JP2020015677A - コレステロール及び/又はフィトステロールを含有する外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用感に優れた外用組成物を提供する。【解決手段】(A)3質量%以上のコレステロール及びまたはフィトステロール;(B)炭素数12〜22の高級アルコール及びまたは高級脂肪酸から選ばれる少なくとも1種;及び(C)シリコーン油20質量%以下、を含有する外用組成物を調製する。【選択図】図1

Description

本発明は、コレステロール及び/又はフィトステロールを含有する外用組成物に関する。
皮膚の乾燥やアトピー性皮膚炎に伴う肌荒れ、加齢や皮膚のバリア機能の低下による角層水分含量の低下による乾燥肌は、強いかゆみを伴うなど非常に不快なものとなる場合があり、日常生活に支障をきたすこともある。
従って、アトピー性皮膚炎の改善や、肌にうるおいを与え、肌のバリア機能を保持し、外部刺激から肌を守るような予防対策が重要である。
コレステロール類は、角質層に存在する細胞間脂質に含まれる因子の1つであり、皮膚の保湿機構、バリア機構に重要な役割を果たしている。(非特許文献1)。そのため、アトピー性皮膚炎や乾燥性の肌荒れの改善効果を期待して多くの化粧品、医薬部外品、医薬品などで配合されている。一方、フィトステロールは植物に含まれるステロール骨格を持つ脂質であり、ステロイド骨格の24位にアルキル基を有するとステロールの総称である。効果として保湿作用や肌荒れ、皮膚バリア機能改善の目的で皮膚外用剤に配合されている。(特許文献1〜3)。
これまで高濃度コレステロールを配合した製剤として、界面活性剤やリン脂質、極性溶媒などを多く併用することで安定化をはかった外用剤が提案されている(特許文献4及び5)。
特開2001−2574号公報 特開2000−344650号公報 特開2001−48728号公報 特開2004−59529号公報 特開平9−124433号公報
フレグランスジャーナル臨時増刊、No.17、(2000)、第20−26頁
本発明は、良好な性質を有するコレステロール及び/又はフィトステロール含有外用組成物を提供することを目的とする。
これまで、高濃度のコレステロール及び/又はフィトステロールを含有し、安定性、使用感、及び使用性をバランス良く満たす製剤を調製することが非常に困難であった。
本発明者らは、本課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明では、
(A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;
(B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸;及び
(C)シリコーン油20質量%以下
を含有する外用組成物とすることで、低温を含む幅広い温度帯で使用感に優れ、安定性に優れた外用組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に掲げる外用組成物を提供する。
項1.
(A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;
(B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸;及び
(C)シリコーン油20質量%以下
を含有する外用組成物。
項2.
前記(C)成分が、ジメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、及びシクロペンタシロキサンからなる群より選択される1種以上である、項1記載の外用組成物。
項3.
さらに(D)多価アルコールを含有する、項1又は2記載の外用組成物。
項4.
界面活性剤の総含有量が15質量%以下である、項1〜3のいずれか1項記載の外用組成物。
項5.
油性成分の総含有量が組成物全体の40.1質量%以下である請求項1記載の外用組成物。
項6.
皮膚に塗布するための皮膚外用組成物である、項1〜5のいずれか1項記載の外用組成物。
項7.
水中油(O/W)型クリーム剤である、項1〜6のいずれか1項記載の外用組成物。
さらに、本発明は、下記に掲げる方法を提供する。
項8.
(A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;
(B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸から選ばれる少なくとも1種;及び
(C)シリコーン油
を併用することによる、外用組成物の使用感を向上させる方法。
項9.
前記使用感の向上が、展延性の向上である、項8記載の方法。
本発明により安定性に優れた外用組成物を提供することができる。
図1は、実施例および比較例の外用組成物の水分蒸散抑制の評価結果を示すグラフである。 図2は、実施例の外用組成物の粘度抑制効果を示すイメージ図である。 図3は、実施例及び比較例の外用組成物のひずみと、貯蔵弾性率及び損失弾性率の関係を示すグラフである。 図4は、実施例の外用組成物の製造直後のマイクロスコープ画像である。 図5は、比較例の外用組成物の製造直後のマイクロスコープ画像である。 図6は、比較例の外用組成物の4℃2週間保存後のマイクロスコープ画像である。 図7は、比較例の外用組成物の25℃2週間保存後のマイクロスコープ画像である。 図8は、実施例及び比較例の外用組成物のバニシング試験の評価結果を示す写真である。
本明細書において、含有量の単位「質量%」は、「g/100g」と同義である。
本発明の外用組成物は、(A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;
(B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸;及び
(C)シリコーン油20質量%以下
を含有する外用組成物である。
コレステロール又はフィトステロールは難溶性脂質であるため、配合することが難しい製剤である。すなわち、アトピー性皮膚炎や肌荒れ、バリア機能改善などの肌荒れに対する高い効果が期待されるが、コレステロール又はフィトステロールの効果を期待して、高濃度配合するには、多量の溶媒が必要となり、一方で、これらの問題を解決するために、溶媒または安定化剤の配合を少なくすると、製剤が不安定となり、結晶の析出などの安定性の問題も懸念されるため、コレステロール及び/又はフィトステロールを高濃度配合した製剤において安定性と使用感を両立させることは非常に困難であった。さらにコレステロール又はフィトステロールは固形油分であり、その特性から、高濃度配合するほど製剤の粘性、粘度または硬さが増すため、使用時に塗り延ばしにくいなど、使用感および使用性が悪化してしまうとの問題があり、さらにチューブ容器など、製剤を吐出して使用する容器に収容すると、使用時の吐出が難しくなり、外用剤としての使い心地自体も悪化してしまうことが判明した。
以上から、コレステロール又はフィトステロールをアトピー性皮膚炎や肌荒れ、バリア機能改善に対する高い効果が期待される濃度で配合し、良好な使用感、使用性を十分に両立した製剤を作成することは、非常に困難であった。
ここで、本発明の「使用性」とは、肌なじみやべたつきの少ない良好な感触や塗布のしやすさなどの使用感を含む概念であり、こまめにケアがしやすいハンドリング性の高さなどを示す概念であってもよい。すなわち、本明細書において、「使用性が良い」という場合には、上記のいずれかの利点を有することをいう。本発明によれば、例えば、携帯に便利なチューブなどの容器に収容しても、チューブから出しやすい適度な硬度を有し、顕著な利便性を実現することも可能である。
[(A)コレステロール及び/又はフィトステロール]
本発明の外用組成物に含まれるコレステロール又はフィトステロールは、ともに、ステロール類に属する化合物である。コレステロールは、融点が140℃以上の難溶性脂質であるステロール化合物である。フィトステロールは、植物を起源とした一連のステロール化合物で、ステロイド骨格の24位にアルキル基を有するステロールの総称である。フィトステロールには、β−シトステロール、カンペステロール、スティグマステロール、ブラシカステロール等のステロールが含まれる。本明細書において、「フィトステロール」というときは、フィトステロールに属する化合物のいずれか1種のみまたは2種以上の組みあわせであり得る。
本発明において、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において、例えば皮膚外用剤の成分として市販されているコレステロール及び/又はフィトステロールを使用することができる。市販されているものとしては、Cholesterol NF(クローダ株式会社)局方コレステロール、Presome CS2−101、Phytopresome等(日本精化株式会社)、フィトステロール(エーザイフードケミカル)、フィトステロールS(タマ生化学株式会社)、を挙げることができる。
