における波長の約1/4長の長さを有する。並列回路104は、周波数f1の電流を遮断するインダクタ及びコンデンサから構成される並列共振回路からなる。アンテナ素子105は、周波数f1よりも相対的に低い周波数f2における波長において、モノポールアンテナ103と並列回路104とともに、約1/4長の長さを有する。無給電素子106は、周波数f1における波長の約1/4の長さを有する。
モノポールアンテナ103は、並列回路104と接続されており、並列回路104は、周波数f1の電流を遮断するインダクタ及びコンデンサから構成されている。
このアンテナ装置100では、モノポールアンテナ103が周波数f1において単独で動作する。
このように、このアンテナ装置100は、周波数f1において、モノポールアンテナ103と無給電素子106とがアンテナ装置として作用し、周波数f2において、アンテナ素子105は、モノポールアンテナ103と並列回路104とともに約1/4長のアンテナとして作用する。
特開2006−067234号公報
ところが、特許文献1に示されているアンテナ装置では、並列共振回路を特定の周波数f1の電流を遮断するために用いていて、この並列共振回路を放射電極の途中に挿入している。そのため、次のような問題がある。
(1)周波数f1において、並列共振回路以降のアンテナ放射電極は等価的に見えない。すなわちアンテナ体積としては小さく見える。その結果、高い動作周波数において、アンテナの体積は等価的に小さくなるため、アンテナの性能的には不利である。
(2)並列共振回路のもっともQの低い(損失の大きい)共振周波数でアンテナを動作させるため、並列共振回路の損失による影響を直接受ける。
(3)並列共振回路だけでは、高い動作周波数全域において電流が遮断しきれず、そのために発生した高調波と干渉し、性能が劣化する。
(4)基板上の電極パターンによって構成するのではなく、立体的な放射電極を構成する場合、放射電極の途中に並列共振回路を挿入しなければならないため、放射電極を途中で分断しなければならず、また、放射電極上に直接素子を実装しなければならないため、製造上多くの困難が伴う。
そこでこの発明の目的は、上述した問題を解消して、動作周波数において低損失・高利得なマルチバンドアンテナ及びその実装構造を提供することにある。
前記課題を解決するために、この発明は次のように構成する。
(1)誘電体基体に給電放射電極及び無給電放射電極が形成され、低域側と高域側の少なくとも二つの動作周波数帯でそれぞれ共振するマルチバンドアンテナにおいて、
前記給電放射電極と給電回路との間に第1のLC並列回路を備え、前記無給電放射電極とグランドとの間に第2のLC並列回路を備え、
前記給電放射電極を含む給電素子及び前記無給電放射電極を含む無給電素子は、前記第1・第2のLC並列回路が無い場合の前記給電放射電極及び前記無給電放射電極による複共振周波数が前記二つの動作周波数帯の間の周波数となるものとし、且つ前記第1・第2のLC並列回路のインダクタは、前記複共振周波数を前記低域側の動作周波数帯へシフトさせ、前記第1・第2のLC並列回路のキャパシタは、前記複共振周波数を前記高域側の動作周波数帯へシフトさせる。
(2)また、前記第1のLC並列回路に対して直列に、及び前記第2のLC並列回路に対して直列に、インダクタンス成分を有する(素子・電極)をそれぞれ設ける。
(3)前記基板は、グランド電極の形成されたグランド領域と、端部にグランド電極が形成されていない非グランド領域とを備え、
前記マルチバンドアンテナは、前記基板の前記非グランド領域に配設され、且つ前記給電放射電極及び無給電放射電極が前記基板のグランド領域から最も離れた主面に形成する。
(4)前記給電素子及び無給電素子は個別の誘電体基体に形成し、前記給電素子と無給電素子とを隣接配置する。
(5)前記インダクタンス成分を有する回路要素は、前記基板上に形成されたパターン電極で構成する。
この発明によれば、高い動作周波数でも基本波モードの共振を利用できるので、広帯域化・高効率化でき、金属や人体等の導体の近接に対しても影響を受けにくくなる。
また、低い周波数帯では、等価的に直列にインダクタLが入ることになり、放射電極に必要なスリットが短くなり、電極パターンも単純となり、アンテナ上の電界が分散しやすくなるので、広帯域で高効率な状態を実現できる。
さらに、常にアンテナ全体積で放射できるので、アンテナ許容スペースを最大限に利用できる。
特許文献1に示されているアンテナの構成を示す図である。 携帯電話端末等の無線通信装置の筐体内に組み込まれるマルチバンドアンテナの構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るアンテナの2つの等価回路図である。 図3に示したLC並列回路13,14を設けることによる、さらにはインダクタL3,L4を設けることによる作用効果及びその設計方法について示す図である。 第1の実施形態に係るアンテナと従来技術によるアンテナのリターンロスの特性を示す図である。 従来のアンテナと第1の実施形態に係るアンテナの各周波数f1,f2,f3,f4における電流分布をシミュレーションにより求めたものである。 二つのアンテナ素子を用いて複共振するように構成した第2の実施形態に係るアンテナの平面図である。 第3の実施形態に係るアンテナの平面図である。 第4の実施形態に係るアンテナの平面図である。
