JP3788277B2 - 深穴切削装置 - Google Patents

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【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、深穴切削装置の改良に関するもので、特に、穴の直径が15〜18mm以下であるような小径の深穴を切削するのに好適な深穴切削装置に関する。尚、深穴とは、一般に、内径に対して穴深さが約4倍以上の穴を言う。
【0002】
【従来の技術】
深穴加工方式には、一般に、ガンドリル方式、BTA(シングルチューブ)方式、及びエジェクタ(ダブルチューブ)方式の3つが知られている。このうち、ガンドリル方式は、図示は省略するが、切屑排出用のV溝部を形成した中空状のドリルを使用し、ドリルシャンク内部を通して高圧の切削油を切刃先端部に送り込み、切刃で生成された切屑を高圧の切削油で破断し、V溝部から強制的に排出する方法で、径が細くて深い穴を精度良く明けることができる。
【0003】
図3の(A)はBTA方式の深穴切削装置を示したもので、パイプ状ボーリングバー21の先端部にドリルヘッド22を装着し、このドリルヘッド22の先端には切刃23を固着し、またドリルヘッド22の外周部にはガイドパッド24を埋設固定し、また被削材Wの端面に近接してガイドブッシュ25を組み込んだケーシング26を配備し、被削材Wとケーシング26の端面どうしをシール材27によって塞いでいる。しかして、給油口28より切削油を加圧供給すると、この切削油は、図中の矢印で示すように、ボーリングバー21とガイドブッシュ25との隙間から、被削材Wの切削穴29とドリルヘッド22の外周面との隙間を通って切刃23に達し、そこからドリルヘッド22中央部の軸線方向に貫通する穴30よりボーリングバー21の中に流れ込む。切刃23より生成される切屑18は、その切削油に押し流されて、排出口32より排出される。
【0004】
図3の(B)はエジェクタ方式の深穴切削装置を示したもので、アウターチューブ32とインナーチューブ33との間に切削油供給路34を形成した二重管からなるシャンク31の先端部にドリルヘッド35を装着すると共に、ドリルヘッド35にはインナーチューブ33の中空部36に連通する開口部37を形成し、ドリルヘッド35の外周部には被削材Wの切削穴29と前記切削油供給路34とを連通する油穴38を設け、更にインナーチューブ33の後端側にスリット39を開口して、インナーチューブ33の内部(中空部36)と外部(切削油供給路34)とを連通させている。尚、図3の(A)に示すBTA方式と同じ部材については同一符号を付している。
【0005】
しかして、切削中にケーシング26の給油口28より供給される切削油は、その大部分がアウターチューブ32とインナーチューブ33との間の切削油供給路34を通って油穴38から外に出て、被削材Wの切削穴29とドリルヘッド35の外周面との隙間を通って切刃23に達し、開口部37よりインナーチューブ33の中へ流入するが、切削油の一部はスリット39を通って直接インナーチューブ33の中に流れ込み、このときインナーチューブ33の内部圧が負となる圧力差が生じて吸引力が発生し、そのバキューム効果により切屑18を吸い込んで、排出口40より排出するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、穴の直径が15〜18mm以下であるような小径の深穴を切削するのに、従来では、専らガンドリル方式が採用されていた。これは、他の方式、例えばBTA方式を採用した場合、このBTA方式の深穴切削装置では、切削進行により穴の深さが深くなるにつれて管内抵抗が次第に大きくなるため、深穴切削中に刃先が潰れるなどの切刃の損傷によって切削油の油圧が異常に高くなった時にその異常圧を検知して切削油の供給や工具の回転を即時に停止させる安全装置を設置しても、その安全装置を正確に作動させることができなくなる。
【0007】
即ち、BTA方式の深穴切削装置により上記の小径深穴加工を行うとすれば、ボーリングバー21乃至ドリルヘッド22の外周面と切削穴29との隙間が可なり小さくなるため、深穴の切削進行中にその隙間が切屑18によって詰まり易く、従って直ぐに切削油が高圧状態となって、実際に切刃23が破損していないにもかかわらず、安全装置が作動するようになるからである。要するに、BTA方式によっては、切削油の油圧状態を完全に把握することができない。
