JP3786815B2 - 通帳処理装置における通帳表紙めくり方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通帳処理装置における通帳の表紙をめくる方法、とくに表紙をめくる際に突き上げ部材により通帳をめくりローラに押し付けるべく突き上げるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、通帳処理装置は、通帳に取引データを印字する印字機構を有するほか、閉じた状態で挿入された通帳の表紙をめくり、あるいは、取引データが通帳の次頁に及ぶ場合に改頁するために通帳の中紙をめくる頁めくり機構を有しており、その頁めくり機構には、通帳の表紙又は中紙の腰が強い場合にも確実にめくられるようにするため、通帳をめくりローラに向けて突き上げる通帳突き上げ手段及びめくりローラの回転時に通帳が押されて後退しないように通帳を押える通帳押え手段を備えている。
【0003】
従来の通帳突き上げ手段は、閉じられた通帳が所定のめくり位置まで搬送されて停止された時、突き上げ部材を突き上げ位置に上昇させた後、めくりローラを回転して表紙が湾曲され、かつ、跳ね上がってめくりローラに完全に乗り上げた後に、突き上げ部材を突き上げ位置に上昇される前の位置(以下、退避位置という場合がある。)に下降復帰させるように制御していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通帳の表紙は、その材質により腰の強さや中紙に対する摩擦力が種々異なる場合がある。表紙又は中紙の腰が弱く、めくりローラの表紙又は中紙に対する摩擦力が大きい場合は、表紙めくりの際に、通帳が終始突き上げ部材により突き上げられているため、めくりローラが回転する時に、表紙に中紙が付着して2枚が同時にめくられる2枚めくりがされることがある。
このような2枚めくりを防止する方法として、突き上げ部材の突き上げ量を調整することが考えられるが、上述のように表紙の腰の強さは様々であるので、突き上げ量の微妙な調整は非常に困難であるばかりでなく、調整機構及び制御機構の付加が必要になり、構成及び制御も複雑になる。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その課題は、複雑な付加構成を要することなく、既存の通帳突き上げ手段をそのまま利用して、表紙めくりを確実に行うとともに,2枚めくりを有効に防止することができる表紙めくり方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、閉じられた通帳を搬送面の上側に設けられためくりローラに対応する所定位置に停止し、かつ、前記搬送面の下側に設けてある突き上げ部材により前記通帳をそれが前記めくりローラに押圧されるように突き上げた状態で前記めくりローラを所定方向に所定角度回転した後、前記通帳をその綴じ目が前記めくりローラを通過する方向に搬送することにより、前記通帳の表紙をめくる頁めくり機構を備えた通帳処理装置において、前記めくりローラのめくり動作を、前記突き上げ部材を突き上げ位置に上昇させた後に行う前半めくり動作と前記突き上げ部材を退避位置に復帰させた後に行う後半めくり動作とに分けて行い、前記前半めくり動作においては、前記めくりローラをめくり方向に所定角度回転させた後、その回転を瞬時停止させ、再びめくり方向に所定角度回転させた後、引続き前記めくり方向とは逆方向に所定角度回転させ、前記後半めくり動作においては、前記めくりローラを前記通帳の表紙が前記めくりローラに完全に乗り上がるまでめくり方向に回転させることを特徴としている。
上記構成により、閉じた通帳が所定のめくり位置まで搬送されて停止されると、突き上げ部材が突き上げ位置に上昇された後、前半のめくり動作において、めくりローラがめくり方向の所定角度回転、その回転の瞬時停止、再びめくり方向の所定角度回転、及びめくり方向とは逆方向の所定角度回転が続けて行われた後、突き上げ部材が突き上げ位置に上昇される前の位置に復帰される。これらの動作により、表紙に中紙が付着している場合は、中紙と表紙の密着性が解消又は軽減されるに止まらず、中紙が表紙から積極的に分離されて平坦状に復帰する。そして、その後の後半のめくり動作において、めくりローラがめくり方向に回転し始める時に、めくりローラと表紙の間に静摩擦が働くため、めくりローラの表紙に対する捕捉力が増大される。従って、めくりローラが再びめくり方向に回転される時は、表紙のみがめくりローラに完全に乗り上がる。その後は、通帳を所定方向に搬送することにより、表紙のみが反転されて表紙めくりが完了する。
