JP3781248B2 - 給紙トレイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタ等の給紙装置に用いる給紙トレイに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
端縁の一部にタブを突出形成したタブシートを、給紙トレイから給紙、搬送する場合、タブシートはタブ部分の揃えが難しく、従来の複写機やプリンタでは手差し給紙で送るのが普通であった。しかしながら近年、複写機やプリンタの用紙積載容量の増大に伴い、タブシートも1回のジョブで大量に使用したいとの要望が出てきている。このような場合、搬送の邪魔にならないように用紙の搬送方向で後方側にタブが位置するようにセットするのが普通である。
【0003】
一方、複数サイズの用紙を搬送可能な、いわゆるユニバーサルトレイが多く用いられるようにもなってきている。このユニバーサルトレイでは、複数種類の用紙サイズに対応するために、用紙の搬送方向後方端(以下単に後端という。)を押さえるエンドフェンスを位置可変に設けている。このエンドフェンスの長さ、すなわち積載する用紙の搬送方向と直交する方向である幅方向の寸法は、最小サイズの用紙側面を押さえている状態でのサイドフェンスとの干渉を避けるため、最小サイズの用紙の幅寸法以下に規制される。このため一般的には、用紙の幅方向中央及びその近辺に対応する部位を押さえ得るように設けている。したがって、エンドフェンスに掛からないところにタブが位置してしまうタブシートもあり、このような場合用紙の後端が不揃いになってしまい、良好なガイドができなくなっていた。
【0004】
本発明はこのような従来の問題点にかんがみ、タブシートを普通の用紙と同等に大量供給できる給紙トレイを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の給紙トレイのうち請求項1に係るものは、上記目的を達成するために、画像形成装置に供給する用紙を積載し、積載した用紙のサイズに応じて位置変更可能な用紙の搬送方向後方側の端縁位置を規制するエンドフェンスを有する給紙トレイにおいて、上記エンドフェンスに着脱可能で略用紙幅の端縁ガイド部材を有することを特徴とする。
【0006】
同請求項2に係るものは、上記端縁ガイド部材が、上記エンドフェンスに装着した際に該エンドフェンスと、または上記エンドフェンスに装着していないときに給紙トレイ本体と、それぞれネジやナイラッチ等で結合するための取り付け穴を有することを特徴とする。
【0007】
同請求項3に係るものは、積載した用紙のサイズに応じて用紙の搬送方向側縁をガイドするサイドフェンスを有し、該サイドフェンスに、上記端縁ガイド部材を上記エンドフェンスに装着した際に、該装着した端縁ガイド部材の端部を係合可能な凹部を設けてなることを特徴とする。
【0008】
同請求項4に係るものは、上記端縁ガイド部材を上記エンドフェンスから外した際に、該端縁ガイド部材を収納する収納部を有することを特徴とする。
【0009】
同請求項5に係るものは、画像形成装置に供給する用紙を積載し、積載した用紙のサイズに応じて位置変更可能な用紙の搬送方向後方側の端縁位置を規制するエンドフェンスを有する給紙トレイにおいて、上記エンドフェンスが、上記エンドフェンス長を積載する用紙幅に応じて伸縮自在な補助フェンス部材を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1(A)、(B)は本発明に係る給紙トレイの第1実施形態を示す斜視図である。本実施形態の給紙トレイは、複数サイズの用紙を複写機やプリンタ等の画像形成装置へ供給するために、用紙側面を規制するために用紙の幅方向で移動可能なサイドフェンス1、2と、用紙後端を規制するエンドフェンス3を有するユニバーサルトレイである。エンドフェンス3は、サイドフェンス1、2の間の略中央に位置し、用紙の搬送方向に沿って移動可能となっている。図中4はトレイ本体を示す。
【0012】
図中5はタブシートで、サイドフェンス1、2の間に積載してあるが、本実施形態の給紙トレイは、タブ形成端縁6の幅方向の略全長をガイドできるように、タブ形成端縁6の略全長に対応する長さとした端縁ガイド部材7をエンドフェンス3に対して着脱可能に備えている。すなわちこの実施形態では、タブシート5を給紙する場合に端縁ガイド部材7をエンドフェンス3にセットしてタブ形成端縁6を略一様にガイドする。
【0013】
