JP3784729B2 - 美白化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、(A)ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物、及び、特定の(B)薬効成分の1種又は2種以上を含有する色素沈着の発生を防止する等、皮膚に対する優れた美白効果を有し、かつ皮膚刺激性が低く、使用性及び保存安定性が良好な化粧品、医薬部外品に関する。
【0002】
【従来の技術】
肌のしみやそばかす等は、一般に日光の紫外線暴露による刺激、ホルモンの異常又は遺伝的要素等によってメラノサイトが活性化され、その結果メラノサイトにて合成されたメラニン色素が皮膚内に異常沈着することにより発生する。このようなメラニン色素の異常沈着を予防又は改善することを目的とする美白化粧料には、L−アスコルビン酸又はその誘導体、ハイドロキノン誘導体、コウジ酸のピロン類、プラセンタエキス等の胎盤抽出物、グルタチオンやコロイドイオウ等が配合されている。
【0003】
これらは、メラニン生成の抑制、生成したメラニンの淡色漂白作用等の効果を有し、美白効果を有する物質として広く知られている。しかし、これらの物質にはメラニン生成抑制効果が低いものや、酸化されやすく不安定なもの、更に特有の異臭や沈殿が生じる等、製剤中で変質して所期の薬効が得られない場合が多く、皮膚に対する美白効果が必ずしも十分とはいえなかった。
【0004】
例えばL−アスコルビン酸及びその誘導体は保存安定性が十分ではなく、特に水中で熱や酸化に対して極めて弱く、不安定でその効果が十分に発揮されない、また、化粧料において経時的に分解して着色する等の問題点がある。また、アルブチンは熱や酸化に対する安定性は改善されてはいるが、効果の面等で必ずしも満足できるものではなかった。
【0005】
更に、これらの物質に加えて、紫外線防止剤、抗炎症剤、又はプラセンタエキス等の美白効果を有する他の有効成分を併用し、相乗効果を狙った化粧料(例えば、特開平5−186324号公報等)や、L−アスコルビン酸及び水溶性L−アスコルビン酸に尿素を配合することによりアスコルビン酸の皮膚浸透性を向上させ、相乗効果を狙った美白化粧料(特開平5−229927号公報)等も開示されている。しかし、これらの化粧料は、使用性、保存安定性に劣り、高い美白効果を発揮するのは難しいものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人等は、ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物には、高いチロシナーゼ活性阻害効果を有し、かつ、この抽出物は皮膚安全性が高く、保存安定性に優れたものであることを確認している(特許第3072267号)。しかしながら、実用的に十分な美白効果を得るためには、更なる効果の向上が求められているのが実状である。
【0007】
本発明の目的は、紫外線障害によるメラニン産生を抑制するとともにメラニン色素の排泄を促すことにより、特に優れた美白効果を発現し、かつ使用性及び保存安定性の良好な美白化粧料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の欠点を解消すべく鋭意検討を行った結果、(A)ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物と、特定の(B)薬効成分とを併用することにより、単独で用いた場合よりも紫外線障害によるメラニン産生を抑制するとともにメラニン色素の排泄を促し、相乗的に美白効果を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち第1の本発明は、(A)ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物と、(B)薬効成分として、ヒアルロン酸産生促進剤、コレステロール合成促進剤、脂肪酸合成促進剤 、セラミド合成促進剤、メタロチオネイン産生促進剤、角層ヒアルロン酸量増強剤からなる群より選択される1種又は2種以上とを含有することを特徴とする美白化粧料である。
【0010】
また第2の本発明は、(A)ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物と、(B)薬効成分として、N−メチル−L−セリン、エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、ニコチニックアルコール、ニコチニックアルコール塩、イーストエキスを含む菌培養物、塩化亜鉛、亜鉛を含む天然物、N−アセチルグルコサミンからなる群より選ばれる1種又は2種以上とを含有することを特徴とする美白化粧料である。
【0011】
また第3の本発明は、(A)ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物と、(B)薬効成分として、N−メチル−L−セリン、ニコチン酸アミド、イーストエキスを含む菌培養物、塩化亜鉛、亜鉛を含む天然物、N−アセチルグルコサミンからなる群より選ばれる1種又は2種以上とを含有することを特徴とする美白化粧料である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は、美白化粧料である。以下、本発明の構成について詳述する。
