JP3785704B2 - 紙基材化粧シート - Google Patents

紙基材化粧シート Download PDF

Info

Publication number
JP3785704B2
JP3785704B2 JP30300596A JP30300596A JP3785704B2 JP 3785704 B2 JP3785704 B2 JP 3785704B2 JP 30300596 A JP30300596 A JP 30300596A JP 30300596 A JP30300596 A JP 30300596A JP 3785704 B2 JP3785704 B2 JP 3785704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper base
decorative sheet
paper
ink
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30300596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10138407A (ja
Inventor
哲生 相澤
生眞 西村
眞宏 山添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP30300596A priority Critical patent/JP3785704B2/ja
Publication of JPH10138407A publication Critical patent/JPH10138407A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3785704B2 publication Critical patent/JP3785704B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙を基材として、絵柄印刷、さらにその上に熱可塑性樹脂層を設けた紙基材化粧シートに関し、特に木質系ボード類、無機系ボード類、金属板等の表面に接着剤で貼り合わせて化粧板として用いる紙基材化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記の用途に用いられる化粧シートとしては紙基材に塩化ビニル樹脂を積層したシートが最も一般的であった。しかし、塩化ビニル樹脂は焼却時の塩化水素ガス発生や酸性雨、ダイオキシン発生の要因となるとも言われており、近年、環境問題の観点から塩化ビニル樹脂シートを使用しない化粧シートが要求されつつある。しかしながら塩化ビニル樹脂以外の樹脂シートでは塩化ビニル樹脂シートの持つ適度な柔軟性、耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性、耐候性等のバランスのとれた性質を満足するものはなかった。
【0003】
また、従来の塩化ビニル樹脂化粧シートでは熱圧によりエンボス付与を機械的に行うために付与されたエンボスがエンボス版の70%程度しか再現しておらず、そのエンボスも100℃程度の雰囲気に長時間放置すると消失してしまうという欠点があった。
【0004】
そこで、塩化ビニル樹脂に替わる樹脂として熱可塑性樹脂の使用が考えられた。しかし、紙基材とエンボスを施した透明シートを貼り合わせる際、熱圧による方式や接着剤を介したドライラミネート方式では、貼り合わせ強度の不足による剥離すなわち耐久性や、貼り合わせ面にエアーが残ってしまい意匠性を著しく損ねるといった問題があった。また、溶融した熱可塑性樹脂を紙基材に直接押出す方式も考えられたが、前記同様の耐久性、意匠性に問題があった。
【0005】
一方、基材が樹脂の化粧シートの製造方法としては、図2に示すように、エンボスの施された冷却ロール11と加圧ロール12との間に、任意の絵柄2を印刷した基材9および溶融した接着性樹脂3と透明熱可塑性樹脂4を共押出して挿入し、接着、冷却固化、エンボスを同時に行い、共押出した樹脂を基材に積層する直前にオゾン処理装置15より溶融した接着性樹脂の基材との接着面にオゾンガスを吹き付け、接着表面を酸化、活性化し、一体化したシートをエンボスロールの外周に沿って移動し剥離ロール14によって剥離し、エンボスの施された化粧シートを得る、という方法がある。
また、一般に基材に前もってアンカーコートと称する接着剤を塗工、乾燥しておくことも貼り合わせ強度を向上させるために好適に行われる。
【0006】
しかし、基材が樹脂である場合はこの手段は有効であるが、基材が紙の場合、確かに貼り合わせ強度は向上するが、貼り合わせ面に微小なエアーが残ってしまい、意匠性が劣ることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、紙基材でありながら貼り合わせ面に微小なエアーが残ることがなく、かつ塩化ビニル化粧シートの特性を上回る適度な柔軟性、エンボス再現性、耐久性、意匠性の優れた紙基材化粧シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はこの課題を解決するため、任意の絵柄印刷を施した紙基材の上に塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂層を設けてなることを特徴とする紙基材化粧シートにおいて、前記任意の絵柄印刷を前記紙基材上に施す際に用いる印刷インキに、硝化綿・ウレタン系のインキ及び/又は硝化綿・ウレタン系のバインダーを添加してなることを特徴とする紙基材化粧シートを提供する。また前記印刷インキにさらにイソシアネートを添加してなることを特徴とする紙基材化粧シートを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に本発明に係わる化粧シートの断面の構造の一例を示す。