【0008】
また、BTA方式の深穴切削装置では、圧力のかかった切削油が切削穴の入口から洩れて吐出するのを防ぐために、被削材Wとケーシング26の端面との間で密着するシール材27を必要とし、このシール材27を取り付けるのに手間がかかって非常に面倒となる。
【0009】
一方、エジェクタ方式の深穴切削装置では、アウターチューブ32とインナーチューブ34との間の切削油供給路34に供給された切削油は、この切削油供給路34を通ってドリルヘッド35の切刃23側に送給されるが、切削油の一部がスリット39からインナーチューブ33の内部に流れ込むことから、ドリルヘッド35の切刃23側に送給される切削油の圧力が弱くなり、しかして小径深穴切削の場合には、ドリルヘッド35外周と切削穴29との隙間が小さいために、切削油が切刃23に対し十分に供給され難い、と云う問題がある。
【0010】
上記のような理由で、小径の深穴切削には、従来より、ガンドリル方式が採用されているが、このガンドリル方式にも問題がある。それは、ガンドリルがドリルシャンクの側面部に切屑排出用V溝部を形成しているため、ドリル全体の剛性が低く、捩れ及び曲げモーメントに対して弱く、それがために切削加工速度をBTA方式やエジェクタ方式の場合の約1/3程度迄落とさざるを得ず、従って作業能率が非常に悪い、と云うことである。
【0011】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、切削加工時における切削油の油圧状態を完全に把握できて、安全装置を正確に作動させることができるようにすると共に、切削加工速度を十分に速くできて、作業能率を高めることのできる深穴切削装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の深穴切削装置は、アウターチューブ2とインナーチューブ3との間に切削油供給路4を形成した二重管からなる工具シャンク1の先端部にドリルヘッド5が装着されると共に、ドリルヘッド5の先端にインナーチューブ3の中空部に連通する開口部17が設けられ、ドリルヘッド5の外周部にはドリルヘッド5によって被削材Wに明けられる切削穴13と前記切削油供給路4とを連通する切削油噴出口14が設けられ、前記工具シャンク1の基端部側に設けた給油口8より加圧供給される切削油の全量を前記切削油供給路4に送給し、この送給された切削油を前記切削油噴出口14から前記切削穴13に噴出させて、その切削油を切屑18と共にドリルヘッド5の先端開口部17からインナーチューブ3の中空部16に流入して排出するように構成され、前記ドリルヘッド5又は工具シャンク1の外周部には切削油噴出口14の軸方向後部側にリング状の突条部15aが軸方向に間隔をおいて複数条設けられて、前記切削穴13との間にラビリンスシール15が形成されるようになっていて、ドリルヘッド5の先端部外周側には周方向に間隔をおいてガイドパッド11aが設けられ、前記複数条の突条部15aのうち最先端に位置する突条部15aが挿入可能なガイド穴20が穿設された被削材Wの前記ガイド穴20に、前記ガイドパッド11aを当接させた状態で切削が開始され、穴明けが進行するにつれて、自身で明けた切削穴13をガイドとして穴切削加工が続行されるようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項は、請求項1の深穴切削装置において、前記各突条部15aの外周面と前記切削穴13の内周面とのクリアランスが0〜0.3mmであることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る深穴切削装置の一実施形態について図1及び図2を参照して説明すると、図1は本発明に係る深穴切削装置の全体を示す縦断面図、図2は図1に示す深穴切削装置の要部拡大図である。
【0017】
この深穴切削装置は、シャンク受け6によって支持される円筒状の工具シャンク1を有し、この工具シャンク1は、アウターチューブ2とインナーチューブ3との二重管からなるもので、このアウターチューブ2とインナーチューブ3との間に切削油供給路4が形成され、そしてこの工具シャンク1の先端部にドリルヘッド5が取着されている。