符号の説明
1…アンテナ素子
1F…給電側アンテナ素子
1P…無給電側アンテナ素子
2…基板
10…誘電体基体
11…給電素子
11b,11c…給電放射電極
11a…給電放射電極用線路
12…無給電素子
12b,12c…無給電放射電極
12a…無給電放射電極用線路
13…第1のLC並列回路
14…第2のLC並列回路
20…基材
23…グランド電極
24,25…インダクタンス素子
200〜205…アンテナ
GA…グランド領域
UA…非グランド領域
FC…給電回路
C1,C2…キャパシタ
L1,L2…インダクタ
L3,L4…直列インダクタ
《第1の実施形態》
第1の実施形態に係るマルチバンドアンテナ及びその実装構造について、図2〜図6を参照して説明する。
図2は携帯電話端末等の無線通信装置の筐体内に組み込まれるマルチバンドアンテナ(以下、単に「アンテナ」という。)の二つの構成例を示す斜視図である。アンテナ200,201は、角柱状又は無線通信装置の筐体の形状に沿った形状の誘電体基体10に対して所定の電極を形成してなるアンテナ素子1と、基材20に対して所定の電極を形成してなる基板2とで構成している。
基板2は、基材20に対してグランド電極23を形成したグランド領域GAと、基板2の一辺付近に広がる、グランド電極23を形成していない非グランド領域UAとを備えている。アンテナ素子1は、非グランド領域UA内でグランド領域GAから極力離れた位置に配置している。
誘電体基体10には各種電極パターンを形成している。給電側には、給電放射電極11b,11c及びそれに対する線路11aを形成している。この誘電体基体10と給電放射電極11b,11c及びその線路11aとによって給電素子11を構成している。無給電側には、無給電放射電極12b,12c及びそれに対する線路12aを形成している。この誘電体基体10と無給電放射電極12b,12c及びその線路12aとによって無給電素子12を構成している。このように、給電素子11と無給電素子12とを隣接配置している。
図2(B)と図2(A)とは、給電放射電極11b,11c及び無給電放射電極12b,12cに形成したスリットSLの長さが異なる。図2(B)の例では、給電放射電極11b,11cに形成するスリットSLを図2(A)の例より長くし、無給電放射電極12b,12cに形成するスリットSLを図2(A)の例より短くしている。このスリットSLの長さによって給電放射電極11b,11c及び無給電放射電極のインダクタンス成分を定めることができる。
このアンテナ素子1を基板2の非グランド領域UAに搭載することによって、上記給電放射電極用線路11aを介して給電放射電極11bに対して給電され、無給電放射電極用線路12aの端部がグランド電極に接地される。
図3は第1の実施形態に係るアンテナの2つの等価回路図である。図3(A)の例では、給電回路FCと給電素子11との間に第1のLC並列回路13が接続され、無給電放射電極12とグランドとの間に第2のLC並列回路14が接続された構成となっている。
図3(B)の例では、給電回路FCと給電素子11との間に第1のLC並列回路13とインダクタL3との直列回路が接続され、無給電放射電極12とグランドとの間に第2のLC並列回路14とインダクタL4との直列回路が接続された構成となっている。
前記第1のLC並列回路13、第2のLC並列回路14、インダクタL3,L4は、図2に示した基板2に実装される送受信回路の給電部に設けられる。
図2に示した例では、給電放射電極用線路11a及び無給電放射電極用線路12aがインピーダンス素子として作用するが、図3(B)は線路11a,12aとは別に更にインダクタンス素子を直列に設けた場合の等価回路図である。
なお、LC並列回路13,14とインダクタL3,L4との接続順は図3(B)の例に限らず、インダクタL3を、LC並列回路13と給電回路FCとの間に設けてもよい。また、インダクタL4を、LC並列回路14とグランドとの間に設けてもよい。要するにLC並列回路13,14とインダクタL3,L4とが直列接続の関係にあればよい。
図2(A)(B)に示したように、給電放射電極11b,11c及び無給電放射電極12b,12cがそれぞれ渦巻状のパターンとなるようにスリットSLを形成すれば、図3(B)に示したインダクタL3,L4は不要となる場合がある。しかし、給電放射電極11b及び無給電放射電極12bをいわゆるベタ電極に近くすれば、上記渦巻状のスリット部分に生じる容量に電界が立って電界が全体的にこもることもなく電界が分散して外に飛びやすくなって広帯域特性が得られる、という効果を奏する。
図4は、図3に示したLC並列回路13,14を設けることによる、さらにはインダクタL3,L4を設けることによる作用効果及びその設計方法について示す図である。
[1]まず、図2に示したアンテナ素子1は、低域側の動作周波数帯(以下、単に低い動作周波数という。)及び高域側の動作周波数帯(以下、単に高い動作周波数という。)のいずれにおいても基本波モードの共振を利用する。そして、第1・第2のLC並列回路13,14が無い状態で、給電素子11及び無給電素子12は、いずれも低い動作周波数と高い動作周波数の間の周波数で複共振の状態を作り出す。