【0013】
本発明に用いられるジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)は、中央アメリカやインドで自生又は栽培されているヤマノイモ科、ジオスコリア属の植物である。前記ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物は、以下の式(I):
【0014】
【化1】
〔式中、R1〜R4はそれぞれ独立にH又は−CORを示し、Rは1〜20個の炭素原子を有するアルキル基を示す〕で表されるハイドロカルコン誘導体を有効成分として含有するものである。
【0015】
ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から抽出物を得るための溶媒としては、一般的には水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル等のエーテル類及びベンゼン等の芳香族化合物の1種又は2種以上の混合物が使用される。
【0016】
ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)は、一般的には乾燥又は生植物を、そのまま又は裁断して使用し、好ましくは、これらの乾物換算当り5〜50部に対し上記抽出溶媒100部が用いられる。
【0017】
また抽出方法は、常温抽出又は加熱抽出が用いられ、その方式としては通常抽出、ソックスレー抽出等がある。抽出時間に制限はないが一般的に1時間〜1週間が好ましい。
【0018】
これらの抽出物はそのまま用いてもよいが、必要により更に濃縮処理及び/又は分画・精製処理したものを用いることができる。例えばこれらを常圧若しくは減圧下で濃縮した濃縮液、又は更に該濃縮液中の溶媒を蒸発乾固させた固形物等を挙げることができる。更に濃縮液から晶折後濾別乾燥した固形物、又は濃縮液を凍結乾燥し固形物としたものでもよい。
【0019】
ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)からの抽出物の乾物換算当りの美白化粧料への配合量は特に限定されないが、美白化粧料の総量を基準として、好ましくは0.00001〜10質量%、より好ましくは0.0001〜5質量%、更に好ましくは0.001〜1質量%である。この範囲内であると、本発明の効果を得るために充分であり、しかも使用性も良好で、個々の剤型を安定に保つことができる。また、抽出液を使用する場合は、溶質である乾燥固形分の配合量が上記範囲内であれば、その抽出液濃度は何ら限定されるものではない。
【0020】
本発明で用いられる薬効成分は、ヒアルロン酸産生促進剤、コレステロール合成促進剤、脂肪酸合成促進剤 、セラミド合成促進剤、メタロチオネイン産生促進剤、角層ヒアルロン酸量増強剤からなる群より選択される1種又は2種以上である。
【0021】
本発明に用いられるヒアルロン酸産生促進剤とは、細胞によるヒアルロン酸産生能を促進させるものであれば、特に限定されない。例えば、特許第3073862号公報記載のN−メチル−L−セリン、エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、及びこれらの塩が挙げられる。これらのうち特に好ましくは、N−メチル−L−セリンである。これらは公知の化合物であり、その製造方法は特に限定されるものではなく、通常用いられている方法で良い。
【0022】
その配合量は、その形態により異なり、一概に規定できないが、美白化粧料全量中、N−メチル−L−セリン又はその塩の場合、0.001〜3質量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜1質量%である。エタノールアミンは又その塩の場合、0.001〜1質量%が好ましく、更に好ましくは0.005〜0.1質量%である。N−メチルエタノールアミン又はその塩の場合、0.00001〜0.05質量%が好ましく、更に好ましくは0.001〜0.01質量%である。この範囲内であると、本発明の効果を得るために充分であり、使用性、保存安定性にも優れている。
【0023】
本発明に用いられるコレステロール合成促進剤、脂肪酸合成促進剤とは、皮膚表層部内で細胞自身のコレステロール及び/又は脂肪酸合成を活発化させるものであれば、特に限定されない。具体的には、特開平11−292765号公報記載のニコチン酸、ニコチン酸誘導体、ニコチニックアルコール、ニコチニックアルコール塩が挙げられる。具体的には、メチルニコチン酸、エチルニコチン酸、ベンジルニコチン酸、ニコチン酸アミド、クエン酸ニカメタート、ニコチン酸トコフェロール、キノリン酸、ピリジン3,5−ジカルボン酸、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、及びニコチン酸モノヌクレオチド等が挙げられる。これらのうち特に好ましくは、ニコチン酸アミドが挙げられる。これらは公知の物質であり、天然物(米ぬか等)から抽出されたり、又は公知の方法による合成により得ることができる。
【0024】
その配合量は美白化粧料全量中、0.001〜10質量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜3.0質量%である。0.001質量%未満では本発明の効果が十分に得られない場合があり、10質量%を超えても、配合量に見合う効果が得られない場合がある。