【0007】
また、本発明は、前半めくり動作において、めくりローラをめくり方向に所定角度(x1)回転させた後、その回転を瞬時停止させ、再びめくり方向に所定角度(x2)回転した後、引続き逆方向に所定角度(y1)回転させ、後半めくり動作において、めくりローラをめくり方向に所定角度(y1)回転した後、前記めくりローラの所定角度(y1)の逆方向回転とめくり方向回転を少なくとも1回行わせることを特徴としている。
こうすることにより、前半めくり動作において確実にめくられ、後半めくり動作においては、万一、めくりローラに乗り上がった表紙に中紙が付着している場合は、その中紙がめくりローラの逆転と正転により揺さぶられて、表紙から確実に分離されるので、2枚めくりが確実に防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は通帳処理装置の頁めくり機構と、これに付属する可動搬送ガイド移動手段、通帳押え手段及び通帳突き上げ手段が備えられている要部の側面図、図2は可動搬送ガイド移動手段の構成を概略的に示すブロック図、図3は通帳押え手段及び通帳突き上げ手段の構成の一例を概略的に示すブロック図、図4は主として制御部の構成を示すブロック図、図5は頁めくり機構の本発明方法による表紙めくり動作を図解的に示す説明図、図6は同じく本発明方法による表紙めくり動作の基本動作の流れを説明するフローチャート、図7は図6のルーチンXの前半めくり動作を説明するフローチャート、図8は図6のルーチンYの後半めくり動作を説明するフローチャートである。
【0009】
図1には通帳処理装置の印字機構が省略されている。図1において、fr1,pr1;fr2,pr2〜fr4,pr4は送りローラ及び押えローラであり、正転と逆転が可能なステッピングモータを用いる搬送モータM1とともに搬送機構Aを構成する。送りローラfr1,fr2,〜fr4には搬送モータM1から伝動ベルト(不図示)を介して回転力が与えられる。搬送モータM1は、図4に示され、後述されるように、制御部16の搬送モータ制御手段162により制御される。
押えローラpr1,pr3,pr4は一例としてレバーaとコイルばねbなどの付勢手段により常時送りローラfr1,fr3,fr4の方向に付勢されている。しかし、回転中心をめくりローラ1と共通にする送りローラfr2に対設されている押えローラpr2は、後述されるように、通帳押え手段Dにより昇降自在に支持されている。
【0010】
頁めくり機構Bは、正転と逆転が可能なステッピングモータを用いるめくりモータM2と、そのめくりモータM2により回転されるめくりローラ1とを有している。めくりローラ1は、その外周面の一部に送りローラfr2の外周面よりも半径方向に突出するゴムなどの摩擦係数の大きい材料で作られためくり部材2を有している。また、めくりローラ1は、送りローラfr2の駆動軸に回転自在に巻装されたスリーブ(図示省略)に固着されていて、そのスリーブにめくりモータM2の回転力が伝達されるようにしてある。そして、めくりモータM2は、図4に示され、後述されるように、制御部16のめくりモータ制御手段163により回転方向及び回転角度を制御される。
【0011】
図1において、3,4は搬送面の上下に平行状態で配置された搬送ガイドである。搬送面よりも上側の送りローラfr2とfr3の間及び送りローラfr1とfr2の間の空間は正めくり領域と逆めくり領域を形成しており、各めくり領域における搬送面よりも上側に、前部可動搬送ガイド5a及び後部可動搬送ガイド5bがそれぞれ送りローラfr1,fr3の回転軸を中心に回動自在に備えられている。
可動搬送ガイド5a,5bは、可動搬送ガイド移動手段Cにより通帳を搬送面に沿って案内する案内位置と、図1に鎖線で示されているように、各めくり領域を上方に開放する開放位置との間を回動可能に支持されている。
【0012】