図4(A)は、図3に示した給電回路FCから見た反射損失(S11特性)を示すものである。ここで特性曲線RL4は、LC並列回路13,14が無い場合(インダクタL1,L2及びキャパシタC1,C2が0Ωである場合)の特性である。このように低い動作周波数と高い動作周波数の間の周波数(約1500MHz及び1700MHz)で複共振状態を作る。
LC並列回路13,14が無い状態で、上記特性曲線RL4のリターンロスが所定量以上となる周波数帯域の幅は、給電素子11の放射電極11bと、無給電素子12の放射電極12bとの結合の強さによって定める。
また、複共振の共振周波数は、給電放射電極11b及び無給電放射電極12bの長さ等によって定める。また、図3(B)に示したように直列インダクタL3,L4を設ける場合には、それらのインダクタンス値を定めることによって行う。直列インダクタL3,L4を設けない場合には、給電放射電極11b及び無給電放射電極12bにスリットを形成し、そのスリット長・スリット間隔により定めてもよい。
[2]第1のLC並列回路13及び第2のLC並列回路14は、低い動作周波数(例えばGSM等の850〜900MHz)で誘導性、高い動作周波数(例えばDCS/PCS/UMTS等の1710〜2170MHz)では容量性として動作するように、それぞれのLC並列共振周波数を定める。
図4(B)は、第1のLC並列回路13及び第2のLC並列回路14の周波数に対するリアクタンスの周波数特性を示している。このようにLC並列回路はLC並列共振回路を構成するので、その共振周波数(この例では、L=8nH、C=2.6pFで、共振周波数は約1100MHz)より低い周波数でLC並列回路13,14はインダクタL1,L2のインピーダンス成分が支配的となり、高い動作周波数ではC1,C2のキャパシタンス成分が支配的となる。
具体的には、
[2-1]先ず給電素子11と給電回路FCとの間にキャパシタC1を挿入し、無給電素子12とグランドとの間にキャパシタC2を挿入した状態で、高い動作周波数に対して周波数調整を行う。図4(A)において特性曲線RL2は、C1=1pF、C2=1.5PFとした場合の特性である。このように周波数約1500MHz及び1700MHzで複共振していた状態から、キャパシタC1,C2を挿入することによって、複共振周波数を高い動作周波数側(約1750MHz及び2100MHz)へシフトさせる。
[2-2]次に、給電素子11と給電回路FCとの間にインダクタL1を挿入し、無給電素子12とグランドとの間にインダクタL2を挿入し、低い動作周波数に対して周波数調整を行う。図4(A)において特性曲線RL3は、L1=18nH、L2=22nHとした場合の特性である。このように周波数約1500MHz及び1700MHzで複共振していた状態から、インダクタL1,L2を挿入することによって、複共振周波数を低い動作周波数側(約750MHz及び940MHz)へシフトさせる。
このようにしてLC並列回路13,14のC1,C2,L1,L2の概略値を定め、その後、低い動作周波数における複共振の周波数と高い動作周波数における複共振の周波数がそれぞれ所定の周波数となるように、LC並列回路13,14のC1,C2,L1,L2の値を微調整する。
図4(A)において特性曲線RL1は、C1=2pF、L1=8.2nH、C2=2.25pF、L2=8.2nHとした場合の特性である。
このようにして、低い動作周波数及び高い動作周波数のいずれでも基本波モードの複共振状態を作り出すことができる。
図5は、第1の実施形態に係るアンテナと従来技術によるアンテナのリターンロスの特性を示す図である。ここで特性曲線RLiは第1の実施形態に係るアンテナのリターンロス特性、RLpは従来のアンテナのリターンロス特性である。図中の“f1”,“f2”は低い動作周波数での複共振の周波数を表している。また、“f3”,“f4”は高い動作周波数での複共振の周波数を表している。
上記従来のアンテナは、高い動作周波数で3/4波長の高調波モード共振し、低い動作周波数で1/4波長の基本波モードで共振する。このように3/4波長の高調波モードを利用すると高い動作周波数でのリターンロスが十分に低くならない。これに対し、第1の実施形態に係るアンテナでは低い動作周波数及び高い動作周波数のいずれにおいても十分なリターンロス特性が得られて、広帯域に亘って高効率なアンテナ特性が得られる。
高い動作周波数を3/4波長の高調波モードで共振させる従来のアンテナは、図2(A)(B)に示した給電素子11及び無給電素子12の放射電極11b、12bをそれぞれ長い渦巻状のパターンとなるように長いスリットを形成したものである。このような従来のアンテナにおいては、渦巻状のスリット部分に容量が生じ、そこに電界が立つので、電界が全体的にこもりやすくなる。これに対し第1の実施形態に係るアンテナ200,201では、放射電極11b,12bをいわゆるベタ電極に近づけることにより、電界が分散して外に飛びやすくなって広帯域特性が得られる。
