JP2005170045A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録層に次の条件を満たす金属アゾ系色素のAとBとを混合して使用する。(1)Aを窒素中で昇温(10℃/分)した時の主減量過程での減量が40%〜55%で減量勾配が0.5%/℃〜3%/℃である。(2)Bが同条件の昇温で減量が55%以上であり減量勾配が10%/℃以上であること。(3)Aの、溶液でのモル吸光係数が5万以上で、膜状態で再生光波長に最も近い分光吸収極大が、再生光波長より40〜60nm短波長側にあること。(4)Bの、膜状態での再生光波長に最も近い分光吸収極大が、再生光波長よりも60nm以上短波長側にあること。(5)化合物Bの主減量開始温度が、色素Aの主減量開始温度の±100℃以内にあること。
【選択図】なし
Description
このような短波長用途の有機色素媒体の色素としては、シアニン等が提案されており、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等がある。記録部では、780nmでのCD−Rと同様に、色素の熱分解による光学定数と膜厚の減少と基板の軟化による変形等が生じていると考えられる。
本発明の要旨は、透明基板上に、少なくとも、有機色素を含有する記録層、金属反射層、保護層の順に積層した光記録媒体において、記録層が下記の(1)〜(4)の条件を満たす、含金属アゾ系色素である主成分色素Aと、化合物Bとを混合して形成されることを特徴とする光記録媒体の製造方法に存する。
(2)化合物Bが、窒素中で10℃/分で昇温した熱重量分析で、主減量過程での減量の傾きが10%/℃以上であり、かつ、主減量過程での減量が総重量の55%以上であること。
(3)色素Aの、溶液でのモル吸光係数εが5万以上の吸収で、透明基板上の膜の状態での記録再生光波長に最も近い分光吸収極大が、記録再生光波長よりも40〜60nm短波長側にあること。
(4)化合物Bの膜としての記録再生光波長に最も近い吸収極大が、記録再生光波長よりも60nm以上短波長側にあること。
(5)化合物Bの主減量開始温度が、色素Aの主減量開始温度の±100℃以内にある
こと。
但し、主減量過程とは15%以上の減量を伴う減量過程をいい、色素Aと化合物Bともに、主減量過程を1つ又は2つ有する。
主減量過程が2つ存在する場合には、「主減量過程での温度上昇に対する減量の傾き」又は、「主減量過程での減量の傾き」とは2つの主減量過程のうち傾きの大きい方の主減量過程をいい、「主減量過程での減量が総重量」とは2つの主減量過程のそれぞれでの減量の合計値をいう。
質量M0 の有機色素を窒素中で10℃/分で昇温する。昇温に従って、質量は当初微量ずつ減少し、ほぼ直線a−bの減量線を描き、ついで急激に減量し始め、15%以上の減量をほぼ直線d1−d2に沿って減量する。これが主減量過程であり、主減量開始温度は、T1のことである。その後、ほぼ直線c−cで示される減量過程におちつく。直線d1−
d2と直線c−cとの交点における温度をT2、重量をm2とし、初期重量をm1とすれば、ここでいう減量の傾きとは、
の傾きは
さらに、色素Aに対する化合物Bの重量比は、90:10〜70:30が好ましい。色素Aの具体例としては、次の色素が挙げられる。
、600nm〜700nmで反射率が低下しないために、記録再生波長±5nm
の波長領域の光の屈折率が0.1〜0.2、消衰係数kが3〜5であるものが好
ましい。好ましい金属反射膜として、金を主成分とした金属反射膜や、銀を主成
分とした金属反射膜が例示できる。特に銀を主成分とした金属反射膜が好ましい
。また、対候性の向上のために、銀に、ロジウム、パラジウム、白金、チタン、
モリブデン、ジルコニウム、タンタル、タングステン、バナジウム等の添加元素
を5原子%以下の範囲で加えてもよい。金属反射層の膜厚は、好ましくは80n
m以上で、記録層の変形を抑制しすぎたり、記録感度を悪化させすぎない程度の
膜厚が好ましい。
属反射層の穴の発生を防止したり、変形の非対称性を抑制する効果を有している
。保護層としては紫外線硬化接続が好ましい。また、通常は、1μm以上、好ま
しくは3μm以上の膜厚にして、酸素による硬化抑制等がおこらないようにする
。
U字案内溝を有するポリカーボネート基板上に下記構造式〔3〕
造式〔4〕
フルオロペンタノール(OFP)5gに溶解し(色素A1:化合物B1=90:
10)、800rpmでスピンコートし、80℃のオーブンで1時間アニール処
理し、記録層とした。この色素A1の減量特性は図1に示されるタイプであり、
主減量過程での総減量が34%で、温度差が8.2℃で、減量の傾きは4.15
%/℃であった(主減量開始温度は247℃)。また、化合物B1の減量特性は
、図3に示されるものであり、極めて急峻な減量の傾き、大きな減量%を示し、
主減量過程での総減量が58%で、温度差が3.1℃で、減量の傾きは18.7
%/℃であった(主減量開始温度は242℃)。主減量過程では、発熱性を示し
た。なお、熱重量分析はセイコー電子工業製の示差熱天秤(「SSC5200H
」シリーズ「TG−DTA−320」)を用いて測定した。
脂(大日本インキ製「SD−318」)を約3μmスピンコートして紫外線ラン
プで硬化してディスクを作製した。このディスクを680nmの半導体レーザー
評価機(開口数NA=0.6)で、線速3m/sで溝上に記録したところ、再生
パワー0.7mW、記録周波数3MHz、duty比25%、記録パワー10m
WでC/N55dB、変調度40%、反射率60%であった。さらに記録パワー
を変化させ、CD−Rの4倍速EFM信号(n−1)Tを入力し、4.8m/s
、4.0m/s、3.8m/sの線速度で記録したところ(以下、EFM信号特
性、という)、すべての線速度で3T記録部のジッターが最小値で6nsという
、ビット間の良好な分解能が得られた(最短マーク長0.66μm)。以下では
、この線速度の範囲で最も厳しい3.8m/sの線速度での最短マーク長(3T
信号に相当するもの)が、如何に計算値に近く小さい値であるか、そのジッター
がいかに小さいかで、その分解能を判断できる。この実測マーク長が計算値に近
く短いほど、さらに、そのジッターが小さいほど、高密度記録で良好な特性を示
すということである。なお、記録膜の膜厚は約120nmであり、塗布膜の溝深
さはSTMで140nmのU字型であった。色素A1の膜の吸収極大(εが9万
)は619nmであり、化合物B1の膜としての吸収極大は547nmであった
。
以下の実施例、比較例、参考例で用いた基板、UV硬化樹脂層はすべて実施例1と同様であり、実施例4を除いては反射層が金100nmであり(実施例4は、銀100nm)、記録条件はすべての例で全く同様とし、色素Aと化合物Bを表−2のとおりに変更した。本件のすべての例において、3m/s、3MHz、duty比25%での記録において、C/Nは53dB以上、記録変調度40%以上であった。また、各ディスクの反射率は40%〜60%であった。表−1に各例の色素Aと化合物Bの膜の吸収極大と熱特性の値を示し、表−2に各例のAとBの比率、記録層の膜厚、3.8m/sでのEFM記録の3Tジッターの最小値と、その時のマーク長(ビット長)の値を示す。なお、各例で用いた色素Aと化合物Bの構造式を以下に示し、化合物Bの熱特性を示す示差熱天秤のチャートを図3〜図8に示す。表−2に示すように、熱特性の良好な色素を母体(色素A)とするほど、最短マーク長が小さくなり、さらに、そのジッターも小さくなり、高密度記録媒体としての特性のよりいっそうの向上が期待できる。
Claims (6)
- 透明基板上に、少なくとも、有機色素を含有する記録層、金属反射層、保護層の順に積層した光記録媒体において、記録層が下記の(1)〜(4)の条件を満たす、含金属アゾ系色素である主成分色素Aと、化合物Bとを混合して形成されることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
(1)色素Aが、窒素中で10℃/分で昇温した熱重量分析で、主減量過程での温度上昇に対する減量の傾きが0.5%/℃〜3%/℃で、かつ、主減量過程での減量が総重量の40%〜55%であるか、あるいは、主減量過程での減量の傾きが3%/℃〜4.15%/℃で、かつ、主減量過程での減量が総重量の30%以上50%未満であること。
(2)化合物Bが、窒素中で10℃/分で昇温した熱重量分析で、主減量過程での減量の傾きが10%/℃以上であり、かつ、主減量過程での減量が総重量の55%以上であること。
(3)色素Aの、溶液でのモル吸光係数εが5万以上の吸収で、透明基板上の
膜の状態での記録再生光波長に最も近い分光吸収極大が、記録再生光波長よりも
40〜60nm短波長側にあること。
(4)化合物Bの膜としての記録再生光波長に最も近い吸収極大が、記録再生
光波長よりも60nm以上短波長側にあること。
(5)化合物Bの主減量開始温度が、色素Aの主減量開始温度の±100℃以内にあること。
但し、主減量過程とは15%以上の減量を伴う減量過程をいい、色素Aと化合物Bともに、主減量過程を1つ又は2つ有する。
主減量過程が2つ存在する場合には、「主減量過程での温度上昇に対する減量の傾き」又は、「主減量過程での減量の傾き」とは2つの主減量過程のうち傾きの大きい方の主減量過程をいい、「主減量過程での減量が総重量」とは2つの主減量過程のそれぞれでの減量の合計値をいう。 - 記録再生光波長が600〜700nmであり、色素Aに対す
る化合物Bの重量比が90:10〜70:30であることを特徴とする請求項1
に記載の光記録媒体の製造方法。 - 基板の案内溝のトラックピッチが0.7〜1.0μmであり
、溝深さが100nm〜200nmで、溝幅(溝深さが半分になるところの溝幅
)が0.3〜0.4μmであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に
記載の光記録媒体の製造方法。 - 化合物Bが、下記一般式〔1〕または〔2〕で示される構造
式であらわされる有機色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
に記載の光記録媒体の製造方法。
ル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基、SR3、OR3(Rは炭素数1から7の置換基を有していても構わないアルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を表す)であり
、Yは、ヒドロキシル基、スルホン酸誘導基であり、Zは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基であり、R1、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、分岐アルキル基であり、M2+は、ニッケル、銅、コバルトの2価のイオンを示す。)
ル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基を表し、Yは、ヒドロキシル基であり、Zは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基であり、R1、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、分岐アルキル基であり、M2+は、ニッケル、コバルト、銅の2価のイオンを示す。) - 金属反射層が銀を主成分とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
- 保護層が紫外線硬化樹脂である請求項1〜5のいずれか1項
に記載の光記録媒体の製造方法。
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