可動搬送ガイド移動手段Cの一例を図1及び図2に基づいて概略的に説明すると、正転及び逆転が可能なステッピングモータを用いるガイドモータM3に一つのセクタギヤ6が結合され、そのセクタギヤの互いに反対側に第1ギヤ列7aと第2ギヤ列7bが配置されていて、第1ギヤ列7aの終端ギヤ(不図示)には前部可動搬送ガイド5aの回動中心に結合された歯車(不図示)が、また、第2ギヤ列7bの終端ギヤ(不図示)には後部可動搬送ガイド5bの回動中心に結合された歯車(不図示)がそれぞれ噛み合わされている。 ガイドモータM3は、制御部16のガイドモータ制御手段164により回転方向(正転又は逆転)を制御される。そして、ガイドモータM3を介してセクタギヤ6を所定角度まで正転すると、そのセクタギヤ6が第1ギヤ列7aの始端ギヤ(不図示)と噛み合って前部可動搬送ガイド5aのみが回動されて開放位置に移動され、また、そのガイドモータM3を逆転すると、前部可動搬送ガイド5aが案内位置に復帰される。セクタギヤ6を初期位置まで復帰させた後、さらにガイドモータM3を介してセクタギヤ6を所定角度まで逆転すると、そのセクタギヤ6が第2ギヤ列7bの始端ギヤ(不図示)と噛み合って後部可動搬送ガイド5bのみが回動されて開放位置に移動される。さらにガイドモータM3を正転してセクタギヤ6を初期位置まで復帰させると、後部可動搬送ガイド5bが案内位置に復帰するようになっている。
【0013】
図1において、めくりローラ1の下側には、めくりローラが回転されて通帳めくり動作を行う時のめくり作用が確実に行われるように補助する機構として、めくり領域に停止されている通帳をめくりローラ1に向けて押える通帳押え手段Dが設けてあり、また、両めくり領域の搬送面よりも下側には、表紙めくりの際に、通帳がめくりローラ1に強く押圧されるように上方に突き上げる通帳突き上げ手段Eが備えられている。
通帳押え手段Dと通帳突き上げ手段Eの構成をできる限り簡素にした実施例を図3の概略図に基づいて説明すると、カムモータM4に回転されるセクタギヤ8の回転軸にカム9を接続するとともに、そのカム9により揺動されるレバー10に前記押えローラpr2を結合し、同じくカム9により揺動されるリンク11に通帳押え板12を結合することにより、セクタギヤ8が一方向に所定角度(θ1)まで回転されるときは、カム9及びレバー10を介して押えローラpr2が送りローラfr2から下方に離間されるとともに、カム9及びリンク11を介して通帳押え板12がめくりローラ1に向けて上昇され、また、セクタギヤ8が他方向に所定角度(−θ1)まで回転されるときは、押えローラpr2が送りローラfr2に向けて上昇され、かつ、通帳押え板12がめくりローラ1から下方に離間されるようになっている。カムモータM4の回転は制御部16のカムモータ制御手段165により制御される。
【0014】
また、セクタギヤ8の互いに反対側には、第1ギヤ列13aと第2ギヤ列13bが配置され、各ギヤ列の終端ギヤ(不図示)にはそれぞれラック14a,14bが噛み合わされ、各ラックの上端部にコロを有する前部突き上げ部材15aと後部突き上げ部材15bが取付けられている。
そして、カムモータM4を介してセクタギヤ8が一方向にθ1を越える所定角度(θ2)まで回転されるときは、第1ギヤ列13aの始端ギヤ(不図示)がセクタギヤ8に噛み合って回転され、ラック14aを介して前部突き上げ部材15aが図1に鎖線で示すように搬送面を若干上方に越えた突き上げ位置まで上昇される。また、セクタギヤ8が反対方向に回転されて初期角度まで復帰すると、前部突き上げ部材15aが突き上げ位置に上昇される前の退避位置まで戻され、セクタギヤ8がさらに反対方向にθ1を越える所定角度(−θ2)まで回転されるときは、第2ギヤ列13bの始端ギヤ(不図示)がセクタギヤ8に噛み合って回転され、ラック14bを介して後部突き上げ部材15bが図1に鎖線で示すように搬送面を若干上方に越えた突き上げ位置まで上昇される。セクタギヤ8が再び一方向に初期角度まで回転されると、押えローラpr2、通帳押え板12及び両突き上げ部材15a,15bが初期位置に復旧されるようになっている。
【0015】
なお、可動搬送ガイド5a,5bを選択的に開放又は閉鎖するには、上記共通のモータM3を用いるものに限らず、それぞれ独立の駆動体を用いるようにしても良い。また、上には押えローラpr2の送りローラfr2に対する通帳押え手段D及び通帳突き上げ手段Eを、共通の駆動体M4により動作させる一例を説明したが、通帳押え手段Dと突き上げ手段Eを動作させるには、各別の駆動体を用い、両者の上昇と下降が互いに反対になるように駆動するようにしても良い。