なお、仮に無給電素子12を無くして単共振にすると、給電素子11側のスペースだけで共振周波数が所望の周波数より下がってしまい、無給電素子12のスペースが無駄になる。従って、図2に示したように給電素子11と無給電素子12とを配置することによって、アンテナ素子1の設置許容スペースを最大限に利用して、常にアンテナの全体積で放射できることになる。
図6は前記従来のアンテナと第1の実施形態に係るアンテナの各周波数f1,f2,f3,f4における電流分布をシミュレーションにより求めたものである。
図6において(A1)〜(A4)は第1の実施形態に係るアンテナ(図2(B)に示したアンテナ)の場合、(B1)〜(B4)は従来のアンテナの場合について示していて、(A1)(B1)は上記周波数f1(図5参照)での電流分布、(A2)(B2)は上記周波数f2での電流分布、(A3)(B3)は上記周波数f3での電流分布、(A4)(B4)は上記周波数f4での電流分布をそれぞれ表している。
このように周波数f1,f2(低い動作周波数)では従来のアンテナ及び第1の実施形態に係るアンテナのいずれでも電流の節は生じないが、高い動作周波数(f3,f4)においては、3/4波長の高調波動作する従来のアンテナにおいては、(B3)(B4)で示すように、電流の節が見られる。
高調波は電界の集中点が2箇所存在するため、共振のQ値も高く、基本波に対してグランド電位や金属の近接に対して影響を受けやすい。これに対して第1の実施形態に係るアンテナでは、高い動作周波数(f3,f4)においても基本波モードで共振するので、その問題が生じない。
以上に述べたように、この発明によれば、高い動作周波数でも基本波モードの共振を利用できるので、広帯域化・高効率化でき、金属や人体等の導体の近接に対しても影響を受けにくくなる。また、低い周波数帯では、等価的に直列にインダクタLが入ることになり、放射電極に必要なスリットが短くなり、電極パターンも単純となり、アンテナ上の電界が分散しやすくなるので、広帯域で高効率な状態を実現できる。さらに、常にアンテナ全体積で放射できるので、アンテナ許容スペースを最大限に利用できる。
《第2の実施形態》
図7は二つのアンテナ素子を用いて複共振するように構成した第2の実施形態に係るアンテナの平面図である。
図7(A)に示すアンテナ202では、同一品種のアンテナ素子を二つ用い、一方を給電側アンテナ素子1F、他方を無給電側アンテナ素子1Pとして基板の非グランド領域UAに搭載している。給電回路FCと給電側アンテナ素子1Fの給電端との間には第1のLC並列回路13を設けている。また無給電側アンテナ素子1Pの接地端とグランド電極23との間に第2のLC並列回路14を設けている。
図7(B)に示すアンテナ203では、互いに左右対称である二つの品種のアンテナ素子を用い、その一方を給電側アンテナ素子1F、他方を無給電側アンテナ素子1Pとして用いている。図7(A)の場合と同様に、この2つのアンテナ素子1F,1Pを基板の非グランド領域UAに搭載すると共に第1のLC並列回路13及び第2のLC並列回路14を設けている。
このように給電側と無給電側にそれぞれ独立したアンテナ素子を用いることによって、基板に対する実装面の平面度を高めることができ、表面実装が容易になると共にその信頼性が向上する。また、条件に応じて最適な給電端及び接地端の位置を選択できるので、より広帯域化、高効率化できる。さらに、部品の品種が減るので、その分低コスト化が図れる。
《第3の実施形態》
図8は第3の実施形態に係るアンテナの平面図である。
このアンテナ204は、給電側アンテナ素子1F及び無給電側アンテナ素子1Pを基板の非グランド領域UAに搭載しているが、図7の例とは異なり、2つのアンテナ素子1F,1Pを基板2の端部の形状に合わせて、それぞれ傾斜させて配置している。2つのアンテナ素子1F,1Pは図7(A)または図7(B)で示したアンテナ素子1F,1Pと同様である。なお、図8では第1・第2のLC並列回路及び給電回路については図示を省略しているが、第2の実施形態の例と同様の方法で形成すればよい。LC並列回路はインダクタとキャパシタの組み合わせからなり、そのインダクタも電極パターンによる迂回路で構成してもよい。
このように給電側アンテナ素子1Fと無給電側アンテナ素子1Pの間隔や角度を適宜選ぶことによって、筐体内の限られたスペースに組み込むことができ、且つアンテナ特性を適宜定めることができる。
《第4の実施形態》
図9は第4の実施形態に係るアンテナの平面図である。
アンテナ205では、給電側アンテナ素子1Fの給電点と第1のLC並列回路13との間に接続されるインダクタンス素子(インダクタンス成分を有する回路要素)24、及び無給電側アンテナ素子1Pの接地端と第2のLC並列回路14との間に接続されるインダクタンス素子(インダクタンス成分を有する回路要素)25をそれぞれ基板2の非グランド領域UAにパターン電極で形成している。このインダクタンス素子24,25は図3(B)に示した直列接続のインダクタL3,L4に相当する。その他の構成は図7(A)の場合と同様である。
このようにして基板2の非グランド領域UAを有効に利用することができ、搭載すべき部品点数が削減できる。

