JP3785254B2 - トレッド部材の製造方法及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

トレッド部材の製造方法及び空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はトレッド部材の製造方法及び空気入りタイヤの製造方法に係り、空気入りタイヤに用いるトレッド部材の製造方法及び空気入りタイヤを製造する空気入りタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、氷上及び雪上の性能を高めたタイヤとしてスタッドレスタイヤが使用されている。
【0003】
この種のスタッドレスタイヤのトレッドには、雪上性能を高めるために複数のブロックからなるブロックパターンが形成されている。
【0004】
氷上性能を高めるために、この種のスタッドレスタイヤのトレッドには、氷路面との摩擦力を得るために通常のタイヤと比較して柔軟なゴム材を使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
氷上性能をより高めるために、トレッドのゴム材をより柔らかくすることも考えられるが、ブロック剛性の低下、耐摩耗性の低下等の問題が生じるので限度がある。また、サイプを多用することも考えられるが、偏摩耗やブロック剛性の低下につながるため、サイプの多用にも限界がある。
【0006】
他方、トレッド表面に比較的浅い細溝を多数形成した空気入りタイヤが提案されているが、摩耗によりこの細溝は消滅するため、細溝によるウエット性能及び氷上性能の向上は走行の初期段階にしか得られない。
【0007】
そこで、トレッドを性質の異なる層の積層構造、例えば、耐摩耗性の異なるゴム層をタイヤ幅方向に沿って積層した構造、またはゴム層と不織布をタイヤ幅方向に沿って積層した構造とすると、走行によって、耐摩耗性の低いゴム層を耐摩耗性の高いゴム層よりも低く、または不織布の層をゴム層よりも低くして、トレッド表面に浅い細溝を形成、維持してウエット性能及び氷上性能を向上させることが考えられる。
【0008】
しかし、トレッドを従来の押出機の口金による押出しにて成形する方法では、このような積層構造のトレッドを製造できない。
【0009】
本発明は上記事実を考慮し、性質の異なる層の積層構造とされたトレッドに用いるトレッド部材を効率的に製造することのできるトレッド部材の製造方法及び空気入りタイヤの製造方法を提供することが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のトレッド部材の製造方法は、互いに性質の異なる複数種類のシート状部材を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴としている。
【0011】
次に、請求項1に記載のトレッド部材の製造方法の作用を説明する。
先ず、最初の工程では、互いに性質の異なる複数種類のシート状部材を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する。
【0012】
次に、所定の間隔で配置されたリングカッタ等を用いて積層シート部材を複数の帯にカットする。
【0013】
その後、帯の向きを各々90度変更して互いに密着させると、性質の異なる層の積層構造とされた厚肉のトレッド部材が容易に得られる。
【0014】
請求項2に記載のトレッド部材の製造方法は、加硫することにより高耐摩耗性ゴムとなる第1の未加硫ゴム組成物からなる第1のシート状部材と、加硫することにより前記高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い低耐摩耗性ゴムとなる第2の未加硫ゴム組成物からなる第2のシート状部材又はゴム以外の材料からなり前記高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い第3のシート状部材の何れか一方と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴としている。
【0015】
次に、請求項2に記載のトレッド部材の製造方法の作用を説明する。
先ず、最初の工程では、加硫することにより高耐摩耗性ゴムとなる第1の未加硫ゴム組成物からなる第1のシート状部材と、加硫することにより高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い低耐摩耗性ゴムとなる第2の未加硫ゴム組成物からなる第2のシート状部材又はゴム以外の材料からなり前記高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い第3のシート状部材の何れか一方と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する。