【0016】
図4に例すように、制御部16には、印字制御のためのプログラムのほか、頁めくりのためのプログラム、すなわち、所定の順序で各モータM1〜M4の正転の開始及び停止と逆転の開始及び停止とを行うためのシーケンスを記憶しているROM18と、ワーキングメモリであるRAM17とが接続されている。
【0017】
制御部16は、図示されていない印字ヘッドを介して通帳に対する印字を行うための印字制御手段(不図示)のほか、前記シーケンスを管理するシーケンス管理手段161と、シーケンス管理に基づいてそれぞれのモータM1〜M4を制御するための搬送モータ制御手段162、めくりモータ制御手段163、ガイドモータ制御手段164、及びカムモータ制御手段165を有している。なお、図1には図面の簡明化のため省略してあるが、それぞれの所要位置に通帳の位置検出やめくりローラの回転角度を確認するためのセンサが設けてあり、それらのセンサからの検知信号に基づいて、制御部16がシーケンス管理手段161によりプログラムを逐次実行させるようになっている。
【0018】
続いて、上記構成を用いる場合の、本発明方法による表紙めくり動作を図5ないし図8の図面を参照しながら説明する。
通帳Nが搬送機構Aの通帳挿入口に挿入されたことを検知すると(図6のS1においてY。Sはステップの略。以下、同じ。)、搬送モータM1の正転により搬送ローラfr1,pr1〜fr4,pr4による搬送が開始されて、通帳が吸引される(S2)。その通帳が所定のめくり位置(例えば、表紙正めくりの場合は図1の右側のめくり領域)に到達したことが検知されると(S3においてY)、搬送が停止される(S4)(図5(a))。続いて、ガイドモータM3が所定方向に回転され、後部可動搬送ガイド5bが開放位置に上昇されて、めくり領域が開放される(S5)(図5(b))とともに、カムモータM4が所定方向に回転されて、それまで送りローラfr2方向に付勢されていた押えローラpr2が送りローラfr2から下方に離間され(図5(b))、かつ、それまで退避位置に下降されていた通帳押え板12が搬送ガイド4とほぼ同一面まで上昇される(S6)(図5(b))。
【0019】
後部可動搬送ガイド5bが開放位置に上昇されてめくり領域が上方に開放され、また、押えローラpr2が下降されて、通帳は搬送ローラfr2,pr2による挟持力から解放されるので、表紙がめくられ易くなる。カムモータM4がさらに所定方向に回転されて、後部突き上げ部材15bが突き上げ位置に上昇される (S7)(図5(b))。これにより、停止されている通帳Nがめくりローラ2と搬送ローラfr3,pr3との中間部において突き上げられて、上方に凸面となるように湾曲され、通帳の表紙がめくりローラ2に良く密着される。
【0020】
本発明方法においては、突き上げ部材15a又は15bを突き上げ位置に上昇させた後に、めくりローラ2をめくり方向に回転してめくり動作を行うが、めくりローラの所定角度の回転後にそのめくりローラの回転を中止し、突き上げ部材を退避位置に下降復帰させた後、再びめくりローラを所定角度までめくり方向に回転するようにしている。すなわち、表紙めくり動作を、突き上げ部材の上昇(S7)後に行う前半めくり動作(S8)と突き上げ部材の下降復帰(S9)後に行う後半めくり動作(S10)に二分している。
【0021】
そして、前半めくり動作(S8)では、図5(b)に示すように、表紙fpがめくりローラ2に乗り上がる直前の状態になるまで、めくりローラ2をめくり方向に所定角度回転して停止し、後半めくり動作(S10)では、図5(c)に示すように、めくりローラ2に乗り上がる直前の状態で停止されていた表紙がめくりローラ2に完全に乗り上がるまでめくりローラ2をさらにめくり方向に回転して停止する(図5(c))ようにしている。
【0022】