【0025】
本発明に用いられるセラミド合成促進剤とは、皮膚表層内部において表皮細胞自身のセラミド合成を活発化させるものであれば、特に限定されない。具体的には、特開平8−217658号公報記載のイーストエキス又はそれを含む菌培養物等が挙げられる。本発明に用いられるイーストエキスとしては、例えば市販の試薬用、工業用酵母抽出エキス等が挙げられ、具体的には、試薬用イーストのエキストラクト(Difco社製)、工業用原料のイーストエキスであるバイオダイン(グンゼ産業社製)、チトカタライザー(岩瀬コスファー社製)等が挙げられる。また、本発明に用いられるイーストエキスを含む菌培養物としては、例えばイーストエキスを含む培地で培養した乳酸菌培養物、きのこの菌体培養物等が挙げられる。該乳酸菌としては、例えば、Streptococcus thermophilus、Lactobacillusbulugaricus、Streptococcus lactis等が挙げられ、また該きのこ菌体としては、例えばLentinus edodes(しいたけ)、Pleurotus ostreatus (ひらたけ)、Flammuiina velutipes(えのきたけ)等が挙げられる。イーストエキスを含む菌培養物としては、一丸ファルコス社製のホェイCPA(商標)が入手が容易であり、量的な供給安定性に優れていることから好ましい。
【0026】
その配合量は、イーストエキスの場合は、(乾燥固形分として)美白化粧料全量中の0.001〜5質量%が好ましく、特に0.01〜0.5質量%が好ましい。0.001質量%未満では本発明の効果が十分に得られない場合があり、また5質量%を超えると色や匂いが変化する場合があり、好ましくない。また、イーストエキスを含む菌培養物の場合は、(乾燥固形分として)美白化粧料全量中、0.01〜20質量%が好ましく、特に0.1〜10質量%が好ましい。0.01質量%未満では本発明の効果が十分に得られない場合があり、また20質量%を超えると色や匂いが変化する場合があり、好ましくない。
【0027】
本発明に用いられるメタロチオネイン産生誘導剤としては、メラノサイトのメタロチオネイン産生を誘導する物質であれば、特に限定されるものではない。具体的には、特開平12−80023号公報記載の塩化亜鉛や、亜鉛を含む天然物が挙げられる。亜鉛を含む天然物としては、例えば特開平9−124438号公報記載の亜鉛化合物を添加した培地で培養したサッカロミセス属(Saccharomyces)酵母若しくは酵母分解物、又はこれらの水溶性抽出物等が挙げられる。これらの亜鉛を含む天然物としては、一丸ファルコス社製のイーストリキッドZB等が入手が容易であり、量的な供給安定性に優れ好ましい。
【0028】
その配合量は、特に限定されないが、(天然物の場合は乾燥固形分として)0.00001〜10質量%が好ましい。0.00001質量%未満では本発明の効果が十分に得られない場合があり、また10質量%を超えても、配合量に見合う効果が得られない場合がある。
【0029】
本発明に用いられる角層ヒアルロン酸量増強剤とは、角層のヒアルロン酸量を増大する物質であれば、特に限定されるものではない。例えば、特開平13−2551号公報記載のN−アセチルグルコサミンが挙げられる。N−アセチルグルコサミンは、カニやエビ等の甲殻類の外殻中に含まれる高分子多糖類キチンを分解して得られる天然型アミノ糖の1種であり、牛乳中にも遊離の状態で10mg/100mL前後含まれている。天然型のN−アセチルグルコサミンは、カニやエビ等の甲殻類の外殻を由来とする天然多糖類キチンを酸及び/又は酵素により加水分解して得ることができる。また、同じくキチンを完全酸加水分解して得られるD−グルコサミン塩酸塩を、化学合成によりアセチル化して得ることもできる。本発明で用いられるN−アセチルグルコサミンは、キチンを酸及び/又は酵素により加水分解する方法、例えば、特許第1822027号に示された方法等により得ることができる。
【0030】
その配合量は、特に制限されないが、美白化粧料全量中0.001〜10質量%が好ましい。0.001質量%未満では本発明の効果が十分に得られない場合があり、また10質量%を超えても、配合量に見合う効果が得られない場合がある。
【0031】
本発明では、更に通常の化粧品、医薬部外品に用いられる美白剤、紫外線防御剤、酸化防止剤、保湿剤、血行促進剤等を含有するのが好ましい。
【0032】
前記美白剤としては、水溶性又は油溶性アスコルビン酸及びその誘導体、アルブチン、グルタチオン、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、ヨクイニン抽出物、オウゴン抽出物、海藻抽出物、コムギ抽出物等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいものとしては、水溶性アスコルビン酸誘導体が挙げられる。水溶性アスコルビン酸誘導体として、例えば、L−アスコルビン酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパンノールアミン塩、L−アスコルビン酸−2−リン酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパンノールアミン塩;L−アスコルビン酸−2−硫酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパンノールアミン塩;L−アスコルビン酸−2−O−グルコシドなどのアスコルビン酸糖誘導体等が挙げられる。これらの水溶性アスコルビン酸誘導体のうち、L−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−O−グルコシドが特に好ましい。