【0016】
次に、所定の間隔で配置されたリングカッタ等を用いて積層シート部材を複数の帯にカットする。
【0017】
その後、帯の向きを各々90度変更して互いに密着させると、加硫することにより高耐摩耗性ゴムとなる第1の未加硫ゴム組成物からなる第1のシート状部材と、加硫することにより高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い低耐摩耗性ゴムとなる第2の未加硫ゴム組成物からなる第2のシート状部材又はゴム以外の材料からなり高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い第3のシート状部材の何れか一方と、の積層構造とされた厚肉のトレッド部材が容易に得られる。
【0018】
このトレッド部材を加硫すると、高耐摩耗性ゴムからなる層と、低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層と、が交互に隣り合うゴム弾性を有したトレッド部材(加硫済み)となる。
【0019】
高耐摩耗性ゴムからなる層と、低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層と、を比較すると、低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層の方が高耐摩耗性ゴムよりも摩耗の進展速度は早い。
【0020】
したがって、このトレッド部材をトレッドに用いた空気入りタイヤを走行させて、トレッド表面が摩耗すると、低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層の部分が高耐摩耗性ゴムからなる層よりも低くなり、トレッド表面に比較的深さが浅く細い溝が多数出現する。このようにして出現した溝により、排水性及びエッジ効果が得られ、空気入りタイヤのウエット性能及び氷上性能が向上する。
【0021】
また、摩耗初期のみならず、摩耗が進行してもこの状態を維持することが可能であるため、ウエット性能及び氷上性能の向上を継続的に図ることができる。
【0022】
また、摩耗してトレッドの接地面にあらわれる低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層の厚さは、高耐摩耗性のゴムからなる層の厚さよりも薄い事が好ましい。高耐摩耗性のゴムからなる層が厚くなり過ぎると、接地面の水が溝まで届きにくくなり、排水性が向上せずにウエット性能及び氷上性能が向上しない。逆に、低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層が厚くなり過ぎてしまう場合には、高耐摩耗性のゴムからなる層の厚さが小さくなるので実接地面積が減少し、ウエット性能及び氷上性能と耐摩耗性が低下する。
【0023】
したがって、摩耗してトレッドの接地面にあらわれる高耐摩耗性のゴムからなる層の厚さと、低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層の厚さとの比率は、高耐摩耗性のゴムからなる層の厚さを100とした場合、低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層の厚さを5〜40にすることが好ましい。
【0024】
また、摩耗してトレッドの接地面にあらわれる低耐摩耗性ゴム層またはゴム以外の材料からなる低耐摩耗性の層の厚さを0.05mm未満にすると、トレッド表面が摩耗してもトレッド表面に溝が生じ難くなり、高耐摩耗性のゴムからなる層の厚さを5.0mm以上にすると、高耐摩耗性のゴムからなる層の厚が厚いため、溝までの距離が長くなり、接地面の水が溝まで届きにくく、ウエット性能及び氷上性能が向上しない。
【0025】
ゴムの耐摩耗性に差をつける方法としては、ゴムの硬度を変える方法を上げることができるが、ゴムの種類を変えても良い。一例として、高耐摩耗性のゴムを発泡率0%の通常ゴムとし、低耐摩耗性のゴムを発泡ゴムとする。
【0026】
なお、ゴムの耐摩耗性の高い低いは、例えば、JIS K 6264に従って、ランボーン試験を標準試験条件(速度80m/min、スリップ率30%、負荷荷重40N、落砂量20g/min)で行って測定することができる。
【0027】
高耐摩耗性のゴムと、低耐摩耗性のゴムとは、3度(JIS K6301に準拠し、室温にて測定した値。)以上の硬度差を付けることが好ましく、5度以上の硬度差を付ける事がさらに好ましい。
【0028】