Claims (5)

  1. 誘電体基体に給電放射電極及び無給電放射電極が形成され、低域側と高域側の少なくとも二つの動作周波数帯でそれぞれ共振するマルチバンドアンテナにおいて、
    前記給電放射電極と給電回路との間に第1のLC並列回路を備え、前記無給電放射電極とグランドとの間に第2のLC並列回路を備え、
    前記給電放射電極を含む給電素子及び前記無給電放射電極を含む無給電素子は、前記第1・第2のLC並列回路が無い場合の前記給電放射電極及び前記無給電放射電極による複共振周波数が前記二つの動作周波数帯の間の周波数となるものとし、且つ前記第1・第2のLC並列回路のインダクタは、前記複共振周波数を前記低域側の動作周波数帯へシフトさせ、前記第1・第2のLC並列回路のキャパシタは、前記複共振周波数を前記高域側の動作周波数帯へシフトさせる、マルチバンドアンテナ。
  2. 前記第1のLC並列回路に対して直列に、及び前記第2のLC並列回路に対して直列に、インダクタンス成分を有する回路要素がそれぞれ設けられた、請求項1に記載のマルチバンドアンテナ。
  3. 請求項1または2に記載のマルチバンドアンテナの基板への実装構造であって、
    前記基板は、グランド電極の形成されたグランド領域と、端部にグランド電極が形成されていない非グランド領域とを備え、
    前記マルチバンドアンテナは、前記基板の前記非グランド領域に配設され、且つ前記給電放射電極及び無給電放射電極が前記基板のグランド領域から最も離れた主面に形成されてなるマルチバンドアンテナの実装構造。
  4. 前記給電素子及び無給電素子は個別の誘電体基体に形成され、前記給電素子と無給電素子とが隣接配置された請求項3に記載のマルチバンドアンテナの実装構造。
  5. 前記インダクタンス成分を有する回路要素は、前記基板上に形成されたパターン電極である請求項3または4に記載のマルチバンドアンテナの実装構造。
JP2010515797A 2008-06-06 2009-03-17 マルチバンドアンテナ及びその実装構造 Expired - Fee Related JP5093348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010515797A JP5093348B2 (ja) 2008-06-06 2009-03-17 マルチバンドアンテナ及びその実装構造