そして、表紙fpがめくりローラ2に完全に乗り上げた後に、カムモータM4を反対方向に所定角度回転して押えローラpr2を上昇復帰させ(図5(e))て通帳を搬送ローラfr2,pr2の間に挟持し(S11)、搬送機構Aの搬送ローラを所定方向に回転して通帳Nを排出する方向、すなわち、通帳の綴じ目が送りローラfr2と押えローラpr2の間、すなわちめくりローラ2を通過する方向(図5では左方向)に搬送する(S12)。これにより、表紙fpが反転される(図5(e))。さらに、搬送される通帳が基準位置まで排出されたことを検知されると(S13においてY)、搬送が停止される(S14)。最後に、ガイドモータM3を反対方向に所定角度回転して、後部可動搬送ガイド5bを案内位置に復帰させると、表紙正めくりのための制御が終了される。
【0023】
本発明においては、図6の前半めくりルーチンXにおいて、めくりローラ2の回転を図7に示すような態様で制御している。すなわち、めくりローラの正転開始のためにめくりモータM2を起動開始(S81)させてから回転角度が所定ステップ(x1)に達した時にめくりモータM2のめくり方向の回転を停止し(82)、例えば、0.2秒間程度の瞬時待機(S83)をした後、再びめくりローラの正転開始のためにめくりモータM2を起動開始(S84)させてから、回転角度が所定ステップ(x2)に達した時にめくりモータM2の回転を停止する(S85)。S83での瞬時待機により静摩擦が得られるため、動摩擦と異なって通帳捕捉力が増大されるので、次のS84の回転再開時に通帳が確実にめくられる。続いて、めくりモータM2をめくり方向とは逆方向に回転(逆転)させ(S86)、y1ステップまでめくりローラを逆転させたのち、めくりモータM2の逆転を停止する(S87)。
【0024】
めくりローラの正転開始時に、図5(b)に鎖線で示すように、湾曲する表紙fpに中紙ppが付着している場合は、表紙のめくりローラ2に対する接触摩擦よりも表紙の中紙に対する接触摩擦の方が小さいので、上記めくりローラの最初の正転後の瞬時待機(S83)により、付着している中紙ppが表紙fpから滑って下方に離間し易くなる。とくに中紙の腰が強い場合は、表紙から離間して、当初の平坦な状態に復帰する可能性が高い。 また、瞬時待機後にめくりローラ2の所定ステップ(x2)の正転(S84)と所定ステップy1の逆転(S86,S87)とを行うことにより、めくり動作の中のいわば「しごき」が行われるため、表紙に付着されている中紙がある場合は、その中紙がより確実に表紙から分離される効果が得られる。
【0025】
この発明においては、好ましくは、後半めくり動作Yにおいて、すなわち、突き上げ部材15bの下降後において、図8に示すように、表紙のめくりローラ乗り上げのための所定ステップ(y1)の正転(S101,102)のほかに、所定ステップ(y1)の逆転と正転を少なくとも1回(S103,S104;S105,S106)、好ましくは複数回行う。これにより、表紙に追随してめくりローラ2に乗り上げようとしている中紙が、逆転されるめくりローラから力を受けて湾曲している状態から平坦状態に復帰する効果が得られる。
従って、その後のプロセス(図5(e))において通帳が、綴じ目がめくりローラ2と通帳押え板12の間を通過する方向、すなわち、図5の例では排出方向に搬送される時に、望み通りに表紙のみが反転される。
【0026】
図5及び図5〜7図は、通帳の表紙の正めくり、すなわち、図5において右側から左側にめくる場合について示しているが、表紙の逆めくり、すなわち、図5において左側から右側にめくる場合は、通帳は左側のめくり領域に綴じ目側が搬送ローラfr1,pr2に挟持され、綴じ目と反対側が搬送ローラfr2,pr2に挟持される位置で停止され、前部可動搬送ガイド5aが開放位置に上昇され、前部突き上げ部材15aが突き上げ位置に上昇されて、めくりローラ2が時計方向に回転される。表紙のめくりローラ乗り上げ後は、通帳が吸引方向(右方向)に搬送される。換言すると、通帳の停止位置、開放される可動搬送ガイド、突き上げ位置に上昇される突き上げ部材、及びめくりローラと送りローラの回転方向が、図5と左右対称形となる。
【0027】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明によれば、通帳突き上げ部材を突き上げ位置に上昇させた後に行われる前半めくり動作において、めくりローラはめくり方向回転、瞬時停止、再びめくり方向回転の後、逆方向回転がされるので、表紙に中紙が付着している場合は、その中紙に対する表紙から分離作用が確実であり、その後の後半めくり動作においては、めくり方向回転が再開されるときは、めくり部材と通帳の間に静摩擦が働くため、回転再開時には確実に表紙のみがめくられる効果が得られる。そして、表紙に中紙が付着している場合は、通帳突き上げ部材の下降により、分離された中紙が搬送面に落下するため、2枚めくりが防止される。