【0018】
工具シャンク1の基端部には切削油供給用のケーシング7が連結され、このケーシング7の給油口8から高圧力で供給された切削油は、図1の矢印で示すように、ケーシング7の内部の環状流路9から連通路10を通ってアウターチューブ2とインナーチューブ3との間の切削油供給路4の基端部側に導入されるようになっている。
【0019】
ドリルヘッド5は、アウターチューブ2の内径と同じ径の内周面を有する円筒状のヘッド本体11、このヘッド本体11の先端部に取着された切刃12、及びヘッド本体11の先端部外周側に周方向に間隔をおいて設けられたガイドパッド11aからなるもので、図2から分かるように、ヘッド本体11の基端部外周には、アウターチューブ2の先端部内周に形成された雌ねじ部2aと螺合する雄ねじ部11が形成され、ヘッド本体11の先端部側にはドリルヘッド5によって被削材Wに明けられる切削穴13と前記切削油供給路4とを連通する複数の切削油噴出口14が周方向所要間隔おきに開口形成され、またヘッド本体11の軸方向中間部には前記切削油噴出口14の軸方向後部側に、被削材Wの切削穴13との間でラビリンスシール15を形成するリング状の突条部15aが複数条設けられている。また、ドリルヘッド5の先端にはインナーチューブ3の中空部16に連通する開口部17が形成されている。
【0020】
上記突条部15aは、被削材Wの切削穴13との間でラビリンスシール15を形成するものであって、シール効果を十分発揮させるために、ドリルヘッド5の軸方向に所要間隔をおいて少なくとも4条設けるのが好ましい。また、各突条部15aの外周面と切削穴13の内周面とのクリアランスは、0〜0.3mmであることが好ましい。これらの数値は、この深穴切削装置に常用される油圧3〜7MPaにおける水溶性切削油使用時のシール効果を実験的に確かめながら求めた数値である。尚、この実施形態では、ドリルヘッド5の外周面に突条部15aを設けているが、このドリルヘッド5が装着される工具シャンク1の先端部外周面、即ちアウターチューブ2の先端部外周面に設けてもよい。また突条部15aは、ドリルヘッド5又は工具シャンク1と一体に形成してもよいし、あるいはそれらと別体にリング状に形成したものを後から嵌着するようにしてもよい。
【0021】
上記のような構造のドリルヘッド5は、図2に示すように、ヘッド本体11の雄ねじ部11をアウターチューブ2先端部の雌ねじ部2aに螺合すると共に、ヘッド本体11内にインナーチューブ3の先端部側を突入させて、その先端をヘッド本体11の内奥部に密接係合させることによって、工具シャンク1の先端部に取り付け固定されるようになっている。
【0022】
上記のように構成される深穴切削装置を使用して、被削材Wに穴の直径が例えば12mm程度の小径深穴を切削加工するにあたっては、図1に示すように、工具シャンク1の所要部をシャンク受け6のガイドブッシュ6aによって支持した状態で、工具シャンク1又は被削材Wの何れかを回転させながら、この工具シャンク1の先端部を被削材Wに当て付けて穴明け切削を行うと同時に、ケーシング7の給油口8からの高圧力の切削油を、工具シャンク1の基端部側よりアウターチューブ2とインナーチューブ3との間の切削油供給路4に供給して、工具シャンク1先端部側にあるドリルヘッド5の切削油噴出口14から切削穴13に噴出させる。
【0023】
ドリルヘッド5の切削油噴出口14から切削穴13に噴出された切削油は、図2の矢印で示すように、ドリルヘッド5の先端部外周面と切削穴13の内周面との間隙を通ってドリルヘッド5先端の切刃12側に至り、更にそこから開口部17通ってインナーチューブ3の中空部16に流入するようになり、これによって切刃12の潤滑及び冷却を行うと共に、切屑18の排出を行う。インナーチューブ3の中空部16に流入した切屑18を含む切削油は、ケーシング7側の排出口19から外部に排出される。
【0024】
この場合、ケーシング7の給油口8から切削油供給路4に高圧力で供給された切削油は、その高圧力を維持したまま切削油噴出口14から噴出して切削中の切削穴13に流入されるから、この切削穴13が上記のように直径12mm程度の小径切削穴であって、ドリルヘッド5の外周面と切削穴13の内周面との隙間が非常に小さくても、その隙間に確実に侵入してドリルヘッド5先端の切刃12を通り、開口部17を通って、切屑18と共にインナーチューブ3の中空部16に流入して排出させることができる。