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008149651 2008-06-06
JP2008149651 2008-06-06
JP2010515797A JP5093348B2 (ja) 2008-06-06 2009-03-17 マルチバンドアンテナ及びその実装構造
PCT/JP2009/055104 WO2009147885A1 (ja) 2008-06-06 2009-03-17 マルチバンドアンテナ及びその実装構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009147885A1 JPWO2009147885A1 (ja) 2011-10-27
JP5093348B2 true JP5093348B2 (ja) 2012-12-12

Family

ID=41397964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010515797A Expired - Fee Related JP5093348B2 (ja) 2008-06-06 2009-03-17 マルチバンドアンテナ及びその実装構造

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8947315B2 (ja)
JP (1) JP5093348B2 (ja)
GB (1) GB2474594B (ja)
WO (1) WO2009147885A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5398021B2 (ja) * 2010-10-21 2014-01-29 Necアクセステクニカ株式会社 アンテナ装置
JP2012248947A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Panasonic Corp 携帯無線装置
CN103682618A (zh) * 2012-09-11 2014-03-26 联想移动通信科技有限公司 Fm天线与终端设备
CN103682619A (zh) * 2012-09-11 2014-03-26 联想移动通信科技有限公司 Nfc天线与终端设备
TWI577081B (zh) * 2013-04-24 2017-04-01 宏碁股份有限公司 行動裝置
CN104124511A (zh) * 2013-04-27 2014-10-29 宏碁股份有限公司 移动装置
CN104347931B (zh) * 2013-08-05 2018-11-09 联想(北京)有限公司 一种可调多频天线
TWI557997B (zh) 2013-10-02 2016-11-11 宏碁股份有限公司 行動通訊裝置
CN103606741B (zh) * 2013-10-18 2016-06-08 上海安费诺永亿通讯电子有限公司 一种集分集接收、gps和wifi通讯的复用天线
CN103606742B (zh) * 2013-10-18 2016-06-08 上海安费诺永亿通讯电子有限公司 一种手机终端复合天线
CN104836030B (zh) * 2014-02-12 2019-01-22 宏碁股份有限公司 移动通信装置
JP6462247B2 (ja) 2014-06-26 2019-01-30 Necプラットフォームズ株式会社 アンテナ装置、無線通信装置および帯域調整方法
CN105706301A (zh) * 2014-08-08 2016-06-22 华为技术有限公司 天线装置和终端
JP6610683B2 (ja) 2016-01-28 2019-11-27 富士通株式会社 アンテナ装置
CN113471665B (zh) * 2020-03-31 2022-09-16 华为技术有限公司 一种天线及终端