【0033】
これらの配合量は、(植物抽出物の場合は乾燥固形分として)美白化粧料全量中0.001〜30質量%が好ましく、更に好ましくは0.1〜10質量%である。この範囲内であれば充分な美白効果が得られると共に、使用性及び保存安定性に優れ、好ましい。
【0034】
前記紫外線防御剤としては、無機系と有機系の紫外線防御剤が挙げられる。無機系の例としては、例えば二酸化チタン、低次酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の金属酸化物;水酸化鉄等の金属水酸化物;板状酸化鉄、アルミニウムフレーク等の金属フレーク類;炭化珪素等のセラミック類が挙げられる。これらの粉末は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理が好ましい)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理が好ましい)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理が好ましい)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖等を付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理(アルキルシランやアルキルシラザン処理が好ましい)、油剤処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸やミリスチン酸塩が好ましい)、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理等で表面処理されていることが好ましく、更に好ましくは、これらの処理を複数組み合わせて用いることが好ましい。また、有機系紫外線防御剤の例としては、例えばパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(別名;パラメトキシケイ皮酸オクチル)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、これらの高分子誘導体、及びシラン誘導体等が挙げられる。
【0035】
これらの紫外線防御剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらの配合量は、美白化粧料全量中に0.1〜40質量%、特に0.1〜30質量%、更に1〜20質量%とするのが好ましい。この範囲内であれば充分な美白効果が得られると共に、使用性及び保存安定性に優れ、好ましい。これらの紫外線防止剤のうち、特に好ましいものとしては、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、薄片状酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、ベンゾフェノン系、4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)1,3,5−トリアジン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0036】
酸化防止剤としては、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール等のトコフェロール;α−カロチン、β−カロチン、γ−カロチン、リコピン、クリプトキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、イソゼアキサンチン、ロドキサンチン、カプサンチン、クロセチン等のカロチノイド;ルチン等のフラボノイド;タンニン酸、エピカテキン、エピカロカテキン、エピカテキンガレート、エピカロカテキンガレート等のタンニン;ウアバイン、ウアバゲニン、オレアンドリン、プロッシラリジン、セルベロシド、セルベリン、カロトロピン、ジギトキシン、ジギトニン、ジコニン、ジギタリン等のサポニン等が挙げられる。
【0037】
これらの酸化防止剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、(植物抽出物の場合は乾燥固形分として)美白化粧料全量中、好ましくは0.00001〜5質量%、より好ましくは0.0001〜3質量%である。この範囲内であれば、高い美白効果が期待でき、かつ使用性にも優れた美白化粧料が得られる。更に、これら酸化防止剤と共にアスコルビン酸、クエン酸、コハク酸、マロン酸、マイレン酸等と併用するのが好ましく、抗酸化性が著しく向上し、相乗的に美白効果が高まり、かつ使用性、保存安定性が良好な美白化粧料が得られる。
【0038】