端縁ガイド部材7は、エンドフェンス3の頂部に上方から嵌着できるようにした取り付け部7aと、タブ形成端縁6の略全長に対応する長さのフェンス部7bとから構成してある。折り曲げ形成した取り付け部7aが構成するエンドフェンス3へのセット溝9の幅は、エンドフェンス3の厚さと隙間ばめ程度の公差関係としてあり、セット溝9の深さも嵌着に十分なものとしてある。もちろん、端縁ガイド部材7のセット強度は強い方が好ましいが、着脱性も考慮して弾性材料を利用したスナップフィットでも良い。
【0014】
図2は本発明に係る給紙トレイの第2実施形態を示す斜視図である。本実施形態の給紙トレイは、上記第1実施形態と同様の構成に加え、端縁ガイド部材7とエンドフェンス3をネジ10で結合できるように、取り付け部7aに取り付け穴11を設けてある。
【0015】
上述したようにエンドフェンス3の厚さと端縁ガイド部材7のセット溝9の幅が隙間ばめ程度の公差関係にあって、セット溝9の深さも十分にとってあれば多少のことでは外れないが、端縁ガイド部材7が外れてしまうことが懸念される場合には、ネジ10による締結で補強できるようになっている。なお端縁ガイド部材7の脱着性も考慮すると、工具を使わずに脱着できるナイラッチ等の締結部材が望ましい。また締結は端縁ガイド部材7とトレイ本体4の間で行ってもよい。
【0016】
図3は本発明に係る給紙トレイの第3実施形態を示す斜視図である。本実施形態の給紙トレイは、端縁ガイド部材7のフェンス部7bの用紙幅方向の全長を、タブシート5のタブ形成端縁6幅より少し長くするとともに、サイドフェンス1、2に溝13、13を設け、タブシート5を積載するときに、フェンス部7bの両端部をサイドフェンス1、2の溝13に嵌入させて取り付け得るように構成したものである。このようにすると端縁ガイド部材7をエンドフェンス3に装着した場合の強度アップを図ることができるが、端縁ガイド部材7のフェンス部7bの端部がサイドフェンス1、2を貫通するように構成すれば、対応できるタブシートサイズが増える。
【0017】
図4は本発明に係る給紙トレイの第4実施形態を示す斜視図である。本実施形態の給紙トレイは、端縁ガイド部材7を使用しない場合、通常の給紙に支障がないようにトレイ本体4に最大対応サイズ用紙14をセットした状態で、その外側の位置に端縁ガイド部材7の収納部15を設けたものである。収納部15は、端縁ガイド部材7のフェンス部7bを収納可能な溝状で、取り付け部7aはトレイ本体4の内壁側に嵌着するようになっている。なお第2実施形態と同様に取り付け部7aに取り付け穴を設けておき、収納時に締結用のネジ10やナイラッチを利用してもよい。
【0018】
図5(A)〜(C)は本発明に係る給紙トレイの第5実施形態を示す平面図(A)と斜視図(B、C)である。本実施形態の給紙トレイは、エンドフェンス3がタブシート5のタブ形成端縁6の全幅をガイドできるように略タブシート幅長まで伸長できる補助フェンス16、17を内蔵するようにしたものである。通常の用紙を給紙する場合は、補助フェンス16、17はエンドフェンス3内に収納しておけば、エンドフェンス3と両補助フェンス16、17の突出部分の幅の合計が最小サイズの用紙の幅より小さくなってサイドフェンス1、2の移動に干渉せず、タブシート5を給紙する場合には補助フェンス16、17を引き出してエンドフェンス面の全幅を伸長し、タブ形成端縁6を十分にガイドできるように構成してある。なお補助フェンス16、17の厚さは極力薄くして、エンドフェンス3のガイド面との間に段差が生じてもタブ紙5の位置規制に影響しないようにするとよい。
【0019】
図6は本発明に係る給紙トレイの第6実施形態を示す斜視図である。本実施形態の給紙トレイは、補助フェンス16、17の端部にそれぞれ支点19を中心に回動自在な補助プレート20を設け、この補助プレート20の端部をサイドフェンス1、2の溝13に嵌合させ得るようにして、フェンス16、17の強度補強としている。この例では、フェンス16、17をエンドフェンス3内へ収納可能にすることとサイドフェンス1、2まで到達可能にすることの両方が容易に実現できる。
【0020】
なお図5、図6の実施形態においては、小突起等によって補助フェンス16、17や補助プレート20が収納位置にあるときの移動止めとすると、トレイ本体の脱着の際にあばれることがないことはもちろん、引きだし、収納操作の際にクリック感を持たせることができて好ましい。
【0021】
【発明の効果】
請求項1に係る給紙トレイは、以上説明してきたように、タブシート等の端縁が不揃いな用紙をガイドできる略用紙幅長の端縁ガイド部材をエンドフェンスに着脱可能に設けるようにしたことにより、タブシートを搬送する際にエンドフェンスに端縁ガイド部材を取り付けて普通の用紙と同等にタブシートを大量供給でき、普通の用紙を送る場合は端縁ガイド部材を取り外せば用紙セット性は従来のユニバーサルトレイと同一にできるという効果がある。
【0022】