請求項3に記載のトレッド部材の製造方法は、未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、前記未加硫ゴム組成物を加硫して得られた加硫済みゴム組成物よりも強度の低い低強度シート状部材と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴としている。
【0029】
次に、請求項3に記載のトレッド部材の製造方法の作用を説明する。
先ず、最初の工程では、未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、前記未加硫ゴム組成物を加硫して得られた加硫済みゴム組成物よりも強度の低い低強度シート状部材と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する。
【0030】
次に、所定の間隔で配置されたリングカッタ等を用いて積層シート部材を複数の帯にカットする。
【0031】
その後、帯の向きを各々90度変更して互いに密着させると、未加硫ゴムシート状部材と低強度シート状部材との積層構造とされた厚肉のトレッド部材が容易に得られる。
【0032】
このトレッド部材を加硫すると、加硫済みゴム組成物からなる層(即ちゴム層)と、低強度シート状部材からなる層と、が交互に隣り合うゴム弾性を有したトレッド部材(加硫済み)となる。
【0033】
このトレッド部材からなるトレッドを変形させると、低強度シート状部材からなる層がゴム層から剥離したり、低強度シート状部材からなる層自身が破壊されたりしてゴム層とゴム層との間に溝が形成される。
【0034】
なお、ここでいう低強度とは、曲げ、引張、圧縮、剪断等の少なくとも一つの強度が低いことを言いう。
【0035】
このようにして出現した溝により、排水性及びエッジ効果が得られ、空気入りタイヤのウエット性能及び氷上性能が向上する。
【0036】
請求項4に記載のトレッド部材の製造方法は、未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、液体によって溶解する材料からなる溶解性シート状部材と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴としている。
【0037】
次に、請求項4に記載のトレッド部材の製造方法の作用を説明する。
先ず、最初の工程では、未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、液体によって溶解する材料からなる溶解性シート状部材と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する。
【0038】
次に、所定の間隔で配置されたリングカッタ等を用いて積層シート部材を複数の帯にカットする。
【0039】
その後、帯の向きを各々90度変更して互いに密着させると、未加硫ゴムシート状部材と溶解性シート状部材との積層構造とされた厚肉のトレッド部材が容易に得られる。
【0040】
このようにして得られた未加硫のトレッド部材を加硫すると、加硫済みゴム組成物からなる層(即ちゴム層)と、溶解性シート状部材からなる層(以後、溶解層という)とが交互に隣り合うゴム弾性を有したトレッド部材(加硫済み)となる。
【0041】
トレッド部材に液体を付与すると、付与された液体により溶解層が溶解してゴム層とゴム層との間に溝が形成される。
【0042】
例えば、溶解層を水によって溶解する材質で形成すると、路面の水によって溶解層が溶けるので、ウエット路面や氷路面を走行したときに水によって溝を形成することができ、走行当初から高いウエット性能及び氷上性能が得られ、高いウエット性能及び氷上性能が摩耗末期まで継続して得られる。
【0043】
なお、タイヤ製造後、トレッドに液体を付与して溶解層を溶かし、当初から溝を形成することもできる。
【0044】
液体は、溶解層を溶かすことのできるものであれば水以外であっても良く、溶解層も水以外の液体で溶けるような材質であっても良い。
【0045】
なお、溶解層を、水溶性の繊維からなる繊維層としても良い。溶解層を水溶性の繊維からなる繊維層とすると、水分を吸収し易く、素早く溶ける。
【0046】
また、トレッドの接地面にあらわれる溶解層の厚さは、ゴム層の厚さよりも薄い事が好ましい。ゴム層が厚くなり過ぎると、接地面の水が溝まで届きにくくなり、排水性が向上せずにウエット性能及び氷上性能が向上しない。逆に、溶解層が厚くなり過ぎてしまう場合には、ゴム層の厚さが小さくなるので実接地面積が減少し、ウエット性能及び氷上性能と耐摩耗性が低下する。
【0047】
したがって、トレッドの接地面にあらわれるゴム層の厚さと、溶解層の厚さとの比率は、ゴム層の厚さを100とした場合、溶解層の厚さを5〜40にすることが好ましい。
【0048】
