JP3787271B2 - 微細レジストホールパターン形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハーフトーン位相シフトマスクを用いたリソグラフィ法と、サーマルフロープロセスとを併用して、微細レジストホールパターンを形成させる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICやLSIのような半導体デバイスやLCDのような液晶デバイスの製造には、光のような放射線を用いたリソグラフィ技術が利用されているが、この場合、その解像力は、使用する放射線の波長と投影光学系の開口数(NA)により左右される。
【0003】
そして、近年、デバイスの微細化への要求が高まるに従って、使用する放射線は、i線(365nm)からKrFエキシマレーザー光(248nm)やArFエキシマレーザー光(193nm)へと短波長化する方向に進んでおり、それに伴って投影光学系の開口数を大きくするための研究がなされているが、開口数を大きくしても焦点深度が小さくなるため、開口数の拡大による解像力にも問題がある。
【0004】
ところで、投影光学系の開口数を変えずに、解像力を向上しうる技術の1つとして、位相シフト法が知られており、これを利用したコンタクトホールの形成方法も既に提案されている(特開平11−15151号公報)。
この位相シフト法は、マスクに光の位相を変換するための透明物質の薄膜(シフター)を局所的に形成し、シフターを通過し、位相の変換された光とシフターを通過しない位相の変換されていない光の干渉を利用して解像力を向上させる方法であり、このための種々の位相シフトマスクが提案されているが、特にハーフトーン位相シフトマスクが実用面で有力視されている。
【0005】
しかしながら、このハーフトーン位相シフトマスクを用いてレジストホールパターンを形成させる場合には、メインパターン周辺にサイドロープと称する光のサブパターンを生じ、これに起因する凹状のディンプルがレジストホール周辺に発生し、忠実性をそこなうため、これを如何にして抑制するかが、実用化に際しての大きな問題となっている。
【0006】
一方、リソグラフィ法におけるレジストパターンの微細化手段として、最近、サーマルフロープロセスが注目されている。このサーマルフロープロセスは、レジスト膜に像形成露光及び現像処理を施したのち、得られたレジストパターンを加熱処理してフローさせ、現像後のレジストパターンサイズより小さいサイズのレジストパターンを形成させる方法である。
【0007】
このサーマルフロープロセスは既存のレジスト材料を用いて微細化することができるという長所を有するが、現像後のレジストパターンを熱でフローさせるため、単位温度当りのレジストパターンサイズの変化量を厳密にコントロールしなければならない。したがって、これに適合した性質をもつレジスト組成物が必要となるが、これまで使用されていた化学増幅型レジストの中には、これに適したものは見当らない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、ハーフトーン位相シフトマスクを用いたリソグラフィ法によりレジストホールパターンを形成する際に、前記したハーフトーン位相シフトマスクを用いたときに生じるディンプルを抑制することができ、しかもサーマルフロープロセスを適用する際の単位温度当りのレジストパターンサイズの変化量をコントロールしうる方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ハーフトーン位相シフトマスクを用いたリソグラフィ法によりレジストホールパターンを形成する方法について鋭意検討を重ねた結果、基板上に特定のポジ型レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成させることにより、ハーフトーン位相シフトマスクを用いてレジストホールパターンを形成させる際のディンプルの発生を抑制することができ、しかもサーマルフロープロセスを適用する場合に、その単位温度当りのレジストパターンサイズの変化量を容易にコントロールしうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、ハーフトーン位相シフトマスクを用いたリソグラフィ法によりレジストターンを形成する方法において、
(イ)(A)水酸基の水素原子が酸解離性基で置換されたヒドロキシスチレン単位を含むヒドロキシスチレン共重合体又はカルボキシル基の水素原子が酸解離性基で置換されたアクリル酸若しくはメタクリル酸単位とヒドロキシスチレン単位を含む共重合体の中から選ばれた樹脂成分、(B)放射線の照射により酸を発生する化合物、(C)脂環式基を有するアルキレングリコールのジビニルエーテル、(D)第二級又は第三級脂肪族アミン及び(E)界面活性剤のみを有機溶剤に溶解してなるポジ型レジスト組成物を用いて無機系又は有機系反射防止膜を設けた基板上にレジスト膜を形成させること、及び
(ロ)上記レジスト膜にハーフトーン位相シフトマスクを介して放射線を照射後、アルカリ現像して得たレジストパターンを加熱し、2〜15nm/℃の範囲の割合でレジストパターンサイズを縮小させること