本発明において、コレステロール又はフィトステロールは、1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の外用組成物において、外用組成物の全量に対する(A)成分の総含有量は、他の成分とのバランスによって適宜設定される。外用組成物の全量に対して、(A)成分の総含有量は、その効果を奏する観点から、3質量%以上であれば、特に限定されないが、好ましくは、20質量%以下、より好ましくは、15質量%以下、さらに好ましくは、10質量%以下である。外用組成物の全量に対して、(A)成分の総含有量は、3質量%以上である。場合により、(A)成分を、3.5質量%以上、さらには、4質量%以上とすることもできる。外用組成物の全量に対して、(A)成分の総含有量は、好ましくは、3質量%〜20質量%、より好ましくは、3質量%〜15質量%、さらに好ましくは、3質量%〜10質量%である。
[(B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸]
(炭素数12〜22の高級アルコール)
本発明の外用組成物に含まれる炭素数12〜22の高級アルコールとしては、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において、例えば皮膚外用剤の成分として用いられるものであれば特に限定されない。高級アルコールとしては、炭素数12〜22の高級アルコールが好ましく、炭素数14〜22の高級アルコールがより好ましく、炭素数16〜22の高級アルコールがさらにより好ましい。
炭素数12〜22の高級アルコールは、限定はされないが、好ましくは、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、などの直鎖状飽和アルコール(常温で固体);オレイルアルコール、セラキルアルコールのような不飽和アルコール(常温で液体);又は、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、イソステアリルグリセリルエーテルなどの分岐状アルコール(常温で液体);などが挙げられる。本発明においては、限定はされないが、特に、直鎖状飽和アルコール又は分岐状アルコールが好ましく、このうち、直鎖状飽和アルコールがより好ましい。これらの中でも、(A)成分との相溶性や安定性の観点から、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、又はベヘニルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、イソステアリルグリセリルエーテルが特に好ましく、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、又はベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノールがさらに特に好ましく、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールがさらに特により好ましい。本発明において、炭素数12〜22の高級アルコールは、1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
(炭素数12〜22の高級脂肪酸)
本発明の外用組成物に含まれ得る炭素数12〜22の高級脂肪酸としては、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において、例えば皮膚外用剤の成分として用いられるものであれば特に限定されない。高級脂肪酸としては、炭素数12〜22の高級脂肪酸が好ましく、炭素数14〜22の高級脂肪酸がより好ましく、炭素数16〜22の高級脂肪酸がさらにより好ましい。
炭素数12〜22の高級脂肪酸は、限定はされないが、好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、マルガリン酸、アラキドン酸、又はベヘン酸などの直鎖状飽和脂肪酸(常温で固体);オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、パルミトレイン酸、エイコサペンタエン酸、パクセン酸又はドコサヘキサエン酸などの不飽和脂肪酸(常温で液体);又は、イソステアリン酸又はラノリン脂肪酸などの分岐状脂肪酸、又は12−ヒドロキシステアリン酸が挙げられる。本発明においては、限定はされないが、特に、直鎖状飽和脂肪酸が好ましく用いられる。この中でも、(A)成分との相溶性や安定性の観点から、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、又はベヘン酸が好ましく、イソステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸がさらに好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸がさらにより好ましく、用いられる。本発明において、炭素数12〜22の高級脂肪酸は、1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の外用組成物には、(B)成分として、炭素数12〜22の高級アルコールの少なくとも1種又は炭素数12〜22の高級脂肪酸の少なくとも1種を使用することができ、それらの両方を使用することも可能である。ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及びベヘン酸からなる群より選ばれる1種または2種以上が好ましく、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、又はベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及びベヘン酸からなる群より選ばれる1種または2種以上がより好ましく、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、パルミチン酸、ステアリン酸、及びベヘン酸からなる群より選ばれる1種または2種以上がさらにより好ましい。
このような(B)成分を使用することで、コレステロール又はフィトステロールを高濃度配合しても、製剤の粘性又は硬さの増大を抑制することができ、使用感や使用性との両立を図ることができる。
本発明の外用組成物において、外用組成物の全量に対する(B)成分の総含有量は、好ましくは、0.01質量%以上であり、より好ましくは、0.1質量%以上、さらに好ましくは、0.5質量%以上、さらにより好ましくは、1質量%以上である。外用組成物の全量に対する(B)成分の総含有量は、好ましくは、30質量%以下であり、より好ましくは、20質量%以下であり、さらに好ましくは、15質量%以下であり、さらにより好ましくは、10質量%以下であり、最も好ましくは、8質量%以下である。
外用組成物の全量に対する(B)成分の総含有量は、好ましくは、0.01〜30質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、さらに好ましくは0.5〜15質量%、さらにより好ましくは、1〜10質量%、最も好ましくは、1〜8質量%である。
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する(B)成分の含有量の比率は特に限定されないが、(A)成分の総含有量1質量部に対して、好ましくは0.001〜6質量部、より好ましくは0.01〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜3質量部である。
[(C)シリコーン油]
本発明に用いられるシリコーン油としては、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において、例えば皮膚外用剤の成分として用いられるものであれば特に限定されない。シリコーン油は、限定はされないが、好ましくは、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルシクロペンタシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチコノール、ジメチコノールクロスポリマー、などのシロキサン、カプリリルメチコン等のアルキル変性シリコーン、アミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコン、フェニル変性シリコーン、及びシリコーンレジンのようなシリコーン油などが挙げられる。このうち、特に、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルシクロペンタシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、又はオクタメチルシクロテトラシロキサンが好ましく、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルシクロペンタシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、がさらに特に好ましい。本発明において、シリコーン油は、1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。シリコーン油を含むことで、泡立ち又は白残りを防ぎ、皮膚に塗布する際のストップフィーリングを防ぐことができる。シリコーン油を含むことで、のびの良好性、摩擦感の軽減、滑らかさの向上が期待できる。シリコーン油の含有量が20質量%を超えると、シリコーン特有の感触が前面に出すぎてしまい、使用感をかえって悪化させる恐れがある。