保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、イソプレングリコール、POEメチルグルコシド等の多価アルコール;ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、牛顎下腺ムチン、加水分解卵殻膜等の生体高分子;混合異性化糖、トレハロース、硫酸化トレハロース、プルラン、マルトース等の糖;その他、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、トリメチルグリシン等が挙げられる。また、更に油成分として動植物油脂、炭化水素、エステル類、シリコーン、フッ素油、皮脂成分や細胞間脂質の類似物質(例えば、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール及びその誘導体、リン脂質及びその誘導体)等が挙げられる。更に、ε−アミノアプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチジン等の抗炎症剤も挙げられる。
【0039】
これらの保湿剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、これらのうち多価アルコール、油成分以外の保湿剤の配合量は、(植物抽出物の場合は乾燥固形分として)美白化粧料全量中に0.001〜10質量%とするのが好ましく、特に0.01〜8質量%、更に0.01〜5質量%とすると、使用性及び保存安定性の点で好ましい。また、多価アルコール、油成分の場合、美白化粧料全量中に0.01〜75質量%配合するのが好ましく、特に0.01〜50質量%、更に0.05〜20質量%配合すると、使用性、保存安定性の点でより好ましい。
【0040】
血流促進剤としては、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体、ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、また植物抽出物としては、センブリエキス、オトギリソウエキス、イチョウエキス、アルニカエキス、キナエキス、ハマメリスエキス、トウキンセンカエキス、マロニエエキス、エンメイソウエキス、サルビアエキス、ハマボウフウエキス、サンショウエキス、米胚芽油、ボダイジュエキス、ショウキョウチンキ、チョウジ抽出液等が挙げられる。
【0041】
これらの血流促進剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの配合量は、(植物抽出物の場合は乾燥固形分として)美白化粧料全量中に0.001〜10質量%とするのが好ましく、特に0.01〜5質量%、更に0.05〜3質量%とすると、高い美白効果が期待でき、かつ使用性、保存安定性にも優れた美白化粧料が得られる。
【0042】
本発明の美白化粧料には、上記の原料の他に、界面活性剤、粘剤、粉末、顔料、色剤、防腐剤、殺菌剤、香料等を、本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができる。
【0043】
前記界面活性剤としては、例えば脂肪酸セッケン、セチル硫酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム等の陰イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤;テトラアルキルアンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤、ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型等の両イオン性界面活性剤;レシチン、リゾフォスファチジルコリン等の天然系界面活性剤等が挙げられる。
【0044】
これらの界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、界面活性剤の配合量は、美白化粧料全量中に0.01〜20質量%、特に0.1〜5質量%とするのが好ましい。この範囲内であれば使用性及び保存安定性に優れ、好ましい。
【0045】
前記粘剤の例としては、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン等の動物系高分子;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子;ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、スメクタイト、サポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系粘剤等が挙げられる。
【0046】
また、他の粘剤として、油溶性ゲル化剤があり、例えば、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン;N−ラウロイル−L−グルタミン酸、ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体;デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル;ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体;ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイト、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムモンモリナイト等の有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