を特徴とする微細レジストホールパターン形成方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明方法は、(イ)ポジ型レジスト組成物を用いて基板上にレジスト膜を形成させる工程及び(ロ)(イ)で形成したレジスト膜にハーフトーン位相シフトマスクを介して放射線を照射後、アルカリ現像して得たレジストパターンを加熱し、レジストパターンサイズを縮小させる工程からなっている。
【0012】
そして、前記の(イ)工程で用いるポジ型レジスト組成物は、(A)酸によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂成分、(B)放射線の照射により酸を発生する化合物、(C)加熱により樹脂成分反応して架橋を形成しうる少なくとも2個のビニルエーテル基を有する化合物(D)第二級又は第三級脂肪族アミン及び(E)界面活性剤を含有することが必要である。
【0013】
(A)成分の酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂の例としては、水酸基の水素原子が酸解離性基で置換されたヒドロキシスチレン単位を含むヒドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基の水素原子が酸解離性基で置換されたアクリル酸又はメタクリル酸単位とヒドロキシスチレン単位を含む共重合体などのKrF用ポジレジストで用いられている公知の樹脂、酸解離性基を有する多環式炭化水素基を主鎖又は側鎖に有する非芳香族性樹脂のようなArF用ポジレジストに用いられている公知の樹脂などを挙げることができるが、特に低温ベーク用のKrFエキシマレーザー用レジストとしては、水酸基の水素原子が酸解離性基で置換されたヒドロキシスチレン単位とヒドロキシスチレン単位を含む共重合体が好ましい。
なお、前記のヒドロキシスチレン単位は、ヒドロキシ‐α‐メチルスチレン単位であってもよい。
【0014】
この酸解離性溶解抑制基で水酸基の水素原子が置換されたヒドロキシスチレン単位又は同様に置換されたヒドロキシ‐α‐メチルスチレン単位により、露光部では放射線の照射により発生した酸の作用により溶解抑制基が脱離し、フェノール性水酸基に変化する。このようにして、露光前はアルカリ不溶性であった樹脂が露光後はアルカリ可溶性に変化する。
【0015】
ヒドロキシスチレン又はヒドロキシα‐メチルスチレン単位は、アルカリ可溶性を付与するものである。ヒドロキシル基の位置はo‐位、m‐位、p‐位のいずれでもよいが、容易に入手可能で低価格であることからp‐位が最も好ましい。
【0016】
前記の酸解離性溶解抑制基としては、これまで化学増幅型のKrF用又はArF用レジスト中の酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する成分において、酸解離性溶解抑制基として提案されているものの中から任意に選ぶことができる。これらの中で第三級アルキルオキシカルボニル基、第三級アルキルオキシカルボニルアルキル基、第三級アルキル基、環状エーテル基、アルコキシアルキル基、1‐アルキルモノシクロアルキル基及び2‐アルキルポリシクロアルキル基の中から選択される少なくとも1種が好ましい。
【0017】
第三級アルキルオキシカルボニル基の例としては、tert‐ブチルオキシカルボニル基、tert‐アミルオキシカルボニル基などを、第三級アルキルオキシカルボニルアルキル基の例としては、tert‐ブチルオキシカルボニルメチル基、tert‐ブチルオキシカルボニルエチル基、tert‐アミルオキシカルボニルメチル基、tert‐アミルオキシカルボニルエチル基などを、第三級アルキル基の例としては、tert‐ブチル基、tert‐アミル基などを、環状エーテル基の例としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基などを、アルコキシアルキル基の例としては、1‐エトキシ‐1‐エチル基、1‐メトキシ‐1‐プロピル基などを、1‐アルキルモノシクロアルキル基の例としては、1‐メチルシクロヘキシル基、1‐エチルシクロヘキシル基のような第三級炭素原子に結合する2個のアルキル基が連結して1つの環状基を形成する1‐低級アルキルシクロヘキシル基を、2‐アルキルポリシクロアルキル基の例としては、2‐メチルアダマンチル基、2‐エチルアダマンチル基のような第三級炭素原子に結合する2個のアルキル基が連結して多環式炭化水素基を形成する2‐低級アルキルアダマンチル基などを挙げることができる。
【0018】
特に、質量平均分子量2000〜30000で分散度1.0〜6.0の範囲のポリヒドロキシスチレンであって、その中に存在する水酸基の10〜60%の水素原子がtert‐ブチルオキシカルボニル基、tert‐ブチルオキシカルボニルメチル基、tert‐ブチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、1‐エトキシ‐1‐エチル基及び1‐メトキシ‐1‐プロピル基の中から選ばれる酸解離性基で置換されたヒドロキシスチレン共重合体が好適である。
【0019】
中でも、解像性、レジストパターン形状に優れることから、(A)成分として(a1)tert‐ブチルオキシカルボニルオキシスチレン単位10〜60モル%、好ましくは10〜50モル%を含む、質量平均分子量2000〜30000、好ましくは5000〜25000、分散度1.0〜6.0、好ましくは1.0〜4.0のヒドロキシスチレン共重合体と、(a2)アルコキシアルキルオキシスチレン単位10〜60モル%、好ましくは10〜50モル%を含む、質量平均分子量2000〜30000、好ましくは5000〜25000、分散度1.0〜6.0、好ましくは1.0〜4.0のヒドロキシスチレン共重合体との質量比10:90ないし90:10、好ましくは10:90ないし50:50の範囲の混合物が好ましい。
【0020】
また、(a3)テトラヒドロピラニルオキシスチレン単位10〜60モル%、好ましくは10〜50モル%を含む、質量平均分子量2000〜30000、好ましくは5000〜25000、分散度1.0〜6.0、好ましくは1.0〜4.0のヒドロキシスチレン共重合体と、上記の(a2)の共重合体との質量比が10:90ないし90:10、好ましくは10:90ないし50:50の範囲の混合物も適している。
【0021】
また、(a4)tert‐ブトキシスチレン単位10〜60モル%、好ましくは10〜50モル%を含む、質量平均分子量2000〜30000、好ましくは5000〜25000、分散度1.0〜6.0、好ましくは1.0〜4.0のヒドロキシスチレン共重合体と、上記の(a2)の共重合体との質量比が10:90ないし90:10、好ましくは10:90ないし50:50の範囲の混合物も適している。
【0022】
また、高温ベーク用のKrFエキシマレーザー用レジストの(A)成分としては、カルボキシル基の水素原子が酸解離性基で置換されたアクリル酸又はメタクリル酸とヒドロキシスチレン単位を含む共重合体が好ましい。この(A)成分における酸解離性基は前記したものから選択されるが、特にはtert‐ブチル基のような第三級アルキル基、1‐メチルシクロヘキシル基、1‐エチルシクロヘキシル基のような1‐低級アルキルシクロヘキシル基、2‐メチルアダマンチル基、2‐エチルアダマンチル基のような2‐低級アルキルポリシクロアルキル基が好ましい。
【0023】
中でも、解像性、レジストパターン形状及び耐エッチング性に優れることから、質量平均分子量2000〜30000、好ましくは5000〜25000、分散度1.0〜6.0、好ましくは1.0〜4.0のヒドロキシスチレン単位40〜80モル%、好ましくは50〜70モル%、スチレン単位10〜40モル%、好ましくは15〜30モル%及び酸解離性基で置換されたアクリル酸又はメタクリル酸単位2〜30モル%、好ましくは5〜20モル%の範囲が好ましい。前記のヒドロキシスチレン単位とスチレン単位はヒドロキシ‐α‐メチルスチレン単位とα‐メチルスチレン単位であってもよい。
【0024】
なお、低温ベーク用とは、プレベーク及び露光後加熱(PEB)温度がそれぞれ90〜120℃、好ましくは90〜110℃の間であり、高温ベーク用とは、プレベーク及び露光後加熱(PEB)温度がそれぞれ110〜150℃、好ましくは120〜140℃の間から選択される温度で施されるものである。
【0025】
次に(B)成分の放射線の照射により酸を発生する化合物としては、これまで化学増幅型ポジ型レジスト組成物において酸発生剤として用いられていた公知の化合物の中から任意に選ぶことができ、特に制限はない。このような酸発生剤としては、例えばジアゾメタン類、ニトロベンジル誘導体類、スルホン酸エステル類、オニウム塩類、ベンゾイントシレート類、ハロゲン含有トリアジン化合物類、シアノ基含有オキシムスルホネート化合物類などが挙げられるが、これらの中でジアゾメタン類及び炭素数1〜15のハロゲノアルキルスルホン酸をアニオンとするオニウム塩類が好適である。
【0026】
このジアゾメタン類の例としては、ビス(p‐トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1‐ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4‐ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンなどがあり、炭素数1〜15のハロゲノアルキルスルホン酸をアニオンとするオニウム塩類の例としては、ジフェニルヨードニウム−トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4‐メトキシフェニル)ヨードニウム−トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウム−トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム−トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、(4‐メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム−トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、(p‐tert‐ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウム−トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネートなどがある。
【0027】
この(B)成分の酸発生剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。その含有量は、前記(A)成分100質量部に対し、通常1〜20質量部の範囲で選ばれる。この酸発生剤が1質量部未満では像形成ができにくいし、20質量部を超えると均一な溶液とならず、保存安定性が低下する。
【0028】
本発明においては、(C)成分として、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルのような脂環式基を有するアルキレングリコールのジビニルエーテルを、(A)成分と反応して架橋を形成させるために用いる。
【0030】
この(C)成分は(A)成分100質量部に対し、通常0.1〜25質量部の範囲で選ばれるが、好ましくは1〜15質量部である。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
【0031】
(イ)工程で用いるポジ型レジスト組成物の(D)成分の第二級又は第三級脂肪族アミンは、(C)成分が架橋性であるため、ポジ型レジスト組成物を溶液として塩基性とし、安定化させるために配合されるものである。このようなものとしては、例えばジメチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリ‐n‐プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ‐n‐ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ‐tert‐ブチルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリブタノールアミンなどがある。これらの中で好ましいのは、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリブタノールアミンなどのジアルカノールアミン又はトリアルカノールアミンである。
【0032】
この(D)成分の第二級又は第三級脂肪族アミンは、前記(A)成分100質量部に対し、通常0.01〜1質量部、好ましくは0.05〜0.7質量部の範囲で用いられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
【0033】
このポジ型レジスト組成物は、その使用に当って、上記各成分を溶剤に溶解した溶液の形で用いるのが好ましい。この際用いる溶剤の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2‐ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンなどの環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
【0034】
この組成物には、さらに所望により混和性のある添加物、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、可塑剤、安定剤、着色剤、界面活性剤などの慣用されているものを添加含有させることができる。
【0035】
本発明方法の(イ)工程における、基板とレジスト膜の間に無機又は有機系反射防止膜を設けたものを用いることが必要である。これにより解像性が一段と向上し、設けられた各種薄膜(SiN、TiN、BPSGなど)が基板の影響を受けることにより、不良なレジストパターン形状をもたらす、いわゆる基板依存性が抑制される。
この無機反射防止膜としてはSiONなどが、有機反射防止膜としては、SWKシリーズ(東京応化工業社製)、DUVシリーズ(ブリューワサイエンス社製)、ARシリーズ(シップレー社製)などが挙げられる。
【0036】
次に、本発明方法における(イ)工程は、公知のレジストパターン形成方法と同様にして行うことができる。すなわち、シリコンウエーハのような支持体上に反射防止膜を設けた支持体上に、該レジスト組成物の溶液をスピンナーなどで塗布し、乾燥してレジスト膜を設ける。次いで本発明方法における(ロ)工程は、ハーフトーン位相シフトマスクを介して上記レジスト膜を露光し、露光後のレジスト膜を加熱処理し、次いでこれを0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液のようなアルカリ性水溶液などを用いて現像処理したのち、このレジストパターンを加熱してフローさせて、レジストパターンサイズを現像直後のサイズより縮小させることによって行われる。
この際の縮小は、単位温度当りのレジストパターンサイズの変化量が2〜15nm好ましくは2〜10nmの範囲になるようにコントロールして行う
本発明方法を好適に行うには、前記のポジ型レジスト組成物を基板上に塗布し、乾燥してレジスト膜を設ける際、80〜150℃で30〜120秒間乾燥させるのがよい。
【0037】
露光後のレジストパターンの後加熱はホットプレート上で90〜150℃で30〜120秒間加熱することによって行われる。また、レジストパターンサイズを現像直後のサイズより縮小させるための加熱は、ホットプレート上で110〜180℃の温度において、30〜180秒間加熱することによって行われる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によると、ハーフトーン位相シフトマスクを用いたリソグラフィー法によりレジストホールパターンを形成する際に、ハーフトーン位相シフトマスクを用いたときに生じるディンプルを抑制することができる。また、サーマルフロープロセスを適用する際の単位温度当りのレジストパターンサイズの変化量をコントロールすることができる。