本発明における紙基材1としては、汎用の薄紙、含浸紙が使用できる。ただし著しく紙の強度が弱いもの及びコート紙は望ましくない。
【0010】
本発明においては、この紙基材に隠蔽性を与えるため、または印刷模様を得るために、任意の絵柄印刷を施す。ここで用いる印刷インキ2に、硝化綿・ウレタン系のインキ及び/又は硝化綿・ウレタン系のバインダーを添加する。これにより、貼り合わせ強度だけでなく、紙そのものの強度も望ましいものとなり、貼り合わせ面にエアーが残ってしまうこともなくなる。
【0011】
この印刷インキにさらにイソシアネートを添加すると効果はより顕著となる。ただし硬化してしまうため、残肉の再利用が困難となる。
【0012】
接着性樹脂3としては熱可塑性樹脂4に用いる樹脂用に市販されているものも使用できる。基材に対して充分な接着強度を発現するものであれば好ましい。
【0013】
本発明における熱可塑性樹脂4としては、ポリプロピレンのホモポリマー、ランタム重合ポリマー、ブロック重合ポリマーに軟質成分として低密度ポリエチレン、αオレフィン、エチレン−プロピレン共重合ゴムのいずれか、もしくは混合物を5〜30重量%単純に混合して添加した樹脂からなるものが使用できる。前記ポリプロピレンのポリマーの種類は、得られるシートに耐熱性、硬度等を要求する場合はホモポリマーを、耐衝撃性を要求する場合はブロックポリマーを、また耐衝撃性、低温加工性、透明性を要求する場合はランダムポリマーを適宜選択すれば良い。ただし、塩化ビニル樹脂シートの特徴である低温加工性を重視することから、ランダム重合タイプのポリプロピレンが最適である。
【0014】
本発明の紙基材化粧シートにおいては、最終的には、前記熱可塑性樹脂にエンボス部5を設け、ここに導管インキ6を埋め込み、さらにトップコート層7等を設けても良い。これらは従来公知の製造方法により可能である。
【0015】
【実施例】
<実施例1>
紙基材として汎用含浸紙(興人(株)製:「GF606」)を用い、グラビア印刷法により硝化綿・ウレタン系インキ(東洋インキ(株)製:「PCR」)を使用して木目模様を施した。
【0016】
これとは別にランダム重合ポリプロピレンに低密度ポリエチレンを15重量%、フェノール系酸化防止剤を0.2重量%、ヒンダードアミン系光安定剤を0.3重量%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.5重量%、ブロッキング防止剤を0.2重量%添加した樹脂とエチレンエチルアクリレート系の接着性樹脂を、導管エンボスの施された冷却ロールと加圧ロールとの間に前記紙基材を介してTダイより共押出を行い、さらに紙基材とラミネートする直前にオゾン処理装置により共押出した接着性樹脂面にオゾンガス(オゾン濃度35g/Nm3 、 エアー流量2Nm3 /h; 吹付幅300mm)を吹付け、エンボスとラミネートを同時に行なった。
【0017】
さらにこのエンボスシートのエンボス面にワイピングインキを埋め込み、さらに表面物性、艶調整のためウレタン系トップコートを施し、本発明の紙基材化粧シートを得た。
【0018】
<実施例2>
紙基材への印刷インキとして、汎用硝化綿系インキ(東洋インキ(株)製:「PC」)に硝化綿・ウレタン系バインダー(東洋インキ(株)製:「PCRMe」)を10重量部添加したものを使用した以外は実施例1と同様の方法で紙基材化粧シートを得た。
【0019】
<実施例3>
印刷インキにさらにイソシアネートを3重量部添加した他は実施例2と同様の方法で紙基材化粧シートを得た。
【0020】
<比較例1>
紙基材への印刷インキとして汎用硝化綿系インキ(東洋インキ(株)製:「PC」)を使用した以外は実施例1と同様の方法で紙基材化粧シートを得た。
【0021】
<比較例2>
紙基材へアンカーコートとしてウレタン系接着剤を塗布し、乾燥(乾燥後1μm)した以外は実施例1と同様の方法で紙基材化粧シートを得た。
【0022】
このようにして得られた化粧シートを180°T型剥離に供して剥離強度とインキ密着を観察した。また、貼り合わせ面のエアー残りを目視および検鏡により評価した。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
Figure 0003785704
【0024】
表1からも明らかなように、本発明のようにして得られた紙基材化粧シートは塩化ビニルを用いない紙基材化粧シートであることは言うまでもなく、剥離強度も2.5kgf/inch以上であり、貼り合わせ面のエアー混入もなく、意匠性にも優れたものとなった。これに対して、印刷インキに汎用硝化綿インキを用いたものは剥離強度が劣ったものとなった。また、アンカーコートとして接着剤を塗布したものは微小なエアーが多数混入し、著しく意匠が劣った。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明の紙基材化粧シートは、紙基材の隠蔽性、任意の印刷模様を得るために用いる印刷インキに、硝化綿・ウレタン系のインキ及び/又は硝化綿・ウレタン系のバインダー及び/又はイソシアネートを添加することにより、更なる剥離強度の向上した紙基材化粧シートを得ることが可能となった。従って、本発明で得られる化粧シートは、基材が紙でありながら、意匠性は勿論、剥離強度も充分なものであり、用途的にも単なる面材にとどまらず、ラッピング、Vカットも可能という優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙基材化粧シートの一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1…紙基材
2…印刷インキ
3…接着性樹脂
4…熱可塑性樹脂
5…エンボス部
6…導管インキ
7…トップコート層