【0047】
これらの粘剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これら粘剤の配合量は美白化粧料全量中に0.01〜30質量%、特に0.1〜15質量%とすることが好ましい。この範囲内であれば保湿効果、使用性及び保存安定性に優れ、好ましい。
【0048】
前記粉末としては、特に制限されず、無機微粉末、有機微粉末のいずれでもよく、またその形状も球状、平板状、粒状、針状、棒状、無定形等のいずれでもよい。無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ボロン、シリカ等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末等が挙げられる。
【0049】
これらの粉体は、適宜1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、シリコーン処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、脂肪酸処理、アルキルリン酸エステル処理、N−アシルグルタミン酸処理、パーフルオロアルキルリン酸エステル処理等によるフッ素処理等の表面処理を行ったものであってもよい。これらの粉体の配合量は、美白化粧料全量中に0.001〜50質量%、特に0.005〜30質量%とするのが好ましい。この範囲内ならば、使用性、保存安定性に優れ、好ましい。
【0050】
前記顔料、色剤としては、具体的に有色顔料として、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色系顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;紺青、群青等の無機青色系顔料;タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子二酸化ケイ素等の微粒子粉体;金属粉末顔料として、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素として、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、青色1号、青色2号、青色201号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等が挙げられる。
【0051】
これらの顔料、色剤は適宜1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらの顔料、色剤の配合量は、美白化粧料全量中に0.001〜50質量%、特に0.005〜30質量%とするのが好ましい。この範囲内ならば、使用性、保存安定性に優れ、好ましい。
【0052】
前記防腐剤としては、例えばメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、エタノール、デヒドロ酢酸等が挙げられる。これらは適宜1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0053】
殺菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。これらは適宜1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0054】
本発明の美白化粧料は、常法に従って製造することができる。また、本発明の美白化粧料は、一般の美白化粧料に限定されるものではなく、医薬部外品も包含するものであり、その剤型も目的に応じて任意に選択することができ、クリーム状、軟膏状、乳液状、ローション状、溶液状、ゲル状、パック状、パウダー状、スティック状等とすることができる。
【0055】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳述する。また、以下の実施例で用いた香料は下記のものである。
【0056】
【表1】
【0057】
実施例に記載の皮膚色明度回復試験法、官能試験(美白効果)は下記の通りである。
【0058】
(1)皮膚色明度回復試験法
被験者20名の背部皮膚にUV−B領域の紫外線を最小紅斑量の2倍照射し、試料塗布部位と非塗布部位を設定して各々の皮膚の基準明度(V0値,V0’値)を測定した。引きつづいて塗布部位には試料を1日2回ずつ15週間連続塗布した後、3,6,9,12,15週間後の塗布部位及び非塗布部位の皮膚の明度(Vn値,Vn’値)を測定し、下記の判断基準にしたがって皮膚色の回復を評価した。尚、皮膚の明度(マンセル表色系V値)は高速分光色彩計で測定して得られたX,Y,Z値より算出した。また評価は被験者20名について、3週間後の評価点の平均値で示した。
【0059】
【0060】
(2)官能試験
被験者20名が試料を10日間連用した後の試料の特性を評価した。評価は、美白効果のアンケート項目に対し、「美白効果が感じられた」と回答した人数で示した。