また、ゴム層の厚さを5.0mm以上にすると、ゴム層の厚が厚いため、溝までの距離が長くなり、接地面の水が溝まで届きにくく、ウエット性能及び氷上性能が向上しない。
【0049】
さらに、本発明で製造されたトレッド部材を用いれば、ブレードを用いずに溶解層の厚み、即ち溶解性シート状部材の厚みを設定するのみで溝を所望の幅に設定することができる。即ち、ブレードよりもはるかに薄い溶解性シート状部材を用いることにより、タイヤ製造上に問題を生じさせずに従来よりも幅狭の溝を簡単に形成することができ、接地面積の低下を抑えることができる。
【0050】
ここで、従来では、ブロック等の陸部に複数のサイプ(摩耗末期まで消滅しないように溝深さは深い)を形成すると、ブロック内の剛性に偏りが生じてブロック内の接地圧が不均一になり、これによって偏摩耗を発生する問題や、サイプで分割された小ブロックが接地時に倒れ込むことにより各小ブロックに偏摩耗を発生する問題等があった。一方、本発明で製造されたトレッド部材を用いれば、比較的浅めの溝を形成できるので、ブロック内の剛性に偏りが生じるのを抑えることができ、また、溝と溝との間の小ブロックの倒れ込みを抑えることができるので、上記各偏摩耗の発生を抑えることができる。
【0051】
請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のトレッド部材の製造方法によって得られたトレッド部材を、補強層と共に未加硫のカーカスのクラウン部に貼りつけて加硫を行い空気入りタイヤを製造することを特徴としている。
【0052】
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法の作用を説明する。
請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法では、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のトレッド部材の製造方法によって得られたトレッド部材を、補強層(例えば、ベルト等)と共に未加硫のカーカスのクラウン部に貼りつけ、これを所定のモールドに装填して加硫を行うことにより性質の異なる層の積層構造とされたトレッドを有する空気入りタイヤが得られる。
【0053】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態を図1乃至図8にしたがって説明する。
【0054】
本実施形態の空気入りタイヤ10は、一対のビードコア間にトロイド状をなして跨がるカーカスのクラウン部外周に補強層としてのベルトとトレッドとを順次配置したラジアル構造の空気入りタイヤである。なお、トレッド以外の内部構造は、一般のラジアルタイヤの構造と変わりないので説明は省略する。
【0055】
図1に示すように、トレッド12には、複数本の周方向溝14及びこの周方向溝14と交差する複数本の横溝16とによって複数のブロック18が形成されている。
【0056】
トレッド12は、直接路面に接地する上層のキャップ部12Aと、このキャップ部12Aのタイヤ内方に隣接して配置される下層のベース部12Bとから構成されており、いわゆるキャップ・ベース構造とされている。
【0057】
図2に示すように、キャップ部12Aは、耐摩耗性の低いゴム層20と耐摩耗性の高いゴム層22とがタイヤ幅方向(矢印W方向)に交互に積層されている。
【0058】
次に、上記キャップ部12Aに用いられるトレッド部材を製造する装置を説明する。
【0059】
図3には、シート状部材供給部21が示されている。シート状部材供給部21には、加硫することにより高耐摩耗性ゴムとなる第1の未加硫ゴム組成物からなる第1のシート状部材24をロール状に巻き付けた軸21Aと、加硫することにより高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い低耐摩耗性ゴムとなる第2の未加硫ゴム組成物からなる第2のシート状部材26をロール状に巻き付けた軸21Bとが上下方向に交互に複数設けられている。
【0060】
これらの軸21A及び軸21Bの矢印A方向側には、第1のシート状部材24と第2のシート状部材26と交互に貼り合わせ積層シート部材28とする一対の挟持ローラ21Cが配置されている。
【0061】
図4には、積層シート部材28を搬送するコンベア30、積層シート部材28を複数の帯状部材32とするリングカッタ34、及びコンベア30の積層シート部材搬送方向下流側に配置されて帯状部材32の向きを90度変更する変更ローラ36が示されている。
【0062】
このリングカッタ34は、図示しないモータで回転される軸38に円盤状のカッタ40が間隔をおいて固定されているものである。
【0063】
また、変更ローラ36は、各帯状部材32に対応して設けられている。
図5に示すように、変更ローラ36は、下方へ向かうに従って小径となるテーパーローラ36Aと、上方に向かうに従って小径となるテーパーローラ36Bと、から構成されており、テーパーローラ36Aとテーパーローラ36Bとの間に形成される斜めの隙間に帯状部材32を通過させることによって帯状部材32を捩じる役目をしている。なお、テーパーローラ36A及びテーパーローラ36Bは、回転自在としても良く、モータ等で回転させても良い。
【0064】
変更ローラ36の矢印A方向側には、図6に示すように、複数の帯状部材32を重ね合わせてトレッド部材42を形成する一対のローラ44が立設されている。
【0065】
ローラ44の矢印A方向には、トレッド部材42を搬送する搬送ローラ46が配置されている。
【0066】
次に、上記キャップ部12Aに用いられるトレッド部材の製造手順を説明する。
【0067】
先ず、シート状部材供給部21の軸21A及び軸21Bから、第1のシート状部材24及び第2のシート状部材26を引き出し、挟持ローラ21Cを通過させて第1のシート状部材24と第2のシート状部材26とを交互に重ね合わせて積層シート部材28とする。
【0068】
次に、この積層シート部材28をコンベア30で搬送しながらリングカッタ34で切断し、複数の帯状部材32を得る。
【0069】
各帯状部材32を変更ローラ36を介して向きを90度変更し、一対のローラ44の間を通過させて各帯状部材32を互いに密着させると、肉厚のトレッド部材42が得られる。
【0070】
次に、このようにして得られた長尺状のトレッド部材42を、図7に示すように、従来通り、補強層(例えば、ベルト等)48、ベース部12Bとなる帯状の未加硫ゴム部材50と共に未加硫のカーカス52のクラウン部に貼りつけて生タイヤを成形し、これをモールド54に装填して加硫を行うことにより、図2に示すような耐摩耗性の低いゴム層20と耐摩耗性の高いゴム層22とがタイヤ幅方向に交互に積層されたキャップ部12Aが得られる。
【0071】
なお、トレッド部材42は、図7に示すように、周方向溝14を形成するためのモールド54の突起部56に対向する部分を薄く形成することが好ましい。トレッド部材42のゲージを部分的に変えるには、リングカッタ34のカッタ40の間隔を変えて、帯状部材32の幅を変えれば良い。
【0072】
走行によりトレッド12の表面が摩耗すると、耐摩耗性の低いゴム層20が耐摩耗性の高いゴム層22よりも摩耗が進展するので、図8に示すように、耐摩耗性の高いゴム層22部分に比較して耐摩耗性の低いゴム層20部分が低くなり、トレッド12表面に比較的深さが浅く細い溝58が多数出現する。このようにして出現する溝58はタイヤ周方向に沿って延びた形状となり、複数出現した溝58により排水性が得られ、ウエット性能及び氷上性能が向上する。
【0073】
なお、摩耗初期のみならず、摩耗が進行してもこの状態を維持することが可能であるため、ウエット性能及び氷上性能の向上を継続的に図ることができる。
【0074】
また、横方向の摩擦係数が向上するため、コーナリング時の横滑り効果も得られる。
【0075】
なお、第1のシート状部材24を加硫することによって通常の発泡していないゴムとなる第1の未加硫ゴム組成物から構成し、第2のシート状部材26を加硫することにより発泡ゴムとなる第2の未加硫ゴム組成物(通常のゴム組成物の他に周知のように発泡剤(及び発泡助剤)が含まれており、加硫を行うと、ゴム中にガスが発生して無数の独立気泡を有した発泡ゴムとなるもの。)から構成しても良い。これにより、通常の発泡していないゴムからなるゴム層と、発泡ゴムからなる発泡ゴム層とが交互に積層された構造のトレッドが得られる。
【0076】
発泡ゴムは、発泡していないゴムと比較して耐摩耗性が低いため、走行によりトレッドが摩耗すると、発泡ゴム層が発泡していないゴム層よりも低くなり、溝が形成される。
【0077】
また、加硫することにより高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い低耐摩耗性ゴムとなる第2の未加硫ゴム組成物からなる第2のシート状部材26の代わりに、ゴム以外の材料からなり耐摩耗性の高いゴム層22よりも耐摩耗性の低い第3のシート状部材を用いてトレッド部材40を形成しても良い。
【0078】
また、未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、この未加硫ゴム組成物を加硫して得られた加硫済みゴム組成物よりも強度の低い低強度シート状部材と、を用い、これらを積層して得られた積層シート部材によってトレッド部材40を形成しても良い。このトレッド部材40からなるトレッド12を備えた空気入りタイヤ10を走行させ(または、表面を適度に荒らした回転ドラムに押し当てて回転させても良い。)、トレッド12を繰り返し変形させると、低強度シート状部材からなる層が破壊されて踏面側から剥離し、低強度シート状部材からなる層がゴム層よりも低くなり、溝が形成される。