【0039】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
なお、各例における物性は次のようにして求めた。
【0040】
(1)感度:
試料にハーフトーン位相シフトマスクを介し、縮小投影露光装置(キャノン社製,「FPA−3000EX3」)を用いてKrFエキシマレーザー光を1mJ/cm2ずつドーズ量を加え露光したのち、110℃、90秒間加熱処理し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間水洗して乾燥したとき、現像後の露光部の膜厚が0となる最小露光時間を感度としてmJ/cm2(エネルギー量)単位で測定した。
【0041】
(2)レジストパターン形状:
上記(1)の工程で得られる口径0.25μmのレジストホールパターンをSEM(走査型電子顕微鏡)写真により、その形状及びディンプルの発生の有無を観察し、基板底部まで垂直なホールパターンをA、基板底部が細くなっている形状をBとして評価した。
【0042】
(3)解像度:
レジストホールパターン試料の限界解像度を測定した。
【0043】
(4)サーマルフロー特性:
口径0.20μmのレジストホールパターンの試料を加熱し、そのサイズを口径0.15μmとしてフローレート(1℃当りのレジストパターンサイズの変化量)をnm/℃で表わし、5nm/℃以下を◎、5を超え15nm/℃以下を○、15nm/℃を超える場合を×として評価した。
【0044】
実施例1
水酸基の39%の水素原子が1‐エトキシエチル基で置換された質量平均分子量10,000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン75質量部と、水酸基の36%の水素原子がtert‐ブトキシカルボニル基で置換された質量平均分子量10,000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン25質量部の混合物に、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン5質量部、1,4‐シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル5質量部、トリエタノールアミン0.2質量部及びフッ素シリコーン系界面活性剤0.05質量部を加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート490質量部に溶解し、孔径0.2μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、ポジ型レジスト組成物を調製した。
【0045】
次に膜厚0.12nmの反射防止膜(東京応化工業社製,「SWK−EX2」)を設けたシリコンウエーハ(径200mm、厚さ0.72mm)の表面に、スピンナーを用いて上記のポジ型レジスト組成物を塗布し、ホットプレート上に載置し、90℃で90秒間乾燥することにより膜厚0.5μmのレジスト膜を形成させた。
このようにして得たレジスト膜について、感度、レジストパターン形状、解像度を評価し、さらに縮小投影露光装置(キャノン社製,「FPA−3000EX3」)を用い、ハーフトーン位相シフトマスクを介してKrFエキシマレーザー光を照射後、110℃で90秒間後露光(PEB)を行ったのち、23℃に保った2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に60秒間浸せきして現像し、30秒間水洗することにより口径0.20μmのレジストホールパターンを得た。
次いで、このレジストホールパターンをホットプレート上に載置し、表1記載の温度においてレジストホールパターンの口径が0.15μmになるまで加熱することにより、微細レジストホールパターンを形成させた。この際のサーマルフローの状態を表1に示す。
【0046】
実施例2
実施例1において、樹脂成分として水酸基の36%の水素原子がtert‐ブトキシカルボニル基で置換された質量平均分子量10,000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレンを用いずに、水酸基の39%の水素原子が1‐エトキシエチル基で置換された質量平均分子量10,000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレンのみを100質量部用いたこと以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を調製した。このものについての特性を表1に示す。
次に、このようにして得たポジ型レジスト組成物を用い、実施例1と同様にして口径0.15μmの微細レジストホールパターンを形成させた。この際のサーマルフローの状態を表1に示す。
【0047】
実施例3