【0061】
調製法
実施例で用いたイーストエキスを含む菌培養物の調製法、及びジオスコリア・コンポジータ抽出物の調製法は以下の通りであるが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるものではない。
【0062】
(イーストエキスを含む菌培養物の調製法)
スキムミルク10g、ポテトデキストロース1gにイーストエキストラクト(Difco社製)を10gを加えたものを精製水に溶解し、100mLにメスアップ後121℃、20分間高圧滅菌して培地を調製した。これにあらかじめブレインハートインフュージョン培地(Difco社製)で30℃、16時間前培養したS.lactis(IFO 12007)を1%接種した。30℃で24時間静置培養後、遠心分離で菌体を除いた培養上澄みを80℃で30分間処理したものを菌培養物とした。
【0063】
(ジオスコリア・コンポジータ抽出物の調製法)
乾燥したジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)100gを水/エタノール(1:1、容量比)溶媒(1リットル)中に入れ、室温で24時間撹拌しながら抽出を行った後、濾過し濾液を採取しこれを凍結乾燥し、粉状固形物28gを得た。
【0064】
実施例1〜5,比較例1〜6
表2の処方に従い、常法によりスキンクリームを調製した。各々について前記の試験を実施し、その結果を表3に示した。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
特性
本発明の実施例1〜5のスキンクリームは、前記諸試験において良好な結果を示した。しかも、前記スキンクリームを0℃、及び45℃の恒温槽に入れて経日観測を行ったが、4ヶ月経過後においても変色、変臭、相分離等の異常は見られなかった。更に、被験者に副作用は見られず、皮膚刺激性、感作性においても優れていた。一方、比較例1〜6のスキンクリームは、十分な効果が認められず、本発明の実施例に比べて劣っていた。
【0068】
実施例6(スキンローション)
表4の処方に従い、常法によりスキンローションを調製した。
【0069】
【表4】
【0070】
特性
この実施例6のスキンローションは、前記諸試験において良好な結果を示し、かつ、低温、高温下での保存安定性、使用性においても優れたものであった。
【0071】
実施例7(デイエッセンス)
表5の処方に従い、常法によりデイエッセンス(日中用美容液)を調製した。
【0072】
【表5】
【0073】
特性
この実施例7のデイエッセンスは、前記諸試験において良好な結果を示し、かつ、低温、高温下での保存安定性、使用性においても優れたものであった。
【0074】
実施例8(2層式ローション)
表6の処方に従い、常法により2層式ローションを調製した。
【0075】
【表6】
【0076】
特性
この実施例8の2層式ローションは、前記諸試験において良好な美白効果を示し、かつ、低温、高温下での保存安定性、使用性においても優れたものであった。
【0077】
実施例9(日焼け止めクリーム)
表7の処方に従い、常法により日焼け止めクリームを調製した。
【0078】
【表7】
【0079】
特性
この実施例9の日焼け止めクリームは、前記諸試験において良好な美白効果を示し、かつ、低温、高温下での保存安定性、使用性においても優れたものであった。
【0080】
実施例10(パック)
表8の処方に従い、常法によりパックを調製した。
【0081】
【表8】
【0082】
特性
この実施例10のパックは、前記諸試験において良好な美白効果を示し、使用性においても優れたものであった。
【0083】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明の美白化粧料は、(A)ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物と、特定の(B)薬効成分の1種又は2種以上とを併用することにより、紫外線障害によるメラニン産生を抑制するとともにメラニン色素の排泄を促し、相乗的に美白効果が高められ、更に使用性及び保存安定性に優れたものである。
Claims (3)
- (A)ジオスコリア・コンポジータ(Dioscorea composita)から得られる抽出物と、(B)薬効成分として、N−メチル−L−セリン、ニコチン酸アミド、イーストエキスを含む培地で培養した乳酸菌培養物、亜鉛化合物を添加した培地で培養したサッカロミセス属( Saccharomyces )酵母若しくは酵母分解物又はこれらの水溶性抽出物、N−アセチルグルコサミンからなる群より選択される1種又は2種以上とを含有することを特徴とする美白化粧料。
- (B)薬効成分が、N−メチル−L−セリン、亜鉛化合物を添加した培地で培養したサッカロミセス属(Saccharomyces)酵母若しくは酵母分解物又はこれらの水溶性抽出物、N−アセチルグルコサミンからなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の美白化粧料。
- (B)薬効成分が、N−アセチルグルコサミンである請求項1記載の美白化粧料。
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