請求項2に係る給紙トレイは、以上説明してきたように、端縁ガイド部材に取り付け穴を設けたので、上記共通の効果に加え、ガイドフェンスに装着した場合に端縁ガイド部材とガイドフェンス、あるいは端縁ガイド部材と給紙トレイをネジやナイラッチ等で結合可能になり、タブシート積載部の強度アップが図れるとともに、この給紙トレイを画像形成装置にセットする際の衝撃によって端縁ガイド部材がずれたり、外れたりすることを防止できるようになるという効果がある。
【0023】
請求項3に係る給紙トレイは、以上説明してきたように、積載した用紙のサイズに応じて用紙の搬送方向側縁をガイドするサイドフェンスに、エンドフェンスに装着した際に端縁ガイド部材の端部を係合可能な凹部を設けたので、上記共通の効果に加え、端縁ガイド部材をエンドフェンスに装着した場合に結合部材を用いずに簡単な構成でタブシート積載部の強度アップを図ることができるようになるという効果がある。
【0024】
請求項4に係る給紙トレイは、以上説明してきたように、端縁ガイド部材をエンドフェンスから外した場合の収納部を設けたことにより、上記共通の効果に加え、端縁ガイド部非使用時の紛失や不用意にトレイ本体内に置かれて用紙搬送の妨げになることを防止できるという効果がある。
【0025】
請求項5に係る給紙トレイは、以上説明してきたように、用紙の搬送方向後端側をガイドするエンドフェンスが、積載する用紙幅に応じて伸縮自在な補助フェンス部材を有するようにしたので、タブシートを搬送する際にエンドフェンスの幅寸法をタブシートの用紙幅に対応させて可変させることができ、普通の用紙と同等にタブシートを大量供給でき、普通の用紙を送る場合は補助フェンス部材を収納して従来のユニバーサルトレイと同一にできるだけでなく、タブシート等の端縁が不揃いな用紙の搬送と通常用紙の搬送の切り換えの操作性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給紙トレイの第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る給紙トレイの第2実施形態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る給紙トレイの第3実施形態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る給紙トレイの第4実施形態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る給紙トレイの第5実施形態を示す平面図(A)と斜視図(B、C)である。
【図6】本発明に係る給紙トレイの第6実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、2 サイドフェンス
3 エンドフェンス
4 トレイ本体
5 タブシート
6 タブ形成端縁
7 端縁ガイド部材
7a 取り付け部
7b フェンス部
9 セット溝
10 ネジ
11 取り付け穴
13 溝
14 最大対応サイズ用紙
15 収納部
16、17 補助フェンス
19 支点
20 補助プレート
Claims (5)
- 画像形成装置に供給する用紙を積載し、積載した用紙のサイズに応じて位置変更可能な用紙の搬送方向後方側の端縁位置を規制するエンドフェンスを有する給紙トレイにおいて、上記エンドフェンスに着脱可能で略用紙幅の端縁ガイド部材を有することを特徴とする給紙トレイ。
- 上記端縁ガイド部材が、上記エンドフェンスに装着した際に該エンドフェンスと、または上記エンドフェンスに装着していないときに給紙トレイ本体と、それぞれネジやナイラッチ等で結合するための取り付け穴を有することを特徴とする請求項1の給紙トレイ。
- 積載した用紙のサイズに応じて用紙の搬送方向側縁をガイドするサイドフェンスを有し、該サイドフェンスに、上記端縁ガイド部材を上記エンドフェンスに装着した際に、該装着した端縁ガイド部材の端部を係合可能な凹部を設けてなることを特徴とする請求項1または2の給紙トレイ。
- 上記端縁ガイド部材を上記エンドフェンスから外した際に、該端縁ガイド部材を収納する収納部を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの給紙トレイ。
- 画像形成装置に供給する用紙を積載し、積載した用紙のサイズに応じて位置変更可能な用紙の搬送方向後方側の端縁位置を規制するエンドフェンスを有する給紙トレイにおいて、上記エンドフェンスが、上記エンドフェンス長を積載する用紙幅に応じて伸縮自在な補助フェンス部材を有することを特徴とする給紙トレイ。
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