実施例1における樹脂混合物代りに、水酸基の39%の水素原子が1‐エトキシエチル基で置換された質量平均分子量10,000,分散度1.2のポリヒドロキシスチレン70質量部、水酸基の30%の水素原子がテトラヒドロピラニル基で置換された質量平均分子量10,000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン30質量部の混合物を用いた以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を調製した。このものについての特性を表1に示す。
次に、このようにして得たポジ型レジスト組成物を用い、実施例1と同様にして口径0.15μmの微細レジストホールパターンを形成させた。この際のサーマルフローの状態を表1に示す。
【0048】
実施例4
実施例1における樹脂混合物の代りに、水酸基の39%の水素原子が1‐エトキシエチル基で置換された質量平均分子量10,000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン75質量部、水酸基の30%の水素原子がtert‐ブチル基で置換された質量平均分子量10,000、分散度1.2のポリヒドロキシスチレン25質量部の混合物を用いた以外は実施例1と同様にして、ポジ型レジスト組成物を調製した。このものについての特性を表1に示す。
次に、このようにして得たポジ型レジスト組成物を用い、実施例1と同様にして口径0.15μmの微細レジストホールパターンを形成させた。この際のサーマルフローの状態を表1に示す。
【0049】
実施例5
実施例1における樹脂混合物の代りに、質量平均分子量10,000のヒドロキシスチレン65モル%とスチレン20モル%とtert‐ブチルアクリレート15モル%の共重合体60質量部と、質量平均分子量10,000のヒドロキシスチレン75モル%とスチレン20モル%とtert‐ブチルアクリレート5モル%の共重合体40質量部との混合物に代えた以外は実施例1と同様にして、ポジ型レジスト組成物を調製した。このものについての特性を表1に示す。
次に、このようにして得たポジ型レジスト組成物を用い、実施例1と同様にして口径0.15μmの微細レジストホールパターンを形成させた。この際のサーマルフローの状態を表1に示す。
【0050】
実施例6
実施例1において、トリエタノールアミンを同量のトリエチルブチルアミンに代え、さらにシクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルの量を2.5質量部に代えた以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を調製した。このものについての特性を表1に示す。
次に、このようにして得たポジ型レジスト組成物を用い、実施例1と同様にして口径0.15μmの微細レジストホールパターンを形成させた。この際のサーマルフローの状態を表1に示す。
【0051】
比較例1
実施例1において、サリチル酸を0.2質量部添加した以外は、実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を調製した。このものについての特性を表1に示す。
次に、このようにして得たポジ型レジスト組成物を用い、実施例1と同様にして口径0.15μmの微細レジストホールパターンを形成させた。この際のサーマルフローの状態を表1に示す。
【0052】
比較例2
実施例1において、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルを用いなかったこと以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を調製した。このものについての特性を表1に示す。
次に、このようにして得たポジ型レジスト組成物を用い、実施例1と同様にしてサーマルフローを行わせたが、レジストホールパターンの縮小は全く認められなかった。
【0053】
【表1】
Figure 0003787271

Claims (3)

  1. ハーフトーン位相シフトマスクを用いたリソグラフィ法によりレジストターンを形成する方法において、
    (イ)(A)水酸基の水素原子が酸解離性基で置換されたヒドロキシスチレン単位を含むヒドロキシスチレン共重合体又はカルボキシル基の水素原子が酸解離性基で置換されたアクリル酸若しくはメタクリル酸単位とヒドロキシスチレン単位を含む共重合体の中から選ばれた樹脂成分、(B)放射線の照射により酸を発生する化合物、(C)脂環式基を有するアルキレングリコールのジビニルエーテル、(D)第二級又は第三級脂肪族アミン及び(E)界面活性剤のみを有機溶剤に溶解してなるポジ型レジスト組成物を用いて無機系又は有機系反射防止膜を設けた基板上にレジスト膜を形成させること、及び
    (ロ)上記レジスト膜にハーフトーン位相シフトマスクを介して放射線を照射後、アルカリ現像して得たレジストパターンを加熱し、2〜15nm/℃の範囲の割合でレジストパターンサイズを縮小させること
    を特徴とする微細レジストホールパターン形成方法。
  2. (イ)における(C)成分の含有量が、(A)成分100質量部当り、0.1〜25質量部である請求項1記載の微細レジストホールパターン形成方法。
  3. (イ)における(D)成分の含有量が、(A)成分100質量部当り、0.01〜1質量部である請求項1又は2記載の微細レジストホールパターン形成方法。
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