【0025】
またこの場合、ドリルヘッド5の後端部では被削材Wの切削穴13との間にラビリンスシール15が形成されるから、切削途上においては切削穴13の切削油噴出口14後部側がシールされ、従って切削油噴出口14から切削穴13に噴出供給された切削油は、工具シャンク1と切削穴13との隙間から外部へ漏出することなく、ドリルヘッド5の切刃12側へ確実に供給されて、潤滑、冷却及び切屑排出の作用を一層有効に行うことができる。
【0026】
そして特に、この深穴切削装置では、切削油供給路4に供給される切削油は、切削加工中は常にドリルヘッド5先端の切刃12から手前側へ隔たった定位置にある切削油噴出口14から切削穴13に噴出供給されるようになっているから、切削油の油圧を完全に把握することができ、安全装置を確実に作動させることができる。即ち、この深穴切削装置を使用する場合、切削油は、切削進行に伴う切削穴13の深さに関係なく、常にドリルヘッド5の先端部に供給されるもので、平常時は当初設定された供給圧力とほとんど同じ一定の圧力となっているから、安全装置を設置した場合には、切削途上で仮にドリルヘッド5の切刃12が潰れて切削穴13の先端部分が目詰まりを起こすなどして切削油の油圧が異常に高くなれば、安全装置がその切削油の異常圧力を検知して、切削油の供給及び工具の回転を即時に停止し、機械などの損傷を未然に防ぐと共に、作業の安全の図ることができる。
【0027】
また、この深穴切削装置は、前記のようにアウターチューブ2とインナーチューブ3との間に切削油供給路4を形成した二重管からなる工具シャンク1の先端部にドリルヘッド5を取着してなるもので、従来のガンドリル方式に使用されるガンドリルと違って、工具シャンク1の剛性が高く、捩れ及び曲げモーメントに対しても強いから、切削加工速度を、従来のBTA方式やエジェクタ方式の場合と同様に十分に速くすることができて、作業能率を高めることができる。また、図3の(A)に示すBTA方式のように被削材Wとケーシング26先端部との間をシールする必要がないので、余分な作業の手間が省ける。
【0028】
本発明に係る深穴切削装置の有効な使用方法は、被削材Wに予めガイド穴20(図1参照)を設けることである。このガイド穴20の加工には、この深穴切削装置と同一の直径を有して長さの短い高剛性ドリルが使用され、複数条の突条部15aのうち最先端に位置する突条部15aが挿入可能な深さに切削加工される。切削の開始は、ガイド穴20にドリルヘッド5に埋設されたガイドパッドを当接させた状態で行い、穴明けが進行するにつれて、この深穴切削装置自身で明けた切削穴13をガイドとして穴切削加工が続行され、もって深穴加工が容易となり、加工精度が向上する。
【0029】
本発明に係る深穴切削装置は、上述したように、被削材の穴の直径が15〜18mm以下であるような小径の深穴を切削するのに最適な切削装置であるが、勿論このような小径深穴の切削に限らず、穴の直径が15〜18mm以上の深穴を切削する場合に使用しても有効である。
【0030】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の深穴切削装置は、アウターチューブとインナーチューブとの間に切削油供給路を形成した二重管構造の工具シャンクの先端部にドリルヘッドを装着すると共に、ドリルヘッド先端にインナーチューブの中空部に連通する開口部を形成し、ドリルヘッド外周部に被削材の切削穴と切削油供給路とを連通する切削油噴出口を形成し、切削油供給路に加圧供給した切削油を切削油噴出口から切削穴に噴出させてドリルヘッドの先端開口部からインナーチューブ内に流入させて排出するようにしたもので、切削油供給路に供給した切削油は、深穴切削加工中は常に、ドリルヘッド先端部の定位置にある切削油噴出口から切削穴に噴出するようになっていて、平常時は最初に設定した供給圧力と殆ど一定の圧力となり、切削油の油圧状態を完全に把握できるから、切刃の破損や目詰まりなどの異常を検知して切削油の供給や工具の回転を即時に停止させるための安全装置を確実に作動させることができことになる。従って、この発明は、穴の直径が15〜18mmであるような小径深穴を切削するのに最適な深穴切削装置と云える。
【0031】