Claims (2)

  1. 任意の絵柄印刷を施した紙基材の上に塩化ビニル樹脂以外の熱可塑性樹脂層を設けてなることを特徴とする紙基材化粧シートにおいて、前記任意の絵柄印刷を前記紙基材上に施す際に用いる印刷インキに、硝化綿・ウレタン系のインキ及び/又は硝化綿・ウレタン系のバインダーを添加してなることを特徴とする紙基材化粧シート。
  2. 前記印刷インキにイソシアネートを添加してなることを特徴とする請求項1記載の紙基材化粧シート。
JP30300596A 1996-11-14 1996-11-14 紙基材化粧シート Expired - Fee Related JP3785704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30300596A JP3785704B2 (ja) 1996-11-14 1996-11-14 紙基材化粧シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30300596A JP3785704B2 (ja) 1996-11-14 1996-11-14 紙基材化粧シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10138407A JPH10138407A (ja) 1998-05-26
JP3785704B2 true JP3785704B2 (ja) 2006-06-14

Family

ID=17915795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30300596A Expired - Fee Related JP3785704B2 (ja) 1996-11-14 1996-11-14 紙基材化粧シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3785704B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106991907B (zh) * 2017-05-15 2022-10-04 浙江辉柯纸塑制品有限公司 一种防起泡不干胶

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10138407A (ja) 1998-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4675131B2 (ja) 水性塗料からなる絵柄模様層の密着性が高いポリオレフィン系発泡壁紙
JP3785704B2 (ja) 紙基材化粧シート
JPH081881A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP3185590B2 (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP3705301B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JP3058023B2 (ja) 化粧シートおよびその製造方法
JP3089957B2 (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP3191622B2 (ja) エンボス化粧シートの製造方法
JPH11165394A (ja) 化粧シート
JP2001239619A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JPH0679830A (ja) エンボス化粧シート
JP2007331136A (ja) 化粧シート
JP3642371B2 (ja) リサイクル用粘着ラベル
JPH1199597A (ja) ポリオレフィン系樹脂化粧シートおよびその製造方法
JP3972420B2 (ja) 化粧シート
JP2003221566A (ja) 印刷適性に優れたラベル用粘着シート
JPH0834058A (ja) 化粧シートの製造方法
JP3932610B2 (ja) エンボス化粧シート
JPS6045063B2 (ja) マスキング材及びマスキング法
JPH1058607A (ja) 化粧シート
JP3407423B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JPH06155692A (ja) 化粧シートの製造方法
JP4540763B2 (ja) 粘着シートの製造方法
JPH10291288A (ja) 化粧シート、化粧板及びその製造方法
JPH10296934A (ja) オレフィン系化粧シート

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130331

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140331

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees