JP3783722B2 - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は光記録媒体に関し、レーザー光により記録できる光記録媒体の製造方法に関する。
近年、高密度記録のため、レーザー光の発振波長の短波長化が注目され、780nm、830nmよりも短波長のレーザー光で記録再生可能な光記録媒体が求められている。かかる状況においては、さまざまな記録媒体があるが、その中で、有機色素系光記録媒体は安価でプロセス上容易であるという特長を有する。
このような短波長用途の有機色素媒体の色素としては、シアニン等が提案されており、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等がある。記録部では、780nmでのCD−Rと同様に、色素の熱分解による光学定数と膜厚の減少と基板の軟化による変形等が生じていると考えられる。
特開平6−336086号公報 特開平7−161068号公報 特開平7−262604号公報 特開平7−125441号公報 特開平7−266705号公報
上記の従来技術においては、記録時に、色素の分解のみか、基板の変形の両方により記録変調度を得ているが、記録部の変形が大きく、溝上記録の場合には隣接の溝間部に及ぶ大きなビットが形成されるため、クロストークが問題となる。
本発明者らは、高密度記録を実現されるために良好な微小記録部を形成しうる媒体を鋭意検討した結果、本発明に到達した。
本発明の要旨は、透明基板上に、少なくとも、有機色素を含有する記録層、金属反射層、保護層の順に積層した光記録媒体において、記録層が下記の(1)〜()の条件を満たす、含金属アゾ系色素である主成分色素Aと、化合物Bとを混合して形成されることを特徴とする光記録媒体の製造方法に存する。
(1)色素Aが、窒素中で10℃/分で昇温した示差熱天秤法による熱重量分析で、主減量過程での温度上昇に対する減量の傾きが0.5%/℃〜3%/℃で、かつ、主減量過程での減量が総重量の40%〜55%であるか、あるいは、主減量過程での減量の傾きが3%/℃〜4.15%/℃で、かつ、主減量過程での減量が総重量の30%以上50%未満であること。
(2)化合物Bが、窒素中で10℃/分で昇温した示差熱天秤法による熱重量分析で、主減量過程での減量の傾きが10%/℃以上であり、かつ、主減量過程での減量が総重量の55%以上である、下記一般式下記一般式〔1〕または〔2〕で示される構造式であらわされる有機色素であること。
Figure 0003783722
(式中、X=CH 3 、C(CH 3 3 、C 2 5 、C 3 7 、C 4 9 等の炭素数1〜7のアルキ
ル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基、SR 3 、OR 3 (Rは炭素数1から7の置換基を有していても構わないアルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を表す)であり、Yは、ヒドロキシル基、スルホン酸誘導基であり、Zは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基であり、R 1 、R 2 は、炭素数1〜6のアルキル基、分岐アルキル基であり、M 2+ は、ニッケル、銅、コバルトの2価のイオンを示す。)
Figure 0003783722
(式中、X=CH 3 、C(CH 3 3 、C 2 5 、C 3 7 、C 4 9 等の炭素数1〜7のアルキ
ル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を表し、Yは、ヒドロキシル基であり、Zは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基であり、R 1 、R 2 は、炭素数1〜6のアルキル基、分岐アルキル基であり、M 2+ は、ニッケル、コバルト、銅の2価のイオンを示す。)
(3)色素Aの、溶液でのモル吸光係数εが5万以上の吸収で、透明基板上の膜の状態での記録再生光波長に最も近い分光吸収極大が、記録再生光波長よりも40〜60nm短
波長側にあること。
(4)化合物Bの膜としての記録再生光波長に最も近い吸収極大が、記録再生光波長よりも60nm以上短波長側にあること。
(5)窒素中で10℃/分で昇温した示差熱天秤法による熱重量分析で、主減量過程が開始される温度を主減量開始温度とした場合に、化合物Bの主減量開始温度が、色素Aの主減量開始温度の±100℃以内にあること。
但し、主減量過程とは、30℃〜600℃における15%以上の減量を伴う減量過程をいい、色素Aと化合物Bともに、主減量過程を1つ又は2つ有する。
主減量過程が2つ存在する場合には、「主減量過程での温度上昇に対する減量の傾き」又は、「主減量過程での減量の傾き」とは2つの主減量過程のうち傾きの大きい方の主減量過程をいい、「主減量過程での減量が総重量」とは2つの主減量過程のそれぞれでの減量の合計値をいう。
本件の製造方法によれば、記録層を構成する母体色素Aの熱特性と光学特性、及び、添加物の熱特性と光学特性が本件の条件を満たすため、反射率が高く、良好な短ビットを形成する短波長記録に好適な光記録媒体を得ることができる。
本発明における記録層は、記録用のレーザー光を吸収することによる昇温で減量し、膜厚が減少し、光学特性が変化することにより、戻り光の位相が変化し、反射率が変化したところを記録部とするものである。
本発明において、透明基板としてはポリカーボネート、ポリメタクリレート、非晶質ポリオレフィン等の樹脂やガラス等の公知のものが用いられ、サーボ用の案内溝を有している。その溝は、深さは、通常100〜200nm、好ましくは、140〜180nmで、溝幅は、通常0.3〜0.4μm、トラックピッチは、通常0.7〜1.0μmであり、溝形状はU字溝が好ましい。溝の深さは、100nm未満の場合には、記録時に十分な変化がおきず、十分な記録変調度が得られない場合がある。200nmを越えると、溝部の溝間部の反射率差が大きすぎるため、溝上記録の場合には反射率が低くなりすぎるので良くない。溝幅は、0.3μm未満には十分なトラッキングエラー信号振幅を得ることが困難となる恐れがある上に、基板の溝転写率が低くなるため好ましくない。また、0.4μmを越える溝幅の場合には、記録した時に記録部が横に広がりやすくなるので好ましくない。トラックピッチは、高容量化の用途には、0.7〜1.0μmが好ましい。なお、溝形状は、1μmピッチの場合には、He−Cdレーザーによる光学測定により求め、それよりもトラックピッチが狭い場合には、STMやAFMでプロファイルを測定して求める。なお本件に関しては、STMで求めた。
記録層は、通常、有機色素等をエタノール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、ジアセトンアルコール、フッ素系アルコール等の溶媒に溶かした溶液をスピンコートして得られる。この溶媒としては、沸点が100〜150℃である溶媒で屈折率nが3以上のフッ素系アルコール、すなわち、1H,1H,3H−テトラフルオロプロパノール、1H,1H,5H−オクタフルオロペンタノール、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブタノール等が好ましく用いられる。沸点が100℃未満の場合には、スピンコート時に溶媒が速く気化するため、ディスクの半径40mmより外周側に塗布液がゆきつかず、半径方向の膜厚分布が極めて大きくなり、良好な特性が得られないことがあるので好ましくない。また、沸点が150℃を越える場合には、蒸発に時間がかかる上に、膜中に溶媒が残留しやすく、この様な場合には、良好な記録ジッターが得られないことが多いので好ましくない。膜厚は溝部で60〜180nm程度が好ましい。60nm未満では薄すぎて良好な記録感度が得られない恐れがある。また、180nmを越えると、記録部の横方向、スキャン方向への変形が大きくなるため、クロストークやジッターが大きくなるため好ましくない。また、塗布膜の溝深さが50〜180nmであり、U字型であることが好ましい。この溝深さが50nm未満であると、トラッキングエラー信号振幅が十分に得られなくなり、また、180nmを越える場合には溝部の膜厚が薄すぎるため、十分な記録変調度が得られない恐れがある。