【0079】
ゴム層よりも強度の低い低強度シート状部材としては、例えば、不織布が好ましい。
【0080】
不織布は、引張、圧縮、剪断等に対して異方性が小さいことが好ましい。
不織布を構成するフィラメント繊維の材質としては、綿、レーヨン、セルロースなどの天然高分子繊維、脂肪族ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、芳香族ポリアミドなどの合成高分子繊維、及びカーボン繊維、ガラス繊維、スチールワイヤのうちから選択した一種又は複数種の繊維を混合することが出来るが他の材質の繊維であっても良い。
【0081】
不織布に適用する繊維の直径又は最大径は、0.1〜100μmの範囲が好ましく、断面形状は円状のもの、又は円と異なる断面形状のもの、中空部を有するものを用いることが出来る。さらに、異なる材質を内層と外層に配置した芯鞘構造、或いは米字形、花弁形、層状形等の複合繊維も用いることができる。
【0082】
また、不織布に使用する繊維の長さは、8mm以上が好ましい。
不織布の厚さは、0.05mm〜2.0mmが好ましく(不織布の厚さは20g/cm2 の加圧下で測定した)、目付(1m2 当たりの重量)は、10〜300gの範囲にあるのが好ましい。
【0083】
また、繊維自身は、内層、外層を異なる素材とする2層構造の繊維も不織布の材料として使用することができる。
【0084】
低強度シート状部材は不織布以外であっても良く、具体例としては、紙(ボール紙等も含む)等を上げることができるが、これら以外であっても良い。
【0085】
また、未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、液体によって溶解する材料からなる溶解性シート状部材と、を用い、これらを積層して得られた積層シート部材によってトレッド部材40を形成しても良い。
【0086】
このトレッド部材40を用いて形成されたトレッド12のキャップ部12Aは、ゴム層と、溶解性シート状部材からなる層(以後、溶解層という)と、が交互に積層された構造となる。
【0087】
溶解層に液体を付与すると、付与された液体によって溶解層が溶解し、ゴム層とゴム層との間に溝が形成される。この方法によれば溶解層を完全に除去することができる。
【0088】
なお、溶解層を、水によって溶解する材質からなる溶解性シート状部材で形成すると、路面の水によって溶解層が溶けるので、ウエット路面や氷路面を走行したときに水によって溝を形成することができ。
【0089】
液体は、溶解層を溶かすことのできるものであれば水以外であっても良く、溶解層も水以外の液体で溶けるような材質であっても良い。
【0090】
なお、水溶性の繊維からなる溶解性シート状部材を用いても良い。溶解層が水溶性の繊維からなる繊維層になると、水分を吸収し易く、素早く溶ける。
【0091】
溶解性シート状部材の具体例としては、水溶性繊維からなる不織布を用いることができる。
【0092】
水溶性繊維としては、ビニルアルコールユニットが50モル%以上、平均重合度が100〜3000のケン化度80%未満のポリビニルアルコール系ポリマーを原料とし、紡出後の繊維に対してホルマール化・アセタール化等の耐水性を付与する処理を行っていない繊維を用いることができる。
【0093】
ビニルアルコールユニット及び酢酸ビニルユニット以外のユニットとしては、エチレン、アリルアルコール、イタコン酸、アクリル酸、無水マレイン酸等のポリビニルアルコールの結晶性を阻害するユニットが好ましい。
【0094】
次に、水溶性繊維の製造方法を簡単に説明する。
先ず、ビニルアルコールユニットが75モル%、酢酸ビニルユニットが25モル%からなる平均重合度が500のケン化度75モル%のポリビニルアルコール系ポリマーとジメチルスルフォキド(DMSO)を混合し、窒素置換後減圧下にて十分に脱泡を行い、45%のジメチルスルフォキド(DMSO)溶液を作製する。
【0095】
次に、この紡糸原液を孔径φ0.15mmの単孔ノズルより、2°Cのアセトン/DMSO(重量比:85/15)の混合溶液に湿式紡糸する。
【0096】
その後、アセトン/DMSO(重量比:95/5)の混合溶液中で4.5倍の延伸を行った後、アセトン中で十分にDMSOを除去し、80°Cで乾燥を行うことでポリビニルアルコール系繊維が得られる。なお、このポリビニルアルコール系繊維は、10°Cの水で溶解するものである。
【0097】