また、この発明の深穴切削装置では、給油口から切削油供給路に供給される切削油の全部がドリルヘッド側に送給されるため、従来のエジェクタ方式のようにドリルヘッド側で切削油の圧力が低下することがなく、従ってドリルヘッド外周と切削穴との隙間が非常に狭くなる小径深穴切削の場合でも、ドリルヘッドの切刃に対し十分な圧力の切削油を供給することができ、従ってそのような小径深穴切削において切削油による潤滑、冷却及び切屑排出の作用を有効に行わせることができる。
【0032】
また、この深穴切削装置は、二重管からなる工具シャンクの先端部にドリルヘッドを取着してなるもので、従来のガンドリル方式に使用されるガンドリルと違って、工具シャンクの剛性が高く、捩れ及び曲げモーメントに対しても強いから、切削加工速度を従来のBTA方式やエジェクタ方式の場合と同様に十分速くすることができて、作業能率を高めることができる。
【0033】
更に、この深穴切削装置によれば、ドリルヘッド又は工具シャンクの外周部には切削油噴出口の軸方向後部側にリング状突条部が軸方向に間隔をおいて複数条設けられて、被削材の切削穴との間にラビリンスシールが形成されるため、切削油噴出口から切削穴に噴出供給された切削油は、工具シャンクと切削穴との隙間から外部へ漏出することなく、ドリルヘッドの切刃側へ確実に供給されて、潤滑、冷却及び切屑排出の作用を一層有効に行わせることができる。しかも、ドリルヘッドの先端部外周側には周方向に間隔をおいてガイドパッドが設けられ、前記複数条の突条部のうち最先端に位置する突条部が挿入可能なガイド穴が穿設された被削材の前記ガイド穴に、前記ガイドパッドを当接させた状態で切削が開始され、穴明けが進行するにつれて、自身で明けた切削穴をガイドとして穴切削加工が続行されるようにしているから、深穴切削加工が容易で、加工精度が向上する。
【0034】
請求項に記載のように、各突条部の外周面と前記切削穴の内周面とのクリアランスが0〜0.3mmとなるようにすることによって、ラビリンスシールのシール効果をより有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る深穴切削装置の全体を示す断面図である。
【図2】 図1に示す深穴切削装置の要部拡大図である。
【図3】 (A)は従来のBAT方式の深穴切削装置を示す断面図、(B)
は従来のエジェクタ方式の深穴切削装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 工具シャンク
2 アウターチューブ
3 インナーチューブ
4 切削油供給路
5 ドリルヘッド
12 切刃
13 切削穴
14 切削油噴出口
15 ラビリンスシール
15a 突条部
16 インナーチューブの中空部
17 開口部

Claims (2)

  1. アウターチューブとインナーチューブとの間に切削油供給路を形成した二重管からなる工具シャンクの先端部にドリルヘッドが装着されると共に、このドリルヘッドの先端にインナーチューブの中空部に連通する開口部が設けられ、
    ドリルヘッドの外周部にはこのドリルヘッドによって被削材に明けられる切削穴と前記切削油供給路とを連通する切削油噴出口が設けられ、
    前記工具シャンクの基端部側に設けた給油口より加圧供給される切削油の全量を前記切削油供給路に送給し、この送給された切削油を前記切削油噴出口から前記切削穴に噴出させて、その切削油を切屑と共にドリルヘッドの先端開口部からインナーチューブの中空部に流入して排出するように構成され、
    前記ドリルヘッド又は工具シャンクの外周部には切削油噴出口の軸方向後部側にリング状の突条部が軸方向に間隔をおいて複数条設けられて、前記切削穴との間にラビリンスシールが形成されるようになっていて、
    ドリルヘッドの先端部外周側には周方向に間隔をおいてガイドパッドが設けられ、
    前記複数条の条部のうち最先端に位置する突条部が挿入可能なガイド穴が穿設された被削材の前記ガイド穴に、前記ガイドパッドを当接させた状態で切削が開始され、穴明けが進行するにつれて、自身で明けた切削穴をガイドとして穴切削加工が続行されるようにしたことを特徴とする深穴切削装置。
  2. 前記各突条部の外周面と前記切削穴の内周面とのクリアランスが0〜0.3mmである請求項1記載の深穴切削装置。
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