【0027】
また、請求項2の発明によれば、通帳突き上げ部材を退避位置に復帰させた後に行われる後半めくり動作において、めくりローラを一定角度のめくり方向の回転後に一定角度の逆転と正転を少なくとも1回行うので、表紙に強く付着している中紙も確実に表紙から分離させることができるため、2枚めくりはさらに確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 頁めくり機構と、これに付属する通帳押え手段、通帳突き上げ手段及び可動搬送ガイド移動手段を示す側面図。
【図2】 可動搬送ガイド移動手段の構成を概略的に示すブロック図。
【図3】 通帳押え手段及び通帳突き上げ手段の構成の一例を概略的に示すブロック図。
【図4】 主として制御系統を示すブロック図。
【図5】 頁めくり機構の本発明方法による表紙めくり動作を図解的に示す説明図。
【図6】 同じく本発明方法による表紙めくり動作の基本動作の流れを説明するフローチャート。
【図7】 図6の前半めくり動作のルーチンXを説明するフローチャート。
【図8】 図6の後半めくり動作のルーチンYを説明するフローチャート。
【符号の説明】
A 搬送機構
M1 搬送モータ
fr1,pr1;fr2,pr2〜fr4,pr4 搬送ローラ
pr2 押えローラ
fr2 送りローラ
B 頁めくり機構
M2 めくりモータ
1 めくりローラ
2 めくり部材
C 可動搬送ガイド移動手段
M3 ガイドモータ
5a,5b 可動搬送ガイド
D 通帳押え手段
E 通帳突き上げ手段
M4 カムモータ
12 通帳押え板
15a,15b 突き上げ部材
Claims (2)
- 閉じられた通帳を搬送面の上側に設けられためくりローラに対応する所定位置に停止し、かつ、前記搬送面の下側に設けてある突き上げ部材により前記通帳をそれが前記めくりローラに押圧されるように突き上げた状態で前記めくりローラを所定方向に所定角度回転した後、前記通帳をその綴じ目が前記めくりローラを通過する方向に搬送することにより、前記通帳の表紙をめくる頁めくり機構を備えた通帳処理装置において、
前記めくりローラのめくり動作を、前記突き上げ部材を突き上げ位置に上昇させた後に行う前半めくり動作と前記突き上げ部材を突き上げ位置に上昇させる前の位置に復帰させた後に行う後半めくり動作とに分けて行い、
前記前半めくり動作においては、前記めくりローラをめくり方向に所定角度回転させた後、その回転を瞬時停止させ、再びめくり方向に所定角度回転させた後、引続き前記めくり方向とは逆方向に所定角度回転させ、
前記後半めくり動作においては、前記めくりローラを前記通帳の表紙が前記めくりローラに完全に乗り上がるまでめくり方向に回転させることを特徴とする通帳処理装置における通帳表紙めくり方法。 - 閉じられた通帳を搬送面の上側に設けられためくりローラに対応する所定位置に停止し、かつ、前記搬送面の下側に設けてある突き上げ部材により前記通帳をそれが前記めくりローラに押圧されるように突き上げた状態で前記めくりローラを所定方向に所定角度回転した後、前記通帳をその綴じ目が前記めくりローラを通過する方向に搬送することにより、前記通帳の表紙をめくる頁めくり機構を備えた通帳処理装置において、
前記めくりローラのめくり動作を、前記突き上げ部材を突き上げ位置に上昇させた後に行う前半めくり動作と前記突き上げ部材を突き上げ位置に上昇させる前の位置に復帰させた後に行う後半めくり動作とに分けて行い、
前記前半めくり動作においては、前記めくりローラをめくり方向に所定角度回転させた後、その回転を瞬時停止させ、再びめくり方向に所定角度回転させた後、引続き前記めくり方向とは逆方向に所定角度回転させ、
前記後半めくり動作においては、前記めくりローラをめくり方向に所定角度回転させた後、前記めくりローラの所定角度の逆方向回転とめくり方向回転を少なくとも1回行わせることを特徴とする通帳処理装置における通帳表紙めくり方法。
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