なお、溶解性シート状部材としては、水溶性繊維からなる不織布以外であっても良く、例えば、水溶性繊維の材質をフィルム状に形成したもの、オブラート等を上げることができるが、これら以外であっても良い。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のトレッド部材の製造方法によれば、性質の異なる層の積層構造とされたトレッドに用いるトレッド部材を極めて効率的に製造できる、という優れた効果を有する。
【0099】
請求項2乃至請求項4に記載のトレッド部材の製造方法によれば、ウエット性能及び氷上性能に優れた空気入りタイヤに用いるトレッド部材を極めて効率的に製造できる、という優れた効果を有する。
【0100】
また、本発明の空気入りタイヤの製造方法によれば、性質の異なる層の積層構造とされたトレッドを有する空気入りタイヤを効率的に製造できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの製造方法によって製造された空気入りタイヤのトレッドの断面図である。
【図2】図1に示すトレッドのタイヤ幅方向に沿った拡大断面図である。
【図3】シート状部材供給部の側面図である。
【図4】コンベア、リングカッタ及び変更ローラの斜視図である。
【図5】変更ローラの拡大斜視図である。
【図6】帯状部材を重ね合わせてトレッド部材を形成するローラと搬送ローラの斜視図である。
【図7】生タイヤ及びモールドの断面図である。
【図8】摩耗したトレッドの拡大断面図である。
【符号の説明】
12 トレッド
20 ゴム層(低耐摩耗性ゴム)
21C 挟持ローラ
22 ゴム層(高耐摩耗性ゴム、加硫済みゴム組成物)
24 第1のシート状部材(未加硫ゴムシート状部材)
26 第2のシート状部材
28 積層シート部材
34 リングカッタ
36 変更ローラ
40 トレッド部材

Claims (5)

  1. 互いに性質の異なる複数種類のシート状部材を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、
    前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、
    前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴とするトレッド部材の製造方法。
  2. 加硫することにより高耐摩耗性ゴムとなる第1の未加硫ゴム組成物からなる第1のシート状部材と、加硫することにより前記高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い低耐摩耗性ゴムとなる第2の未加硫ゴム組成物からなる第2のシート状部材又はゴム以外の材料からなり前記高耐摩耗性ゴムよりも耐摩耗性の低い第3のシート状部材の何れか一方と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、
    前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、
    前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴とするトレッド部材の製造方法。
  3. 未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、前記未加硫ゴム組成物を加硫して得られた加硫済みゴム組成物よりも強度の低い低強度シート状部材と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、
    前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、
    前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴とするトレッド部材の製造方法。
  4. 未加硫ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート状部材と、液体によって溶解する材料からなる溶解性シート状部材と、を互いに張り合わせて積層シート部材を形成する工程と、
    前記積層シート部材を複数の帯にカットする工程と、
    前記帯の向きを各々90度変更して互いに密着させて厚肉のトレッド部材とする工程と、を有することを特徴とするトレッド部材の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のトレッド部材の製造方法によって得られたトレッド部材を、補強層と共に未加硫のカーカスのクラウン部に貼りつけて加硫を行い空気入りタイヤを製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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