本発明の外用組成物において、外用組成物の全量に対する(C)成分の総含有量は、20質量%以下であり、好ましくは、15質量%以下、より好ましくは、10質量%以下、さらに好ましくは、8質量%以下、さらにより好ましくは5質量%以下、最も好ましくは3質量%以下である。外用組成物の全量に対する(C)成分の総含有量は、好ましくは、0.01質量%以上であり、より好ましくは、0.05質量%以上、さらに好ましくは、0.1質量%以上、最も好ましくは、0.5質量%以上である。
外用組成物の全量に対する(C)成分の総含有量は、好ましくは、0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜15質量%、さらに好ましくは0.05〜10質量%、さらにより好ましくは、0.1〜5質量%、最も好ましくは、0.5〜3質量%である。
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する(C)成分の含有量の比率は特に限定されないが、(A)成分の総含有量1質量部に対して、好ましくは0.0006〜7質量部、より好ましくは0.001〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜5質量部、さらにより好ましくは0.01〜3質量部、最も好ましくは、0.1〜3質量%である。
[多価アルコール]
本発明の外用組成物は、使用感の向上、安定性等の観点から、本発明の効果を妨げない限り、上記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分、の他に、多価アルコールを含んでいてもよい。本発明において用いられる多価アルコールとしては、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において、例えば皮膚外用剤の成分として用いられるものであれば特に限定されない。多価アルコールは、限定はされないが、好ましくは、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール(PG)、ブチレングリコール(BG)、ジプロピレングリコール(DPG)、グリセリン、ジグリセリン、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセリン、ペンタンジオール、オクタンジオール又はヘキサンジオールからなる群より選択される少なくとも1種であり得る。
本発明の外用組成物において、外用組成物の全量に対する多価アルコールの総含有量は、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、さらにより好ましくは15質量%以下、最も好ましくは10質量%以下である。
外用組成物の全量に対する多価アルコールの総含有量は、好ましくは、0.1質量%以上であり、より好ましくは、0.5質量%以上、さらに好ましくは、1質量%以上、さらにより好ましくは、3質量%以上、最も好ましくは、5質量%以上である。
外用組成物の全量に対する多価アルコールの総含有量は、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜30質量%、さらに好ましくは1〜25質量%、さらにより好ましくは3〜20質量%、最も好ましくは、5〜15質量%である。
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する多価アルコールの含有量の比率は特に限定されないが、(A)成分の総含有量1質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.05〜10質量部、さらに好ましくは0.1〜5質量部である。
[界面活性剤]
本発明の外用組成物は、使用感の向上、安定性等の観点から、本発明の効果を妨げない限り、上記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分、の他に、界面活性剤を含んでいてもよい。本発明の外用組成物に含まれる界面活性剤としては、医薬品、医薬部外品又は化粧品分野において、例えば皮膚外用剤の成分として用いられるものであれば特に限定されない。界面活性剤は、限定はされないが、ここで用いられる界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤の何れであってもよい。
このうち、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(POE)−オクチルドデシルアルコールやPOE−2−デシルテトラデシルアルコール等のPOE−分岐アルキルエーテル;POE−オレイルアルコールエーテルやPOE−セチルアルコールエーテル等のPOE−アルキルエーテル;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート及びソルビタンモノラウレート等のソルビタン脂肪酸エステル;POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノイソステアレート、POE−ソルビタンモノステアレート、及びPOE−ソルビタンモノラウレート等のPOE−ソルビタン脂肪酸エステル;グリセリンモノオレエート、グリセリンモノステアレート、及びグリセリンモノミリステート等のグリセリン脂肪酸エステル;POE−グリセリンモノオレエート、POE−グリセリンモノステアレート、及びPOE−グリセリンモノミリステート等のPOE−グリセリン脂肪酸エステル;POE−ジヒドロコレステロールエステル、POE−硬化ヒマシ油(例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO−40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO−50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80など)のPOE−硬化ヒマシ油;POE−ヒマシ油(POE(3)ヒマシ油、POE(20)ヒマシ油など)などのPOEヒマシ油;POE−硬化ヒマシ油イソステアレート等のPOE−硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;POE−オクチルフェニルエーテル等のPOE−アルキルアリールエーテル;POP・POE−ブチルエーテルなどのPOP・POEアルキルエーテル;モノイソステアリルグリセリルエーテルやモノミリスチルグリセリルエーテル等のグリセリンアルキルエーテル;POE−モノステアリルグリセリルエーテル、POE−モノミリスチルグリセリルエーテル等のPOE−グリセリンアルキルエーテル;ステアリン酸ポリオキシル等のPOE脂肪酸エステル;POE(20)フィトステロール、POE(30)フィトステロール、POE(25)フィトスタノール、POE(30)コレスタノール等のPOEステロール・水素添加ステロール類;ショ糖カプリル酸エステル、ショ糖カプリン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖イソステアリン酸エステル、ショ糖リノール酸エステル、ショ糖リノレン酸エステル、ショ糖ヤシ油脂肪酸エステルショ糖ベヘン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;ジオレイン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル;アルキルポリグリコシド、ジグリセリルモノステアレート、デカグリセリルデカステアレート、デカグリセリルデカイソステアレート、及びジグリセリルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル等の各種非イオン界面活性剤が挙げられる。
このうち、アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N‐ステアロイル‐N‐メチルタウリンナトリウム、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル及びその塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸、セチルリン酸カリウム、リン酸セチル等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等のアニオン性界面活性剤が挙げられる。
このうち、カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキレンオキサイドが付加していてもよい、直鎖又は分岐鎖の長鎖アルキル基を有するモノ又はジ長鎖アルキル第3級または第4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
このうち、両性界面活性剤としては、例えば、カルボベタイン、スルホベタイン、イミダゾリニウムベタイン、及びアミドベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
この他に、レシチン、水素添加レシチン、サポニン、サーファクチンナトリウム、胆汁酸などの天然由来の界面活性剤も例示することができる。
これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもまた2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
上記界面活性剤の中でも特に、POE−オレイルアルコールエーテルやPOE−セチルアルコールエーテル、POE−ステアリルアルコールエーテル、POE−セトステアリルアルコールエーテル等のPOE−アルキルエーテル;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート及びソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノイソステアレート、POE−ソルビタンモノステアレート及びPOE−ソルビタンモノラウレート等のPOE−ソルビタン脂肪酸エステル;グリセリンモノオレエート、グリセリンモノステアレート、及びグリセリンモノミリステート等のグリセリン脂肪酸エステル;POE−グリセリンモノオレエート、POE−グリセリンモノステアレート等のPOE−グリセリン脂肪酸エステル;POE−硬化ヒマシ油;POP・POE−ブチルエーテルなどのPOP・POEアルキルエーテル;モノイソステアリルグリセリルエーテル等のグリセリンアルキルエーテル;POE−モノステアリルグリセリルエーテル等のPOE−グリセリンアルキルエーテル;ステアリン酸ポリオキシル等のPOE脂肪酸エステル;POE(20)フィトステロール、POE(30)フィトステロール、POE(25)フィトスタノール、POE(30)コレスタノール等のPOEステロール・水素添加ステロール類;ショ糖脂肪酸エステル;ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩、エーテルカルボン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩、アシル化タウレート;レシチンから選ばれる1種または2種以上が好ましい。
本発明の外用組成物において、外用組成物の全量に対する界面活性剤の含有量は、好ましくは、15質量%以下であり、より好ましくは、10質量%以下であり、さらに好ましくは8質量%以下であり、さらにより好ましくは5質量%以下であり、最も好ましくは3質量%以下である。本発明の外用組成物において、外用組成物の全量に対する界面活性剤の含有量は、好ましくは、0.01質量%以上であり、より好ましくは、0.05質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、さらにより好ましくは0.5質量%以上である。
界面活性剤の総含有量は、好ましくは、0.01〜15質量%、より好ましくは、0.01〜10質量%、さらに好ましくは、0.05〜8質量%、さらにより好ましくは、0.05〜5質量%、最も好ましくは、0.1〜3質量%である。
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する界面活性剤の含有量の比率は、(A)成分の総含有量1質量部に対して、0.001〜5質量部が好ましく、0.001〜3質量部がより好ましい。
[油分]
本発明の外用組成物において、(A)成分のコレステロール及び/又はフィトステロール、(B)成分の高級アルコール及び/又は高級脂肪酸、及び(C)成分のシリコーン油の他にも油分を含有させることができる。ここで、限定はされないが、他の油分は、基剤又は担体として機能するものを含む。(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の他に本発明に用いられる油分としては、例えば、パラフィン、セレシン、イソパラフィン、ハードファット、マイクロクリスタリンワックス、ポリブテン、ポリエチレン末、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ゲル化炭化水素(プラスチベースなど)、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質流動パラフィン及び軽質流動パラフィンのような炭化水素;ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソパルミチン酸オクチル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン、水素添加ホホバ油、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリメリト酸トリ2−エチルヘキシル、トリメリト酸トリトリデシル、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリ(ベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリル等のエステル油;アボガド油、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ種子油、ヒマワリ油、アーモンド油、サザンカ油、ナタネ油、ゴマ油、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、モクロウ、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油等の油脂類;キャンデリラロウ、コメヌカロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ラノリン、セラックロウ、ミツロウのようなロウ類などが挙げられる。
中でも、パラフィン、イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリブテン、ポリエチレン末、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、α−オレフィンオリゴマー、軽質流動パラフィン及び軽質流動パラフィンのような炭化水素;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソパルミチン酸オクチル、ミリスチン酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸セチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン、水素添加ホホバ油、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリト酸トリ2−エチルヘキシル、トリメリト酸トリトリデシル、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、オレイン酸オレイル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)等のエステル油;アボガド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ホホバ油、ブドウ種子油、ヒマワリ油、アーモンド油、ゴマ油、カカオ脂、米胚芽油、米ヌカ油、大豆油、落花生油、月見草油等の油脂類;キャンデリラロウ、コメヌカロウ、カルナウバロウ、ラノリン、ミツロウのようなロウ類が好ましい。さらにパラフィン、イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、α−オレフィンオリゴマー、軽質流動パラフィンのような炭化水素;ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸セチル、イソステアリン酸イソステアリル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン、水素添加ホホバ油、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、トリメリット酸トリ2-エチルヘキシル、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)等のエステル油;アボガド油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ホホバ油、ブドウ種子油、ヒマワリ油、アーモンド油、ゴマ油、カカオ脂、大豆油、落花生油、月見草油等の油脂類;キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ミツロウのようなロウ類が好ましい。
油分は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の外用組成物に含まれる油分の総含有量は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及びその他の油分を含めて、40質量%以下であることが好ましい。本発明の外用組成物に含まれる油分の総含有量は、好ましくは、40質量%以下、より好ましくは、35質量%以下、さらに好ましくは、30質量%以下、であり得る。本発明の外用組成物に含まれる油分の総含有量は、好ましくは、3.02質量%以上、より好ましくは、3.2質量%以上、さらに好ましくは、4質量%以上である。
[油性成分]
本明細書において、「油性成分」とは、油分及び界面活性剤を意味する。本発明の外用組成物に含まれる油性成分の総含有量は、使用感の担保及び刺激の軽減の観点から、40.1質量%以下であることが好ましい。本発明の外用組成物に含まれる油性成分の総含有量は、本発明の外用組成物に含まれる油分の総含有量は、好ましくは、40.1質量%以下、より好ましくは、40質量%以下、さらに好ましくは、35質量%以下、であり得る。本発明の外用組成物に含まれる油性成分の総含有量は、好ましくは、3.02質量%以上、より好ましくは、3.2質量%以上、さらに好ましくは、4質量%以上である。
[基剤又は担体]
基剤又は担体として、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;カラギーナン;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;デキストリン、及びマルトデキストリンのような多糖類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルのようなグリコールエーテル;エタノール、イソプロパノールのような低級アルコール;などが挙げられる。
基剤又は担体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
[添加剤]
本発明の外用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に添加される公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、増粘剤、保存剤、pH調整剤、安定化剤、刺激軽減剤、防腐剤、着色剤、香料、及び/又はパール光沢付与剤等を添加することができる。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコフェロール誘導体、エリソルビン酸、及びL−システイン塩酸塩などが挙げられる。
増粘剤としては、例えば、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、並びにメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びカルボキシエチルセルロースのようなセルロース系増粘剤などが挙げられる。
防腐剤、保存剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、ソルビン酸およびその塩、グルコン酸クロルヘキシジン、及びアルカンジオールなどが挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、無機酸(塩酸、及び硫酸など)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、及びコハク酸ナトリウムなど)、無機塩基(水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウムなど)、並びに有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンなど)などが挙げられる。
安定化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、及びブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
刺激低減剤としては、例えば、甘草エキス、及びアルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
(その他の有効成分)
本発明の外用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の有効成分を含むことができる。有効成分の具体例としては、例えば、局所麻酔成分、鎮痒成分、消炎鎮痛成分、清涼成分、保湿成分、抗炎症成分、抗菌又は殺菌成分、ビタミン類、アミノ酸又はその誘導体、細胞賦活化成分、老化防止成分、血行促進成分、角質軟化成分、美白成分、及び収斂成分などが挙げられる。
局所麻酔成分としては、例えば、リドカイン又はその誘導体、ジブカイン又はその誘導体、アミノ安息香酸エチル、ユーカリ油、オイゲノール、カンフル、メントール、ハッカ油、クロロブタノールなどが挙げられる。
鎮痒成分としては、例えば、クロタミトン、クロルフェニラミン又はその誘導体、ジフェンヒドラミン又はその誘導体、サリチル酸、ノニル酸ワニリルアミド、メキタジン、カンフル、チモール、オイゲノール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、コンフリーエキス、シソエキスなどが挙げられる。
消炎鎮痛成分としては、例えば、インドメタシン、フェルビナク、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール等のサリチル酸類、アラントイン又はその誘導体、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ブフェキサマク、フルフェナム酸ブチル、ベンダザック、ピロキシカム、ケトプロフェンなどが挙げられる。
清涼成分としては、例えば、カンフル、メントール、ボルネオール、オイゲノール、シネオール、チモール、ビサボロール、α−ピネン、又はリモネンなどのモノテルペン、ファルネソール、ネロリドール等のセスキテルペン、フィトール、センブレン等のジテルペン、ユーカリ油、ハッカ油、チョウジ油、ケイヒ油、ペパーミント油、ミント油、ティーツリー油、カモミール油、ローズマリー油、レモン油、オレンジ油、タイム油、セージ油、クローブ油等の精油などが挙げられる。
保湿成分としては、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、及びキトサンのような高分子化合物又はその加水分解物;グリシン、アスパラギン酸、アルギニンのようなアミノ酸;乳酸ナトリウム、尿素、及びピロリドンカルボン酸ナトリウムのような天然保湿因子;セラミド、及びリン脂質のような脂質;MPCポリマー(たとえば、LIPIDURE(商標)など)などのリン脂質極性基を有する高分子;ポリオキシプロピレンメチルグルコシド;PPG−10メチルグルコース(たとえば、マクビオブライド MG(商標)シリーズ(日油株式会社製)等)、PEG/PPG/ポリブチレングリコール−8/5/3グリセリン(たとえば、ウィルブライド(商標)S−753(日油株式会社製));トリメチルグリシン(ベタイン);ヒドロキシエチルウレア;アクリル酸・アクリルアミド・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体;並びに、ハトムギ種子エキス、ヨモギ葉エキス、カミツレエキス、ハマメリスエキス、シラカバ樹液、アッケシソウエキス、ライラックエキス、チャエキス、ラベンダー油、及びシソエキスのような植物抽出エキス;プラセンタエキスなどの動物性エキスなどが挙げられる。
抗炎症成分としては、例えば、植物(例えば、コンフリー)に由来する成分、アラントイン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、酸化亜鉛、塩酸ピリドキシン、酢酸トコフェロール、サリチル酸又はその誘導体、アズレン、ステロイド類及びε-アミノカプロン酸などが挙げられる。
抗菌又は殺菌成分としては、例えば、クロルヘキシジン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、イオウ、レゾルシン、エタノール、塩化ベンゼトニウム、アダパレン、過酸化ベンゾイル、クリンダマイシン、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2-ペンタンジオール、塩酸アルキルジアミノグリシン、グルコン酸クロルヘキシジン、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛、ピクロトンオラミン、及びミコナゾール等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、レチノール誘導体(レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等)、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸エチル、レチノイン酸レチノール、d−δ−トコフェリルレチノエート、α−トコフェリルレチノエート、及びβ−トコフェリルレチノエート等のビタミンA類;dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、及びコハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム等のビタミンE類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、及びリボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類;ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、及びニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチル等のニコチン酸類;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、及びアスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸グルゴシド、アスコルビン酸エチル、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、テトライソパルミチン酸アスコルビル及びジパルミチン酸L−アスコルビルなどのビタミンC類;メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、及びコレカルシフェロールなどのビタミンD類;フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類、γ−オリザノール、ジベンゾイルチアミン、及びジベンゾイルチアミン塩酸塩;チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、及びチアミントリリン酸エステルモノリン酸塩等のビタミンB1類;塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、及びデオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類;葉酸、及びプテロイルグルタミン酸等の葉酸類;ニコチン酸、及びニコチン酸アミドなどのニコチン酸類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素A、及びパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類;ビオチン、及びビオチシン等のビオチン類;;並びにカルニチン、フェルラ酸、α−リポ酸、ピロロキノリンキノン及びオロット酸等のビタミン様作用因子などが挙げられる。
アミノ酸又はその誘導体としては、例えば、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、β−アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジン、タウリン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、及びクレアチン等が挙げられる。
細胞賦活化成分としては、例えば、γ-アミノ酪酸、及びε-アミノプロン酸などのアミノ酸類;レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、及びパントテン酸類などのビタミン類;グリコール酸、及び乳酸などのα-ヒドロキシ酸類;タンニン;フラボノイド;サポニン;アラントイン;並びに感光素301号などが挙げられる。
老化防止成分としては、例えば、加水分解大豆タンパク、レチノイド(レチノールおよびその誘導体、レチノイン酸、レチナールなど)、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、及びメバロノラクトン等が挙げられる。
血行促進作用成分としては、例えば、植物(例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイソウ、オランダカシ、カミツレ、ローマカミツレ、カロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、トウヒ、モモ、アンズ、クルミ、及びトウモロコシ)に由来する成分;並びにグルコシルヘスペリジンなどが挙げられる。
角質軟化成分としては、例えば、ラノリン、尿素、αヒドロキシ酸(フィチン酸、乳酸、乳酸塩、グリコール酸、サリチル酸、リンゴ酸、グルコン酸など)及びイオウなどが挙げられる。
美白成分としては、例えば、アスコルビン酸とその誘導体、アルブチン、及びトコフェロール、トラネキサム酸、ハイドロキノン、コウジ酸、サリチル酸誘導体、胎盤抽出物、リノール酸、ニコチン酸アミド及び美白作用を有する植物成分(例えば、ユキノシタ、アロエ等の抽出物)などが挙げられる。
収斂成分としては、例えば、パラフェノールスルホン酸亜鉛、酸化亜鉛、メントール、及びエタノールなどが挙げられる。
その他の有効成分は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
[製剤形態]
本発明の外用組成物は、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて添加剤と共に混合して、医薬品、医薬部外品、又は化粧品用の外用組成物とすることができる。
医薬品用の外用組成物の形態は特に限定されず、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、貼付剤及びエアゾール剤などが挙げられる。これらの製剤は、第15改正日本薬局方製剤総則に記載の方法等に従い製造することができる。中でも、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、貼付剤が好ましく、クリーム剤、乳剤、軟膏剤、ローション剤及びゲル剤がより好ましい。
医薬部外品又は化粧品用の外用組成物とする場合も、上記の医薬品と同様の形態にすることができる。また、それ以外にも、スティック剤、及び不織布に薬液を含浸させたシート剤等が挙げられる。中でも、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、スティック剤及びシート剤が好ましく、クリーム剤、乳剤、軟膏剤、ローション剤、スティック剤、及びゲル剤がより好ましい。
クリーム剤、及び乳剤のように、油性基剤と水性基剤とを含む場合は、W/O型(油中水型)でもよく、O/W型(水中油型)でもよいが、使用感の観点から、O/W型が好ましい。水を含む基剤の場合、水の量は、化粧料の形態によって異なり、特に限定されない。場合によって、水の量は、好ましくは5〜99%、より好ましくは、8〜95%、さらにより好ましくは10〜90%である。水を含まない基剤の場合は、上記説明した低級アルコール、及び/又は上記説明した多価アルコールを基剤として含む軟膏剤が使用できる。
医薬部外品又は化粧品用の外用組成物とする場合の用途としては具体的には、例えば、化粧水、乳液、ジェル、クリーム、美容液、日焼け止め用化粧料、パック、マスク、ハンドクリーム、ボディローション、及びボディークリームのような基礎化粧料;並びに洗顔料、ハンドソープ、メイク落とし、ボディーシャンプー、シャンプー、リンス、及びトリートメントのような洗浄用化粧料、ファンデーション、化粧下地等のフェイスメイクアップ用化粧料、口紅、リップクリーム、リップグロス、リップライナー等の口唇化粧料;毛髪用のヘアリンス、ヘアートリートメント、ヘアコンディショナー、ヘアジェル、ヘアムース、ヘアミスト、ヘアローション、スタイリング剤のような毛髪用化粧料などが挙げられる。これらの中でも皮膚用の外用組成物が特に好ましい。すなわち、本発明の外用組成物は、医薬品、医薬部外品、又は化粧品用の皮膚外用組成物とすることができる。皮膚外用組成物の製剤形態は、本発明の外用組成物の場合と同じである。また、使用可能な基剤又は担体、添加剤、及び有効成分、並びにそれらの好ましいものは、本発明の外用組成物の場合と同じである。
[容器]
本発明の外用組成物は、使用目的及び用途に応じ、適宜選択した形状、材質の容器に収容し、使用することができる。具体的な容器としては、例えば、スプレータイプ、ボトルタイプ、チューブタイプ、ジャータイプ、スポイドタイプ、ディスペンサータイプ、スティックタイプ、パウチ袋、及びチアパックなどを例示できる。なお、通常、コレステロール又はフィトステロールはその特性から、高濃度で配合するほど製剤の粘性または硬さが増し、とりわけ、スプレー、ボトル、チューブやディスペンサーなど、押し出しあるいは吐出タイプの容器に収容できる外用組成物とすることは極めて困難であったが、本発明の外用組成物は、容器からの出しやすさの観点で、好ましい状態で用いることができることから、高濃度のコレステロール又はフィトステロールを含有する製剤設計の自由度を高めることができる。すなわち、高濃度のコレステロール又はフィトステロール含有製剤であっても、ジャーやスティックはもちろん、スプレー、ボトル、チューブやディスペンサーなど多種多様な容器にて容易に使用することが可能となり、商品設計の自由度を担保でき、特にチューブタイプやディスペンサータイプ、ボトルタイプの容器に極めて有用に適用できる。
また、容器の材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン(HDPE、LDPE、LLDPE等)、ABS樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリスチレン、ガラス、及び金属(アルミ等)などを例示できる。また、これらの材料は、強度、柔軟性、耐候性、又は成分の安定性等を考慮し、各種コーティング処理を行ったり、これらの材料を例えば混合するなどして組み合わせたり、積層したりして、容器材料として用いることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン(HDPE、LDPE、LLDPE等)、エチレンビニルアルコール樹脂、金属(アルミ等)を用いることが好ましい。
[使用方法等]
本発明の外用組成物は、コレステロール及び/又はフィトステロールの生理活性を期待して、種々の皮膚疾患や皮膚トラブルの対処に好適に使用できる。特に、アトピー性皮膚炎、加齢や乾燥による肌荒れ・手荒れ対策などの皮膚トラブルの予防または治療・改善のために好適に使用できる。例えば、皮膚への適用により、バリア機能が改善され、水分保持力を高めることにより肌の状態を整え、上記症状の改善・予防の効果が期待され、上記症状に伴うかゆみの抑制の効果が発揮される場合がある。さらには、特に北国の過酷な手肌環境に優れた効果を発揮し得る。
また、組成物を収容する容器、及び組成物の使用方法は、本発明の外用組成物の場合と同じである。
[使用感向上方法]
また本発明は、(A)コレステロール及び/又はフィトステロールを含む外用組成物の使用感向上方法をも包含する。本発明によれば、(A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;(B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸;及び(C)シリコーン油20質量%以下を含有する外用組成物とすることにより、外用組成物の使用感の向上を達成することができる。ここで、使用感の向上とは、例えばクリーム剤などの場合には、肌への適用時にのびが良く、なじみが良いこと、べたつかず、しっとりとうるおうこと、低温環境下でも、適度な柔らかさを保つこと、又は展延性に優れること等を指す。場合によっては、低温下、例えば−20℃程度にあっても、凍ることがない製剤とすることもできる。
[その他]
本発明の外用組成物はまた、安定性に優れる。ここで、安定性に優れるとは、限定はされないが、例えば高温下、あるいは低温下においても安定性が担保されていることをいう。具体的には、少なくとも外用組成物を低温の状態においても、例えば、4℃にて1週間保存した場合にも、コレステロール及び/又はフィトステロール又はその塩の析出が抑制されること、あるいは50℃の保存又は40℃での一定期間の保存後も分離・析出・着色などの外観変化が抑制されていることなどを指す。
本発明の方法において、(A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;(B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸;及び(C)シリコーン油20質量%以下を含有する外用組成物の条件等については、前記外用組成物で用いたものと同様である。さらに本方法にて得られた物は、用途などに応じて1日あたり1回から数回に分けて、公知あるいは慣用されている用法・用量にて使用することができる。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[コレステロール及び/又はフィトステロール相溶性確認試験]
実施例の外用組成物を製造するにあたり、実施例に用いる為の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の組み合わせで、相溶性試験を行った。一方、実施例とは異なる成分の組み合わせの比較調製例も調製し、相溶性の違いを確認した。詳細には、80℃加熱条件下で表1及び表2に示す成分を混合して攪拌した際に、成分の溶解の状態を調べ、以下の基準で評価した。
調製した混合物が20分以内に溶解した場合:4
調製した混合物が20分後にやや溶け残りのある状態の場合:3
調製した混合物が20分後に溶け残りのある状態の場合:2
調製した混合物が20分後にほぼ溶解していない状態の場合:1
この確認試験から、実施例の外用組成物に相当する(A)、(B)及び(C)成分の組み合わせでの相溶性は、比較調製例と比較して、特に優れていることがわかった。
[水分閉塞性試験]
下記表3に示す処方の組成物を調製し、水分閉塞性について下記の方法により評価した。
(水分閉塞性)
ガラス瓶に指定量の水を入れて、製剤を指定量塗布したセルロースフィルター(ヴィスキングチューブ)でフタをして、30℃65RHで24h静置して天秤(sartorius CPA3245)で水分蒸散量を測定した。(N=3ずつ)コレステロールの配合量が0%である比較例1−1の水分蒸散量を100%とした際の比較例1−2、実施例1−1の水分蒸散量の値を表3と図1に記載した。比較例1−2は比較例1−1より水分蒸散量が少なく、実施例1−1は比較例1−1と比較例1−2より有意に水分蒸散量が少なかった。この結果から、コレステロールの濃度を高くすることで、水分蒸散抑制効果は高くなり、水分閉塞性効果が高まることが分かった。
[粘度評価]
下記表4に示す処方の組成物を調製し、製造後25℃2時間恒温化したサンプルの粘度を測定した。(VISCOMETER TV-10を使用して測定。M4ローター、1.5rpm、60秒の条件)
[使用感評価]
表5に示す組成の実施例および比較例の外用組成物を常法に従って調製した。その後、使用感評価に供した。使用感(塗布時の肌なじみの良さ、塗布後のべたつき)について下記の方法により評価した。
6名のパネラーの前腕内側の2cm×2cmの面積の部分に対し、各試験製剤を適量(約20mg)塗布した時の各使用感について、5段階でスコアをつけた。なお、5段階のスコアは以下の基準でつけた。
塗布時の肌なじみ
5点:肌なじみの良さを感じる
4点:肌なじみの良さを少し感じる
3点:どちらとも言えない
2点:肌なじみの良さをあまり感じない
1点:肌なじみの良さを感じない
塗布後のべたつき
5点:べたつかない
4点:あまりべたつかない
3点:どちらとも言えない
2点:ややべたつく
1点:べたつく
6名の平均数値と、各平均点に基づいて以下の基準で評価した結果を表5に示す。
◎4点以上
〇3.5点以上4点未満
△3点以上3.5点未満
×3点未満
実施例及び比較例の組成物の使用感評価の結果及びコレステロール及び/又はフィトステロール析出抑制確認試験の結果を合わせて表に示す。
[使用性評価]
<チューブからの出しやすさ>
下記表6に示す処方の組成物を調製し、得られた組成物を、吐出径5mmのチューブ容器に充填し、チューブからの出しやすさについてパネラー6名が下記の評価基準に従って評価した。
3点:チューブから出しやすい
2点:チューブからやや出しやすい
1点:チューブから出しにくい
スコアの平均点と、各平均点に基づいて以下の基準で評価した結果を表8に示す。
◎2.5点以上
〇2点以上2.5点未満
×2点未満
実施例及び比較例の組成物の使用性評価の結果及びコレステロール及び/又はフィトステロール析出抑制確認試験の結果を合わせて表6に示す。
[安定性試験]
表4〜表9に示す組成の外用組成物を常法に従って調製した。その後、これらの外用組成物を透明のねじ口ガラスビンに充填し、25℃又は4℃、40℃で2週間静置させて保管した。各試験製剤の評価は、製造中のA)成分の溶解性、製造直後の製剤の状態(析出)および経時安定性(析出・分離)にて判定を行った。
(製造中の油相の溶解性)
被験試料の油相の製造中の溶解性を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
〇異常なし
△溶け残りがわずかにみられる
×溶け残りがみられる
(製造直後の製剤)
被験試料を製造した直後の製剤の状態を目視とマイクロスコープ(KEYENCE社 VH-Z500R)の倍率500倍にて観察し、以下の基準で評価した。
〇異常なし
△析出がわずかにみられる
×析出がみられる
(経時安定性)
被験試料を4℃または25℃に2週間放置後室温に戻し、製剤の状態を目視とマイクロスコープ(KEYENCE社 VH-Z500R)の倍率500倍にて観察し、以下の基準で評価した。
〇異常なし
△わずかに分離もしくは析出がみられる
×分離もしくは析出がみられる
比較例2−4と比較例2−5は、粘度測定条件の400Pa・sを超えており、上記粘度計では測定ができなかった。粘度が高い製剤は、一般的に、例えば、容器をチューブやボトルにした場合、容器からの吐出面、使用感の面で悪くなることが知られているが、(B)として高級アルコールを配合した実施例では、コレステロールの濃度が3質量%以上の場合には、(B)成分の高級アルコール未配合の処方よりも粘度の上昇が抑えられていることが分かった。その傾向を模式的に図2に表す。
高濃度のコレステロールを配合しながらも、使用感の優れた組成物を提供できるという本発明の効果は、コレステロールの濃度が3質量%以上の場合において特に顕著であった。すなわち、実施例の外用組成物は、3質量%、5質量%、8質量%、10質量%という高いコレステロールを配合しながらも、粘度上昇が有意に抑制され、簡易な粘度計における測定も可能なほどの範囲であった。実施例の外用組成物のように、10質量%もの高い濃度のコレステロールを含有しながら、安定でかつ400Pa・sを上限とする粘度計でも測定できる範囲内の粘度の製剤に設計できることは、驚くべき極めて顕著な効果と言える。
コレステロールを3質量%配合した実施例3−1〜3−2の組成物と、比較例3−1〜3−3の組成物を比べると、(B)成分として高級アルコールを配合せず、コレステロールを溶解させるために多量の溶媒を用いた比較例の組成物では満足な使用感は実現できなかった。また、メチルポリシロキサンの配合量が30%の比較例3−2の組成物でも満足な使用感は得られなかった。このことから、C成分の配合量は適量の範囲が存在することが分かった。コレステロールの配合量が5質量%の実施例3−3〜3−4及び比較例3−4〜3−5の組成物を比較すると、3質量%の際と同様、コレステロールの溶解に多量の溶媒を必要とした比較例の組成物では使用感が悪くなることが分かった。また、コレステロールの配合量が8質量%、10質量%と増えても(B)成分として高級アルコールを配合した実施例の組成物では良好な使用感の製剤を調製することができることが分かった。
コレステロールを10質量%配合している実施例4‐3、比較例4‐2の組成物を比較すると、コレステロールを溶解するために多量の溶媒を配合した比較例の組成物に比べ、高級アルコールを配合して溶媒の量を減らしている実施例の組成物の方がチューブから出やすいという結果だった。コレステロール8質量%の濃度の条件においても、高級アルコールを配合している実施例4‐2の組成物の方が比較例4‐1に比べてチューブから出やすくなるという結果だった。コレステロールの濃度が高くなるほどチューブからは出にくくなるため、5質量%濃度の実施例4‐1においても、当然チューブからは出やすいという結果であった。これによりコレステロールを高級アルコール、高級脂肪酸と合わせることで、抗炎症成分として効果のあるコレステロールを容易に高濃度配合することが可能となり、またその製剤は使用性にも優れ、また様々な使用感にも柔軟に対応させることが可能となった。
[硬さ評価]
(硬さ試験)
Anton Paar MCR102を用いて、特定の温度(4℃または25℃)で1分間恒温化したのち、ひずみ(%)を変化させた際の貯蔵弾性率、損失弾性率(Pa)の値を測定した。測定は17ポイント測定でローターはPP25を用いた。ひずみと貯蔵弾性率、損失弾性率(Pa)の結果を図3に示す。
ひずみを増加させていった際に、貯蔵弾性率と損失弾性率が交わる点で、製剤に流動性が生じるため、貯蔵弾性率と損失弾性率の交点でのひずみ値(γ)が小さいほど、チューブからの吐出性や製剤の伸びに優れていると言える。
コレステロールを10質量%配合した実施例3−6の組成物と比較例4‐2の組成物を比較すると、実施例の組成物の方が貯蔵弾性率と損失弾性率の交点のひずみ値(γ)が小さいため、この点から実施例の組成物の方が使用性に優れていると言え、発明の効果が生じていることがわかる。
実施例で示される組成物は、コレステロール及び/又はフィトステロールの析出抑制が達成されていた。リン酸セチルを用いて製造した比較例5−1〜5−3の組成物において、(B)成分を用いずにスクワラン及び水素添加大豆リン脂質または極性油(サラシミツロウ、トリ2−エチルヘキサンサングリセリル)を溶媒、安定化剤として用いた場合には、いずれも油相の溶解が不十分でかつ製造直後に析出が見られた。比較例5−4では、コレステロールの溶解のために多量のステアリン酸ソルビタンを配合することにより、製造時および直後の析出はなかったものの、経時安定性に欠ける結果となった。ノニオン系の界面活性剤を用いて製造した比較例6−1〜6−4の組成物において、同様に(B)成分を用いずに検討したところ、比較例6−1のスクワランとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60とステアリン酸ソルビタンのみでは油相の溶解が不十分でかつ製造直後に析出が見られた。次に比較例6−2でステアリン酸ソルビタンを多量に配合したところ、先ほどと同様に製造時および直後の析出はなかったものの、経時安定性に欠ける結果となった。さらに(A)成分が8質量%又は10質量%の場合には、ステアリン酸ソルビタンを多量に配合しても製造時および製造直後から溶解がやや不十分なため析出が見られた。極性油を溶媒としてコレステロールを溶解させて製剤化した比較例5−2の組成物と、界面活性剤、液状油を多量に含有することでコレステロール10質量%を配合した比較例6−4の組成物においては、25℃2週間で分離が見られた。比較例5‐4以外のすべての比較例については4℃2週間で析出が見られ、そのうちほとんどの比較例の組成物で、25℃2週間においても析出が見られた。実施例の組成物については、安定性面での問題は見られず、高濃度のコレステロールを(B)成分を用いることで、より少ない溶媒量で、安定的に溶解できていることが確認できた。なお、比較例の組成物で、25℃での安定性の面での問題が比較的少ない比較例の組成物では、表5又は表6に示す通り、べたつき、肌なじみの悪さ、使用性の面での問題が生じており、また製造時に溶解せず、直後に析出が見られた比較例5−1〜5−3については、析出によってその使用感は到底許容できるものではなく、実施例のようにコレステロールを安定化して溶解配合させることは重要であると考えられた。
図4に実施例の組成物の製造直後のマイクロスコープ画像を示す。さらに、図5に、比較例の組成物の製造直後のマイクロスコープ画像を示す。図6及び図7では、経時安定性で析出が見られた比較例の組成物のマイクロスコープ画像を示す。析出部位は→で記載した。さらに、図6は、4℃2週間保存後の比較例の組成物のマイクロスコープ画像であり、図7は、25℃2週間における、比較例の組成物のマイクロスコープ画像である。明らかに、比較例の組成物においては、目視のみではなく、マイクロスコープで明確に区別し得る析出が見られることが確認できた。
表4〜9、及び図4〜7に示す安定性試験の結果から、実施例の外用組成物が、4℃という低温から、25℃、及び40℃という幅広い温度帯で、析出が抑制され、安定であることがわかった。この結果から、実施例の外用組成物が、チューブやディスペンサーなどの吐出口が小さい容器に収容しても、使用性の良さを保持し得るものであることが示されている。
[バニシング評価]
人工皮革の2cm×2cmの面積の部分に対し、各試験製剤を適量(約20mg)塗布し、指で塗り伸ばした際の白残りする様子を観察し、以下の基準で評価した。
〇白残りしない
△やや白残りする
×白残りする
図9に、バニシング試験に供した実施例および比較例の組成物の評価結果の写真を示す。実施例7−1は比較例7−1に比べて、白残りしないことが分かった。白残りすることは一般的になじみの悪さにつながるため、使用感の良好なサンプルを作るにあたっては、C成分としてジメチコンを配合することが望ましいことが分かった。
以下の製剤例に示す組成物を調製する。数値はすべて質量%を表す。
(製剤例)

Claims (9)

  1. (A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;
    (B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸;及び
    (C)シリコーン油20質量%以下
    を含有する外用組成物。
  2. 前記(C)成分が、ジメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、及びシクロペンタシロキサンからなる群より選択される1種以上である、請求項1記載の外用組成物。
  3. さらに(D)多価アルコールを含有する、請求項1又は2記載の外用組成物。
  4. 界面活性剤の総含有量が15質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項記載の外用組成物。
  5. 油性成分の総含有量が40.1質量%以下である、請求項1記載の外用組成物。
  6. 皮膚に塗布するための皮膚外用組成物である、請求項1〜5のいずれか1項記載の外用組成物。
  7. 水中油(O/W)型クリーム剤である、請求項1〜6のいずれか1項記載の外用組成物。
  8. (A)コレステロール及び/又はフィトステロール3質量%以上;
    (B)炭素数12〜22の高級アルコール及び/又は炭素数12〜22の高級脂肪酸から選ばれる少なくとも1種;及び
    (C)シリコーン油
    を併用することによる、外用組成物の使用感を向上させる方法。
  9. 前記使用感の向上が、展延性の向上である、請求項8記載の方法。
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