光学記録に用いられる有機色素としては、フタロシアニン系色素、シアニン色素、含金属アゾ系色素や、ジベンゾフラノン系、含金属インドアニリン等が提案されているが、記録層を構成する有機色素の熱的特性は記録特性に大きく影響する。短波長用途として充分な特性を得るためには、熱重量分析における、主減量過程での減量が、温度に対してシャープであることが必要である。なぜならば、主減量過程の反応により、有機色素膜は分解し、膜厚の減少と光学定数の変化をおこす。その結果、光学的な意味でのビット(記録部)が形成される。この時、主減量が温度に対して緩慢である場合、すなわち、広い温度範囲にわたって減量が起こる場合には、記録層の光学変化と膜厚の変化が広い領域にわたって形成されることになる。高密度対応のビット長記録の場合にはビット同志が重なりあうためジッター、ビットの分解能が悪くなり、極めて不利である。それ故、温度に対して、急峻な減量を起こす色素が求められるのである。減量の過程が2段階になっている色素を用いた場合も、同様な理由で不利である。しかしながら、様々な骨格の有機色素の中で、減量の傾きが20%/℃以上のものは多くなく、さらに、その色素単独で良好な記録特性を得るためには満たすべき光学特性条件があり、この両面を満たす色素はさらに希少なものとなる。そこで本発明は、光学定数は色素Aで満たし、色素Aの熱特性の不足分を化合物Bで補う。
色素Aの満たすべき条件の1つとして、溶液でのモル吸光係数εが5万以上の吸収のうちで最も長波長側の吸収に対応する、透明基板上の膜の状態での記録再生光波長に最も近い短波長側の分光吸収極大が、記録再生光波長よりも40〜60nm短波長側であることがある。さらに、膜の屈折率nが記録再生光波長±5nmで2〜3であり、消衰係数kが0.03〜0.15である色素が好ましい。また色素Aの熱特性は、窒素中で10℃/分で昇温した熱重量分析で、主減量過程での温度に対する減量の傾きが0.5〜3%/℃で、かつ、その過程での減量が総重量の40%〜55%であるか、あるいは、主減量過程での温度に対する減量の傾きが3〜4.15%/℃で、かつ、主減量過程での減量が総重量の30%以上50%未満である。この範囲をはずれると、いかに良好な化合物Bを添加しても効力が発揮されず、十分な記録特性の改善が得られない。色素Aとしては上記減量の傾きがより大きく、かつ、減量%がより大きいものほど、本件の目的でのディスクとして良好な記録特性が得られる可能性が大きい。また、主減量開始温度は200℃〜340℃が好ましい。なお、本発明では、いくつかの減量過程のうちで減量が15%以上の過程を主減量過程と呼ぶ。
一方、化合物Bは、膜としての分光吸収極大が、記録再生光波長よりも60nm以上短波長側であれば良い。化合物Bがかかる条件を満たせば、化合物Bを混ぜて記録膜を形成した場合、色素Aの光学的効果を阻害せずにすむ。すなわち、ディスクの反射率を低下させたり、記録信号振幅が十分得られなかったりする心配がなくなる。また、化合物Bの満たすべき熱特性は、窒素中で10℃/分で昇温した熱重量分析で、主減量過程での減量の傾きが10%/℃以上であり、かつ、主減量過程での減量が総重量の55%以上であればよい。化合物Bの主減量開始温度は、色素Aよりも高くても低くても良いが、色素Aのそれよりも±100℃以内であることが好ましい。この範囲をはずれると、化合物Bの効果が得られない恐れがある。なお、化合物Bは、その主減量過程で、発熱しても吸熱してもよい。化合物Bの減量の傾き、減量%について、上記範囲をはずれると、添加物としての化合物Bの効果が発揮されない。
本発明において、減量の傾きは、以下の如くして求める。(図1を参照。)
質量M0 の有機色素を窒素中で10℃/分で昇温する。昇温に従って、質量は当初微量ずつ減少し、ほぼ直線a−bの減量線を描き、ついで急激に減量し始め、15%以上の減量をほぼ直線d1−d2に沿って減量する。これが主減量過程であり、主減量開始温度は、T1のことである。その後、ほぼ直線c−cで示される減量過程におちつく。直線d1
2と直線c−cとの交点における温度をT2、重量をm2とし、初期重量をm1とすれば、ここでいう減量の傾きとは、
Figure 0003783722
で示される値で、総重量に対する減量%は、
Figure 0003783722
で示される値である。なお、図2に示されるような場合には、主減量過程の減量
の傾きは
Figure 0003783722
とし、総重量に対する減量%は、
Figure 0003783722
で示される値とする。 但し、主減量過程とは、30℃〜600℃における15%以上の減量を伴う減量過程をいい、色素Aと化合物Bともに、主減量過程を1つ又は2つ有する。
主減量過程が2つ存在する場合には、「主減量過程での温度上昇に対する減量の傾き」又は、「主減量過程での減量の傾き」とは2つの主減量過程のうち傾きの大きい方の主減量過程をいい、「主減量過程での減量が総重量」とは2つの主減量過程のそれぞれでの減量の合計値をいう。
さらに、色素Aに対する化合物Bの重量比は、90:10〜70:30が好ましい。色素Aの具体例としては、次の色素が挙げられる。

Figure 0003783722

Figure 0003783722

Figure 0003783722

Figure 0003783722
化合物Bとしては例えば次の化合物が挙げられる。
Figure 0003783722
Figure 0003783722
Figure 0003783722
金属反射層は、記録層を透過したレーザー光を効率良く反射する金属膜であり
、600nm〜700nmで反射率が低下しないために、記録再生波長±5nm
の波長領域の光の屈折率が0.1〜0.2、消衰係数kが3〜5であるものが好
ましい。好ましい金属反射膜として、金を主成分とした金属反射膜や、銀を主成
分とした金属反射膜が例示できる。特に銀を主成分とした金属反射膜が好ましい
。また、対候性の向上のために、銀に、ロジウム、パラジウム、白金、チタン、
モリブデン、ジルコニウム、タンタル、タングステン、バナジウム等の添加元素
を5原子%以下の範囲で加えてもよい。金属反射層の膜厚は、好ましくは80n
m以上で、記録層の変形を抑制しすぎたり、記録感度を悪化させすぎない程度の
膜厚が好ましい。
本発明の光学記録媒体においては、反射層の上に保護層を積層し、記録部の金
属反射層の穴の発生を防止したり、変形の非対称性を抑制する効果を有している
。保護層としては紫外線硬化接続が好ましい。また、通常は、1μm以上、好ま
しくは3μm以上の膜厚にして、酸素による硬化抑制等がおこらないようにする
溝深さ180nm、溝幅(溝の半値幅)0.37μm(0.9μmピッチ)の
U字案内溝を有するポリカーボネート基板上に下記構造式〔3〕
Figure 0003783722
で示される含金属アゾ色素0.0495g(以下色素A1と称する)と、下記構
造式〔4〕
Figure 0003783722
で示される含金属アゾ色素0.0055g(以下化合物B1と称する)をオクタ
フルオロペンタノール(OFP)5gに溶解し(色素A1:化合物B1=90:
10)、800rpmでスピンコートし、80℃のオーブンで1時間アニール処
理し、記録層とした。この色素A1の減量特性は図1に示されるタイプであり、
主減量過程での総減量が34%で、温度差が8.2℃で、減量の傾きは4.15
%/℃であった(主減量開始温度は247℃)。また、化合物B1の減量特性は
、図3に示されるものであり、極めて急峻な減量の傾き、大きな減量%を示し、
主減量過程での総減量が58%で、温度差が3.1℃で、減量の傾きは18.7
%/℃であった(主減量開始温度は242℃)。主減量過程では、発熱性を示し
た。なお、熱重量分析はセイコー電子工業製の示差熱天秤(「SSC5200H
」シリーズ「TG−DTA−320」)を用いて測定した。
この記録層の上に金を100nmの厚さだけスパッタし、その上にUV硬化樹
脂(大日本インキ製「SD−318」)を約3μmスピンコートして紫外線ラン
プで硬化してディスクを作製した。このディスクを680nmの半導体レーザー
評価機(開口数NA=0.6)で、線速3m/sで溝上に記録したところ、再生
パワー0.7mW、記録周波数3MHz、duty比25%、記録パワー10m
WでC/N55dB、変調度40%、反射率60%であった。さらに記録パワー
を変化させ、CD−Rの4倍速EFM信号(n−1)Tを入力し、4.8m/s
、4.0m/s、3.8m/sの線速度で記録したところ(以下、EFM信号特
性、という)、すべての線速度で3T記録部のジッターが最小値で6nsという
、ビット間の良好な分解能が得られた(最短マーク長0.66μm)。以下では
、この線速度の範囲で最も厳しい3.8m/sの線速度での最短マーク長(3T
信号に相当するもの)が、如何に計算値に近く小さい値であるか、そのジッター
がいかに小さいかで、その分解能を判断できる。この実測マーク長が計算値に近
く短いほど、さらに、そのジッターが小さいほど、高密度記録で良好な特性を示
すということである。なお、記録膜の膜厚は約120nmであり、塗布膜の溝深
さはSTMで140nmのU字型であった。色素A1の膜の吸収極大(εが9万
)は619nmであり、化合物B1の膜としての吸収極大は547nmであった
実施例2〜、比較例1〜6、参考例1〜2
以下の実施例、比較例、参考例で用いた基板、UV硬化樹脂層はすべて実施例1と同様であり、実施例4を除いては反射層が金100nmであり(実施例4は、銀100nm)、記録条件はすべての例で全く同様とし、色素Aと化合物Bを表−2のとおりに変更した。本件のすべての例において、3m/s、3MHz、duty比25%での記録において、C/Nは53dB以上、記録変調度40%以上であった。また、各ディスクの反射率は40%〜60%であった。表−1に各例の色素Aと化合物Bの膜の吸収極大と熱特性の値を示し、表−2に各例のAとBの比率、記録層の膜厚、3.8m/sでのEFM記録の3Tジッターの最小値と、その時のマーク長(ビット長)の値を示す。なお、各例で用いた色素Aと化合物Bの構造式を以下に示し、化合物Bの熱特性を示す示差熱天秤のチャートを図3〜図8に示す。表−2に示すように、熱特性の良好な色素を母体(色素A)とするほど、最短マーク長が小さくなり、さらに、そのジッターも小さくなり、高密度記録媒体としての特性のよりいっそうの向上が期待できる。

Figure 0003783722

Figure 0003783722
Figure 0003783722
Figure 0003783722
本発明によれば、記録層を構成する母体色素Aの熱特性と光学特性、及び、添加物の熱特性と光学特性が本件の条件を満たすため、反射率が高く、良好な短ビットを形成する短波長記録に好適な光記録媒体を得ることができる。
有機色素の主減量過程、主減量過程の総減量、減量の傾きを求める方法を説明するための示差熱天秤のチャート図。 図1と異なる、有機色素の主減量過程、主減量過程の総減量、減量の傾きを求める方法を説明するための示唆熱天秤のチャート図。 化合物B1の減量特性を示す示差熱天秤のチャート図。 化合物B2の減量特性を示す示差熱天秤のチャート図。 化合物B3の減量特性を示す示差熱天秤のチャート図。 化合物B4の減量特性を示す示差熱天秤のチャート図。 化合物B5の減量特性を示す示差熱天秤のチャート図。 化合物B6の減量特性を示す示差熱天秤のチャート図。

Claims (5)

  1. 透明基板上に、少なくとも、有機色素を含有する記録層、金属反射層、保護層の順に積層した光記録媒体において、記録層が下記の(1)〜()の条件を満たす、含金属アゾ系色素である主成分色素Aと、化合物Bとを混合して形成されることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
    (1)色素Aが、窒素中で10℃/分で昇温した示差熱天秤法による熱重量分析で、主減量過程での温度上昇に対する減量の傾きが0.5%/℃〜3%/℃で、かつ、主減量過程での減量が総重量の40%〜55%であるか、あるいは、主減量過程での減量の傾きが3%/℃〜4.15%/℃で、かつ、主減量過程での減量が総重量の30%以上50%未満であること。
    (2)化合物Bが、窒素中で10℃/分で昇温した示差熱天秤法による熱重量分析で、主減量過程での減量の傾きが10%/℃以上であり、かつ、主減量過程での減量が総重量の55%以上である、下記一般式下記一般式〔1〕または〔2〕で示される構造式であらわされる有機色素であること。
    Figure 0003783722
    (式中、X=CH 3 、C(CH 3 3 、C 2 5 、C 3 7 、C 4 9 等の炭素数1〜7のアルキ
    ル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基、SR 3 、OR 3 (Rは炭素数1から7の置換基を有していても構わないアルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を表す)であり、Yは、ヒドロキシル基、スルホン酸誘導基であり、Zは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基であり、R 1 、R 2 は、炭素数1〜6のアルキル基、分岐アルキル基であり、M 2+ は、ニッケル、銅、コバルトの2価のイオンを示す。)
    Figure 0003783722
    (式中、X=CH 3 、C(CH 3 3 、C 2 5 、C 3 7 、C 4 9 等の炭素数1〜7のアルキ
    ル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を表し、Yは、ヒドロキシル基であり、Zは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基であり、R 1 、R 2 は、炭素数1〜6のアルキル基、分岐アルキル基であり、M 2+ は、ニッケル、コバルト、銅の2価のイオンを示す。)
    (3)色素Aの、溶液でのモル吸光係数εが5万以上の吸収で、透明基板上の膜の状態での記録再生光波長に最も近い分光吸収極大が、記録再生光波長よりも40〜60nm短波長側にあること。
    (4)化合物Bの膜としての記録再生光波長に最も近い吸収極大が、記録再生光波長よりも60nm以上短波長側にあること。
    (5)窒素中で10℃/分で昇温した示差熱天秤法による熱重量分析で、主減量過程が開始される温度を主減量開始温度とした場合に、化合物Bの主減量開始温度が、色素Aの主減量開始温度の±100℃以内にあること。
    但し、主減量過程とは、30℃〜600℃における15%以上の減量を伴う減量過程をいい、色素Aと化合物Bともに、主減量過程を1つ又は2つ有する。
    主減量過程が2つ存在する場合には、「主減量過程での温度上昇に対する減量の傾き」又は、「主減量過程での減量の傾き」とは2つの主減量過程のうち傾きの大きい方の主減量過程をいい、「主減量過程での減量が総重量」とは2つの主減量過程のそれぞれでの減量の合計値をいう。
  2. 記録再生光波長が600〜700nmであり、色素Aに対する化合物Bの重量比が90:10〜70:30であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 基板の案内溝のトラックピッチが0.7〜1.0μmであり、溝深さが100nm〜200nmで、溝幅(溝深さが半分になるところの溝幅)が0.3〜0.4μmであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  4. 金属反射層が銀を主成分とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  5. 保護層が紫外線硬化樹脂である請求項1〜のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110441657A (zh) * 2019-08-22 2019-11-12 深圳华工能源技术有限公司 配用电系统故障录波方法、装置及存储介质

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