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000278028A (ja) * 1999-03-26 2000-10-06 Murata Mfg Co Ltd チップアンテナ、アンテナ装置及び無線機器
JP2002076750A (ja) * 2000-08-24 2002-03-15 Murata Mfg Co Ltd アンテナ装置およびそれを備えた無線機
JP2005295493A (ja) * 2004-03-12 2005-10-20 Mitsubishi Materials Corp アンテナ装置
JP2007306507A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Murata Mfg Co Ltd アンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101007529B1 (ko) * 2003-12-25 2011-01-14 미쓰비시 마테리알 가부시키가이샤 안테나 장치 및 통신기기
JP4301034B2 (ja) * 2004-02-26 2009-07-22 パナソニック株式会社 アンテナが搭載された無線装置
JP2006067234A (ja) 2004-08-26 2006-03-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd アンテナ装置
US7760146B2 (en) * 2005-03-24 2010-07-20 Nokia Corporation Internal digital TV antennas for hand-held telecommunications device
FI20055420A0 (fi) * 2005-07-25 2005-07-25 Lk Products Oy Säädettävä monikaista antenni

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000278028A (ja) * 1999-03-26 2000-10-06 Murata Mfg Co Ltd チップアンテナ、アンテナ装置及び無線機器
JP2002076750A (ja) * 2000-08-24 2002-03-15 Murata Mfg Co Ltd アンテナ装置およびそれを備えた無線機
JP2005295493A (ja) * 2004-03-12 2005-10-20 Mitsubishi Materials Corp アンテナ装置
JP2007306507A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Murata Mfg Co Ltd アンテナ装置およびそれを用いた無線通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2009147885A1 (ja) 2009-12-10
US20110134009A1 (en) 2011-06-09
GB2474594B (en) 2012-09-26
JPWO2009147885A1 (ja) 2011-10-27
GB201020655D0 (en) 2011-01-19
GB2474594A (en) 2011-04-20
US8947315B2 (en) 2015-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5093348B2 (ja) マルチバンドアンテナ及びその実装構造
JP4632176B2 (ja) アンテナ及び無線通信機
JP4089680B2 (ja) アンテナ装置
CA2813829C (en) A loop antenna for mobile handset and other applications
US7705791B2 (en) Antenna having a plurality of resonant frequencies
KR100663018B1 (ko) 안테나 및 무선통신기
KR100903445B1 (ko) 복수의 안테나를 갖는 무선 단말기
JP4858860B2 (ja) マルチバンドアンテナ
JPWO2002089249A1 (ja) 移動体通信用の広帯域アンテナ
KR101919840B1 (ko) 휴대용 단말기의 광대역 가변 안테나 장치
KR20040062652A (ko) 듀얼 밴드 안테나 장치 및 무선 통신 장치
US20040119651A1 (en) Antenna of small volume for a portable radio appliance
KR20110122849A (ko) 안테나 장치, 인쇄 회로 보드, 휴대용 전자 장치 및 변환 키트
JP4823433B2 (ja) 移動電話のための統合アンテナ
KR20050106533A (ko) 이중 커플링 급전을 이용한 다중밴드용 적층형 칩 안테나
JP6288299B2 (ja) アンテナ装置および通信装置
JP2010050548A (ja) アンテナ装置
JPH09232854A (ja) 移動無線機用小型平面アンテナ装置
US8847821B2 (en) Antenna and radio communication apparatus
WO2014021081A1 (ja) アンテナ装置
JP2010245894A (ja) アンテナ及び無線通信装置
JP5003729B2 (ja) アンテナ及び無線通信装置
US8203490B2 (en) Multi-band antenna apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120515

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120821

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120903

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5093348

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150928

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees